JPH08291929A - レンジフード - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レンジフードの基本的な構造を変更すること
なく、捕煙効率を大幅に向上させることができると共
に、照明の汚れを大幅に減少させることができるレンジ
フードを提供する。 【構成】 換気扇が取り付けられるフード本体と、この
フード本体の前面開口部側に配設される前板と、から構
成されてなり、上記フード本体の前面開口部側に形成さ
れたフランジ部と前板のフード本体側に形成されたフラ
ンジ部とを接合させて止着具で連結することで、フード
本体と前板とを連結するように構成されてなるレンジフ
ードを技術的前提とし、上記フード本体側フランジ部と
前板側フランジ部との接合両側部の一部を切欠し、フィ
ルターを上記前板から両切欠部を通してフード本体前側
に着脱自在に架設すると共に、照明部を上記フード本体
の奥行側に配設した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、レンジフードの基本
的な構造を変更することなく、捕煙効率を大幅に向上さ
せることができると共に、照明の汚れを大幅に減少させ
ることができるレンジフードに関する。

【０００２】

【従来技術とその課題】従来のレンジフードは、図５と
図６に示すように、換気扇２が取り付けられるフード本
体１と、このフード本体１の前面開口部側に配設される
前板３と、から構成されてなり、上記フード本体１の前
面開口部側に形成されたフランジ部４と前板３のフード
本体側に形成されたフランジ部５とを接合させてビス
６，６で連結することで、上記フード本体１と前板３と
を連結するように構成されていると共に、フィルター７
は、上記フード本体１の下方に着脱自在に装着され、ま
た、照明８は前板３の前内側下方に配設されていた。
尚、図中符号９は仕切り板である。

【０００３】ところで、近年では、システムキッチン化
率が高くなり、ドロップイン加熱器具のハイカロリー化
が進むにつれて、加熱器具からの煙の上昇気流が早くな
り、また、キッチンのカウンタートップの奥行寸法が大
きくなるにつれて、調理中に最も良く使用される大・中
バーナーヘッドの真上に仕切り板９が位置することにな
るため、上昇した煙が上記仕切り板９に当たってフィル
ター７で捕集されることなくレンジフードの外に漏れて
しまい易く、捕煙効率が非常に悪い、という問題を有し
ていた。勿論、カウンタートップの奥行寸法がさらに大
きくなった場合には、上記捕煙効率の低下はさらに助長
される。

【０００４】これを解決するためには、レンジフードの
奥行寸法を大きくすることが考えられるが、レンジフー
ドの奥行き寸法を大きくした場合には、前板３の前面側
に配設される操作スイッチ（図示せず）の操作性が悪く
なると共に、レンジフードが手前側に突出して圧迫感を
受け易い、という問題を有していた。

【０００５】また、上記従来のレンジフードにあって
は、照明８が調理中に最も良く使用される大・中バーナ
ーヘッドの真上に配設されているため、非常に汚れ易く
不衛生である、という問題も有していた。

【０００６】この発明は、かかる現状に鑑み創案された
ものであって、その目的とするところは、フィルターを
レンジフードの前側に配設し、かつ、照明をレンジフー
ドの奥行側に配設することで、レンジフードの基本的な
構造を変更することなく、捕煙効率を大幅に向上させる
ことができると共に、照明の汚れを大幅に減少させるこ
とができるレンジフードを提供しようとするものであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明にあっては、換気扇が取り付けられるフー
ド本体と、このフード本体の前面開口部側に配設される
前板と、から構成されてなり、上記フード本体の前面開
口部側に形成されたフランジ部と前板のフード本体側に
形成されたフランジ部とを接合させて止着具で連結する
ことで、フード本体と前板とを連結するように構成され
てなるレンジフードにおいて、上記フード本体側フラン
ジ部と前板側フランジ部との接合両側部の一部を切欠
し、フィルターを上記前板から両切欠部を通してフード
本体前側に着脱自在に架設すると共に、照明部を上記フ
ード本体の奥行側に配設したことを特徴とするものであ
る。

【０００８】

【実施例】以下、添付図面に示す一実施例に基づき、こ
の発明を詳細に説明する。

【０００９】図１乃至図３に示すように、この実施例に
係るレンジフード１０は、換気扇（図示せず）が取り付
けられるフード本体１１と、このフード本体１１の前面
開口部側に配設される前板１３と、から構成されてお
り、流し台Ｋの天板４の上部に配設されている。

【００１０】フード本体１１は、天井板部１４と、両側
板部１５，１６と、背板部１７とで正面形状が略逆凹状
に形成されており、上記背板部１７には排気口１８が開
設されていると共に、上記両側板部１５，１６の下部に
は照明１９を取り付けるための透明または半透明な棚板
２０が配設されており、該棚板２０の前縁部には、スプ
リング２１が内装された断面コ字状の受レール桟２２が
配設されている。

【００１１】また、上記天井板部１４と両側板部１５，
１６の前面側には、図３と図４に示すように、フランジ
部１４ａ，１５ａ，１６ａが内側９０度方向に折曲形成
されている。

【００１２】また、前板１３は、傾斜した前面板部２３
と、天井板部２４と、略三角形状に形成された両側板部
２５，２６と、から構成されており、上記天井板部２４
と両側板部２５，２６の後端部には、フランジ部２４
ａ，２５ａ，２６ａが内側９０度方向に折曲形成されて
いると共に、上記前面板部２３の裏面側下部には、フィ
ルター２７の前端部が嵌合保持される断面コ字状の受レ
ール桟２８が配設されている。尚、図２中符号Ｔは、フ
ィルター２７の把手である。

【００１３】そして、上記フード本体１１のフランジ部
１４ａ，１５ａ，１６ａと前板１３のフランジ部２４
ａ，２５ａ，２６ａとを接合させてローレットネジＳで
連結することで、上記フード本体１１と前板１３とが連
結固定される。勿論、連結する金具は、上記ローレット
ネジＳに限定されるものではなく、他の螺子やボルトナ
ットを用いてもよい。

【００１４】このようにして接合固定される上記フード
本体１１のフランジ部１５ａ，１６ａと前板１３のフラ
ンジ部２５ａ，２６ａとの接合部の一部には、フィルタ
ー２７を通すためのコ字状の切欠部２９，２９が開設さ
れている。

【００１５】この切欠部２９，２９を形成することで、
上記フード本体１１のフランジ部１５ａ，１６ａと前板
１３のフランジ部２５ａ，２６ａの強度が弱くなるた
め、この実施例では、図４に示すように、上記フード本
体１１のフランジ部１５ａ，１６ａの切欠部形成部位に
補強部材３０を溶接固定すると共に、前板１３のフラン
ジ部２５ａ，２６ａの切欠部形成部位に補強部材４０を
溶接固定している。

【００１６】補強部材３０は、フード本体１１を構成す
る両側板部１５，１６の裏面側に溶接固定される平板片
部３１と、この平板部３１の前端部から上記フード本体
１１のフランジ部１５ａ，１６ａの裏面側に溶接固定さ
れる上下の補強片部３２，３３と、この上側の補強片部
３２の一側部から手前９０度方向に折曲形成された連結
片部３４と、から構成されており、該連結片部３４には
Ｕ字状の切欠溝３５が開設されて構成されている。

【００１７】一方、補強部材４０は、前板１３を構成す
る両側板部２５，２６の裏面側に溶接固定される平板片
部４１と、この平板部４１の後端部から上記フランジ部
２５ａ，２６ａの表面側に溶接固定される上下の補強片
部４２，４３と、該上側の補強片部４２から手前９０度
方向に折曲形成された連結片部４４と、から構成されて
折り、該連結片部４４には、螺子孔４５が開設されて構
成されている。

【００１８】次に、このように構成されてなるレンジフ
ード１０にフィルター２７をセットする場合について説
明すると、先ず、上記フード本体１１のフランジ部１４
ａ，１５ａ，１６ａと前板１３のフランジ部２４ａ，２
５ａ，２６ａとを接合させて両補強部材３０の連結片部
３４と両補強部材４０の連結片部４４とを左右の位置で
夫々重合させた後、これら連結片部３４の切欠溝３５と
連結片部４４の螺子孔４５にローレットネジＳを夫々螺
合させ、これらを緊締することで、上記フード本体１１
と前板１３とを堅牢に連結固定する。

【００１９】この後、フィルター２７の後端部を上記切
欠部２９，２９を通して受レール桟２２に挿入し、スプ
リング２１の付勢力に抗してフィルター２７を奥行方向
に押し込んだ後、フィルター２７の前端部を前板１３側
の受レール桟２８に挿入して手を離すと、該フィルター
２７は、上記スプリング２１の付勢力によって手前方向
に押圧されて、上記受レール桟２２，２８間に保持され
る。

【００２０】それ故、この実施例では、フィルター２７
がレンジフード１０の手前側に配設されるので、調理中
に最も良く使用される大・中バーナーヘッドの真上にフ
ィルター２７が位置することになり、しかも、フィルタ
ー２７の両側辺部が切欠部２９，２９に通されて配設さ
れるので、レンジフード１０の開口部の幅目一杯をフィ
ルター２７で覆うことができるので、レンジフード２７
の基本的な構成を変更することなく捕煙効果を大幅に向
上させることができる。

【００２１】また、この実施例に係るレンジフード１０
にあっては、フード本体１１と前板１３とを連結する部
位を、フィルター２７よりも上部に配設したので、上記
連結部がフィルター２７で隠蔽されて外観品質を向上す
ることができ、また、汚れ易い照明１９を煙が上昇する
部位に配設せずに上記フード本体１１の奥行側に配設し
たので、汚れにくく衛生的である。

【００２２】さらに、この実施例にあっては、フード本
体１１と前板１３とを取り外すときには、必ずフィルタ
ー２７を取り外した後でローレットネジＳを緩めて行わ
なければならないように構成されているため、前板１３
を取り外してフィルター２７を誤って落下させる、とい
う事故を未然に防止することもできる。

【００２３】加えて、この実施例では、フィルター２７
をレンジフード１０の手前側に配設するために、上記フ
ード本体１１のフランジ部１５ａ，１６ａと前板１３の
フランジ部２５ａ，２６ａとの接合部に切欠部２９，２
９を形成したが、この切欠部２９，２９の形成による強
度低下は両補強部材３０と補強部材４０とで補うことが
できるので、強度的にも十分な安全性を得ることができ
る。

【００２４】

【発明の効果】以上説明したように、この発明に係るレ
ンジフードにあっては、フィルターをレンジフードの前
側に配設し、かつ、照明をレンジフードの奥行側に配設
して構成したので、レンジフードの基本的な構造を変更
することなく、捕煙効率を大幅に向上させることができ
ると共に、照明の汚れを大幅に減少させることができる
等、幾多の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係るレンジフードを流し台
の加熱器具の上部に配設した状態を示す右側面図であ
る。

【図２】同レンジフードの構成を示す断面図である。

【図３】同レンジフードの分解斜視図である。

【図４】同レンジフードのフード本体と前板との接合連
結部の構成を分解して示す部分斜視図である。

【図５】従来のレンジフードの構成を示す斜視図であ
る。

【図６】同レンジフードの右側面図である。

【符号の説明】

１０ レンジフード １１ フード本体 １３ 前板 １５ａ，１６ａ フード本体のフランジ部 １９ 照明 ２０ 棚板 ２１ スプリング ２２，２８ 受け桟 ２５ａ，２６ａ 前板のフランジ部 ２７ フィルター ２９，２９ 切欠部 Ｓ ローレットネジ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 換気扇が取り付けられるフード本体と、
   このフード本体の前面開口部側に配設される前板と、か
   ら構成されてなり、上記フード本体の前面開口部側に形
   成されたフランジ部と前板のフード本体側に形成された
   フランジ部とを接合させて止着具で連結することで、フ
   ード本体と前板とを連結するように構成されてなるレン
   ジフードにおいて、上記フード本体側フランジ部と前板
   側フランジ部との接合両側部の一部を切欠し、フィルタ
   ーを上記前板から両切欠部を通してフード本体前側に着
   脱自在に架設すると共に、照明部を上記フード本体の奥
   行側に配設したことを特徴とするレンジフード。