JPH08283918A - 低騒音方向性電磁鋼板および積層鉄心 - Google Patents
低騒音方向性電磁鋼板および積層鉄心Info
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- JPH08283918A JPH08283918A JP7084026A JP8402695A JPH08283918A JP H08283918 A JPH08283918 A JP H08283918A JP 7084026 A JP7084026 A JP 7084026A JP 8402695 A JP8402695 A JP 8402695A JP H08283918 A JPH08283918 A JP H08283918A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 静止誘導器鉄心の発生する騒音を低減する。
【構成】 ９９．５％以上の鉄からなる方向性電磁鋼
板、あるいは／または２．１Ｔ以上の飽和磁束密度を有
する方向性電磁鋼板で、鋼板の表面に形成される皮膜が
鋼板の圧延方向に加える張力が０．５kg／mm2 以上であ
り、磁歪の基本波成分とｎ次調波成分の大きさの割合
が、 ｎ・λn ／λ0 ≦０．１２６ を満たすことによって、変圧器等の静止誘導器での騒音
を低減する。
板、あるいは／または２．１Ｔ以上の飽和磁束密度を有
する方向性電磁鋼板で、鋼板の表面に形成される皮膜が
鋼板の圧延方向に加える張力が０．５kg／mm2 以上であ
り、磁歪の基本波成分とｎ次調波成分の大きさの割合
が、 ｎ・λn ／λ0 ≦０．１２６ を満たすことによって、変圧器等の静止誘導器での騒音
を低減する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は変圧器等の静止誘導器で
の騒音の小さい方向性電磁鋼板およびそれを用いた積層
鉄心に関するものである。
の騒音の小さい方向性電磁鋼板およびそれを用いた積層
鉄心に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】変圧器やリアクトル等の静止誘導器は、
鉄心を交流励磁すると騒音を発生する。この騒音は電力
需要の増大に伴い多数の変圧器が都市内に設置されてい
ること、また近年の環境重視の風潮から、その低減が強
く求められている。騒音の原因としては、励磁コイル間
の電磁力による振動、鉄心の継ぎ目及び層間の磁気力に
よる振動、電磁鋼板の磁歪による振動が考えられる。こ
こで磁歪とは鋼板を磁化したときに生じる伸縮のことで
ある。磁歪の原因は磁区と呼ばれる鋼板内の同方向の磁
化を持つ集合体の増減や回転である。方向性電磁鋼板の
場合、この磁区は圧延方向に平行な向きを持つ磁区と、
圧延方向に９０°の向きを持つ磁区とに大別される。前
者は普通１８０°磁区と呼ばれ、後者は９０°磁区と呼
ばれる。
鉄心を交流励磁すると騒音を発生する。この騒音は電力
需要の増大に伴い多数の変圧器が都市内に設置されてい
ること、また近年の環境重視の風潮から、その低減が強
く求められている。騒音の原因としては、励磁コイル間
の電磁力による振動、鉄心の継ぎ目及び層間の磁気力に
よる振動、電磁鋼板の磁歪による振動が考えられる。こ
こで磁歪とは鋼板を磁化したときに生じる伸縮のことで
ある。磁歪の原因は磁区と呼ばれる鋼板内の同方向の磁
化を持つ集合体の増減や回転である。方向性電磁鋼板の
場合、この磁区は圧延方向に平行な向きを持つ磁区と、
圧延方向に９０°の向きを持つ磁区とに大別される。前
者は普通１８０°磁区と呼ばれ、後者は９０°磁区と呼
ばれる。
【０００３】図１に、磁区の模式図を示す。磁区と磁区
との境界を磁壁と呼ぶが、鋼板を圧延方向に磁化してい
く過程では、まず１８０°磁壁の移動が起こり、続いて
９０°の磁壁の移動が起こり、最後に磁化の回転が起こ
って磁化がすべて揃い、飽和する。１８０°磁区が減少
して９０°磁区が増加すると鋼板は磁化方向に伸び、１
８０°磁区が増加して９０°磁区が減少すると鋼板は磁
化方向に縮む。
との境界を磁壁と呼ぶが、鋼板を圧延方向に磁化してい
く過程では、まず１８０°磁壁の移動が起こり、続いて
９０°の磁壁の移動が起こり、最後に磁化の回転が起こ
って磁化がすべて揃い、飽和する。１８０°磁区が減少
して９０°磁区が増加すると鋼板は磁化方向に伸び、１
８０°磁区が増加して９０°磁区が減少すると鋼板は磁
化方向に縮む。
【０００４】鉄心からの騒音を低減する方法について
は、例えば鉄心の設計磁束密度を低くすることにより低
磁束密度での電磁鋼板の低磁歪性を利用すること、特開
昭４７−２８４１９号公報に開示されるように鉄心の締
め付け方法を限定することによっても、騒音を低減する
ことができる。また、特開昭４８−８３３２９号公報に
開示されるように鉄心を遮音ケースで取り囲むことや、
特開昭５６−４０２１３号公報に開示されるように変圧
器を防振ゴムの上に設置することによっても、騒音を減
らすことができる。
は、例えば鉄心の設計磁束密度を低くすることにより低
磁束密度での電磁鋼板の低磁歪性を利用すること、特開
昭４７−２８４１９号公報に開示されるように鉄心の締
め付け方法を限定することによっても、騒音を低減する
ことができる。また、特開昭４８−８３３２９号公報に
開示されるように鉄心を遮音ケースで取り囲むことや、
特開昭５６−４０２１３号公報に開示されるように変圧
器を防振ゴムの上に設置することによっても、騒音を減
らすことができる。
【０００５】あるいはＩＥＥＥ Ｔｒａｎｓａｃｔｉｏ
ｎｓ ８（１９７２）ｐ．６７７に示されているように
高配向性の方向性電磁鋼板を用いて磁歪を低減するこ
と、表面皮膜の張力を上げること等が有効であることが
知られている。これは鋼板の圧延方向に張力を加えるこ
と、励磁していない状態での９０°磁区が減少し、磁歪
が低減するという効果を利用したものであり、そのため
従来の方向性電磁鋼板にはこの張力効果を得て磁歪を減
少させるために、鋼板表面に面張力を生じるような皮膜
を形成させている。ところで張力の加わった状態で鋼板
を磁化していくと、まず９０°磁区が発生、増加し、さ
らに高磁束密度領域まで磁化していくと９０°磁区が再
び減少していくことになるため、鋼板は磁化過程におい
て一度縮み、さらに磁化していくと再度伸びることにな
る。
ｎｓ ８（１９７２）ｐ．６７７に示されているように
高配向性の方向性電磁鋼板を用いて磁歪を低減するこ
と、表面皮膜の張力を上げること等が有効であることが
知られている。これは鋼板の圧延方向に張力を加えるこ
と、励磁していない状態での９０°磁区が減少し、磁歪
が低減するという効果を利用したものであり、そのため
従来の方向性電磁鋼板にはこの張力効果を得て磁歪を減
少させるために、鋼板表面に面張力を生じるような皮膜
を形成させている。ところで張力の加わった状態で鋼板
を磁化していくと、まず９０°磁区が発生、増加し、さ
らに高磁束密度領域まで磁化していくと９０°磁区が再
び減少していくことになるため、鋼板は磁化過程におい
て一度縮み、さらに磁化していくと再度伸びることにな
る。
【０００６】図２に、張力効果の存在する状態での、磁
束密度と磁歪の関係の模式図を示す。このため磁歪曲線
は正弦波からの波形歪みを生じることになる。また、飽
和磁束密度に近い領域で励磁すると、磁歪の大きさ自体
も大きくなるが、波形歪みも生じてくる。磁歪曲線の波
形歪みが増加すると、磁歪の周波数成分の内基本波以外
の高次調波、あるいは高調波の成分が増加することにな
る。ここで高次調波とは、ある正弦波から波形歪みを生
じた波形をフーリエ解析によって周波数分離すると、正
弦波である基本波と、基本波のｎ倍の周波数を持つ正弦
波とに分離できる。このｎ倍の周波数を持つ正弦波をｎ
次調波と呼び、ｎ≧２のものを高次調波と呼ぶ。
束密度と磁歪の関係の模式図を示す。このため磁歪曲線
は正弦波からの波形歪みを生じることになる。また、飽
和磁束密度に近い領域で励磁すると、磁歪の大きさ自体
も大きくなるが、波形歪みも生じてくる。磁歪曲線の波
形歪みが増加すると、磁歪の周波数成分の内基本波以外
の高次調波、あるいは高調波の成分が増加することにな
る。ここで高次調波とは、ある正弦波から波形歪みを生
じた波形をフーリエ解析によって周波数分離すると、正
弦波である基本波と、基本波のｎ倍の周波数を持つ正弦
波とに分離できる。このｎ倍の周波数を持つ正弦波をｎ
次調波と呼び、ｎ≧２のものを高次調波と呼ぶ。
【０００７】図３は、波形歪みを生じた波を基本波と２
次，４次調波に分離したものを示す。騒音は磁歪振幅と
周波数の積に比例するから、磁歪高次調波成分は基本波
の成分に較べて騒音に対する影響が大きくなる。さら
に、人間の耳には１kHz 付近の音は聞き取りやすいが、
それより低い周波数の音はだんだんと聞き取りにくくな
るという特性がある。したがって、磁歪振幅自体が大き
くても高次調波成分が小さければ、人間の耳に感じる騒
音のレベルとしては小さくなるという逆転現象が起こる
ことになる。
次，４次調波に分離したものを示す。騒音は磁歪振幅と
周波数の積に比例するから、磁歪高次調波成分は基本波
の成分に較べて騒音に対する影響が大きくなる。さら
に、人間の耳には１kHz 付近の音は聞き取りやすいが、
それより低い周波数の音はだんだんと聞き取りにくくな
るという特性がある。したがって、磁歪振幅自体が大き
くても高次調波成分が小さければ、人間の耳に感じる騒
音のレベルとしては小さくなるという逆転現象が起こる
ことになる。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】したがって、特に小型
軽量変圧器の高磁束密度領域での使用においては、騒音
の高次調波成分が大きくなり騒音自体が大きくなってし
まうため、高磁束密度領域での騒音を低減するような鉄
心が望まれている。
軽量変圧器の高磁束密度領域での使用においては、騒音
の高次調波成分が大きくなり騒音自体が大きくなってし
まうため、高磁束密度領域での騒音を低減するような鉄
心が望まれている。
【０００９】本発明は、このような点に鑑みなされたも
ので、静止誘導器鉄心の発生する騒音を低減することが
できる方向性電磁鋼板とそれを用いて作製した積層鉄心
を提供することを目的とする。
ので、静止誘導器鉄心の発生する騒音を低減することが
できる方向性電磁鋼板とそれを用いて作製した積層鉄心
を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】本発明は、重量％でＦ
ｅ：９９．５％以上、その他は不可避的不純物を含有す
る方向性電磁鋼板で、鋼板表面に形成される皮膜によっ
て鋼板に加えられる圧延方向の張力を０．５kg／mm2 以
下にすることによって、１．９Ｔ以上の高磁束密度領域
での使用において磁歪波形の正弦波からの波形歪が小さ
く、静止誘導器での騒音を減少させ、騒音を低減するも
のである。すなわち、１．９Ｔ以上の磁束密度領域で磁
歪の基本波の大きさとｎ次調波の成分の大きさとの割合
が ｎ・λn ／λ0 ≦０．１２６（λ0 ，λn は磁歪の基本
波，ｎ次調波成分の大きさ，ｎ≧２）の関係を満たすこ
とが必要である。
ｅ：９９．５％以上、その他は不可避的不純物を含有す
る方向性電磁鋼板で、鋼板表面に形成される皮膜によっ
て鋼板に加えられる圧延方向の張力を０．５kg／mm2 以
下にすることによって、１．９Ｔ以上の高磁束密度領域
での使用において磁歪波形の正弦波からの波形歪が小さ
く、静止誘導器での騒音を減少させ、騒音を低減するも
のである。すなわち、１．９Ｔ以上の磁束密度領域で磁
歪の基本波の大きさとｎ次調波の成分の大きさとの割合
が ｎ・λn ／λ0 ≦０．１２６（λ0 ，λn は磁歪の基本
波，ｎ次調波成分の大きさ，ｎ≧２）の関係を満たすこ
とが必要である。
【００１１】
【作用】本発明の構成の限定理由を述べる。本発明の限
定理由はすべて、磁歪曲線の波形歪みを制限するもので
ある。人間の耳は騒音の最大成分である基本波成分より
５dB以上小さいと騒音として感知しない。ｎ次調波成分
の大きさが上記の式の範囲を満たさないと、騒音レベル
の基本波成分との差は５dB以内となり騒音として感知す
るようになるため、式の範囲とした。
定理由はすべて、磁歪曲線の波形歪みを制限するもので
ある。人間の耳は騒音の最大成分である基本波成分より
５dB以上小さいと騒音として感知しない。ｎ次調波成分
の大きさが上記の式の範囲を満たさないと、騒音レベル
の基本波成分との差は５dB以内となり騒音として感知す
るようになるため、式の範囲とした。
【００１２】１．９Ｔを下回る領域での使用において
は、従来の方向性電磁鋼板でも波形歪みはほとんど生じ
ず、騒音は基本波成分、すなわち磁歪振幅自体によって
決定してくるため、本発明の請求範囲外とした。
は、従来の方向性電磁鋼板でも波形歪みはほとんど生じ
ず、騒音は基本波成分、すなわち磁歪振幅自体によって
決定してくるため、本発明の請求範囲外とした。
【００１３】鉄は高い飽和磁束密度を有し、Ｓｉ等の不
純物の添加によって飽和磁束密度は一般的に下がる傾向
にある。Ｆｅが重量％で９９．５％を下回ると、１．９
Ｔ以上の使用において波形歪みが大きくなり、上記の式
の範囲を満たさなくなるため、先述のように限定した。
その他の成分としては、Ａｌ，Ｎ，Ｍｎ，Ｓ等の鋼板に
方向性を生じさせるのに必要な成分や不可避不純物等
は、請求項の範囲でならば本発明の作用を損なうもので
はない。
純物の添加によって飽和磁束密度は一般的に下がる傾向
にある。Ｆｅが重量％で９９．５％を下回ると、１．９
Ｔ以上の使用において波形歪みが大きくなり、上記の式
の範囲を満たさなくなるため、先述のように限定した。
その他の成分としては、Ａｌ，Ｎ，Ｍｎ，Ｓ等の鋼板に
方向性を生じさせるのに必要な成分や不可避不純物等
は、請求項の範囲でならば本発明の作用を損なうもので
はない。
【００１４】鋼板表面に形成される皮膜としては、０．
５kg／mm2 を超える張力を鋼板に加えるものであると、
磁歪曲線の波形歪みが大きくなり、上記の式の範囲を満
たさなくなるようになるため０．５kg／mm2 以下とし
た。この範囲であれば、皮膜の種類、厚さ、付着方法等
特にこだわらない。
５kg／mm2 を超える張力を鋼板に加えるものであると、
磁歪曲線の波形歪みが大きくなり、上記の式の範囲を満
たさなくなるようになるため０．５kg／mm2 以下とし
た。この範囲であれば、皮膜の種類、厚さ、付着方法等
特にこだわらない。
【００１５】図４に本発明の方向性電磁鋼板の磁歪曲線
を、図５に従来の３％Ｓｉを含み鋼板表面に張力皮膜を
有する方向性電磁鋼板の磁歪曲線を示す。図６に本発明
の方向性電磁鋼板と従来の３％Ｓｉを含み鋼板表面に張
力皮膜を有する方向性電磁鋼板を用いて作製した変圧器
を５０Hzで励磁したときの騒音の周波数解析結果を、比
較して示す。本発明の方向性電磁鋼板の騒音は励磁基本
周波数の６次調波である３００Hz以上で小さくなってい
ることがわかる。
を、図５に従来の３％Ｓｉを含み鋼板表面に張力皮膜を
有する方向性電磁鋼板の磁歪曲線を示す。図６に本発明
の方向性電磁鋼板と従来の３％Ｓｉを含み鋼板表面に張
力皮膜を有する方向性電磁鋼板を用いて作製した変圧器
を５０Hzで励磁したときの騒音の周波数解析結果を、比
較して示す。本発明の方向性電磁鋼板の騒音は励磁基本
周波数の６次調波である３００Hz以上で小さくなってい
ることがわかる。
【００１６】
（実施例１）本発明の方向性電磁鋼板と、比較材として
３％Ｓｉを含む方向性電磁鋼板とで積層鉄心を作製し、
５０Hz、１．９Ｔで励磁したときの騒音を測定した結果
を表１に示す。表１から、本発明の方向性電磁鋼板によ
り騒音が２dB程度改善できることがわかる。
３％Ｓｉを含む方向性電磁鋼板とで積層鉄心を作製し、
５０Hz、１．９Ｔで励磁したときの騒音を測定した結果
を表１に示す。表１から、本発明の方向性電磁鋼板によ
り騒音が２dB程度改善できることがわかる。
【００１７】
【表１】
【００１８】（実施例２）本発明の方向性電磁鋼板と、
比較材として３％Ｓｉを含む方向性電磁鋼板とで積層鉄
心を作製し、５０Hzで励磁したときの騒音を測定した結
果を表２に示す。表２から、本発明の方向性電磁鋼板に
より１．９Ｔ以上で騒音が２dB程度改善できることがわ
かる。
比較材として３％Ｓｉを含む方向性電磁鋼板とで積層鉄
心を作製し、５０Hzで励磁したときの騒音を測定した結
果を表２に示す。表２から、本発明の方向性電磁鋼板に
より１．９Ｔ以上で騒音が２dB程度改善できることがわ
かる。
【００１９】
【表２】
【００２０】（実施例３）本発明の方向性電磁鋼板と、
比較材として３％Ｓｉを含む方向性電磁鋼板とで積層鉄
心を作製し、５０Hz、１．９Ｔで励磁したときの磁歪の
３次調波成分と騒音を測定した結果を表３に示す。表３
から、本発明の方向性電磁鋼板によりｎ・λn ／λ0 を
規定した範囲にすることで騒音が２dB程度改善できるこ
とがわかる。
比較材として３％Ｓｉを含む方向性電磁鋼板とで積層鉄
心を作製し、５０Hz、１．９Ｔで励磁したときの磁歪の
３次調波成分と騒音を測定した結果を表３に示す。表３
から、本発明の方向性電磁鋼板によりｎ・λn ／λ0 を
規定した範囲にすることで騒音が２dB程度改善できるこ
とがわかる。
【００２１】
【表３】
【００２２】（実施例４）本発明の方向性電磁鋼板と、
比較材として鋼板に０．５kg／mm2 を超える張力を加え
る皮膜を表面に有する方向性電磁鋼板とで積層鉄心を作
製し、５０Hz、１．９Ｔで励磁したときの、ｎ・λn ／
λ0 の最大値を測定した結果を表４に示す。表４から、
０．５kg／mm2 を超える張力が加わると、ｎ・λn ／λ
0 が０．１２６を超えることがわかる。
比較材として鋼板に０．５kg／mm2 を超える張力を加え
る皮膜を表面に有する方向性電磁鋼板とで積層鉄心を作
製し、５０Hz、１．９Ｔで励磁したときの、ｎ・λn ／
λ0 の最大値を測定した結果を表４に示す。表４から、
０．５kg／mm2 を超える張力が加わると、ｎ・λn ／λ
0 が０．１２６を超えることがわかる。
【００２３】
【表４】
【００２４】
【発明の効果】以上説明した本発明の方向性電磁鋼板に
よって、静止誘導器鉄心の騒音を低減することができ
る。
よって、静止誘導器鉄心の騒音を低減することができ
る。
【図１】方向性電磁鋼板の９０°磁区と１８０°磁区の
模式図。
模式図。
【図２】方向性電磁鋼板の磁歪に及ぼす張力効果を示す
説明図。
説明図。
【図３】高次調波成分を含む波形とその周波数分離のモ
デル図。
デル図。
【図４】本発明の方向性電磁鋼板の磁歪曲線。
【図５】従来の３％Ｓｉを含み鋼板表面に張力皮膜を有
する方向性電磁鋼板の磁歪曲線。
する方向性電磁鋼板の磁歪曲線。
【図６】本発明の方向性電磁鋼板と従来の３％Ｓｉを含
み鋼板表面に張力皮膜を有する方向性電磁鋼板を用いて
作製した変圧器を励磁したときの騒音の周波数解析結
果。
み鋼板表面に張力皮膜を有する方向性電磁鋼板を用いて
作製した変圧器を励磁したときの騒音の周波数解析結
果。
Claims (3)
- 【請求項１】 重量％でＦｅ：９９．５％以上、その他
は不可避的不純物を含有する方向性電磁鋼板で、商用周
波数で励磁するとき、１．９Ｔ以上の磁束密度領域で磁
歪の基本波の大きさとｎ次調波の成分の大きさとの割合
が ｎ・λn ／λ0 ≦０．１２６（λ0 ，λn は磁歪の基本
波，ｎ次調波成分の大きさ，ｎ≧２）の関係を満たし、
静止誘導器での騒音を減少させることを特徴とする低騒
音方向性電磁鋼板。 - 【請求項２】 方向性電磁鋼板において、鋼板表面に形
成される皮膜によって鋼板に加えられる圧延方向の張力
を０．５kg／mm2 以下にすることを特徴とする、請求項
１記載の低騒音方向性電磁鋼板。 - 【請求項３】 請求項１又は２に記載の方向性電磁鋼板
を用いた騒音特性に優れた積層鉄心。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08402695A JP3408885B2 (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | 低騒音方向性電磁鋼板および積層鉄心 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP08402695A JP3408885B2 (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | 低騒音方向性電磁鋼板および積層鉄心 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08283918A true JPH08283918A (ja) | 1996-10-29 |
| JP3408885B2 JP3408885B2 (ja) | 2003-05-19 |
Family
ID=13819053
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP08402695A Expired - Lifetime JP3408885B2 (ja) | 1995-04-10 | 1995-04-10 | 低騒音方向性電磁鋼板および積層鉄心 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3408885B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100450621B1 (ko) * | 2000-05-30 | 2004-09-30 | 신닛뽄세이테쯔 카부시키카이샤 | 저소음 변압기용 일방향성 전자강판 |
| JP2007177260A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Jfe Steel Kk | 磁歪特性に優れる方向性電磁鋼板 |
| JP2012069620A (ja) * | 2010-09-22 | 2012-04-05 | Jfe Steel Corp | 積層体鉄心用の電磁鋼板 |
| JP2016143871A (ja) * | 2015-02-05 | 2016-08-08 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 騒音特性に優れた電気機器鉄心の励磁方法 |
| JP2017128765A (ja) * | 2016-01-20 | 2017-07-27 | 新日鐵住金株式会社 | 方向性電磁鋼板、方向性電磁鋼板の製造方法、変圧器またはリアクトル用の鉄心、および、騒音評価方法 |
-
1995
- 1995-04-10 JP JP08402695A patent/JP3408885B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100450621B1 (ko) * | 2000-05-30 | 2004-09-30 | 신닛뽄세이테쯔 카부시키카이샤 | 저소음 변압기용 일방향성 전자강판 |
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| JP2016143871A (ja) * | 2015-02-05 | 2016-08-08 | Ｊｆｅスチール株式会社 | 騒音特性に優れた電気機器鉄心の励磁方法 |
| JP2017128765A (ja) * | 2016-01-20 | 2017-07-27 | 新日鐵住金株式会社 | 方向性電磁鋼板、方向性電磁鋼板の製造方法、変圧器またはリアクトル用の鉄心、および、騒音評価方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3408885B2 (ja) | 2003-05-19 |
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