JPH08291003A - スギノアカネトラカミキリの性誘引剤 - Google Patents
スギノアカネトラカミキリの性誘引剤Info
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- JPH08291003A JPH08291003A JP7123056A JP12305695A JPH08291003A JP H08291003 A JPH08291003 A JP H08291003A JP 7123056 A JP7123056 A JP 7123056A JP 12305695 A JP12305695 A JP 12305695A JP H08291003 A JPH08291003 A JP H08291003A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 (R)−3−ハイドロキシ−2−へキサノン
〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体と
(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−
エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活性成分とし
て含有する。 【効果】 スギノアカネトラカミキリの誘引効果に優
れ、その予察および防除に有効なものである。
〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体と
(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−
エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活性成分とし
て含有する。 【効果】 スギノアカネトラカミキリの誘引効果に優
れ、その予察および防除に有効なものである。
Description
【0001】
【0002】本発明は、カミキリムシ科に属するスギノ
アカネトラカミキリ(Anaglyptus subf
asciatus Pic)の性誘引剤に関するもので
ある。
アカネトラカミキリ(Anaglyptus subf
asciatus Pic)の性誘引剤に関するもので
ある。
【0003】該スギノアカネトラカミキリの性誘引剤
は、スギノアカネトラカミキリの予察および防除に有効
に利用可能なものである。
は、スギノアカネトラカミキリの予察および防除に有効
に利用可能なものである。
【0004】
【0005】カミキリムシ科に属するスギノアカネトラ
カミキリは本州、四国および九州一帯で発生して、ス
ギ、ヒノキなどに大害を与えている。
カミキリは本州、四国および九州一帯で発生して、ス
ギ、ヒノキなどに大害を与えている。
【0006】このスギノアカネトラカミキリによる被害
を予防ないし防除することは、従来の殺虫剤によっては
非常に困難である。
を予防ないし防除することは、従来の殺虫剤によっては
非常に困難である。
【0007】このような現状から、スギノアカネトラカ
ミキリを効果的に防除するために、その発生を的確に知
るための予察手段や、従来の殺虫剤とは異なる新しいタ
イプの防除手段が強く望まれている。
ミキリを効果的に防除するために、その発生を的確に知
るための予察手段や、従来の殺虫剤とは異なる新しいタ
イプの防除手段が強く望まれている。
【0008】一方、これまで、多くの害虫について、性
フェロモンや集合フェロモンの化学構造が明らかにされ
た。
フェロモンや集合フェロモンの化学構造が明らかにされ
た。
【0009】また、害虫の種類によっては、これらのフ
ェロモン剤を用いて、その発生消長調査が効果的に行え
るようになり、さらに、これらの誘引物質を用いて、大
量の成虫を捕獲したり、雌雄の配偶行動を撹乱したりす
ることによって害虫を防除する方法も開発されつつあ
る。
ェロモン剤を用いて、その発生消長調査が効果的に行え
るようになり、さらに、これらの誘引物質を用いて、大
量の成虫を捕獲したり、雌雄の配偶行動を撹乱したりす
ることによって害虫を防除する方法も開発されつつあ
る。
【0010】しかしながら、スギノアカネトラカミキリ
の性誘引剤は、まだ知られていない。
の性誘引剤は、まだ知られていない。
【0011】従って、スギノアカネトラカミキリの誘引
効果に優れその予察および防除に有効な性誘引剤が望ま
れていた。
効果に優れその予察および防除に有効な性誘引剤が望ま
れていた。
【0012】
【0013】本発明者らは、このような背景のもとに、
スギノアカネトラカミキリの性フェロモンの研究を行
い、スギノアカネトラカミキリの雄成虫から、その雌成
虫に対して誘引性を有する物質を取り出した。
スギノアカネトラカミキリの性フェロモンの研究を行
い、スギノアカネトラカミキリの雄成虫から、その雌成
虫に対して誘引性を有する物質を取り出した。
【0014】そして、その誘引性を有する物質の活性成
分の化学構造を解明し、更に、その化学構造により合成
した化合物が、スギノアカネトラカミキリの雌成虫に対
して有効な誘引作用を示すことを見いだし、本発明を完
成させるに至った。
分の化学構造を解明し、更に、その化学構造により合成
した化合物が、スギノアカネトラカミキリの雌成虫に対
して有効な誘引作用を示すことを見いだし、本発明を完
成させるに至った。
【0015】即ち、本発明の課題を解決するための手段
は、下記のとおりである。
は、下記のとおりである。
【0016】第1に、(R)−3−ハイドロキシ−2−
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体を活性成分として含有する、スギノアカネトラカミ
キリの性誘引剤。
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体を活性成分として含有する、スギノアカネトラカミ
キリの性誘引剤。
【0017】第2に、(R)−3−ハイドロキシ−2−
オクタノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体を活性成分として含有する、スギノアカネトラカミ
キリの性誘引剤。
オクタノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体を活性成分として含有する、スギノアカネトラカミ
キリの性誘引剤。
【0018】第3に、(R)−3−ハイドロキシ−2−
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体と(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン
〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活
性成分として含有する、スギノアカネトラカミキリの性
誘引剤。
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体と(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン
〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活
性成分として含有する、スギノアカネトラカミキリの性
誘引剤。
【0019】第4に、(R)−3−ハイドロキシ−2−
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体と(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン
〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活
性成分として含有し、その混合割合が3〜15:1であ
る、スギノアカネトラカミキリの性誘引剤。
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体と(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン
〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活
性成分として含有し、その混合割合が3〜15:1であ
る、スギノアカネトラカミキリの性誘引剤。
【0020】第5に、(R)−3−ハイドロキシ−2−
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体と(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン
〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活
性成分として含有し、その混合割合が7:1である、ス
ギノアカネトラカミキリの性誘引剤。
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体と(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン
〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活
性成分として含有し、その混合割合が7:1である、ス
ギノアカネトラカミキリの性誘引剤。
【0021】第6に、(R)−3−ハイドロキシ−2−
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体と(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン
〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活
性成分として含有する化合物を、デバイスで担持した、
スギノアカネトラカミキリの性誘引剤。
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体と(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン
〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活
性成分として含有する化合物を、デバイスで担持した、
スギノアカネトラカミキリの性誘引剤。
【0022】本発明にかかるスギノアカネトラカミキリ
の性誘引剤の活性成分である(R)−3−ハイドロキシ
−2−へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそ
のラセミ体と(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノ
ン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体と
は、いずれも単独または併用でスギノアカネトラカミキ
リの雌成虫に対して強い誘引作用と行動刺激作用を示
す。
の性誘引剤の活性成分である(R)−3−ハイドロキシ
−2−へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそ
のラセミ体と(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノ
ン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体と
は、いずれも単独または併用でスギノアカネトラカミキ
リの雌成虫に対して強い誘引作用と行動刺激作用を示
す。
【0023】本発明にかかる性誘引剤を調製するには、
(R)−3−ハイドロキシ−2−へキサノン〔(R)−
エナンチオマー〕またはそのラセミ体および(R)−3
−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−エナンチオ
マー〕またはそのラセミ体を用いて、通常の性誘引剤の
調製に際して適用されている製剤化技術を利用して行う
ことができる。
(R)−3−ハイドロキシ−2−へキサノン〔(R)−
エナンチオマー〕またはそのラセミ体および(R)−3
−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−エナンチオ
マー〕またはそのラセミ体を用いて、通常の性誘引剤の
調製に際して適用されている製剤化技術を利用して行う
ことができる。
【0024】例えば、(R)−3−ハイドロキシ−2−
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体および(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン
〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体を、そ
のまま.またはジクロロメタン等の有機溶媒を用いて溶
液とし、この溶液を適当なデバイス、例えば、ポリエチ
レン等のプラスチックやゴム等に吸着させるか、プラス
チック製のカプセルや毛細態様に応じた適切な材料ある
いは器具を用いて実用的な形態の誘引剤とすることがで
きる。
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセ
ミ体および(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン
〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体を、そ
のまま.またはジクロロメタン等の有機溶媒を用いて溶
液とし、この溶液を適当なデバイス、例えば、ポリエチ
レン等のプラスチックやゴム等に吸着させるか、プラス
チック製のカプセルや毛細態様に応じた適切な材料ある
いは器具を用いて実用的な形態の誘引剤とすることがで
きる。
【0025】
【0026】以下、本発明のスギノアカネトラカミキリ
の性誘引剤の一実施例について説明する。
の性誘引剤の一実施例について説明する。
【0027】まず、以下のようにスギノアカネトラカミ
キリの誘引成分物質を採取し、その同定を行った。
キリの誘引成分物質を採取し、その同定を行った。
【0028】1992年の冬、長野県の山林に於いて、
スギノアカネトラカミキリに食害されたスギの枝を採集
し、翌年春にそこから羽化した成虫を1匹づつ個々のプ
ラスチック容器に収容した。
スギノアカネトラカミキリに食害されたスギの枝を採集
し、翌年春にそこから羽化した成虫を1匹づつ個々のプ
ラスチック容器に収容した。
【0029】そして、該プラスチック容器内に清浄な空
気を供給しつつ、成虫の周囲の空気を、多孔性ポリマー
ビーズ(アルテック、Deerfield,IL)を充
填したカラム(スーパーQカラム)に8時間通じた。
気を供給しつつ、成虫の周囲の空気を、多孔性ポリマー
ビーズ(アルテック、Deerfield,IL)を充
填したカラム(スーパーQカラム)に8時間通じた。
【0030】その後、該カラムに、へキサンまたはエー
テルを通じることによって抽出物を得た。
テルを通じることによって抽出物を得た。
【0031】得られた抽出物をガスクロマトグラフィー
で分析したところ、2つの成分(成分比7:1)が認め
られた。
で分析したところ、2つの成分(成分比7:1)が認め
られた。
【0032】この2つの成分は、DB−WaxとCP−
Si15CBカラムを用い、ガスクロマトグラフ直結質
量分析(GC−MS分析)計に抽出物を注入して分析し
たところ、それぞれ、(R)−3−ハイドロキシ−2−
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕および(R)−
3−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−エナンチ
オマー〕と同定された。
Si15CBカラムを用い、ガスクロマトグラフ直結質
量分析(GC−MS分析)計に抽出物を注入して分析し
たところ、それぞれ、(R)−3−ハイドロキシ−2−
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕および(R)−
3−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−エナンチ
オマー〕と同定された。
【0033】別途化学的に合成した(R)−3−ハイド
ロキシ−2−へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕と
活性天然物を比較したところ、化学合成物と活性天然物
は構造が一致した。
ロキシ−2−へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕と
活性天然物を比較したところ、化学合成物と活性天然物
は構造が一致した。
【0034】以上の結果から、カミキリムシ科に属する
スギノアカネトラカミキリに対してきわめて高い誘引作
用を示す天然物質は、(R)−3−ハイドロキシ−2−
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕および(R)−
3−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−エナンチ
オマー〕であることが決定された。
スギノアカネトラカミキリに対してきわめて高い誘引作
用を示す天然物質は、(R)−3−ハイドロキシ−2−
へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕および(R)−
3−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−エナンチ
オマー〕であることが決定された。
【0035】
【実施例1】
【0036】(R)−3−ハイドロキシ−2−ヘキサノ
ン〔(R)−エナンチオマー〕と(R)−3−ハイドロ
キシ−2−オクタノン〔(R)−エナンチオマー〕と
を、7:1となるように混合することで、本発明に係る
性誘引剤1を調製した。
ン〔(R)−エナンチオマー〕と(R)−3−ハイドロ
キシ−2−オクタノン〔(R)−エナンチオマー〕と
を、7:1となるように混合することで、本発明に係る
性誘引剤1を調製した。
【0037】そして、該性誘引剤(1mg)を、エチレ
ン−酢酸ビニールの共重合体からなるペレットまたはE
S繊維とボリエチレンフィルムからなるデバイスに含浸
させて性誘引剤11とした。
ン−酢酸ビニールの共重合体からなるペレットまたはE
S繊維とボリエチレンフィルムからなるデバイスに含浸
させて性誘引剤11とした。
【0038】
【実施例2】
【0039】(R)−3−ハイドロキシ−2−へキサノ
ン〔(R)−エナンチオマー〕と(R/S)−3−ハイ
ドロキシ−2−オクタノン〔ラセミ体のもの〕とを、
7:1となるように混合することで、本発明に係る性誘
引剤2を調製した。
ン〔(R)−エナンチオマー〕と(R/S)−3−ハイ
ドロキシ−2−オクタノン〔ラセミ体のもの〕とを、
7:1となるように混合することで、本発明に係る性誘
引剤2を調製した。
【0040】そして、性誘引剤2(1mg)を、エチレ
ン−酢酸ビニールの共重合体からなるペレットまたはE
S繊維とポリエチレンフィルムからなるデバイスに含浸
させて性誘引剤21とした。
ン−酢酸ビニールの共重合体からなるペレットまたはE
S繊維とポリエチレンフィルムからなるデバイスに含浸
させて性誘引剤21とした。
【0041】
【実施例3】
【0042】(R/S)−3−ハイドロキシ−2−ヘキ
サノン〔ラセミ体のもの〕と(R)−3−ハイドロキシ
−2−オクタノン〔(R)−エナンチオマー〕を7:1
となるように混合することで、本発明に係る性誘引剤を
調製した。
サノン〔ラセミ体のもの〕と(R)−3−ハイドロキシ
−2−オクタノン〔(R)−エナンチオマー〕を7:1
となるように混合することで、本発明に係る性誘引剤を
調製した。
【0043】そして、該性誘引剤3(1mg)を、エチ
レン酢酸−ビニールの共重合体からなるペレットまたは
ES繊維とポリエチレンフィルムからなるデバイスに含
浸させて性誘引剤31とした。
レン酢酸−ビニールの共重合体からなるペレットまたは
ES繊維とポリエチレンフィルムからなるデバイスに含
浸させて性誘引剤31とした。
【0044】
【実施例4】
【0045】(R/S)−3−ハイドロキシ−2−へキ
サノン〔ラセミ体のもの〕と(R/S)−3−ハイドロ
キシ−2−オクタノン〔ラセミ体のもの〕を7:1とな
るように混合することで、本発明に係る性誘引剤4を調
製した。
サノン〔ラセミ体のもの〕と(R/S)−3−ハイドロ
キシ−2−オクタノン〔ラセミ体のもの〕を7:1とな
るように混合することで、本発明に係る性誘引剤4を調
製した。
【0046】そして、該性誘引剤4(1mg)をエチレ
ン−酢酸ビニールの共重合体からなるペレットまたはE
S繊維とポリエチレンフィルムからなるデバイスに含浸
させて性誘引剤41とした。
ン−酢酸ビニールの共重合体からなるペレットまたはE
S繊維とポリエチレンフィルムからなるデバイスに含浸
させて性誘引剤41とした。
【0047】
【実施例5】
【0048】(R)−3−ハイドロキシ−2−へキサノ
ン〔(R)−エナンチオマー〕と(R)−3−ハイドロ
キシ−2−オクタノン〔(R)−エナンチオマー〕を
3.5:1となるように混合することで、本発明に係る
性誘引剤5を調製した。
ン〔(R)−エナンチオマー〕と(R)−3−ハイドロ
キシ−2−オクタノン〔(R)−エナンチオマー〕を
3.5:1となるように混合することで、本発明に係る
性誘引剤5を調製した。
【0049】そして、該性誘引剤5(1mg)を、エチ
レン−酢酸ビニールの共重合体からなるペレットまたは
ES繊維とポリエチレンフィルムからなるデバイスに含
浸させて性誘引剤51とした。
レン−酢酸ビニールの共重合体からなるペレットまたは
ES繊維とポリエチレンフィルムからなるデバイスに含
浸させて性誘引剤51とした。
【0050】
【実施例6】
【0051】(R)−3−ハイドロキシ−2−へキサノ
ン〔(R)−エナンチオマー〕と(R)−3−ハイドロ
キシ−2−オクタノン〔(R)−エナンチオマー〕を1
4:1となるように混合することで、本発明に係る性誘
引剤6を調製した。
ン〔(R)−エナンチオマー〕と(R)−3−ハイドロ
キシ−2−オクタノン〔(R)−エナンチオマー〕を1
4:1となるように混合することで、本発明に係る性誘
引剤6を調製した。
【0052】そして、該性誘引剤6(1mg)を、エチ
レン−酢酸ビニールの共重合体からなるペレットまたは
ES繊維とポリエチレンフィルムからなるデバイスに含
浸させて性誘引剤61とした。
レン−酢酸ビニールの共重合体からなるペレットまたは
ES繊維とポリエチレンフィルムからなるデバイスに含
浸させて性誘引剤61とした。
【0053】
【実施例7】
【0054】本発明に係る(R)−3−ハイドロキシ−
2−へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕による性誘
引剤7(1mg)を、エチレン−酢酸ビニールの共重合
体からなるペレットまたはES繊維とポリエチレンフィ
ルムからなるデバイスに含浸させて性誘引剤71とし
た。
2−へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕による性誘
引剤7(1mg)を、エチレン−酢酸ビニールの共重合
体からなるペレットまたはES繊維とポリエチレンフィ
ルムからなるデバイスに含浸させて性誘引剤71とし
た。
【0055】
【実施例8】
【0056】本発明に係る(R)−3−ハイドロキシ−
2−オクタノン〔(R)−エナンチオマー〕による性誘
引剤8(1mg)を、エチレン−酢酸ビニールの共重合
体からなるペレットまたはES繊維とポリエチレンフィ
ルムからなるデバイスに含浸させて性誘引剤81とし
た。
2−オクタノン〔(R)−エナンチオマー〕による性誘
引剤8(1mg)を、エチレン−酢酸ビニールの共重合
体からなるペレットまたはES繊維とポリエチレンフィ
ルムからなるデバイスに含浸させて性誘引剤81とし
た。
【0057】
【試験例1】
【0058】本発明区1として、上記実施例1で得た性
誘引剤11を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
誘引剤11を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
【0059】対照区1として、生きたスギノアカネトラ
カミキリの雄各2匹を入れたプラスチック容器を、10
個用意した。
カミキリの雄各2匹を入れたプラスチック容器を、10
個用意した。
【0060】対照区2として、中に何も入れない空のプ
ラスチック容器を、10個用意した。
ラスチック容器を、10個用意した。
【0061】上記各10個ずつのプラスチック容器を、
それぞれ日本たばこ産業株式会社製のロート型捕虫器に
セットして、各区毎に10個のトラップを製作した。
それぞれ日本たばこ産業株式会社製のロート型捕虫器に
セットして、各区毎に10個のトラップを製作した。
【0062】これらのトラップを用い、長野県のスギ3
0年生林に於いて5月中句から6月中旬にかけて、同一
環境条件下でスギノアカネトラカミキリの捕虫試験を行
い、各区について、雌成虫の平均捕虫数を求めた。
0年生林に於いて5月中句から6月中旬にかけて、同一
環境条件下でスギノアカネトラカミキリの捕虫試験を行
い、各区について、雌成虫の平均捕虫数を求めた。
【0063】本試験例の結果は、下記のとおりであっ
た。
た。
【0064】本発明区1の1トラップあたりの平均捕虫
数は、3.57匹/日であった。対照区1の1トラップ
あたりの平均捕虫数は、0.7匹/日であった。対照区
2の1トラップ当たりの平均捕虫数は、0.02匹/日
であった。
数は、3.57匹/日であった。対照区1の1トラップ
あたりの平均捕虫数は、0.7匹/日であった。対照区
2の1トラップ当たりの平均捕虫数は、0.02匹/日
であった。
【0065】上記の結果から、本発明区1は、対照区1
と同様にスギノアカネトラカミキリの雌成虫に対して、
強い誘引力を示すことが確認された。
と同様にスギノアカネトラカミキリの雌成虫に対して、
強い誘引力を示すことが確認された。
【0066】
【試験例2】
【0067】本発明区2として、上記実施例1で得た性
誘引剤11を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
誘引剤11を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
【0068】本発明区3として、上記実施例2で得た性
誘引剤21を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
誘引剤21を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
【0069】本発明区4として、上記実施例3で得た性
誘引剤31を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
誘引剤31を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
【0070】本発明区5として、上記実施例4で得た性
誘引剤41を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
誘引剤41を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
【0071】上記各区10個ずつのプラスチック容器
を、それぞれ日本たばこ産業株式会社製のロート型捕虫
器にセットして、各区毎に10個のトラップを製作し
た。
を、それぞれ日本たばこ産業株式会社製のロート型捕虫
器にセットして、各区毎に10個のトラップを製作し
た。
【0072】これらのトラップを用い、長野県のスギ2
5年生林に於いて5月中旬から6月中旬にかけて、同一
環境条件下でスギノアカネトラカミキリの捕虫試験を行
い、各区について、雌成虫の平均捕虫数を求めた。
5年生林に於いて5月中旬から6月中旬にかけて、同一
環境条件下でスギノアカネトラカミキリの捕虫試験を行
い、各区について、雌成虫の平均捕虫数を求めた。
【0073】本試験例の結果は、下記のとおりであっ
た。
た。
【0074】本発明区2の1トラップあたりの平均捕虫
数は、3.82匹/日であった。本発明区3の1トラッ
プあたりの平均捕虫数は、3.41匹/日であった。本
発明区4の1トラップあたりの平均捕虫数は、1.33
匹/日であった。本発明区5の1トラップあたりの平均
捕虫数は、0.67匹/日であった。
数は、3.82匹/日であった。本発明区3の1トラッ
プあたりの平均捕虫数は、3.41匹/日であった。本
発明区4の1トラップあたりの平均捕虫数は、1.33
匹/日であった。本発明区5の1トラップあたりの平均
捕虫数は、0.67匹/日であった。
【0075】上記の結果から、フェロモン2成分
〔(R)−エナンチオマー〕の光学純度が高いほどスギ
ノアカネトラカミキリに対して、強い誘引作用を示すこ
とが確認された。
〔(R)−エナンチオマー〕の光学純度が高いほどスギ
ノアカネトラカミキリに対して、強い誘引作用を示すこ
とが確認された。
【0076】
【試験例3】
【0077】本発明区6として、上記実施例5で得た性
誘引剤51を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
誘引剤51を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
【0078】本発明区7として、上記実施例1で得た性
誘引剤11を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
誘引剤11を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
【0079】本発明区8として、上記実施例6で得た性
誘引剤61を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
誘引剤61を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
【0080】本発明区9として、上記実施例7で得た性
誘引剤71を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
誘引剤71を納めたプラスチック容器を、10個用意し
た。
【0081】本発明区10として、上記実施例8で得た
性誘引剤81を納めたプラスチック容器を、10個用意
した。
性誘引剤81を納めたプラスチック容器を、10個用意
した。
【0082】上記各区10個ずつのプラスチック容器
を、それぞれ日本たばこ産業株式会社製のロート型捕虫
器にセットして.各区毎に10個のトラップを製作し
た。
を、それぞれ日本たばこ産業株式会社製のロート型捕虫
器にセットして.各区毎に10個のトラップを製作し
た。
【0083】このトラップを用い、長野県のスギ25年
生林に於いて5月中句から6月中句にかけて、同一環境
条件下でスギノアカネトラカミキリの捕虫試験を行い、
各区について、雌成虫の平均捕虫数を求めた。
生林に於いて5月中句から6月中句にかけて、同一環境
条件下でスギノアカネトラカミキリの捕虫試験を行い、
各区について、雌成虫の平均捕虫数を求めた。
【0084】本試験例の結果は、下記のとおりであっ
た。
た。
【0085】本発明区6の1トラップあたりの平均捕虫
数は、3.50匹/日であった。本発明区7の1トラッ
プあたりの平均捕虫数は、3.65匹/日であった。本
発明区8の1トラップあたりの平均捕虫数は、3.31
匹/日であった。本発明区9の1トラップあたりの平均
捕虫数は、1.80匹/日であった。本発明区10の1
トラッブあたりの平均捕虫数は、1.12匹/日であっ
た。
数は、3.50匹/日であった。本発明区7の1トラッ
プあたりの平均捕虫数は、3.65匹/日であった。本
発明区8の1トラップあたりの平均捕虫数は、3.31
匹/日であった。本発明区9の1トラップあたりの平均
捕虫数は、1.80匹/日であった。本発明区10の1
トラッブあたりの平均捕虫数は、1.12匹/日であっ
た。
【0086】上記の結果から、(R)−3−ハイドロキ
シ−2−へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕と
(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−
エナンチオマー〕との混合割合が、3.5:1〜14:
1の範囲にあるときに誘引効果が高くなる傾向にあるこ
とが確認された。
シ−2−へキサノン〔(R)−エナンチオマー〕と
(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−
エナンチオマー〕との混合割合が、3.5:1〜14:
1の範囲にあるときに誘引効果が高くなる傾向にあるこ
とが確認された。
【0087】上記の試験結果をまとめて考察すると、本
発明に係るスギノアカネトラカミキリの性誘引剤は、雌
成虫に対して極めて高い誘引効果を有することが確認さ
れた。
発明に係るスギノアカネトラカミキリの性誘引剤は、雌
成虫に対して極めて高い誘引効果を有することが確認さ
れた。
【0088】
【0089】本発明にかかるスギノアカネトラカミキリ
の性誘引剤は、スギノアカネトラカミキリの誘引効果に
優れ、その予察および防除に有効なものである。
の性誘引剤は、スギノアカネトラカミキリの誘引効果に
優れ、その予察および防除に有効なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中牟田 潔 茨城県稲敷郡茎崎町松の里1 農林水産省 森林総合研究所内 (72)発明者 小野 幹夫 東京都羽村市緑ケ丘3丁目5の8 富士フ レーバー株式会社内
Claims (6)
- 【請求項1】 (R)−3−ハイドロキシ−2−へキサ
ノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体を
活性成分として含有する、スギノアカネトラカミキリの
性誘引剤。 - 【請求項2】 (R)−3−ハイドロキシ−2−オクタ
ノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体を
活性成分として含有する、スギノアカネトラカミキリの
性誘引剤。 - 【請求項3】 (R)−3−ハイドロキシ−2−へキサ
ノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体と
(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−
エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活性成分とし
て含有する、スギノアカネトラカミキリの性誘引剤。 - 【請求項4】 (R)−3−ハイドロキシ−2−へキサ
ノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体と
(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−
エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活性成分とし
て含有し、その混合割合が3〜15:1である、スギノ
アカネトラカミキリの性誘引剤。 - 【請求項5】 (R)−3−ハイドロキシ−2−へキサ
ノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体と
(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−
エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活性成分とし
て含有し、その混合割合が7:1である、スギノアカネ
トラカミキリの性誘引剤。 - 【請求項6】 (R)−3−ハイドロキシ−2−へキサ
ノン〔(R)−エナンチオマー〕またはそのラセミ体と
(R)−3−ハイドロキシ−2−オクタノン〔(R)−
エナンチオマー〕またはそのラセミ体とを活性成分とし
て含有する化合物を、デバイスで担持した、スギノアカ
ネトラカミキリの性誘引剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7123056A JPH08291003A (ja) | 1995-04-25 | 1995-04-25 | スギノアカネトラカミキリの性誘引剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7123056A JPH08291003A (ja) | 1995-04-25 | 1995-04-25 | スギノアカネトラカミキリの性誘引剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08291003A true JPH08291003A (ja) | 1996-11-05 |
Family
ID=14851113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7123056A Pending JPH08291003A (ja) | 1995-04-25 | 1995-04-25 | スギノアカネトラカミキリの性誘引剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08291003A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108811980A (zh) * | 2018-06-04 | 2018-11-16 | 谢善武 | 一种柚子树的天牛防治方法 |
-
1995
- 1995-04-25 JP JP7123056A patent/JPH08291003A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN108811980A (zh) * | 2018-06-04 | 2018-11-16 | 谢善武 | 一种柚子树的天牛防治方法 |
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