JPH0828262A - 内燃機関の排気系構成部品 - Google Patents
内燃機関の排気系構成部品Info
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- JPH0828262A JPH0828262A JP16235994A JP16235994A JPH0828262A JP H0828262 A JPH0828262 A JP H0828262A JP 16235994 A JP16235994 A JP 16235994A JP 16235994 A JP16235994 A JP 16235994A JP H0828262 A JPH0828262 A JP H0828262A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は2つの構成部品をシェル合わせする
ことにより排気系通路を構成する内燃機関の排気系構成
部品に関し、表裏一面のみが空冷されて温度差が生ずる
ことにより発生する熱応力に対して、必要かつ十分な剛
性を確保することを目的とする。 【構成】 ステンレス製の上部シェル16と下部シェル
18とをシェル合わせすることにより排気マニホールド
10を構成する。上部シェル16は走行風で冷却され、
比較的低温に維持されることから、軽量化、小熱容量化
を優先して比較的薄肉に形成する。下部シェル18は、
合わせ代16a,18aによって走行風の流通が阻害さ
れて比較的高温となることから、十分に剛性を確保する
ために肉厚を厚く形成する。
ことにより排気系通路を構成する内燃機関の排気系構成
部品に関し、表裏一面のみが空冷されて温度差が生ずる
ことにより発生する熱応力に対して、必要かつ十分な剛
性を確保することを目的とする。 【構成】 ステンレス製の上部シェル16と下部シェル
18とをシェル合わせすることにより排気マニホールド
10を構成する。上部シェル16は走行風で冷却され、
比較的低温に維持されることから、軽量化、小熱容量化
を優先して比較的薄肉に形成する。下部シェル18は、
合わせ代16a,18aによって走行風の流通が阻害さ
れて比較的高温となることから、十分に剛性を確保する
ために肉厚を厚く形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の排気系構成
部品に係り、特にシェル合わせにより排気系通路を構成
する内燃機関の排気系構成部品に関する。
部品に係り、特にシェル合わせにより排気系通路を構成
する内燃機関の排気系構成部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、特開平4−2654
18号公報に開示される如く、内燃機関の排気系構成部
品である排気マニホールドをシェル合わせによって構成
したものが知られている。
18号公報に開示される如く、内燃機関の排気系構成部
品である排気マニホールドをシェル合わせによって構成
したものが知られている。
【0003】すなわち、内燃機関の排気系通路は、その
途中に配設される排気ガス浄化用の触媒装置を早期に暖
機するため、また排気系通路自身の軽量化のためには、
可能な範囲で薄肉化することが望ましい。
途中に配設される排気ガス浄化用の触媒装置を早期に暖
機するため、また排気系通路自身の軽量化のためには、
可能な範囲で薄肉化することが望ましい。
【0004】そして、かかる要求に対しては、ステンレ
ス等の鋼材を加工して排気マニホールドを構成すること
が有効であり、上記公報には、比較的形状の設計自由度
が高く、かつ製造容易である点を考慮して、ステンレス
鋼板を板金加工して表裏2つの構成部品を形成し、それ
らをシェル合わせすることで所望の形状を実現した例が
示されている。
ス等の鋼材を加工して排気マニホールドを構成すること
が有効であり、上記公報には、比較的形状の設計自由度
が高く、かつ製造容易である点を考慮して、ステンレス
鋼板を板金加工して表裏2つの構成部品を形成し、それ
らをシェル合わせすることで所望の形状を実現した例が
示されている。
【0005】この場合、多気筒内燃機関に対応して複数
の枝管を備える排気マニホールドを、比較的良好な生産
性の下に薄肉化することができ、上述した触媒装置の早
期暖機と排気系通路の軽量化とが実現でき、内燃機関の
排気特性及び燃費特性の改善に有効である。
の枝管を備える排気マニホールドを、比較的良好な生産
性の下に薄肉化することができ、上述した触媒装置の早
期暖機と排気系通路の軽量化とが実現でき、内燃機関の
排気特性及び燃費特性の改善に有効である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、内燃機関の車
載状態によっては、排気系通路の表面側のみが走行風に
よって空冷され、その表裏に大きな温度差が生ずる場合
がある。これに対して、上記従来の排気マニホールドの
如く2つの構成部品をシェル合わせしてなる構成におい
ては、それら2つの構成部品間に熱膨張差が生じ、高温
の排気ガスが排出される状況下では不当な熱応力が発生
する。
載状態によっては、排気系通路の表面側のみが走行風に
よって空冷され、その表裏に大きな温度差が生ずる場合
がある。これに対して、上記従来の排気マニホールドの
如く2つの構成部品をシェル合わせしてなる構成におい
ては、それら2つの構成部品間に熱膨張差が生じ、高温
の排気ガスが排出される状況下では不当な熱応力が発生
する。
【0007】特に、2つの構成部品をシェル合わせする
にあたり、その側部に合わせ代が設けられている場合
は、排気マニホールド表面を流通する空気の裏面側への
流通がその合わせ代によって阻害されることになり、大
きな熱応力を発生させていた。そして、かかる熱応力
は、表面側構成部材に対しては引っ張り応力として、裏
面側構成部材に対しては圧縮応力として作用し、裏面側
構成部材に座屈を生ぜしめるおそれがあった。
にあたり、その側部に合わせ代が設けられている場合
は、排気マニホールド表面を流通する空気の裏面側への
流通がその合わせ代によって阻害されることになり、大
きな熱応力を発生させていた。そして、かかる熱応力
は、表面側構成部材に対しては引っ張り応力として、裏
面側構成部材に対しては圧縮応力として作用し、裏面側
構成部材に座屈を生ぜしめるおそれがあった。
【0008】このため、上記従来の構成により排気マニ
ホールドを形成する場合、各構成部品の肉厚を、裏面側
構成部材に座屈が生じないだけの肉厚に設定する必要が
あり、この意味で、排気マニホールド全体として最適な
薄肉化が実現されていないという問題を有していた。
ホールドを形成する場合、各構成部品の肉厚を、裏面側
構成部材に座屈が生じないだけの肉厚に設定する必要が
あり、この意味で、排気マニホールド全体として最適な
薄肉化が実現されていないという問題を有していた。
【0009】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、2つの構成部品をシェル合わせすることにより
排気系通路を構成するにあたり、一方の構成部品と他方
の構成部品の剛性又は熱膨張率に差異を与えることによ
り、若しくは各構成部品に対して、高温下で作用する熱
応力を相殺する応力を予め与えておくことにより、又は
一方の構成部品のうち側に遮熱用内壁部材を設けること
により、上記の課題を解決する排気系構成部品を提供す
ることを目的とする。
であり、2つの構成部品をシェル合わせすることにより
排気系通路を構成するにあたり、一方の構成部品と他方
の構成部品の剛性又は熱膨張率に差異を与えることによ
り、若しくは各構成部品に対して、高温下で作用する熱
応力を相殺する応力を予め与えておくことにより、又は
一方の構成部品のうち側に遮熱用内壁部材を設けること
により、上記の課題を解決する排気系構成部品を提供す
ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、請求項1
に記載する如く、シェル合わせにて排気系通路を構成す
る内燃機関の排気系構成部品において、シェル合わせさ
れる一方の構成部品と他方の構成部品の剛性を異ならし
めた内燃機関の排気系構成部品により達成される。
に記載する如く、シェル合わせにて排気系通路を構成す
る内燃機関の排気系構成部品において、シェル合わせさ
れる一方の構成部品と他方の構成部品の剛性を異ならし
めた内燃機関の排気系構成部品により達成される。
【0011】また、上記の目的は、請求項2に記載する
如く、シェル合わせにて排気系通路を構成する内燃機関
の排気系構成部品において、シェル合わせされる一方の
構成部品と他方の構成部品の熱膨張率を異ならしめた内
燃機関の排気系構成部品によっても達成される。
如く、シェル合わせにて排気系通路を構成する内燃機関
の排気系構成部品において、シェル合わせされる一方の
構成部品と他方の構成部品の熱膨張率を異ならしめた内
燃機関の排気系構成部品によっても達成される。
【0012】更に、上記の目的は、請求項3に記載する
如く、シェル合わせにて排気系通路を構成する内燃機関
の排気系構成部品において、シェル合わせされる一方の
構成部品に圧縮応力を、他方の構成部品に引っ張り応力
を予め付加した内燃機関の排気系構成部品によっても達
成される。
如く、シェル合わせにて排気系通路を構成する内燃機関
の排気系構成部品において、シェル合わせされる一方の
構成部品に圧縮応力を、他方の構成部品に引っ張り応力
を予め付加した内燃機関の排気系構成部品によっても達
成される。
【0013】そして、請求項4に記載する如く、シェル
合わせにて構成される排気マニホールドにおいて、シェ
ル合わせされる一方の構成部品の内側に、一端のみが当
該排気マニホールドの端部に固定される内壁部材を具備
する排気マニホールドも有効である。
合わせにて構成される排気マニホールドにおいて、シェ
ル合わせされる一方の構成部品の内側に、一端のみが当
該排気マニホールドの端部に固定される内壁部材を具備
する排気マニホールドも有効である。
【0014】
【作用】請求項1記載の発明において、前記排気系構成
部品は、シェル合わせされる構成部品の一方が、他方に
比して高い剛性を有している。このため、前記排気系構
成部品の内部に高温の排気ガスが流通し、かつその表裏
一方の側のみが空冷されて、一方の構成部品に圧縮応力
が作用する場合においても、剛性の高い構成部品に圧縮
応力が作用するように内燃機関を車載すれば、当該排気
系構成部品における座屈が生ずることがない。
部品は、シェル合わせされる構成部品の一方が、他方に
比して高い剛性を有している。このため、前記排気系構
成部品の内部に高温の排気ガスが流通し、かつその表裏
一方の側のみが空冷されて、一方の構成部品に圧縮応力
が作用する場合においても、剛性の高い構成部品に圧縮
応力が作用するように内燃機関を車載すれば、当該排気
系構成部品における座屈が生ずることがない。
【0015】請求項2記載の発明において、前記排気系
構成部品を構成すべくシェル合わせされる2つの構成部
品は、互いに異なる熱膨張率を有している。このため、
前記排気系構成部品の表裏に温度差が生ずる際に、高温
となる側に低熱膨張率の構成部品が、低温となる側に高
熱膨張率の構成部品が配設されるように内燃機関を車載
すれば、かかる状況において2つの構成部品に作用する
熱応力が抑制され、座屈の問題が解消される。
構成部品を構成すべくシェル合わせされる2つの構成部
品は、互いに異なる熱膨張率を有している。このため、
前記排気系構成部品の表裏に温度差が生ずる際に、高温
となる側に低熱膨張率の構成部品が、低温となる側に高
熱膨張率の構成部品が配設されるように内燃機関を車載
すれば、かかる状況において2つの構成部品に作用する
熱応力が抑制され、座屈の問題が解消される。
【0016】請求項3記載の発明において、前記排気系
構成部品を構成する各構成部品の一方には圧縮応力が、
他方には引っ張り応力がそれぞれ予め与えられている。
従って、本発明に係る排気系構成部品においては、予め
圧縮応力が与えられている構成部品が高温となり、予め
引っ張り応力が与えられている構成部品が高温となるべ
く温度差を生ぜしめることにより、高温化における熱応
力が抑制される。
構成部品を構成する各構成部品の一方には圧縮応力が、
他方には引っ張り応力がそれぞれ予め与えられている。
従って、本発明に係る排気系構成部品においては、予め
圧縮応力が与えられている構成部品が高温となり、予め
引っ張り応力が与えられている構成部品が高温となるべ
く温度差を生ぜしめることにより、高温化における熱応
力が抑制される。
【0017】請求項4記載の発明において、前記排気マ
ニホールドを構成する一方の構成部品の内側には、前記
内壁部材が配設される。この場合、該内壁部材は、その
一端のみが排気マニホールドの端部に固定されており、
熱変形が生じても、その変形により何らの熱応力も受け
ない。
ニホールドを構成する一方の構成部品の内側には、前記
内壁部材が配設される。この場合、該内壁部材は、その
一端のみが排気マニホールドの端部に固定されており、
熱変形が生じても、その変形により何らの熱応力も受け
ない。
【0018】一方、該内壁部材で遮熱された前記構成部
品には、排気ガスの熱が伝達され難く、その冷却能力が
不十分であっても比較的低温に維持される。更に、排気
マニホールドを二重管構造とした場合と異なり、一方の
構成部品の側にのみ前記内壁部材を配設していることか
ら、排気マニホールドの熱容量が小さく、その下流に連
通される触媒装置には、高温の排気ガスが供給される。
品には、排気ガスの熱が伝達され難く、その冷却能力が
不十分であっても比較的低温に維持される。更に、排気
マニホールドを二重管構造とした場合と異なり、一方の
構成部品の側にのみ前記内壁部材を配設していることか
ら、排気マニホールドの熱容量が小さく、その下流に連
通される触媒装置には、高温の排気ガスが供給される。
【0019】このため、排気マニホールドの表裏で冷却
特性が異なる場合においても、冷却能力が劣る側に配設
される構成部品の内側に前記内壁部材を配設することと
すれば、その下流に連通される触媒装置の早期暖機を実
現しつつ各構成部品に作用する熱応力の抑制が図られる
ことになる。
特性が異なる場合においても、冷却能力が劣る側に配設
される構成部品の内側に前記内壁部材を配設することと
すれば、その下流に連通される触媒装置の早期暖機を実
現しつつ各構成部品に作用する熱応力の抑制が図られる
ことになる。
【0020】
【実施例】図1は、本発明に係る排気系構成部品の一実
施例である排気マニホールド100の構成を表す構成図
であり、同図(A)はその全体を表す斜視図を、同図
(B)は同図(A)におけるB−B断面を示す。
施例である排気マニホールド100の構成を表す構成図
であり、同図(A)はその全体を表す斜視図を、同図
(B)は同図(A)におけるB−B断面を示す。
【0021】排気マニホールド10は、4気筒式内燃機
関に対応して設けられたものであり、四本の枝管12-1
〜12-4と、それらが集合してなる集合管14とからな
る構成である。
関に対応して設けられたものであり、四本の枝管12-1
〜12-4と、それらが集合してなる集合管14とからな
る構成である。
【0022】枝管12-1〜12-4は、排気マニホールド
10を内燃機関本体に固定する際に用いるフランジ15
に溶接され、それぞれ対応する気筒の排気ポートに連通
して固定される。一方、集合管14の下流には、内燃機
関の排気系通路を構成する触媒装置、排気管等が連通さ
れる。
10を内燃機関本体に固定する際に用いるフランジ15
に溶接され、それぞれ対応する気筒の排気ポートに連通
して固定される。一方、集合管14の下流には、内燃機
関の排気系通路を構成する触媒装置、排気管等が連通さ
れる。
【0023】ここで、本実施例においては、枝管12-1
〜12-4と集合管14からなる排気マニホールド10の
本体部を、ステンレス製の上部シェル16及び下部シェ
ル18で構成している。尚、本実施例においては、これ
ら上部シェル16及び下部シェル18が前記した構成部
品に相当する。
〜12-4と集合管14からなる排気マニホールド10の
本体部を、ステンレス製の上部シェル16及び下部シェ
ル18で構成している。尚、本実施例においては、これ
ら上部シェル16及び下部シェル18が前記した構成部
品に相当する。
【0024】上部シェル16及び下部シェル18は、ス
テンレス鋼板を適当な3次元形状に板金成形して構成さ
れた部材であり、枝管12-1〜12-4及び集合管14と
なる部位の側部には、合わせ代16a,18aを備えて
いる。そして、それらの合わせ代16a,18aを互い
に重ね合わせた状態で溶接等を施すことにより、排気マ
ニホールド10の本体が形成されている。
テンレス鋼板を適当な3次元形状に板金成形して構成さ
れた部材であり、枝管12-1〜12-4及び集合管14と
なる部位の側部には、合わせ代16a,18aを備えて
いる。そして、それらの合わせ代16a,18aを互い
に重ね合わせた状態で溶接等を施すことにより、排気マ
ニホールド10の本体が形成されている。
【0025】ところで、上述の如く排気通路中に触媒装
置を配設するのは、排気ガス中に含有される未燃成分等
を、触媒装置によって浄化するためであるが、触媒装置
においてかかる浄化作用が発揮されるのは、触媒装置の
温度が活性化温度領域に昇温されている場合に限られ
る。
置を配設するのは、排気ガス中に含有される未燃成分等
を、触媒装置によって浄化するためであるが、触媒装置
においてかかる浄化作用が発揮されるのは、触媒装置の
温度が活性化温度領域に昇温されている場合に限られ
る。
【0026】従って、内燃機関の冷間始動時において、
始動直後から良好な排気エミッションを得るためには、
内燃機関の始動後速やかに触媒装置を活性化温度領域に
まで昇温させることが重要であり、内燃機関と触媒装置
との間に存在する排気マニホールドの熱容量は小さいほ
ど有利である。
始動直後から良好な排気エミッションを得るためには、
内燃機関の始動後速やかに触媒装置を活性化温度領域に
まで昇温させることが重要であり、内燃機関と触媒装置
との間に存在する排気マニホールドの熱容量は小さいほ
ど有利である。
【0027】本実施例において、排気マニホールド10
を構成する上部シェル16及び下部シェル18をステン
レス製としたのは、かかる点に着目したものである。す
なわち、排気マニホールド10をステンレス製とする
と、従来一般に使用されていた鋳鉄製のものに比べて大
幅な薄肉化を図ることができ、その熱容量を大幅に減少
させることができる。
を構成する上部シェル16及び下部シェル18をステン
レス製としたのは、かかる点に着目したものである。す
なわち、排気マニホールド10をステンレス製とする
と、従来一般に使用されていた鋳鉄製のものに比べて大
幅な薄肉化を図ることができ、その熱容量を大幅に減少
させることができる。
【0028】このため、本実施例の排気マニホールド1
0を用いた場合、その温度が比較的低温である内燃機関
の冷間始動時においても、排気ガスに対して優れた保温
効果が発揮され、触媒装置において良好な暖機特性が確
保されることになる。
0を用いた場合、その温度が比較的低温である内燃機関
の冷間始動時においても、排気ガスに対して優れた保温
効果が発揮され、触媒装置において良好な暖機特性が確
保されることになる。
【0029】ところで、ステンレス材を用いて成形され
る排気マニホールドには、枝管12 -1〜12-4及び集合
管14それぞれに相当するステンレス製のパイプを結合
してなるパイプ成形タイプと、本実施例の排気マニホー
ルド10の如く、上下二分割された構成部品(上部シェ
ル16及び下部シェル18が相当)をシェル合わせして
なる板金タイプとが知られている。
る排気マニホールドには、枝管12 -1〜12-4及び集合
管14それぞれに相当するステンレス製のパイプを結合
してなるパイプ成形タイプと、本実施例の排気マニホー
ルド10の如く、上下二分割された構成部品(上部シェ
ル16及び下部シェル18が相当)をシェル合わせして
なる板金タイプとが知られている。
【0030】この場合、生産製、及び生産製を加味した
設計の自由度等の観点からすると、パイプ成形タイプに
比べて板金タイプが格段に有利であることから、かかる
構成の排気マニホールドの形式としては一般には板金タ
イプが主流である。
設計の自由度等の観点からすると、パイプ成形タイプに
比べて板金タイプが格段に有利であることから、かかる
構成の排気マニホールドの形式としては一般には板金タ
イプが主流である。
【0031】しかしながら、板金タイプの排気マニホー
ルドにおいては、図1に示す合わせ部16a,18aの
存在により走行風の流れが阻害され、その結果排気マニ
ホールドの表裏で温度差が生じ易く、高温の排気ガスが
流通する状況下では、シェル合わせされた2つの上下シ
ェルに熱応力の問題が生ずることは前記した通りであ
る。
ルドにおいては、図1に示す合わせ部16a,18aの
存在により走行風の流れが阻害され、その結果排気マニ
ホールドの表裏で温度差が生じ易く、高温の排気ガスが
流通する状況下では、シェル合わせされた2つの上下シ
ェルに熱応力の問題が生ずることは前記した通りであ
る。
【0032】この場合、排気マニホールドに要求される
剛性を確保するためには、その肉厚を厚くし、熱応力に
対して十分な耐久性を確保しておくことが有効である
が、かかる手法によれば、排気マニホールドの熱容量が
増加し、触媒装置の早期暖機の実現上不利益を生ずる。
剛性を確保するためには、その肉厚を厚くし、熱応力に
対して十分な耐久性を確保しておくことが有効である
が、かかる手法によれば、排気マニホールドの熱容量が
増加し、触媒装置の早期暖機の実現上不利益を生ずる。
【0033】ところで、排気マニホールドに上述した熱
応力が作用した場合、必ずしもその表裏を構成する上下
シェルが共に剛性上厳しい環境下に置かれるものではな
い。つまり、高温の排気ガスが流通した場合、高温側シ
ェルは700℃〜750℃程度にまで昇温し、一方低温
側シェルの温度は、走行風による冷却効果により600
℃程度に抑制される。
応力が作用した場合、必ずしもその表裏を構成する上下
シェルが共に剛性上厳しい環境下に置かれるものではな
い。つまり、高温の排気ガスが流通した場合、高温側シ
ェルは700℃〜750℃程度にまで昇温し、一方低温
側シェルの温度は、走行風による冷却効果により600
℃程度に抑制される。
【0034】ここで、600℃〜700℃の温度領域
は、本実施例において排気マニホールドの材質として使
用しているステンレス、又は排気マニホールドの材質と
して一般に使用されている鉄等の物性上、大きく剛性に
変化が生ずる温度領域である。
は、本実施例において排気マニホールドの材質として使
用しているステンレス、又は排気マニホールドの材質と
して一般に使用されている鉄等の物性上、大きく剛性に
変化が生ずる温度領域である。
【0035】従って、高温排気ガスの流通に起因して排
気マニホールドに作用する熱応力は、高温側シェルには
剛性が低下した状況で、一方低温側シェルには比較的剛
性に余裕のある状況で作用することになり、かかる熱応
力に対する剛性上の問題は、主に高温側シェルにとって
の問題として把握することができる。
気マニホールドに作用する熱応力は、高温側シェルには
剛性が低下した状況で、一方低温側シェルには比較的剛
性に余裕のある状況で作用することになり、かかる熱応
力に対する剛性上の問題は、主に高温側シェルにとって
の問題として把握することができる。
【0036】そこで、本実施例においては、走行風によ
る冷却効果が得られ難い下部シェル18の剛性のみを高
めることにより、不要な重量増加、及び不要な熱容量増
加を伴うことなく必要とされる剛性を確保することと
し、具体的には、図1(B)に示す如く、下部シェル1
8の肉厚(同図中β)を上部シェル16の肉厚(同図中
α)に比べて厚肉化することとした。
る冷却効果が得られ難い下部シェル18の剛性のみを高
めることにより、不要な重量増加、及び不要な熱容量増
加を伴うことなく必要とされる剛性を確保することと
し、具体的には、図1(B)に示す如く、下部シェル1
8の肉厚(同図中β)を上部シェル16の肉厚(同図中
α)に比べて厚肉化することとした。
【0037】この場合、高温環境化で圧縮応力が作用す
る下部シェル18について十分な剛性を確保することが
でき、従って熱応力による座屈の問題が解消され、一方
比較的低温の環境化で引っ張り応力の作用する上部シェ
ル16について過剰な剛性が付与されることがなく、軽
量かつ小熱容量の排気マニホールド10が実現されてい
る。
る下部シェル18について十分な剛性を確保することが
でき、従って熱応力による座屈の問題が解消され、一方
比較的低温の環境化で引っ張り応力の作用する上部シェ
ル16について過剰な剛性が付与されることがなく、軽
量かつ小熱容量の排気マニホールド10が実現されてい
る。
【0038】ところで、本実施例の排気マニホールド1
0においては、上述の如く上部シェル16について十分
な薄肉化が図られている。このため、車両の走行に伴う
振動、個々の気筒から排出される排気ガスの脈動等が生
じた場合、上部シェル16に振動が生じ易い。かかる振
動は、排気マニホールド10から発せられる放射音とな
り、車両の静粛性を阻害する一因子となるため抑制する
ことが望ましい。
0においては、上述の如く上部シェル16について十分
な薄肉化が図られている。このため、車両の走行に伴う
振動、個々の気筒から排出される排気ガスの脈動等が生
じた場合、上部シェル16に振動が生じ易い。かかる振
動は、排気マニホールド10から発せられる放射音とな
り、車両の静粛性を阻害する一因子となるため抑制する
ことが望ましい。
【0039】このため、本実施例においては、図1
(B)に示す如く上部シェル16の枝管12-1〜12-4
部における断面形状を山型としている。この場合、断面
形状を山形にすることで上部シェル16の面剛性が向上
し、上部シェル16に振動が生じ難くなるため、上述し
た放射音が有効に抑制されて優れた静粛性の確保が可能
となる。
(B)に示す如く上部シェル16の枝管12-1〜12-4
部における断面形状を山型としている。この場合、断面
形状を山形にすることで上部シェル16の面剛性が向上
し、上部シェル16に振動が生じ難くなるため、上述し
た放射音が有効に抑制されて優れた静粛性の確保が可能
となる。
【0040】尚、枝管部12-1〜12-4に加えて集合管
14部の断面形状を山型とすることも有効であり、更に
複数の山部を並列に設けることも有効である。
14部の断面形状を山型とすることも有効であり、更に
複数の山部を並列に設けることも有効である。
【0041】次に、前記請求項2記載の発明の実施例に
ついて説明する。
ついて説明する。
【0042】上述した排気マニホールド10は、上部シ
ェル16と下部シェル18とに温度差が生じた場合、両
者の熱膨張量の相違に伴って熱応力が発生することを前
提として下部シェル18の剛性を高めたものである。
ェル16と下部シェル18とに温度差が生じた場合、両
者の熱膨張量の相違に伴って熱応力が発生することを前
提として下部シェル18の剛性を高めたものである。
【0043】しかしながら、排気マニホールド10の表
裏に温度差が生じた場合に、上部シェル16と下部シェ
ル18とに生ずる熱膨張量がほぼ等量であるとすれば、
両者間に熱応力が生ずることがなく、従って下部シェル
18の座屈が問題となることはない。
裏に温度差が生じた場合に、上部シェル16と下部シェ
ル18とに生ずる熱膨張量がほぼ等量であるとすれば、
両者間に熱応力が生ずることがなく、従って下部シェル
18の座屈が問題となることはない。
【0044】前記請求項2記載の発明はかかる点に着目
したものであり、具体的には、図1に示す如く上部シェ
ル16と下部シェル18とからなる排気マニホールド1
0において、低温側シェルである上部シェル16を熱膨
張率の大きなオーステナイト系ステンレスにより、高温
側シェルである下部シェル18を熱膨張率の小さなフェ
ライト系ステンレスによりそれぞれ構成することにより
実現することができる。
したものであり、具体的には、図1に示す如く上部シェ
ル16と下部シェル18とからなる排気マニホールド1
0において、低温側シェルである上部シェル16を熱膨
張率の大きなオーステナイト系ステンレスにより、高温
側シェルである下部シェル18を熱膨張率の小さなフェ
ライト系ステンレスによりそれぞれ構成することにより
実現することができる。
【0045】この場合、必ずしも図1に示す排気マニホ
ールド10の如く上部シェル16の肉厚と下部シェル1
8の肉厚とに差異を設ける必要もなく、より簡単な構成
で所望の効果を得ることができる。
ールド10の如く上部シェル16の肉厚と下部シェル1
8の肉厚とに差異を設ける必要もなく、より簡単な構成
で所望の効果を得ることができる。
【0046】図2は、前記請求項3記載の発明の実施例
を説明するための図を示す。すなわち、図2に示す排気
マニホールド30においては、上部シェル16に残留圧
縮応力が、下部シェル18に残留引っ張り応力がそれぞ
れ作用している。
を説明するための図を示す。すなわち、図2に示す排気
マニホールド30においては、上部シェル16に残留圧
縮応力が、下部シェル18に残留引っ張り応力がそれぞ
れ作用している。
【0047】かかる構成によれば、排気マニホールド3
0内を高温の排気ガスが流通し、かつ上部シェル16表
面が走行風により冷却された場合、上部シェル16と下
部シェル18とに温度差が生ずるに連れて両者の残留応
力が消滅し、言い換えれば、上部シェル16と下部シェ
ル18とに生ずる熱応力が、残留応力により相殺される
こととなる。
0内を高温の排気ガスが流通し、かつ上部シェル16表
面が走行風により冷却された場合、上部シェル16と下
部シェル18とに温度差が生ずるに連れて両者の残留応
力が消滅し、言い換えれば、上部シェル16と下部シェ
ル18とに生ずる熱応力が、残留応力により相殺される
こととなる。
【0048】従って、排気マニホールド30を構成する
ステンレスの物性上、剛性が低下する高温環境下では、
上部シェル16及び下部シェル18間に作用する引っ張
り又は圧縮応力が抑制され、下部シェル18の座屈を有
効に防止することができる。
ステンレスの物性上、剛性が低下する高温環境下では、
上部シェル16及び下部シェル18間に作用する引っ張
り又は圧縮応力が抑制され、下部シェル18の座屈を有
効に防止することができる。
【0049】尚、本実施例の排気マニホールド30は、
例えば下部シェル18を所定温度に過熱して予め熱膨張
を与えた状況で上部シェル16をシェル合わせを行うこ
とにより、又は下部シェル18若しくは上部シェル16
に機械的に圧縮若しくは引っ張り応力を与えた状態で両
者をシェル合わせすることにより製造することができ
る。
例えば下部シェル18を所定温度に過熱して予め熱膨張
を与えた状況で上部シェル16をシェル合わせを行うこ
とにより、又は下部シェル18若しくは上部シェル16
に機械的に圧縮若しくは引っ張り応力を与えた状態で両
者をシェル合わせすることにより製造することができ
る。
【0050】この場合、前記した請求項2記載の発明の
如く上部シェル16の材質と下部シェル18の材質とを
異ならしめる必要がなく、合わせ代16a,18aにお
いて行われる溶接の品質確保の点でも有利である。
如く上部シェル16の材質と下部シェル18の材質とを
異ならしめる必要がなく、合わせ代16a,18aにお
いて行われる溶接の品質確保の点でも有利である。
【0051】図3は、前記した請求項4記載の発明の一
実施例である排気マニホールド40の構成を表す図であ
り、同図(A)はその側面図、同図(B)は同図(A)
におけるB−B断面図を示す。
実施例である排気マニホールド40の構成を表す図であ
り、同図(A)はその側面図、同図(B)は同図(A)
におけるB−B断面図を示す。
【0052】排気マニホールド40は、ステンレス製の
上部シェル42と下部シェル44とをシェル合わせして
なる構成であると共に、同図に示す如く下部シェル46
の内側に内壁部材46を備えている。
上部シェル42と下部シェル44とをシェル合わせして
なる構成であると共に、同図に示す如く下部シェル46
の内側に内壁部材46を備えている。
【0053】この内壁部材46は、その一端が排気マニ
ホールド40を内燃機関に固定するためのフランジ48
に固定され、かつ下部シェル44との間に鉄綿が挟まれ
ていることによりその位置が規制されており、その他端
は自由端とされている。従って、排気マニホールド40
内に高温の排気ガスが流通して内壁部材46が昇温した
場合、何らの熱応力も受けることなく熱膨張することが
できる。
ホールド40を内燃機関に固定するためのフランジ48
に固定され、かつ下部シェル44との間に鉄綿が挟まれ
ていることによりその位置が規制されており、その他端
は自由端とされている。従って、排気マニホールド40
内に高温の排気ガスが流通して内壁部材46が昇温した
場合、何らの熱応力も受けることなく熱膨張することが
できる。
【0054】一方、内壁部材46により実質的にその内
面が被われている下側シェル44は、内壁部材46の遮
熱効果によって昇温し難い状況となる。このため、車両
走行時に下側シェル46の表面に走行風が到達し難い状
況下にあっても、比較的その温度が低温に維持され、上
部シェル42との間に大きな温度差が生ずることがな
い。
面が被われている下側シェル44は、内壁部材46の遮
熱効果によって昇温し難い状況となる。このため、車両
走行時に下側シェル46の表面に走行風が到達し難い状
況下にあっても、比較的その温度が低温に維持され、上
部シェル42との間に大きな温度差が生ずることがな
い。
【0055】このため、本実施例の排気マニホールド4
0によれば、高温の排気ガスが流通する状況下にあって
も、何ら問題となる熱応力が発生することがなく、剛性
上の問題が生ずることがない。
0によれば、高温の排気ガスが流通する状況下にあって
も、何ら問題となる熱応力が発生することがなく、剛性
上の問題が生ずることがない。
【0056】更に、内壁部材46は、下部シェル44に
対して遮熱部材として機能する他、排気マニホールド4
0内を流通する排気ガスに対しては保温部材として機能
し、高温の排気ガスを触媒装置に供給するためにも有効
である。また、内壁部材46を下側シェル44側にのみ
設け、上側シェル42側に設けていないため、排気マニ
ホールド40の重量増加が最低限必要な範囲に抑制され
ており、軽量化に対する要請をも満たしている。
対して遮熱部材として機能する他、排気マニホールド4
0内を流通する排気ガスに対しては保温部材として機能
し、高温の排気ガスを触媒装置に供給するためにも有効
である。また、内壁部材46を下側シェル44側にのみ
設け、上側シェル42側に設けていないため、排気マニ
ホールド40の重量増加が最低限必要な範囲に抑制され
ており、軽量化に対する要請をも満たしている。
【0057】このように、本実施例の排気マニホールド
40は、触媒装置の早期暖機、及び内燃機関の燃費特性
の向上に有益であると共に、何ら問題となる熱応力が発
生しないことから極めて高い耐久性を確保することがで
きるという利点を有している。
40は、触媒装置の早期暖機、及び内燃機関の燃費特性
の向上に有益であると共に、何ら問題となる熱応力が発
生しないことから極めて高い耐久性を確保することがで
きるという利点を有している。
【0058】ところで、上述した各実施例は、排気系構
成部品の一例として排気マニホールドを例示したもので
あり、本発明は、排気マニホールドの他、例えばシェル
合わせによって構成される排気通路等にも適用が可能で
ある。
成部品の一例として排気マニホールドを例示したもので
あり、本発明は、排気マニホールドの他、例えばシェル
合わせによって構成される排気通路等にも適用が可能で
ある。
【0059】すなわち、排気系構成部品の中で排気ガス
が流通することにより最も表裏に温度差が生じやすいの
は、排気ニホールドであるが、この排気マニホールドか
ら触媒装置に至る排気通路、及び触媒装置下流に形成さ
れる排気通路についても同様の問題が生じ得ることか
ら、これらの排気系構成部品について適用することも有
効である。
が流通することにより最も表裏に温度差が生じやすいの
は、排気ニホールドであるが、この排気マニホールドか
ら触媒装置に至る排気通路、及び触媒装置下流に形成さ
れる排気通路についても同様の問題が生じ得ることか
ら、これらの排気系構成部品について適用することも有
効である。
【0060】以上、本発明の実施例について説明した
が、この本発明の実施例には、特許請求の範囲に記載し
た技術的事項以外に次のような各種の技術的事項の実施
態様を有するものであることを付記しておく。
が、この本発明の実施例には、特許請求の範囲に記載し
た技術的事項以外に次のような各種の技術的事項の実施
態様を有するものであることを付記しておく。
【0061】(1) 請求項1乃至4に記載した排気系
構成部品若しくは排気マニホールドが、側部に合わせ代
を有する2つの構成部材をシェル合わせすることにより
構成されることを特徴とする内燃機関の排気系構成部品
若しくは排気マニホールド。
構成部品若しくは排気マニホールドが、側部に合わせ代
を有する2つの構成部材をシェル合わせすることにより
構成されることを特徴とする内燃機関の排気系構成部品
若しくは排気マニホールド。
【0062】(2) 請求項1乃至3に記載した排気系
構成部品が、内燃機関の排気マニホールドであることを
特徴とする内燃機関の排気系構成部品。
構成部品が、内燃機関の排気マニホールドであることを
特徴とする内燃機関の排気系構成部品。
【0063】(3) 請求項1記載の排気系構成部品に
おいて、シェル合わせされる構成部品のうち、内燃機関
の運転中に高温となる側の構成部品に比して低温となる
側の構成部品の剛性を高めたことを特徴とする内燃機関
の排気系構成部品。
おいて、シェル合わせされる構成部品のうち、内燃機関
の運転中に高温となる側の構成部品に比して低温となる
側の構成部品の剛性を高めたことを特徴とする内燃機関
の排気系構成部品。
【0064】(4) 請求項2記載の排気系構成部品に
おいて、シェル合わせされる構成部品のうち、内燃機関
の運転中に高温となる側の構成部品に比して低温となる
側の構成部品の熱膨張率を高めたことを特徴とする内燃
機関の排気系構成部品。
おいて、シェル合わせされる構成部品のうち、内燃機関
の運転中に高温となる側の構成部品に比して低温となる
側の構成部品の熱膨張率を高めたことを特徴とする内燃
機関の排気系構成部品。
【0065】(5) 請求項3記載の排気系構成部品に
おいて、シェル合わせされる構成部品のうち、内燃機関
の運転中に高温となる側の構成部品に圧縮応力を、低温
となる側の構成部品に引っ張り応力を予め与えたことを
特徴とする内燃機関の排気系構成部品。
おいて、シェル合わせされる構成部品のうち、内燃機関
の運転中に高温となる側の構成部品に圧縮応力を、低温
となる側の構成部品に引っ張り応力を予め与えたことを
特徴とする内燃機関の排気系構成部品。
【0066】(6) 請求項4記載の排気マニホールド
において、シェル合わせされる構成部品のうち、低温と
なる側の構成部品の内側に前記内壁部材を配設したこと
を特徴とする排気マニホールド。
において、シェル合わせされる構成部品のうち、低温と
なる側の構成部品の内側に前記内壁部材を配設したこと
を特徴とする排気マニホールド。
【0067】
【発明の効果】上述の如く、請求項1記載の発明によれ
ば、排気系構成部品を構成する各構成部品のうち、高温
化で圧縮応力が作用する構成部品のみが高剛性化され
る。このため、本発明によれば、排気構成通路が無駄に
高剛性化されることがなく、適切な薄肉化を実現しつつ
十分な剛性が確保できるという特徴を有している。
ば、排気系構成部品を構成する各構成部品のうち、高温
化で圧縮応力が作用する構成部品のみが高剛性化され
る。このため、本発明によれば、排気構成通路が無駄に
高剛性化されることがなく、適切な薄肉化を実現しつつ
十分な剛性が確保できるという特徴を有している。
【0068】また、請求項2記載の発明によれば、排気
系構成通路を構成する2つの構成部品が異なる熱膨張率
を有している。このため、それら2つの構成部品に温度
差が生じた場合に、低熱膨張率の構成部品が高温、高熱
膨張率の構成部品が低温となるように排気構成部品を搭
載すれば、各構成部品の熱変形量に大きな差異が生ずる
ことがなく、従って構成部品間に大きな熱応力が作用す
ることがなく、座屈の問題を有効に解消することができ
る。
系構成通路を構成する2つの構成部品が異なる熱膨張率
を有している。このため、それら2つの構成部品に温度
差が生じた場合に、低熱膨張率の構成部品が高温、高熱
膨張率の構成部品が低温となるように排気構成部品を搭
載すれば、各構成部品の熱変形量に大きな差異が生ずる
ことがなく、従って構成部品間に大きな熱応力が作用す
ることがなく、座屈の問題を有効に解消することができ
る。
【0069】更に、請求項3記載の発明によれば、排気
系構成部品を構成する各構成部品に予め圧縮又は引っ張
り応力を与えておくことで、高温下における熱応力を相
殺することができる。
系構成部品を構成する各構成部品に予め圧縮又は引っ張
り応力を与えておくことで、高温下における熱応力を相
殺することができる。
【0070】この場合、排気系構成部品が低温である場
合には、各構成部品間に比較的大きな残留応力が作用す
ることとなるが、かかる低温時には、構成部品において
剛性がさほど問題とならず、一方、各構成部品における
剛性が問題とされる高温時には、各構成部品間に作用す
る応力が有効に抑制され、排気系構成部品としての適切
な薄肉化と剛性確保とを両立することができる。
合には、各構成部品間に比較的大きな残留応力が作用す
ることとなるが、かかる低温時には、構成部品において
剛性がさほど問題とならず、一方、各構成部品における
剛性が問題とされる高温時には、各構成部品間に作用す
る応力が有効に抑制され、排気系構成部品としての適切
な薄肉化と剛性確保とを両立することができる。
【0071】そして、請求項4記載の発明によれば、冷
却能力が劣る側に配設される構成部品側にのみ配設され
る内壁部材が、排気マニホールド全体としての熱容量を
増加させることなく、かつ何らの熱応力を受けることな
く、その構成部品に対する遮熱板として機能する。
却能力が劣る側に配設される構成部品側にのみ配設され
る内壁部材が、排気マニホールド全体としての熱容量を
増加させることなく、かつ何らの熱応力を受けることな
く、その構成部品に対する遮熱板として機能する。
【0072】このため、本発明によれば、その下流に連
通される触媒装置の早期暖機を実現し、かつ各構成部品
の薄肉化による十分な軽量化を実現しつつ、十分な剛性
を確保し得る排気マニホールドを実現することができる
という特長を有している。
通される触媒装置の早期暖機を実現し、かつ各構成部品
の薄肉化による十分な軽量化を実現しつつ、十分な剛性
を確保し得る排気マニホールドを実現することができる
という特長を有している。
【図1】請求項1及び2記載の発明の一実施例である排
気マニホールドの全体構成図である。
気マニホールドの全体構成図である。
【図2】請求項3記載の発明の一実施例である排気マニ
ホールドの側面図である。
ホールドの側面図である。
【図3】請求項4記載の発明の一実施例である排気マニ
ホールドの構成図である。
ホールドの構成図である。
10,30,40 排気マニホールド 12-1〜12-4 枝管 14 集合管 16,42 上部シェル 16a,18a 合わせ代 18,44 下部シェル 46 内壁部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 正信 愛知県豊田市高丘新町天王1番地 アイシ ン高丘株式会社内 (72)発明者 岡本 雅美 愛知県豊田市高丘新町天王1番地 アイシ ン高丘株式会社内 (72)発明者 縄田 英次 愛知県豊田市高丘新町天王1番地 アイシ ン高丘株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 シェル合わせにて排気系通路を構成する
内燃機関の排気系構成部品において、 シェル合わせされる一方の構成部品と他方の構成部品の
剛性を異ならしめたことを特徴とする内燃機関の排気系
構成部品。 - 【請求項2】 シェル合わせにて排気系通路を構成する
内燃機関の排気系構成部品において、 シェル合わせされる一方の構成部品と他方の構成部品の
熱膨張率を異ならしめたことを特徴とする内燃機関の排
気系構成部品。 - 【請求項3】 シェル合わせにて排気系通路を構成する
内燃機関の排気系構成部品において、 シェル合わせされる一方の構成部品に圧縮応力を、他方
の構成部品に引っ張り応力を予め付加したことを特徴と
する内燃機関の排気系構成部品。 - 【請求項4】 シェル合わせにて構成される排気マニホ
ールドにおいて、 シェル合わせされる一方の構成部品の内側に、一端のみ
が当該排気マニホールドの端部に固定される内壁部材を
具備することを特徴とする排気マニホールド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16235994A JPH0828262A (ja) | 1994-07-14 | 1994-07-14 | 内燃機関の排気系構成部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16235994A JPH0828262A (ja) | 1994-07-14 | 1994-07-14 | 内燃機関の排気系構成部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0828262A true JPH0828262A (ja) | 1996-01-30 |
Family
ID=15753073
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16235994A Pending JPH0828262A (ja) | 1994-07-14 | 1994-07-14 | 内燃機関の排気系構成部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0828262A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6651425B2 (en) | 1999-04-01 | 2003-11-25 | Metaldyne Tubular Products, Inc. | Stamped exhausts manifold for vehicle engines |
JP2011144709A (ja) * | 2010-01-12 | 2011-07-28 | Nisshin Steel Co Ltd | エキゾーストマニホールド |
DE19953826B4 (de) * | 1998-11-09 | 2014-04-30 | Suzuki Motor Corp. | Auspuffkrümmer für Verbrennungsmotoren |
JP2016223317A (ja) * | 2015-05-28 | 2016-12-28 | 富士重工業株式会社 | 排気管構造 |
-
1994
- 1994-07-14 JP JP16235994A patent/JPH0828262A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE19953826B4 (de) * | 1998-11-09 | 2014-04-30 | Suzuki Motor Corp. | Auspuffkrümmer für Verbrennungsmotoren |
US6651425B2 (en) | 1999-04-01 | 2003-11-25 | Metaldyne Tubular Products, Inc. | Stamped exhausts manifold for vehicle engines |
JP2011144709A (ja) * | 2010-01-12 | 2011-07-28 | Nisshin Steel Co Ltd | エキゾーストマニホールド |
JP2016223317A (ja) * | 2015-05-28 | 2016-12-28 | 富士重工業株式会社 | 排気管構造 |
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