JPH08287673A - 記憶回路のアドレス制御装置 - Google Patents

記憶回路のアドレス制御装置

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JPH08287673A
JPH08287673A JP7093874A JP9387495A JPH08287673A JP H08287673 A JPH08287673 A JP H08287673A JP 7093874 A JP7093874 A JP 7093874A JP 9387495 A JP9387495 A JP 9387495A JP H08287673 A JPH08287673 A JP H08287673A
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signal output
selection
memory cell
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JP7093874A
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Yu Watanabe
祐 渡邊
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Fujitsu Ltd
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、アドレス指定のデータアクセスに
一定の規則性をもつFIFO等の記憶回路内のメモリセ
ルに選択的にデータの読み書きを行うためにメモリセル
のアドレス指定を行うアドレス制御装置に関し、記憶回
路の読み書きに要する時間を短縮すると共に読み書き時
の消費電力を節減することを目的とする。 【構成】 マトリックス状に配置されたメモリセルを含
むデータ記憶部1を有し、指定されたアドレスに対応す
るメモリセルの読み書きを行う記憶回路において、複数
のワード線2およびビット線3の少なくとも一方を選択
的に駆動する選択信号を複数のワード線2およびビット
線3の少なくとも一方に供給する選択信号出力部を設
け、各選択信号出力部は、隣接する選択信号出力部の間
で、制御信号に応じて、または遅延時間を伴って自己同
期的にメモリセルのアドレスの選択権を順次受け渡すこ
とによりメモリセルのアドレスを変更するように構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記憶回路(メモリ回
路)内の複数のメモリセルに対し選択的にデータの読み
出しまたは書き込みを行うために上記メモリセルのアド
レス指定を行うアドレス制御装置に関する。さらに詳し
くいえば、特に、本発明は、一定の規則性をもってメモ
リセルのアドレスを変更することが可能なタイプの半導
体記憶回路において、高速でメモリセルのアドレス指定
を行う機能を備えたアドレス制御装置に関するものであ
る。
【0002】近年のコンピュータシステムや通信システ
ム用の半導体記憶回路として、記憶回路内に記憶されて
いるデータを外部から自由に読み書きすることが可能な
ランダムアクセスメモリ(通常、RAMと略記される)
が多用されているが、この他に、データが書き込まれた
順番でデータを読み出すFIFO(First in first ou
t)やその逆の順番でデータを読み出すLIFO(Last
in first out )等の記憶データの読み書きに一定の規
則性をもつような記憶回路が使用されることがある。こ
れらの記憶回路では、データをアクセスするためのアク
セス時間がシステムの性能を左右することが多く、シス
テムの性能を高めるためには、アクセス時間を短縮する
ことが要求されている。
【0003】このようなアクセス時間短縮の要求に対処
するために、現在、RAMそのものの高速化が進められ
ている。このRAMは、FIFOやLIFO等のデータ
記憶部に適用することもできる。しかしながら、一方
で、FIFOやLIFO等のようにアドレス指定による
データアクセスに一定の規則性をもつ回路では、通常、
メモリセルのアドレスを指定するためのアドレス制御回
路を記憶回路の外部に設けることが必要となるため、こ
のアドレス制御回路自身の高速化を行う必要がある。
【0004】
【従来の技術】図10は、従来の記憶回路のアドレス制
御の様子を示すブロック図である。ただし、ここでは、
アドレス制御の対象とする記憶回路として、FIFOや
LIFO等のようにアドレス指定によるデータの読み出
しまたは書き込みに一定の規則性を有する記憶回路を例
示することとする。
【0005】図10に示すFIFOやLIFO等の記憶
回路110には、一般に、第1の方向(例えば、行方向
またはX方向)と、この第1の方向と直交する第2の方
向(例えば、列方向またはY方向)にマトリックス状に
配置された複数のメモリセル(図示していない)を含む
データ記憶部100が設けられている。さらに、複数の
メモリセルのX方向のラインには、複数のワード線12
0を選択的に駆動してメモリセルを選択するためのXデ
コーダ150が接続されており、Y方向のラインには、
複数のビット線130を選択的に駆動してメモリセルを
選択するためのYデコーダ160が接続されている。
【0006】さらに、図10に示すように、記憶回路1
10の外部には、メモリセルのアドレスを指定するため
のアドレス制御回路(アドレスポインタともよばれる)
140が設けられている。FIFOやLIFO等の記憶
回路110における従来のアドレス制御方式において
は、上記のアドレス制御回路140は、外部の回路から
供給されるデータの読み出しまたは書き込みのための読
み出し信号Sw または書き込み信号Sr を一旦アドレス
という形に変換してから、この変換したアドレスの情報
を含むアドレス指定信号をXデコーダおよびYデコーダ
に送り込んでいる。
【0007】ここで、上記のFIFOやLIFO等の記
憶回路110内のデータ記憶部100に高速のRAMを
用いた場合、アドレスポインタを経由して高速のRAM
からなるデータ記憶部100にデータアクセスを行う方
式を採っており、アップカウンタやダウンカウンタ上の
アドレスポインタに従ってRAM上の選択すべきメモリ
セルに対応するアドレスを決定する。さらに、Xデコー
ダ150およびYデコーダ160からなるアドレスデコ
ーダ部を介してアドレスポインタからRAMに送られた
アドレスに従って、指定されたメモリセル、すなわち、
データの格納箇所に対応するワード線120、および、
ビット線130を選択し、他の回路との間でデータの書
き込みまたは読み出しを行っていた。
【0008】ところが、アドレスデコーダ部は、大きな
負荷を有しているワード線120の一本一本をそれぞれ
駆動するためのワードドライバ、および、ビット線13
0のそれぞれのビットセンス回路としても機能する。そ
れゆえに、アドレスデコーダ部の入力側に接続されるア
ドレス制御回路は、上記のような負荷の大きいアドレス
デコーダ部に信号を送る必要があるため、書き込み(読
み出し)動作を始めてから動作が終了するまでの時間が
長くかかる傾向にある。この場合、FIFOやLIFO
等の動作時間は、RAMのアクセス時間とアドレス制御
回路の遅延時間の両方に依存することになる。
【0009】さらに、アドレス制御回路の出力側が負荷
の大きいアドレスデコーダ部に接続されているために、
アドレス制御回路での消費電力が増加することになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のとおり、FIF
OやLIFO等の記憶回路における従来のアドレス制御
方式においては、記憶回路内のデータ記憶部に高速のR
AMを用いた場合でも、RAM自身がもつアクセス時間
よりも高速なFIFOは原理的に実現させることができ
ない。したがって、FIFOやLIFO等をさらに高速
化するためには、アドレス制御回路の消費電力が比較的
大きくなるという問題が生じてくる。このアドレス制御
回路の消費電力の増大は、RAMのメモリ容量が増加す
るにつれて顕著になる。
【0011】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、FIFOやLIFO等のようなアドレス指定
によるデータアクセスに一定の規則性を有する記憶回路
のデータ読み出しまたは書き込みに要する時間を短縮
し、かつ、データ読み出しまたは書き込み時の消費電力
を節減することにより、システム全体のスループットを
向上させることが可能な記憶回路のアドレス制御装置を
提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理構成
を示すブロック図である。図1において、記憶回路10
内のデータ記憶部1には、ワードドライバ、メモリセル
アレイ部、センスアンプ部および書き込み制御部等が含
まれている。すなわち、上記のデータ記憶部1には、通
常の記憶回路の中でアドレスバッファ部やアドレスデコ
ーダ部までの部分を除いたメモリ内部の構成が含まれる
ことになる。さらに、図1では、記憶回路10内の第1
の方向のデコーダ部、例えば、行方向デコーダ部(例え
ば、図10のXデコーダ)の代わりに本発明のアドレス
制御装置を設けた構成を代表して示すこととする。
【0013】さらに、図1において、記憶回路10内の
データ記憶部1、第2の方向のデコーダ部、例えば列方
向デコーダ部6、ワード線2、および、ビット線3は、
それぞれ、従来の図10の記憶回路10内のデータ記憶
部1、Y方向デコーダ160、ワード線120、およ
び、ビット線130にほぼ対応している。前述の問題点
を解決するために、本発明による記憶回路のアドレス制
御装置は、第1の方向およびこの第1の方向と直交する
第2の方向にマトリックス状に配置された複数のメモリ
セルを含むデータ記憶部1を有し、第1の方向または第
2の方向の単位でこのデータ記憶部1内の複数のメモリ
セルに接続される複数のワード線2と、これらの複数の
ワード線2と直交する方向の単位で上記複数のメモリセ
ルに接続される複数のビット線3とを選択することによ
り上記複数のメモリセルのアドレスを指定し、この指定
されたアドレスに対応するメモリセルの読み出しまたは
書き込みを行う記憶回路において、複数のワード線2を
選択的に駆動するための選択信号を上記複数のワード線
2にそれぞれ供給する選択信号出力部4−1〜4−n+
2を設けている。
【0014】さらに、これらの選択信号出力部4−1〜
4−n+2の各々は、隣接する選択信号出力部の間で、
記憶回路自身で生成される制御信号に応じて自己同期的
にメモリセルのアドレスの選択権を順次受け渡すことに
よりこのメモリセルのアドレスを変更するようになって
いる。二者択一的に、記憶回路10内の第2の方向のデ
コーダ部、例えば、列方向デコーダ部の代わりに本発明
のアドレス制御装置を設ける場合、このアドレス制御装
置は、同じ構成のデータ記憶部1を有する記憶回路にお
いて、複数のビット線3を選択的に駆動するための選択
信号を上記複数のビット線3にそれぞれ供給する選択信
号出力部を設け、これらの選択信号出力部の各々は、隣
接する選択信号出力部の間で、上記記憶回路自身で生成
される制御信号に応じて自己同期的にメモリセルのアド
レスの選択権を順次受け渡すことによりこのメモリセル
のアドレスを変更するようになっている。
【0015】さらに、好ましくは、記憶回路10内の第
1の方向のデコーダ部および第2の方向のデコーダ部の
代わりに本発明のアドレス制御装置を設ける場合、この
アドレス制御装置は、同じ構成のデータ記憶部1を有す
る記憶回路において、複数のワード線2を選択的に駆動
するための選択信号を上記複数のワード線2にそれぞれ
供給する第1の選択信号出力部と、複数のビット線3を
選択的に駆動するための選択信号を上記複数のビット線
3にそれぞれ供給する第2の選択信号出力部とを設けて
いる。これらの第1の選択信号出力部および第2の選択
信号出力部の各々は、それぞれ、隣接する第1の選択信
号出力部、および、隣接する第2の選択信号出力部の間
で、上記記憶回路自身で生成される制御信号に応じて自
己同期的にメモリセルのアドレスの選択権を順次受け渡
すことにより上記メモリセルのアドレスを変更するよう
になっている。
【0016】さらに、好ましくは、本発明のアドレス制
御装置は、上記記憶回路内に、指定されたメモリセルの
読み出しまたは書き込みを行うための読み出し信号Sr
または書き込み信号Sw に応じて、一定のタイミングで
上記アドレスの選択権を順次受け渡すことを許可するた
めのアドレス選択権受渡し許可信号Sadp を選択信号出
力部(例えば、図1の選択信号出力部4−1〜4−n+
2)に供給するアドレス選択権受渡し制御部(例えば、
図1のアドレス選択権受渡し制御部5)を設けている。
【0017】さらに詳しく説明すると、図1に示すよう
な選択信号出力部4−1、…4−n−1、4−n、4−
n+1、および4−n+2は、ワード線(ビット線)毎
に設けられるものである。これらの選択信号出力部4−
1〜4−n+2の各々(例えば、選択信号出力部4−
n)は、隣接する同じ選択信号出力部(前段の、選択信
号出力部4−n−1)よりアドレス選択権送り出し信号
Saaを受けてから、直ちにアドレス選択権受け取り信号
Sarを返信し、ワード線(ビット線)がアクセス可能と
なる選択信号Ssnを出力する。その後、アドレス選択権
受渡し許可信号Sadp を受けた時点で、反対側に隣接す
る同じ選択信号出力部(次段の選択信号出力部4−n+
1)に対して、アドレス選択権送り出し信号Saaを送信
する。その後、選択信号出力部は、アドレス選択権受け
取り信号Sarの返信を次段から受けたら、選択信号Ssn
の出力を停止する。
【0018】さらに、本発明の好ましい実施態様として
の記憶回路のアドレス制御装置は、同じ構成のデータ記
憶部1を有する記憶回路において、複数のワード線2を
選択的に駆動するための選択信号を上記複数のワード線
2にそれぞれ供給する選択信号出力部を設け、これらの
選択信号出力部の各々は、隣接する選択信号出力部の間
で、遅延時間を伴って自己同期的にメモリセルのアドレ
スの選択権を順次受け渡すことによりこのメモリセルの
アドレスを変更するようになっている。
【0019】二者択一的に、本発明の好ましい実施態様
としての記憶回路のアドレス制御装置は、同じ構成のデ
ータ記憶部1を有する記憶回路において、複数のビット
線3を選択的に駆動するための選択信号を上記複数のビ
ット線3にそれぞれ供給する選択信号出力部を設け、こ
れらの選択信号出力部の各々は、隣接する選択信号出力
部の間で、遅延時間を伴って自己同期的にメモリセルの
アドレスの選択権を順次受け渡すことによりこのメモリ
セルのアドレスを変更するようになっている。
【0020】さらに、好ましくは、本発明の実施態様と
しての記憶回路のアドレス制御装置は、同じ構成のデー
タ記憶部1を有する記憶回路において、複数のワード線
2を選択的に駆動するための選択信号を上記複数のワー
ド線2にそれぞれ供給する第1の選択信号出力部と、複
数のビット線3を選択的に駆動するための選択信号をこ
れらの複数のビット線3にそれぞれ供給する第2の選択
信号出力部とを設けている。これらの第1の選択信号出
力部および第2の選択信号出力部の各々は、それぞれ、
隣接する第1の選択信号出力部、および、隣接する第2
の選択信号出力部の間で、遅延時間を伴って生成される
制御信号に応じて自己同期的にメモリセルのアドレスの
選択権を順次受け渡すことにより上記メモリセルのアド
レスを変更するようになっている。
【0021】さらに、好ましくは、本発明の実施態様と
しての記憶回路のアドレス制御装置は、上記記憶回路内
に、指定されたメモリセルの読み出しまたは書き込みを
行うための読み出し信号または書き込み信号に応じて、
一定のタイミングで上記アドレスの選択権を順次受け渡
すことを許可するためのアドレス選択権受渡し許可信号
を選択信号出力部に供給するアドレス選択権受渡し制御
部を設けている。
【0022】
【作用】本発明による記憶回路のアドレス制御装置で
は、図10に示した従来例のように、外部のアドレス回
路からアドレスを与えるのではなく、アドレス選択権受
渡し許可信号Sadp によって、記憶回路内で隣接する選
択信号出力部同士がそれぞれのワード線(ビット線)へ
の選択権を自己制御的に受け渡すことによりアドレスが
変わっていく。
【0023】現在、例えば図1の選択信号出力部4−n
(図1のnの部分)にアドレス選択権がある場合に、読
み出し信号Sr (または書き込み信号Sw )により、選
択信号出力部4−nと列方向アドレスに対応するデータ
が読み出される(または書き込まれる)。これと同時
に、アドレス選択権受渡し制御部5が読み出し信号Sr
(書き込み信号Sw )に同期して、アドレス選択権受渡
し許可信号Sadp を送り、選択信号出力部4−nから次
段の選択信号出力部4−n+1にアドレス選択権送り出
し信号Saaが送られる。次段の選択信号出力部4−n+
1は、アドレス選択権受け取り信号Sarを元の選択信号
出力部4−nに返信する。選択信号出力部4−nは、こ
のアドレス選択権受け取り信号Sarを受けて、ワード線
(ビット線)への選択信号Ssnの出力を停止する。次段
の選択信号出力部4−n+1は、選択信号Ssn+1を出力
し、この選択信号出力部4−n+1に接続されているワ
ード線(ビット線)がアクセス可能となる。
【0024】その後、読み出し信号Sr (書き込み信号
Sw )が入力されると、選択信号出力部4−n+1と列
方向アドレスに対応するデータが読み出され(または書
き込まれ)、選択信号出力部4−n+1から選択信号出
力部4−n+2に向かって同じようにアドレス選択権の
受渡しが行われる。以下、このアドレス選択権の受渡し
動作の繰り返しによって順次アドレスが自己制御により
変更されていく。
【0025】さらに、本発明の好ましい実施態様として
の記憶回路のアドレス制御装置においては、一部の選択
信号出力部にアドレス選択権受渡し許可信号Sadp を入
力する代わりに、隣接段の選択信号出力部へのアドレス
選択権送り出し信号に遅延回路等を挿入することによ
り、データ記憶部1のアクセス時間に対応する信号遅延
時間を与えるようにしている。このようにすれば、次
に、アドレス選択権受渡し許可信号Sadp を入力してい
る段の選択信号出力部まで、アドレスが自己同期的に、
かつ自己制御により変わっていく。
【0026】かくして、本発明では、読み出し信号また
は書き込み信号が入力されてからデータ読み出しまたは
データ書き込みまでに要する時間のうち、従来必要であ
ったアドレス制御回路とアドレスデコーダ部(行方向デ
コーダ部または列方向デコーダ部)での余計な遅延時間
が省略される。これに代わって、選択信号出力部および
アドレス選択権受渡し制御部が必要となるが、選択信号
出力部の信号の受渡しは隣接した段との間でのみ行われ
るため、選択信号出力部の出力側の負荷が小さくなり、
遅延時間が比較的小さくなる。
【0027】さらにまた、アドレス選択権受渡し制御部
からのアドレス選択権受渡し制御信号の信号数は、一般
のアドレスデコーダ部にて使用される信号数に比べて少
なくなり、アドレス選択権受渡し制御部のファンアウト
が少なくて済むので、記憶回路を高速化することができ
る。換言すれば、本発明では、FIFOやLIFO等の
ようなアドレス指定によるデータアクセスに一定の規則
性を有する規則的なアクセスを行う記憶回路のデータ読
み出しまたは書き込みに要する時間が短縮されると共
に、データ読み出しまは書き込み時の消費電力を節減す
ることが可能になる。
【0028】
【実施例】以下添付図面(図2〜図9)を用いて本発明
の実施例を詳細に説明する。図2は、本発明の第1実施
例の構成を示すブロック図である。ここでは、記憶回路
10内の行方向デコーダ部、例えば、Xデコーダの代わ
りに本発明のアドレス制御装置を設けた構成を代表して
示す。なお、前述した構成要素と同様のものについて
は、同一の参照番号を付して表すこととする。
【0029】図2においては、本発明の選択信号出力部
(図1参照)として、ワード線2を選択するための選択
信号Ss1、…Ssn-1、Ssn、Ssn+1、およびSsn+2をワ
ードドライバ(図示されていない)にそれぞれ供給する
複数の選択信号出力回路40−1、…40−n−1、4
0−n、40−n+1、および40−n+2を設けてい
る。
【0030】さらに、本発明のアドレス選択権受渡し制
御部5(図1参照)として、指定されたメモリセルの読
み出しまたは書き込みを行うための読み出し信号Sr ま
たは書き込み信号Sw に応じて、一定のタイミングで上
記アドレスの選択権を順次受け渡すことを許可するため
のアドレス選択権受渡し許可信号Sadp を選択信号出力
回路40−1、…40−n−1、40−n、40−n+
1、および40−n+2に供給するアドレス選択権受渡
し制御回路50を設けている。このアドレス選択権受渡
し制御回路50は、一般のアドレスデコーダ部と同じ構
成のYデコーダ6に対し、ビット線3を選択するための
制御信号を供給する機能も有している。
【0031】さらに、図2においては、一部の選択信号
出力回路(例えば、選択信号出力回路、40−n、およ
び40−n+1)にアドレス選択権受渡し許可信号Sad
p を入力せず、隣接段の選択信号出力回路へのアドレス
選択権送り出し信号Saaに遅延回路7を挿入し、データ
記憶部1に依存して定まるアクセス時間に対応する信号
遅延を意図的に与えている。次に、アドレス選択権受渡
し許可信号Sadp を入力している段の選択信号出力回路
40−n+2まで、外からの制御信号を必要とせずにア
ドレスが自己同期的により変わっていく。
【0032】上記の第1実施例においては、すべての選
択信号出力回路にアドレス選択権受渡し許可信号を送る
必要がないので、アドレス選択権受渡し制御回路から選
択信号出力回路への信号線の数が節減されるという利点
が得られる。この場合、上記の信号線の代わりに遅延回
路が必要になるが、これらの遅延回路は、通常、実装面
積が小さいので、遅延回路を設けたことによる実装面積
の増加は問題にならない。また、データの読み出しまた
は書き込みが終了する時間は、データ記憶回路(メモリ
回路)の種類によりある程度決まっているので、遅延回
路の選定に要する手間は無視され得る。
【0033】図3は、本発明の第2実施例の構成を示す
ブロック図である。ここでは、行方向アドレス(すなわ
ち、Xアドレス)と、列方向アドレス(すなわち、Yア
ドレス)の両方のアドレスデコーダ部に本発明のアドレ
ス制御装置を適用している。図3において、アドレス選
択権受け渡し制御回路50は、読み出し信号Sr または
書き込み信号Sw に同期してYアドレスの方向の選択信
号出力回路60−1、…60−n−1、60−n、60
−n+1、および60−n+2にアドレス選択権受渡し
許可信号Sadp 信号を送る。さらに、上記アドレス選択
権受け渡し制御回路50は、Yアドレスが一巡した時点
でXアドレスの方向の選択信号出力回路40−1、…4
0−n−1、40−n、40−n+1、および40−n
+2に別のタイミングのアドレス選択権受渡し許可信号
Sadp を送る。
【0034】さらに詳しく説明すると、Xアドレスの方
向の選択信号出力回路40−1、…40−n−1、40
−n、40−n+1、および40−n+2は、ワード線
2を選択するための選択信号(図4では省略する)を出
力する。また一方で、Yアドレスの方向の選択信号出力
回路60−1、…60−n−1、60−n、60−n+
1、および60−n+2は、ビット線3を選択するため
の選択信号(図4では省略する)を出力する。
【0035】上記のように、本発明の第2実施例におい
ては、アドレス選択権受け渡し制御回路50からタイミ
ングの異なる2種類のアドレス選択権受渡し許可信号S
adpを選択信号出力回路に供給することにより、Xアド
レス方向のデコーダ、および、Yアドレス方向のデコー
ダの両方を本発明のアドレス選択権受け渡し制御回路等
に置き換えることができる。したがって、上記第2実施
例では、記憶回路のデータ読み出しまたは書き込みに要
する時間が大幅に短縮されると共に、回路構成の簡素化
が図れる。
【0036】図4は、本発明の実施例における選択信号
出力回路の一構成例を示す回路ブロック図である。ただ
し、ここでは、前述の第1実施例または第2実施例にお
ける一つの選択信号出力回路40−nの詳細な回路構成
を示すこととする。図4においては、選択信号出力回路
40−nは、一つのセットリセット形フリップフロップ
(SR−FF)41−nと、このセットリセット形フリ
ップフロップ41−nに接続される2つのANDゲート
素子42−n、43−nとにより構成される。上記セッ
トリセット形フリップフロップ41−nは、選択信号出
力回路40−n自身がアドレス選択権をもっているか否
かを確認するためのものである。
【0037】ついで、図4の選択信号出力回路40−n
の動作を説明する。ただし、ここでは、複数の選択信号
出力回路に対するアドレス選択権送り出し信号Saaおよ
びアドレス選択権受け取り信号Sarのタイミングが異な
っていることを明示するために、各選択信号出力回路か
らのアドレス選択権送り出し信号SaaをそれぞれA1〜
An+2 で表し、各選択信号出力回路からのアドレス選択
権受け取り信号SarをそれぞれR1 〜Rn+2 で表すこと
とする。
【0038】図4の選択信号出力回路40−nでは、前
段の選択信号出力回路40−n−1から第nのアドレス
選択権送り出し信号An が、ANDゲート素子42−n
を介してセット端子Sに入ってきた時点で、セットリセ
ット形フリップフロップ41−nのデータがセットされ
る。さらに、このセットリセット形フリップフロップ4
1−nのセット端子Sから、第nの受け取り信号Rn が
前段の選択信号出力回路40−n−1に送られる。その
後、セットリセット形フリップフロップ41−nのデー
タ出力端子Qからデータ記憶部1のワードドライバへ選
択信号Ssnが供給され、選択信号出力回路40−nとY
アドレスに対応するメモリセルの読み出しまたは書き込
みが実行される。
【0039】さらに、アドレス選択権受け渡し制御回路
50からアドレス選択権受渡し許可信号Sadp が入って
きた時点で、選択信号出力回路40−nから次段の選択
信号出力回路40−n+1へ、ANDゲート素子43−
nを介して第n+1のアドレス選択権送り出し信号An+
1 が送られる。さらに、次段の選択信号出力回路40−
n+1から第n+1のアドレス選択権受け取り信号Rn
がリセット端子Rに入ってきた時点で、セットリセット
形フリップフロップ41−nのデータが消える。それゆ
えに、データ記憶部1のワードドライバへの選択信号S
snの出力が停止し、次段の選択信号出力回路40−n+
1にアドレス選択権が移行する。このようにして、セッ
トリセット形フリップフロップのセット動作およびリセ
ット動作を利用することにより、アドレスの変更が自己
同期的に順次行われていく。
【0040】ここで、図4に示すような選択信号出力回
路は、同様の機能を満たすものであれば他の構成でもよ
く、例えば、ワードドライバ部を含んでいるものであっ
てもよい。図5は、本発明の第3実施例の構成を示すブ
ロック図である。図5においては、前述の図3と同じよ
うに、XアドレスおよびYアドレスの両方のアドレスデ
コーダ部に本発明のアドレス制御装置を適用している。
ただし、ここでは、図5の場合と異なり、Xアドレスお
よびYアドレスの両方の選択信号出力回路のアドレス選
択権送り出し信号Saaに対し、それぞれ遅延回路7、8
を挿入している。
【0041】本発明の第3実施例においては、アドレス
選択権受渡し許可信号Sadp をnビット毎に設けてその
間を遅延回路または遅延線による自己同期制御とするよ
うに構成することが可能になる。このような構成によ
り、nビットを1ワード(1語)の単位とするシステム
構成では、より高速のデータ処理が可能となる。図6
は、本発明の第4実施例の構成を示すブロック図であ
る。この場合も、XアドレスおよびYアドレスの両方の
アドレスデコーダ部に本発明のアドレス制御装置を適用
している。
【0042】図6においては、アドレス選択権受け渡し
制御回路50からの制御信号として、1種類のアドレス
選択権受渡し許可信号の代わりに、読み出し用制御信号
Srcおよび書き込み用制御信号Swc用の2種類の制御信
号が供給される。それゆえに、データ記憶部1からのデ
ータの読み出し動作および書き込み動作を同時に実行す
ることができるので、データの読み出しまたは書き込み
に要する時間がさらに短縮されることになり、1種類の
アドレス選択権受渡し許可信号を用いた場合よりも高速
のデータ処理が可能となる。
【0043】また、1本のワード線(ビット線)に2つ
以上の選択信号出力回路を設けるような構成にしても、
データの読み出しまたは書き込みに要する時間を実質的
に短縮することが可能となる。図7は、本発明の実施例
におけるアドレス選択権受渡し制御回路の一構成例を示
す回路ブロック図である。ただし、ここでは、前述の第
1実施例に示したように、アドレス選択権受渡し制御回
路から1種類のアドレス選択権受渡し許可信号Sadp が
出力される場合の構成を代表して示すこととする。
【0044】図7においては、アドレス選択権受渡し制
御回路50の主要部は、ORゲート素子51およびイン
バータ素子52により構成される。さらに、アドレス選
択権受渡し制御回路50には、外部からの書き込み信号
Sw (読み出し信号Sr )に基づきデータ記憶部への書
き込み(読み出し)を許可するための書き込み許可(ラ
イトイネイブル)信号WEを生成する書き込み許可信号
生成回路53と、外部からのクロック信号CLKを一時
的に保持する出力ラッチ54とが設けられている。
【0045】アドレス選択権受渡し制御回路50内のO
Rゲート素子51においては、書き込み許可信号WE、
および、外部からのクロック信号CLKが入力される。
すなわち、書き込み許可信号WEまたはクロック信号C
LKが入力された時点で、インバータ素子52を介して
アドレス選択権受渡し許可信号Sadp が出力される。図
8は、本発明の実施例におけるアドレス選択権受渡し制
御回路の他の構成例を示す回路ブロック図である。ここ
では、前述の第2実施例(図3)に示したようなデータ
記憶回路において、アドレス選択権受渡し制御回路によ
りXアドレスおよびYアドレスの両方のアドレス選択権
受渡し制御を行う場合の構成を代表して示すこととす
る。この場合、アドレス選択権受渡し制御回路55は、
Yアドレスのnビット分のデータを一度に処理してアド
レス選択権の受渡しを行うような構成になっている。
【0046】図8においては、アドレス選択権受渡し制
御回路55は、一つのT形フリップフロップ(TFF)
56と、このT形フリップフロップ56に接続されるO
Rゲート素子57と、インバータ素子58とにより構成
される。上記T形フリップフロップ56は、Yアドレス
のnビット分のデータに関するアドレス選択権をまとめ
て処理するためのものである。ここでは、T形フリップ
フロップ56は、Yアドレスのnビット分のデータを保
持する。これらのnビット分のデータがすべて保持され
た時点で、Xアドレス方向の選択出力回路からアドレス
選択権受渡し許可信号Sadp がORゲート素子57に入
力される。このときに、T形フリップフロップ56から
インバータ素子58を介してアドレス選択権受渡し許可
信号Sadp が出力され、次段のXアドレス方向の選択出
力回路にアドレス選択権が移行する。
【0047】さらに、図8において、アドレス選択権受
渡し制御回路55以外の回路構成は、前述の第2実施例
(図3)の回路構成と同じなので、ここでは、その説明
を省略することとする。上記のアドレス選択権受渡し制
御回路の他の構成例においては、T形フリップフロップ
のクロック信号に基づくデータ保持動作を利用してYア
ドレスのnビット分のデータを一度に処理した後にアド
レス選択権の受渡しを行うようにしているので、簡単な
回路構成でもってnビット分のデータ処理に要する時間
を短縮することが可能となる。
【0048】図9は、本発明の実施例におけるアドレス
選択権受渡しの動作を説明するためのタイミングチャー
トである。ただし、ここでは、前述の第2実施例に示し
たように、選択信号出力回路のアドレス選択権送り出し
信号Saaに対し遅延回路を挿入しない場合を代表例とし
て、隣接する選択信号出力回路間でのアドレス選択権受
渡しの動作を説明することとする。
【0049】図9の(a)においては、アドレス選択権
を次段の選択信号出力回路に移すためのアドレス選択権
受渡し許可信号Sadp が図示されている。今、タイミン
グにおいて、n段目の選択信号出力回路40−nにア
ドレス選択権が渡された場合を想定する。アドレス選択
権がn段目の選択信号出力回路40−nに渡されると、
図9の(b)に示すように、n段目の選択信号出力回路
40−nから選択信号Ssnが出力され、n段目のワード
ドライバが動作する(タイミング)。
【0050】さらに、図9の(a)のタイミングにお
いて、アドレス選択権受渡し許可信号Sadp が立ち上が
ると、図9の(c)に示すように、n段目の選択信号出
力回路40−nからn+1段目の選択信号出力回路40
−n+1に向かって第nのアドレス選択権送り出し信号
An が送られる(タイミング)。さらに、図9の
(d)に示すように、第nのアドレス選択権送り出し信
号Anに応答して第nのアドレス選択権受け取り信号Rn
が返されると(タイミング)、n段目のワードドラ
イバは休止し、第nのアドレス選択権受け取り信号Rn
も元の状態に復帰する(タイミング)。これと同時
に、図9の(e)に示すように、n+1段目のワードド
ライバが動作する(タイミング)。
【0051】この時点では、アドレス選択権受渡し許可
信号Sadp が出力されているままなので、図9の(f)
に示すように、第n+1のアドレス選択権送り出し信号
An+1 が次段目(n+2段目)の選択信号出力回路40
−n+2に送られる(タイミング)。さらに、図9の
(g)に示すように、第n+1のアドレス選択権送り出
し信号An+1 に応答して第n+1のアドレス選択権受け
取り信号Rn+1 が返されると(タイミング)、n+1
段目のワードドライバは休止し、第n+1のアドレス選
択権受け取り信号Rn+1 も元の状態に復帰する(タイミ
ング)。これと同時に、図9の(h)に示すように、
n+2段目のワードドライバが動作する(タイミング
)。
【0052】さらに、図9の(i)に示すように、アド
レス選択権受渡し許可信号Sadp が送られるのを待って
(タイミング〔10〕)、第n+2のアドレス選択権送り
出し信号An+2 が送信される(タイミング〔11〕)。さ
らに、図9の(j)に示すように、第n+2のアドレス
選択権送り出し信号An+2 に応答して第n+2のアドレ
ス選択権受け取り信号Rn+2 が返される。以下、前述の
ような動作を繰り返すことにより、データ記憶部1内の
データのアドレスの変更が自己同期的に順次行われてい
く。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアドレス
制御装置によれば、第1に、FIFOやLIFOのよう
なアドレス指定によるデータアクセスに一定の規則性を
有する記憶回路の外部にワード線を選択するためのアド
レス制御回路と行方向のアドレスデコーダ部を設ける必
要がなくなるので、アドレス制御回路と行方向のアドレ
スデコーダ部での遅延時間が省略される。このために、
データ読み出しまたは書き込みに要する時間が短縮さ
れ、かつ、データ読み出しまたは書き込み時の消費電力
を節減することが可能になる。特に、ワード線用の行方
向のアドレスデコーダ部の負荷は比較的大きいので、こ
の行方向のアドレスデコーダ部を省略したことによる消
費電力の節減の効果は大きい。
【0054】さらに、本発明のアドレス制御装置によれ
ば、第2に、FIFOやLIFOのような記憶回路の外
部にビット線を選択するためのアドレス制御回路と列方
向のアドレスデコーダ部を設ける必要がなくなるので、
アドレス制御回路と列方向のアドレスデコーダ部での遅
延時間が省略される。このために、データ読み出しまた
は書き込みに要する時間が短縮され、かつ、データ読み
出しまたは書き込み時の消費電力を節減することが可能
になる。
【0055】さらに、本発明のアドレス制御装置によれ
ば、第3に、FIFOやLIFOのような記憶回路の外
部にワード線およびビット線を選択するためのアドレス
制御回路と行方向および列方向のアドレスデコーダ部を
設ける必要がなくなるので、アドレス制御回路と行方向
および列方向のアドレスデコーダ部での遅延時間が省略
される。データ読み出しまたは書き込みに要する時間が
大幅に短縮され、かつ、データ読み出しまたは書き込み
時の消費電力を極端に節減することが可能になる。
【0056】さらに、本発明のアドレス制御装置によれ
ば、第4に、上記の記憶回路内に、読み出し信号または
書き込み信号に応じて、一定のタイミングで前記アドレ
スの選択権を順次受け渡すことを可能にする制御信号を
供給するアドレス選択権受渡し制御回路を設けるように
しているので、簡単な制御方式でもって自己制御による
アドレス選択権受渡しが確実に行えるようになる。
【0057】さらに、本発明のアドレス制御装置によれ
ば、第5に、FIFOやLIFOのような記憶回路の外
部にワード線を選択するためのアドレス制御回路と行方
向のアドレスデコーダ部を設ける必要がなくなってこれ
らの回路での遅延時間が省略されると共に、遅延回路等
の有効利用によりアドレス選択権受渡しのための制御信
号線の数が節減される。このために、データ読み出しま
たは書き込みに要する時間が短縮されると共にデータ読
み出しまたは書き込み時の消費電力が節減され、かつ、
信号線の減少による記憶回路の構成の簡素化が図れる。
【0058】さらに、本発明のアドレス制御装置によれ
ば、第6に、FIFOやLIFOのような記憶回路の外
部にビット線を選択するためのアドレス制御回路と列方
向のアドレスデコーダ部を設ける必要がなくなってこれ
らの回路での遅延時間が省略されると共に、遅延回路等
の有効利用によりアドレス選択権受渡しのための制御信
号線の数が節減される。このために、データ読み出しま
たは書き込みに要する時間が短縮されると共にデータ読
み出しまたは書き込み時の消費電力が節減され、かつ、
信号線の減少による記憶回路の構成の簡素化が図れる。
【0059】さらに、本発明のアドレス制御装置によれ
ば、第7に、FIFOやLIFOのような記憶回路の外
部にワード線およびビット線を選択するためのアドレス
制御回路と行方向および列方向のアドレスデコーダ部を
設ける必要がなくなってこれらの回路での遅延時間が省
略されると共に、遅延回路等の有効利用によりアドレス
選択権受渡しのための制御信号線の数が節減される。こ
のために、データ読み出しまたは書き込みに要する時間
が大幅に短縮されると共にデータ読み出しまたは書き込
み時の消費電力が極端に節減され、かつ、信号線の減少
による記憶回路を顕著に簡単化することが可能になる。
この結果、ごく簡単な回路構成でもってnビット分の1
ワードのデータ処理に要する時間を短縮することが可能
となる。
【0060】さらに、本発明のアドレス制御装置によれ
ば、第8に、遅延回路等の有効利用によりアドレス選択
権受渡しのための制御信号線の数を少なくしたような上
記の記憶回路内に、読み出し信号または書き込み信号に
応じて、一定のタイミングで前記アドレスの選択権を順
次受け渡すことを可能にする制御信号を供給するアドレ
ス選択権受渡し制御回路を設けるようにしているので、
ごく簡単な制御方式、および簡単な制御回路でもって自
己制御によるアドレス選択権受渡しが確実に行えるよう
になる。
【0061】換言すれば、本発明においては、FIFO
のような規則的なアクセスを行うメモリ回路においてア
ドレスポインタやアドレスデコーダ部が省略されること
から、データの読み書き時間を短縮することが可能にな
り、本発明のアドレス制御機能を備えた半導体記憶回路
の性能向上やシステム全体のスループットの向上に寄与
するところが大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図3】本発明の第2実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図4】本発明の実施例における選択信号出力回路の一
構成例を示す回路ブロック図である。
【図5】本発明の第3実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図6】本発明の第4実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図7】本発明の実施例におけるアドレス選択権受渡し
制御回路の一構成例を示す回路ブロック図である。
【図8】本発明の実施例におけるアドレス選択権受渡し
制御回路の他の構成例を示す回路ブロック図である。
【図9】本発明の実施例におけるアドレス選択権受渡し
の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】従来の記憶回路のアドレス制御の様子を示す
ブロック図である。
【符号の説明】
1…データ記憶部 2…ワード線 3…ビット線 4…選択信号出力部 5…アドレス選択権受渡し制御部 7、8…遅延回路 10…記憶回路 40−1〜40−n+2…選択信号出力回路 50…アドレス選択権受渡し制御回路 60−1〜60−n+2…選択信号出力回路

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の方向および該第1の方向と直交す
    る第2の方向にマトリックス状に配置された複数のメモ
    リセルを含むデータ記憶部(1)を有し、該第1の方向
    または該第2の方向の単位で該データ記憶部(1)内の
    複数のメモリセルに接続される複数のワード線(2)
    と、該複数のワード線(2)と直交する方向の単位で該
    複数のメモリセルに接続される複数のビット線(3)と
    を選択することにより該複数のメモリセルのアドレスを
    指定し、該指定されたアドレスに対応するメモリセルの
    読み出しまたは書き込みを行う記憶回路において、 前記複数のワード線(2)を選択的に駆動するための選
    択信号を該複数のワード線(2)にそれぞれ供給する選
    択信号出力部を設け、 該選択信号出力部の各々は、隣接する選択信号出力部の
    間で、前記記憶回路自身で生成される制御信号に応じて
    自己同期的に前記メモリセルのアドレスの選択権を順次
    受け渡すことにより該メモリセルのアドレスを変更する
    ことを特徴とする、記憶回路のアドレス制御装置。
  2. 【請求項2】 第1の方向および該第1の方向と直交す
    る第2の方向にマトリックス状に配置された複数のメモ
    リセルを含むデータ記憶部(1)を有し、該第1の方向
    または該第2の方向の単位で該データ記憶部(1)内の
    複数のメモリセルに接続される複数のワード線(2)
    と、該複数のワード線(2)と直交する方向の単位で該
    複数のメモリセルに接続される複数のビット線(3)と
    を選択することにより該複数のメモリセルのアドレスを
    指定し、該指定されたアドレスに対応するメモリセルの
    読み出しまたは書き込みを行う記憶回路において、 前記複数のビット線(3)を選択的に駆動するための選
    択信号を該複数のビット線(3)にそれぞれ供給する選
    択信号出力部を設け、 該選択信号出力部の各々は、隣接する選択信号出力部の
    間で、前記記憶回路自身で生成される制御信号に応じて
    自己同期的に前記メモリセルのアドレスの選択権を順次
    受け渡すことにより該メモリセルのアドレスを変更する
    ことを特徴とする、記憶回路のアドレス制御装置。
  3. 【請求項3】 第1の方向および該第1の方向と直交す
    る第2の方向にマトリックス状に配置された複数のメモ
    リセルを含むデータ記憶部(1)を有し、該第1の方向
    または該第2の方向の単位で該データ記憶部(1)内の
    複数のメモリセルに接続される複数のワード線(2)
    と、該複数のワード線(2)と直交する方向の単位で該
    複数のメモリセルに接続される複数のビット線(3)と
    を選択することにより該複数のメモリセルのアドレスを
    指定し、該指定されたアドレスに対応するメモリセルの
    読み出しまたは書き込みを行う記憶回路において、 前記複数のワード線(2)を選択的に駆動するための選
    択信号を該複数のワード線(2)にそれぞれ供給する第
    1の選択信号出力部と、 前記複数のビット線(3)を選択的に駆動するための選
    択信号を該複数のビット線(3)にそれぞれ供給する第
    2の選択信号出力部とを設け、 前記第1の選択信号出力部および前記第2の選択信号出
    力部該選択信号出力部の各々は、それぞれ、隣接する第
    1の選択信号出力部、および、隣接する第2の選択信号
    出力部の間で、前記記憶回路自身で生成される制御信号
    に応じて自己同期的に前記メモリセルのアドレスの選択
    権を順次受け渡すことにより該メモリセルのアドレスを
    変更することを特徴とする、記憶回路のアドレス制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記記憶回路内に、前記の指定されたメ
    モリセルの読み出しまたは書き込みを行うための読み出
    し信号または書き込み信号に応じて、一定のタイミング
    で前記アドレスの選択権を順次受け渡すことを許可する
    ためのアドレス選択権受渡し許可信号を前記選択信号出
    力部に供給するアドレス選択権受渡し制御部を設ける請
    求項1、2または3記載のアドレス制御装置。
  5. 【請求項5】 第1の方向および該第1の方向と直交す
    る第2の方向にマトリックス状に配置された複数のメモ
    リセルを含むデータ記憶部(1)を有し、該第1の方向
    または該第2の方向の単位で該データ記憶部(1)内の
    複数のメモリセルに接続される複数のワード線(2)
    と、該複数のワード線(2)と直交する方向の単位で該
    複数のメモリセルに接続される複数のビット線(3)と
    を選択することにより該複数のメモリセルのアドレスを
    指定し、該指定されたアドレスに対応するメモリセルの
    読み出しまたは書き込みを行う記憶回路において、 前記複数のワード線(2)を選択的に駆動するための選
    択信号を該複数のワード線(2)にそれぞれ供給する選
    択信号出力部を設け、 該選択信号出力部の各々は、隣接する選択信号出力部の
    間で、予め定められた遅延時間を伴って自己同期的に前
    記メモリセルのアドレスの選択権を順次受け渡すことに
    より該メモリセルのアドレスを変更することを特徴とす
    る、記憶回路のアドレス制御装置。
  6. 【請求項6】 第1の方向および該第1の方向と直交す
    る第2の方向にマトリックス状に配置された複数のメモ
    リセルを含むデータ記憶部(1)を有し、該第1の方向
    または該第2の方向の単位で該データ記憶部(1)内の
    複数のメモリセルに接続される複数のワード線(2)
    と、該複数のワード線(2)と直交する方向の単位で該
    複数のメモリセルに接続される複数のビット線(3)と
    を選択することにより該複数のメモリセルのアドレスを
    指定し、該指定されたアドレスに対応するメモリセルの
    読み出しまたは書き込みを行う記憶回路において、 前記複数のビット線(3)を選択的に駆動するための選
    択信号を該複数のビット線(3)にそれぞれ供給する選
    択信号出力部を設け、 該選択信号出力部の各々は、隣接する選択信号出力部の
    間で、予め定められた遅延時間を伴って自己同期的に前
    記メモリセルのアドレスの選択権を順次受け渡すことに
    より該メモリセルのアドレスを変更することを特徴とす
    る、記憶回路のアドレス制御装置。
  7. 【請求項7】 第1の方向および該第1の方向と直交す
    る第2の方向にマトリックス状に配置された複数のメモ
    リセルを含むデータ記憶部(1)を有し、該第1の方向
    または該第2の方向の単位で該データ記憶部(1)内の
    複数のメモリセルに接続される複数のワード線(2)
    と、該複数のワード線(2)と直交する方向の単位で該
    複数のメモリセルに接続される複数のビット線(3)と
    を選択することにより該複数のメモリセルのアドレスを
    指定し、該指定されたアドレスに対応するメモリセルの
    読み出しまたは書き込みを行う記憶回路において、 前記複数のワード線(2)を選択的に駆動するための選
    択信号を該複数のワード線(2)にそれぞれ供給する第
    1の選択信号出力部と、 前記複数のビット線(3)を選択的に駆動するための選
    択信号を該複数のビット線(3)にそれぞれ供給する第
    2の選択信号出力部を設け、 前記第1の選択信号出力部および前記第2の選択信号出
    力部該選択信号出力部の各々は、それぞれ、隣接する第
    1の選択信号出力部、および、隣接する第2の選択信号
    出力部の間で、予め定められた遅延時間を伴って自己同
    期的に前記メモリセルのアドレスの選択権を順次受け渡
    すことにより該メモリセルのアドレスを変更することを
    特徴とする、記憶回路のアドレス制御装置。
  8. 【請求項8】 前記記憶回路内に、前記の指定されたア
    ドレスに対応するメモリセルの読み出しまたは書き込み
    を行うための読み出し信号または書き込み信号に応じ
    て、一定のタイミングで前記アドレスの選択権を順次受
    け渡すことを許可するためのアドレス選択権受渡し許可
    信号を前記第1および第2の選択信号出力部に供給する
    アドレス選択権受渡し制御部を設ける請求項5、6また
    は7記載のアドレス制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006131964A1 (ja) * 2005-06-08 2006-12-14 Fujitsu Limited 半導体記憶装置および電子機器
JP2012212480A (ja) * 2011-03-30 2012-11-01 Toshiba Corp 半導体メモリ

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