JPH08288084A - ネオン放電ランプ点灯回路装置 - Google Patents

ネオン放電ランプ点灯回路装置

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JPH08288084A JP7093363A JP9336395A JPH08288084A JP H08288084 A JPH08288084 A JP H08288084A JP 7093363 A JP7093363 A JP 7093363A JP 9336395 A JP9336395 A JP 9336395A JP H08288084 A JPH08288084 A JP H08288084A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 点灯装置もしくは点灯回路の大形化など招来
することなく、かつ発光ムラなど生じる(縞模様の発
生)ことのないネオン放電ランブ点灯回路装置の提供を
目的とする。 【構成】 電源6a,6bと、前記電源6a,6bに接続された
定電流化インダクタンス7aを含む高周波インバータ7
と、前記高周波インバータ7の出力側に接続された低圧
ネオン放電ランプ8とを備えたネオン放電ランプ点灯回
路装置であって、前記高周波インバータ7の1次巻線7b
1 ,7b1 ′のセンタタップに、前記定電流化インダクタ
ンス7aと直列した補助巻線7b3 を巻装させたことを特徴
とし、または、 電源6a,6bと、前記電源6a,6bに接続
された定電流化インダクタンス7aを含む高周波インバー
タ7と、前記高周波インバータ7の出力側に接続された
低圧ネオン放電ランプ8とを備えたネオン放電ランプ点
灯回路装置であって、前記低圧ネオン放電ランプ8に印
加する高周波インバータ7の出力電圧波形を15〜30%の
非対称率と設定することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はネオン放電ランプ点灯回
路装置に係り、さらに詳しくは表示用に適するネオン放
電ランプ点灯回路装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば自動車産業,情報機器産業など
においては、表示装置が多用されており、この表示装置
類に用いる光源も多様化している。そして、これら光源
の1種として、発光色に特徴のある低圧ネオン放電ラン
プが挙げられる。すなわち、放電媒体としてネオンガス
を封入した低圧ネオン放電ランプは、発光波長のピーク
が 640nmにあって、比較的目立つ橙色の発光色であるた
め、たとえばネオンサインや自動車のブレーキ灯などに
使用されている。
【0003】ところで、ガラス管の両端部に放電電極を
気密に封装する一方、放電媒体としてのネオンガスを封
入した基本構成を採っている低圧ネオン放電ランプは、
いわゆる高周波インバータの出力側に接続され、高周波
電圧を印加することによって点灯する。つまり、点灯回
路装置としては、図6に概略構成を示すように、電源1
a,1bと、前記電源1a,1bに接続された定電流化インダ
クタンス2aおよびトランス部2bなどを有する高周波イン
バータ2と、前記高周波インバータ2の出力側に接続さ
れた低圧ネオン放電ランプ3とを備えた構成と成ってお
り、放電管内のネオンガスの放電による発光を利用して
光源装置としている。なお、図6において、2c1 ,2c2
はオン−オフの機構によって直流電流を交流電流に変換
するトランジスタを、2d1 ,2d2 は前記トランジスタ2c
のバイアス用抵抗を、2e1 は共振用コンデンサ,2e2
バラスト用コンデンサをそれぞれ示し、高周波インバー
タ2を構成している。さらに、2b1 ,2b1 ′,2b1 ″は
トランス2bの一部を成す1次巻線およびベース巻線であ
り、2b2 は同じくトランス2bの一部を成す2次巻線であ
る。ここで、1次巻線2b1 ″はトランジスタ2c1 ,2c2
によってオン−オフし、直流電流を交流電流に変換して
得られた電圧を昇圧するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ネ
オン放電ランプ点灯装置では、次のような問題がある。
すなわち、前記構成の点灯装置において、高周波インバ
ータ2を作動させ、低圧ネオン放電ランプ3管内に、放
電電極を介して所定の高周波電圧を印加すると、図7
(a), (b)にそれぞれ模式的に例示するように、低圧ネ
オン放電ランプ3の管長方向に明暗の縞模様(もしくは
輝度ムラ)が発生し、その縞模様が移動したり静止した
りして発光ムラが生じる。つまり、低圧ネオン放電ラン
プ3が全管長に亘って不均一な発光となったり、酷いと
きは点滅的な発光となるので、たとえばネオンサインや
自動車のブレーキ灯などとしての利用において、所要の
表示機能を十分に呈さない場合が往々認められる。図7
(a), (b)において、aは明部,bは暗部を示し、明部
aが移動する。
【0005】前記点灯時における明暗の縞模様発生を回
避する対策として、電源1a,1bに接続された共振用コン
デンサ2e1 ,バラスト用2e2 などを含む出力インピーダ
ンスおよび低圧ネオン放電ランプ3のインピーダンスを
ある範囲に設定するとともに、点灯周波数を制御点灯す
る方式が提案されている(たとえば特開平6-196282号公
報)。しかし、この一石式ドライブ点灯方式は、低圧ネ
オン放電ランプ3が、たとえば15〜20 W程度の大容量タ
イプの場合、高周波インバータ回路2中のトランジスタ
素子2c1 ,2c2 およびトランス2bをそれぞれ対応させて
大形化する必要がある。つまり、ネオン放電ランプ3の
種別(規格)もしくは容量によって、高周波インバータ
2の構成・構造が大形化することになり、表示装置の光
源としての組み込みなどの適合性が損なわれたりして、
実用分野が制限されることになる。 本発明者らは、こ
の種の低圧ネオン放電ランプの点灯方式で、従来知られ
ている正負非対称な電圧波形と、縞模様発生との関連性
について検討を重ねた結果、正負の非対称率を適正な範
囲に設定した場合、容易に縞模様の発生を回避・防止し
得ることを見出した。そして、このような正負非対称率
の適正範囲設定は、1次巻線のセンタタップに、定電流
化インダクタンスと直列した補助巻線を巻装することに
よって、容易に実現できることも確認した。
【0006】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、点灯装置もしくは点灯回路の大形化など招来する
ことなく、かつ発光ムラなど生じる(縞模様の発生)こ
とのないネオン放電ランブ点灯回路装置の提供を目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1のネオン放電ラ
ンブ点灯回路装置は、電源と、前記電源に接続された定
電流化インダクタンスを含む高周波インバータと、前記
高周波インバータの出力側に接続された低圧ネオン放電
ランプとを備えたネオン放電ランプ点灯回路装置であっ
て、前記高周波インバータの1次巻線のセンタタップ
に、前記定電流化インダクタンスと直列した補助巻線を
巻装させたことを特徴とする。
【0008】請求項2のネオン放電ランブ点灯回路装置
は、電源と、前記電源に接続された定電流化インダクタ
ンスを含む高周波インバータと、前記高周波インバータ
の出力側に接続された低圧ネオン放電ランプとを備えた
ネオン放電ランプ点灯回路装置であって、前記低圧ネオ
ン放電ランプに印加する高周波インバータの出力電圧波
形を10〜60%の非対称率と設定することを特徴とする。
【0009】ここで、高周波インバータの出力電圧の非
対称率とは、たとえば図1 (a)に図示したの点灯回路構
成で、高周波インバータ4の出力側に接続している低圧
ネオン放電ランプ5に印加される交流電圧 Vの波形を、
図1 (b)に図示するように V1 , V2 と正負が非対称
で、かつ下記式で定義される。
【0010】[( V2 − V1 )÷ V2 ]× 100(%) そして、前記高周波インバータ出力電圧波形の非対称率
は、たとえば1次巻線および2次巻線の組み合わせ、も
しくは高周波インバータ回路中の発振部などの調整でも
行える。より簡単には、1次巻線のセンタタップに、前
記定電流化インダクタンスと直列した補助巻線を巻装す
ることにり達成できる。ここで、高周波インバータ出力
電圧の所要の非対称率が、10%未満もしくは60%を超え
ても、縞模様の発生を防止・回避し得ないので、前記範
囲内にあるよう選択する必要がある。
【0011】
【作用】請求項1の発明では、高周波インバータ回路の
一部を構成するトランスの1次巻線のセンタタップに補
助巻線を巻装したことによって、1次巻線で生じた電界
は、前記補助巻線によって生じた電界の影響を受け、高
周波インバータ回路から出力される電圧波形が適正な非
対称率の波形となる。したがって、低圧ネオン放電ラン
プの縞模様状の発光が回避され、高品質の光源として機
能することになる。 請求項2の発明では、高周波イン
バータ回路から低圧ネオン放電ランプに、輝度ムラのな
い発光を可能とする非対称率の電圧波形の出力が印加さ
れるので、低圧ネオン放電ランプの縞模様状の発光が回
避され、高品質の光源として機能することになる。
【0012】
【実施例】以下、図2〜図5を参照して本発明の実施例
を説明する。
【0013】図2は、この実施例のネオン放電ランプ点
灯回路装置の回路図であり、基本的には、従来のネオン
放電ランプ点灯回路装置の場合と同様の回路構成を成し
ている。
【0014】すなわち、電源6a,6bと、前記電源6a,6b
に接続された定電流化インダクタンス7aおよびトランス
部7bなどを有する高周波インバータ7と、前記高周波イ
ンバータ7の出力側に接続された低圧ネオン放電ランプ
8とを備えた構成と成っている。つまり、高周波インバ
ータ7の出力(電圧波形)を低圧ネオン放電ランプ8に
印加し、低圧ネオン放電ランプ8管内のネオンガス放電
による発光を利用する光源装置である。図2において、
7c1 ,7c2 はオン−オフの機構によって直流電流を交流
電流に変換するトランジスタを、7d1 ,7d2 は前記トラ
ンジスタ7c1 ,7c2 のバイアス用抵抗を、7e1 は共振用
コンデンサを、7e2 はバランス用コンデンサをそれぞれ
示し、高周波インバータ7を構成している。さらに、7b
1 ,7b1′,7b1 ″はトランス7bの一部を成す1次巻線
およびベース巻線を、7b2 は同じくトランス7bの一部を
成す2次巻線を、7b3 は前記定電流化インダクタンス7a
に直列接続され、かつ前記1次巻線7b1 ,7b1 ′のセン
タタップに巻装された補助巻線である。ここで、ベース
巻線7b1 ″はトランジスタ7c1 ,7c2 のオン−オフで、
直流電流を交流電流に変換して得られた電圧を昇圧する
ものである。そして、本発明に係るネオン放電ランプ点
灯回路装置は、前記補助巻線7b3 を1次巻線7b1 ,7
b1 ′のセンタタップに巻装・配置した構成を採ってい
る点で特徴付けられる。
【0015】次に、このように構成された点灯回路装置
の動作について説明する。
【0016】バイアス用抵抗7d1 ,7d2 を介して電源1
a,1b側に接続したトランジスタ7c1,7c2 のオン−オフ
機能によって、前記トランジスタ7c1 ,7c2 で直流電流
が交流電流に変換され、その変換された交流電圧はトラ
ンス2bの1次巻線7b1 ,7b1′およびベース巻線7b1
と2次巻線7b2 との作用によって昇圧し、その出力を低
圧ネオン放電ランプ8に印加し点灯する。この点灯動作
において、前記トランス2bの1次巻線7b1 ,7b1 ′およ
びベース巻線7b1 ″と2次巻線7b2 のみによる電力の昇
圧では、その出力する電圧波形がいわゆる正弦波であ
る。しかし、本発明に係る点灯回路装置では、定電流化
インダクタンス7aに直列接続された補助巻線7b3 を1次
巻線のセンタタップに巻装・配置しており、この補助巻
線7b3 の電界が1次巻線7b1 ,7b1 ′およびベース巻線
7b1 ″でそれぞれ生じる正弦波の電圧波形に影響を与
え、たとえば図3に模式的に示すごとく、正弦波の電圧
波形を非対称波形に変えて出力する。そして、この高周
波インバータ7から出力される電圧波形は、その非対称
率が10〜60%程度の範囲にあり、縞模様の発生が全面的
に回避された低圧ネオン放電ランプの点灯が可能であっ
た。
【0017】この点、さらに具体的に説明すると、たと
えば1次巻線およびベース巻線7b1,7b1 ′,7b1 ″の
ターン数 1〜14とし、これらに対してターン数 1〜 8の
補助巻線7b3 を巻装・配置した構成の高周波インバータ
7により、直径: 6.2mm,長さ: 652mmで封装されてい
るネオンガス圧:3990Pa,IL:15mArms ,周波数:24KH
z の低圧ネオン放電ランプを周囲温度:25℃の条件で点
灯を行ったところ、図4に示すような傾向が認められ
た。図4において、曲線1T,2T,3T… 13T, 14Tは1次
巻線およびベース巻線7b1 ,7b1 ′,7b1 ″のターン数
1〜14に対応し、実践部分が縞模様の発生が全面的に回
避された状態での点灯可能領域で、点線部分が縞模様の
発生する点灯領域である。
【0018】ここで、高周波インバータ7から出力され
る電圧波形、すなわち低圧ネオン放電ランプに印加する
電圧波形を、非対称率10〜60%程度としたとき、縞模様
の発生が全面的に回避もしくは防止されるのは、次のよ
うに考えられる。すなわち、低圧ネオン放電ランプ内に
発生する縞模様が、前記非対称率10〜60%の電圧波形を
印加したことにより、低圧ネオン放電ランプ内に発生す
る縞模様が見掛上の移動を起こし、結果的に縞模様が解
消した形態を採っているといえる。
【0019】図5は他の実施例を示すもので、いわゆる
ロイヤー回路において1次巻線およびベース巻線7b1
7b1 ′,7b1 ″の各巻線を端子で区切り、たとえばベー
ス巻線7b1 ″のターン数 2,1次巻線7b1 のターン数
3,1次巻線7b1 ′のターン数8とし2次巻線7b2 のター
ン数1000とそれぞれ設定した構成でも同様の作用・効果
が得られる。つまり、1次巻線およびベース巻線7b1
7b1 ′,7b1 ″と2次巻線7b2 との組み合わせを適正に
選択すれば、補助巻線7b3 を巻装・配置しなくとも、高
周波インバータ7から非対称率が10〜60%程度の電圧波
形を出力することができ、縞模様の発生が全面的に回避
された状態での点灯が可能となる。
【0020】本発明は上記実施例に限定されるものでな
く、発明の趣旨を逸脱しない範囲でいろいろの変形を採
り得る。たとえば、低圧ネオン放電ランプは直管形であ
っても、あるいは曲管形であっても同様の作用効果が認
められる。
【0021】
【発明の効果】上記説明から分かるように、本発明に係
るネオン放電ランプ点灯回路装置によれば、低圧ネオン
放電ランプの縞模様状発光が全面的に、かつ容易に解消
されて、常時、輝度ムラのない安定した発光が得られ
る。すなわち、低圧ネオン放電ランプの発光に輝度ムラ
など生じないので非常に見易くなり、たとえばネオンサ
インなど表示装置としての応用において、高品質の画像
表示が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a), (b)は本発明の基本動作を説明するため
の模式図。
【図2】本発明のネオン放電ランプ点灯回路装置例の回
路図。
【図3】本発明のネオン放電ランプ点灯回路装置の高周
波インバータ出力電圧波形例の模式図。
【図4】本発明のネオン放電ランプ点灯回路装置の高周
波インバータ巻線のターン数と出力波形の対称率との関
係例を示す特性図。
【図5】本発明の他のネオン放電ランプ点灯回路装置例
の回路図。
【図6】従来のランプ点灯回路装置の回路図。
【図7】(a), (b)は従来のネオン放電ランプ点灯回路
装置による点灯時におけるネオン放電ランプの互いに異
なる縞模様発生状態を示す模式図。
【符号の説明】
1a,1b,6a,6b……電源 2,7……高周波インバータ 2a,7a……定電流化インダクタンス 2b,7b……トランス 2b1 ,2b1 ′,7b1 ,7b1 ′……1次巻線 2b1 ″,7b1 ″……ベース巻線 2b2 ,7b2 ……2次巻線 2c1 ,2c2 ,7c1 ,7c2 ……トランジスタ 2d1 ,2d2 ,7d1 ,7d2 ……バイアス用抵抗 2e1 ,7e1 ……共振用コンデンサ 2e2 ,7e2 ……バラスト用コンデンサ 3,8……低圧ネオン放電ランプ 7b3 ……補助巻線 Ct……センタタップ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源と、前記電源に接続された定電流化
    インダクタンスを含む高周波インバータと、前記高周波
    インバータの出力側に接続された低圧ネオン放電ランプ
    とを備えたネオン放電ランプ点灯回路装置であって、 前記高周波インバータの1次巻線のセンタタップに、前
    記定電流化インダクタンスと直列した補助巻線を巻装さ
    せたことを特徴とするネオン放電ランプ点灯回路装置。
  2. 【請求項2】 電源と、前記電源に接続された定電流化
    インダクタンスを含む高周波インバータと、前記高周波
    インバータの出力側に接続された低圧ネオン放電ランプ
    とを備えたネオン放電ランプ点灯回路装置であって、 前記低圧ネオン放電ランプに印加する高周波インバータ
    の出力電圧波形を10〜60%の非対称率と設定することを
    特徴とするネオン放電ランプ点灯回路装置。
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