JPH082844B2 - フェネチルアミン類の製造方法 - Google Patents
フェネチルアミン類の製造方法Info
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- JPH082844B2 JPH082844B2 JP16095089A JP16095089A JPH082844B2 JP H082844 B2 JPH082844 B2 JP H082844B2 JP 16095089 A JP16095089 A JP 16095089A JP 16095089 A JP16095089 A JP 16095089A JP H082844 B2 JPH082844 B2 JP H082844B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、それ自体生理活性を有する化合物である
か、または、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン等の
生理活性を有する化合物の前駆体として用いることので
きるフェネチルアミン類又はその塩の製造法に関するも
のである。
か、または、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン等の
生理活性を有する化合物の前駆体として用いることので
きるフェネチルアミン類又はその塩の製造法に関するも
のである。
(従来技術及び発明が解決しようとする課題) 従来、一般式(II)で示されるフェネチルアミン類の
製造方法としては、一般式(I)で示されるβ−ニトロ
スチレン類の水素化リチウムアルミニウムを用いた還元
(J.Am.Chem.Soc.,72,2781(1950)及びTetrahedron144
6(1961))が一般的に知られている。しかしこの方法
では、高価な水素化リチウムアルミニウムを使用しなけ
ればならない。
製造方法としては、一般式(I)で示されるβ−ニトロ
スチレン類の水素化リチウムアルミニウムを用いた還元
(J.Am.Chem.Soc.,72,2781(1950)及びTetrahedron144
6(1961))が一般的に知られている。しかしこの方法
では、高価な水素化リチウムアルミニウムを使用しなけ
ればならない。
また、接触還元の例としては、β−ニトロスチレンの
パラジウムを用いた還元が知られているが、これらはい
ずれも水素圧35気圧、塩酸水溶液中85℃という条件(He
lv.Chim.Acta,51 1972(1968))や、水素圧は常圧なが
ら酢酸−硫酸中50℃での水素化(Ber.,68B,1579(193
5))という厳しい反応条件下で行われている。これら
の方法では、反応に特殊な装置を必要としたり、反応後
に生成物を取り出すために多大の労力を必要とするため
工業的な方法としては採用しがたい。
パラジウムを用いた還元が知られているが、これらはい
ずれも水素圧35気圧、塩酸水溶液中85℃という条件(He
lv.Chim.Acta,51 1972(1968))や、水素圧は常圧なが
ら酢酸−硫酸中50℃での水素化(Ber.,68B,1579(193
5))という厳しい反応条件下で行われている。これら
の方法では、反応に特殊な装置を必要としたり、反応後
に生成物を取り出すために多大の労力を必要とするため
工業的な方法としては採用しがたい。
このような事情に鑑み、温和な条件下でかかる反応を
進行させる触媒の開発を鋭意検討した結果、本発明を完
成させるに至った。
進行させる触媒の開発を鋭意検討した結果、本発明を完
成させるに至った。
(課題を解決するための手段及び作用) 本発明者らは上記問題点を検討した結果、パラジウム
−炭素触媒を用い、溶媒として無機鉱酸を含むアルコー
ルを用いると、驚くべきことに、β−ニトロスチレンの
水素による触媒還元が、常圧下、室温以下でも容易に進
行し、対応するフェネチルアミン類を高収率で与えるこ
とを見出し本発明を完成させるに至った。
−炭素触媒を用い、溶媒として無機鉱酸を含むアルコー
ルを用いると、驚くべきことに、β−ニトロスチレンの
水素による触媒還元が、常圧下、室温以下でも容易に進
行し、対応するフェネチルアミン類を高収率で与えるこ
とを見出し本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、対応するベンズアルデヒドとニト
ロメタンとから容易に得られる次式(I): [式中、R1〜R5は、水素又はORで示される基であるか
(ここで、Rは水素、低級アルキル基、アラルキル基を
示し、R1〜R5の少なくとも一はORである)、あるいはR1
〜R5の隣接する二つの基が一緒になってアルキレンジオ
キシ基を形成していてもよい] で示される(Z)及び/又は(E)−β−ニトロスチレ
ン誘導体を、パラジウム−炭素触媒の存在下、無機鉱酸
を含むアルコール溶媒中で水素と接触還元することによ
り、目的とする次式(II): (式中、R1〜R5は上記記載の意味を有する)で示される
フェネチルアミン類又はその塩を高収率で得る方法に関
する。本発明方法によれば、反応を常温以下、常圧にお
いても行なうことができ、特殊な装置は必要ではなく、
また触媒を除去した後に溶媒を除去するのみで純度の高
い目的物が得られ、従来の方法の欠点を殆ど回避するこ
とができる。
ロメタンとから容易に得られる次式(I): [式中、R1〜R5は、水素又はORで示される基であるか
(ここで、Rは水素、低級アルキル基、アラルキル基を
示し、R1〜R5の少なくとも一はORである)、あるいはR1
〜R5の隣接する二つの基が一緒になってアルキレンジオ
キシ基を形成していてもよい] で示される(Z)及び/又は(E)−β−ニトロスチレ
ン誘導体を、パラジウム−炭素触媒の存在下、無機鉱酸
を含むアルコール溶媒中で水素と接触還元することによ
り、目的とする次式(II): (式中、R1〜R5は上記記載の意味を有する)で示される
フェネチルアミン類又はその塩を高収率で得る方法に関
する。本発明方法によれば、反応を常温以下、常圧にお
いても行なうことができ、特殊な装置は必要ではなく、
また触媒を除去した後に溶媒を除去するのみで純度の高
い目的物が得られ、従来の方法の欠点を殆ど回避するこ
とができる。
上記式において、 は、シス及び/又はトランス異性体を意味するものであ
る。
る。
上式(I)及び(II)において、Rが低級アルキルで
ある場合には、1〜6個、好ましくは1〜3個の炭素原
子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基であってよく、
その例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−
ブチル等が挙げられる。特にメチルが好ましい。また、
Rがアラルキルである場合には、ベンジル、2−フェニ
ルエチル、1−フェニルエチル等であってよく、ベンジ
ルが好ましい。また、R1〜R5の隣接する2つの基がアル
キレンジオキシ基を形成している場合には、かかるアル
キレン基は1〜3個、好ましくは1〜2個の炭素原子を
有する直鎖又は分岐鎖のアルキレンであってよく、かか
るアルキレンジオキシの例としては、メチレンジオキ
シ、エチレンジオキシ等が挙げられる。
ある場合には、1〜6個、好ましくは1〜3個の炭素原
子を有する直鎖又は分岐鎖のアルキル基であってよく、
その例としては、メチル、エチル、n−プロピル、n−
ブチル等が挙げられる。特にメチルが好ましい。また、
Rがアラルキルである場合には、ベンジル、2−フェニ
ルエチル、1−フェニルエチル等であってよく、ベンジ
ルが好ましい。また、R1〜R5の隣接する2つの基がアル
キレンジオキシ基を形成している場合には、かかるアル
キレン基は1〜3個、好ましくは1〜2個の炭素原子を
有する直鎖又は分岐鎖のアルキレンであってよく、かか
るアルキレンジオキシの例としては、メチレンジオキ
シ、エチレンジオキシ等が挙げられる。
出発物質として用いられるβ−ニトロスチレン類は、
公知の方法によって、対応するベンズアルデヒド類とニ
トロメタンとから容易に得られる。このようなβ−ニト
ロスチレン類としては3−メトキシ−β−ニトロスチレ
ン、4−メトキシ−β−ニトロスチレン、3−エトキシ
−β−ニトロスチレン、4−エトキシ−β−ニトロスチ
レン、3,4−メチレンジオキシ−β−ニトロスチレン、
3,4−ジメトキシ−β−ニトロスチレン、3,4−ジエトキ
シ−β−ニトロスチレン、3−メトキシ−4−ヒドロキ
シ−β−ニトロスチレン、3−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−β−ニトロスチレン、3,4−ジベンジルオキシ−β
−ニトロスチレン、3−ベンジルオキシ−β−ニトロス
チレン、4−ベンジルオキシ−β−ニトロスチレン、2,
3,4−トリメトキシ−β−ニトロスチレン等が挙げられ
る。
公知の方法によって、対応するベンズアルデヒド類とニ
トロメタンとから容易に得られる。このようなβ−ニト
ロスチレン類としては3−メトキシ−β−ニトロスチレ
ン、4−メトキシ−β−ニトロスチレン、3−エトキシ
−β−ニトロスチレン、4−エトキシ−β−ニトロスチ
レン、3,4−メチレンジオキシ−β−ニトロスチレン、
3,4−ジメトキシ−β−ニトロスチレン、3,4−ジエトキ
シ−β−ニトロスチレン、3−メトキシ−4−ヒドロキ
シ−β−ニトロスチレン、3−ヒドロキシ−4−メトキ
シ−β−ニトロスチレン、3,4−ジベンジルオキシ−β
−ニトロスチレン、3−ベンジルオキシ−β−ニトロス
チレン、4−ベンジルオキシ−β−ニトロスチレン、2,
3,4−トリメトキシ−β−ニトロスチレン等が挙げられ
る。
反応溶媒としては、アルコール類が適している。アル
コール類の例としては、メタノール、エタノール、プロ
パノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げられ
る。
コール類の例としては、メタノール、エタノール、プロ
パノール、イソプロパノール、ブタノール等が挙げられ
る。
これらの溶媒の使用量は、β−ニトロスチレン類の1.
0〜100容量倍の範囲である。通常、生産性、反応性を考
慮して、2.0〜50容量倍を使用する。
0〜100容量倍の範囲である。通常、生産性、反応性を考
慮して、2.0〜50容量倍を使用する。
触媒はパラジウム−炭素を使用し、そのパラジウム含
有量は0.1%〜50%の範囲のものが使用可能であり、好
ましくは1〜20%パラジウム−炭素が用いられる。
有量は0.1%〜50%の範囲のものが使用可能であり、好
ましくは1〜20%パラジウム−炭素が用いられる。
β−ニトロスチレン類に対する、パラジウムの使用量
は、β−ニトロスチレン類1モルあたり0.0001〜0.5g原
子の範囲であり、経済性、反応効率を考慮すると、0.01
〜0.2g原子が好ましい。
は、β−ニトロスチレン類1モルあたり0.0001〜0.5g原
子の範囲であり、経済性、反応効率を考慮すると、0.01
〜0.2g原子が好ましい。
本発明の特徴の一つである、溶媒において用いる酸の
例としては、塩酸が最も好適であるが、他の無機鉱酸、
例えば臭化水素、ヨウ化水素、過塩素酸等も同様に用い
ることができることが当業者に容易に理解されるであろ
う。
例としては、塩酸が最も好適であるが、他の無機鉱酸、
例えば臭化水素、ヨウ化水素、過塩素酸等も同様に用い
ることができることが当業者に容易に理解されるであろ
う。
塩酸を使用する場合には、生成するフェネチルアミン
類が塩酸を塩酸塩として消費するので、通常、使用され
るβ−ニトロスチレン類と当量以上の量を使用する。好
適には、用いられるβ−ニトロスチレン類1モルあたり
1.0〜10モルの塩酸を使用し、さらに好適には0.15〜5.0
モル使用する。塩酸の供給方法としては、濃塩酸を加え
てもよく、また、塩酸ガスを反応溶媒に溶解する方法を
採用してもよい。
類が塩酸を塩酸塩として消費するので、通常、使用され
るβ−ニトロスチレン類と当量以上の量を使用する。好
適には、用いられるβ−ニトロスチレン類1モルあたり
1.0〜10モルの塩酸を使用し、さらに好適には0.15〜5.0
モル使用する。塩酸の供給方法としては、濃塩酸を加え
てもよく、また、塩酸ガスを反応溶媒に溶解する方法を
採用してもよい。
反応温度は、−30〜100℃の範囲で実施可能である。
しかしながら、室温以上の温度では副生物が増加する傾
向が見られるので、通常−20〜30℃の範囲が好適であ
る。
しかしながら、室温以上の温度では副生物が増加する傾
向が見られるので、通常−20〜30℃の範囲が好適であ
る。
反応の水素圧力は、1気圧で十分であるが、それ以上
の高圧にしても反応は進行する。また窒素等の不活性ガ
スで希釈して使用しても良い。
の高圧にしても反応は進行する。また窒素等の不活性ガ
スで希釈して使用しても良い。
反応時間は、温度、圧力、触媒量等により変動するが
通常0.5〜50時間の範囲で終了する。
通常0.5〜50時間の範囲で終了する。
反応は通常、出発物質であるβ−ニトロスチレン誘導
体類、溶媒アルコール、無機鉱酸、触媒であるパラジウ
ム−炭素の混合物を、所定温度に保ち、水素雰囲気下に
攪拌することによって行なわれる。各成分の添加順序に
制限は無い。このようにして得られた反応混合物から目
的反応生成物を取得する方法は、溶媒、触媒を蒸留、
過等の通常の方法で除いた後、反応混合物をアンモニ
ア、水酸化アルカリ等で塩基性にし、適当な溶媒で抽出
することにより得られる。ここで用いる抽出溶媒として
は、ケトン、アルデヒド等のアミン類と反応する溶媒以
外であれば使用可能であり、例としては、塩化メチレ
ン、エチルエーテル、ベンゼン、トルエン等が挙げられ
る。次いで抽出溶媒を蒸留等の通常の除去方法で除くと
目的物が得られる。また、無機鉱酸として塩酸を用いて
目的化合物の塩酸塩を得るときは、反応混合物を塩基性
にすることなく、溶媒で抽出すると塩酸塩が得られる。
この際の溶媒としては上記と同様の溶媒が使用できる
が、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等の
溶媒が優れている。
体類、溶媒アルコール、無機鉱酸、触媒であるパラジウ
ム−炭素の混合物を、所定温度に保ち、水素雰囲気下に
攪拌することによって行なわれる。各成分の添加順序に
制限は無い。このようにして得られた反応混合物から目
的反応生成物を取得する方法は、溶媒、触媒を蒸留、
過等の通常の方法で除いた後、反応混合物をアンモニ
ア、水酸化アルカリ等で塩基性にし、適当な溶媒で抽出
することにより得られる。ここで用いる抽出溶媒として
は、ケトン、アルデヒド等のアミン類と反応する溶媒以
外であれば使用可能であり、例としては、塩化メチレ
ン、エチルエーテル、ベンゼン、トルエン等が挙げられ
る。次いで抽出溶媒を蒸留等の通常の除去方法で除くと
目的物が得られる。また、無機鉱酸として塩酸を用いて
目的化合物の塩酸塩を得るときは、反応混合物を塩基性
にすることなく、溶媒で抽出すると塩酸塩が得られる。
この際の溶媒としては上記と同様の溶媒が使用できる
が、塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等の
溶媒が優れている。
反応の成績が良い場合には、触媒、溶媒を除去するの
みで目的物の塩酸塩が高純度に得られる。
みで目的物の塩酸塩が高純度に得られる。
通常、出発原料に対応するフェネチルアミン類が得ら
れるが、ベンジルオキシ置換基、または置換ベンジルオ
キシ置換基を持つβ−ニトロスチレン類(一般式(I)
でR1〜R5がベンジルオキシ基もしくは置換ベンジルオキ
シ基である場合)を使用すると、反応条件下でこれらの
ベンジル基も水素化分解され、対応するヒドロキシフェ
ネチルアミン類を生成する。
れるが、ベンジルオキシ置換基、または置換ベンジルオ
キシ置換基を持つβ−ニトロスチレン類(一般式(I)
でR1〜R5がベンジルオキシ基もしくは置換ベンジルオキ
シ基である場合)を使用すると、反応条件下でこれらの
ベンジル基も水素化分解され、対応するヒドロキシフェ
ネチルアミン類を生成する。
本反応で得られる、フェネチルアミン類としては(塩
酸塩を含む)、3,4−メチレンジオキシ−β−フェネチ
ルアミン、3,4−ジメトキシ−β−フェネチルアミン、
3−メトキシ−4−ヒドロキシ−β−フェネチルアミ
ン、3−ヒドロキシ−4−メトキシ−β−フェネチルア
ミン、3,4−ジヒドロキシ−β−フェネチルアミン、4
−ヒドロキシ−β−フェネチルアミン、2,3,4−トリメ
トキシ−β−フェネチルアミン等が挙げられる。
酸塩を含む)、3,4−メチレンジオキシ−β−フェネチ
ルアミン、3,4−ジメトキシ−β−フェネチルアミン、
3−メトキシ−4−ヒドロキシ−β−フェネチルアミ
ン、3−ヒドロキシ−4−メトキシ−β−フェネチルア
ミン、3,4−ジヒドロキシ−β−フェネチルアミン、4
−ヒドロキシ−β−フェネチルアミン、2,3,4−トリメ
トキシ−β−フェネチルアミン等が挙げられる。
このようにして得られたフェネチルアミン類は、Bisc
hler−Napieralski反応あるいはPictest−Spengler反応
により、対応する1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
に誘導することができ、本反応の有用性が認められる。
また、式(II)においてR2及びR3がOHであり、R1、R4及
びR5が水素原子である化合物はドーパミンとして知られ
ている生理学的に活性な有用な化合物である。
hler−Napieralski反応あるいはPictest−Spengler反応
により、対応する1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン
に誘導することができ、本反応の有用性が認められる。
また、式(II)においてR2及びR3がOHであり、R1、R4及
びR5が水素原子である化合物はドーパミンとして知られ
ている生理学的に活性な有用な化合物である。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明方法によれば、有用な化
合物であるフェネチルアミン類を、特殊な装置や、反応
後に生成物を取り出すための多大の労力を必要としない
で、温和な条件下で製造することができる。
合物であるフェネチルアミン類を、特殊な装置や、反応
後に生成物を取り出すための多大の労力を必要としない
で、温和な条件下で製造することができる。
(実施例) 次に実施例をあげて更に具体的に本発明について説明
する。
する。
実施例1 3,4−メチレンジオキシ−β−フェニルエチルアミン
(2) 3,4−メチレンジオキシ−β−ニトロスチレン(1)
(0.500g、2.59mmol)、5%Pd−C Kタイプ(日本エ
ンゲルハルト製)(0.553g、Pd:0.26mmol)を濃塩酸
(0.5ml)及びエタノール(10ml)中、水素雰囲気下、
氷水冷却下で3時間攪拌した。Pd−Cを別後、濃縮
し、水(40ml)を加え、塩化メチレン(20ml×3)で水
層を洗浄した。水層に、アンモニア水をアルカリ性にな
るまで加え、塩化メチレン(20ml×4)で抽出し、Na2S
O4で乾燥した後、濃縮して茶色の油状物である化合物
(2)(0.303g、1.83mmol)を得た。(収率71%) 実施例2 3,4−ジメトキシ−β−フェニルエチルアミン(4) 3,4−ジメトキシ−β−ニトロスチレン(3)(0.500
g、2.39mmol)、5%Pd−C Kタイプ(日本エンゲル
ハルト製)(0.509g、Pd:0.24mmol)を濃塩酸(0.5ml)
及びエタノール(10ml)中、水素雰囲気下、室温で24時
間攪拌した。Pd−Cを別後、濃縮し、水(20ml)を加
え、塩化メチレン(20ml×3)で水層を洗浄した。水層
に、アンモニア水をアルカリ性になるまで加え、塩化メ
チレン(20ml×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥した後、濃
縮して茶色の油状物である化合物(4)(0.316g、1.74
mmol)を得た。(収率73%) 実施例3 3−メトキシ−4−ヒドロキシ−フェニルエチルアミン
塩酸塩(6) 3−メトキシ−4−ヒドロキシ−β−ニトロスチレン
(5)(0.500g、2.56mmol)、5%Pd−C Kタイプ
(日本エンゲルハルト製)(0.545g、Pd:0.26mmol)を
濃塩酸(0.5ml)及びエタノール(10ml)中、水素雰囲
気下、氷水冷却下で3時間攪拌した。Pd−Cを別後、
濃縮し、水(40ml)を加え、塩化メチレン(30ml×3)
で水層を洗浄し、濃縮して淡灰色結晶の化合物(6)
(0.442g、2.18mmol)をを得た。(収率81%) 実施例4 3−ヒドロキシ−4−メトキシ−β−フェニルエチルア
ミン塩酸塩(8) 3−ヒドロキシ−4−メトキシ−β−ニトロスチレン
(7)(0.500g、2.56mmol)、5%Pd−C Kタイプ
(日本エンゲルハルト製)(0.545g、Pd:0.26mmol)を
濃塩酸(0.5ml)及びエタノール(10ml)中、水素雰囲
気下、氷水冷却下で3時間攪拌した。Pd−Cを別後、
濃縮し、水(40ml)を加え、塩化メチレン(30ml×3)
で水層を洗浄し、濃縮して淡黄色結晶の化合物(8)
(0.473g、2.33mmol)を得た。(収率91%) 実施例5 3,4−ジヒドロキシ−β−フェニルエチルアミン塩酸塩
(10)(ドーパミン) 3,4−ジベンジルオキシ−β−ニトロスチレン(9)
(0.500g、1.38mmol)、5%Pd−C Kタイプ(日本エ
ンゲルハルト製)(0.545g、Pd:0.14mmol)を濃塩酸
(0.3ml)及びエタノール(10ml)中、水素雰囲気下、
室温で24時間攪拌した。Pd−Cを別後、濃縮し、白色
結晶の化合物(10)(0.260g、1.37mmol)を得た。(収
率99%) 実施例6 4−ヒドロキシ−β−フェニルエチルアミン塩酸塩(1
2)(チラミン) 4−ベンジルオキシ−β−ニトロスチレン(11)(0.
500g、1.96mmol)、5%Pd−C Kタイプ(日本エンゲ
ルハルト製)(0.417g、Pd:0.20mmol)を濃塩酸(0.4m
l)及びエタノール(10ml)中、水素雰囲気下、氷水冷
却下で3時間攪拌した。Pd−Cを別後、濃縮し、水
(40ml)を加え、塩化メチレン(30ml×3)で水層を洗
浄し、濃縮して淡灰色結晶の化合物(12)(0.319g、1.
84mmol)を得た。(収率94%) 実施例7 2,3,4−トリメトキシ−β−フェニルエチルアミン(1
4)(メスカリン) 2,3,4−トリメトキシ−β−ニトロスチレン(13)
(0.400g、1.67mmol)、5%Pd−C Kタイプ(日本エ
ンゲルハルト製)(0.356g、Pd:0.17mmol)を濃塩酸
(0.4ml)及びエタノール(8ml)中、水素雰囲気下、氷
水冷却下で3時間攪拌した。Pd−Cを別後、濃縮し、
水(40ml)を加え、塩化メチレン(20ml×3)で水層を
洗浄した。水層に、アンモニア水をアルカリ性になるま
で加え、塩化メチレン(20ml×4)で抽出し、Na2SO4で
乾燥した後、濃縮した黄色の油状物である化合物(14)
(0.228g、1.08mmol)を得た。(収率65%) 上記の反応の出発物質、生成物、及び収率を下表に示
す。
(2) 3,4−メチレンジオキシ−β−ニトロスチレン(1)
(0.500g、2.59mmol)、5%Pd−C Kタイプ(日本エ
ンゲルハルト製)(0.553g、Pd:0.26mmol)を濃塩酸
(0.5ml)及びエタノール(10ml)中、水素雰囲気下、
氷水冷却下で3時間攪拌した。Pd−Cを別後、濃縮
し、水(40ml)を加え、塩化メチレン(20ml×3)で水
層を洗浄した。水層に、アンモニア水をアルカリ性にな
るまで加え、塩化メチレン(20ml×4)で抽出し、Na2S
O4で乾燥した後、濃縮して茶色の油状物である化合物
(2)(0.303g、1.83mmol)を得た。(収率71%) 実施例2 3,4−ジメトキシ−β−フェニルエチルアミン(4) 3,4−ジメトキシ−β−ニトロスチレン(3)(0.500
g、2.39mmol)、5%Pd−C Kタイプ(日本エンゲル
ハルト製)(0.509g、Pd:0.24mmol)を濃塩酸(0.5ml)
及びエタノール(10ml)中、水素雰囲気下、室温で24時
間攪拌した。Pd−Cを別後、濃縮し、水(20ml)を加
え、塩化メチレン(20ml×3)で水層を洗浄した。水層
に、アンモニア水をアルカリ性になるまで加え、塩化メ
チレン(20ml×3)で抽出し、Na2SO4で乾燥した後、濃
縮して茶色の油状物である化合物(4)(0.316g、1.74
mmol)を得た。(収率73%) 実施例3 3−メトキシ−4−ヒドロキシ−フェニルエチルアミン
塩酸塩(6) 3−メトキシ−4−ヒドロキシ−β−ニトロスチレン
(5)(0.500g、2.56mmol)、5%Pd−C Kタイプ
(日本エンゲルハルト製)(0.545g、Pd:0.26mmol)を
濃塩酸(0.5ml)及びエタノール(10ml)中、水素雰囲
気下、氷水冷却下で3時間攪拌した。Pd−Cを別後、
濃縮し、水(40ml)を加え、塩化メチレン(30ml×3)
で水層を洗浄し、濃縮して淡灰色結晶の化合物(6)
(0.442g、2.18mmol)をを得た。(収率81%) 実施例4 3−ヒドロキシ−4−メトキシ−β−フェニルエチルア
ミン塩酸塩(8) 3−ヒドロキシ−4−メトキシ−β−ニトロスチレン
(7)(0.500g、2.56mmol)、5%Pd−C Kタイプ
(日本エンゲルハルト製)(0.545g、Pd:0.26mmol)を
濃塩酸(0.5ml)及びエタノール(10ml)中、水素雰囲
気下、氷水冷却下で3時間攪拌した。Pd−Cを別後、
濃縮し、水(40ml)を加え、塩化メチレン(30ml×3)
で水層を洗浄し、濃縮して淡黄色結晶の化合物(8)
(0.473g、2.33mmol)を得た。(収率91%) 実施例5 3,4−ジヒドロキシ−β−フェニルエチルアミン塩酸塩
(10)(ドーパミン) 3,4−ジベンジルオキシ−β−ニトロスチレン(9)
(0.500g、1.38mmol)、5%Pd−C Kタイプ(日本エ
ンゲルハルト製)(0.545g、Pd:0.14mmol)を濃塩酸
(0.3ml)及びエタノール(10ml)中、水素雰囲気下、
室温で24時間攪拌した。Pd−Cを別後、濃縮し、白色
結晶の化合物(10)(0.260g、1.37mmol)を得た。(収
率99%) 実施例6 4−ヒドロキシ−β−フェニルエチルアミン塩酸塩(1
2)(チラミン) 4−ベンジルオキシ−β−ニトロスチレン(11)(0.
500g、1.96mmol)、5%Pd−C Kタイプ(日本エンゲ
ルハルト製)(0.417g、Pd:0.20mmol)を濃塩酸(0.4m
l)及びエタノール(10ml)中、水素雰囲気下、氷水冷
却下で3時間攪拌した。Pd−Cを別後、濃縮し、水
(40ml)を加え、塩化メチレン(30ml×3)で水層を洗
浄し、濃縮して淡灰色結晶の化合物(12)(0.319g、1.
84mmol)を得た。(収率94%) 実施例7 2,3,4−トリメトキシ−β−フェニルエチルアミン(1
4)(メスカリン) 2,3,4−トリメトキシ−β−ニトロスチレン(13)
(0.400g、1.67mmol)、5%Pd−C Kタイプ(日本エ
ンゲルハルト製)(0.356g、Pd:0.17mmol)を濃塩酸
(0.4ml)及びエタノール(8ml)中、水素雰囲気下、氷
水冷却下で3時間攪拌した。Pd−Cを別後、濃縮し、
水(40ml)を加え、塩化メチレン(20ml×3)で水層を
洗浄した。水層に、アンモニア水をアルカリ性になるま
で加え、塩化メチレン(20ml×4)で抽出し、Na2SO4で
乾燥した後、濃縮した黄色の油状物である化合物(14)
(0.228g、1.08mmol)を得た。(収率65%) 上記の反応の出発物質、生成物、及び収率を下表に示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 217/00 317/58 // C07B 61/00 300
Claims (1)
- 【請求項1】無機鉱酸を含むアルコール溶媒中、パラジ
ウム−炭素を触媒として、一般式(I): [式中、R1〜R5は、水素又はORで示される基であるか
(ここで、Rは水素、低級アルキル基、アラルキル基を
示し、R1〜R5の少なくとも一はORである)、あるいはR1
〜R5の隣接する二つの基が一緒になってアルキレンジオ
キシ基を形成していてもよい] で示される(Z)及び/又は(E)−β−ニトロスチレ
ン誘導体を、水素で接触還元することを特徴とする、一
般式(II): (式中、R1〜R5は上記記載の意味を有する)で示される
フェネチルアミン類又はその塩を製造する方法。
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JP16095089A JPH082844B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | フェネチルアミン類の製造方法 |
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JP16095089A JPH082844B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | フェネチルアミン類の製造方法 |
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JPH0327345A JPH0327345A (ja) | 1991-02-05 |
JPH082844B2 true JPH082844B2 (ja) | 1996-01-17 |
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JP16095089A Expired - Fee Related JPH082844B2 (ja) | 1989-06-26 | 1989-06-26 | フェネチルアミン類の製造方法 |
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JP (1) | JPH082844B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103755576A (zh) * | 2014-01-23 | 2014-04-30 | 上海旭新化工科技有限公司 | N-甲基酪胺盐酸盐的合成方法 |
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CN111892507B (zh) * | 2020-08-24 | 2022-11-29 | 山东达冠医药科技有限公司 | 一种盐酸多巴胺的合成方法 |
CN114716331A (zh) * | 2022-03-03 | 2022-07-08 | 福安药业集团宁波天衡制药有限公司 | 一种盐酸多巴胺的制备方法 |
-
1989
- 1989-06-26 JP JP16095089A patent/JPH082844B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN103755576A (zh) * | 2014-01-23 | 2014-04-30 | 上海旭新化工科技有限公司 | N-甲基酪胺盐酸盐的合成方法 |
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JPH0327345A (ja) | 1991-02-05 |
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