JPH082820A - 糸条ガイド方法およびその装置 - Google Patents

糸条ガイド方法およびその装置

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JPH082820A
JPH082820A JP13757894A JP13757894A JPH082820A JP H082820 A JPH082820 A JP H082820A JP 13757894 A JP13757894 A JP 13757894A JP 13757894 A JP13757894 A JP 13757894A JP H082820 A JPH082820 A JP H082820A
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JP
Japan
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yarn
guide
guide roller
yarns
rotary shaft
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JP13757894A
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Yoshito Yamazaki
義人 山崎
Kunio Fukamachi
邦男 深町
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
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Nippon Steel Corp
Nippon Steel Chemical Co Ltd
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01DMECHANICAL METHODS OR APPARATUS IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS
    • D01D10/00Physical treatment of artificial filaments or the like during manufacture, i.e. during a continuous production process before the filaments have been collected
    • D01D10/04Supporting filaments or the like during their treatment
    • D01D10/0436Supporting filaments or the like during their treatment while in continuous movement
    • D01D10/0463Supporting filaments or the like during their treatment while in continuous movement the filaments being maintained parallel
    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/14Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
    • D01F9/32Apparatus therefor

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  • Guides For Winding Or Rewinding, Or Guides For Filamentary Materials (AREA)
  • Inorganic Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 搬送される炭素繊維などの糸条に、毛羽立ち
や糸切れを生じさせることなくガイドする。 【構成】 それ自体回転自在な回転軸27には、糸条S
をガイドする複数のガイドローラ29が、回転軸27に
対してそれぞれ他のガイドローラ29とは独立して回転
自在に、そして同軸的に取り付けられている。そして回
転軸29は、駆動用モータ35により糸条Sを搬送する
向きと一致する向きに回転されるようになっている。し
たがって、駆動用モータ35を駆動して回転軸27を回
転させると、回転軸27と各ガイドローラ29との間に
生ずる摩擦力が、各ガイドローラ29を回転させる力と
して各ガイドローラ29に付与される。したがって、糸
条Sとガイドローラ29との間のずれが防止あるいは低
減され、毛羽立ちや糸切れが防止あるいは低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一括して同時に送られ
る複数の糸条、特に低張力で脆弱な複数のフィラメント
糸をガイドする糸条ガイド方法およびその装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維の製造ラインでは、ボビンから
解舒された糸条、例えばピッチ系炭素繊維プレカーサー
繊維束などの低張力で脆弱なフィラメント糸を、焼成工
程や表面処理工程に連続的に送って炭素繊維を製造して
いる。また、炭素繊維を量産する工業的規模の生産ライ
ンでは、複数のボビンから平行して糸条を送り出して炭
素繊維を製造している。このように製造ラインでは、糸
条を連続的に送り出しており、製造ラインの各所に設置
されるガイドローラによって、糸条を所定の方向や位置
に案内している。
【0003】図3は、従来用いられているガイド装置1
01を示す平面図である。このガイド装置101では、
各糸条Sを案内するガイドローラを一体に形成した一体
ガイドローラ103が軸受105を介して回転自在に支
持されている。したがって、炭素繊維の製造ラインが運
転され、各糸条Sが連続的に送られると、糸条Sは、糸
条Sにより連れ回される一体ガイドローラ103により
ガイドされる。以下、このガイド装置を一体型フリーガ
イド装置101と称す。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような一体型フリ
ーガイド装置101により糸条Sをガイドする場合、平
行して送られる糸条S相互の間で伸縮差が生ずると、各
糸条Sに対応するガイドローラは全て一体に回転される
ため、一体ガイドローラ103といずれかの糸条Sとの
間にずれが生じることとなり、毛羽立ちや糸切れが生じ
てしまう。
【0005】また一方では、図4に示されるように、各
糸条Sを案内する各ガイドローラ111a,111b…
が、それぞれ独立して回転し得るように支持されている
ガイド装置(以下、分割型フリーガイド装置)113を
用いている。このガイド装置113では、各ガイドロー
ラ111a,111b…は独自の周速度をとり得るの
で、各糸条Sの送り速度に違いがあっても、糸条Sと対
応するガイドローラ111a,111b…との間にずれ
が生ずることはない。
【0006】ところが、上記の両ガイド装置101,1
13は、いずれも駆動機構を備えていないので、ガイド
ローラと糸条との接触部分、いわゆる接触角が十分でな
く、生ずる摩擦抵抗が小さい場合、ガイドローラが回転
しないことがある。このような場合、ガイドローラと糸
条との間にずれが生じ、糸条の表面に毛羽立ちが生じた
り、ずれの影響が大きい場合は糸切れが生じてしまう。
【0007】そこで、図5に示されるように、図示しな
い駆動源に接続される駆動用ベルト121により一体ガ
イドローラ123を糸条Sの送り速度に同期させて駆動
することを試みたが、ガイドローラを一体化すると、一
体型フリーガイド装置101と同様、各糸条S間におい
て生ずる伸縮差に対応することができず、毛羽立ちや糸
切れを生じてしまう。また各ガイドローラを独立回転可
能に設置した場合は、各ガイドローラにそれぞれ別個の
駆動手段を接続することは構造的に困難である。
【0008】以上のような問題点に鑑みてなされた本発
明は、一括して同時に送られる糸条相互間に伸縮差が生
じるなどして、各糸条相互間において搬送速度差が生じ
ても、各糸条とガイドローラとの間にずれを生じさせる
ことがないか、あるいは各糸条とガイドローラの周速差
を低減でき、またガイドローラと糸条とが接する領域が
小さい場合であっても、各糸条とガイドローラとの間に
ずれを生じさせることがないか、あるいは各糸条とガイ
ドローラの周速差を低減できる糸条ガイド方法およびそ
の装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の糸条ガイド装置は、一括して搬送される複数の糸条
をガイドするガイドローラを有する糸条ガイド装置にお
いて、同軸的に取り付けられると共にそれぞれ独立回転
自在である前記複数のガイドローラのそれぞれを、各ガ
イドローラのガイド対象たる糸条の送り速度に同期ある
いはほぼ一致する周速で回転させると共に、ガイド対象
たる糸条に接する位置におけるガイドローラの回転の向
きを当該糸条を送る向きと一致させたことを特徴として
いる。
【0010】そして、これらの特徴に加えて、前記複数
のガイドローラが取り付けられる回転軸を回転自在に支
持すると共に、この回転軸に、当該回転軸を所定の向き
に回転する駆動手段を接続したことを特徴とする糸条ガ
イド装置によっても、上記目的が達成される。
【0011】また、上記目的を達成する本発明の糸条ガ
イド方法は、一括して搬送される複数の糸条をガイドす
る糸条ガイド方法において、それぞれ独立して回転自在
である複数のガイドローラが同軸的に取り付けられる回
転軸を回転させて当該回転軸と前記複数のガイドローラ
との間に摩擦力を生じさせる工程と、この摩擦力を前記
複数のガイドローラの回転力として当該複数のガイドロ
ーラのそれぞれに付与する工程とを有することを特徴と
している。
【0012】
【作用】一括して搬送される複数の糸条の数に対応する
数のガイドローラは同軸的に取り付けられており、また
独立して回転自在に取り付けられているので、各ガイド
ローラのガイド対象である各糸条の送り速度がそれぞれ
異なる場合であっても、各ガイドローラは、それぞれ個
別的に対応する糸条の送り速度に同期あるいはほぼ一致
される。また、各ガイドローラは、対応する糸条と接す
る位置における回転の向きが、糸条を搬送する向きに一
致するように回転される。
【0013】また、糸条をガイドする各ガイドローラ
を、それぞれ独立回転自在に回転軸に支持し、この回転
軸を駆動手段によって回転させると、回転軸とガイドロ
ーラとの間に摩擦力が生じ、この摩擦力が、各ガイドロ
ーラに回転力として付与される。
【0014】このようにして対応する糸条の送り速度に
一致した周速度で各ガイドローラを回転させると、糸条
とガイドローラとの間にずれを生じさせることなく糸条
がガイドされる。また、同時に送られる各糸条の送り速
度にばらつきが生ずると、各ガイドローラの周速度が、
対応する糸条の送り速度に応じて個別的に変化する。し
たがって、糸条とガイドローラとの間におけるずれが防
止あるいは低減され、糸条の毛羽立ちが防止あるいは低
減される。
【0015】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図1は、本発明に係る糸条ガイド装置を備えた炭
素繊維を製造するラインの一部を示す概略図である。
【0016】図示されるように、この製造ライン11の
一端には、例えばピッチ系炭素繊維プレカーサー繊維束
など低張力で脆弱な炭素繊維材料からなる糸条Sが巻き
取られたボビン13が回転自在に支持されている。この
ボビン13を巻き取り時の向きとは反対の矢印Rの向き
に回転させることにより、糸条Sを解舒して製造ライン
11内に送り出している。製造ライン11に送り出され
た糸条Sは、製造ライン11に設置されるフィードロー
ラ15を通って、製造ライン11に沿って設置される黒
鉛化処理炉17や表面処理装置19などの各処理工程を
行う装置に送り込まれた後、巻取り用のボビン20に巻
き取られる。
【0017】また、製造ライン11の各所には、糸条S
を各装置に案内したり、送る向きを変えたり、あるいは
平行して送られる糸条S相互の接触を防止したりするた
めの糸条ガイド装置21,23が設置されており、糸条
Sをガイドしている。例えば、前述のような素材からな
る糸条Sを黒鉛化処理する黒鉛化炉17の周囲に着目す
ると、図1に示されるように、黒鉛化炉17の糸条入口
側と出口側の両側に、それぞれ糸条ガイド装置21,2
3が設置されている。このうち、糸条入口側の第1糸条
ガイド装置21は、ボビン13から解舒され送り出され
た糸条Sを黒鉛化炉17に案内しており、第2糸条ガイ
ド装置23は、黒鉛化炉17において黒鉛化処理された
糸条Sを次工程に案内している。
【0018】以下、糸条ガイド装置の構成を説明する。
なお、両糸条ガイド装置21,23は同様の構成である
ので、ここでは、図2に示される第1糸条ガイド装置に
ついてのみ説明することとし、第2糸条ガイド装置の説
明は省略する。
【0019】図2に示されるように、第1糸条ガイド装
置21は、支持部材25に回転自在に支持される回転軸
27を有している。この回転軸27には、送られる糸条
Sの数に対応する数だけガイドローラ29a,29b,
29c…が取り付けられており、各ガイドローラ29
は、その外周に形成される溝部により、対応する糸条S
を案内している。これらのガイドローラ29は、それぞ
れ軸受31a,31b,31c…を介して回転自在に回
転軸27に取り付けられており、糸条Sが送られる際に
糸条Sと溝部との間に生ずる摩擦力により、回転され
る。また各ガイドローラ29は、他のガイドローラとは
独立して取り付けられており(いわゆる分割型のガイド
ローラであり)、相互に異なる周速度で回転することが
できる。したがって、例えば、同時に送られる糸条S相
互間において伸縮差が生じ、見掛け上の糸条Sの送り速
度に差が生じると、各ガイドローラ29は、対応する糸
条Sの送り速度に対応してそれぞれ個別の回転速度で回
転できる。この結果、各ガイドローラ29が相互に一体
である場合(いわゆる一体型ガイドローラの場合)に生
じていた糸条Sの伸縮差によるずれを防止あるいは低減
でき、糸条Sの毛羽立ちや糸切れを防止あるいは低減で
きる。
【0020】またガイドローラ29が取り付けられてい
る回転軸27には、プーリ33が固定されている。この
プーリ33には、駆動用モータ35に連動する駆動用ベ
ルト37が掛けられている。したがって、回転軸27は
駆動用モータ35に連動して回転する。なお駆動手段
は、モータに限られるものではなく、駆動手段により駆
動される製造ライン内のフィードローラ15であっても
よい。また、駆動用ベルト37の代りに歯車等を使うこ
ともできる。このようにして回転軸27が回転される
と、各ガイドローラ29に、軸受31を介して回転軸2
7から、静止摩擦あるいは転がり摩擦(動摩擦)により
生ずる回転力が付与される。したがって、糸条Sとガイ
ドローラ29との間に生ずる摩擦力が、ガイドローラ2
9を回転させる力としては不十分な場合であっても、こ
の、回転軸27から付与される回転力を合わせた力によ
り、糸条Sとガイドローラ29との間のずれを低減させ
つつ、ガイドローラ29を回転させることができる。
【0021】糸条Sとガイドローラ29との間に生ずる
摩擦力が小さくなる場合とは、例えば、糸状Sが低テン
ションで送られている場合や、糸条Sとガイドローラ2
9との接触部分が少ない、いわゆる接触角が小さい場合
などである。
【0022】また、回転軸27と各ガイドローラ29は
相対回転自在であるので、回転軸27をガイドローラ2
9の角速度に一致しない状態で回転させることができ
る。この場合、回転軸27からガイドローラ29には、
転がり摩擦による回転する向きの回転力が付与される。
なお、角速度が一致する状態にあっては、ガイドローラ
29は回転軸27に対して相対的に静止することとなる
ので、ガイドローラ29には静止摩擦力による回転力が
付与される。
【0023】したがって、例えば、隣接して送られる糸
条S相互の接触を防止することを主目的とし、糸条Sと
ガイドローラ29との接触角が十分確保できないような
場合、従来の糸条ガイド装置では、糸条Sからガイドロ
ーラ29に付与される回転力が不足し、糸条Sとガイド
ローラ29との間にずれが生じる場合があったが、本実
施例の糸条ガイド装置21,23を用いると、回転軸2
7からもガイドローラ29に回転力が付与されるので、
ずれを低減した状態で、ガイドローラ29を回転させる
ことができ、毛羽立ちや糸切れを防止あるいは低減でき
る。
【0024】ところで、回転軸27から付与される回転
力は、回転軸27とガイドローラ29の間の相対速度な
どにより定まるのであり、製造ライン11内に送られる
糸条Sの数の多少とは無関係である。すなわち、各ガイ
ドローラ29は、それぞれ独立して回転軸27に軸支さ
れているので、対応する糸条S以外の糸条Sから回転力
を受けることはない。このため、いわゆる一体ガイドロ
ーラの場合には、ガイドローラ1つ当たりの、糸条Sか
ら付与される回転力は、製造ライン11内に送られる糸
条Sの数の増減に伴って増減するが、本実施例において
はこのようなことはない。したがって、例えば、送られ
る糸条Sの数が少ない場合(部分錘搬送時)でも、各ガ
イドローラ29に付与される回転力の減少を防止でき、
ガイドローラ29と糸条Sとの間のずれ、そして毛羽立
ちや糸切れを防止あるいは低減できる。
【0025】なお、回転軸27と各ガイドローラ29と
の間に介在される各軸受31の摩擦力が多少ばらついて
も、ガイドローラ29には回転力が付与されるという点
から、各軸受31の摩擦力についてのばらつきの許容範
囲は比較的広いといえる。
【0026】このような糸条ガイド装置の作用を説明す
る。
【0027】製造ライン11が運転されると、駆動用モ
ータ35が回転され、また複数のボビン13から解舒さ
れ送り出されたそれぞれの糸条Sが製造ライン11内に
送られる。各糸条Sが製造ライン11内に送られると、
溝部に接する糸条Sから各ガイドローラ29に回転力が
付与される。また、駆動用モータ35が回転されると、
駆動用ベルト37およびプーリ33を介して回転軸27
が回転される。このように、製造ライン運転時、ガイド
ローラ29には、糸条Sからだけでなく回転軸27から
も回転力が付与される。したがって、糸条Sとガイドロ
ーラ29との接触角を十分に確保できず、糸条Sとガイ
ドローラ29の間に生ずる摩擦力だけではガイドローラ
29が回転しないか、あるいはずれが生ずるような場合
でも、回転軸27からの回転力を合わせると、糸条Sと
の間のずれを低減した状態で、ガイドローラ29を回転
させることができ、毛羽立ちや糸切れを防止あるいは低
減することができる。
【0028】次に示される表1は、本実施例の糸条ガイ
ド装置と、分割型ガイドローラが回転しない回転軸に取
り付けられた従来の糸条ガイド装置(比較例)とで、糸
条における毛羽立ちの発生状況を比較した実験結果を示
すものである。ここで、実験例1,2が従来の糸条ガイ
ド装置を用いた場合(比較例)の結果であり、実験例
3,4が本実施例の糸条ガイド装置を用いた場合の結果
である。
【0029】
【表1】
【0030】この表に示されるように、回転軸が回転し
ない従来の糸条ガイド装置を用いると、毛羽の増加数は
71,80である一方、実施例の糸条ガイド装置を用い
ると、毛羽の増加数は54,27であり、増加数に差が
現れた。また、糸条ガイド装置を通過する前の毛羽の数
で通過後の毛羽の数を割って求めた増加係数の比較にお
いても、従来の糸条ガイド装置を用いた場合は、増加係
数が3前後であるのに対し、本実施例の装置を用いた場
合は、増加係数が2前後であり、差が現れた。この結
果、本実施例の糸条ガイド装置が、毛羽の発生を抑制す
る効果を有することが確認された。このようにして毛羽
立ちを抑制することができれば、当然糸切れを防止ある
いは低減することができる。
【0031】また、各ガイドローラ29は、それぞれ独
立して回転軸27に取り付けられているので、各糸条S
相互に伸縮差が生じると、それぞれ対応する糸条Sの送
り速度に一致する周速度で回転する。したがって、糸条
Sとガイドローラ29との間にずれが生ずることはな
い。この場合、当初、各ガイドローラの回転時の角速度
と回転軸の角速度とを一致させていても、一部のガイド
ローラ29で、回転軸27の角速度に一致しない角速度
で回転するものが生ずるが、角速度が一致しない場合で
あっても、回転軸27からは転がり摩擦による回転力が
付与され、各速度差が低減される。
【0032】さらに、各ガイドローラ29は、それぞれ
独立に回転可能であるので、全てのガイドローラ29を
用いて糸条Sを案内する時(全錘搬送時)と、部分錘搬
送時とで、各糸条Sから各ガイドローラ29に付与され
る回転力が変化することがない。したがって、製造ライ
ン11内に送られる糸条Sの数の減少により、各ガイド
ローラ29に付与される回転力が減少することはなく、
糸条Sとの間のずれが増大することはない。
【0033】このようにして糸条Sが第1ガイドローラ
21により案内されて、黒鉛化炉17内に導かれる。黒
鉛化処理され、炉内から送り出された糸条Sは、第2ガ
イドローラ23によって案内され、次工程の表面処理装
置19などに案内され、最終的に巻き取り用のボビン2
0に巻き取られる。
【0034】なお、この実施例の糸条ガイド装置21,
23は、黒鉛化炉17に案内される糸条Sをガイドする
ものとして用いられているが、これは本発明に係る糸条
ガイド装置21,23の利用範囲を限定するものではな
く、例えば、同じ製造ライン11に沿って設置される表
面処理工程19へ案内される糸条Sをガイドするために
用いてもよい。さらには、炭素繊維の製造ライン以外で
あっても、複数の糸条を同時に送る装置であって、同時
に送られる糸条相互間に送り中に伸縮差が生じる虞のあ
るような糸条搬送ラインに用いることができる。
【0035】
【発明の効果】以上のように、各ガイドローラは、他の
ガイドローラとは独立して回転軸に取り付けられている
ので、相互に異なる周速度で回転できる。つまり同時に
送られる糸条相互に伸縮差が生じるなどして、見掛け上
の糸条の送り速度に差が生じても、各ガイドローラの回
転速度を、対応する糸条の送り速度の変化に対応させて
個別的に変化させることができる。したがって、糸条と
ガイドローラとのずれを防止あるいは低減でき、糸条の
毛羽立ちや糸切れを防止あるいは低減できる。
【0036】また、各ガイドローラは回転軸に対して回
転自在であるので、回転軸が回転するとガイドローラに
は軸受を介して回転軸から摩擦力により生ずる回転力が
付与される。したがって、糸条のガイドローラへの接触
角が小さく、糸条からガイドローラに付与される回転力
が、ガイドローラを回転させるには不十分であっても、
回転軸から付与される回転力により、糸条とガイドロー
ラとの間のずれを低減させた状態でガイドローラを回転
させることができる。
【0037】さらに、ガイドローラと回転軸の回転時の
角速度を一致させなくても、回転軸を回転させることに
より、回転軸からガイドローラに回転力を付与すること
ができる。したがって、それぞれのガイドローラの回転
速度が異なる場合であっても、回転軸からそれぞれのガ
イドローラに回転力を付与することができ、糸条とガイ
ドローラとの間のずれを防止あるいは低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る糸条ガイド装置を備えた炭素繊
維を製造するラインの一部を示す概略図である。
【図2】 第1糸条ガイド装置を示す一部に断面部分を
有する平面図である。
【図3】 従来用いられている糸条ガイド装置を示す平
面図である。
【図4】 従来用いられている別の糸条ガイド装置を示
す平面図である。
【図5】 従来用いられているさらに別の糸条ガイド装
置を示す平面図である。
【符号の説明】
21…第1糸条ガイド装置、21…第2糸条ガイド装
置、25…支持部材、 27…回転軸、
29…ガイドローラ、31…軸受、 3
3…プーリ、 35…駆動用モータ、37…駆動
用ベルト。 S…糸条

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一括して搬送される複数の糸条(S) をガ
    イドするガイドローラ(29)を有する糸条ガイド装置にお
    いて、 同軸的に取り付けられると共にそれぞれ独立回転自在で
    ある前記複数のガイドローラ(29)のそれぞれを、各ガイ
    ドローラ (29a,…) のガイド対象たる糸条(S)の送り速
    度に同期あるいはほぼ一致する周速で回転させると共
    に、ガイド対象たる糸条(S) に接する位置におけるガイ
    ドローラ(29)の回転の向きを当該糸条(S)を送る向きと
    一致させたことを特徴とする糸条ガイド装置。
  2. 【請求項2】 前記複数のガイドローラ(29)が取り付け
    られる回転軸(27)を回転自在に支持すると共に、この回
    転軸(27)に、当該回転軸(27)を所定の向きに回転する駆
    動手段(35)を接続したことを特徴とする請求項1に記載
    の糸条ガイド装置。
  3. 【請求項3】 一括して搬送される複数の糸条(S) をガ
    イドする糸条ガイド方法において、 それぞれ独立して回転自在である複数のガイドローラ(2
    9)が同軸的に取り付けられる回転軸(27)を回転させて当
    該回転軸(27)と前記複数のガイドローラ(29)との間に摩
    擦力を生じさせる工程と、この摩擦力を前記複数のガイ
    ドローラ(29)の回転力として当該複数のガイドローラ(2
    9)のそれぞれに付与する工程とを有することを特徴とす
    る糸条ガイド方法。
JP13757894A 1994-06-20 1994-06-20 糸条ガイド方法およびその装置 Withdrawn JPH082820A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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