JPH08283950A - 無電解めっき方法及びスタンパーの製造方法 - Google Patents

無電解めっき方法及びスタンパーの製造方法

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JPH08283950A
JPH08283950A JP8435395A JP8435395A JPH08283950A JP H08283950 A JPH08283950 A JP H08283950A JP 8435395 A JP8435395 A JP 8435395A JP 8435395 A JP8435395 A JP 8435395A JP H08283950 A JPH08283950 A JP H08283950A
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JP
Japan
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electroless plating
monomer
substrate
photosensitive layer
copolymer
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JP8435395A
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English (en)
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Kenichi Kamiyama
健一 上山
Tetsuya Tsuruga
鉄也 敦賀
Ikuhisa Ichimura
育久 市村
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板上に配された樹脂や樹脂成形体の表面を
劣化させることなく、樹脂等の表面に良好に触媒核を形
成し、無電解めっきを良好に行なうことができる無電解
めっき方法を提供すること。 【構成】 樹脂成形体の表面又は所定のパターンで樹脂
が配されてなる基板の表面に無電解めっきを施す無電解
めっき方法であって、上記表面を、側鎖に第4級アンモ
ニウム塩残基及びエチレングリコール鎖残基を有する共
重合体で処理した後、錫−パラジウム系活性剤で処理し
て該表面に触媒核を吸着させた後、無電解めっき液で処
理し、金属被膜を形成させることを特徴とする無電解め
っき方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、無電解めっき方法に関
し、更に詳細には、光感光層、具体的にはフォトレジス
ト膜が形成されている基板等に、良好に無電解ニッケル
めっきを施すことができる無電解めっき方法及び該無電
解めっき方法を利用したスタンパーの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】無電解めっき法は、溶液中に含まれてい
る還元剤によって金属イオンを還元させることによっ
て、被めっき体の表面に金属もしくは合金析出させる方
法である。この無電解めっき方法は、現在、プリント回
路における回路パターンの形成や、スルーホールめっ
き、ハードディスク用基板上における下地膜の形成、コ
ンピュータのカバーの電磁波シールド等に利用されてい
るが、コンパクトディスク(CD)やビデオディスク等
の光ディスクを製造するための原盤(スタンパー)作製
も有力な適用分野の一つである。
【0003】例えば、上記スタンパーは、以下のように
して作製されている。即ち、表面が平滑なガラス基板上
にポジ型フォトレジストを均一な厚さとなるようにコー
トしてフォトレジスト層を形成し、これを乾燥させた
後、レーザー光線を用いて該フォトレジスト層に情報信
号に従った感光部分を形成し、次いでこれを現像液で現
像することにより該感光部分を溶解除去して情報信号の
ピットを形成する。次に、該表面に無電解ニッケルめっ
きを施して情報記録原盤表面を導電化処理する。その
後、ニッケル層を電鋳により形成し、これを剥離して成
形用の原盤(スタンパー)を得る。
【0004】このような無電解めっき法により析出され
得る金属としては、銀、銅、およびニッケル、金等いく
つかの種類は知られているが、上述したスタンパーの製
造における導体処理においては、ピンホール等の欠陥が
少なく硬度の大きく、また、後工程のニッケル電鋳膜と
のなじみの良い、ニッケルが有効であり、広く用いられ
ている。
【0005】ところで、一般に非金属を被めっき体とし
て、その表面に無電解めっき法により金属被膜を形成さ
せるためには、その前処理として該表面に金属の析出反
応の開始点となる触媒を吸着させておき、これを核とし
て金属を析出させる方法が一般的である。従って、触媒
をいかに良好に吸着させるか、即ち、吸着された触媒に
より形成される触媒核の吸着状態及び吸着量が無電解め
っきが良好に行えるか否かについて大きな影響を及ぼ
す。
【0006】上記触媒としては、錫イオンとパラジウム
イオンとの両者を含む、所謂キャタリストとよばれる錫
−パラジウム系活性剤を用いるのが一般的である。該キ
ャタリストは、塩化第一錫と塩化パラジウムを混合する
ことにより得られるコロイド状活性剤であるが、該キャ
タリストを樹脂表面に良好に吸着させて良好に触媒核を
形成するためには、前処理をする必要がある。上記前処
理の方法としては、まず、硫酸−クロム酸によるエッチ
ング処理が挙げられるが、上記スタンパーの製造におけ
るフォトレジスト表面にめっきをする場合等には、該フ
ォトレジストの耐薬品性が十分でないため、該フォトレ
ジストの表面を大きく劣化させてしまい、良好なピット
を形成させることができないという問題がある。また、
このような問題を解消するために、界面活性剤系処理剤
が開発されているが、該界面活性剤系処理剤は、強いア
ルカリ性を示すために、上記フォトレジストを溶解した
り、又は逆に界面活性剤の吸着力が弱く、上記キャタリ
ストを良好に吸着させるような上記表面の十分な改質が
行えないという問題がある。
【0007】従って、本発明の目的は、基板上に配され
た樹脂や樹脂成形体の表面を劣化させることなく、樹脂
等の表面に良好に触媒核を形成し、無電解めっきを良好
に行なうことができる無電解めっき方法を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解消すべく鋭意検討した結果、特定の共重合体で樹脂
表面を処理した後、無電解めっきを施すことにより、上
記目的を達成し得ることを知見した。
【0009】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、樹脂成形体の表面又は所定のパターンで樹脂が配
されてなる基板の表面に無電解めっきを施す無電解めっ
き方法であって、上記表面を、側鎖に第4級アンモニウ
ム塩残基及びエチレングリコール鎖残基を有する共重合
体で処理した後、錫−パラジウム系活性剤で処理して該
表面に触媒核を吸着させた後、無電解めっき液で処理
し、金属被膜を形成させることを特徴とする無電解めっ
き方法を提供するものである。
【0010】また、本発明は、基板に光感光層を形成
し、該光感光層を所望のデータにしたがって感光させ、
感光された該光感光層を現像し、所定のパターンで残存
する該光感光層を担持する基板の表面を、上記の本発明
の無電解めっき方法により無電解めっきを施すことによ
り、導電化処理し、導電化された該表面に電鋳により金
属層を形成する光ディスクの製造用のスタンパーの製造
方法を提供するものである。
【0011】更に本発明は、基板に光感光層を形成する
光感光層形成工程と、該光感光層を乾燥させる乾燥工程
と、該光感光層を所望のデータにしたがって感光させる
感光工程と、感光された該光感光層を現像し、所定のパ
ターンで残存する該光感光層を担持する基板の表面を導
電化処理する導電化工程と、導電化された該表面に電鋳
により金属層を形成する金属層形成工程とを行なう光デ
ィスクの製造に用いられるスタンパーの製造方法におい
て、上記導電化工程における上記導電化処理は、上記の
本発明の無電解めっき方法により行なうことを特徴とす
るスタンパーの製造方法。
【0012】以下、本発明の無電解めっき方法につい
て、詳細に説明する。本発明において、無電解めっきが
施される上記樹脂成形体としては、ガラス、シリコンウ
エハー、セラミック、樹脂等を挙げることができる。
【0013】また、本発明において無電解めっきが施さ
れる上記所定のパターンで樹脂が配されてなる基板とし
ては、光ディスク等の製造用のスタンパを製造するに際
して用いられる、所定のパターンで樹脂が配されてなる
基板が挙げられる。具体的にには、ガラス基板上に感光
性樹脂(ポジ型フォトレジスト)を塗布した後、所望の
データに従って該感光性樹脂を露光し現像(感光部分を
溶解・除去)して、溶剤不溶化部分の該感光性樹脂を所
定のパターンで残存させてなるもの等が挙げられる。
【0014】また、本発明において用いられる上記共重
合体(以下、「共重合体A」という)は、側鎖に第4級
アンモニウム塩残基及びエチレングリコール鎖残基を有
する共重合体である。該共重合体は、その主鎖が、基本
的にC−C結合のものであることが望ましいが、アミド
結合、イミド結合、ウレタン結合、ペプチド結合、エス
テル結合又はエーテル結合などがあってもよい。
【0015】上記共重合体としては、具体的には、下記
及びの共重合体等が挙げられる。 .少なくとも第4級アンモニウム塩基を有するモノマ
ーとエチレングリコール鎖を有するモノマーとを共重合
して得られた共重合体。 .少なくともアミン基を有するモノマーとエチレング
リコール鎖を有するモノマーとを共重合して得られた共
重合物を4級化して得られる共重合体。
【0016】また、上記の共重合体としては、下記
’の共重合体が好ましく、上記の共重合体として
は、下記’の共重合体が好ましい。 ’.第4級アンモニウム塩基を有するモノマーとエチ
レングリコール鎖を有するモノマーと炭素数4以上の炭
化水素を有するモノマーとを共重合して得られた共重合
体。 ’.アミン基を有するモノマーとエチレングリコール
鎖を有するモノマーと炭素数4以上の炭化水素を有する
モノマーとを共重合して得られた共重合物を4級化して
得られる共重合体。
【0017】上記の第4級アンモニウム塩基を有するモ
ノマーとしては、4級アンモニウム基を有し共重合可能
なものであれば限定されないが、(メタ)アクリレート
類、アクリルアミド類、アリルエーテル類、ビニルエー
テル類、ビニルエステル類、スチレン誘導体等が挙げら
れ、中でも4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アク
リレート、アクリルアミドが好ましく挙げられる。該4
級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリレートとし
ては、具体的には、下記一般式〔化1〕で表される化合
物等が挙げられる。また、ベタイン型、例えばジメチル
アミノエチルアクリレートをブロムエタノール、あるい
は、ソディウムクロロアセテート等で4級化して得られ
るモノマー等も含まれる。
【0018】
【化1】
【0019】また、X- の示す対アニオンとしては、例
えばCH3SO4 - 、C25SO4 -、Cl- 、Br- 、H
SO4 - 、H2PO4 - 、CH3COO- 、CH3SO3 -
NO3 - 等が挙げられる。
【0020】また、上記エチレングリコール鎖を有する
モノマーは、分子中にエチレングリコール鎖を有し、共
重合可能な化合物であれば特に制限されないが、分子中
にエチレングリコール鎖を有する、(メタ)アクリレー
ト類、アクリルアミド類、アリルエーテル類、ビニルエ
ーテル類、ビニルエステル類及びスチレン誘導体等が挙
げられ、中でもエチレングリコール鎖を有する(メタ)
アクリレート等が好ましく挙げられる。該エチレングリ
コール鎖を有する(メタ)アクリレートとしては、例え
ば、下記一般式〔化2〕で表される(ポリ)エチエング
リコールモノ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
【0021】
【化2】
【0022】上記エチレングリコールモノ鎖を有するモ
ノマーとしては、商品名「AE−350」,日本油脂
(株)製(nが6〜8)等の市販品を用いることもでき
る。
【0023】上記の炭素数4以上の炭化水素を有するモ
ノマーとしては、炭素数4以上の炭化水素を有し、共重
合可能なものであれば限定されないが、該炭化水素を有
する、(メタ)アクリレート類、アクリルアミド類、ア
リルエーテル類、ビニルエーテル類、ビニルエステル類
及びスチレン誘導体等が挙げられ、中でも該炭化水素を
有する(メタ)アクリレート類が最も好ましい。
【0024】上記の炭化水素は、飽和、不飽和、直鎖、
分岐、環状構造の如何を問わないが、炭素数が4以上、
好ましくは4〜30、更に好ましくは6〜22の直鎖状
炭化水素が望ましい。上記の炭素数4以上の炭化水素を
有するモノマーとしては、炭素数が4以上、好ましくは
4〜30、更に好ましくは6〜22の直鎖状脂肪族アル
コールと(メタ)アクリル酸とのアルキルエステルが好
ましく挙げられ、具体的にはラウリルアクリレート等が
用いられる。
【0025】また、上記のアミン基を有するモノマーと
しては、アミノ基を有し、共重合可能なものであれば限
定されないが、アミン基を有する、(メタ)アクリレー
ト類、アクリルアミド類、アリルエーテル類、ビニルエ
ーテル類、ビニルエステル類及びスチレン誘導体等が挙
げられ、中でもアミン基を有する(メタ)アクリレート
類、アクリルアミド類が最も好ましい。また、アクリル
モルフォリン等の環状構造を有する化合物も含まれる。
上記のアミノ基を有するモノマーの具体例としては、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルア
ミノプロピルアクリレート、ジメチルアクリルアミド、
アクリルモルホリン、イソプロピルアクリルアミド、ジ
エチルアクリルアミド等が挙げられる。
【0026】また、上記の第4級アンモニウム塩基を有
するモノマー、上記のエチレングリコール鎖を有するモ
ノマー、上記の炭素数4以上の炭化水素を有するモノマ
ー及び上記のアミン基を有するモノマーは、上述した化
合物の1種又は2種以上を用いることができる。
【0027】なお、本発明においては、更に、両末端に
(メタ)アリロイル基を有するアルキルジアクリレート
を、上述したモノマーに加えて用いてもよい。
【0028】上記及び’の共重合体における上記の
4級アンモニウム塩基を有するモノマーの使用量は、5
0〜90重量%であるのが好ましく、上記のエチレング
リコール鎖を有するモノマーの使用量は、10〜50重
量%であるのが好ましい。また、上記の炭素数4以上の
炭化水素を有するモノマーを使用する場合、即ち、上記
’の共重合体における該モノマーの使用量は、0〜4
0重量%であるのが好ましい。また、上記及び’の
共重合体における上記アミン基を有するモノマーの使用
量は、50〜90重量%であるのが好ましく、上記のエ
チレングリコール鎖を有するモノマーの使用量は、10
〜50重量%であるのが好ましい。また、上記の炭素数
4以上の炭化水素を有するモノマーを使用する場合、即
ち、上記’の共重合体における該モノマーの使用量
は、0〜40重量%であるのが好ましい。
【0029】上記及び’の共重合体を調製するに
は、上記各モノマーを通常公知の方法でラジカル共重合
させる等して容易に得ることができ、また、上記及び
’の共重合体を調製するには、上記各モノマーを通常
公知の方法でラジカル共重合させる等した後、該反応系
に硫酸ジメチル、硫酸ジエチル、アルキルハライド、ア
ルコールハライド等の上記のX- で表わされる対アニオ
ンを導入し得る化合物を添加して、該化合物を上記共重
合により得られた共重合物と反応させて、該共重合物を
4級化することにより容易に得ることができる。
【0030】また、本発明において用いることができる
上記錫−パラジウム系活性剤は、所謂キャタリストとし
て用いられる成分であり、錫とパラジウムとを含むコロ
イド溶液が好ましく用いられる。該コロイド溶液は、塩
化第一錫と塩化パラジウムを混合することにより得られ
るコロイド状活性剤であり、塩化第一錫溶液単独の場合
と比べて、かなり安定であり、薬液寿命も格段に長いも
のである。上記コロイド溶液としては、塩酸系錫−パラ
ジウム系活性剤又は食塩系錫−パラジウム系活性剤のい
ずれでも用いることができる。具体的には、日立化成社
製,商品名「HS−201B」、シプレイ社製,商品名
「キューポジットキャタリスト9F」、「キャタポジッ
ト44」、奥野製薬社製「キャタリストC」の溶液等を
用いることができる。
【0031】また、本発明において用いられる上記無電
解めっき液としては、特に限定されないが、ニッケル系
のものが好ましく、ニッケル−ボロン系、ニッケル−リ
ン系、ニッケル−タングステン系等が挙げられる。
【0032】而して、本発明の無電解めっき方法を実施
するには、上記樹脂成形体の表面又は上記基板の表面
を、上記共重合体Aで処理した後、上記錫−パラジウム
系活性剤で処理して該表面に触媒核を吸着させた後、無
電解めっき液で処理し、金属被膜を形成させることによ
り行なうことができる。
【0033】更に、具体的に説明すると、上記表面を上
記共重合体Aで処理するには、上記樹脂成形体又は上記
基板を上記共重合体の溶液に浸漬する方法、該溶液を上
記樹脂成形体又は上記基板の表面に吹きつける方法、又
はスピンコーティング処理する方法等が挙げられる。
【0034】この際、上記共重合体Aは、1種又は2種
以上の混合物として使用することができる。また、上記
溶液は、上記共重合体Aを好ましくは0.001〜10
重量%、更に好ましくは1〜5重量%含む水溶液である
のが好ましく、この際、該水溶液にエチルアルコール、
イソプロピルアルコール等を適宜添加してもよい。
【0035】また、この際の処理時間は特に限定されな
いが、数十秒〜数分、具体的には0.5〜3分間とする
のが好ましい。また、上記溶液は、常温で使用してもあ
るいは加熱して使用しても良いが、濃度等を調整して、
可能なら常温で使用し、上記処理を行なうのが望まし
い。
【0036】上記共重合体Aによる処理の終了後は、水
洗により過剰の上記共重合体Aを除去するのが好まし
い。
【0037】また、上記錫−パラジウム系活性剤で処理
するには、上記錫−パラジウム系活性剤の上記コロイド
溶液を上記表面にスピンコートするか又は該コロイド溶
液に上記基板を浸漬することにより行なうのが好まし
く、処理時間は、0.5〜20分間とするのが好まし
く、処理温度は、20〜40℃とするのが好ましい。該
処理を行なうことにより、上記表面に触媒核が吸着した
状態となる。
【0038】また、上記コロイド溶液による処理の後に
は、表面の錫成分を除去するのが好ましく、この表面の
錫成分の除去に際しては、硫酸、塩酸、水酸化ナトリウ
ム水溶液等や、アクセレレータと呼ばれる市販品等を用
いることができる。上記表面の錫成分を除去する方法の
具体例としては、日立化成社製,商品名「ADP−50
1」等の促進剤、シプレイ社製,商品名「アクセレレー
ター19」等を上記表面にスピンコートして、0.5〜
15分間反応させる等して行なうことができる。
【0039】また、上記コロイド溶液による処理の終了
後は、上記無電解めっき液による処理を行なう前に、水
洗を行なうのが好ましい。
【0040】また、上記無電解めっき液で処理するに
は、全面均一なめっき層が形成されるように処理を行な
う必要がある。形成されるめっきの膜厚は特に限定しな
いが300〜2000Å程度が望ましい。上記無電解め
っき液による処理の処理時間は、1〜10分間であるの
が好ましく、また、処理温度は、通常20〜70℃好ま
しくは25〜45℃である。
【0041】
【実施例】次いで、実施例及び比較例により本発明の無
電解めっき方法を更に具体的に説明すると共に、図面を
参照して本発明のスタンパーの製造方法について説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0042】(化合物A1の合成)還流冷却器、温度
計、および攪拌器を有する容器に、ラウリルアクリレー
トを10重量部、ポリエチレングリコールアクリレート
〔日本油脂(株)製,商品名「AE−350」、エチレ
ングリコール鎖長6〜8〕を20重量部、ジメチルアミ
ノエチルアクリレート40重量部及び溶剤としてのテト
ラヒドロフラン150重量部を仕込み、ラジカル重合開
始剤として「V−65」(和光純薬社製,商品名)を添
加し、テトラヒドロフラン還流下で10時間重合反応を
行った。この後、上記反応系に、硫酸ジメチルを上記ジ
メチルアミノエチルアクリレートと等モル加え、更に還
流を1時間行ない、4級化反応を行なった。反応終了
後、反応溶液をヘキサンで洗浄・再沈殿を行い、化合物
A1を得た。なお、仕込み時にジメチルアミノエチルア
クリレートを硫酸ジメチルで4級化したモノマーを用い
ても同じ化合物A1が得られる。得られた化合物A1を
エタノールと水との混合溶媒(エタノール/水=20/
100,重量比)に溶解し、該化合物A1の0.5重量
%溶液作製し、処理液A2を得た。
【0043】(実施例1)160mmφのガラス基板に、
ポジ型フォトレジスト(商品名「HPR204」,富士
ハント社製)を塗布し、乾燥した後、所望のデータに従
って選択露光を行い、次いで、現像を行い、所定のパタ
ーンで樹脂(ポジ型フォトレジスト)が配されてなる基
板を得た。
【0044】次いで、該基板をスピンコーティングシス
テムに取り付け、該基板の表面(上記樹脂が配されてい
る面)に処理液A2をスピンコートし、30秒間反応さ
せた。つづいて、スピン水洗後、錫−パラジウム系活性
剤(シプレー社製,商品名「キャタリスト9F」)5重
量%と濃塩酸5重量%とを含む水溶液を、上記表面にス
ピンコートし、約1分反応させた。スピン水洗後、表面
の錫成分の除去のため、促進剤(シプレー社製,商品名
「アクセレレーター19」)5重量%水溶液をスピンコ
ートし、約1分間反応させて、上記表面に触媒核を吸着
させた。反応終了後、スピン水洗し、約60℃に加温し
た無電解ニッケル液(シプレー社製,商品名「OS15
80」15重量%及びアンモニア3重量%を含む水溶
液)をスピンコートし、約10分間反応させて、ニッケ
ル被膜を形成させた。
【0045】次いで、水洗し、乾燥させた後、上記基板
をカソードとして、電鋳を行い約300μmのニッケル
層を形成させた。次に、基板を装置から取り外し、ニッ
ケル層をガラス基板から剥離させ、該ニッケル層を洗浄
後、ピットが形成されている面に保護ラッカーをコート
し、裏面研磨、打抜き処理を行い、スタンパーを得た。
得られたスタンパーの外観上の欠陥はなく、また、信号
特性を評価したところ良好な信号特性が得られた。ま
た、同様にしてスタンパーを50枚作製し、それらのブ
ロックエラーレートを測定したところ、その平均は2/
secであった。
【0046】(比較例1)実施例1で用いた処理液A2
のかわりに、「クリーナーコンディショナー231」
(商品名,シプレイ社製)5重量%水溶液で約5分間
(これは、均一な無電解めっき層を得るための最低濃度
及び最低時間である)処理した以外は、実施例1と同様
にスタンパーを50枚作製し、それらのブロックエラー
レートを測定したところ、その平均は10/secであ
った。
【0047】〔光ディスク原盤(スタンパー)の作製〕
次に、実施例1を図1に示す本発明において用いられる
好ましい製造装置を参照しつつ、更に具体的に説明す
る。ここで、図1は、本発明の無電解めっき方法を用い
てスタンパーを製造する際に(即ち本発明のスタンパー
の製造方法に)用いられる好ましい製造装置を、その細
部を省略して示す概略図である。
【0048】図1に示す本発明に好ましく用いられる製
造装置10は、光感光層に記録されるデータ(情報信
号)に従ってレーザー光線を照射して、情報信号にした
がった感光部分を形成する第1ユニット1、基板を装置
外部から投入する投入口と、表面にフォトレジストをコ
ートした基板を乾燥させる乾燥機構とを有する第2ユニ
ット2、基板にポジ型フォトレジストを均一な厚さとな
るようにコートして光感光層を形成する第3ユニット
3、感光した光感光層を現像し、所定のパターンで残存
する光感光層を担持する基板の表面を導電化処理する第
4ユニット4、搬出口を有し、導電化処理された表面に
電鋳により金属層を形成する第5ユニット5及び表面に
ピットが形成されたスタンパーの表面に保護ラッカーを
コートする第6ユニット6を具備してなる。さらに、上
記製造装置には、各ユニット間で基板を搬送するための
搬送機構が取り付けられており、また、装置内の温湿度
は一定に管理され、また、無塵状態に管理されている。
【0049】図1に示す製造装置の第2ユニット2に1
60mm径のディスク状ガラス基盤を投入し、第3ユニッ
ト3で基板を水洗した後、表面に「フォトレジストHP
R204」(商品名,富士ハント社製)をスピンコータ
ーを用いたスピンコートにより塗布し、次に第2ユニッ
ト2で乾燥後、第1ユニット1で情報信号にしたがって
選択的に感光させた後、第4ユニット4に搬送した。
【0050】第4ユニット4では、上記ガラス基盤を、
ハンドリングシステムによりスピンコーターのステージ
上に設置し、ステージ上に真空吸引チャックした。つづ
いて、アルカリ系現像液をスピン処理し、感光部分を溶
解除去し、所定の情報ピットが形成された時点で現像を
停止し、更に超純水により十分スピン洗浄して、所定の
パターンで残存する上記光感光層を担持するガラス基盤
を得た。
【0051】次に、該第4ユニット4にて、実施例1に
記載の如く、上記共重合体A1で処理した後、上記錫−
パラジウム系活性剤で処理して上記表面に触媒核を吸着
させた後、上記無電解めっき液で処理し、金属被膜を形
成させた。
【0052】次に、上記ガラス基盤を第5ユニット5に
搬送し、該ガラス基盤をカソードとして、電鋳をおこな
い約300μmのニッケル層を形成した。
【0053】次に、金属層としてのニッケル層が形成さ
れた上記ガラス基盤を製造装置から取り出し、該ニッケ
ル層を該ガラス基盤から剥離して、該ニッケル層を洗浄
した後、該ニッケル層を第6ユニット6に投入して該ニ
ッケル層のピットが形成されている面に保護ラッカーを
コートし、裏面研磨、打抜き処理を行い、スタンパーを
得た。得られたスタンパーの外観上の欠陥はなく、ま
た、信号特性を評価したところ良好な信号特性が得られ
た。
【0054】
【発明の効果】本発明の無電解めっき方法によれば、基
板上に配された樹脂や樹脂成形体の表面を劣化させるこ
となく、樹脂等の表面に良好に触媒核を形成し、無電解
めっきを良好に行なうことができる。本発明において、
上述の効果が得られる理由は定かではないが、上記共重
合体Aで処理した後、錫−パラジウム系活性剤で処理す
ることにより、該共重合体Aが分子中に樹脂表面に吸着
するための基とぬれ性を向上させる機能を有する基を含
有しており、更には、重合体であるための表面への吸着
能に優れているためと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の無電解めっき方法を用いてス
タンパーを製造する際に(即ち本発明のスタンパーの製
造方法に)用いられる好ましい製造装置を、その細部を
省略して示す概略図である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂成形体の表面又は所定のパターンで
    樹脂が配されてなる基板の表面に無電解めっきを施す無
    電解めっき方法であって、 上記表面を、側鎖に第4級アンモニウム塩残基及びエチ
    レングリコール鎖残基を有する共重合体で処理した後、
    錫−パラジウム系活性剤で処理して該表面に触媒核を吸
    着させた後、無電解めっき液で処理し、金属被膜を形成
    させることを特徴とする無電解めっき方法。
  2. 【請求項2】 上記重合体は、少なくとも第4級アンモ
    ニウム塩基を有するモノマーとエチレングリコール鎖を
    有するモノマーとを共重合して得られた共重合体である
    ことを特徴とする請求項1記載の無電解めっき方法。
  3. 【請求項3】 上記重合体は、第4級アンモニウム塩基
    を有するモノマーとエチレングリコール鎖を有するモノ
    マーと炭素数4以上の炭化水素を有するモノマーとを共
    重合して得られた共重合体であることを特徴とする請求
    項2記載の無電解めっき方法。
  4. 【請求項4】 上記重合体は、少なくともアミン基を有
    するモノマーとエチレングリコール鎖を有するモノマー
    とを共重合して得られた共重合物を4級化して得られる
    共重合体であることを特徴とする請求項1記載の無電解
    めっき方法。
  5. 【請求項5】 上記重合体は、アミン基を有するモノマ
    ーとエチレングリコール鎖を有するモノマーと炭素数4
    以上の炭化水素を有するモノマーとを共重合して得られ
    た共重合物を4級化して得られる共重合体であることを
    特徴とする請求項4記載の無電解めっき方法。
  6. 【請求項6】 上記の所定のパターンで樹脂が配されて
    なる基板は、ガラス基板上に感光性樹脂を塗布した後、
    該感光性樹脂を露光・現像して、該感光性樹脂を所定の
    パターンで残存させて形成されていることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれかに記載の無電解めっき方法。
  7. 【請求項7】 基板に光感光層を形成し、該光感光層を
    所望のデータにしたがって感光させ、感光された該光感
    光層を現像し、所定のパターンで残存する該光感光層を
    担持する基板の表面を、請求項1記載の無電解めっき方
    法により無電解めっきを施すことにより、導電化処理
    し、導電化された該表面に電鋳により金属層を形成する
    光ディスクの製造用のスタンパーの製造方法。
  8. 【請求項8】 基板に光感光層を形成する光感光層形成
    工程と、該光感光層を乾燥させる乾燥工程と、該光感光
    層を所望のデータにしたがって感光させる感光工程と、
    感光された該光感光層を現像し、所定のパターンで残存
    する該光感光層を担持する基板の表面を導電化処理する
    導電化工程と、導電化された該表面に電鋳により金属層
    を形成する金属層形成工程とを行なう光ディスクの製造
    に用いられるスタンパーの製造方法において、 上記導電化工程における上記導電化処理は、請求項1記
    載の無電解めっき方法により行なうことを特徴とするス
    タンパーの製造方法。
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