JPH0829143A - 表面状態検査方法及びその装置 - Google Patents

表面状態検査方法及びその装置

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JPH0829143A
JPH0829143A JP6160981A JP16098194A JPH0829143A JP H0829143 A JPH0829143 A JP H0829143A JP 6160981 A JP6160981 A JP 6160981A JP 16098194 A JP16098194 A JP 16098194A JP H0829143 A JPH0829143 A JP H0829143A
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JP6160981A
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English (en)
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Naoki Yamada
直樹 山田
Hiroshi Ikeda
浩志 池田
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 曲面状の被検査面の表面状態を検査して特定
部位の三次元位置を検出し、この特定部位における被検
査面上の法線方向を精度良く設定する。 【構成】 光照射部分を撮像領域中に映し込むようにし
て被検査面を撮像するCCDカメラ24で得られた画像
を画像処理プロセッサ33で画像処理し、そのデータに
基づいて欠陥認識部41で欠陥部位を認識するととも
に、この欠陥部位の三次元位置を検出する三次元位置検
出部42を設け、該三次元位置検出部において、複数の
検査面モデルの中から上記撮像画像における照明光の映
し込み像に対応する検査面モデルを選択し、この選択さ
れた検査面モデルと上記映し込み像の数値データとに基
づいて被検査面のモデル式を設定し、このモデル式と欠
陥部位に対するCCDカメラの視線とに基づいて該欠陥
部位の三次元位置を求める演算処理を行うことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、表面状態検査方法及
びその装置、特に、被検査面に照射された照明光の反射
光を受光して得られた画像に基づいて上記被検査面の表
面状態を検査し、その検査によって認識された特定部位
の三次元位置を検出するようにした表面状態検査方法及
びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、物品の表面状態を検査する場合、
検査員の目視による検査方法が慣用されている。例え
ば、自動車の車体の表面状態検査を例にとって説明すれ
ば、自動車の車体表面には、通常、製造ライン中に設け
た塗装ステーションにおいて所定の塗装が施され、この
塗装後における車体の表面状態の検査(つまり、主とし
て塗装欠陥の検査)は、従来、検査員の目視によって行
なわれている。そして、欠陥部が発見された場合には、
その部分の塗膜を研摩ツールで除去して補修作業が行な
われる。しかしながら、車体表面の塗膜における微小な
欠陥部を目視検査で正確に検出することは一般に困難で
あり、これを漏れなく発見するために、検査員は大きな
神経的負担と肉体的にもかなり厳しい作業が強いられる
ことになる。
【0003】このような検査員の負担を軽減するため
に、物品の表面状態検査を自動化する方法が種々考えら
れており、この自動化技術の一つとして、被検査面に照
明光を照射し、その反射光を受光して得られた受光画像
に基づいて上記被検査面の表面状態を検査する方法が知
られている。かかる方法では、上記受光画像に所定の画
像処理を施すことにより、当該被検査面上の欠陥の有無
の判定および欠陥部と認識された部分の位置の特定が自
動的に行なわれる。
【0004】しかしながら、上記画像処理による位置デ
ータに基づいて欠陥部の位置を検知する場合、被検査面
が平面状であれば、かなり正確な位置を知ることができ
るのであるが、被検査面が曲面状のものである場合に
は、欠陥部の位置の検出精度が低下し、その正確な補修
作業に支障を来すことがある。すなわち、例えば図13
に示すように、被検査面11が曲面である場合には、実
際の被検査面11上の欠陥部12の位置と平面画像13
上に表示される欠陥部12'の位置との間には「ずれβ」
が生じる。従って、平面画像13上に表示された欠陥部
12'の位置データからは、実際の被検査面11上の欠
陥部12の位置を正確に知ることはできず、また、欠陥
部位12において被検査面11に対し垂直な法線方向を
知ることもできないので、欠陥部12を的確に補修する
ことが困難になるのである。尚、上記「ずれβ」の大きさ
は、被検査面11の曲率や被検査面11と撮像カメラ1
4との位置関係などに依存し、例えば、図13のように
被検査面11が凸状の曲面である場合には、被検査面1
1の曲率が大きくなるほど、あるいは、撮像カメラ14
の欠陥部12に対する視線15と被検査面11のカメラ
14を通る法線16との間の振れが大きくなるほど大き
くなる。
【0005】かかる問題に鑑みて、本願出願人は、例え
ば特開平5−20769号公報において、ワークの撮像
画像を3次元画像処理装置で解析し、その位置データに
基づいて研摩ツールによりワークの所定部位の研摩を行
うに際して、予めワーク表面の3次元形状を記憶してお
き、また、この3次元データにおけるワーク表面を1撮
影画面に対応した大きさの複数の画像枠に分割設定し、
撮影順のティーチング等を行い、更に、各画像枠の部分
で上記3次元データにおける表面に垂直な法線方向を設
定して記憶するようにした研摩ツールの制御装置を提案
した。この従来技術にかかる装置では、撮像手段により
上記画像枠に対応してワークの表面像を順次撮影し、こ
の撮影されたワーク表面の画像を解析して研摩ツールで
研摩すべき部位の位置データが求められる。また、この
位置データおよび該研摩部位の法線データが研摩ツール
の姿勢制御手段に入力される。そして、研摩ツールは、
研摩部位に対して上記法線方向に基づく適正な研摩方向
からツールがワーク表面に作用するように姿勢制御され
ながら所定の研摩作業が行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のようなワーク表面の3次元データを用いる方法で
は、装置のメモリとして大容量のものが必要とされる
上、処理時間が長くなり、また、装置自体もかなり大掛
かりなものとなるという難点があった。更に、上記方法
では、各画像枠の部分で上記3次元データにおける表面
に垂直な法線方向を設定して記憶するようになっている
が、この場合、上記法線は、各画像枠に対するサーフェ
スモデルを格子状に区画し、この区画された格子目部分
を代表する部位に対して設定される。従って、ワーク表
面の実際の欠陥部位における法線とは必ずしも一致せ
ず、実際の欠陥部位に対してその部位での法線方向に基
づく適正な研摩方向を設定するのは、やはり難しいとい
う問題があった。
【0007】ところで、上記のような光照射を用いた表
面状態検査において被検査面を撮像する場合、被検査面
上の照明光による照射部分の大きさよりも撮像範囲(つ
まりビデオカメラ等の撮像手段の視野の大きさ)の方が
大きいときには、被検査面の照明光による照射部分を撮
像領域中に映し込むようにして撮像することになり、こ
の撮像画像のうち上記照明光の映し込み部分に対して画
像処理が施される。そして、この場合、上記照明光の映
し込み像は被検査面の形態を反映したものとなり、当該
被検査面が曲面状のものである場合には、被検査面の曲
面の形状やその曲率等の曲面特性が照明光の映し込み像
の形状や大きさに反映されることになる。
【0008】そこで、この発明は、被検査面の曲面の形
状や曲率等の曲面特性が照明光の映し込み像の形状や大
きさに反映されることに着目することにより、特に大掛
かりで大容量の装置を用いることなく、比較的簡単な構
成で、曲面状の被検査面の表面状態を検査し、その検査
によって認識された特定部位の三次元位置を検出するこ
とができ、また、この特定部位における被検査面上の法
線方向をできるだけ精度良く設定することができる表面
状態検査方法及びその装置を提供することを主目的とし
てなされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、本願の請求項
1に係る発明(以下、第1の発明という)は、被検査面に
照射された照明光の反射光を受光して得られた画像に基
づいて上記被検査面の表面状態を検査し、その検査によ
って認識された特定部位の三次元位置を検出するように
した表面状態検査方法であって、上記照明光による照射
部分を撮像手段の撮像領域中に映し込むようにして上記
被検査面を撮像し、予め設定された複数の検査面モデル
の中から上記撮像画像における上記照明光の映し込み像
に対応する検査面モデルを選択するとともに、該選択さ
れた検査面モデルと上記映し込み像の数値データとに基
づいて上記被検査面のモデル式を設定し、該モデル式と
上記特定部位に対する上記撮像手段の視線とに基づいて
該特定部位の三次元位置を求める演算処理を行うことを
特徴としたものである。
【0010】また、本願の請求項2に係る発明(以下、
第2の発明という)は、上記第1の発明において、上記
演算処理は、上記モデル式で表示される三次元曲面上に
おいて上記特定部位の撮像画像上の二次元位置に対応す
る第1近似部位を求める第1演算ステップと、上記第1
近似部位における上記三次元曲面の接平面を求める第2
演算ステップと、該接平面と上記撮像手段の視線との交
点を求める第3演算ステップと、上記三次元曲面上にお
いて該交点に対応する第2近似部位を求める第4演算ス
テップとを含むことを特徴としたものである。
【0011】更に、本願の請求項3に係る発明(以下、
第3の発明という)は、上記第2の発明において、上記
演算処理は、上記第4演算ステップの後に、求められた
近似部位における上記三次元曲面の接平面を求める第5
演算ステップと、該接平面と上記撮像手段の視線との交
点を求める第6演算ステップと、上記三次元曲面上にお
いて該交点に対応する近似部位を求める第7演算ステッ
プとを順次実行する演算サブルーチンを含むことを特徴
としたものである。
【0012】また、更に、本願の請求項4に係る発明
(以下、第4の発明という)は、上記第3の発明におい
て、上記演算処理は、上記演算サブルーチンを所定回数
繰り返して実行するものであることを特徴としたもので
ある。
【0013】また、本願の請求項5に係る発明(以下、
第5の発明という)は、被検査面に照明光を照射する光
照射手段と、該光照射手段による照射部分を撮像領域中
に映し込むようにして上記被検査面を撮像する撮像手段
と、該撮像手段で得られた撮像画像を画像処理する画像
処理手段と、該画像処理手段の出力データに基づき上記
被検査面の表面状態を検査して特定部位を認識する認識
手段と、該認識手段で認識された上記特定部位の三次元
位置を検出する三次元位置検出手段とを備え、該三次元
位置検出手段は、予め設定された複数の検査面モデルの
中から上記撮像画像における上記照明光の映し込み像に
対応する検査面モデルを選択する検査面モデル選択部
と、この選択された検査面モデルと上記映し込み像の数
値データとに基づいて上記被検査面のモデル式を設定す
るモデル式設定部と、このモデル式と上記特定部位に対
する上記撮像手段の視線とに基づいて該特定部位の三次
元位置を求める演算処理を行う演算処理部とを有してい
ることを特徴としたものである。
【0014】更に、本願の請求項6に係る発明(以下、
第6の発明という)は、上記第5の発明において、上記
演算処理部は、上記モデル式で表示される三次元曲面上
において上記特定部位の撮像画像上の二次元位置に対応
する第1近似部位を求める第1演算ステップと、上記第
1近似部位における上記三次元曲面の接平面を求める第
2演算ステップと、該接平面と上記撮像手段の視線との
交点を求める第3演算ステップと、上記三次元曲面上に
おいて該交点に対応する第2近似部位を求める第4演算
ステップとを含む演算処理を行うことを特徴としたもの
である。
【0015】また、更に、本願の請求項7に係る発明
(以下、第7の発明という)は、上記第6の発明におい
て、上記演算処理部は、上記第4演算ステップの後に、
求められた近似部位における上記三次元曲面の接平面を
求める第5演算ステップと、該接平面と上記撮像手段の
視線との交点を求める第6演算ステップと、上記三次元
曲面上において該交点に対応する近似部位を求める第7
演算ステップとを順次実行する演算サブルーチンを含む
演算処理を行うことを特徴としたものである。
【0016】また、更に、本願の請求項8に係る発明
(以下、第8の発明という)は、上記第7の発明におい
て、上記演算処理部は、上記演算サブルーチンを所定回
数繰り返して実行することを特徴としたものである。
【0017】また、更に、本願の請求項9に係る発明
(以下、第9の発明という)は、上記第5〜第8の発明の
いずれか一において、上記特定部位は上記被検査面上の
表面欠陥部位であり、上記演算処理部は、上記被検査面
に対する上記特定部位における法線方向を演算する法線
方向演算部を有しており、上記三次元位置検出手段は、
上記特定部位の三次元位置を示すデータと上記法線方向
を示すデータとを、上記被検査面の表面欠陥部位を自動
的に研摩するロボット装置に出力することを特徴とした
ものである。
【0018】
【発明の効果】本願の第1の発明によれば、上記照明光
の映し込み像に対応する検査面モデルを選択することで
被検査面の曲面の種類を特定することができ、この選択
された検査面モデルと上記映し込み像の数値データとに
基づいてモデル式を設定することで被検査面の曲面特性
を数値的に表現することができる。そして、このモデル
式と上記特定部位に対する上記撮像手段の視線とに基づ
いて演算処理を行うことにより、上記特定部位の三次元
位置を求めることができる。すなわち、従来のように、
特に大掛かりで大容量の装置を用いることなく、比較的
簡単な構成で、曲面状の被検査面上における表面状態を
検査し、その検査によって認識された特定部位の三次元
位置を検出することができる。
【0019】また、本願の第2の発明によれば、基本的
には、上記第1の発明と同様の効果を奏することができ
る。特に、上記演算処理は上記第1〜第4の演算ステッ
プを含んでおり、これら演算ステップを順次実行するこ
とにより、上記特定部位の撮像画像上の二次元位置に基
づいて第1近似部位を求め、更に、この第1近似部位よ
りも上記モデル式で表示される三次元曲面上における上
記特定部位の実際の位置により近い第2近似部位を求め
ることができる。すなわち、上記三次元曲面上における
特定部位の位置の検出精度を高めることができる。
【0020】更に、本願の第3の発明によれば、基本的
には、上記第2の発明と同様の効果を奏することができ
る。しかも、その上、上記演算処理は上記演算サブルー
チンを含んでおり、上記第4演算ステップの後にこの演
算サブルーチンを実行することにより、上記第2近似部
位よりも上記三次元曲面上における特定部位の実際の位
置により近い近似部位を求めることができる。すなわ
ち、上記三次元曲面上における上記特定部位の位置の検
出精度をより高めることができる。
【0021】また、更に、本願の第4の発明によれば、
基本的には、上記第3の発明と同様の効果を奏すること
ができる。しかも、その上、上記演算処理は上記演算サ
ブルーチンを所定回数繰り返して実行するものであるの
で、上記三次元曲面上における上記特定部位の位置の検
出精度をより一層高めることができる。特に、この場
合、演算サブルーチンの繰り返し回数に応じて位置検出
精度を高めることができ、上記繰り返し回数をできるだ
け多くすることにより、更に一層高精度の位置検出を行
うことができる。
【0022】また、本願の第5の発明によれば、上記表
面状態検査装置は、上記認識手段で認識された上記特定
部位の三次元位置を検出する三次元位置検出手段を備
え、該三次元位置検出手段には上記検査面モデル選択部
とモデル式設定部と演算処理部とが設けられているの
で、上記検査面モデル選択部により照明光の映し込み像
に対応する検査面モデルを選択することで被検査面の曲
面の種類を特定することができ、この選択された検査面
モデルと上記映し込み像の数値データとに基づいて、上
記モデル式設定部によりモデル式を設定することで被検
査面の曲面特性を数値的に表現することができる。そし
て、上記演算処理部で、このモデル式と上記特定部位に
対する上記撮像手段の視線とに基づいて演算処理を行う
ことにより、上記特定部位の三次元位置を求めることが
できる。すなわち、従来のように、特に大掛かりで大容
量の装置を用いることなく、比較的簡単な構成で、曲面
状の被検査面上における表面状態を検査し、その検査に
よって認識された特定部位の三次元位置を検出すること
ができる。
【0023】また、更に、本願の第6の発明によれば、
基本的には、上記第5の発明と同様の効果を奏すること
ができる。特に、上記演算処理は上記第1〜第4の演算
ステップを含んでおり、これら演算ステップを順次実行
することにより、上記特定部位の撮像画像上の二次元位
置に基づいて第1近似部位を求め、更に、この第1近似
部位よりも上記モデル式で表示される三次元曲面上にお
ける上記特定部位の実際の位置により近い第2近似部位
を求めることができる。すなわち、上記三次元曲面上に
おける特定部位の位置の検出精度を高めることができ
る。
【0024】また、更に、本願の第7の発明によれば、
基本的には、上記第6の発明と同様の効果を奏すること
ができる。しかも、その上、上記演算処理は上記演算サ
ブルーチンを含んでおり、上記第4演算ステップの後に
この演算サブルーチンを実行することにより、上記第2
近似部位よりも上記三次元曲面上における特定部位の実
際の位置により近い近似部位を求めることができる。す
なわち、上記三次元曲面上における上記特定部位の位置
の検出精度をより高めることができる。
【0025】また、更に、本願の第8の発明によれば、
基本的には、上記第7の発明と同様の効果を奏すること
ができる。しかも、その上、上記演算処理は上記演算サ
ブルーチンを所定回数繰り返して実行するものであるの
で、上記三次元曲面上における上記特定部位の位置の検
出精度をより一層高めることができる。特に、この場
合、演算サブルーチンの繰り返し回数に応じて位置検出
精度を高めることができ、上記繰り返し回数をできるだ
け多くすることにより、更に一層高精度の位置検出を行
うことができる。
【0026】また、更に、本願の第9の発明によれば、
基本的には、上記第5〜第8の発明のいずれか一と同様
の効果を奏することができる。特に、この場合、上記特
定部位は上記被検査面上の表面欠陥部位であり、上記三
次元位置検出手段は、上記特定部位の三次元位置を示す
データと上記被検査面に対する上記特定部位における法
線方向を示すデータとを、上記被検査面の表面欠陥部位
を自動的に研摩するロボット装置に出力するので、該ロ
ボット装置に表面欠陥部位を自動研摩させるに際して、
研摩すべき部位の位置精度を高め、かつ、研摩すべき部
位に対して被検査面の法線方向に基づく適正な研摩方向
を設定することができ、上記表面欠陥部位に対して良好
な補修作業を行うことができるようになる。
【0027】
【実施例】以下、この発明の実施例を、例えば、自動車
の車体表面の塗装欠陥検査に適用した場合について、添
付図面を参照しながら説明する。図1は、本実施例に係
る表面状態検査装置30を備えた塗装検査ステーション
20の全体構成を概略的に示す構成説明図である。この
図に示すように、上記表面状態検査装置30は、車体2
6の塗装検査ステーション20において台座Bに載せら
れたロボット装置21を備えるとともに、ホストコンピ
ュータ31とロボットコントローラ32と画像処理プロ
セッサ33を主要な構成要素として備えている。上記ロ
ボット装置21には、その先端アーム22に本願請求項
に記載された光照射手段としての検査用の照明装置23
と、本願請求項に記載された撮像手段としてのCCDカ
メラ24とが支持金具25を介して取り付けられる。こ
れら照明装置23とCCDカメラ24とは、塗装検査ス
テーション20に搬入された車体26の塗膜面27をト
レースし、その際、照明装置23によって照射された光
が、車体26の表面の塗膜面27で反射してCCDカメ
ラ24に入射する。
【0028】また、このような照明装置23とCCDカ
メラ24による塗装欠陥検査においては、ホストコンピ
ュータ31によって与えられる指令によって、ロボット
コントローラ32が駆動される。そして、それによるロ
ボットコントローラ32の信号がロボット装置21に送
られる。上記ロボット装置21は、内蔵されている図示
しないアクチュエータが作動し、これにより、ロボット
装置21は照明装置23およびCCDカメラ24が車体
26の表面をなぞるように、これら照明装置23および
CCDカメラ24を移動させるとともに、CCDカメラ
24によって得られるビデオ信号を画像処理プロッセッ
サ33に出力する。
【0029】上記画像処理プロッセッサ33では、ビデ
オ信号を増幅した後に微分し、その微分信号が予め設定
したしきい値を越えるビデオ信号の走査線とこの走査線
上でのタイミングの検出を行い、そのデータをホストコ
ンピュータ31に伝送して解析させる。これにより、欠
陥部12の位置の座標および欠陥部12が凸状であるか
凹状であるかを検出する。この検出結果により、車体2
6の塗装面に存在する塗装の欠陥部12の凹凸に応じた
補修が行われ、欠陥部12が凸状であるときは、その突
出部分は小さく削り取られ、上記欠陥部12が凹状であ
るときは、欠陥部12を含んで比較的広い範囲で塗膜が
削り取られる。この補修作業は、例えば、上記ロボット
装置21とは別に設けられた補修用のロボット装置によ
って自動的に行なわれる。尚、この補修作業を上記ロボ
ット装置21に行わせるようにすることも可能である。
【0030】図2に示すように、上記照明装置23は、
より好ましくは、紙面に直交する方向に延びる帯状の発
光面23aを有し、この発光面23aから出射される光の
光度(線分mの長さで表されている)がこの発光面23aに
沿って矢印A1で示す一つの方向に強から弱に変化する
ように構成されており、上記照明装置23は、その光の
出射面23aから出射する光で被検査面27(塗膜面)を
照射するようになっている。上記塗膜面27は、鏡面に
近い表面性状を有しており、発光面23aから照射され
た光は塗膜面27で略正反射してCCDカメラ24に入
射することとなるが、この照射光には矢印A1で示され
る光度勾配が付けられているので、塗膜面27には、こ
の矢印A1に対応する方向に、上記光度勾配に対応した
照度勾配を有する光照射領域Sが生じ、光照射領域Sm
の照度勾配に応じた反射光がCCDカメラ24のカメラ
視野F内にとらえられる。
【0031】これにより、図3に示すように、CCDカ
メラ24の撮像領域35には撮像画像Pが得られるが、
この撮像画像P中において、上記帯状の発光面23aは
(つまり、この発光面23aから照射された照明光は)X
方向に延びる映し込み像Psとして映し込まれる。この
映し込み像Psは、上記矢印A1で示される方向に対応し
た方向(Y方向)に明から暗に明るさが漸変する一方、Y
方向と直交するX方向には明るさが一定の画像となる。
【0032】このような照明状態において、塗膜面27
に凹状の欠陥部6が生じていると、この欠陥部6で照明
装置23からの光の正反射方向が変化する。この光の正
反射方向の変化により、上記映し込み像Psは、上記欠
陥部6に対応する部位において画素の輝度(つまり明る
さ)の変化状態が他の部分とは異なったものとなる。す
なわち、照明装置23の発光面23aの光度が比較的大
きい位置23Aからの光が、主として凹状欠陥部6の発
光面23aと対向する側の面6aに当たって正反射の方向
が変化し、その一部がCCDカメラ24に入射する。一
方、凹状欠陥部6の上記面6aと反対側の面6bには、上
記発光面23aの光度が比較的小さい位置23Bからの
光しか入射せず、CCDカメラ24には凹状欠陥部6の
上記反対側の面6bからは光が殆ど入射しない。
【0033】従って、CCDカメラ24の撮像領域35
中の照明光の映し込み像Psは、図3に示すように、Y
方向で凹状欠陥部6の左側部に位置する画素が他の一般
部位の画素よりも暗くなり、この左側部を過ぎた部位に
位置する画素は他の一般部位の画素よりも明るくなる。
尚、欠陥部が凸状のものである場合には、上記と逆にな
り、図3におけるY方向に沿って、欠陥部の左側部に位
置する画素が他の一般部位の画素よりも明るくなり、こ
の左側部を過ぎた部位に位置する画素は他の一般部位の
画素よりも暗くなる。このように、照明光に与えられた
光度勾配の方向と欠陥部での明暗の現れ方によって、欠
陥が検出された場合、それが凹状のものであるか凸状の
ものであるかを容易に検知することができる。
【0034】CCDカメラ24は、その撮像画像Pの明
るさの変化に応じて変化するビデオ信号を上記画像処理
プロセッサ33に出力する。画像処理プロセッサ33に
入力された映し込み像Psの明るさを示すビデオ信号
の、凹状欠陥部6の付近におけるY方向の一走査線上の
信号レベルは、図4に示すようになる。このようなビデ
オ信号に基づいて、各画素の濃淡(明るさ)レベルを所定
の閾値によって2値化処理して欠陥検出を行うことがで
きる。つまり、各画素の濃淡値を予め設定された基準値
(閾値)と比較し、この基準値を越えるか否かで欠陥部の
存在を検知することができる。
【0035】また、上記のようなビデオ信号を微分処理
することにより、信号レベルが大きく変化する部分とし
て欠陥部を検出することができる。すなわち、上記凹状
欠陥部6の付近におけるY方向の一走査線上についての
ビデオ信号を微分処理およびその絶対値化処理を行うこ
とにより、ビデオ信号は図5に示すような3つのピーク
を有する信号に変換される。この3つのピークのうち、
ピークAおよびピークCは凹状欠陥部6の外周縁部分を
表すものであり、ピークBは凹状欠陥部6の領域中にお
いて信号レベルが特に大きく変化する部分を示してい
る。
【0036】上記ホストコンピュータ31は、上記2値
化画像と、より好ましくは、上記微分処理の結果に基づ
いて欠陥判定を行う。この場合、上記ピークA及びピー
クCにより凹状欠陥部6の穴径を算出し、ピークBによ
り欠陥部6の位置を算出する。更に、欠陥部6の位置に
おける信号レベル(ピークB)に基づいて、映し込み像P
s中における欠陥部6の明るさを検出し、この検出され
た明るさと上述のようにして得られた凹状欠陥部6の穴
径から欠陥部6の深さを算出することができる。尚、本
実施例では、欠陥部6の検出精度をより高めるために、
上記の微分処理は、図3におけるY方向だけでなくX方
向についても行なわれるようになっている。
【0037】ところで、上記のような画像処理データに
基づいて欠陥部の位置を検知する場合、被検査面が平面
状であれば正確な位置を知ることができるのであるが、
被検査面が曲面状のものである場合には、前述のよう
に、欠陥部の位置検出精度が低下することになる。本実
施例では、被検査面の曲面の形状や曲率等の曲面特性が
照明光の映し込み像Psの形状や大きさに反映されるこ
とを利用して、被検査面が曲面状の場合でも、演算処理
によって欠陥部の三次元位置を精度良く検出し、更に
は、この欠陥部における被検査面上の法線方向を検出す
ることにより、欠陥部の補修を行う際の研摩作業を適正
に行うことができるようにしている。
【0038】以下、欠陥部の三次元位置および被検査面
に対する法線方向の検出方法について説明する。図6
は、上記ホストコンピュータ31の構成の概略を表すブ
ロック構成図である。この図に示すように、上記ホスト
コンピュータ31は、画像処理プロセッサ33からの画
像処理データに基づき、上述のようにして被検査面(塗
膜面27)の表面状態を検査して欠陥部を認識する欠陥
認識部41と、該欠陥認識部41で認識された欠陥部の
三次元位置を検出するための三次元位置検出部42とを
備えている。該三次元位置検出部42は、後でそれぞれ
詳しく説明するように、予め設定された複数の検査面モ
デルの中からCCDカメラ24による撮像画像における
照明光の映し込み像Psに対応する検査面モデルを選択
する検査面モデル選択部43と、この選択された検査面
モデルと上記映し込み像Psの数値データとに基づいて
被検査面のモデル式を設定するモデル式設定部44と、
このモデル式とと欠陥部に対するCCDカメラ24の視
線とに基づいて、この欠陥部の三次元位置を求める演算
処理を行う演算処理部45とを備えている。
【0039】上記検査面モデルは、各種の曲面形状につ
いて設定されており、例えば、図7(A)〜図7(F)にそ
の一部の例を示すように、各モデルについて映し込み像
Psを含む画像Pを撮像した場合、その映し込み像Psの
形状や大きさはモデル曲面の形状や曲率等の曲面特性を
反映したものとなる。この例では、図7(A)〜図7(F)
はそれぞれ以下のような曲面の検査面モデルを表してい
る。 ・ 図7(A) : 球面モデルで凸状のもの ・ 図7(B) : 球面モデルで凹状のもの ・ 図7(C) : 円筒面モデルで凸状のもの ・ 図7(D) : 円筒面モデルで凹状のもの ・ 図7(E) : 曲がり円筒面モデルで凸状のもの ・ 図7(F) : 曲がり円筒面モデルで凹状のもの
【0040】上記欠陥部6の三次元位置および被検査面
27に対する法線方向の検出は、以上の構成を有するホ
ストコンピュータ31により、図8に示すフローチャー
トに従って行なわれる。すなわち、システムがスタート
すると、まず、ステップ#1で、映し込み像を平板の場
合と比較する。つまり、被検査面27を撮像して得られ
た撮像画像中の映し込み像について、検査対象領域が平
板状である場合と比較する。具体的には、図10に示す
ように、得られた画像Q中の映し込み像Qsと上下の映
し込み外側領域Qoとの境界にそれぞれ3点の基準点U
1,U2,U3及びL1,L2,L3を設定し、これら6つ
の基準点の上下方向の画素値u1,u2,u3及びl1,l2,l3を測
定する。そして、映し込み像Qsの上側境界および下側
境界それぞれの基準点の上下方向の画素値について、以
下の値を演算する。 ・ U=u2−(u1+u3)/2 ・ L=l2−(l1+l3)/2 このU,Lから、モデル選択指標U・Lを求める。
【0041】次に、このようにして得られたモデル選択
指標U・Lの値を予め設定された閾値a,bと比較すること
により、以下のような基準で検査面モデルの選択が行な
われる(ステップ#2)。 ・ U・L≦a の場合…球面モデル(図7(A),(B)参照) ・ a<U・L≦b の場合…円筒面モデル(図7(C),(D)
参照) ・ U・L>b の場合…曲がり円筒面モデル(図7(E),
(F)参照) また、これら各場合において、検査対象領域の曲面が凸
状であるか凹状であるかは、対象とした曲面とCCDカ
メラ24の中心の位置関係等によって定められる。上記
ステップ#1及びステップ#2による検査面モデルの選
択は、上記検査面モデル選択部43によって行なわれ
る。
【0042】次に、上記のようにして選択された検査面
モデルと上記映し込み像Qsの数値データ(像の大きさ
等)とに基づいて被検査面27のモデル式が設定される
(ステップ#3)。例えば、図11に示すように、被検査
面27が球面状である場合(つまり、球面の一部をなす
場合)、そのモデル式は次式で与えられる。尚、図1
1において、符号Mcは検査面モデルJiの曲面(球面)の
中心を、また、符号CdはCCDカメラ24のカメラピ
ンホール位置をそれぞれ示しており、上記検査面モデル
Ji(球面モデル)の中心Mc(0,0,z0)の位置は、映し込
み像Qsの大きさによって決定される。 ・ Gi(x,y,z)=x2+y2+(z−z0)2−z0 2=0 … 上記ステップ#3でモデル式を設定した後、ステップ#
4で、このモデル式と欠陥部Dnに対するCCDカメラ
24のカメラピンホールCd(0,0,Zc)から見た場合の
視線Leとに基づいて、欠陥部Dnの三次元位置を求める
演算処理が行なわれる。
【0043】この演算処理において、上記視線Leは、
二つの平面(f1(x,y,z)=0,f2(x,y,z)=0)の交線とし
て表され、位置検出すべき欠陥部DnがベクトルV(Vx,
Vy,Vz)の方向に見えた場合、視線Leについて次の条
件式が成立する。 ・ x/Vx=y/Vy=(z−Zc)/Vz この条件式より、視線Leを定める方程式として以下の
二式が得られる。 ・ f1(x,y,z)=Vy・x−Vx・y=0 … ・ f2(x,y,z)=Vz・y−Vy(z−Zc)=0 … また、検査面モデルJi上のある点T(Xt,Yt,Zt)での
法線ベクトルは、次式で与えられる。 ・(∂Gi/∂x│Xt,∂Gi/∂y│Yt,∂Gi/∂z│Zt) =(2Xt,2Yt,2(Zt−Zo)) そして、上記点Tでの接平面(Hi(x,y,z)=0)は次式で
与えられる。 ・ Hi(x,y,z)=Xt(x−Xt)+Yt(y−Yt)+(Zt−Zo)(z−Zt)=0 … 尚、ここで、検査面モデルJi,モデル式Gi及び接平面
の式Hiの添字iは、検査面モデルJiのモデル番号に対
応するものであある。
【0044】次に、上記ステップ#4の演算処理の具体
的な処理内容について、選択された検査面モデルが球面
状のものである場合を例にとって、図9のフローチャー
トを参照しながら説明する。この演算処理がスタートす
ると、まず、ステップ#10で、欠陥部Dnの二次元位
置の演算が行なわれる。具体的には、座標原点O(0,
0,0)における検査面モデルの接平面Hioを初期平面と
して仮想し、この初期平面Hioと視線Leとの交点Do
(Xo,Yo,Zo)を演算する。この場合、CCDカメラ2
4のカメラピンホールCdをz軸上に位置させることによ
り、CCDカメラ24による撮像画像平面は上記初期平
面Hioで表されることになる。従って、この初期平面H
ioと視線Leとの交点Doは、欠陥部Dnの撮像画像Q上
の位置を表している。この交点Doの演算(つまり、この
場合、交点Doのz座標は0であるので、欠陥部Dnの二
次元位置の演算を意味する)は、上記,,の各式を
連立させて線形計算によって行なわれる。
【0045】次に、ステップ#11で、モデル式Giで
表される三次元曲面(選択された検査面モデルJi)上に
おいて欠陥部Dnの二次元位置(つまり交点Do)に対応す
る近似部位(第1近似部位D1)を演算で求める。すなわ
ち、上記交点Doからz軸に平行な直線を検査面モデルJ
i側に描き、この直線と検査面モデルJiとの交点D1を
求め、この交点D1を第1近似部位とする。この場合、
第1近似部位D1の座標は(Xo,Yo,(Zo2−Xo2−Y
o2)12+Zo)で与えられる。
【0046】次に、ステップ#12で、上記検査面モデ
ルJiの第1近似部位D1における接平面(第1接平面H
i1)を求める演算を行う。具体的には、式に第1近似
部位D1の座標値を代入して第1接平面Hi1の式が求
められる。そして、この第1接平面Hi1の式(式)と
視線方程式(式及び式)を連立させて、図12に拡大
して示すように、第1接平面Hi1と視線Leとの交点E
1(第1交点)を求め(ステップ#13)、この第1交点E
1の座標値とモデル式とに基づいてステップ#11と同
様の演算を行い、第2近似部位D2が求められる(ステ
ップ#14)。
【0047】その後、より好ましくは、次の近似部位を
求める演算サブルーチン(ステップ#15〜ステップ#
17)が実行される。すなわち、上記検査面モデルの第
2近似部位D2における接平面Hi2(次の接平面)を求
める。具体的には、式に第2近似部位D2の座標値を
代入して次の接平面Hi2の式が求められる。そして、
この次の接平面Hi2の式(式)と視線方程式(式及び
式)を連立させて、次の接平面Hi2と視線Leとの交
点(次の交点)を求め(ステップ#16)、この次の交点の
座標値とモデル式とに基づいてステップ#11及びステ
ップ#14と同様の演算を行い、次の近似部位が求めら
れる(ステップ#17)。尚、このステップ#15〜ステ
ップ#17の演算サブルーチンは、ステップ#12〜ス
テップ#14と同様の演算を行うものである。
【0048】上記ステップ#15〜ステップ#17の演
算サブルーチンは、欠陥部6の位置検出における要求精
度に応じて、予め設定された回数Nnだけ繰り返して実
行される。すなわち、新たに求められた近似部位の位置
の演算値をもとにして次の近似部位を求める演算サブル
ーチンが規定回数Nnだけ繰り返される。そして、ステ
ップ#18で、繰り返し回数Nが規定回数Nnに達した
か否かが判定され、この判定結果がYESになるまで、
上記演算サブルーチンが繰り返して実行される。この演
算サブルーチンの繰り返し回数Nが多いほど、より精度
の高い位置検出を行うことができる。
【0049】上記演算サブルーチンの繰り返し回数Nが
規定回数Nnに達すると(ステップ#18:YES)、ステ
ップ#19で、上記演算サブルーチンを規定回数(Nn
回)繰り返して最終的に得られた近似部位(最終近似部
位)の位置およびこの部位での法線ベクトルの演算値
が、補修用ロボット(不図示)のコントローラ50(図6
参照)に対して出力される。上記演算値データを受信し
た補修用ロボットは、研摩すべき欠陥部位6の最終近似
部位に対して研摩ツールを位置させ、また、被検査面2
7の法線方向に基づいて研摩ツールの姿勢を制御する。
これにより、適正な研摩方向を設定することができ、上
記表面欠陥部位5に対して良好な補修作業を行うことが
できる。
【0050】以上、説明したように、本実施例によれ
ば、上記照明光の映し込み像Qsに対応する検査面モデ
ルJiを選択することで被検査面27の曲面の種類を特
定することができ、この選択された検査面モデルJiと
上記映し込み像Qsの数値データとに基づいてモデル式
Giを設定することで被検査面27の曲面特性を数値的
に表現することができる。そして、このモデル式Giと
欠陥部位Dnに対するCCDカメラ24からの視線Leと
に基づいて演算処理を行うことにより、上記欠陥部位D
nの三次元位置を求めることができる。すなわち、従来
のように、特に大掛かりで大容量の装置を用いることな
く、比較的簡単な構成で、曲面状の被検査面27上にお
ける表面状態を検査し、その検査によって認識された欠
陥部位Dnの三次元位置を検出することができるのであ
る。
【0051】また、特に、上記第1〜第4の演算ステッ
プを順次実行することにより、上記欠陥部位Dnの第1
近似部位D1を求め、更に、この第1近似部位D1より
も上記モデル式Giで表示される三次元曲面Ji上におけ
る欠陥部位Dnの実際の位置により近い第2近似部位D
2を求めることができる。すなわち、上記三次元曲面J
i上における欠陥部位Dnの位置の検出精度を高めること
ができる。
【0052】更に、上記演算処理は上記ステップ#15
〜ステップ#17の演算サブルーチンを含んでおり、上
記第4演算ステップの後にこの演算サブルーチンを実行
することにより、上記第2近似部位D2よりも上記三次
元曲面Ji上における欠陥部位Dnの実際の位置により近
い次の近似部位を求めることができる。すなわち、上記
三次元曲面Ji上における上記欠陥部位Dnの位置の検出
精度をより高めることができる。
【0053】また、更に、上記演算処理は上記演算サブ
ルーチンを所定回数(Nn回)繰り返して実行するもので
あるので、上記三次元曲面Ji上における上記欠陥部位
Dnの位置の検出精度をより一層高めることができる。
特に、この場合、演算サブルーチンの繰り返し回数に応
じて位置検出精度を高めることができ、上記繰り返し回
数をできるだけ多くすることにより、更に一層高精度の
位置検出を行うことができるのである。
【0054】また、更に、上記三次元位置検出部42
は、欠陥部位Dnの最終近似部位の三次元位置を示すデ
ータと上記検査面モデルJiに対する上記最終近似部位
における法線ベクトルを示すデータとを、上記被検査面
27の表面欠陥部位Dnを自動的に研摩するロボット装
置(不図示)のコントローラ50に出力するので、該ロボ
ット装置に表面欠陥部位Dnを自動研摩させるに際し
て、研摩すべき部位の位置精度を高め、かつ、研摩すべ
き部位に対して被検査面27の法線方向に基づく適正な
研摩方向を設定することができ、上記表面欠陥部位Dn
に対して良好な補修作業を行うことができるようにな
る。
【0055】尚、上記実施例は、自動車の車体表面の塗
装欠陥検査に適用した場合についてのものであったが、
本発明は、かかる場合に限らず、その他種々の物品の表
面状態の検査に対して有効に適用することができるもの
である。また、本発明は、以上の実施態様に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種
々の改良あるいは設計上の変更が可能であることは言う
までもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る表面状態検査装置を備
えた塗装検査ステーションの全体構成を概略的に示す説
明図である。
【図2】 上記表面状態検査装置による被検査面の照明
および撮像状態を示す側面説明図である。
【図3】 上記表面状態検査装置による撮像画像の一例
を示す平面説明図である。
【図4】 被検査面表面に凹状の欠陥部がある場合にお
けるビデオ信号のレベルの一例を示すグラフである。
【図5】 上記ビデオ信号に微分処理および絶対値処理
を施した後の信号波形を示すグラフである。
【図6】 上記表面状態検査装置のホストコンピュータ
の概略を示すブロック構成図である。
【図7】 検査面モデルの画像の例を示す平面説明図で
ある。
【図8】 上記表面状態検査装置による欠陥部の三次元
位置の検出を説明するためのフローチャートである。
【図9】 上記欠陥部の三次元位置の検出における演算
処理を説明するためのフローチャートである。
【図10】 検査面モデルの選択を説明するための映し
込み画像の平面説明図である。
【図11】 上記演算処理を説明するための図である。
【図12】 図11の一部を拡大して示す要部拡大図で
ある。
【図13】 従来例に係る表面状態検査方法を示す説明
図である。
【符号の説明】
23…検査用照明装置 24…CCDカメラ 27…塗膜面(被検査面) 30…表面状態検査装置 31…ホストコンピュータ 33…画像処理プロセッサ 41…欠陥認識部 42…三次元位置検出部 43…検査面モデル選択部 44…モデル式設定部 45…演算処理部 50…補修用ロボットコントローラ D1…第1近似部位 D2…第2近似部位 Dn…欠陥部位 Ji…検査面モデル Le…欠陥部位に対するCCDカメラからの視線 P,Q…撮像画像 Ps,Qs…映し込み像

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検査面に照射された照明光の反射光を
    受光して得られた画像に基づいて上記被検査面の表面状
    態を検査し、その検査によって認識された特定部位の三
    次元位置を検出するようにした表面状態検査方法であっ
    て、 上記照明光による照射部分を撮像手段の撮像領域中に映
    し込むようにして上記被検査面を撮像し、予め設定され
    た複数の検査面モデルの中から上記撮像画像における上
    記照明光の映し込み像に対応する検査面モデルを選択す
    るとともに、該選択された検査面モデルと上記映し込み
    像の数値データとに基づいて上記被検査面のモデル式を
    設定し、該モデル式と上記特定部位に対する上記撮像手
    段の視線とに基づいて該特定部位の三次元位置を求める
    演算処理を行うことを特徴とする表面状態検査方法。
  2. 【請求項2】 上記演算処理は、上記モデル式で表示さ
    れる三次元曲面上において上記特定部位の撮像画像上の
    二次元位置に対応する第1近似部位を求める第1演算ス
    テップと、上記第1近似部位における上記三次元曲面の
    接平面を求める第2演算ステップと、該接平面と上記撮
    像手段の視線との交点を求める第3演算ステップと、上
    記三次元曲面上において該交点に対応する第2近似部位
    を求める第4演算ステップとを含むことを特徴とする請
    求項1記載の表面状態検査方法。
  3. 【請求項3】 上記演算処理は、上記第4演算ステップ
    の後に、求められた近似部位における上記三次元曲面の
    接平面を求める第5演算ステップと、該接平面と上記撮
    像手段の視線との交点を求める第6演算ステップと、上
    記三次元曲面上において該交点に対応する近似部位を求
    める第7演算ステップとを順次実行する演算サブルーチ
    ンを含むことを特徴とする請求項2記載の表面状態検査
    方法。
  4. 【請求項4】 上記演算処理は、上記演算サブルーチン
    を所定回数繰り返して実行するものであることを特徴と
    する請求項3記載の表面状態検査方法。
  5. 【請求項5】 被検査面に照明光を照射する光照射手段
    と、該光照射手段による照射部分を撮像領域中に映し込
    むようにして上記被検査面を撮像する撮像手段と、該撮
    像手段で得られた撮像画像を画像処理する画像処理手段
    と、該画像処理手段の出力データに基づき上記被検査面
    の表面状態を検査して特定部位を認識する認識手段と、
    該認識手段で認識された上記特定部位の三次元位置を検
    出する三次元位置検出手段とを備え、該三次元位置検出
    手段は、予め設定された複数の検査面モデルの中から上
    記撮像画像における上記照明光の映し込み像に対応する
    検査面モデルを選択する検査面モデル選択部と、この選
    択された検査面モデルと上記映し込み像の数値データと
    に基づいて上記被検査面のモデル式を設定するモデル式
    設定部と、このモデル式と上記特定部位に対する上記撮
    像手段の視線とに基づいて該特定部位の三次元位置を求
    める演算処理を行う演算処理部とを有していることを特
    徴とする表面状態検査装置。
  6. 【請求項6】 上記演算処理部は、上記モデル式で表示
    される三次元曲面上において上記特定部位の撮像画像上
    の二次元位置に対応する第1近似部位を求める第1演算
    ステップと、上記第1近似部位における上記三次元曲面
    の接平面を求める第2演算ステップと、該接平面と上記
    撮像手段の視線との交点を求める第3演算ステップと、
    上記三次元曲面上において該交点に対応する第2近似部
    位を求める第4演算ステップとを含む演算処理を行うこ
    とを特徴とする請求項5記載の表面状態検査装置。
  7. 【請求項7】 上記演算処理部は、上記第4演算ステッ
    プの後に、求められた近似部位における上記三次元曲面
    の接平面を求める第5演算ステップと、該接平面と上記
    撮像手段の視線との交点を求める第6演算ステップと、
    上記三次元曲面上において該交点に対応する近似部位を
    求める第7演算ステップとを順次実行する演算サブルー
    チンを含む演算処理を行うことを特徴とする請求項6記
    載の表面状態検査装置。
  8. 【請求項8】 上記演算処理部は、上記演算サブルーチ
    ンを所定回数繰り返して実行することを特徴とする請求
    項7記載の表面状態検査装置。
  9. 【請求項9】 上記特定部位は上記被検査面上の表面欠
    陥部位であり、上記演算処理部は、上記被検査面に対す
    る上記特定部位における法線方向を演算する法線方向演
    算部を有しており、上記三次元位置検出手段は、上記特
    定部位の三次元位置を示すデータと上記法線方向を示す
    データとを、上記被検査面の表面欠陥部位を自動的に研
    摩するロボット装置に出力することを特徴とする請求項
    5〜請求項8のいずれか一に記載の表面状態検査装置。
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