JPH08277299A - 抗il−8抗体、抗il−8モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該抗体を用いたil−8の測定方法 - Google Patents

抗il−8抗体、抗il−8モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該抗体を用いたil−8の測定方法

Info

Publication number
JPH08277299A
JPH08277299A JP7104597A JP10459795A JPH08277299A JP H08277299 A JPH08277299 A JP H08277299A JP 7104597 A JP7104597 A JP 7104597A JP 10459795 A JP10459795 A JP 10459795A JP H08277299 A JPH08277299 A JP H08277299A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
mouse
amino acid
acid residues
monoclonal antibody
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7104597A
Other languages
English (en)
Inventor
Takao Arai
孝夫 新井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujirebio Inc
Original Assignee
Fujirebio Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujirebio Inc filed Critical Fujirebio Inc
Priority to JP7104597A priority Critical patent/JPH08277299A/ja
Publication of JPH08277299A publication Critical patent/JPH08277299A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 抗IL−8モノクローナル抗体、抗IL−8
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該抗
体を用いたIL−8の測定方法。 【効果】 本発明により、77アミノ酸残基IL−8と
特異的に反応する抗体が初めて提供され、該抗体を免疫
反応に用いることにより、従来72アミノ酸残基IL−
8抗体によってまとめて測定されていたIL−8から7
7アミノ酸残基IL−8量を検出し分けることができる
ようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗インターロイキン8
(以下IL−8と略す)モノクローナル抗体、抗IL−
8モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該
抗体を用いたIL−8の測定方法に関する。更に詳しく
は、77アミノ酸残基のIL−8(以下IL−8(7
7)と略す)を特異的に認識するモノクローナル抗体、
該モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該
抗体を用いたIL−8の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】炎症を起こした生体は、白血球や単球か
らIL−1α、IL−1β、IL−2、IL−6、IL
−8、TNFα等の炎症性サイトカインを産生する。こ
の中の一つであるIL−8は、好中球を炎症局所へ導く
好中球走化性のサイトカインとして知られており、炎症
や慢性疾患と深く係わっていると見られている(血液・
腫瘍科、22(1):108-115, 1191 )。IL−8には、癌細
胞や血管内皮細胞から恒常的に産生されるIL−8(7
7)と、単球やマクロファージから産生される72アミ
ノ酸残基のIL−8(以下IL−8(72)と略す)と
が存在し(臨床免疫、22(1):140-146, 1990 )、血液中
に共存することも知られる(検査と技術vol.19 no.10 p
880-881, 1991 年9 月)ことから、生体の炎症局所での
IL−8の役割と、IL−8(77)及びIL−8(7
2)のそれぞれのIL−8の病態との係わりについて研
究が進められている。
【0003】しかしながら、従来のIL−8測定は、I
L−8(77)とIL−8(72)を区別できる抗体を
用いて行われてこなかったため、IL−8(77)の作
用や役割に関しては不明な点が多く残されている。
【0004】上述の理由によりIL−8の疾患への係わ
り方を研究するために、IL−8(77)とIL−8
(72)とを測定し分ける技術が望まれてきたが、これ
までIL−8(77)を特異的に認識する抗体は存在し
なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、抗IL−8(77)抗体を提供し、従来検出できな
かったIL−8(77)を特異的に測定する方法を可能
にすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来の課
題を解決すべく鋭意研究した結果、IL−8(77)
(J. Exp. Med. Vol.169 June 1989 1895-1901)のN末
端10アミノ酸残基ペプチドを免疫原とし、IL−8
(77)に特異的に反応する抗体を作成することに成功
した。またこの抗体を用いた免疫測定法を開発し、IL
−8(77)の特異的な測定を可能として、本発明を完
成するに至ったものである。
【0007】すなわち、本発明は、IL−8(77)と
特異的に反応する抗体及びIL−8(77)と特異的に
反応するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ
を提供し、該抗体を用いたIL−8(77)の測定方法
を開発することによって、IL−8(77)を特異的に
測定する方法を始めて提供するものである。
【0008】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明の抗体が認識するIL−8(77)
は、好中球走性サイトカインであり、炎症や慢性疾患と
深く係わる因子として多くの研究が進められているもの
である。
【0010】本発明者等は、IL−8(77)と特異的
に反応する抗体を得るための免疫原として、IL−8
(77)のアミノ酸配列をもとに、IL−8(77)の
N末端10残基のアミノ酸からなるペプチド、すなわち
AVLPRSAKEL(以下LU10と略す)を化学合
成した。
【0011】ペプチドの化学合成は、例えば市販のペプ
チド合成機(アプライドバイオシステム社 モデルABI-
430A)を用いることにより容易に合成することができ
る。
【0012】このようにして得られたLU10を免疫原
として、IL−8(77)に特異的な抗体を作成した。
【0013】本発明における抗IL−8(77)抗体と
は、IL−8(77)を特異的に認識し得る抗体を意味
するものである。このような抗体の具体例として下記実
施例に詳述するモノクローナル抗体を挙げることができ
るが、本発明はモノクローナル抗体に限定されるもので
はなく、モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体の
いずれであってもよい。
【0014】本発明のモノクローナル抗体及び該抗体を
産生するハイブリドーマは、例えば以下のようにして得
ることができる。
【0015】すなわち、上述のようにして得られたLU
10を動物、例えばマウス、ラット等に免疫する。通
常、動物に抗体を作らせるために抗原を免疫する際に
は、抗原を単独またはアジュバンドと共に動物に免疫す
るが、本願の抗原は10残基アミノ酸のペプチドである
ため、適当な担体、例えばKLH(Keyhole Limpet Hem
ocyanin )、BSA(ウシ血清アルブミン)、MSA
(マウス血清アルブミン)等に結合した後、免疫に用い
るのが好ましい。
【0016】次いで、免疫された動物の脾細胞、リンパ
節中の抗体産生細胞等と、その腫瘍細胞であるミエロー
マ細胞とを融合し、ハイブリドーマを作成する。この
際、ポリエチレングリコール法、高電圧パルス法等を用
いると効率よくハイブリドーマを得ることができる。さ
らに、ハイブリドーマを選択培地、例えばHAT培地を
用いて未融合細胞から選択し、培養する。この培養上清
を分析して目的とする抗IL−8(77)モノクローナ
ル抗体を産生するクローンをスクリーニングする。培養
上清の分析には、適当な免疫測定法、例えばエンザイム
イムノアッセイ法、ラジオイムノアッセイ法等を用いる
ことができる。スクリーニングで陽性のハイブリドーマ
は単クローン化する。単クローン化には限界希釈法、軟
寒天法等の適当な手法を用いることができる。これらの
各工程は、公知の方法、例えばケーラーとミルシュタイ
ンのNature 256, 495 (1975)、シェーラーのNature 28
5, 446 (1980)に記載された方法により行うことができ
る。
【0017】このようにして得られたIL−8(77)
を特異的に認識する抗体を産生するハイブリドーマのう
ち、好ましいものがD77及びE677である。またこ
れらのハイブリドーマは、それぞれモノクローナル抗体
D77及びE677を産生する。なお、これらのハイブ
リドーマD77及びE677細胞は生命工学工業技術研
究所に寄託され、その受託番号はそれぞれFERM P
−14665、FERM P−14666である。
【0018】本発明のモノクローナル抗体は、その培養
上清から、各種分離精製手段により回収することができ
る。モノクローナル抗体の分離精製手段としては、例え
ば、塩析、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過、
アフィニティークロマトグラフィー等の方法を用いるこ
とができる。モノクローナル抗体を大量に取得する場合
には、前期ハイブリドーマを組織適合性動物、胸腺欠損
ヌードマウス等の腹腔内に移植して増殖させ、産生され
た腹水中に含まれる該モノクローナル抗体を分離精製し
て回収すればよい。
【0019】このようにして得られた抗IL−8(7
7)モノクローナル抗体を用いて、サンドイッチ法を開
発した。この測定法は、IL−8(77)を特異的に測
定することができる。抗原には遺伝子操作技術によって
作製したIL−8(77)を用いた。
【0020】本発明のモノクローナル抗体は、IL−8
(77)を特異的に検出するための免疫学的測定法に広
く利用することができる。例えば、ラジオイムノアッセ
イ法、エンザイムイムノアッセイ法、凝集免疫測定法、
ウエスタンブロッティング法等である。従来IL−8
は、抗IL−8(72)抗体が認識するIL−8として
測定されており、その測定対象はIL−8(72)及び
IL−8(77)の混合物であったが、本発明のモノク
ローナル抗体を用いたこれらの免疫学的測定法は、初め
てIL−8(77)量を特異的に検出しうる手段を提供
し、炎症性疾患、IL−8の作用機序解析の研究、臨床
診断等に広く用いることができるものである。
【0021】
【実施例】本発明を以下参考例及び実施例により更に詳
細に説明する。
【0022】実施例1 免疫原LU-MSAの作製 LU10を、アプライドバイオシステム社のペプチドシンセ
サイザー(モデル AB1-430A )にて化学合成した。逆相
カラムのHPLCでLU10を精製後、アミノ酸配列が正しいこ
とをエドマン法で確認した。マウス血清アルブミン(以
下MSA と略す)をLU10 0.5mgに加え、水溶性カルボジイ
ミドと共に1夜4℃で反応させてMSA 結合LU10(以下LU
-MSAと略す)を作製し、これを、りん酸緩衝塩類溶液
(NaCl 8g,KCl 0.2g, Na2HPO4 1.15g, KH2PO4 0.2g/l
)(以下PBS と略す)に対して4℃で透析した。 参考例1 スクリーニング用抗原LU-TG の作製 実施例1と同様にして、サイログロブリン(以下TGと略
す)とLU10を結合させた(以下LU-TG と略す)。
【0023】実施例2 IL-8(77)測定用抗原の作製 pMAL-CのstulサイトにIL-8(77)をコードするcDNAフラグ
メントを結合させ、宿主大腸菌JM109 を形質転換した。
DNA 配列によりIL-8(77)の遺伝子配列が正しく入ってい
ることを確認して、組み換え体大腸菌JM109 を大量培養
した。組み換え体培養液1lに0.3mM イソプロピル−β−
D−チオガラクト−p−イラノシドを加えて、2時間培
養後、1000rpm で集菌した。ついで、30mM NaCl, 0.25%
Tween20, 10mM EDTA, 10mM EGTAを含む10mMリン酸ナト
リウム緩衝液(pH7.0 )50mlを加えて凍結融解し、0.5M
NaCl 50mlを添加後、10000rpmで20分間遠心した。上清
をアミロースレジンカラム(5ml パック)にかけ、10mM
マルトースで溶出した。さらに、50mM トリス塩酸緩衝
液で透析し、融合タンパク質であるマルトース結合蛋白
(以下MBP-IL-8(77)と略す)を得た。MBP-IL-8(77)を二
分し、それぞれにプロテアーゼXa(New England Biolab
os社製)をMBP-IL-8の融合タンパク質に対し1%(W/W) 量
加えた。一方は、0℃30分放置後、ただちにCM- セフ
ァロース(3ml パック)にかけた(IL-8(77)用) 。他の
一方は、37℃4時間放置後、先と同様にCM- セファロ
ース(3ml パック)にかけた(IL-8(72)用) 。それぞれ
のカラムを、0.7 M NaCl及び0.001% BSAを含む50mMりん
酸ナトリウム緩衝液(pH7.4 )で溶出し、逆相カラム V
ydac C4 によるHPLCを用いて、それぞれ単一のIL-8(77)
及びIL-8(72)に精製した。
【0024】実施例3 抗IL-8(77)モノクローナル抗体の作製 (1)免疫法 抗IL-8(77)モノクローナル抗体産生ハイブリドーマは、
実施例1で作製したLU-MSAを免疫原として作製した。6
〜8週齢のBALB/Cマウス(female)に、LU-MSA(0.5mg/ml)
100 μl を100 μl の完全フロイントアジュバントと混
ぜ、初回免疫としてその全量を3カ所に皮下注射した。
2次免疫は初回免疫の2週間後に、最終免疫は細胞採取
の3日前に行った。この際、LU-MSA 70 μl を等量の不
完全フロイントアジュバントと混ぜ、その全量を皮下注
射した。
【0025】(2)脾臓細胞の細胞融合 LU-MSAを免疫したマウスから摘出した脾臓細胞を、RPMI
-1640 培地中に懸濁した。0.17M NH4Cl 5ml を加え、0
℃で10分間放置して溶血させた後、1200rpmで3分間
遠心し、RPMI-1640 培地で洗浄した。融合させるミエロ
ーマ細胞にはPAI 株を用い、細胞融合の3日前に対数増
殖期の細胞10mlを10% ウシ胎児血清(以下FCS と略す)
を含むPRMI-1640 培地(以下PRMI-1640-FCS と略す)90
mlで希釈した後、75cm2 のフラスコにて培養した。細胞
融合はPEG 法と電気融合法を用いた。
【0026】(3)ハイブリドーマの作製とスクリーニ
ング ハイブリドーマは、RPMI-1640-FCS とHAT 選択培地によ
り培養し、以下の方法によりスクリーニングした。ハイ
ブリドーマ培養上清を、1 μg/ml LU-TG 100μl を吸着
させたウエルに分注し、1時間反応させた。PBS で洗浄
後、ペルオキシダーゼ標識抗マウス免疫グロブリンヤギ
IgG (オルガノンテクニカル社製3211-0081 )(以下HR
P 標識抗マウスIgG 抗体と略す)と1時間反応させた。
PBS でよく洗浄した後、0.4mg/mlo−フェニレンジアミ
ン溶液を加え、室温で10分反応後、492nm の吸光度を
測定した。スクリーニングの結果、IL-8(77)を特異的に
認識する抗体を産生するハイブリドーマとして、D77 、
E677クローンを得た。なお、このハイブリドーマD77 、
E677細胞は生命工学工業技術研究所に寄託され、その受
託番号はそれぞれFERM P−14665、FERM
P−14666である。
【0027】(4)モノクローナル抗体の精製 ハイブリドーマD77 及びE677の106 〜107 個/0.5ml PRM
I-1640-FCSをそれぞれBALB/Cマウス(6〜10周齢)に
腹腔内注射し移植した。1〜2週間後、開腹し腹水を得
た。この腹水を、5ml の結合バッファー(アマシァム社
製)で平衡化したプロテインAカラムキット(アマシャ
ム社製)のカラムにかけ、5ml の結合バッファーで2回
カラムを洗浄した。次いで、3ml の溶出バッファー(ア
マシャム社製)でIgG を溶出した。溶出したIgG はただ
ちにpH調整をし、pH7.4 のバッファー(アマシャム社
製)に保存した。ハイブリドーマD77 及びE677からはそ
れぞれモノクローナル抗体D77 及びE677が得られた。
【0028】参考例2 抗IL-8(72)モノクローナル抗体の作製 実施例2で調整したリコンビナントIL-8(72)を免疫原と
して、実施例3と同様の方法にてIL-8(72)を認識する抗
体を産生するハイブリドーマを作製し、E72 クローンを
得た。このハイブリドーマはモノクローナル抗体E72 を
産生した。なお、このハイブリドーマE72 細胞は生命工
学工業技術研究所に寄託され、その受託番号はFERM
P−14667である。
【0029】実施例4 ペルオキシダーゼ(以下HRP と略す)標識抗体の作製 4mg/mlのHRP 1ml に0.1Mメタ過ヨウ素酸ナトリウム0.2m
l を加え、室温で20分間攪拌放置後、1mM 酢酸緩衝液
(pH4.4) に透析した。これに 10mM 炭酸緩衝液(pH9.5)
で8mg/mlに調整した精製抗体D77 及びE677をそれぞれ加
え、室温で2時間反応させた。次に4mg/mlの水素化ヨウ
素ナトリウム0.1ml を加えて反応を停止させた後、等量
の飽和硫安を加え沈殿させた。沈殿物を少量のPBS に溶
解し、PBS で平衡化したスパンカラム法により硫安を除
去した。尚、保存液の濃度は約0.5mg/mlであった。
【0030】参考例3 HRP 標識E72 の作製 実施例4と同様にして、E72 抗体のHRP 標識体を作製し
た。
【0031】実施例5 ウエスタンブロット法によるD77 及びE677抗体の反応性 実施例2で作製したリコンビナントIL-8(77)及びリコン
ビナントIL-8(72)をそれぞれ5 μg/laneでSDS-PAGEによ
り電気泳動した後、アクリルアミドゲルからイモビロン
フィルターに転写した。PBS で3回洗浄後、それぞれの
モノクローナル抗体と1時間反応させた。PBS で洗浄
後、HRP 標識抗マウスIgG 抗体と1時間反応させた。PB
S でよく洗浄した後、4-クロロ-1- ナフトールを用いて
発色させた。蛋白質の染色はクマシーブルー溶液によっ
て行った。結果を図1及び図2に示す。
【0032】D77 抗体及びE677抗体は、リコンビナント
IL-8(77)とは反応したが、リコンビナントIL-8(72)とは
反応しなかった。この結果よりD77 抗体及びE677抗体が
IL-8(77)に特異的な抗体であることが確認された。
【0033】参考例4 ウエスタンブロット法によるE72 抗体の反応性 実施例5と同様に、参考例3で作製したHRP 標識E72 抗
体の反応性を実施例2で作製した抗原を用いたウエスタ
ンブロット法にて調べた。結果を図3に示す。E72 抗体
は、リコンビナントIL-8(77)及びリコンビナントIL-8(7
2)の両方に同程度反応した。
【0034】実施例6 サンドイッチEIA 法によるIL-8(77)の測定 (1)10μg/ml E72抗体をELISA プレートの各ウェルに
100 μl づつ分注し、4℃1晩放置して抗体を固相に吸
着させた。実施例2で作製したリコンビナントIL-8(77)
及びリコンビナントIL-8(72)を0.001 〜1 μM の濃度で
100 μl づつウェルに分注し、実施例4で作製したHRP
標識D77 抗体を1μg/mlの濃度で100 μl づつ分注し1
時間室温で反応させた。PBS で3回洗浄後、室温で1時
間反応させた。ウェルをPBS で3回洗浄後、o−フェニ
レンジアミン溶液と室温で10分間反応後、492nm の吸
光度を測定した。結果を図4に示す。この系において
は、リコンビナントIL-8(72)は検出されず、IL-8(77)は
0.001 μM でも十分検出可能であった。
【0035】(2)(1)と同様に固相にE72 を吸着さ
せ、実施例4で作製したHRP 標識E677抗体を用いてサン
ドイッチ反応を組んだ。結果を図5に示す。この系にお
いても、リコンビナントIL-8(77)が特異的に検出され
た。
【0036】(3)(1)と同様に固相にD77 を吸着さ
せ、参考例3で作製したHRP 標識E72 抗体を用いてサン
ドイッチ反応を組んだ。結果を図6に示す。この系にお
いても、リコンビナントIL-8(77)が特異的に検出され
た。
【0037】実施例7 ネイティブIL-8(77)の測定 Immunology Letters, 36(1993) 71-82 に記載の方法に
基づき、1ng/ml PMAで刺激して3〜24時間培養したヒ
ト骨髄芽球白血病細胞ML-1の培養上清 100μlを検体と
し、実施例6(3)の方法を用いてネイティブIL-8(77)
を測定した。結果を表1に示す。この結果から本測定系
がネイティブIL-8(77)を測定し得ることが確認できた。
【0038】 表1 ネイティブIL-8(77)の測定 ------------------------------------------------------------ ML-1 培養条件 吸光度(O.D.492) IL-8(77) 換算値 ------------------------------------------------------------ PMA無処理24時間 0.100 0 nM PMA刺激後3時間 0.900 6.0 nM PMA刺激後6時間 1.450 9.5 nM PMA刺激後24時間 1.600 11.0 nM ------------------------------------------------------------
【0039】
【発明の効果】本発明により、IL−8(77)と反応
する抗体が初めて提供され、該抗体を免疫反応に用いる
ことにより、従来IL−8(72)抗体によってまとめ
て測定されていたIL−8からIL−8(77)量を検
出し分けることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 IL-8(77)特異的抗体D77 によるウェスタンブ
ロッティング法の結果を示したものである。
【図2】 IL-8(77)特異的抗体E677によるウェスタンブ
ロッティング法の結果を示したものである。
【図3】 IL-8抗体E72 によるウェスタンブロッティン
グ法の結果を示したものである。
【図4】 固相IL-8抗体E72 −液相IL-8(77)特異抗体(D
77) によるサンドイッチEIA 法の結果を示したものであ
る。
【図5】 固相IL-8抗体E72 −液相IL-8(77)特異抗体(E
677)によるサンドイッチEIA 法の結果を示したものであ
る。
【図6】 固相IL-8(77)特異抗体(D77) −液相IL-8抗体
E72 によるサンドイッチEIA 法の結果を示したものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/08 C12R 1:91)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 77アミノ酸残基インターロイキン8に
    特異的に反応する抗インターロイキン8抗体。
  2. 【請求項2】 抗体がモノクローナル抗体である請求項
    1に記載の抗体。
  3. 【請求項3】 抗体がD77またはE677である請求
    項2に記載の抗体。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のモノクローナル抗体を
    産生するハイブリドーマ。
  5. 【請求項5】 ハイブリドーマがFMR P−1466
    5またはFMR P−14666である請求項3に記載
    のハイブリドーマ。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の抗体を用いたインターロイキン8の測定方法。
JP7104597A 1995-04-06 1995-04-06 抗il−8抗体、抗il−8モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該抗体を用いたil−8の測定方法 Pending JPH08277299A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7104597A JPH08277299A (ja) 1995-04-06 1995-04-06 抗il−8抗体、抗il−8モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該抗体を用いたil−8の測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7104597A JPH08277299A (ja) 1995-04-06 1995-04-06 抗il−8抗体、抗il−8モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該抗体を用いたil−8の測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08277299A true JPH08277299A (ja) 1996-10-22

Family

ID=14384844

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7104597A Pending JPH08277299A (ja) 1995-04-06 1995-04-06 抗il−8抗体、抗il−8モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該抗体を用いたil−8の測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08277299A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1068524C (zh) * 1997-06-23 2001-07-18 叶庆炜 一种治疗顽症牛皮癣的药物

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1068524C (zh) * 1997-06-23 2001-07-18 叶庆炜 一种治疗顽症牛皮癣的药物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Knecht et al. Surface glycoprotein, gp24, involved in early adhesion of Dictyostelium discoideum
KR900004420B1 (ko) 인터류킨-1에 대한 항체
JPH05304986A (ja) gp130蛋白質に対するモノクロ−ナル抗体
EP0364778B1 (en) Antibody against interleukin-1beta
JP2898040B2 (ja) gp130蛋白質に対する抗体
AU641178B2 (en) Prohormone cleavage site blocking antibody
JPH07108915B2 (ja) ヒト−マクロファージ遊走阻止因子蛋白質
US4742157A (en) Substantially pure rheumatoid arthritis specific protein and an antibody against the same
Kim et al. Detection of human leukemia inhibitory factor by monoclonal antibody based ELISA
JPH08277299A (ja) 抗il−8抗体、抗il−8モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ及び該抗体を用いたil−8の測定方法
EP0347728B1 (en) Monoclonal antibody to human lymphotoxin and use thereof
JPH07258298A (ja) モノクローナル抗体
JP2613067B2 (ja) モノクローナル抗体及びその使用方法
JPH05276986A (ja) 単球遊走性サイトカインに対する抗体
JPH11151085A (ja) 抗ヒトメダラシンモノクローナル抗体、その製造方法及びそれを用いる免疫学的測定方法
JP3202029B2 (ja) インターロイキン5の微量定量
JP2779193B2 (ja) 抗ヒト組織因子モノクローナル抗体
JP3522877B2 (ja) 抗チロシナーゼモノクローナル抗体F(ab’)2フラグメント
JP2868808B2 (ja) 活性化血小板抗原測定試薬
JP3102484B2 (ja) モノクローナル抗体及びその用途
JPH03139292A (ja) ヒトインタ―ロイキン―6に対するモノクロ―ナル抗体
JPH0720438B2 (ja) インターロイキン−1に対する抗体
Fukuzawa et al. Monoclonal antibodies against discoidin I and discoidin II of the cellular slime mold, Dictyostelium discoideum
JPH0595794A (ja) ヒトm−csf抗体及びヒトm−csfの測定法
JPH05244990A (ja) ラットil−1抗体及びラットil−1の測定法