JPH08279247A - 再生信号処理方法及び装置並びにディスク装置 - Google Patents

再生信号処理方法及び装置並びにディスク装置

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JPH08279247A
JPH08279247A JP8037395A JP8037395A JPH08279247A JP H08279247 A JPH08279247 A JP H08279247A JP 8037395 A JP8037395 A JP 8037395A JP 8037395 A JP8037395 A JP 8037395A JP H08279247 A JPH08279247 A JP H08279247A
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analog
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waveform
offset
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JP8037395A
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English (en)
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Umeo Oshio
梅夫 押尾
Yoshiaki Narita
芳昭 成田
Sunao Nakamura
直 中村
Yoshihiro Hamura
美宏 端村
Hiroshi Muto
弘 武藤
Takao Sugawara
隆夫 菅原
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、再生信号処理方法及び装置並びに
ディスク装置に関し、記録媒体から再生された上下非対
称な再生信号波形を補正することにより検出誤差を抑制
し、上下非対称性の大きな再生信号波形を出力するMR
ヘッドであってもディスク装置に使用可能として、MR
ヘッドの歩留りを向上させてコストを低減すると共に、
MRヘッドに起因するディスク装置内の各回路の微調整
を不要にして、ディスク装置の歩留りを向上させてコス
トを低減することを目的とする。 【構成】 記録媒体から再生された上下非対称な再生信
号波形を処理する再生信号処理方法において、再生信号
波形を等価手段の前段で上下対称性のある再生信号波形
に補正するステップを備えるように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は再生信号処理方法及び装
置並びにディスク装置に係り、特に記録媒体から再生さ
れた上下非対称な再生信号波形を補正する再生信号処理
方法及び装置並びにその様な信号処理方法又は装置を用
いるディスク装置に関する。
【0002】近年、情報処理量の著しい増加に伴い、磁
気ディスク装置内に設けられた磁気ディスクの記録密度
を向上させて記憶容量を増大することが求められてい
る。この様な高記録密度の磁気ディスクから信号を再生
する際に、従来のインダクティブヘッドを用いたのでは
再生信号レベルが低く高品質の再生信号を得ることはで
きないので、磁気抵抗効果型(MR)ヘッドを採用する
ことが提案されている。MRヘッドは、インダクティブ
ヘッドと比較すると感度が高いので、高記録密度の磁気
ディスクからでも充分高いレベルの再生信号を得ること
ができる。
【0003】しかし、現時点で実用化されているMRヘ
ッドの出力する再生信号は、MRヘッドに使用する材質
や製造バラツキ等により、上下非対称な波形を有する。
他方、磁気ディスクの高記録密度化に伴い、再生信号の
ディジタル処理を行う際に隣接ビット間で干渉が発生し
てしまう。
【0004】このため、MRヘッドから出力される上下
非対称な再生信号波形にそのままディジタル処理を施す
と、再生信号の正の部分と負の部分とで干渉量が異なっ
てしまい、再生信号の検出誤差が生じてしまう。従っ
て、再生信号の検出誤差を減少させるために、MRヘッ
ドから出力される上下非対称な再生信号波形を補正する
ことが望まれている。
【0005】
【従来の技術】図12は、従来の磁気ディスク装置の一
例を示すブロック図である。同図中、磁気ディスク11
0に記録するべき入力信号(入力符号)は、プリコーダ
101によりプリコードされ、プリコーダ101からは
入力信号と1クロック前のプリコード結果の排他的論理
和(OR)がプリコーダ出力として出力される。NRZ
I変換器102は、プリコーダ101からのプリコーダ
出力をNRZI変換し、NRZI変換器102が出力す
る記録電流が記録ヘッド103により磁気ディスク11
0上に記録される。
【0006】他方、再生ヘッド105は、磁気ディスク
110上の記録信号を再生して増幅器106へ供給す
る。増幅器106の出力する再生信号波形は、アナログ
・ディジタル変換器(ADC)107によりディジタル
信号に変換され、等価器108により等価処理を施され
る。等価器108は、現在の再生信号波形と1クロック
前の再生信号波形とを加算することにより、磁気ディス
ク110に記録されている入力信号(入力符号)を再生
する。
【0007】図13は、図12に示す磁気ディスク装置
の各部における信号波形を示すタイミングチャートであ
る。図13中、(a)はプリコーダ101に入力される
入力信号(入力符号)、(b)はプリコーダ出力、
(c)は記録ヘッド103に供給される記録電流、
(d)は増幅器106から得られる再生信号波形、
(e)は等価器108の出力値「1」,「0」,「−
1」を黒丸印で示す。図13(e)中、一点鎖線はディ
ジタル化される前の再生信号波形を示す。尚、図13で
は、使用する再生ヘッド105が理想的な特性を有し、
上下対称な再生信号波形を出力するMRヘッドである場
合の信号波形を示す。
【0008】このように、MRヘッドが理想的な特性を
有し、上下対称な再生信号波形を出力する場合には、等
価器108でパーシャルレスポンスによる等価を行う
と、図14に示す如き検出結果が得られる。即ち、図1
4(a)に示す再生信号波形aと同図(b)に示す再生
信号波形aを1クロック遅らせた再生信号波形bとを加
算し、同図(c)に示すパーシャルレスポンス波形cを
生成する。論理信号dは、パーシャルレスポンス波形c
と各出力値「1」,「0」,「−1」のスライスレベル
との比較により得られる。尚、出力値「1」と「−1」
とは、いずれも論理値「1」として検出される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際のMRヘ
ッドが出力する再生信号は、MRヘッドに使用する材質
や製造バラツキ等により、上下非対称な波形を有する。
つまり、磁気ディスク110に記録された図1(a)に
示す磁気記録データをMRヘッドで再生すると、MRヘ
ッドから出力される再生信号波形は図15(b)に示す
ように上下非対称となる。再生信号波形中、正方向の振
幅Aと負方向の振幅Bとは、再生信号波形が上下対称で
あればA=Bであるが、実際には図15(b)に示すよ
うにA≠Bである。尚、図15(b)中、ZLは再生信
号波形のゼロ(0)レベルを示し、EZLは再生信号波
形の平均値である電気的0レベルを示す。
【0010】又、ADC107は、図16に示すように
直線的な入出力特性を有するので、上下非対称な再生信
号波形が入力されると、その上下非対称な出力がそのま
まADC107より出力される。このため、MRヘッド
が上下非対称な再生信号波形を出力する場合には、等価
器108でパーシャルレスポンスによる等価を行うと、
図17に示す如き検出結果が得られる。即ち、図17
(a)に示す再生信号波形aと同図(b)に示す再生信
号波形aを1クロック遅らせた再生信号波形bとを加算
し、同図(c)に示すパーシャルレスポンス波形cを生
成する。論理信号dは、パーシャルレスポンス波形cと
各出力値「1」,「0」,「−1」のスライスレベルと
の比較により得られる。尚、出力値「1」と「−1」と
は、いずれも論理値「1」として検出される。
【0011】図14(c)と図17(c)との比較から
も明らかな如く、図17(c)では上記上下非対称な再
生信号波形のために、左から4番目と7番目の論理値が
「−1」であるべきところが振幅が「−1」のスライス
レベルまで充分に達しないことから誤って「0」として
検出されてしまう。又、左から5番目と6番目の論理値
は、正しく「0」として検出されはするものの、振幅が
殆ど「1」のスライスレベルまで達しており、誤検出に
対するマージンが極めて少ない。
【0012】上記の如く、再生ヘッド105にMRヘッ
ドを用いると、高い再生信号レベルは得られるものの、
上下非対称な再生信号波形に起因する検出誤差が生じて
しまうので、ある程度の検出誤差を容認せざるを得ない
という問題があった。このため、上下非対称性の大きな
再生信号波形を出力するMRヘッドは磁気ディスク装置
には使用できず、捨てられるため、MRヘッドの歩留り
が極めて悪くコストも高いという問題もあった。
【0013】更に、上下非対称な再生信号波形を出力す
るMRヘッドを使用するには、磁気ディスク装置内のフ
ィルターのカットオフ周波数の微調整や回路のスレッシ
ョルド電圧の微調整等の各種回路の微調整が各MRヘッ
ドについて必要となり、微調整に面倒な作業と時間を要
すると共に、MRヘッドを使用する磁気ディスク装置の
歩留りが低下してコストも高くなるという問題もあっ
た。
【0014】そこで、本発明は、記録媒体から再生され
た上下非対称な再生信号波形を補正することにより検出
誤差を抑制し、上下非対称性の大きな再生信号波形を出
力するMRヘッドであっても磁気ディスク装置に使用可
能として、MRヘッドの歩留りを向上させてコストを低
減すると共に、MRヘッドに起因する磁気ディスク装置
内の各回路の微調整を不要にして、磁気ディスク装置の
歩留りを向上させてコストを低減することを目的とす
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記の課題は、請求項1
記載の、記録媒体から再生された上下非対称な再生信号
波形を処理する再生信号処理方法において、該再生信号
波形を等価手段の前段で上下対称性のある再生信号波形
に補正するステップを備えた再生信号処理方法により達
成できる。
【0016】請求項2記載の発明では、請求項1の発明
において、前記補正するステップは、前記等価手段の前
段に設けられたアナログ・ディジタル変換器の入出力特
性を用いて前記再生信号波形を上下対称性のある再生信
号波形に補正する。請求項3記載の発明では、請求項2
の発明において、前記上下非対称な再生信号波形中、正
の部分の信号波形を(+)、負の部分の信号波形を
(−)、正の部分の信号振幅をA、負の部分の信号振幅
をB、時間をt、信号の半値幅をT50とすると、正の
部分の波形及び負の部分の波形は一般的にはローレンツ
波形 (+)= A/[1+(2t/T50)2 ] (−)= B/[1+(2t/T50)2 ] で表され、前記補正するステップは、正の部分の信号振
幅A及び負の部分の信号振幅Bを測定するステップと、
A≧Bであると信号振幅A,Bの測定結果を用いて前記
アナログ・ディジタル変換器の負の部分の利得をA/B
に、A≦Bであると正の部分の利得をB/Aに設定する
と共に、前記アナログ・ディジタル変換器のオフセット
OSTを、 OST=[∫(+)dt+∫(−)dt+0+0]/4 で表される平均値に設定するステップとからなる。
【0017】請求項4記載の発明では、請求項3の発明
において、前記補正するステップは、正の部分の信号振
幅A及び負の部分の信号振幅Bを、ヘッド毎に測定する
ステップを更に有する。請求項5記載の発明では、請求
項2の発明において、前記補正するステップは、前記ア
ナログ・ディジタル変換器の利得及びオフセットをパラ
メータとして記録再生装置のエラーレートを測定し、エ
ラーレートが最小となるように利得及びオフセットを設
定する。
【0018】請求項6記載の発明では、請求項2の発明
において、前記補正するステップは、前記アナログ・デ
ィジタル変換器でサンプリングした電圧を「1」,
「0」,「−1」のスライスレベルのグループ別に分け
て、各グループ別に平均電圧+Vav,0av,−Va
vを求めるステップと、平均電圧0avを該アナログ・
ディジタル変換器のオフセット電圧として設定してオフ
セットの補正を行うと共に、該アナログ・ディジタル変
換器の負の側の利得を+Vav/−Vav倍又は正の側
の利得を−Vav/+Vav倍した値を該アナログ・デ
ィジタル変換器の基準電圧として設定するステップとか
らなる。
【0019】請求項7記載の発明では、請求項3〜6の
いずれかの発明において、前記補正するステップは、前
記アナログ・ディジタル変換器の片方の側の利得を増加
させると共に、他方の利得も同じ割合で減少させること
により、全体としての信号振幅を許容範囲内に収める。
【0020】請求項8記載の発明では、請求項3〜6の
いずれかの発明において、前記補正するステップは、前
記アナログ・ディジタル変換器の正側及び負側の利得を
別々に設定する。請求項9記載の発明では、請求項3〜
6のいずれかの発明において、前記記録媒体は、サーボ
領域、プリアンブル領域、トレーニング領域、シンクバ
イト領域及びデータ領域を含むトラックフォーマットで
記録されたディスクであり、前記補正するステップは、
前記アナログ・ディジタル変換器の利得及びオフセット
の設定を、サーボ領域、プリアンブル領域、トレーニン
グ領域、シンクバイト領域又はデータ領域のタイミング
で行う。
【0021】上記の課題は、請求項10記載の、記録媒
体から再生された上下非対称な再生信号波形を処理する
再生信号処理装置において、該再生信号波形を等価手段
の前段で上下対称性のある再生信号波形に補正する手段
を備えた再生信号処理装置によっても達成できる。
【0022】請求項11記載の発明では、請求項10の
発明において、前記補正する手段は、前記等価手段の前
段に設けられたアナログ・ディジタル変換器の入出力特
性を用いて前記再生信号波形を上下対称性のある再生信
号波形に補正する。請求項12記載の発明では、請求項
11の発明において、 前記上下非対称な再生信号波形
中、正の部分の信号波形を(+)、負の部分の信号波形
を(−)、正の部分の信号振幅をA、負の部分の信号振
幅をB、時間をt、信号の半値幅をT50とすると、正
の部分の波形及び負の部分の波形は一般的にはローレン
ツ波形 (+)= A/[1+(2t/T50)2 ] (−)= B/[1+(2t/T50)2 ] で表され、前記補正する手段は、正の部分の信号振幅A
及び負の部分の信号振幅Bを測定する手段と、A≧Bで
あると信号振幅A,Bの測定結果を用いて前記アナログ
・ディジタル変換器の負の部分の利得をA/Bに、A≦
Bであると正の部分の利得をB/Aに設定すると共に、
前記アナログ・ディジタル変換器のオフセットOST
を、 OST=[∫(+)dt+∫(−)dt+0+0]/4 で表される平均値に設定する手段とからなる。
【0023】請求項13記載の発明では、請求項12の
発明において、前記補正するステップは、正の部分の信
号振幅A及び負の部分の信号振幅Bを、ヘッド毎に測定
するステップを更に有する。請求項14記載の発明で
は、請求項11の発明において、前記補正する手段は、
前記アナログ・ディジタル変換器の利得及びオフセット
をパラメータとして記録再生装置のエラーレートを測定
し、エラーレートが最小となるように利得及びオフセッ
トを設定する。
【0024】請求項15記載の発明では、請求項11の
発明において、前記補正する手段は、前記アナログ・デ
ィジタル変換器でサンプリングした電圧を「1」,
「0」,「−1」のスライスレベルのグループ別に分け
て、各グループ別に平均電圧+Vav,0av,−Va
vを求める手段と、平均電圧0avを該アナログ・ディ
ジタル変換器のオフセット電圧として設定してオフセッ
トの補正を行うと共に、該アナログ・ディジタル変換器
の負の側の利得を+Vav/−Vav倍又は正の側の利
得を−Vav/+Vav倍した値を該アナログ・ディジ
タル変換器の基準電圧として設定する手段とからなる。
【0025】請求項16記載の発明では、請求項12〜
15のいずれかの発明において、前記補正する手段は、
前記アナログ・ディジタル変換器の片方の側の利得を増
加させると共に、他方の利得も同じ割合で減少させるこ
とにより、全体としての信号振幅を許容範囲内に収め
る。
【0026】請求項17記載の発明では、請求項12〜
15のいずれかの発明において、前記補正する手段は、
前記アナログ・ディジタル変換器の正側及び負側の利得
を別々に設定する。請求項18記載の発明では、請求項
12〜15のいずれかの発明において、前記記録媒体
は、サーボ領域、プリアンブル領域、トレーニング領
域、シンクバイト領域及びデータ領域を含むトラックフ
ォーマットで記録されたディスクであり、前記補正する
手段は、前記アナログ・ディジタル変換器の利得及びオ
フセットの設定を、サーボ領域、プリアンブル領域、ト
レーニング領域、シンクバイト領域又はデータ領域のタ
イミングで行う。
【0027】上記の課題は、請求項19記載の、ディス
ク上を移動して該ディスクから記録情報を読み出すヘッ
ドと、該ヘッドの出力信号に基づいて上下非対称な再生
信号波形を再生する再生手段と、該再生信号波形を上下
対称性のある再生信号波形に補正する補正手段と、該補
正手段の後段に設けられ、再生信号波形から該ディスク
に記録された記録情報を検出する等価手段とを備えたデ
ィスク装置によっても達成できる。
【0028】請求項20記載の発明では、請求項19の
発明において、前記補正手段は、前記等価手段の前段に
設けられたアナログ・ディジタル変換器からなり、該ア
ナログ・ディジタル変換器の入出力特性を用いて前記再
生信号波形を上下対称性のある再生信号波形に補正す
る。
【0029】請求項21記載の発明では、請求項20の
発明において、前記上下非対称な再生信号波形中、正の
部分の信号波形を(+)、負の部分の信号波形を
(−)、正の部分の信号振幅をA、負の部分の信号振幅
をB、時間をt、信号の半値幅をT50とすると、正の
部分の波形及び負の部分の波形は一般的にはローレンツ
波形 (+)= A/[1+(2t/T50)2 ] (−)= B/[1+(2t/T50)2 ] で表され、前記補正手段は、正の部分の信号振幅A及び
負の部分の信号振幅Bを測定する手段と、A≧Bである
と信号振幅A,Bの測定結果を用いて前記アナログ・デ
ィジタル変換器の負の部分の利得をA/Bに、A≦Bで
あると正の部分の利得をB/Aに設定すると共に、前記
アナログ・ディジタル変換器のオフセットOSTを、 OST=[∫(+)dt+∫(−)dt+0+0]/4 で表される平均値に設定する手段とからなる。
【0030】請求項22記載の発明では、請求項21の
発明において、前記補正するステップは、正の部分の信
号振幅A及び負の部分の信号振幅Bを、ヘッド毎に測定
するステップを更に有する。請求項23記載の発明で
は、請求項20の発明において、前記補正手段は、前記
アナログ・ディジタル変換器の利得及びオフセットをパ
ラメータとして記録再生装置のエラーレートを測定し、
エラーレートが最小となるように利得及びオフセットを
設定する。
【0031】請求項24記載の発明では、請求項20の
発明において、前記補正手段は、前記アナログ・ディジ
タル変換器でサンプリングした電圧を「1」,「0」,
「−1」のスライスレベルのグループ別に分けて、各グ
ループ別に平均電圧+Vav,0av,−Vavを求め
る手段と、平均電圧0avを該アナログ・ディジタル変
換器のオフセット電圧として設定してオフセットの補正
を行うと共に、該アナログ・ディジタル変換器の負の側
の利得を+Vav/−Vav倍又は正の側の利得を−V
av/+Vav倍した値を該アナログ・ディジタル変換
器の基準電圧として設定する手段とからなる。
【0032】請求項25記載の発明では、請求項21〜
24のいずれかの発明において、前記補正手段は、前記
アナログ・ディジタル変換器の片方の側の利得を増加さ
せると共に、他方の利得も同じ割合で減少させることに
より、全体としての信号振幅を許容範囲内に収める。
【0033】請求項26記載の発明では、請求項21〜
24のいずれかの発明において、前記補正手段は、前記
アナログ・ディジタル変換器の正側及び負側の利得を別
々に設定する。請求項27記載の発明では、請求項21
〜24のいずれかの発明において、前記ディスクは、サ
ーボ領域、プリアンブル領域、トレーニング領域、シン
クバイト領域及びデータ領域を含むトラックフォーマッ
トで記録されており、前記補正手段は、前記アナログ・
ディジタル変換器の利得及びオフセットの設定を、サー
ボ領域、プリアンブル領域、トレーニング領域、シンク
バイト領域又はデータ領域のタイミングで行う。
【0034】
【作用】請求項1記載の発明によれば、記録媒体から再
生された上下非対称な再生信号波形を補正することによ
り検出誤差を抑制し、上下非対称性の大きな再生信号波
形を出力するMRヘッドであっても磁気ディスク装置に
使用可能として、MRヘッドの歩留りを向上させてコス
トを低減すると共に、MRヘッドに起因する磁気ディス
ク装置内の各回路の微調整を不要にして、磁気ディスク
装置の歩留りを向上させてコストを低減することもでき
る。
【0035】請求項2〜6記載の発明によれば、簡単な
回路を使用することで上下非対称な再生信号波形を補正
することができる。請求項7記載の発明によれば、再生
信号波形の補正により全体の波形が大きくなりすぎるこ
とを防止することができる。
【0036】請求項8記載の発明によれば、再生信号波
形に合わせてビット間隔の最適化を図ることができる。
請求項9記載の発明によれば、利得及びオフセットの設
定を、サーボ領域のタイミングで行った場合は干渉のな
い波形での最適化を図ることができ、プリアンブル領域
のタイミングで行った場合は干渉の多いデータに合わせ
た最適化を図ることができ、トレーニング領域のタイミ
ングで行った場合は平均的な干渉を持ったデータでの最
適化を図ることができ、データ領域のタイミングで行っ
た場合は実際の検出条件に合わせた最適化を図ることが
できる。
【0037】請求項10記載の発明によれば、記録媒体
から再生された上下非対称な再生信号波形を補正するこ
とにより検出誤差を抑制し、上下非対称性の大きな再生
信号波形を出力するMRヘッドであっても磁気ディスク
装置に使用可能として、MRヘッドの歩留りを向上させ
てコストを低減すると共に、MRヘッドに起因する磁気
ディスク装置内の各回路の微調整を不要にして、磁気デ
ィスク装置の歩留りを向上させてコストを低減すること
もできる。
【0038】請求項11〜15記載の発明によれば、簡
単な回路を使用することで上下非対称な再生信号波形を
補正することができる。請求項16記載の発明によれ
ば、再生信号波形の補正により全体の波形が大きくなり
すぎることを防止することができる。
【0039】請求項17記載の発明によれば、再生信号
波形に合わせてビット間隔の最適化を図ることができ
る。請求項18記載の発明によれば、利得及びオフセッ
トの設定を、サーボ領域のタイミングで行った場合は干
渉のない波形での最適化を図ることができ、プリアンブ
ル領域のタイミングで行った場合は干渉の多いデータに
合わせた最適化を図ることができ、トレーニング領域の
タイミングで行った場合は平均的な干渉を持ったデータ
での最適化を図ることができ、データ領域のタイミング
で行った場合は実際の検出条件に合わせた最適化を図る
ことができる。
【0040】請求項19記載の発明によれば、ディスク
から再生された上下非対称な再生信号波形を補正するこ
とにより検出誤差を抑制し、上下非対称性の大きな再生
信号波形を出力するMRヘッドであっても磁気ディスク
装置に使用可能として、MRヘッドの歩留りを向上させ
てコストを低減すると共に、MRヘッドに起因する磁気
ディスク装置内の各回路の微調整を不要にして、磁気デ
ィスク装置の歩留りを向上させてコストを低減すること
もできる。
【0041】請求項20〜24記載の発明によれば、簡
単な回路を使用することで上下非対称な再生信号波形を
補正することができる。請求項25記載の発明によれ
ば、再生信号波形の補正により全体の波形が大きくなり
すぎることを防止することができる。
【0042】請求項26記載の発明によれば、再生信号
波形に合わせてビット間隔の最適化を図ることができ
る。請求項27記載の発明によれば、利得及びオフセッ
トの設定を、サーボ領域のタイミングで行った場合は干
渉のない波形での最適化を図ることができ、プリアンブ
ル領域のタイミングで行った場合は干渉の多いデータに
合わせた最適化を図ることができ、トレーニング領域の
タイミングで行った場合は平均的な干渉を持ったデータ
での最適化を図ることができ、データ領域のタイミング
で行った場合は実際の検出条件に合わせた最適化を図る
ことができる。
【0043】従って、本発明によれば、記録媒体から再
生された上下非対称な再生信号波形を補正することによ
り検出誤差を抑制し、上下非対称性の大きな再生信号波
形を出力するMRヘッドであっても磁気ディスク装置に
使用可能として、MRヘッドの歩留りを向上させてコス
トを低減すると共に、MRヘッドに起因する磁気ディス
ク装置内の各回路の微調整を不要にして、磁気ディスク
装置の歩留りを向上させてコストを低減することも可能
となる。
【0044】
【実施例】先ず、本発明になる再生信号処理方法の第1
実施例を、図1〜図3と共に説明する。本実施例では、
記録媒体から再生された図1に示すような上下非対称な
再生信号波形を、図12に示した如き磁気ディスク装置
であれば等価器の前段で上下対称性のある再生信号波形
に補正する。つまり、例えばADCの入出力特性を図2
に示すような特性に設定すれば、上下非対称な再生信号
波形を上下対称性のある再生信号波形に補正することが
できる。これにより、MRヘッドが理想的な特性を有さ
ず、上下非対称な再生信号波形を出力するとしても、等
価器でパーシャルレスポンスによる等価を行うと、図3
に示す如き検出結果が得られる。即ち、図3(a)に示
す再生信号波形aと同図(b)に示す再生信号波形aを
1クロック遅らせた再生信号波形bとを加算し、同図
(c)に示すパーシャルレスポンス波形cを生成する。
論理信号dは、パーシャルレスポンス波形cと各出力値
「1」,「0」,「−1」のスライスレベルとの比較に
より得られ、検出誤差は生じない。尚、出力値「1」と
「−1」とは、いずれも論理値「1」として検出され
る。
【0045】この場合、図1に再生信号波形中、正の部
分の信号波形を(+)、負の部分の信号波形を(−)、
正の部分の信号振幅をA、負の部分の信号振幅をB、時
間をt、信号の半値幅をT50とすると、正の部分の波
形及び負の部分の波形は一般的には次の式(1)のロー
レンツ波形で表される。
【0046】 (+)= A/[1+(2t/T50)2 ] (−)= B/[1+(2t/T50)2 ] ・・・式(1) 正の部分の信号振幅A及び負の部分の信号振幅Bは、M
Rヘッド毎に測定可能である。従って、A≧Bであれ
ば、測定結果を用いてADCの負の部分の利得をA/B
に設定し、A≦Bであれば正の部分の利得をB/Aに設
定する。又、データが「1」となる確率と「0」となる
確率とが等しいと仮定すると、ADCのオフセットOS
Tは、次の式(2)で表される平均値に設定すれば良
い。
【0047】 OST=[∫(+)dt+∫(−)dt+0+0]/4 ・・・式(2) このように、本実施例では、上記平均値をADCのオフ
セット電圧として逆方向に印加することにより、オフセ
ットの補正と行うと共に、ADCの片方(例えば、負の
側)の利得をA/B倍(又は正の側の利得をB/A倍)
した値をADCの負の側の基準電圧として印加すること
により、利得の補正を行う。
【0048】図4は、再生信号処理方法の第1実施例の
動作を示すフローチャートである。同図中、ステップS
1は各MRヘッドについて、予め上下非対称な再生信号
波形の正の部分の信号振幅A及び負の部分の信号振幅B
を測定する。MRヘッドからの再生信号波形は、例えば
磁気ディスクに記録されているサーボパターンのような
信号を再生して得ても、試験用のデータを磁気ディスク
に記録して再生することにより得ても良い。ステップS
2は、MRヘッドから得られた再生信号波形がローレン
ツ波形であると仮定し、ADCのオフセットOSTを上
記の如き式で表される平均値に設定する。ステップS3
は、この平均値をADCのオフセット電圧として逆方向
に印加することにより、オフセットの補正と行う。又、
ステップS4は、ADCの片方(例えば、負の側)の利
得をA/B倍(又は正の側の利得をB/A倍)した値を
ADCの負の側の基準電圧として印加することにより、
利得の補正を行う。これにより、上下非対称な再生信号
波形を上下対称性のある再生信号波形に補正することが
できる。
【0049】次に、本発明になる再生信号処理方法の第
2実施例を、図5と共に説明する。本実施例では、AD
Cの利得及びオフセットOSTをパラメータとして磁気
ディスク装置のエラーレートを測定し、エラーレートが
最小となるように利得及びオフセットOSTを設定す
る。エラーレートとしては、例えばエラーが発生した回
数を計数することで求める。これにより、オフセット及
び利得の補正が行われ、上下非対称な再生信号波形を上
下対称性のある再生信号波形に補正することができる。
【0050】図5は、再生信号処理方法の第2実施例の
動作を示すフローチャートである。同図中、ステップS
21はADCの利得及びオフセットOSTを変化させ
る。例えば、ADCの利得及びオフセットOSTのうち
一方の値を変化させる動作を、他方の各種値について行
う。各値の変化は、ステップ的に行っても連続的に行っ
ても良い。ステップS22は、ADCの利得及びオフセ
ットOSTの各値について測定された磁気ディスク装置
のエラーレートを測定する。ステップS23は、測定さ
れたエラーレートが最小となるADCの利得及びオフセ
ットOSTの夫々の値を求める。ステップS24は、ス
テップ23で求めたADCの利得及びオフセットOST
の各値をADCのオフセット電圧及び基準電圧として印
加する。
【0051】次に、本発明になる再生信号処理方法の第
3実施例を、図6と共に説明する。本実施例では、AD
Cでサンプリングした電圧を、「1」,「0」,「−
1」のスライスレベルのグループ別に分けて、各グルー
プ別に平均電圧+Vav,0av,−Vavを求める。
上記平均電圧0avは、ADCのオフセット電圧として
印加することにより、オフセットの補正を行う。又、A
DCの片方(例えば、負の側)の利得を+Vav/−V
av倍した値をADCの負の側の基準電圧として印加す
る。この場合、平均電圧+Vav,−Vavは夫々正の
部分の信号振幅Aと負の部分の信号振幅Bとに比例して
いるので、利得を補正したことになる。これにより、上
下非対称な再生信号波形を上下対称性のある再生信号波
形に補正することができる。
【0052】図6は、再生信号処理方法の第3実施例の
動作を示すフローチャートである。同図中、ステップS
21はADCでサンプリングした電圧を、「1」,
「0」,「−1」のスライスレベルのグループ別に分け
て記憶する。ステップS22は、各グループ別に記憶さ
れた電圧の平均電圧+Vav,0av,−Vavを求め
る。ステップS23は、上記平均電圧0avをADCの
オフセット電圧として印加することにより、オフセット
の補正を行う。又、ステップS24は、ADCの片方
(例えば、負の側)の利得を+Vav/−Vav倍した
値をADCの負の側の基準電圧として印加することによ
り、利得の補正を行う。
【0053】尚、上記再生信号処理方法の第1〜第3実
施例において、例えばADCの片方(例えば、負の側)
の利得のみを増加させると、全体としての信号振幅が大
きくなりすぎてしまう場合もある。この様な場合には、
ADCの他方(この場合、正の側)の利得も同じ割合で
減少させることにより、全体としての信号振幅を許容範
囲内に収めることができる。
【0054】又、上記再生信号処理方法の第1〜第3実
施例において、ADCの正側及び負側の利得を別々に設
定することにより、再生信号波形に合わせたビット間隔
の最適化を図ることもできる。つまり、MRヘッドによ
っては、再生信号波形の正の部分の信号振幅A及び負の
部分の信号振幅Bとの間の関係がA≦Bとなる場合とA
≧Bとなる場合とがあるので、ADCの正側及び負側の
利得を別々に設定すれば、どちらの場合にも対応するこ
とができる。
【0055】更に、上記再生信号処理方法の第1〜第3
実施例において、ADCの利得及びオフセットの設定
は、任意のタイミングで行うことが可能である。磁気デ
ィスク上のトラックが例えば図7(a),(b)に示す
ようなトラックフォーマットで記録されている場合、A
DCの利得及びオフセットを設定は、サーボ領域、プリ
アンブル領域、トレーニング領域、シンクバイト領域又
はデータ領域のタイミングで行える。
【0056】図8は、図7に示すトラックフォーマット
におけるサーボ領域、プリアンブル領域、トレーニング
領域、シンクバイト領域及びデータ領域のパターンの一
例を示す図である。図8中、1)はサーボパターンを示
し、グレーコードは磁気ディスクのシリンダ番号やセク
タ番号を示し、インデックスは磁気ディスク上の位置情
報を示し、ポジションNは磁気ディスクのサーボトラッ
ク制御情報を示す。又、図8中、2)はプリアンブルパ
ターン、3)はトレーニングパターン、4)はシンクバ
イトパターン、5)はデータパターンを示す。
【0057】ADCの利得及びオフセットの設定を、サ
ーボ領域のタイミングで行った場合、干渉のない波形で
の最適化を図ることができる。ADCの利得及びオフセ
ットの設定を、プリアンブル領域のタイミングで行った
場合、干渉の多いデータに合わせた最適化を図ることが
できる。
【0058】ADCの利得及びオフセットの設定を、ト
レーニング領域のタイミングで行った場合、平均的な干
渉を持ったデータでの最適化を図ることができる。AD
Cの利得及びオフセットの設定を、データ領域のタイミ
ングで行った場合、実際の検出条件に合わせた最適化を
図ることができる。
【0059】次に、本発明になる再生信号処理装置の第
1実施例を、図9〜図11と共に説明する。この再生信
号処理装置の第1実施例は、本発明になるディスク装置
の第1実施例に適用されている。図9は、ディスク装置
の第1実施例を示すブロック図であり、図10は磁気デ
ィスク装置の分解斜視図である。又、図11は、図9に
示すADCの一実施例を示す回路図である。
【0060】図9中、磁気ディスク10に記録するべき
入力信号(入力符号)は、プリコーダ1によりプリコー
ドされ、プリコーダ1からは入力信号と1クロック前の
プリコード結果の排他的論理和(OR)がプリコーダ出
力として出力される。NRZI変換器2は、プリコーダ
1からのプリコーダ出力をNRZI変換し、NRZI変
換器2が出力する記録電流が記録ヘッド3により磁気デ
ィスク10上に記録される。
【0061】他方、MR(再生)ヘッド5は、磁気ディ
スク10上の記録信号を再生して増幅器6へ供給する。
増幅器6の出力する再生信号波形は、アナログ・ディジ
タル変換器(ADC)7によりディジタル信号に変換さ
れ、等価器8により等価処理を施される。等価器8は、
現在の再生信号波形と1クロック前の再生信号波形とを
加算することにより、磁気ディスク10に記録されてい
る入力信号(入力符号)を再生する。制御部11は、磁
気ディスク装置全体の制御を司る中央処理装置(CP
U)等からなり、入力部12及びメモリ13に接続され
ている。メモリ13には、制御部11で用いるプログラ
ムの格納や計算データ等のデータを格納するために設け
られている。制御部11については、後で説明する。
【0062】図10に示すように、磁気ディスク装置の
ハウジング21a内には複数の磁気ディスク10が設け
られており、記録ヘッド3及びMRヘッド5からなるヘ
ッド部4は、アーム22の先端に設けられている。図9
に示す各回路及びそれらを接続する配線は、半導体チッ
プ23及びフレキシブルプリント回路24により実現さ
れている。ハウジング21aには、カバー21bが取り
付けられ、磁気ディスク装置の内部を保護している。
【0063】本実施例では、磁気ディスク10から再生
された図1に示すような上下非対称な再生信号波形を、
図9に示した如き磁気ディスク装置の等価器8の前段で
上下対称性のある再生信号波形に補正する。つまり、例
えばADC7の入出力特性を図2に示すような特性に設
定すれば、上下非対称な再生信号波形を上下対称性のあ
る再生信号波形に補正することができる。これにより、
MRヘッド5が理想的な特性を有さず、上下非対称な再
生信号波形を出力するとしても、等価器8でパーシャル
レスポンスによる等価を行うと、図3に示す如き検出結
果が得られる。即ち、図3(a)に示す再生信号波形a
と同図(b)に示す再生信号波形aを1クロック遅らせ
た再生信号波形bとを加算し、同図(c)に示すパーシ
ャルレスポンス波形cを生成する。論理信号dは、パー
シャルレスポンス波形cと各出力値「1」,「0」,
「−1」のスライスレベルとの比較により得られ、検出
誤差は生じない。尚、出力値「1」と「−1」とは、い
ずれも論理値「1」として検出される。
【0064】この場合、図1に再生信号波形中、正の部
分の信号波形を(+)、負の部分の信号波形を(−)、
正の部分の信号振幅をA、負の部分の信号振幅をB、時
間をt、信号の半値幅をT50とすると、正の部分の波
形及び負の部分の波形は一般的には上記式(1)のロー
レンツ波形で表される。正の部分の信号振幅A及び負の
部分の信号振幅Bは、MRヘッド5毎に測定可能であ
る。従って、A≧Bであれば、測定結果を用いてADC
7の負の部分の利得をA/Bに設定し、A≦Bであれば
正の部分の利得をB/Aに設定する。又、データが
「1」となる確率と「0」となる確率とが等しいと仮定
すると、ADC7のオフセットOSTは、上記式(2)
で表される平均値に設定すれば良い。
【0065】図11に示すADC7は、大略抵抗R1〜
R6と、比較器31〜35とからなる。抵抗R1〜R6
は、正の側の基準電圧V1(+)と負の側の基準電圧V
2(−)との間に直列に接続されている。端子32に印
加される再生信号波形は、各比較器31〜35の一方の
入力端子に供給される。他方、各比較器31〜35の他
方の入力端子には、抵抗R1〜R6のうち対応する一又
は複数の抵抗により基準電圧を抵抗分割された電圧が夫
々供給される。端子33には、オフセット電圧が印加さ
れる。この端子33は、抵抗R3と抵抗R4とを接続す
るノード及び比較器33の他方の入力端子に接続されて
いる。端子群36からは、再生信号波形に対応するディ
ジタル信号が出力され、等価器8に供給される。
【0066】本実施例では、上記平均値をADC7のオ
フセット電圧として端子33に逆方向に印加することに
より、オフセットの補正と行う。又、ADC7の片方
(例えば、負の側)の利得をA/B倍(又は正の側の利
得をB/A倍)した値をADC7の負の側の基準電圧
(V2)として印加することにより、利得の補正を行
う。
【0067】再生信号波形の正の部分及び負の部分の波
形は、制御部11により増幅器6の出力に基づいて上記
式(1)を用いて計算される。又、ADC7のオフセッ
トOSTは、制御部11により上記式(2)を用いて計
算される。これらの計算結果を用いて、制御部11はA
DC7に供給される基準電圧(V2)及びオフセット電
圧を制御する。
【0068】尚、上記制御部11による計算は、端子1
5,16からの信号に基づいて、磁気ディスク装置外部
の試験用プロセッサ(図示せず)等により行っても良
い。この場合、プロセッサで得られた計算結果は、入力
部12から制御部11に入力され、制御部11が入力さ
れた計算結果を用いてADC7に供給される基準電圧
(V2)及びオフセット電圧を制御する。つまり、この
場合、ADC7のオフセット補正及び利得補正に関する
計算は、例えば磁気ディスク装置の出荷前の試験時に外
部プロセッサにより行うので、磁気ディスク装置内の制
御部11の負荷が軽減される。
【0069】次に、本発明になる再生信号処理装置及び
ディスク装置の第2実施例を説明する。本実施例では、
ADCの利得及びオフセットOSTをパラメータとして
磁気ディスク装置のエラーレートを測定し、エラーレー
トが最小となるように利得及びオフセットOSTを設定
する。エラーレートとしては、例えばエラーが発生した
回数を計数することで求める。これにより、オフセット
及び利得の補正が行われ、上下非対称な再生信号波形を
上下対称性のある再生信号波形に補正することができ
る。
【0070】再生信号処理装置及びディスク装置の第2
実施例の動作は、図5に示すフローチャートの如くな
る。この場合、図5に示す動作は、磁気ディスク装置内
の制御部11の動作又は外部プロセッサの動作に対応す
る。同図中、ステップS21はADC7の利得及びオフ
セットOSTを変化させる。例えば、ADC7の利得及
びオフセットOSTのうち一方の値を変化させる動作
を、他方の各種値について行う。各値の変化は、ステッ
プ的に行っても連続的に行っても良い。ステップS22
は、ADC7の利得及びオフセットOSTの各値につい
て測定された磁気ディスク装置のエラーレートを測定す
る。ステップS23は、測定されたエラーレートが最小
となるADC7の利得及びオフセットOSTの夫々の値
を求める。ステップS24は、ステップ23で求めたA
DC7の利得及びオフセットOSTの各値をADC7の
オフセット電圧及び基準電圧として印加する。
【0071】次に、本発明になる再生信号処理装置及び
ディスク装置の第3実施例を説明する。本実施例では、
ADC7でサンプリングした電圧を、「1」,「0」,
「−1」のスライスレベルのグループ別に分けて、各グ
ループ別に平均電圧+Vav,0av,−Vavを求め
る。上記平均電圧0avは、ADC7のオフセット電圧
として印加することにより、オフセットの補正を行う。
又、ADC7の片方(例えば、負の側)の利得を+Va
v/−Vav倍した値をADC7の負の側の基準電圧と
して印加する。この場合、平均電圧+Vav,−Vav
は夫々正の部分の信号振幅Aと負の部分の信号振幅Bと
に比例しているので、利得を補正したことになる。これ
により、上下非対称な再生信号波形を上下対称性のある
再生信号波形に補正することができる。
【0072】再生信号処理装置及びディスク装置の第3
実施例の動作は、図6に示すフローチャートの如くな
る。この場合、図6に示す動作は、磁気ディスク装置内
の制御部11の動作又は外部プロセッサの動作に対応す
る。同図中、ステップS21はADC7でサンプリング
した電圧を、「1」,「0」,「−1」のスライスレベ
ルのグループ別に分けてメモリ13又は外部プロセッサ
のメモリ(図示せず)に記憶する。ステップS22は、
各グループ別に記憶された電圧の平均電圧+Vav,0
av,−Vavを求める。ステップS23は、上記平均
電圧0avをADC7のオフセット電圧として印加する
ことにより、オフセットの補正を行う。又、ステップS
24は、ADC7の片方(例えば、負の側)の利得を+
Vav/−Vav倍した値をADC7の負の側の基準電
圧として印加することにより、利得の補正を行う。
【0073】尚、上記再生信号処理装置及びディスク装
置の第1〜第3実施例において、例えばADC7の片方
(例えば、負の側)の利得のみを増加させると、全体と
しての信号振幅が大きくなりすぎてしまう場合もある。
この様な場合には、ADC7の他方(この場合、正の
側)の利得も同じ割合で減少させることにより、全体と
しての信号振幅を許容範囲内に収めることができる。
【0074】又、上記再生信号処理装置及びディスク装
置の第1〜第3実施例において、ADC7の正側及び負
側の利得を別々に設定することにより、再生信号波形に
合わせたビット間隔の最適化を図ることもできる。つま
り、MRヘッド5によっては、再生信号波形の正の部分
の信号振幅A及び負の部分の信号振幅Bとの間の関係が
A≦Bとなる場合とA≧Bとなる場合とがあるので、A
DCの正側及び負側の利得を別々に設定すれば、どちら
の場合にも対応することができる。
【0075】更に、上記再生信号処理装置及びディスク
装置の第1〜第3実施例において、ADC7の利得及び
オフセットの設定は、任意のタイミングで行うことが可
能である。磁気ディスク10上のトラックが例えば図7
(a),(b)に示すようなトラックフォーマットで記
録されている場合、ADC7の利得及びオフセットを設
定は、サーボ領域、プリアンブル領域、トレーニング領
域、シンクバイト領域又はデータ領域のタイミングで行
える。
【0076】ADC7の利得及びオフセットの設定を、
サーボ領域のタイミングで行った場合、干渉のない波形
での最適化を図ることができる。ADC7の利得及びオ
フセットの設定を、プリアンブル領域のタイミングで行
った場合、干渉の多いデータに合わせた最適化を図るこ
とができる。
【0077】ADC7の利得及びオフセットの設定を、
トレーニング領域のタイミングで行った場合、平均的な
干渉を持ったデータでの最適化を図ることができる。A
DC7の利得及びオフセットの設定を、データ領域のタ
イミングで行った場合、実際の検出条件に合わせた最適
化を図ることができる。
【0078】以上、本発明を実施例により説明したが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、本
発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは
言うまでもない。
【0079】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、記録媒体
から再生された上下非対称な再生信号波形を補正するこ
とにより検出誤差を抑制し、上下非対称性の大きな再生
信号波形を出力するMRヘッドであっても磁気ディスク
装置に使用可能として、MRヘッドの歩留りを向上させ
てコストを低減すると共に、MRヘッドに起因する磁気
ディスク装置内の各回路の微調整を不要にして、磁気デ
ィスク装置の歩留りを向上させてコストを低減すること
もできる。
【0080】請求項2〜6記載の発明によれば、簡単な
回路を使用することで上下非対称な再生信号波形を補正
することができる。請求項7記載の発明によれば、再生
信号波形の補正により全体の波形が大きくなりすぎるこ
とを防止することができる。
【0081】請求項8記載の発明によれば、再生信号波
形に合わせてビット間隔の最適化を図ることができる。
請求項9記載の発明によれば、利得及びオフセットの設
定を、サーボ領域のタイミングで行った場合は干渉のな
い波形での最適化を図ることができ、プリアンブル領域
のタイミングで行った場合は干渉の多いデータに合わせ
た最適化を図ることができ、トレーニング領域のタイミ
ングで行った場合は平均的な干渉を持ったデータでの最
適化を図ることができ、データ領域のタイミングで行っ
た場合は実際の検出条件に合わせた最適化を図ることが
できる。
【0082】請求項10記載の発明によれば、記録媒体
から再生された上下非対称な再生信号波形を補正するこ
とにより検出誤差を抑制し、上下非対称性の大きな再生
信号波形を出力するMRヘッドであっても磁気ディスク
装置に使用可能として、MRヘッドの歩留りを向上させ
てコストを低減すると共に、MRヘッドに起因する磁気
ディスク装置内の各回路の微調整を不要にして、磁気デ
ィスク装置の歩留りを向上させてコストを低減すること
もできる。
【0083】請求項11〜15記載の発明によれば、簡
単な回路を使用することで上下非対称な再生信号波形を
補正することができる。請求項16記載の発明によれ
ば、再生信号波形の補正により全体の波形が大きくなり
すぎることを防止することができる。
【0084】請求項17記載の発明によれば、再生信号
波形に合わせてビット間隔の最適化を図ることができ
る。請求項18記載の発明によれば、利得及びオフセッ
トの設定を、サーボ領域のタイミングで行った場合は干
渉のない波形での最適化を図ることができ、プリアンブ
ル領域のタイミングで行った場合は干渉の多いデータに
合わせた最適化を図ることができ、トレーニング領域の
タイミングで行った場合は平均的な干渉を持ったデータ
での最適化を図ることができ、データ領域のタイミング
で行った場合は実際の検出条件に合わせた最適化を図る
ことができる。
【0085】請求項19記載の発明によれば、ディスク
から再生された上下非対称な再生信号波形を補正するこ
とにより検出誤差を抑制し、上下非対称性の大きな再生
信号波形を出力するMRヘッドであっても磁気ディスク
装置に使用可能として、MRヘッドの歩留りを向上させ
てコストを低減すると共に、MRヘッドに起因する磁気
ディスク装置内の各回路の微調整を不要にして、磁気デ
ィスク装置の歩留りを向上させてコストを低減すること
もできる。
【0086】請求項20〜24記載の発明によれば、簡
単な回路を使用することで上下非対称な再生信号波形を
補正することができる。請求項25記載の発明によれ
ば、再生信号波形の補正により全体の波形が大きくなり
すぎることを防止することができる。
【0087】請求項26記載の発明によれば、再生信号
波形に合わせてビット間隔の最適化を図ることができ
る。請求項27記載の発明によれば、利得及びオフセッ
トの設定を、サーボ領域のタイミングで行った場合は干
渉のない波形での最適化を図ることができ、プリアンブ
ル領域のタイミングで行った場合は干渉の多いデータに
合わせた最適化を図ることができ、トレーニング領域の
タイミングで行った場合は平均的な干渉を持ったデータ
での最適化を図ることができ、データ領域のタイミング
で行った場合は実際の検出条件に合わせた最適化を図る
ことができる。
【0088】従って、本発明によれば、記録媒体から再
生された上下非対称な再生信号波形を補正することによ
り検出誤差を抑制し、上下非対称性の大きな再生信号波
形を出力するMRヘッドであっても磁気ディスク装置に
使用可能として、MRヘッドの歩留りを向上させてコス
トを低減すると共に、MRヘッドに起因する磁気ディス
ク装置内の各回路の微調整を不要にして、磁気ディスク
装置の歩留りを向上させてコストを低減することも可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で処理する記録媒体から再生された上下
非対称な再生信号波形を示す図である。
【図2】再生信号処理方法の第1実施例で用いるADC
の入出力特性を示す図である。
【図3】再生信号処理方法の第1実施例で得られる検出
結果を示す図である。
【図4】再生信号処理方法の第1実施例の動作を示すフ
ローチャートである。
【図5】再生信号処理方法の第2実施例の動作を示すフ
ローチャートである。
【図6】再生信号処理方法の第3実施例の動作を示すフ
ローチャートである。
【図7】磁気ディスク上のトラックフォーマットを示す
図である。
【図8】図7に示すトラックフォーマットにおけるサー
ボ領域、プリアンブル領域、トレーニング領域、シンク
バイト領域及びデータ領域のパターンの一例を示す図で
ある。
【図9】ディスク装置の第1実施例を示すブロック図で
ある。
【図10】ディスク装置の第1実施例の分解斜視図であ
る。
【図11】図9に示すADCの一実施例を示す回路図で
ある。
【図12】従来の磁気ディスク装置の一例を示すブロッ
ク図である。
【図13】従来の磁気ディスク装置の各部における信号
波形を示すタイミングチャートである。
【図14】上下対称な再生信号波形から得られる検出結
果を示す図である。
【図15】MRヘッドで再生される磁気記録データ及び
MRヘッドから出力される再生信号波形を示す図であ
る。
【図16】従来の磁気ディスク装置のADCの入出力特
性を示す図である。
【図17】上下非対称な再生信号波形から得られる検出
結果を示す図である。
【符号の説明】
1 プリコーダ 2 NRZI変換器 3 記録ヘッド 4 ヘッド部 5 MRヘッド 6 増幅器 7 ADC 8 等価器 10 磁気ディスク 11 制御部 12 入力部 13 メモリ 15,16,32,33 端子 R1〜R6 抵抗 31〜35 比較器 36 端子群
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 直 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 端村 美宏 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 武藤 弘 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 菅原 隆夫 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体から再生された上下非対称な再
    生信号波形を処理する再生信号処理方法において、 該再生信号波形を等価手段の前段で上下対称性のある再
    生信号波形に補正するステップを備えた、再生信号処理
    方法。
  2. 【請求項2】 前記補正するステップは、前記等価手段
    の前段に設けられたアナログ・ディジタル変換器の入出
    力特性を用いて前記再生信号波形を上下対称性のある再
    生信号波形に補正する、請求項1記載の再生信号処理方
    法。
  3. 【請求項3】 前記上下非対称な再生信号波形中、正の
    部分の信号波形を(+)、負の部分の信号波形を
    (−)、正の部分の信号振幅をA、負の部分の信号振幅
    をB、時間をt、信号の半値幅をT50とすると、正の
    部分の波形及び負の部分の波形は一般的にはローレンツ
    波形 (+)= A/[1+(2t/T50)2 ] (−)= B/[1+(2t/T50)2 ] で表され、 前記補正するステップは、正の部分の信号振幅A及び負
    の部分の信号振幅Bを測定するステップと、A≧Bであ
    ると信号振幅A,Bの測定結果を用いて前記アナログ・
    ディジタル変換器の負の部分の利得をA/Bに、A≦B
    であると正の部分の利得をB/Aに設定すると共に、前
    記アナログ・ディジタル変換器のオフセットOSTを、 OST=[∫(+)dt+∫(−)dt+0+0]/4 で表される平均値に設定するステップとからなる、請求
    項2記載の再生信号処理方法。
  4. 【請求項4】 前記補正するステップは、正の部分の信
    号振幅A及び負の部分の信号振幅Bを、ヘッド毎に測定
    するステップを更に有する、請求項3記載の再生信号処
    理方法。
  5. 【請求項5】 前記補正するステップは、前記アナログ
    ・ディジタル変換器の利得及びオフセットをパラメータ
    として記録再生装置のエラーレートを測定し、エラーレ
    ートが最小となるように利得及びオフセットを設定す
    る、請求項2記載の再生信号処理方法。
  6. 【請求項6】 前記補正するステップは、前記アナログ
    ・ディジタル変換器でサンプリングした電圧を「1」,
    「0」,「−1」のスライスレベルのグループ別に分け
    て、各グループ別に平均電圧+Vav,0av,−Va
    vを求めるステップと、平均電圧0avを該アナログ・
    ディジタル変換器のオフセット電圧として設定してオフ
    セットの補正を行うと共に、該アナログ・ディジタル変
    換器の負の側の利得を+Vav/−Vav倍又は正の側
    の利得を−Vav/+Vav倍した値を該アナログ・デ
    ィジタル変換器の基準電圧として設定するステップとか
    らなる、請求項2記載の再生信号処理方法。
  7. 【請求項7】 前記補正するステップは、前記アナログ
    ・ディジタル変換器の片方の側の利得を増加させると共
    に、他方の利得も同じ割合で減少させることにより、全
    体としての信号振幅を許容範囲内に収める、請求項3〜
    6のうちいずれか1項記載の再生信号処理方法。
  8. 【請求項8】 前記補正するステップは、前記アナログ
    ・ディジタル変換器の正側及び負側の利得を別々に設定
    する、請求項3〜6のうちいずれか1項記載の再生信号
    処理方法。
  9. 【請求項9】 前記記録媒体は、サーボ領域、プリアン
    ブル領域、トレーニング領域、シンクバイト領域及びデ
    ータ領域を含むトラックフォーマットで記録されたディ
    スクであり、前記補正するステップは、前記アナログ・
    ディジタル変換器の利得及びオフセットの設定を、サー
    ボ領域、プリアンブル領域、トレーニング領域、シンク
    バイト領域又はデータ領域のタイミングで行う、請求項
    3〜6のうちいずれか1項記載の再生信号処理方法。
  10. 【請求項10】 記録媒体から再生された上下非対称な
    再生信号波形を処理する再生信号処理装置において、該
    再生信号波形を等価手段の前段で上下対称性のある再生
    信号波形に補正する手段を備えた、再生信号処理装置。
  11. 【請求項11】 前記補正する手段は、前記等価手段の
    前段に設けられたアナログ・ディジタル変換器の入出力
    特性を用いて前記再生信号波形を上下対称性のある再生
    信号波形に補正する、請求項10記載の再生信号処理装
    置。
  12. 【請求項12】 前記上下非対称な再生信号波形中、正
    の部分の信号波形を(+)、負の部分の信号波形を
    (−)、正の部分の信号振幅をA、負の部分の信号振幅
    をB、時間をt、信号の半値幅をT50とすると、正の
    部分の波形及び負の部分の波形は一般的にはローレンツ
    波形 (+)= A/[1+(2t/T50)2 ] (−)= B/[1+(2t/T50)2 ] で表され、 前記補正する手段は、正の部分の信号振幅A及び負の部
    分の信号振幅Bを測定する手段と、A≧Bであると信号
    振幅A,Bの測定結果を用いて前記アナログ・ディジタ
    ル変換器の負の部分の利得をA/Bに、A≦Bであると
    正の部分の利得をB/Aに設定すると共に、前記アナロ
    グ・ディジタル変換器のオフセットOSTを、 OST=[∫(+)dt+∫(−)dt+0+0]/4 で表される平均値に設定する手段とからなる、請求項1
    1記載の再生信号処理装置。
  13. 【請求項13】 前記補正する手段は、正の部分の信号
    振幅A及び負の部分の信号振幅Bを、ヘッド毎に測定す
    るステップを更に有する、請求項12記載の再生信号処
    理装置。
  14. 【請求項14】 前記補正する手段は、前記アナログ・
    ディジタル変換器の利得及びオフセットをパラメータと
    して記録再生装置のエラーレートを測定し、エラーレー
    トが最小となるように利得及びオフセットを設定する、
    請求項11記載の再生信号処理装置。
  15. 【請求項15】 前記補正する手段は、前記アナログ・
    ディジタル変換器でサンプリングした電圧を「1」,
    「0」,「−1」のスライスレベルのグループ別に分け
    て、各グループ別に平均電圧+Vav,0av,−Va
    vを求める手段と、平均電圧0avを該アナログ・ディ
    ジタル変換器のオフセット電圧として設定してオフセッ
    トの補正を行うと共に、該アナログ・ディジタル変換器
    の負の側の利得を+Vav/−Vav倍又は正の側の利
    得を−Vav/+Vav倍した値を該アナログ・ディジ
    タル変換器の基準電圧として設定する手段とからなる、
    請求項11記載の再生信号処理装置。
  16. 【請求項16】 前記補正する手段は、前記アナログ・
    ディジタル変換器の片方の側の利得を増加させると共
    に、他方の利得も同じ割合で減少させることにより、全
    体としての信号振幅を許容範囲内に収める、請求項12
    〜15のうちいずれか1項記載の再生信号処理装置。
  17. 【請求項17】 前記補正する手段は、前記アナログ・
    ディジタル変換器の正側及び負側の利得を別々に設定す
    る、請求項12〜15のうちいずれか1項記載の再生信
    号処理装置。
  18. 【請求項18】 前記記録媒体は、サーボ領域、プリア
    ンブル領域、トレーニング領域、シンクバイト領域及び
    データ領域を含むトラックフォーマットで記録されたデ
    ィスクであり、前記補正する手段は、前記アナログ・デ
    ィジタル変換器の利得及びオフセットの設定を、サーボ
    領域、プリアンブル領域、トレーニング領域、シンクバ
    イト領域又はデータ領域のタイミングで行う、請求項1
    2〜15のうちいずれか1項記載の再生信号処理装置。
  19. 【請求項19】 ディスク上を移動して該ディスクから
    記録情報を読み出すヘッドと、 該ヘッドの出力信号に基づいて上下非対称な再生信号波
    形を再生する再生手段と、 該再生信号波形を上下対称性のある再生信号波形に補正
    する補正手段と、 該補正手段の後段に設けられ、再生信号波形から該ディ
    スクに記録された記録情報を検出する等価手段とを備え
    た、ディスク装置。
  20. 【請求項20】 前記補正手段は、前記等価手段の前段
    に設けられたアナログ・ディジタル変換器からなり、該
    アナログ・ディジタル変換器の入出力特性を用いて前記
    再生信号波形を上下対称性のある再生信号波形に補正す
    る、請求項19記載のディスク装置。
  21. 【請求項21】 前記上下非対称な再生信号波形中、正
    の部分の信号波形を(+)、負の部分の信号波形を
    (−)、正の部分の信号振幅をA、負の部分の信号振幅
    をB、時間をt、信号の半値幅をT50とすると、正の
    部分の波形及び負の部分の波形は一般的にはローレンツ
    波形 (+)= A/[1+(2t/T50)2 ] (−)= B/[1+(2t/T50)2 ] で表され、 前記補正手段は、正の部分の信号振幅A及び負の部分の
    信号振幅Bを測定する手段と、A≧Bであると信号振幅
    A,Bの測定結果を用いて前記アナログ・ディジタル変
    換器の負の部分の利得をA/Bに、A≦Bであると正の
    部分の利得をB/Aに設定すると共に、前記アナログ・
    ディジタル変換器のオフセットOSTを、 OST=[∫(+)dt+∫(−)dt+0+0]/4 で表される平均値に設定する手段とからなる、請求項2
    0記載のディスク装置。
  22. 【請求項22】 前記補正する手段は、正の部分の信号
    振幅A及び負の部分の信号振幅Bを、ヘッド毎に測定す
    るステップを更に有する、請求項21記載の再生信号処
    理装置。
  23. 【請求項23】 前記補正手段は、前記アナログ・ディ
    ジタル変換器の利得及びオフセットをパラメータとして
    記録再生装置のエラーレートを測定し、エラーレートが
    最小となるように利得及びオフセットを設定する、請求
    項20記載のディスク装置。
  24. 【請求項24】 前記補正手段は、前記アナログ・ディ
    ジタル変換器でサンプリングした電圧を「1」,
    「0」,「−1」のスライスレベルのグループ別に分け
    て、各グループ別に平均電圧+Vav,0av,−Va
    vを求める手段と、平均電圧0avを該アナログ・ディ
    ジタル変換器のオフセット電圧として設定してオフセッ
    トの補正を行うと共に、該アナログ・ディジタル変換器
    の負の側の利得を+Vav/−Vav倍又は正の側の利
    得を−Vav/+Vav倍した値を該アナログ・ディジ
    タル変換器の基準電圧として設定する手段とからなる、
    請求項20記載のディスク装置。
  25. 【請求項25】 前記補正手段は、前記アナログ・ディ
    ジタル変換器の片方の側の利得を増加させると共に、他
    方の利得も同じ割合で減少させることにより、全体とし
    ての信号振幅を許容範囲内に収める、請求項21〜24
    のうちいずれか1項記載のディスク装置。
  26. 【請求項26】 前記補正手段は、前記アナログ・ディ
    ジタル変換器の正側及び負側の利得を別々に設定する、
    請求項21〜24のうちいずれか1項記載のディスク装
    置。
  27. 【請求項27】 前記ディスクは、サーボ領域、プリア
    ンブル領域、トレーニング領域、シンクバイト領域及び
    データ領域を含むトラックフォーマットで記録されてお
    り、前記補正手段は、前記アナログ・ディジタル変換器
    の利得及びオフセットの設定を、サーボ領域、プリアン
    ブル領域、トレーニング領域、シンクバイト領域又はデ
    ータ領域のタイミングで行う、請求項21〜24のうち
    いずれか1項記載のディスク装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6122119A (en) * 1997-05-13 2000-09-19 Fujitsu Limited Method of correcting output waveform of head and magnetic disk unit
JP2008217941A (ja) * 2007-03-07 2008-09-18 Rohm Co Ltd ベースライン補正装置
CN111568367A (zh) * 2020-05-14 2020-08-25 中国民航大学 一种识别和量化眼跳入侵的方法

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