JPH08287207A - Icカード - Google Patents

Icカード

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JPH08287207A
JPH08287207A JP7112614A JP11261495A JPH08287207A JP H08287207 A JPH08287207 A JP H08287207A JP 7112614 A JP7112614 A JP 7112614A JP 11261495 A JP11261495 A JP 11261495A JP H08287207 A JPH08287207 A JP H08287207A
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JP
Japan
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card
information
memory
area
volatile memory
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JP7112614A
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Masahiro Hayashi
昌弘 林
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 以前の利用が正常終了か、或いは不正行為等
で異常終了したかを検知でき、異常終了時の修復も容易
にする。 【構成】 作業用メモリに不揮発性メモリを備え、使用
終了時の正常終了情報ととしてその不揮発性メモリ内の
情報を消去してから終了するICカードとする。また、
処理の最初に実行するリセット命令のレンポンスに、こ
の不揮発性メモリ内に情報が保持され残存しているか否
かの保持情報のフラグを設け、レスポンスにより正常/
異常終了を検知する。保持された情報の参照方法とし
て、その情報を指定する指定情報を作業用メモリ以外の
不揮発性メモリからなるシステム領域に格納しておき、
この指定情報で保持された情報を間接的に参照する。ま
た、CPUは最後に無限ループ処理を実行する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はICカードに関し、特
に、カードの正常終了と異常終了とを、作業用メモリの
内容を調べて検知できる、セキュリティ性等に優れたI
Cカードに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気カード等に比べ大量の情報を
記憶できるICカードが各種用途で注目されている。し
かも、CPUを内蔵している為に、暗号キー等の演算処
理等ができるために高いセキュリティ性を確保できる点
から、機密性が要求されるキャッシュカード等の各種用
途に好適である。
【0003】そして、従来のICカード6は、図4に示
す様に、通常、メモリ5としてROM51、EEPRO
M52、RAM53の三種類のメモリが備えられ、その
他、CPU3、I/Oインターフェース4等から構成さ
れている。読み出し専用メモリであるROM(Read
Only Memory)51は、CPU3に所望の
動作をさせるための処理プログラム等の格納用に使用さ
れる。揮発性メモリであり読み書き可能なメモリである
RAM(Random Access Memory)
53はCPU3が所望の動作をする際に必要な各種情報
を一時的に格納しておく作業用メモリ領域として使用さ
れる。不揮発性メモリで読み書き可能なメモリであるE
EPROM(Electrically Erasab
le and Programmable Read
Only Memory)52は、主としてICカード
の本来の機能であるユーザデータの格納用のユーザメモ
リ領域及びシステム情報の格納用のシステムメモリ領域
として使用される。そして、ICカードが利用されると
きはリーダライタ装置7にICカードをセットし、該リ
ーダライタ装置7によりCPU3及びI/Oインターフ
ェース4を介して、EEPROM52への所望のデータ
の格納、EEPROM52から所望のデータの読出等が
行われる。
【0004】一方、ICカード内部のCPU3はリーダ
ライタ装置7から送信されるコマンドに従い、RAM5
3を作業用メモリとして使用して、演算処理や該演算処
理で得られるデータ或いはリーダライタ装置から送信さ
れるデータをEEPROM52に格納したり、逆に、E
EPROM52からリーダライタ装置に返信、出力す
る。従って、従来のICカードは、利用が終了してリー
ダライタ装置からICカードが排出された状態では、I
Cカードの電源がオフになると共に、作業用メモリとな
るRAMはその性質上、内容が消失し、RAM内の情報
は残っていないこととなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の様に、RAMの
内容は利用終了後に消失してしまっても、RAMを使用
した情報は、CPUが処理の際に一時的にRAMを使用
しただけの情報であるから、通常の利用においては何ら
問題はない。ところが、中には不正にリーダライタ装置
にセットされたICカードを何らかの物理的な方法によ
り強制的に排出させる行為があり得る。しかし、新たに
リーダライタ装置にセットされたICカードがその前に
強制排出されたものであるかは検知できなかった。これ
は、正常に利用が終了したICカードも、処理の途中で
強制的に排出したICカードも、ICカードの排出と共
に(RAMの)電源がオフになるために、作業用メモリ
領域であるRAMの内容は消失した状態となり、何方も
同じで区別が付かなく、カード内に強制排出に関する情
報が残らない為であった。
【0006】また、何らかの原因によりカード取引が出
来なくなったICカードについて、その原因を調べる故
障解析をする場合、その対象は、情報が消失しない不揮
発性メモリ領域であるEEPROMに格納されている情
報に限定されており、揮発性メモリからなる作業用メモ
リ領域に一時的に書き込まれる情報までは解析対象にす
ることはできなかった。このため、カードの物理的なエ
ラーなのか、或いは、カードの取引中でリーダライタ装
置にカードがセットされている間のエラーなのか、故障
の特定が難かしいという問題もあった。
【0007】そこで、本発明の目的は、強制終了エラー
を検知でき、利用中のICカードの不正な抜き取り等に
対しても安全でセキュリティ性に優れ、また、カードが
故障したとしてもその原因を解析し易く、故障による被
害を少なく出来る、ICカードを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のICカードは、
上記課題を解決し目的を達成するために、作業用メモリ
に不揮発性メモリを有するICカードであって、使用終
了時に正常終了情報として該不揮発性メモリ内の少なく
とも一部の情報を消去してから終了するようにしたもの
である。また、上記ICカードに対して、消去されない
少なくとも一部の情報が上記作業用メモリの不揮発性メ
モリ内に有るか否かを示す保持情報を、初期応答内の情
報として有するようにしたものでもある。また、上記I
Cカードに対して、不揮発性メモリを用いたシステムメ
モリ領域内に、上記作業用メモリの不揮発性メモリ内の
情報を指定する指定情報を格納しておくことにより、該
指定情報により異常終了時に該不揮発性メモリ内に残存
した情報を間接的に読みだせるようにしたものでもあ
る。また、上記ICカードに対して、正常終了情報の設
定等した後の、CPUが行う最終処理として、無限ルー
ムプログラムを実行するようにしたものでもある。
【0009】
【作用】本発明のICカードでは、作業用メモリ領域に
電源がオフになっても内容が消失しない不揮発性メモリ
を使用し、且つ正常な利用においては利用終了時に該不
揮発性メモリの内容を消去するようにしたので、該不揮
発性メモリには正常終了時には情報は無いが、異常終了
時には作業中の情報等が残ることとなる。従って、該不
揮発性メモリに格納された情報の有無により、正常終了
したICカードであるか、強制的に抜き取られる等で異
常終了したICカードであるかを、検知可能となる。
【0010】そして、その検知手段の一つとして、IC
カードに対して所望の処理を実行させる際に最初にIC
カードに行うリセット命令に対して、該ICカードが応
答するレスポンス(応答情報)であるATR(Answ
er To Reset)、すなわち、初期応答のなか
に上記不揮発性メモリ内の情報の有無に関する保持情報
をフラグ等として含めておくことで、該ATRを調べる
ことで検知される。
【0011】また、上記ATR等により上記不揮発性メ
モリ内に情報が残っていることが判明した場合は、該不
揮発性メモリに対して直接アクセスする方法で該情報の
内容を確認するのでなく、該不揮発性メモリとは別の不
揮発性メモリ、例えば、EEPROM等のシステム領域
内に、該情報を指定する指定情報を格納しておくこと
で、この指定情報から間接的に作業用メモリ領域の不揮
発性メモリ内に残留した情報をアクセスして知ることが
できる。作業用メモリ領域となる不揮発性メモリ内の情
報に間接アクセスする方式とすることで、該不揮発性メ
モリ内に残留した情報の全てではなく一部のみに対する
アクセス権をアクセスするコマンドに持たせることがで
き、ICカードの製造者、発行者等のカードを利用する
者に応じたアクセス権を設定し、セキュリティ性の高い
ICカードとすることができる。
【0012】また、作業用メモリの不揮発性メモリを消
去して正常終了情報を設定したり、或いは、さらに、正
常終了情報設定後に上記保持情報をフラグとして有する
ATRを返答した後、或いは、さらに、該不揮発性メモ
リに残留した情報を指定する指定情報が他の不揮発性メ
モリ(例えば、EEPROMのシステム領域)に格納さ
れてなければ格納した後等に、CPUの最終処理とし
て、無限ルームプログラムを実行することで、ICカー
ドは、リーダライタ装置等から排出され電源が一旦オフ
にならない限り動作命令を受け付けず、その後の不正行
為を排除する。
【0013】
【実施例】以下、本発明のICカードの実施例について
図面を参照しながら詳述する。
【0014】先ず、図1は、本発明のICカードの一実
施例におけるメモリ2の構成及び利用状況を示す概念図
である。係るメモリ2を含むICカード全体としての構
成としては、例えば図4に示す従来公知のICカードと
同様な構成であってよい。しかし、メモリ2の内容は従
来のICカードのメモリとは異なる。すなわち、同図の
メモリ2はその利用方法により三種類のメモリから構成
される。ROM領域21は処理プログラム等の固定情報
の格納用メモリであり読出専用メモリのROMが使用さ
れる。EEPROM領域22はユーザデータやシステム
データの格納用メモリであり、例えば不揮発性メモリで
読み書き可能なEEPROMが使用される。これらは従
来のICカードと同様のものを使用できる。そして、本
発明の特徴である作業用メモリ領域23には読み書き可
能な不揮発性メモリとして、例えば上記EEPROMも
使用できるが、なかでも、強誘電性メモリといわれてい
るFRAM(Ferroelectric Rando
m Access Memory)は、書き換え速度が
EEPROMに比較して高速なため、本発明の作業用メ
モリとして好適である。従って、ICカードのメモリ2
は、メモリ領域の用途により三種類の領域に区分できる
が、各メモリ領域に具体的にROM、EEPROM、F
RAMをそれぞれ使用すれば、各領域は物理的にも三種
類のメモリから構成される。但し、本発明の主旨は作業
用メモリ領域に対して、電源がオフになっても内容が消
失しない不揮発性で且つ読み書き可能なメモリを作業用
メモリとして備えていれば良く、各領域の物理的メモリ
が同一であっても良い。また、電源がオフになっても内
容が消失しない意味では、ICカードにバッテリィを内
蔵する必要はあるが、バッテリィでバックアップするこ
とで不揮発性とした書き換え可能なメモリであっても良
い。
【0015】次に、上記の様な読み書き可能な不揮発性
メモリを作業用メモリとして備えた本発明のICカード
における、具体的な運用例の一例について説明する。
【0016】図1に示す本発明のICカードのメモリ2
は、作業用メモリ領域23、ユーザ領域及びシステム領
域となるEEPROM領域22、処理プログラム等の格
納用のROM領域21から構成され、作業用メモリ領域
23が上記FRAM等の不揮発性の書き換え可能なメモ
リから構成されている。
【0017】そして、通常、ICカードは各種処理を内
部のCPUで処理することになるが、その際に作業用メ
モリ領域23を一時的に使用する情報として、図1の如
く、セキュリティステータス、カレントファイルID、
コマンドAPDU等の情報を該作業用メモリ領域に格納
し、さらにスタックポインタ等も作業用メモリ領域に確
保して、各種の演算処理等を行うこととなる。
【0018】以上のような情報の為に作業用メモリ領域
が使用されることになるが、本発明のICカードでは、
カードの利用終了時には図2のフローチャートに例示す
る様な処理が行われる。
【0019】すなわち、図2を参照してカード利用終了
時のICカード側の処理を説明すれば、従来のICカー
ドで行っていた利用状況に応じた各種処理が終了した時
に、そのまま終了せずに、正常終了情報の設定として、
作業用メモリ領域23内の全ての情報をクリアする命令
であるカードクローズドコマンドを(最後の処理とし
て)ICカードに送信して実行させる(ステップS
1)。
【0020】そして、ICカードはカードクローズドコ
マンドの実行の最後に、作業用メモリ領域23内の情報
の有無を調べて、該情報の消去に成功したか確認する
(ステップS2)。そして、情報の消去に成功したら正
常ステータスをレスポンスとして出力し(ステップS
3)、ICカードのCPUは無限ループプログラムの実
行を開始し(ステップS5)、該無限ループプログラム
の実行状態となったまま、リーダライタ装置等からIC
カードは排出され、カードの利用が終了する。
【0021】ICカードは無限ループ状態に入っている
ので一切のコマンドを受け付けない状態となっているの
で、再度、ICカードを利用するためには、一端、リー
ダライタ装置等からカードが排出された後でないと出来
ない。それは、該装置から供給されるICカードの電源
がオフになりCPUが(無限ループプログラムの)動作
を停止した後に、再度リーダライタ装置にICカードが
セットされて電源が供給されないとコマンドの受け付け
状態にならないからである。従って、無限ループ動作に
より、リーダライタ装置内で所定の処理が終了した後
に、装置からICカードが排出されるのを強制的に抑制
して、ICカードに対してコマンドを実行する不正行為
を防止することができる。
【0022】一方、ステップS2にて、作業用メモリ内
の情報の消去に失敗したことが判明したならば、異常ス
テータスをレンポンスとして出力し(ステップS4)、
そしてリーダライタ装置等からICカードは排出され、
カードの利用が終了する。
【0023】また、図3はカードの利用開始時のICカ
ード側の処理を説明するフローチャートである。ICカ
ードがリーダライタ装置等にセットされ、電源が供給さ
れ、リセットコマンドが送られてくると、ICカードは
作業メモリ内に、上述したセキュリティステータスやカ
レントファイルID等のデータが残っているか否かをチ
ェックする(ステップS11)。また、リセットコマン
ドに対するレンポンスであるATRは、作業用メモリ内
のデータの有無に関する保持情報をフラグとして有して
いる。そこで、該データが残っていなければ、返答すべ
きATRにデータ無しの意味の保持情報でフラグをセッ
トし(ステップS12)、該データが残っていれば、A
TRにデータ有りの意味の保持情報でフラグをセットす
る(ステッフS13)。そして、いずれかの意味の保持
情報がセットされたフラグを有するATRを出力する
(ステップS14)。
【0024】従って、リーダライタ装置側では、初期応
答であるATRを調べることで、これから利用開始され
るべきICカードが、前回利用時に正常終了したか異常
終了したか否かを検知できることとなる。なお、異常終
了したICカードであると検知された場合、それ以降の
処理を中断せずに継続することは任意である。
【0025】このようにして、次にカードを利用する際
に、異常終了したICカードを検出することが可能とな
るが、さらに、本発明のICカードでは、作業用メモリ
の内容が残っているので異常終了のICカードに対する
原因解析も容易となる。この解析の様子を示すのが図1
である。
【0026】異常終了したICカードのメモリ2の空間
内の作業用メモリ領域23には、図1に示す如く、セキ
ュリティステータス、カレントファイルID、コマンド
APDU、またスタックポインタの値等が残っている可
能性がある。なお、カレントファイルIDは、CPUが
或る時点で処理の対象としているファイルの識別子であ
り、コマンドAPDU(Application Pr
otocol Data Unit)は、ICカードが
リーダライタ装置から受信する一つ一つのコマンド毎
の、コマンドコードとその引数及び受信時のプロトコル
等も含めた一単位のコード列である。そして、作業用メ
モリ内に残留したこれらステータス等の情報を調べて原
因解析が行われることとなる。
【0027】しかし、該情報には、ICカードの基本的
なOSに依存する情報であるスタックポインタ自身のア
ドレス、或いはセキュリティステータス等、カード製造
者とカード発行者等とカードを取り扱う者のレベルに応
じて、残留した情報に対するアクセス権やアクセス方法
を制限することが、セキュリティ対策の点から望まし
い。
【0028】そこで、本発明では、製造者用コマンドと
発行者用コマンドを用意し、残留した作業用メモリ内の
情報に対するアクセス権、アクセス方法を区分けする。
図1の例では、スタックポインタの内容に関しては、製
造者用コマンドにのみアクセス権が設定されており、ま
た製造者用コマンドは作業用メモリ領域23に対して絶
対アドレス等により直接にアクセスして参照することが
可能となっている。しかし、発行者用コマンドでは、作
業用メモリ領域内の許可された情報のみについてのみ間
接的にアクセスする方法により参照することが可能とな
っている。これは、カード発行者にとっては、各種情報
の絶対アドレス等の基本的なOSに依存する部分より
は、各種情報の内容そのものが重要である等の考えから
である。そこで、発行者コマンドのレベルに対しては、
EEPROM領域22内のシステム領域内に、参照が許
可された情報のファィル名や該情報をアクセスする際に
必要となる絶対アドレス等の読出データパラメータを指
定する指定テーブル等という形式で格納されている。例
えば、図1に例示する様に、発行者コマンドで、カレン
トファイルIDの内容を参照する場合は、カレントファ
イルIDの読出命令を実行すると、該命令は、EEPR
OM領域内の前記指定テーブルをアクセスし、読出デー
タパラメータを獲得してから、該パラメータを使用して
作業用メモリ領域内のカレントファイルIDにアクセス
にして、その内容を参照することとなる。このように、
作業用メモリ領域のメモリとは別の不揮発性メモリ、具
体的にはユーザ用メモリとして使用されるEEPROM
領域のメモリ内に、作業用メモリ領域内の情報を特定す
る指定情報を格納しておくことで、該指定情報を使用し
て作業用メモリ領域内の許可された情報のみへ間接的に
アクセス可能として、アクセスする者に応じた内部情報
の開示をすることができる。
【0029】なお、本発明のICカードは、その主旨を
逸脱しない範囲で、以上説明した実施例に限定されるも
のではない。例えば、本発明のICカードでは、作業用
メモリとしての不揮発性メモリ内の情報を消去して終了
することが、正常終了という情報をICカードに残す方
法であるが、消去の対象となる情報は不揮発性メモリ内
の全ての情報であることは必ずしも必要ではない。使用
する不揮発性メモリの種類により、該メモリが一括消去
タイプであれば、その必然の結果として全メモリが対象
となるし、また、部分消去可能なタイプであれば、全メ
モリを対象としても良いし、また特定の一部分を対象と
してもよい。一部分を消去の対象とするのであれば、該
一部分の情報の有無により、正常終了又は異常終了の検
知は十分に可能である。また、この延長として、正常終
了又は異常終了の検知だけであれば、EEPROM領域
内のシステム領域或いはユーザ領域等、作業用メモリ領
域ではない不揮発性メモリ内の特定のアドレス又は領域
に、正常終了又は異常終了に関する情報を、所定の処理
が終了した時に書込む様にしてもよい。
【0030】また、本発明のICカードでは、使用する
メモリ空間内の作業用メモリ領域に使用する作業用メモ
リに不揮発性メモリを使用するものであるが、該ICカ
ードが備える全ての作業用メモリが不揮発性で書き換え
可能なメモリであることは必ずしも必要ではない。コス
ト、その他性能等の点を考慮して、一部に従来通りのス
タティクRAM等を併用した構成であってもよい。この
場合は、後の故障解析等で重視する情報のみを不揮発性
メモリを作業領域とする使用法を採用すれば、機能は制
限されるが一応の効果は期待できる。
【0031】また、作業用メモリ領域内の各種残留情報
に対するアクセス権は、最初のカード発行時に、カード
製造者がカード発行者から依頼された各情報毎の指定内
容に従って、ICカードのシステム領域等に設定してお
くものであり、任意である。従って、例えば、発行者コ
マンドでは残留情報の全てに対するアクセス権が無い設
定(読出命令が無いに等しい)、或いは一部又は全部の
情報に対してのみアクセス権の有る設定等があり得る。
また、アクセス権を設定した情報に対するアクセス方法
も、アドレス指定、或いは項目名指定(例えば、カレン
トファイルID、コマンドAPDU、セキュリティステ
ータス等の項目名)等により、直接アクセス、間接アク
セス等任意である。
【0032】また、作業用メモリ領域内に情報が残留し
た場合に、これ以降の発行者コマンドでの取引を継続す
るか否かも、任意であり、最初のICカード発行時にメ
モリに設定しておけば良い。
【0033】
【発明の効果】本発明のICカードによれば、前回の利
用が正当な手続きで正常に終了したか、或いは強制引き
抜き等により処理が中断して異常終了したかをICカー
ドの内容を調べることで検知できる。また、強制的な引
き抜き等によってメモリが格納する情報の整合性に欠陥
が生じて使用が不可能となったICカードに対しても、
最後の作業処理に関する情報は作業用メモリの内容を調
べることによって知り得るので、どのような処理中にエ
ラーが発生したのか、或いは、カードが使用不可能とな
った原因の手掛かり等の情報を得ることができるので、
故障の絞り込みがし易く、使用不可能となったICカー
ドのダメージを最小限に止めることができる。
【0034】例えば、プリペイドカードの残金等の減算
処理過程で、ユーザ用メモリであるEEPROMに書き
込み中に電源が切られると記録領域のデータの整合性が
崩れてしまうが、作業用メモリ内に残った処理中の対象
ファイルIDやコマンドAPDU、及びスタックポイン
タの値等の関連する情報の解析により、被害は最小限に
抑えられる。特に金銭データに関する場合は、この様な
故障解析ができることは重要である。また、何らかの理
由によりカード故障が発生した場合でも、作業用メモリ
内に情報が残っていなければ、おそらくカードの物理的
な故障であると判断でき、情報が残っていれば、利用者
がどのようなコマンドをカードに行った時に故障が発生
したかも知り得ることができ、故障解析がより容易にな
る。
【0035】そして、作業用メモリの残留情報に対する
アクセス権を発行者コマンドとして、発行者に提供する
ことで、カード製造者でなくてもカード発行者において
故障解析が行えるといった利点がある。また、そのアク
セス権及びアクセス方法を間接アクセス等として制限す
ることで、カード製造者にとっても、カード発行者には
通常開示しない基本的OS部分に関する情報等は不開示
にしておける利点がある。
【0036】また、正常終了情報の設定等の最後に、I
CカードのCPUが無限ループ動作することにより、リ
ーダライタ装置内で所定の処理が終了した後に、装置か
らICカードが排出されるのを強制的に抑制して、IC
カードに対してコマンドを実行する不正行為を防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のICカードの一実施例によるメモリの
構成及び利用状況を示す概念図。
【図2】同ICカードの一実施例による利用終了時の処
理を示すフローチャート。
【図3】同ICカードの一実施例による利用開始時の処
理を示すフローチャート。
【図4】ICカードの構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
2 メモリ 21 ROM領域 22 EEPROM領域 23 作業用メモリ領域 3 CPU 4 I/Oインターフェース 5 メモリ 51 ROM 52 EEPROM 53 RAM 6 ICカード 7 リーダライタ装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業用メモリに不揮発性メモリを有する
    ICカードであって、使用終了時に正常終了情報として
    該不揮発性メモリ内の少なくとも一部の情報を消去して
    から終了することを特徴とするICカード。
  2. 【請求項2】 消去されない少なくとも一部の情報が上
    記作業用メモリの不揮発性メモリ内に有るか否かを示す
    保持情報を、初期応答内の情報として有することを特徴
    とする請求項1記載のICカード。
  3. 【請求項3】 不揮発性メモリを用いたシステムメモリ
    領域内に、上記作業用メモリの不揮発性メモリ内の情報
    を指定する指定情報を格納しておくことにより、該指定
    情報により異常終了時に該不揮発性メモリ内に残存した
    情報を間接的に読みだせることを特徴とする請求項1又
    は2記載のICカード。
  4. 【請求項4】 正常終了情報の設定等した後の、CPU
    が行う最終処理として、無限ルームプログラムを実行す
    ることを特徴とする請求項1,2又は3記載のICカー
    ド。
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