JPH08287859A - 荷電粒子線装置用冷却システムおよびその使用法 - Google Patents

荷電粒子線装置用冷却システムおよびその使用法

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JPH08287859A
JPH08287859A JP7092172A JP9217295A JPH08287859A JP H08287859 A JPH08287859 A JP H08287859A JP 7092172 A JP7092172 A JP 7092172A JP 9217295 A JP9217295 A JP 9217295A JP H08287859 A JPH08287859 A JP H08287859A
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JP
Japan
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liquid nitrogen
charged particle
particle beam
container
sample
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Application number
JP7092172A
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Inventor
Katsuhiko Sakai
克彦 酒井
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】試料室101の中の試料ウェハ102の上に、
コールドトラップ板107が設置されている。コールド
トラップ板107は銅の編組線108を介して液体窒素
容器109に接続されており、液体窒素温度まで冷却さ
れている。液体窒素容器109は、二重管構造の導入パ
イプ111によって液体窒素を容器109内に導入す
る。導入パイプ111の導入口には圧力計112とレリ
ーフバルブ113が設けてある。これにより液体窒素容
器109内に液体窒素がある場合は容器109内の圧力を
一定の値に保ち、中に液体窒素が残っていることを知る
ことができる。 【効果】断熱特性の良い液体窒素容器を単純な構造で安
価に実現し、液体窒素の消耗が少なく、かつ単純で安価
に液体窒素の残量を計測できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は荷電粒子線装置、特に電
子顕微鏡,イオン打込装置,FIB装置等の、試料の荷
電粒子線を照射する位置の直近に装備した液体窒素によ
る冷却システムの構成および使用法に関する。
【0002】
【従来の技術】荷電粒子線装置、例えば、電子顕微鏡に
おいて、試料を観察する場合、試料表面の電子線照射領
域に炭化水素系の残留ガスが重合してできた汚染物が生
成される。この汚染物の生成を低減させるために試料表
面の電子線照射領域の近くに液体窒素温度程度まで冷却
した部品を配置し、汚染物が生成されるのを低減すると
いう技術がある。また同じく電子顕微鏡で、試料に電子
線を照射したときに発生する特性X線を検出するため、
X線センサを試料の電子線を照射領域近傍に配置したも
のがある。X線センサは十分な信号を得るためにやはり
液体窒素温度程度まで冷却する必要がある。従来の技術
で構成部品の冷却は、次のように行われていた。即ち、
まず真空の試料処理室の外部に断熱容器を設ける。この
断熱容器に液体窒素を溜め、銅等の金属板または編組線
を介して冷却がなされていた。また液体窒素が全て気化
すると、冷却能力がなくなるので、補給が必要である。
つまり、液体窒素の残量を計測・監視する必要がある。
容器内の液体窒素の残量計測は、熱電対等の温度測定手
段によって計測されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】液体窒素は、金属部品
等から熱を奪い気化し消費される。液体窒素容器が大気
中にある場合は、大気によっても加熱され消費される。
したがって、液体窒素容器は十分に断熱特性の良いもの
でなければならない。
【0004】また、液体窒素の残量計測に熱電対を用い
ると、液体窒素が熱電対によって加熱され消耗してしま
うという不具合が生じる。
【0005】本発明の目的は、荷電粒子線装置用冷却シ
ステムで、断熱特性の良い液体窒素容器を単純な構造で
安価に提供することにある。
【0006】本発明の他の目的は、荷電粒子線装置用冷
却システムで、液体窒素の消耗が少なく、かつ単純で安
価な液体窒素残量計測システム、および方法を提供する
ことにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は液体窒素容器を真空の試料処理室内に設置
するようにした。昨今、試料の大型化に対応して、荷電
粒子線装置の試料処理室も大型化している。これに並行
して、例えば(走査形)電子顕微鏡では、高性能(高分
解能:高倍率)化によって試料に照射される電子線量の
密度(ドーズ量)は増大する傾向にあり、コールドトラッ
プ等の汚染低減装置の必要性が高まっている。また高機
能化によって、X線等の分析装置を備える必要性が高ま
っている。そこで、装置設計当初から試料室内に液体窒
素容器を設け得るようにすることによって、比較的簡単
な構造で、断熱性能の高い液体窒素容器を設置すること
ができる。
【0008】さらに、この液体窒素容器を密閉できる構
造とし、容器内部の圧力調節弁と圧力計を組み合わせる
ことによって、容器内の圧力を計測し残量の有無を検知
できるようにした。
【0009】
【作用】液体窒素容器は、十分な大きさのステンレス等
の耐真空容器を試料室内に設置すれば良い。大気地中に
容器を設置する場合、容器は魔法瓶のような高度な断熱
構造を要求される。しかし、真空の試料室内に耐真空の
容器を設置すればそれ自体で魔法瓶構造となる。容器の
支持方法を適宜工夫することにより、容器壁面は真空で
断熱されているので、熱の出入りは輻射のみとなり極め
て断熱性の高い容器となる。容器表面は鏡面仕上げとす
ることによって、輻射による熱の授受も低減され得る。
【0010】液体窒素は、冷却部品の熱を吸収すること
によって気化し、容器内の圧力が高まる。容器内部の圧
力を計測することによって、液体窒素の残量の有無が確
認できる。
【0011】液体窒素が残っている場合は、容器内はあ
る一定の圧力が保たれる。圧力調節弁を併用することに
よって、容器内の圧力が予め設定した圧力を越えること
はない。
【0012】
【実施例】図1は、本発明による電子顕微鏡のコールド
トラップに本発明を適用した一実施例であり、半導体ウ
ェハ等の大型試料観察用の走査形電子顕微鏡に本発明を
適用した例である。
【0013】試料室101の中には試料102を載せて
動かすステージ103がある。試料室101は、ターボ
分子ポンプ104と粗引き用ポンプ(図示せず)によっ
て排気されている。
【0014】今、試料室101の中には、ステージ10
3の上に半導体の試料ウェハ102が載せられている。
試料室101の上には、電子顕微鏡の鏡体105があり
電子線106を試料ウェハ102に照射している。試料
ウェハ102の上には、コールドトラップ板107が設
置されている。コールドトラップ板107は銅の編組線
108を介して液体窒素容器109に接続されている。
液体窒素容器109は断熱性の高い樹脂製の支持体11
0によって試料室101に固定されている。液体窒素容
器109は中に液体窒素を溜めてあり、容器109は液
体窒素まで冷却されている。コールドトラップ板107
は銅の編組線108を介して液体窒素容器109に接続
されることにより、コールドトラップ板107もほぼ液
体窒素温度となる。電子線106を試料ウェハ102に
照射すると、試料ウェハ102の表面に吸着しているガ
スが放出される。このガスおよび真空中の残留ガスが、
重合し試料ウェハ102の表面に堆積して汚染すると正
確な観察・計測ができなくなる。ここで、ほぼ液体窒素
温度のコールドトラップ板107があることで、これら
のガスを吸着して試料ウェハ102の汚染を低減するこ
とができる。
【0015】液体窒素容器109は、図2に示すように
二重管構造の導入パイプ111によって液体窒素を容器
109内に導入する。導入パイプ111は二重管構造に
なっているために熱伝導が低く押さえられている。実際
には、液体窒素導入時の空気抜き用としてもう1本設け
てある。導入パイプ111の導入口には圧力計112と
レリーフバルブ113が設けてある。これにより液体窒
素容器109内に液体窒素がある場合は容器109内の
圧力を一定の値に保ち、中に液体窒素が残っていること
を知ることができる。レリーフバルブ113の設定圧力
は0.1 気圧以下で十分である。
【0016】液体窒素容器109は、外面を鏡面研磨し
た一枚皮の耐真空容器であれば良く構造としては、極め
て簡単なものであり、安価に製作ができ十分な断熱特性
をもつ。また液体窒素容器109を密閉し内部の圧力を
計測することで液体窒素の有無を知ることができるの
で、従来の温度計測による方法のように計測によって液
体窒素を加熱してしまうようなことはない。この圧力計
測を電子的に行い、装置本体の集中制御システムにてモ
ニタすることも有効である。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、荷電粒子線装置用冷却
システムで、断熱特性の良い液体窒素容器を単純な構造
で安価に構成することができる。
【0018】また、荷電粒子線装置用冷却システムで、
液体窒素の消耗が少なく、かつ単純で安価な液体窒素残
量計測システムを構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による荷電粒子線装置用冷却システムの
一実施例の説明図。
【図2】図1の液体窒素容器まわりの説明図。
【符号の説明】
101…試料室、102…試料、103…ステージ、1
04…ターボ分子ポンプ、105…電子顕微鏡の鏡体、
106…電子線、107…コールドトラップ板、108
…編組線、109…液体窒素容器、110…樹脂製の支
持体、111…導入パイプ、112…圧力計、113…
レリーフバルブ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】荷電粒子線源から荷電粒子線を発生し、電
    界または磁界レンズによる荷電粒子線光学系を有し、前
    記荷電粒子線を前記荷電粒子線光学系に通し、制御する
    ことによって真空中の試料の観察または分析,加工等の
    処理を行う装置で、前記試料の前記荷電粒子線を照射す
    る位置の直近に装備した液体窒素による冷却システムに
    おいて、前記冷却システムを冷やすために設けられた液
    体窒素容器を試料処理用の真空室内に設けたことを特徴
    とする荷電粒子線装置用冷却システム。
  2. 【請求項2】荷電粒子線源から荷電粒子線を発生し、電
    界または磁界レンズによる荷電粒子線光学系を有し、前
    記荷電粒子線を前記荷電粒子線光学系に通し、制御する
    ことによって真空中の試料の観察または分析,加工等の
    処理を行う装置で、前記試料の前記荷電粒子線を照射す
    る位置の直近に装備した液体窒素による冷却システムに
    おいて、前記冷却システムを冷やすために設けられた液
    体窒素容器を密封し、前記液体窒素容器内の圧力を測定
    する手段と前記液体窒素容器内の圧力を調節する手段を
    設けたことを特徴とする荷電粒子線装置用冷却システ
    ム。
  3. 【請求項3】前記液体窒素容器を密封し、前記液体窒素
    容器内の圧力を測定することにより液体窒素の残量を測
    定するようにした請求項1または請求項2の荷電粒子線
    装置用冷却システムの使用法。
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