JPH08285901A - 電圧測定方法及び電圧測定装置 - Google Patents

電圧測定方法及び電圧測定装置

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JPH08285901A
JPH08285901A JP7088152A JP8815295A JPH08285901A JP H08285901 A JPH08285901 A JP H08285901A JP 7088152 A JP7088152 A JP 7088152A JP 8815295 A JP8815295 A JP 8815295A JP H08285901 A JPH08285901 A JP H08285901A
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voltage
pulse
laser
laser light
electro
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JP7088152A
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Naofumi Shimizu
直文 清水
Tadao Nagatsuma
忠夫 永妻
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気光学材料に達する電圧パルスとレーザパ
ルスを短時間で正確に一致させる。 【構成】 光電気変換装置3は入射レーザパルスを電圧
パルスに変換し、光遅延回路5はレーザパルスを第2の
遅延量だけ遅らせる。電圧パルスは被測定回路8への印
加により電気光学材料9の置かれた箇所に達し、またミ
ラー6を介してレーザパルスが材料9に導入される。波
形比較装置12は発振周波数の異なるレーザ光による電
圧の応答波形の時間のずれΔtを求める。信号処理装置
11aは、このずれΔtに基づいて補正量を求め、この
補正量だけ上記第2の遅延量を変化させる。こうして、
電気光学材料9に達する電圧パルスとレーザパルスはビ
ームスプリッタ2に入射した同一のレーザパルスから生
成されたものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気光学効果とレーザ
光を利用して電気回路の電圧を高い時間分解能で測定す
ることができる電圧測定方法及び電圧測定装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】電界によって複屈折率が変化する電気光
学材料を電気回路の動作によって生じる電界中に置き、
この材料にレーザ光を入射させると、その複屈折率変化
によりレーザ光が偏光する。この偏光変化を受けたレー
ザ光をポラライザを用いた偏光検出光学系に通すと、レ
ーザ光の偏光変化をレーザ光の強度変化に変換できる。
このレーザ光の強度変化を測定することにより電気光学
材料に結合した電界、つまり測定点での電圧が測定でき
る。したがって、パルス発振しているレーザ光を2つに
分割し、一方のレーザ光をを電圧パルスに変換して、こ
れを駆動電圧として被測定回路に印加し、他方のレーザ
光を光路長を変化させながら電気光学材料に導入し、偏
光変化を受けたレーザ光の光強度変化を測定すること
で、被測定回路の駆動電圧に対する時間応答を測定する
ことができる。
【0003】図3はこのような従来の電圧測定装置のブ
ロック図である。1はパルス発振しているレーザ光を生
成するレーザ光源、2はレーザ光源1からの光を2つに
分割するビームスプリッタ、3はこの分割によって得ら
れた一方のレーザパルスを電圧パルスに変換する光電気
変換装置、4は他方のレーザパルスに遅延を与える光遅
延回路、6、7はミラー、8はプリント配線板やLSI
等の電気回路、9は電気光学材料、10は電気光学材料
9を通過したレーザ光の偏光変化をポラライザによって
光強度変化に変換して電圧の応答波形を得るレーザ光検
出装置、11は検出装置10で得られた電圧波形を後述
する波形表示装置に出力する信号処理装置、13は電圧
波形を表示する波形表示装置、18a、18bは電気回
路8中の素子である。
【0004】次に、このような電圧測定装置の動作を説
明する。この電圧測定装置を扱う作業者は、電気光学材
料9を被測定回路8上の任意の箇所(以下、測定箇所と
する)に設置する。本実施例では、素子18aと18b
の間に置くことにより、駆動電圧(電圧パルス)の印加
による素子18a、18b間の電圧を測定することがで
きる。レーザ光源1からのレーザ光はビームスプリッタ
2によって2つに分割され、一方の第1のレーザパルス
は、光電気変換装置3によってこのパルスと同期した電
圧パルスに変換され、駆動電圧として被測定回路8に印
加される。また、もう一方の第2のレーザパルスは、光
遅延回路4、ミラー6を介して電気光学材料9に導入さ
れる。
【0005】図4は第1のレーザパルスが光電気変換装
置3に導入されることで発生する電圧パルスの波形を示
す図であり、図5(a)はこの電圧パルスが被測定回路
8に印加された場合の測定箇所における電圧Vの変化を
示す図である。また、光遅延回路4で第2のレーザパル
スに与えられる遅延が光路長xで、第2のレーザパルス
は時間txのときに電気光学材料9に達するとする。こ
れにより、レーザ光検出装置10では、図5(b)に示
すように時間txにおける電圧Vの値V(tx)に比例
した光強度を検出することになる。ここで、光遅延回路
4で第2のレーザパルスに与える遅延を長さとしてdだ
け増すと、第2のレーザパルスはdだけ余計な経路を通
って電気光学材料9に到達するので、d/c(cは空気
中の光の速度)だけ材料9に到達する時間が遅れること
になり、図5(a)で示す時間tx+d/cでの電圧V
の値V(tx+d/c)に比例した光強度がレーザ光検
出装置10で検出される。
【0006】したがって、光遅延回路4で第2のレーザ
パルスに与える遅延量を変化させながら、電気光学材料
9を通過する光の強度をレーザ光検出装置10で測定す
ることにより、測定箇所における電圧Vの時間変化を測
定することができる。実際の測定では、繰り返し測定を
行い、光強度の平均値を求めることで、測定時のノイズ
を除去し、高精度の測定を行っている。ただし、どのよ
うなレーザ光源を使用しても、周波数fでパルス発振し
ているレーザ光の隣同士の時間間隔は、正確に1/fで
はなく、ノイズによりランダムに揺らいでいる。
【0007】よって、第1のレーザパルスがビームスプ
リッタ2を出射してから装置3で電圧パルスに変換され
回路8に印加されて測定箇所に達するまでの時間が、第
2のレーザパルスがビームスプリッタ2を出射してから
光遅延回路4を経て電気光学材料9に達するまでの時間
よりM/f(Mは自然数)以上大きかった場合、又は−
M/fより小さい場合、電圧パルスに対してM周期前又
はM周期後に生成された第2のレーザパルスで電界を測
定することになる。この場合、レーザの間隔がランダム
に揺らいでいるため、第2のレーザパルスが電気光学材
料9に到達する時刻は上記時刻txではなく、図6に示
すようにノイズによる揺らぎ分だけ不確定になる。すな
わち、繰り返し測定では、揺らぎ分の時間幅の平均の電
圧しか求めることができず、この時間幅以下の微小な時
間で変化する電圧を正確に評価することは不可能であ
る。
【0008】このようなランダムに揺らぐレーザ間隔の
影響を避けて高い時間分解能を得るためには、第1のレ
ーザパルスがビームスプリッタ2を出射してから電圧パ
ルスに変換されて測定箇所に達するまでの時間と、第2
のレーザパルスがビームスプリッタ2を出射してから電
気光学材料9に達するまでの時間との差が、−1/f以
上、1/f以下になるように第2のレーザパルス側の光
路長を調整し、材料9に達した電圧パルスと第2のレー
ザパルスがビームスプリッタ2に入射した同一のレーザ
パルスから生成されるようにしなければならない。
【0009】しかし、複雑な構成の被測定回路8の任意
の箇所について電圧パルスの到達時間を正確に求めるこ
とは非常に困難である。また、被測定回路8を変更する
と、この回路に合わせて駆動電圧を変えるために光電気
変換装置3を交換する必要がでてくるが、この場合光電
気変換装置中を信号が通過する時間を調べておく必要が
あり、光電気変換装置を交換する度に第2のレーザパル
スの光路長を調整し直さなければならない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の電
圧測定装置では、被測定回路、被測定回路中の測定箇
所、あるいは光電気変換装置を変える度に、光及び電気
が通過する時間を調べて、測定箇所に達した電圧パルス
と第2のレーザパルスが同一のレーザパルスから生成さ
れるように装置を調整し直さなければならないという問
題点があった。本発明は、上記課題を解決するためにな
されたもので、様々な被測定回路や光電気変換装置に関
して事前に光及び電気が通過する時間を調べておくこと
なしに、被測定回路の電圧を高い時間分解能で測定する
ことができる電圧測定方法及び電圧測定装置を提供する
ことを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の電圧測定方法
は、電圧パルスに変換される前の第1のレーザパルス、
電気光学材料に入射する前の第2のレーザパルス又は電
圧パルスに第2の遅延量だけ遅延を与え、パルス発振し
ているレーザ光の発振周波数を第1の発振周波数にして
電圧の応答波形を測定し、レーザ光の発振周波数を第2
の発振周波数にして電圧の応答波形を測定し、得られた
2つの応答波形の時間のずれを求め、この時間のずれに
基づいて、電気光学材料に達した電圧パルスと第2のレ
ーザパルスがビームスプリッタに入射した同一のレーザ
パルスから生成されるような補正量を求め、この補正量
だけ第2の遅延量を変化させるようにしたものである。
【0012】また、パルス発振しているレーザ光を生成
すると共に、このレーザ光の発振周波数の調整が可能な
レーザ光源と、このレーザ光源からのレーザ光を2つに
分割するビームスプリッタと、この分割によって得られ
た第1のレーザパルスを電圧パルスに変換し、これを駆
動電圧として被測定回路に印加する光電気変換装置と、
分割によって得られた第2のレーザパルスを第1の遅延
量だけ遅らせる第1の遅延回路と、電気光学材料に第1
の遅延回路からの光を入射させる入射装置と、電気光学
材料を通過したレーザ光の偏光変化を強度変化に変換し
て、電圧の応答波形を得るレーザ光検出装置と、レーザ
光源から発せられた第1の発振周波数のレーザ光による
電圧の応答波形と、第2の発振周波数のレーザ光による
電圧の応答波形との時間のずれを求める波形比較装置
と、電圧パルスに変換される前の第1のレーザパルス、
電気光学材料に入射する前の第2のレーザパルス又は電
圧パルスを第2の遅延量だけ遅らせる第2の遅延回路
と、上記時間のずれに基づいて、電気光学材料に達した
電圧パルスと第2のレーザパルスがビームスプリッタに
入射した同一のレーザパルスから生成されるような補正
量を求め、この補正量だけ第2の遅延量を変化させる信
号処理装置とを有するものである。
【0013】
【作用】本発明によれば、第1の発振周波数のレーザ光
による電圧の応答波形と、第2の発振周波数のレーザ光
による電圧の応答波形との時間のずれを求め、この時間
のずれに基づいて補正量を求め、この補正量だけ第2の
遅延量を変化させることにより、電気光学材料に達する
電圧パルスと第2のレーザパルスは、ビームスプリッタ
に入射した同一のレーザパルスから生成されたものとな
る。
【0014】また、第2の遅延回路が第1のレーザパル
ス、第2のレーザパルス又は電圧パルスを第2の遅延量
だけ遅らせて、波形比較装置が第1の発振周波数のレー
ザ光による電圧の応答波形と第2の発振周波数のレーザ
光による電圧の応答波形との時間のずれを求め、信号処
理装置がこの時間のずれに基づいて補正量を求めてこの
補正量だけ第2の遅延量を変化させることにより、電気
光学材料に達する電圧パルスと第2のレーザパルスは、
ビームスプリッタに入射した同一のレーザパルスから生
成されたものとなる。
【0015】
【実施例】図1は本発明の1実施例を示す電圧測定装置
のブロック図であり、図3と同様の作用をする構成には
同一の符号を付してある。1aは後述する基準信号の周
波数に基づいて、この周波数で発振する短パルスのレー
ザ光を生成する半導体レーザ光源、5は第2のレーザパ
ルスに遅延を与える第2の遅延回路となる光遅延回路で
ある。
【0016】また、11aは信号処理装置であり、後述
する波形比較装置で得られた時間のずれに基づいて、電
気光学材料9に達した電圧パルスと第2のレーザパルス
がビームスプリッタ2に入射した同一のレーザパルスか
ら生成されるような補正量を求め、この補正量だけ上記
第2の遅延量を変化させる。12はレーザ光源1aから
発せられた第1の発振周波数のレーザ光による電圧の応
答波形と、第2の発振周波数のレーザ光による電圧の応
答波形との時間のずれを求める波形比較装置、14はレ
ーザ光の発振周波数を制御するための基準信号を発生す
る基準信号発生装置である。
【0017】電気光学材料9は図3の例と同様に被測定
回路8上の任意の測定箇所に設置される。ここで、電気
光学材料9の底面には入射光を反射させる反射膜が設け
られており、この反射膜により材料9を通過した光を取
り出すことができるようになっている。
【0018】次に、このような電圧測定装置の動作を説
明する。最初に、基準信号発生装置14は、信号処理装
置11aの制御により周波数f1の基準信号を発生し、
これに応じてレーザ光源1aは、第1の発振周波数f1
のレーザ光を発する。
【0019】このレーザ光源1aからのレーザ光はビー
ムスプリッタ2によって2つに分割され、一方の第1の
レーザパルスはフォトダイオード等からなる光電気変換
装置3によって電圧パルスに変換されて被測定回路8に
印加される。また、もう一方の第2のレーザパルスは、
光遅延回路4、5、入射手段となるミラー6を介してC
dTe等からなる電気光学材料9に導入される。このと
き、光遅延回路5の遅延量は初期の値である第2の遅延
量に設定されている。
【0020】そして、信号処理装置11aは、第1の遅
延回路である光遅延回路4の第1の遅延量を変化させな
がら、電気光学材料9を通過する光の強度をレーザ光検
出装置10で測定させることにより、測定箇所における
電圧の応答波形を測定することができる。こうして得ら
れた電圧の時間応答波形V1(t)が波形比較装置12
に記憶されると共に、波形表示装置13によって表示さ
れる。
【0021】次に、基準信号発生装置14は、信号処理
装置11aの制御により周波数f2の基準信号を発生
し、レーザ光源1aは、第2の発振周波数f2のレーザ
光を発する。これにより、上記と同様に電圧の時間応答
波形V2(t)が得られ、波形比較装置12に記憶され
る。
【0022】続いて、波形比較装置12は、図2に示す
ように応答波形V1(t)、V2(t)において同一電
圧となる時間軸上のずれΔt、すなわちV1(t)=V
2(t−Δt)となる時間Δtを求める。なお、この時
間のずれΔtの符号については、応答波形V2(t)が
V1(t)よりも右にずれたときを正、左にずれたとき
を負とする。そして、信号処理装置11aは、測定箇所
に達した電圧パルスに対して何周期前又は何周期後に生
成された第2のレーザパルスで測定箇所の電圧(偏光変
化)を測定しているのかを以下のようにして求める。
【0023】今、レーザ光の発振周波数を第1の発振周
波数f1とし、ビームスプリッタ2から光電気変換装置
3までの第1のレーザパルスの光路長をL11、光電気変
換装置3から測定箇所までの電圧パルスの伝送線路長を
L12、ビームスプリッタ2から電気光学材料9までの第
2のレーザパルスの光路長をL2 とする。
【0024】光、電気の速度をそれぞれC1、C2とす
ると、第1のレーザパルスがビームスプリッタ2から光
電気変換装置3を経て電圧パルスとして測定箇所に達す
るまでに、このパルスの位相は次式だけ進むことにな
る。 2×π×f1×L11/C1+2×π×f1×L12/C2 ・・・(1) 同様に、第2のレーザパルスがビームスプリッタ2から
電気光学材料9に達するまでにこのパルスの位相は次式
だけ進むことになる。 2×π×f1×L2 /C1 ・・・(2)
【0025】ここで、第2のレーザパルス側よりも第1
のレーザパルス及び電圧パルス側の経路が長く、第2の
レーザパルスが電圧パルスより先に電気光学材料9に達
するために、M周期前に生成された電圧パルスによる電
界を第2のレーザパルスが測定しているとすると、次式
のような関係が成立する。 2×π×f1×(L11/C1+L12/C2−L2 /C1)=2×π×M ・・・(3)
【0026】次に、レーザ光の発振周波数をf1から第
2の発振周波数f2(ここで、f1<f2)にしたと
き、図2のように応答波形V2(t)がV1(t)より
もΔtだけ右にずれたということは第2のレーザパルス
が更に時間Δtだけ早く到達したことになるので、位相
差としては2×π×f2×Δtだけ広がったことにな
り、次式のような関係が成立する。 2×π×f2×(L11/C1+L12/C2−L2 /C1) =2×π×M+2×π×f2×Δt ・・・(4)
【0027】式(3)、(4)より次式の関係が得られ
る。 M/f1=M/f2+Δt ・・・(5) 式(5)よりMは次式となる。 M=Δt×{f1×f2/(f2−f1)} ・・・(6)
【0028】こうして、測定箇所に達した電圧パルスと
第2のレーザパルスにM周期のずれがあるときに、この
MをΔtから求めることができる。よって、測定箇所に
達した電圧パルスと第2のレーザパルスがビームスプリ
ッタ2に入射した同一のレーザパルスから生成されるよ
うにするためには、第2のレーザパルスを遅らせて、第
2のレーザパルスの位相が2×π×Mだけ進むようにす
ればよいので、この遅延に必要な光路長をL3 とすれ
ば、次式が得られる。 2×π×f1×L3 /C1=2×π×M ・・・(7)
【0029】式(6)、(7)より光路長L3 は次式と
なる。 L3 =Δt×C1×{f2/(f2−f1)} ・・・(8) こうして、信号処理装置11aは、測定箇所に達した電
圧パルスと第2のレーザパルスの生成タイミングのずれ
を補正するための補正量(光路長)L3 を式(8)によ
って計算し、光遅延回路5を制御して第2のレーザパル
スに補正量L3だけ更に遅延をかけさせる。
【0030】このような調整により、測定箇所に達する
電圧パルスと第2のレーザパルスを同一のレーザパルス
から生成されたものとすることができ、以後は第1の周
波数f1のレーザ光によって測定を行えば、測定箇所の
電圧を高い時間分解能で測定することができる。
【0031】また、第1のレーザパルス及び電圧パルス
側よりも第2のレーザパルス側の経路が長く、M周期後
に生成された電圧パルスによる電界を第2のレーザパル
スが測定している場合には、上記Δtが負の値となるの
で、補正量L3 が負の値となる。つまり、信号処理装置
11aは、光遅延回路5を制御して第2のレーザパルス
に与える第2の遅延量を補正量L3 の分だけ減らすこと
になる。
【0032】なお、上記の計算では議論を単純にするた
めに、レーザ光、電圧パルスの速度をそれぞれ一定のC
1、C2として扱ったが、実際にはレーザ光、電圧パル
スを伝送する光路や線路の材質及び素子によって速度は
異なる。しかし、これらの影響を式(3)、(4)に取
り入れても式(5)への変形の際にそれらは全て相殺さ
れ、Mは必ずf1、f2、Δtのみで表される。よっ
て、補正量L3 も必ずf1、f2、Δt、C1だけで表
されることになる。したがって、式(8)の補正量L3
は、被測定回路8、光電気変換装置3によらず、いつで
も適用可能である。
【0033】本実施例では、被測定回路8の駆動用電圧
パルスを発生させるレーザパルスと第2のレーザパルス
を発生させるレーザパルスを一致させるために、光遅延
回路5を第2のレーザパルス側の光路に設け、第2のレ
ーザパルスの電気光学材料9への到達時刻を調整した
が、これに限るものではなく、光遅延回路4のみの構成
としてもよい。この場合には、第2のレーザパルスに与
える応答波形の測定のための第1の遅延量の制御と、同
じく第2のレーザパルスに与える到達時刻調整のための
第2の遅延量(補正量L3 の分も含む)の調整の両方
を、1つの光遅延回路で行えばよい。
【0034】また、本実施例では、第2の光遅延回路5
を第2のレーザパルス側の光路に設けたが、この第2の
遅延回路に相当する光遅延回路をビームスプリッタ2と
光電気変換装置3の間の光路に設けて、第1のレーザパ
ルスに与える遅延量(光路長)を調整するか、あるいは
第2の遅延回路に相当する可変電気遅延回路を光電気変
換装置3と被測定回路8の間の伝送線路に設けて、電圧
パルスに与える遅延量を調整してもよい。ただし、可変
電気遅延回路で調整を行う場合には、補正量が電圧パル
スを伝送する線路長となるので、式(8)における速度
C1を電気の速度C2に置き換えた式を用いることにな
る。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、発振周波数の異なるレ
ーザ光による2つの電圧波形の時間のずれを求め、この
時間のずれから求めた補正量だけ第2の遅延量を変化さ
せることにより、電気光学材料に達する電圧パルスと第
2のレーザパルスをビームスプリッタに入射した同一の
レーザパルスから生成されたものとすることができるの
で、被測定回路、被測定回路中の測定箇所、あるいは光
電気変換装置が変わっても、事前に光又は電気が通過す
る時間を調べる必要がなくなり、短時間で、かつ正確に
電圧パルスと第2のレーザパルスの生成タイミングを一
致させることができる。その結果、レーザ光のノイズの
影響を受けずに電圧の時間変化を測定することができ、
高い時間分解能で測定を行うことができる。
【0036】また、電圧測定装置をレーザ光源、ビーム
スプリッタ、光電気変換装置、第1の遅延回路、入射装
置、レーザ光検出装置、波形比較装置、第2の遅延回
路、及び信号処理装置から構成することにより、様々な
被測定回路や光電気変換装置に関して事前に光又は電気
が通過する時間を調べておくことなしに、電圧の時間変
化を高い時間分解能で測定することができる電圧測定装
置を簡単な構成で実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の1実施例を示す電圧測定装置のブロ
ック図である。
【図2】 レーザ光の発振周波数を第1の発振周波数か
ら第2の発振周波数に変えた場合の電圧の応答波形のず
れを示す図である。
【図3】 従来の電圧測定装置のブロック図である。
【図4】 図3の光電気変換装置によって生成された電
圧パルスの波形を示す図である。
【図5】 図4の電圧パルスが被測定回路に印加された
場合の測定箇所における電圧の時間変化及びレーザ光検
出装置で検出された光強度を示す図である。
【図6】 ノイズによる影響を説明するためにレーザ光
検出装置で検出された光強度を示す図である。
【符号の説明】
1a…レーザ光源、2…ビームスプリッタ、3…光電気
変換装置、4…第1の光遅延回路、5…第2の光遅延回
路、6、7…ミラー、8…被測定回路、9…電気光学材
料、10…レーザ光検出装置、11a…信号処理装置、
12…波形比較装置、13…波形表示装置、14…基準
信号発生装置。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定回路の動作によって電界変化が生
    じる前記回路上の任意の箇所に、電界によって複屈折率
    が変化する電気光学材料を設置し、パルス発振している
    レーザ光をビームスプリッタで2つに分割し、一方の第
    1のレーザパルスを電圧パルスに変換して被測定回路に
    印加し、他方の第2のレーザパルスを電気光学材料に入
    射させ、この第2のレーザパルスに与える第1の遅延量
    を変化させながら電気光学材料を通過したレーザ光の強
    度を測定することにより、被測定回路の任意の箇所にお
    ける電圧の応答波形を測定する電圧測定方法において、 電圧パルスに変換される前の第1のレーザパルス、電気
    光学材料に入射する前の第2のレーザパルス又は電圧パ
    ルスに第2の遅延量だけ遅延を与え、 パルス発振しているレーザ光の発振周波数を第1の発振
    周波数にして電圧の応答波形を測定し、 レーザ光の発振周波数を第2の発振周波数にして電圧の
    応答波形を測定し、 得られた2つの応答波形の時間のずれを求め、 この時間のずれに基づいて、電気光学材料に達した電圧
    パルスと第2のレーザパルスが前記ビームスプリッタに
    入射した同一のレーザパルスから生成されるような補正
    量を求め、この補正量だけ前記第2の遅延量を変化させ
    ることを特徴とする電圧測定方法。
  2. 【請求項2】 被測定回路の動作によって電界変化が生
    じる前記回路上の任意の箇所に、電界によって複屈折率
    が変化する電気光学材料を設置し、被測定回路に駆動電
    圧を印加すると共に、レーザ光を電気光学材料に入射さ
    せて、このレーザ光に与える第1の遅延量を変化させな
    がら電気光学材料を通過したレーザ光の強度を測定する
    ことにより、被測定回路の任意の箇所における電圧の応
    答波形を測定する電圧測定装置において、 パルス発振しているレーザ光を生成すると共に、このレ
    ーザ光の発振周波数の調整が可能なレーザ光源と、 このレーザ光源からのレーザ光を2つに分割するビーム
    スプリッタと、 この分割によって得られた第1のレーザパルスを電圧パ
    ルスに変換し、これを駆動電圧として被測定回路に印加
    する光電気変換装置と、 前記分割によって得られた第2のレーザパルスを前記第
    1の遅延量だけ遅らせる第1の遅延回路と、 電気光学材料に第1の遅延回路からの光を入射させる入
    射装置と、 電気光学材料を通過したレーザ光の偏光変化を強度変化
    に変換して、前記電圧の応答波形を得るレーザ光検出装
    置と、 レーザ光源から発せられた第1の発振周波数のレーザ光
    による電圧の応答波形と、第2の発振周波数のレーザ光
    による電圧の応答波形との時間のずれを求める波形比較
    装置と、 電圧パルスに変換される前の第1のレーザパルス、電気
    光学材料に入射する前の第2のレーザパルス又は電圧パ
    ルスを第2の遅延量だけ遅らせる第2の遅延回路と、 波形比較装置で得られた時間のずれに基づいて、電気光
    学材料に達した電圧パルスと第2のレーザパルスが前記
    ビームスプリッタに入射した同一のレーザパルスから生
    成されるような補正量を求め、この補正量だけ前記第2
    の遅延量を変化させる信号処理装置とを有することを特
    徴とする電圧測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109991526A (zh) * 2017-12-30 2019-07-09 杭州广立微电子有限公司 不同电压偏置下的电容测试方法及其测试芯片、系统
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