JPH08290220A - 中空カムシャフトの製造方法 - Google Patents
中空カムシャフトの製造方法Info
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- JPH08290220A JPH08290220A JP7117875A JP11787595A JPH08290220A JP H08290220 A JPH08290220 A JP H08290220A JP 7117875 A JP7117875 A JP 7117875A JP 11787595 A JP11787595 A JP 11787595A JP H08290220 A JPH08290220 A JP H08290220A
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- hollow
- hexagonal
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 中空シャフトを拡管させた際に、中空シャフ
トの一部分に多角形状の異形形状部を確実に成形できる
中空カムシャフトの製造方法を提供することである。 【構成】 中空シャフト拡管工程において、中空シャフ
ト2に所定の流体圧を作用させて中空シャフト2を拡管
させると、固定支持部3の両側に夫々連なる所定長さ部
分が、固定支持部3の最大外径より大径に拡管されるた
め、固定支持部3の両端部分が6角形状に塑性変形さ
れ、それにより、6角形状に塑性変形した両端部分に挟
まれた部分も、所定の流体圧で6角形状に塑性変形され
て、所定長さを有する6角形状の固定支持部3が成形さ
れる。
トの一部分に多角形状の異形形状部を確実に成形できる
中空カムシャフトの製造方法を提供することである。 【構成】 中空シャフト拡管工程において、中空シャフ
ト2に所定の流体圧を作用させて中空シャフト2を拡管
させると、固定支持部3の両側に夫々連なる所定長さ部
分が、固定支持部3の最大外径より大径に拡管されるた
め、固定支持部3の両端部分が6角形状に塑性変形さ
れ、それにより、6角形状に塑性変形した両端部分に挟
まれた部分も、所定の流体圧で6角形状に塑性変形され
て、所定長さを有する6角形状の固定支持部3が成形さ
れる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数のカムピースと中
空シャフトを結合してなる中空カムシャフトの製造方法
に関し、特に、中空シャフトの一部分に多角形状の異形
形状部を成形するものに関する。
空シャフトを結合してなる中空カムシャフトの製造方法
に関し、特に、中空シャフトの一部分に多角形状の異形
形状部を成形するものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車用エンジンの動弁機構
に含まれるカムシャフトは、その一端部にタイミングプ
ーリーをボルトで取付けた後エンジンに組付けられる。
そして、タイミングプーリーをカムシャフトに取付ける
際、カムシャフトが回動しないように、カムシャフトを
固定支持しておく必要があり、カムシャフトには、スパ
ナ等の工具が係合可能な6角形状の固定支持部が設けら
れている。ところで、カムシャフトの製造方法には、鋳
物製カムシャフトの製造方法と、中空カムシャフトの製
造方法とが実用に供されており、鋳物製カムシャフトの
製造方法では、所定の金型に溶融金属を流し込んで、シ
ャフト部、カム部とともに固定支持部が一体成形され
る。こうして、6角形状の固定支持部を簡単に成形する
ことができるが、鋳物製カムシャフトは、中空カムシャ
フトに比べて、エンジンの軽量化・高回転化に劣り、製
作コスト的にも不利である。
に含まれるカムシャフトは、その一端部にタイミングプ
ーリーをボルトで取付けた後エンジンに組付けられる。
そして、タイミングプーリーをカムシャフトに取付ける
際、カムシャフトが回動しないように、カムシャフトを
固定支持しておく必要があり、カムシャフトには、スパ
ナ等の工具が係合可能な6角形状の固定支持部が設けら
れている。ところで、カムシャフトの製造方法には、鋳
物製カムシャフトの製造方法と、中空カムシャフトの製
造方法とが実用に供されており、鋳物製カムシャフトの
製造方法では、所定の金型に溶融金属を流し込んで、シ
ャフト部、カム部とともに固定支持部が一体成形され
る。こうして、6角形状の固定支持部を簡単に成形する
ことができるが、鋳物製カムシャフトは、中空カムシャ
フトに比べて、エンジンの軽量化・高回転化に劣り、製
作コスト的にも不利である。
【0003】一方、中空カムシャフトの製造方法では、
図13に示すように、成形型60に収容された複数のカ
ムピース56と、図11の断面6角形状の内壁部51を
有する6角形状ピース50、又は図12の断面円形状の
内壁部54を有する6角形状ピース53に中空シャフト
55を貫通させ、中空シャフト55内に所定の流体圧を
作用させることで、中空シャフト55を所定の形状に成
形するが、中空シャフト55の6角形状ピース取付部5
5aとカムピース取付部55bを、その両側近傍部分よ
り大径に拡管させて、複数のカムピース56及び6角形
状ピース50,53と中空シャフト55とを結合して中
空カムシャフトを製造している。
図13に示すように、成形型60に収容された複数のカ
ムピース56と、図11の断面6角形状の内壁部51を
有する6角形状ピース50、又は図12の断面円形状の
内壁部54を有する6角形状ピース53に中空シャフト
55を貫通させ、中空シャフト55内に所定の流体圧を
作用させることで、中空シャフト55を所定の形状に成
形するが、中空シャフト55の6角形状ピース取付部5
5aとカムピース取付部55bを、その両側近傍部分よ
り大径に拡管させて、複数のカムピース56及び6角形
状ピース50,53と中空シャフト55とを結合して中
空カムシャフトを製造している。
【0004】ところで、断面円形状の内壁部54を有す
る6角形状ピース53を適用する場合、その内壁部54
又は中空シャフト55の6角形状ピース取付部55aの
少なくとも一方に、ギザギサのローレット形状を予め形
成しておくか、或いは、6角形状ピース取付部55aと
内壁部54とをロウ付けにより結合させることで、中空
シャフト55と6角形状ピース53との滑りを極力防止
している。しかし、6角形状ピース53の内壁部54や
中空シャフト55の6角形状ピース取付部55aにロー
レット形状を形成したり、ロウ付けにより中空シャフト
55と6角形状ピース53とを結合させたりする関係
上、中空カムシャフトの製造コストが高価になる。
る6角形状ピース53を適用する場合、その内壁部54
又は中空シャフト55の6角形状ピース取付部55aの
少なくとも一方に、ギザギサのローレット形状を予め形
成しておくか、或いは、6角形状ピース取付部55aと
内壁部54とをロウ付けにより結合させることで、中空
シャフト55と6角形状ピース53との滑りを極力防止
している。しかし、6角形状ピース53の内壁部54や
中空シャフト55の6角形状ピース取付部55aにロー
レット形状を形成したり、ロウ付けにより中空シャフト
55と6角形状ピース53とを結合させたりする関係
上、中空カムシャフトの製造コストが高価になる。
【0005】一方、断面6角形状の内壁部51を有する
6角形状ピース50を適用する場合、断面円形状の内壁
部54を有する6角形状ピース53を適用する場合と比
べて、中空シャフト55や6角形状ピース50にローレ
ット形状等のギザギザを形成しておく必要がなく、中空
シャフト55の6角形状ピース取付部55aを、その両
側近傍部分より大径に拡管させるだけで、6角形状ピー
ス50と中空シャフト55とを結合させている。
6角形状ピース50を適用する場合、断面円形状の内壁
部54を有する6角形状ピース53を適用する場合と比
べて、中空シャフト55や6角形状ピース50にローレ
ット形状等のギザギザを形成しておく必要がなく、中空
シャフト55の6角形状ピース取付部55aを、その両
側近傍部分より大径に拡管させるだけで、6角形状ピー
ス50と中空シャフト55とを結合させている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、断面6角形状
の内壁部51を有する6角形状ピース50を適用した場
合、図13の状態から中空シャフト55内に所定の流体
圧を作用させると、図14に示すように、中空シャフト
55のカムピース取付け部55bは、所定の形状まで完
全に拡管してカムピース56と結合するものの、図15
に示すように、中空シャフト55の6角形状ピース取付
部55aにおいては、6角形状ピース50の内壁部51
が6角形状であり、6角形状部55aをその両側より大
径に拡管させるように構成しているため、所定の流体圧
では、6角形状部55aが内壁部51の角部51aまで
隙間なく拡管されない。従って、前記中空シャフト55
と6角形状ピース50とは確実に結合せれず、タイミン
グプーリーを取付ける際、6角形状ピース50に対する
中空シャフト55の滑りが生じるという問題がある。本
発明の目的は、中空シャフトを拡管させた際に、中空シ
ャフトの一部分に多角形状の異形形状部を確実に成形で
きる中空カムシャフトの製造方法を提供することであ
る。
の内壁部51を有する6角形状ピース50を適用した場
合、図13の状態から中空シャフト55内に所定の流体
圧を作用させると、図14に示すように、中空シャフト
55のカムピース取付け部55bは、所定の形状まで完
全に拡管してカムピース56と結合するものの、図15
に示すように、中空シャフト55の6角形状ピース取付
部55aにおいては、6角形状ピース50の内壁部51
が6角形状であり、6角形状部55aをその両側より大
径に拡管させるように構成しているため、所定の流体圧
では、6角形状部55aが内壁部51の角部51aまで
隙間なく拡管されない。従って、前記中空シャフト55
と6角形状ピース50とは確実に結合せれず、タイミン
グプーリーを取付ける際、6角形状ピース50に対する
中空シャフト55の滑りが生じるという問題がある。本
発明の目的は、中空シャフトを拡管させた際に、中空シ
ャフトの一部分に多角形状の異形形状部を確実に成形で
きる中空カムシャフトの製造方法を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の中空カムシャ
フトの製造方法は、複数のカムピースに中空シャフトを
貫通させ、中空シャフトに所定の流体圧を作用させて中
空シャフトを拡管させることにより、複数のカムピース
と中空シャフトとを結合させるとともに、中空シャフト
の一部分に多角形状の異形形状部を成形する中空カムシ
ャフトの製造方法であって、前記異形形状部の両側に夫
々連なる所定長さ部分を、その外径において異形形状部
の最大外径より大径に拡管させるものである。請求項2
の中空カムシャフトの製造方法は、請求項1の発明にお
いて、前記異形形状部は、工具を係合させる為の固定支
持部である。
フトの製造方法は、複数のカムピースに中空シャフトを
貫通させ、中空シャフトに所定の流体圧を作用させて中
空シャフトを拡管させることにより、複数のカムピース
と中空シャフトとを結合させるとともに、中空シャフト
の一部分に多角形状の異形形状部を成形する中空カムシ
ャフトの製造方法であって、前記異形形状部の両側に夫
々連なる所定長さ部分を、その外径において異形形状部
の最大外径より大径に拡管させるものである。請求項2
の中空カムシャフトの製造方法は、請求項1の発明にお
いて、前記異形形状部は、工具を係合させる為の固定支
持部である。
【0008】
【発明の作用及び効果】請求項1の中空カムシャフトの
製造方法においては、複数のカムピースに中空シャフト
を貫通させた後、中空シャフトに所定の流体圧を作用さ
せて中空シャフトを拡管させることにより、複数のカム
ピースと中空シャフトとを結合させるとともに、中空シ
ャフトの一部分に多角形状の異形形状部を成形するが、
中空シャフトを拡管させた際に、異形形状部の両側に夫
々連なる所定長さ部分を、その外径において異形形状部
の最大外径より大径に拡管させるように構成してある。
製造方法においては、複数のカムピースに中空シャフト
を貫通させた後、中空シャフトに所定の流体圧を作用さ
せて中空シャフトを拡管させることにより、複数のカム
ピースと中空シャフトとを結合させるとともに、中空シ
ャフトの一部分に多角形状の異形形状部を成形するが、
中空シャフトを拡管させた際に、異形形状部の両側に夫
々連なる所定長さ部分を、その外径において異形形状部
の最大外径より大径に拡管させるように構成してある。
【0009】即ち、所定の流体圧により、異形形状部の
両側に夫々連なる所定長さ部分を、異形形状部の最大外
径より大径に拡管させることで、異形形状部の両端部分
を多角形状に塑性変形させることができ、それにより、
多角形状に塑性変形した両端部分に挟まれた部分も、所
定の流体圧で多角形状に塑性変形させることができる。
つまり、中空シャフトに所定の流体圧を作用させること
で、中空シャフトの一部分に多角形状の異形形状部を確
実に成形することができる。また、前記中空カムシャフ
トの製造方法で製造された中空カムシャフトにおいて
は、異形形状部と中空シャフトとが一体成形されている
ため、多角形状の異形形状ピースを結合させたものと比
べて、中空カムシャフトを軽量且つ安価に製造すること
ができる。
両側に夫々連なる所定長さ部分を、異形形状部の最大外
径より大径に拡管させることで、異形形状部の両端部分
を多角形状に塑性変形させることができ、それにより、
多角形状に塑性変形した両端部分に挟まれた部分も、所
定の流体圧で多角形状に塑性変形させることができる。
つまり、中空シャフトに所定の流体圧を作用させること
で、中空シャフトの一部分に多角形状の異形形状部を確
実に成形することができる。また、前記中空カムシャフ
トの製造方法で製造された中空カムシャフトにおいて
は、異形形状部と中空シャフトとが一体成形されている
ため、多角形状の異形形状ピースを結合させたものと比
べて、中空カムシャフトを軽量且つ安価に製造すること
ができる。
【0010】請求項2の中空カムシャフトの製造方法に
おいては、請求項1の発明と同様の作用・効果を奏する
が、前記異形形状部は、工具を係合させる為の固定支持
部であるので、タイミングプーリーを中空カムシャフト
に取付ける際、この固定支持部に工具を係合させて、中
空カムシャフトを回動させないように確実に固定してお
くことができ、中空カムシャフトにタイミングプーリー
を確実且つ能率よく取付けるることができる。
おいては、請求項1の発明と同様の作用・効果を奏する
が、前記異形形状部は、工具を係合させる為の固定支持
部であるので、タイミングプーリーを中空カムシャフト
に取付ける際、この固定支持部に工具を係合させて、中
空カムシャフトを回動させないように確実に固定してお
くことができ、中空カムシャフトにタイミングプーリー
を確実且つ能率よく取付けるることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しつつ説明する。本実施例は、自動車エンジンに組付け
られる中空カムシャフトの製造方法に本発明を適用した
場合の一例である。図1〜図4に示すように、本実施例
に係る中空カムシャフトの製造方法で製造される中空カ
ムシャフト1は、8個のカムピース7及び4個のジャー
ナルピース9と、中空シャフト2とを結合してなる4気
筒エンジン用のカムシャフトに構成されている。
しつつ説明する。本実施例は、自動車エンジンに組付け
られる中空カムシャフトの製造方法に本発明を適用した
場合の一例である。図1〜図4に示すように、本実施例
に係る中空カムシャフトの製造方法で製造される中空カ
ムシャフト1は、8個のカムピース7及び4個のジャー
ナルピース9と、中空シャフト2とを結合してなる4気
筒エンジン用のカムシャフトに構成されている。
【0012】中空カムシャフト1について詳細に説明す
ると、中空シャフト2は捩じれ強度の高い炭素鋼で構成
され、カムピース7とジャーナルピース9は、耐摩耗性
を有する炭素鋼で構成されている。カムピース7は、1
対を同位相として4対を90度の位相差をつけて中空シ
ャフト2と結合され、ジャーナルピース9は、同位相の
1対のカムピース7間において中空シャフト2と結合さ
れている。中空カムシャフト1の右側から約1/3 部分に
は、図2、図4に示すように、所定長さa(例えば、a
=10〜15 mm )を有する6角形状の固定支持部3が設け
られ、固定支持部3の両側に夫々連なる所定長さb(例
えば、b=5 〜10mm)部分は、固定支持部3の最大外径
より大径に成形された成形補助部5をなしている。
ると、中空シャフト2は捩じれ強度の高い炭素鋼で構成
され、カムピース7とジャーナルピース9は、耐摩耗性
を有する炭素鋼で構成されている。カムピース7は、1
対を同位相として4対を90度の位相差をつけて中空シ
ャフト2と結合され、ジャーナルピース9は、同位相の
1対のカムピース7間において中空シャフト2と結合さ
れている。中空カムシャフト1の右側から約1/3 部分に
は、図2、図4に示すように、所定長さa(例えば、a
=10〜15 mm )を有する6角形状の固定支持部3が設け
られ、固定支持部3の両側に夫々連なる所定長さb(例
えば、b=5 〜10mm)部分は、固定支持部3の最大外径
より大径に成形された成形補助部5をなしている。
【0013】6角形状の固定支持部3は、タイミングプ
ーリー12を取付ける際に、スパナ等の工具を係合させ
て中空カムシャフト1を固定支持しておく為のものであ
り、その両側の成形補助部5は、固定支持部3を所定の
6角形状に確実に成形できるように、補助的に拡管され
た部分である。ここで、図1に示すように、中空カムシ
ャフト1の一端部に固定された取付部材10には、タイ
ミングプーリー12がボルト13で固定され、その後、
中空カムシャフト1が4気筒エンジンに組付けられる。
ーリー12を取付ける際に、スパナ等の工具を係合させ
て中空カムシャフト1を固定支持しておく為のものであ
り、その両側の成形補助部5は、固定支持部3を所定の
6角形状に確実に成形できるように、補助的に拡管され
た部分である。ここで、図1に示すように、中空カムシ
ャフト1の一端部に固定された取付部材10には、タイ
ミングプーリー12がボルト13で固定され、その後、
中空カムシャフト1が4気筒エンジンに組付けられる。
【0014】次に、上記中空カムシャフト1を成形する
為の成形型20について説明する。図6、図8に示すよ
うに、成形型20は上型21と下型22からなり、上型
21と下型22には、上下1対のカムピース用の型部材
25と、上下1対のジャーナルピース用の型部材26
と、上下1対の固定支持部成形用型部材27とが、嵌合
にて装着されている。
為の成形型20について説明する。図6、図8に示すよ
うに、成形型20は上型21と下型22からなり、上型
21と下型22には、上下1対のカムピース用の型部材
25と、上下1対のジャーナルピース用の型部材26
と、上下1対の固定支持部成形用型部材27とが、嵌合
にて装着されている。
【0015】尚、図示していないが、成形型20には、
計8対のカムピース用の型部材25、計4対ジャーナル
ピース用の型部材26が所定位置において夫々嵌合にて
装着されている。そして、ジャーナルピース用の4対の
型部材26は略同様の構造で構成され、カムピース用の
8対の型部材25は、カムピース7を夫々所定の位相に
収容できるように構成されている。
計8対のカムピース用の型部材25、計4対ジャーナル
ピース用の型部材26が所定位置において夫々嵌合にて
装着されている。そして、ジャーナルピース用の4対の
型部材26は略同様の構造で構成され、カムピース用の
8対の型部材25は、カムピース7を夫々所定の位相に
収容できるように構成されている。
【0016】固定支持部成形用型部材27について説明
する。図6〜図9に示すように、固定支持部成形用型部
材27には、前記中空カムシャフト1の固定支持部3を
成形する為の第1成形部30が断面6角形状にて形成さ
れ、第1成形部30の両側には、固定支持部3を所定の
6角形状に確実に成形できるように、中空シャフト2を
補助的に拡管して成形補助部5を成形する第2成形部3
1が、断面円形状に形成されている。
する。図6〜図9に示すように、固定支持部成形用型部
材27には、前記中空カムシャフト1の固定支持部3を
成形する為の第1成形部30が断面6角形状にて形成さ
れ、第1成形部30の両側には、固定支持部3を所定の
6角形状に確実に成形できるように、中空シャフト2を
補助的に拡管して成形補助部5を成形する第2成形部3
1が、断面円形状に形成されている。
【0017】次に、中空カムシャフトの製造方法につい
て説明する。図5に示すように、中空カムシャフトの製
造方法は、カムピース・ジャーナルピース収容工程と、
中空シャフト貫通工程と、中空シャフト拡管工程と、カ
ムシャフト取出し工程とで構成される。各工程について
詳細に説明すると、先ず、カムピース・ジャーナルピー
ス収容工程において、成形型20を型開きした状態で、
8個のカムピース7を夫々所定の位相となるように、カ
ムピース用の型部材25にセットするとともに、4個の
ジャーナルピース9もジャーナルピース用の型部材26
にセットした後、上型21と下型22とを型閉じして、
カムピース7及びジャーナルピース9が成形型20に収
容される。
て説明する。図5に示すように、中空カムシャフトの製
造方法は、カムピース・ジャーナルピース収容工程と、
中空シャフト貫通工程と、中空シャフト拡管工程と、カ
ムシャフト取出し工程とで構成される。各工程について
詳細に説明すると、先ず、カムピース・ジャーナルピー
ス収容工程において、成形型20を型開きした状態で、
8個のカムピース7を夫々所定の位相となるように、カ
ムピース用の型部材25にセットするとともに、4個の
ジャーナルピース9もジャーナルピース用の型部材26
にセットした後、上型21と下型22とを型閉じして、
カムピース7及びジャーナルピース9が成形型20に収
容される。
【0018】次に、中空シャフト貫通工程において、中
空シャフト2を成形型20に側方向から挿通して、図
6、図7に示すように、8個のカムピース7と4個のジ
ャーナルピース9に中空シャフト2を貫通させる。次
に、中空シャフト拡管工程において、流体圧供給装置
(図示略)により、中空シャフト2に所定の流体圧(例
えば、2000〜3000 Kg/cm2 )を作用させて、中空シャフ
ト2を拡管させる。
空シャフト2を成形型20に側方向から挿通して、図
6、図7に示すように、8個のカムピース7と4個のジ
ャーナルピース9に中空シャフト2を貫通させる。次
に、中空シャフト拡管工程において、流体圧供給装置
(図示略)により、中空シャフト2に所定の流体圧(例
えば、2000〜3000 Kg/cm2 )を作用させて、中空シャフ
ト2を拡管させる。
【0019】すると、8個のカムピース7及と4個のジ
ャーナルピース9は中空シャフト2と結合されるが、固
定支持部成形用型部材27においては、図8、図9に示
すように、第2成形部31で固定支持部3の両側に夫々
連なる所定長さb部分が、固定支持部3の最大外径より
大径に拡管されるため、先ず、固定支持部3の両端部分
が6角形状に塑性変形され、それにより、6角形状に塑
性変形した両端部分に挟まれた部分も、所定の流体圧で
6角形状に塑性変形されて、所定長さaを有する6角形
状の固定支持部3が成形される。そして、カムシャフト
取外し工程において、成形型20を型開きした後、中空
カムシャフト1を成形型20から取出して、図1〜図4
の中空カムシャフト1が製造される。
ャーナルピース9は中空シャフト2と結合されるが、固
定支持部成形用型部材27においては、図8、図9に示
すように、第2成形部31で固定支持部3の両側に夫々
連なる所定長さb部分が、固定支持部3の最大外径より
大径に拡管されるため、先ず、固定支持部3の両端部分
が6角形状に塑性変形され、それにより、6角形状に塑
性変形した両端部分に挟まれた部分も、所定の流体圧で
6角形状に塑性変形されて、所定長さaを有する6角形
状の固定支持部3が成形される。そして、カムシャフト
取外し工程において、成形型20を型開きした後、中空
カムシャフト1を成形型20から取出して、図1〜図4
の中空カムシャフト1が製造される。
【0020】上記説明した中空カムシャフトの製造方法
によれば、所定の流体圧により、6角形状の固定支持部
3の両側に夫々連なる所定長さb部分を、固定支持部3
の最大外径より大径に拡管させることで、固定支持部3
の両端部分を6角形状に塑性変形させることができ、そ
れにより、6角形状に塑性変形した両端部分に挟まれた
部分も、所定の流体圧で6角形状に塑性変形させること
ができる。つまり、中空シャフト2に所定の流体圧を作
用させることで、中空シャフト2の一部分に6角形状の
固定支持部3を確実に成形することができる。
によれば、所定の流体圧により、6角形状の固定支持部
3の両側に夫々連なる所定長さb部分を、固定支持部3
の最大外径より大径に拡管させることで、固定支持部3
の両端部分を6角形状に塑性変形させることができ、そ
れにより、6角形状に塑性変形した両端部分に挟まれた
部分も、所定の流体圧で6角形状に塑性変形させること
ができる。つまり、中空シャフト2に所定の流体圧を作
用させることで、中空シャフト2の一部分に6角形状の
固定支持部3を確実に成形することができる。
【0021】その結果、固定支持部3には工具を係合さ
せて、中空カムシャフト1を確実に固定支持することが
できるので、中空カムシャフト1に固定された取付部材
10に、タイミングプーリー12をボルト13で確実且
つ能率よく取付けるることができる。また、前記中空カ
ムシャフトの製造方法で製造された中空カムシャフト1
においては、固定支持部3と中空シャフト2とが一体成
形されているため、6角形状の異形形状ピースを結合さ
せたものと比べて、中空カムシャフト1を軽量かつ安価
に製造することができる。
せて、中空カムシャフト1を確実に固定支持することが
できるので、中空カムシャフト1に固定された取付部材
10に、タイミングプーリー12をボルト13で確実且
つ能率よく取付けるることができる。また、前記中空カ
ムシャフトの製造方法で製造された中空カムシャフト1
においては、固定支持部3と中空シャフト2とが一体成
形されているため、6角形状の異形形状ピースを結合さ
せたものと比べて、中空カムシャフト1を軽量かつ安価
に製造することができる。
【0022】次に、変更例に係る中空カムシャフトの製
造方法について説明すると、前記実施例の中空シャフト
拡管工程において、中空シャフト2に所定の流体圧を作
用させた際、固定支持部3Aの両側に夫々連なる所定長
さ部分を、固定支持部3Aの最大外径より大径に拡管し
て成形補助部5Aを成形することで、固定支持部3Aを
所定の4角形状に確実に成形させたものである。尚、図
示していないが、成形型20の固定支持部成形用型部材
は、4角形状の固定支持部3Aを成形する為の第1成形
部と、第1成形部30の両側の断面円形状の第2第1成
形部が設けられている。
造方法について説明すると、前記実施例の中空シャフト
拡管工程において、中空シャフト2に所定の流体圧を作
用させた際、固定支持部3Aの両側に夫々連なる所定長
さ部分を、固定支持部3Aの最大外径より大径に拡管し
て成形補助部5Aを成形することで、固定支持部3Aを
所定の4角形状に確実に成形させたものである。尚、図
示していないが、成形型20の固定支持部成形用型部材
は、4角形状の固定支持部3Aを成形する為の第1成形
部と、第1成形部30の両側の断面円形状の第2第1成
形部が設けられている。
【図1】本発明の実施例に係る中空カムシャフトの製造
方法で製造された中空カムシャフトの断面図である。
方法で製造された中空カムシャフトの断面図である。
【図2】前記中空カムシャフトの要部拡大断面図であ
る。
る。
【図3】図2のIII −III 線断面図である。
【図4】図2のIV−IV線断面図である。
【図5】中空カムシャフトの製造方法を示すブロック工
程図である。
程図である。
【図6】成形型に収容されたカムピースとジャーナルピ
ースに中空シャフトを貫通させた状態を示す要部断面図
である。
ースに中空シャフトを貫通させた状態を示す要部断面図
である。
【図7】図6のVII −VII 線断面図である。
【図8】図6の状態から中空シャフトを拡管させた状態
を示す要部断面図である。
を示す要部断面図である。
【図9】図8のIX−IX線断面図である。
【図10】変更例に係る中空カムシャフトの要部断面図
である。
である。
【図11】従来技術に係り、断面6角形状の内壁部を有
する6角形状ピースの側面図である。
する6角形状ピースの側面図である。
【図12】従来技術に係り、断面円形状の内壁部を有す
る6角形状ピースの側面図である。
る6角形状ピースの側面図である。
【図13】従来技術に係り、成形型に収容されたカムピ
ースと6角形状ピースに中空シャフトを貫通させた状態
を示す要部断面図である。
ースと6角形状ピースに中空シャフトを貫通させた状態
を示す要部断面図である。
【図14】従来技術に係り、成形型に収容されたカムピ
ースと断面6角形状の内壁部を有する6角形状ピースに
貫通した中空シャフトを拡管させた状態を示す要部断面
図である。
ースと断面6角形状の内壁部を有する6角形状ピースに
貫通した中空シャフトを拡管させた状態を示す要部断面
図である。
【図15】図14のXV−XV線断面図である。
1 中空カムシャフト 2 中空シャフト 3,3A 固定支持部 5,5A 成形補助部 7 カムピース
Claims (2)
- 【請求項1】 複数のカムピースに中空シャフトを貫通
させ、中空シャフトに所定の流体圧を作用させて中空シ
ャフトを拡管させることにより、複数のカムピースと中
空シャフトとを結合させるとともに、中空シャフトの一
部分に多角形状の異形形状部を成形する中空カムシャフ
トの製造方法であって、 前記異形形状部の両側に夫々連なる所定長さ部分を、そ
の外径において異形形状部の最大外径より大径に拡管さ
せることを特徴とする中空カムシャフトの製造方法。 - 【請求項2】 前記異形形状部は、工具を係合させる為
の固定支持部であることを特徴とする請求項1に記載の
中空カムシャフトの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7117875A JPH08290220A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 中空カムシャフトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7117875A JPH08290220A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 中空カムシャフトの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08290220A true JPH08290220A (ja) | 1996-11-05 |
Family
ID=14722428
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7117875A Pending JPH08290220A (ja) | 1995-04-18 | 1995-04-18 | 中空カムシャフトの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08290220A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1371816A2 (en) * | 2002-06-13 | 2003-12-17 | Nissan Motor Co., Ltd. | Assembled Camshaft for Engine and Production Method Thereof |
CN107587908A (zh) * | 2016-07-08 | 2018-01-16 | 上海尤顺汽车部件有限公司 | 发动机及其凸轮轴、凸轮轴的制造方法 |
CN109848315A (zh) * | 2019-03-01 | 2019-06-07 | 西格迈股份有限公司 | 异型贮液筒的分体式成型压模及成型方法 |
EP4012892A4 (en) * | 2019-08-07 | 2022-10-12 | Aisin Corporation | ROTOR AND MANUFACTURING METHOD FOR A ROTOR |
-
1995
- 1995-04-18 JP JP7117875A patent/JPH08290220A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1371816A2 (en) * | 2002-06-13 | 2003-12-17 | Nissan Motor Co., Ltd. | Assembled Camshaft for Engine and Production Method Thereof |
EP1371816A3 (en) * | 2002-06-13 | 2007-09-26 | Nissan Motor Co., Ltd. | Assembled Camshaft for Engine and Production Method Thereof |
CN107587908A (zh) * | 2016-07-08 | 2018-01-16 | 上海尤顺汽车部件有限公司 | 发动机及其凸轮轴、凸轮轴的制造方法 |
CN109848315A (zh) * | 2019-03-01 | 2019-06-07 | 西格迈股份有限公司 | 异型贮液筒的分体式成型压模及成型方法 |
EP4012892A4 (en) * | 2019-08-07 | 2022-10-12 | Aisin Corporation | ROTOR AND MANUFACTURING METHOD FOR A ROTOR |
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