JPH08277244A - カルボン酸の製造方法及びカルボニル化反応用触媒系 - Google Patents
カルボン酸の製造方法及びカルボニル化反応用触媒系Info
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Abstract
系であっても、酢酸などのカルボン酸の生産性を高め
る。 【構成】 ロジウム触媒、ハロゲン化アルキル(ヨウ化
メチルなど)および周期表の第4周期〜第6周期の3A
族元素の化合物で触媒系を構成し、水の存在下、アルコ
ール(メタノールなど)、有機酸アルキルエステル(酢
酸メチルなど)およびジアルキルエーテル(ジメチルエ
ーテルなど)のうち少なくとも1つの成分と、一酸化炭
素とを反応させ、カルボン酸(酢酸など)を製造する。
3A族元素の化合物には、スカンジウム、イットリウム
およびランタノイド元素の酸化物、酢酸塩などが含まれ
る。前記触媒系は、ヨウ化リチウムなどのアルカリ金属
ヨウ化物を含んでいてもよい。このような触媒系を用い
ると反応系の水分濃度が10重量%以下であってもカル
ボン酸又は対応する酸無水物を効率よく製造できる。
Description
ン酸を工業的に製造する上で有用な有機カルボン酸の製
造方法、前記有機カルボン酸又はその酸無水物を得る上
で有用な触媒系に関する。
工業、有機化学工業、医薬や農薬、高分子工業などにお
ける基礎化学品の1つとして多量に使用されている。特
に、酢酸の用途は広い。
れ、代表的には、水の存在下、ロジウム触媒とヨウ化メ
チルを用いて、メタノールと一酸化炭素とを連続的に反
応させるカルボニル化法により製造されている(特公昭
47−3334号公報など)。この反応は、比較的高価
な貴金属であるロジウム錯体とヨウ化メチルとを触媒と
して用いる反応であるが、生産性の向上のため、触媒の
改良についてさらに検討されている。すなわち、前記の
方法では、反応液中の水分濃度を15重量%以上に保つ
ことが、生産性および高価なロジウム錯体の安定性を高
める上で必要であると考えられている。しかし、近年、
以下の2つの観点から反応液中の水分濃度を低減する必
要性が提案されている。
併発する水性ガスシフト反応(例えば、Adv. Organomet
all., 17, 255, 1979、以下、単にシフト反応と称する
場合がある)の低減である。シフト反応が生じると、一
酸化炭素と水との反応により二酸化炭素と水素とが生成
し、原料である一酸化炭素が損失するという大きな問題
が生じる。さらに、反応ガスを循環して使用する一般的
な工業的カルボニル化反応においては、シフト反応によ
り、実質的に不要な二酸化炭素および水素が反応ガス中
に蓄積する。そのため、反応に必要な一酸化炭素分圧を
確保するためには、必要以上に反応ガスをパージした
り、反応圧力を大きくする必要がある。
ーの低減である。反応系の水分濃度を低減することによ
り、精製工程での水分離のために必要なエネルギー消費
量を低減できるという利点がある。
せると、酢酸の生産性を高めるとともに、二酸化炭素の
副生量を低下することができるという利点がある。しか
し、反応系の水分を10重量%以下に低下させると、酢
酸と触媒成分との分離工程において蒸発槽でのロジウム
の安定性が低下し、さらに5重量%の水分濃度では反応
速度が有意に低下するという、工業的には大きな弊害が
生じる(特開昭60−239434号公報)。これらの
問題を解決するため、特開昭60−54334号公報、
特開昭60−239434号公報、特表平3−5053
31号公報には、アルカリ金属ヨウ化物、4級化アンモ
ニウム塩、4級化フォスホニウム塩などのヨウ化物塩を
反応系に添加することが提案されている。また、特開平
5−140024号公報には、反応系にアルカリ金属ヨ
ウ化物塩を添加することにより、シフト反応を大幅に抑
制するとともに、主反応(カルボニル化反応)の反応速
度を高めることが提案されている。
の添加により、水分含有量の少ない反応系での問題を解
決している。例えば、特開平5−140024号公報に
は、反応速度とロジウム塩の安定性を改善するため、5
〜35重量%のヨウ化物塩を添加することが提案されて
いる。しかし、このような多量のヨウ化物塩を反応系に
導入すると、反応装置を含めて製造装置が腐食し、腐食
を防止するためには特殊な材質を必要とするだけでな
く、後述する微量の副生成物が生成するという、工業的
に重大な問題が生じる。
の生産性を高めるため、反応液中に多量のヨウ化物塩を
添加すると、多量のヨウ素イオンにより、製造装置(反
応器、蒸発缶、触媒の循環ラインなど)の腐食が増大す
る。また、酢酸と触媒成分とを分離するため反応液を蒸
発させると、蒸発成分に混入するヨウ素成分の量が増大
し、蒸発缶に接続された酢酸の精製装置の腐食も増大す
る。
が共存すると、通常、カルボニル化反応過程で生成した
新たな含ヨウ素化合物を含む粗生成物が生成する。例え
ば、水の存在下、ロジウム触媒、ヨウ化メチルおよびヨ
ウ化リチウムで構成された触媒系を用い、メタノールを
一酸化炭素によりカルボニル化することにより、酢酸を
製造する反応では、ヨウ化ヘキシルを始めとする種々の
含ヨウ素化合物が副生する(特開平5−246935号
公報)。そして、本発明者らの検討によれば、ヨウ化リ
チウムの添加量と微量不純物であるヨウ化ヘキシルの生
成量との間に相関があり、ヨウ化リチウムの添加量が増
大するのに伴なって、ヨウ化ヘキシルの副生量が増大す
ることが見いだされた。従って、多量のヨウ化物塩を反
応系に添加すると、反応系の水分量が少なくても酢酸の
生産性を向上できるという利点があるものの、製品酢酸
に混入する含ヨウ素化合物の量が増大し、酢酸を精製す
るためにはさらに付加的な設備を必要とする。
ウ素成分を含まない助安定剤を併用することにより、酢
酸の生産性を高めることも提案されている。例えば、特
開平2−264740号公報には、アルカリ金属ヨウ化
物塩と周期表の6B族金属塩とを併用することにより、
低水分の反応条件下、メタノールと一酸化炭素との反応
により、酢酸の生産性を高めることが開示されている。
しかし、この文献には、反応液中のヨウ化物塩又はヨウ
素イオン濃度については特に言及されていないものの、
実施例からすると、反応液中のヨウ化リチウム濃度は1
0重量%以上であると推測される。また、この文献に
は、ヨウ素イオンによる弊害については何ら注意が払わ
れていない。
量およびヨウ素イオン濃度が少ない反応系であっても、
酢酸などの有機カルボン酸の生産性を高めることができ
る有機カルボン酸の製造方法を提供することにある。
反応を抑制しつつ、酢酸などの有機カルボン酸を効率よ
く生成できる有機カルボン酸の製造方法を提供すること
にある。
応条件下、反応液中のヨウ化物塩やヨウ素イオン濃度が
10重量%以下であっても、酢酸などの有機カルボン酸
を効率よく生成できる有機カルボン酸の製造方法を提供
することにある。
分の分離エネルギーを低減できるとともに、含ヨウ素化
合物の副生を抑制し、反応生成物を工業的に有利に精製
できる有機カルボン酸の製造方法を提供することにあ
る。
い反応系であっても、酢酸などの有機カルボン酸又はそ
の酸無水物を効率よく生成させる上で有用なカルボニル
化触媒系を提供することにある。
を達成するため反応促進剤や助触媒について鋭意検討の
結果、ヨウ化物塩以外の反応促進剤として、周期表の第
4周期〜第6周期の3A族元素を含む化合物を反応系に
添加することにより、低水分量の反応条件下において
も、酢酸などの有機カルボン酸の生産性を高めることが
できることを見いだし、本発明を完成した。
媒、ハロゲン化アルキルおよび水の存在下、アルコール
およびその誘導体(前記アルコールよりも炭素数が1つ
多い有機カルボン酸と前記アルコールとのエステルおよ
び前記アルコールに対応するジアルキルエーテル)のう
ち少なくとも1つの成分と、一酸化炭素とから有機カル
ボン酸を製造する方法であって、反応系に周期表の第4
周期〜第6周期の3A族元素を含む化合物を共存させる
ことにより、有機カルボン酸を製造する。前記3A族元
素には、スカンジウム、イットリウムおよびランタノイ
ド元素が含まれ、前記3A族元素の化合物には、例え
ば、酸化物、有機酸塩、無機酸塩、ハロゲン化物又は錯
体などが含まれる。前記3A族元素の化合物は、反応液
に可溶である場合が多い。
種類に応じて種々の有機カルボン酸を製造することがで
き、例えば、ロジウム触媒、ヨウ化C1-3 アルキルおよ
び前記3A族元素の化合物とで触媒系を構成し、水の存
在下、(1)C1-3 アルコール、(2)C2-4 有機カル
ボン酸とC1-3 アルコールとのエステルおよび(3)ジ
−C1-3 アルキルエーテルのうち少なくとも1つの反応
成分と、一酸化炭素とを反応させてもよい。特に、酢酸
を製造する場合、ロジウム触媒、ヨウ化メチルおよび前
記3A族元素の化合物とで触媒系を構成し、水の存在
下、メタノール、酢酸メチルおよびジメチルエーテルの
うち少なくとも1つの反応成分と、一酸化炭素から酢酸
を製造するのが好ましい。前記触媒系は、さらに、ヨウ
化リチウムなどのアルカリ金属ヨウ化物を含んでいても
よい。このような触媒系を利用すると、反応系の水分濃
度が10重量%以下であっても、有機カルボン酸又は対
応する酸無水物を効率よく生成させることができる。
る表示は「理化学辞典(第4版)」(岩波書店(株)、
1987年10月12日発行)に基づく。
ウ化アルキルおよび周期表の第4周期〜第6周期の3A
族元素を含む化合物で構成されており、アルコール又は
その反応性誘導体のカルボニル化反応により有機カルボ
ン酸又はそれに対応する酸無水物を生成させる上で有用
である。
合物として反応系で使用でき、ロジウム成分について
は、カルボニル化反応に関する種々の先行文献、例え
ば、特開昭60−54334号公報、特開昭60−15
5147号公報などを参照できる。ロジウム成分には、
例えば、酸化ロジウム、ハロゲン化ロジウム(例えば、
塩化ロジウム、臭化ロジウム、ヨウ化ロジウム)、無機
酸塩(例えば、硝酸ロジウムなど)などの無機ロジウム
塩およびこれらの水和物、錯体(例えば、ロジウムアン
ミン錯塩、ロジウムトリス(トリフェニルホスフィノ)
アイオダイド、ロジウムトリス(トリフェニルホスフィ
ノ)ブロマイド、クロロカルボニルビス(トリフェニル
ホスフィン)ロジウムなどの有機ロジウム錯体、ロジウ
ムカルボニル錯体、ジロジウムテトラカルボニルジクロ
ライドなどのロジウムカルボニルハライド錯体、Rh2
(CO)8 などのクラスター錯体など)などが含まれ
る。
応を損なわない範囲で選択でき、例えば、反応液中、
0.0001〜0.1モル/L、好ましくは0.005
〜0.05モル/L、さらに好ましくは0.001〜
0.01モル/L程度である。
塩素、臭素、ヨウ素原子が含まれ、臭素原子又はヨウ素
原子、特にヨウ素原子が好ましい。ハロゲン化アルキル
としては、後述するアルコール又はジアルキルエーテル
のアルキル部分に対応する炭素数を有するハロゲン化ア
ルキルが使用できる。前記アルキル基としては、例え
ば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、
ヘキシル、ヘプチル、オクチルなどの直鎖又は分枝鎖状
C1-10アルキル基が例示できる。好ましいアルキル基に
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルなどの炭
素数1〜3程度のアルキル基、特に炭素数1又は2のア
ルキル基、中でもメチル基が好ましい。ハロゲン原子の
置換数は、アルキル基の炭素数などに応じて選択でき、
例えば、1〜8、好ましくは1〜5程度であり、1〜3
程度である場合が多い。
ルキル、ヨウ化アルキルが含まれ、ハロゲン化アルキル
としては、例えば、ヨウ化又は臭化メチル(例えば、ヨ
ウ化メチル、臭化メチル、ジヨードメタン、ジブロモメ
タンなど)、ヨウ化又は臭化エチル(ヨウ化エチル、臭
化エチル、1,2−ジヨードエタン、2,2−ジヨード
エタンなど)、ヨウ化又は臭化プロピル(例えば、ヨウ
化プロピルなど)などが例示でき、特にヨウ化メチルや
臭化メチルなど、中でもヨウ化メチルなどが好ましい。
成分の使用量は、カルボニル化反応を損なわない範囲で
選択でき、例えば、反応液中、0.01〜10モル/
L、好ましくは0.05〜5モル/L、さらに好ましく
は0.1〜2モル/L程度であり、0.3〜1.5モル
/L程度である場合が多い。
分およびハロゲン化アルキル(ヨウ化アルキルなど)
と、周期表の第4周期〜第6周期の3A族元素を含む化
合物とを組み合わせている点にある。前記3A族元素に
は、第4周期の3A族元素スカンジウムSc、第5周期
の3A族元素イットリウムY、第6周期の3A族元素に
属するランタノイド元素が含まれる。ランタノイド元素
には、原子番号57〜71の元素、例えば、ランタンL
a、セリウムCe,プラセオジウムPr,ネオジウムN
d,プロメチウムPm,サマリウムSm,ユウロピウム
Eu,ガドリニウムGd,テルビウムTb,ジスプロシ
ウムDy,ホルミウムHo,エルビウムEr,ツリウム
Tm,イッテルビウムYb,ルテチウムLuが含まれ
る。
ジウム、イットリウム、ランタノイド元素(例えば、ラ
ンタン、セリウム,プラセオジウム,ネオジウム,サマ
リウム,ユウロピウム,テルビウム,イッテルビウムな
ど)が含まれる。
制限されず、金属単体であってもよく、例えば、酸化
物、水酸化物、有機酸塩(例えば、ギ酸、酢酸、プロピ
オン酸などの炭素数1〜6程度のカルボン酸塩、メタン
スルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン
酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などのスルホン酸塩、
シュウ酸、酒石酸などのヒドロキシカルボン酸など)、
無機酸塩(例えば、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、炭酸
塩、過ハロゲン酸塩、塩化水素酸、臭化水素酸などのハ
ロゲン化水素酸塩など)、ハロゲン化物(例えば、フッ
化物、塩化物、臭化物、ヨウ化物など)、複塩やアセチ
ルアセトナート塩などの錯体(又は錯塩)などであって
もよい。なお、金属単体として用いても、反応系におい
て可溶化する場合がある。前記化合物において、これら
の元素の酸化数は特に制限されず、例えば、2〜5価、
好ましくは2〜4価程度である。
OH(ヒドロキソ)、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、ブトキシ基などのアルコキシ基、アセチル、プロピ
オニルなどのアシル基、メトキシカルボニル(アセタ
ト)、エトキシカルボニルなどのアルコキシカルボニル
基、アセチルアセトナト、シクロペンタジエニル基、ベ
ンジリデン基、ベンジリデン アセトン、ベンジリデン
アセチルアセトン、シクロオクタジエンなどのシクロ
アルカジエン、塩素、臭素、ヨウ素原子などハロゲン原
子、CO、CN、酸素原子、H2 O(アコ)、ホスフィ
ン(例えば、トリフェニルホスフィンなどのトリアリー
ルホスフィン)、NH3 (アンミン)、NO、NO
2 (ニトロ)、NO3 (ナイトライト)、エチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、ピリジン、ビピリジン、
フェナントロリン、ピコリン酸およびその誘導体、イミ
ダゾールおよびその類縁体などの窒素含有化合物、アル
カリ金属の硝酸塩、アルカリ金属の硫酸塩、アルカリ金
属の炭酸塩などのアルカリ金属の無機酸塩などが挙げら
れる。錯体又は錯塩において、同種又は異種の配位子は
一種又は二種以上配位していてもよい。
溶(微溶)であってもよいが、均一反応系においては、
反応系の反応液に可溶であるのが好ましい。好ましい助
触媒成分には、前記3A族元素の酸化物、有機酸塩(例
えば、酢酸塩など)、無機酸塩(例えば、硫酸塩、硝酸
塩など)、ハロゲン化物(例えば、塩化物、臭化物、ヨ
ウ化物)、錯体(例えば、アセチルアセトネート塩な
ど)などが含まれる。
成分の種類を必要最小限に少なくし、副反応を抑制する
するためには、前記3A元素を含む化合物として、酸化
物や有機酸塩を用いるのが有利である。特に、酢酸を製
造する場合には、酢酸塩(例えば、酢酸スカンジウム、
酢酸イットリウム、酢酸プラセオジウム、酢酸セリウム
など)または酸化物(例えば、酸化スカンジウム、酸化
イットリウム、酸化第二セリウムなど)の使用が好まし
い。
合物は、適当な担体に担持して用いてもよい。担体に
は、慣用の担体、例えば、活性炭、アルミナ、シリカ、
シリカ−アルミナ、マグネシア、シリカ−マグネシア、
チタニア、バナジア、ジルコニア、ベントナイト、ゼオ
ライト、ケイソウ土、カオリンなどが含まれる。これら
の担体の比表面積は、例えば、5〜3500m2/g、
好ましくは10〜2500m2/g程度であり、50〜
2500m2/g程度である場合が多い。前記3A族元
素の化合物の担持量は、担体100重量部に対して、例
えば、0.001〜30重量部、好ましくは0.01〜
25重量部程度である。
合物の使用量は特に制限されず、微量の添加であっても
添加効果が有効に発現するので、広い範囲から選択でき
る。工業的に有意にカルボニル化反応速度を高めるとい
う観点からすると、3A族元素の化合物の使用量は、例
えば、反応液中、0.0001〜100モル/L、好ま
しくは0.001〜10モル/L、さらに好ましくは
0.01〜2モル/L程度であり、0.01〜1モル/
L程度である場合が多い。
ロゲン化アルキル(ヨウ化アルキルなど)および前記3
A族元素の化合物で構成されていればよく、アルカリ金
属ヨウ化物などのヨウ化物塩を併用しなくても、水分量
の少ない反応系であっても、副反応を抑制しつつ、カル
ボニル化反応速度を大きくできる。例えば、ランタノイ
ド元素化合物を用いると、アルカリ金属ヨウ化物を使用
することなく、低水分量の反応系においても、副反応を
抑制しつつ、反応速度を顕著に高めることができる。そ
のため、ヨウ化物塩は必ずしも必要ではないが、アルカ
リ金属ヨウ化物を併用すると、アルカリ金属ヨウ化物の
量が少量であっても、確実にカルボニル化反応速度を著
しく高めることができる。そして、少量のアルカリ金属
ヨウ化物の使用は、高い反応速度を維持しつつ、ヨウ化
ヘキシルなど含ヨウ素化合物の生成量を低減できるとと
もに、製造設備の腐食を抑制でき、反応生成物を精製す
るための付加的な設備を必要としないという工業的に大
きな利点をもたらす。
ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウム、
ヨウ化ルビジウム、ヨウ化セシウム、ヨウ化フランシウ
ムなどが含まれる。好ましいアルカリ金属ヨウ化物に
は、ヨウ化リチウム、ヨウ化ナトリウムおよびヨウ化カ
リウムが含まれ、特にヨウ化リチウムが好ましい。これ
らのアルカリ金属ヨウ化物は単独で又は二種以上混合し
て使用してもよい。
物の使用量が極めて少量であっても、カルボニル化反応
速度が大きくなるとともに、副反応を抑制できるという
利点がある。そのため、アルカリ金属ヨウ化物の使用量
は、広い範囲、例えば、反応液中、0.001〜2.5
モル/L程度の範囲から選択できる。工業的な観点から
すると、アルカリ金属ヨウ化物の使用量は、例えば、
0.01〜2.0モル/L、さらに好ましくは0.05
〜1.7モル/L程度であり、0.1〜1.5モル/L
程度である場合が多い。
含有量は、重量換算で、例えば、10重量%以下(例え
ば、0.1〜7.5重量%)、好ましくは8重量%以下
(例えば、0.5〜7重量%)、さらに好ましくは1〜
5重量%程度であり、5重量%未満(例えば、0.5〜
4.8重量%程度)であっても、反応速度を高めること
ができる。そのため、含ヨウ素化合物の副生を抑制して
有機カルボン酸の分離精製工程での負荷を低減できると
ともに、製造装置の腐食を抑制できる。
カルボニル化反応を損なわない範囲で適当に選択でき
る。触媒系を構成する各成分の割合は、例えば、ロジウ
ム成分1モルに対して、ハロゲン化アルキル(例えば、
ヨウ化メチルなどのヨウ化アルキル)10〜500モル
(好ましくは50〜400モル、さらに好ましくは10
0〜300モル)程度、前記3A族元素の化合物0.1
〜100モル(好ましくは0.5〜50モル、さらに好
ましくは1〜30モル)程度である。また、ヨウ化リチ
ウムなどのアルカリ金属ヨウ化物の割合は、例えば、ロ
ジウム成分1モルに対して、1〜200モル、好ましく
は10〜150モル、さらに好ましくは25〜100モ
ル(例えば、50〜100モル)程度である。
導体のカルボニル化反応により、有機カルボン酸又は酸
無水物を製造する上で有用である。例えば、前記触媒系
を利用すると、(1)メタノールなどのアルコール、
(2)このアルコールよりも炭素数が1つ多い有機カル
ボン酸と前記アルコールとのエステル(例えば、酢酸メ
チルなど)および(3)前記アルコールに対応するジア
ルキルエーテル(例えば、ジメチルエーテルなど)のう
ち少なくとも1つの成分と、一酸化炭素との反応によ
り、前記アルコールよりも炭素数が1つ多い有機カルボ
ン酸(例えば、酢酸)及び/又は対応する酸無水物(無
水酢酸など)を製造できる。
成分、ハロゲン化アルキル(例えば、ヨウ化メチルな
ど)、および前記3A族元素を含む化合物を構成成分と
する触媒系と、水との存在下、(1)アルコールおよび
その誘導体(すなわち、(2)このアルコールよりも炭
素数が1つ多い有機カルボン酸と前記アルコールとのエ
ステルおよび(3)前記アルコールに対応するジアルキ
ルエーテル)のうち少なくとも1つの成分と、一酸化炭
素とから、前記アルコールよりも炭素数が1つ多い有機
カルボン酸を製造する。この反応において、前記(1)
アルコール、(2)有機酸のアルキルエステルおよび
(3)ジアルキルエーテルは、単独で使用してもよく二
種以上混合して使用してもよい。
有機カルボン酸に応じて選択でき、その種類は特に制限
されない。前記アルコールとしては、例えば、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブ
タノール、イソブタノール、s−ブタノール、t−ブタ
ノール、ペンタノール、ヘキサノール、オクタノール、
2−エチルヘキサノールなどの炭素数1〜10程度の脂
肪族アルコール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘ
キサノールなどの脂環族アルコール、ベンジルアルコー
ル、2−フェニルエタノールなどの芳香族アルコールな
どが挙げられる。好ましいアルコールには、脂肪族アル
コール、特に炭素数1〜3のアルコールが含まれる。前
記アルコールのうち、カルボニル化反応により酢酸を製
造するためのメタノールが工業的に特に重要である。
ール(1)よりも炭素数が1つ多い有機カルボン酸と前
記アルコールとのエステル、例えは、酢酸メチル、プロ
ピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、酪
酸エチル、酪酸プロピル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エ
チルなどが挙げられる。好ましいエステルには、炭素数
2〜4の有機カルボン酸と炭素数1〜3のアルコールと
のエステル、特に炭素数2又は3の有機カルボン酸(酢
酸又はプロピオン酸)と炭素数1又は2のアルコール
(メタノール又はエタノール)とのエステルが含まれ
る。カルボニル化反応により酢酸を製造するためは、前
記エステルのうち酢酸メチルが工業的に特に重要であ
る。
族アルコールに対応するエーテル、例えば、ジメチルエ
ーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル、ジ
プロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルプ
ロピルエーテル、エチルプロピルエーテル、メチルイソ
プロピルエーテル、エチルイソプロピルエーテル、ジブ
チルエーテルなどのジC1-4 アルキルエーテルが含まれ
る。好ましいジアルキルエーテルには、C1-3 アルコー
ルに対応するジアルキルエーテルが含まれる。特に工業
的に重要な酢酸の製造という観点からは、ジアルキルエ
ーテルとしてはジメチルエーテルが用いられる。
ボニル化反応、特に反応系の水分量が少ないカルボニル
化反応においては、対応する前記脂肪酸アルキルエステ
ルやジアルキルエーテルが生成し、生成したエステルは
反応系の水分により有機カルボン酸とアルコールに加水
分解され、ジアルキルエーテルも反応系の水分によりア
ルコールに分解される。すなわち、これらの化合物は、
互いに互換性がある。そのため、前記反応成分は適当に
組み合わせて使用してもよい。例えば、(1)アルコー
ルと(2)エステルとを組み合わせた反応成分、(1)
アルコールと(3)エーテルとを組み合わせた反応成
分、(1)アルコールと(2)エステルと(3)エーテ
ルとを組み合わせた反応成分を、反応系に供給してもよ
い。なお、反応成分を組み合わせて使用する場合、工業
的には、少なくともアルコールを用いる場合が多い。前
記アルコールとエステルとを組み合わせると、反応系の
水分量が少なくても有機カルボン酸の生成速度を高める
ことができる。特に、酢酸の製造において、反応成分と
してメタノールと酢酸メチルとを組み合わせて使用する
と、水分含有量が少ない反応系であっても、酢酸の生産
性を高めることができる。
(酢酸メチルなど)とを組み合わせて使用する場合、反
応液中のエステルの濃度は、アルコール濃度、水分量、
反応温度や連続法では仕込み速度などの反応条件によっ
て変動するとともに広い範囲で選択でき、例えば、0.
01〜10モル/L、好ましくは0.05〜5モル/L
程度である。
応成分に加えて、生成する酢酸などの有機カルボン酸を
用いてもよい。
下、前記反応成分と一酸化炭素とのカルボニル化反応に
より、有機カルボン酸を生成させる。本発明の触媒系を
用いると、低水分量の反応系であっても、副反応を抑制
しつつ、カルボニル化反応速度(有機カルボン酸の生成
速度)を大きく改善できる。そのため、反応系の水分量
は、シフト反応を抑制しつつ、水分離エネルギーを低減
できる範囲で選択でき、例えば、10重量%(約5.6
モル/L)以下(例えば、0.5〜10重量%)、好ま
しくは約0.5〜8重量%(約0.3〜4.5モル/
L)程度、さらに好ましくは1〜5重量%(約0.5〜
3モル/L)程度であり、1〜4重量%(約0.5〜
2.5モル/L)程度である場合が多い。なお、カルボ
ニル化反応により生成した有機カルボン酸(酢酸など)
は、反応成分のアルコール(メタノール)と反応して水
を生成する。このようなエステル化反応により生成する
水の量も前記反応系の水分量に含まれる。
対して過剰モルであり、通常、加圧下に反応系に供給さ
れる。反応系における一酸化炭素分圧は、例えば、0.
05〜1000atm、好ましくは0.3〜300at
m、より好ましくは0.5〜100atm程度の範囲で
選択できる。なお、副反応を抑制するため、反応系に水
素ガスを導入することも有用である。水素ガス分圧は、
例えば、0.7atm以上、好ましくは2.7atm以
上である。
な一酸化炭素として反応系に供給してもよく、反応に不
活性な気体、例えば、窒素、ヘリウムなどの不活性ガス
の他、二酸化炭素や空気で希釈して反応系に供給しても
よい。
〜300℃、好ましくは100〜250℃程度の範囲で
選択でき、通常、150〜220℃程度である場合が多
い。
ずれでも行なうことができ、回分法、半回分法や連続法
などのいずれの方式で反応させてもよい。工業的に有機
カルボン酸(特に酢酸)を製造する場合には、通常液相
連続プロセスが採用される。
単離される。工業的には、反応生成物は、通常、フラッ
シュ蒸留などの蒸留工程に供され、蒸留工程で分離され
た酢酸などの有機カルボン酸は、通常、精製工程に供さ
れる。また、工業的な連続プロセスでは、蒸留工程で分
離された触媒成分は、反応系に循環される。
ゲン化アルキルおよび周期表の前記3A族元素の化合物
とで構成された触媒系の存在下で反応させるので、水分
量およびヨウ素イオン濃度が少ない反応系であっても、
酢酸などのカルボン酸の生産性を高めることができる。
また、シフト反応および副反応を抑制でき、反応成分で
ある一酸化炭素を有効に利用しつつ、酢酸などのカルボ
ン酸を効率よく生成させることができる。さらに、低水
分量の反応条件下、反応液中のヨウ化物塩やヨウ素イオ
ン濃度が10重量%以下であっても、酢酸などのカルボ
ン酸を効率よく生成できる。そのため、反応生成物から
の水分の分離エネルギーを低減できるとともに、含ヨウ
素化合物の副生、および製造装置の腐食を抑制でき、反
応生成物の精製効率を工業的に有利に高めることができ
る。
水分量が少ない反応系であっても、酢酸などの有機カル
ボン酸や対応する酸無水物(例えば、無水酢酸等)を効
率よく生成させることができる。アルカリ金属ヨウ化物
と組み合わせることにより、確実に、しかも酢酸などの
カルボン酸や対応する酸無水物の生成速度を顕著に高め
ることができる。
明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に
より限定されるものではない。
ヨウ化ロジウム(RhI3 )0.47g(0.001モ
ル),ヨウ化メチル27g(0.19モル),酢酸メチ
ル10g(0.13モル)および水5g(0.28モ
ル)を仕込み、さらに酢酸を添加して全量200gとし
た。前記オートクレーブに一酸化炭素30kg/cm2
Gおよび水素10kg/cm2 Gを圧入した。
応温度を175℃に維持した。加熱開始から3分間隔で
反応液の組成および反応系の圧力変化を調べ、所定の液
組成(すなわち、反応系の液相部における水分濃度3重
量%、酢酸メチル濃度2.5重量%の液組成)でのガス
吸収速度を圧力変化から算出した。
終了したとみなし、オートクレーブを冷却した後、液相
部および気相部の組成をガスクロマトグラフィーにより
定量分析した。なお、STYに換算した二酸化炭素に対
する検出限界の下限値は0.18モル/L/hrであ
る。その結果、アルデヒド類、アルキルヨウ化物、二酸
化炭素、メタンなどの副生物の生成は検出されなかっ
た。そのため、前記ガス吸収速度をカルボニル化反応速
度、すなわち酢酸の生成速度とみなして評価した。
mモル)を添加するとともに、酢酸を添加して全量20
0gとする以外、比較例1と同様にして酢酸を製造し
た。
ウム40.0g(298mモル)を添加するとともに、
酢酸を添加して全量200gとする以外、比較例2と同
様にして酢酸を製造した。
c)3)1.50g(7mM)を添加するとともに、酢酸
を添加し全量200gとする以外、比較例2と同様にし
て酢酸を製造した。
物(Y(OAc)3 5H2O)2.40g(7mM)を添加すると
ともに、酢酸を添加し全量200gとする以外、比較例
2と同様にして酢酸を製造した。
チルを含む触媒系にイットリウム成分又はスカンジウム
成分を添加すると、少量であっても反応速度を顕著に高
めることができる。特に、ヨウ化リチウムが共存する触
媒系では、イットリウム成分又はスカンジウム成分の添
加により、酢酸の生成速度が約2倍も向上する。
(OAc)3 H2O)4.53g(14mM)を添加するととも
に、酢酸を添加して全量200gとする以外、比較例1
と同様にして酢酸を製造した。前記比較例1の結果とと
もに結果を表2に示す。
添加するとともに、酢酸を添加し全量200gとする以
外、比較例2と同様にして酢酸を製造した。前記比較例
2および3の結果とともに結果を表2に示す。
c)3 H2O)4.53g(14mM) 実施例5:酢酸プラセオジウム・二水和物(Pr(OAc)3 2
H2O)4.78g(14mM) 実施例6:酢酸サマリウム・四水和物(Sm(OAc)3 4H
2O)5.39g(13mM) 実施例7:酢酸ユーロピウム・四水和物(Eu(OAc)3 4H2
O)5.42g(13mM) 実施例8:酢酸テルビウム・四水和物(Tb(OAc)3 4H
2O)5.51g(14mM) 実施例9:酢酸イッテルビウム・四水和物(Yb(OAc)3 4
H2O)5.70g(14mM)
チルを含む触媒系にランタノイド化合物を添加すると、
添加量が少量であり、かつヨウ化リチウムが共存してい
なくても、酢酸の生成速度が大きく向上する。また、ヨ
ウ化リチウムの共存下にランタノイド化合物を添加する
と、ランタノイド化合物およびヨウ化リチウムの使用量
が少量であっても、酢酸の生成速度を大きく改善でき
る。
存系) 比較例2の触媒系におけるランタノイド化合物の添加量
の効果を調べるため、比較例2の触媒系に、さらに下記
ランタノイド化合物を添加するとともに、酢酸を添加し
全量200gとする以外、比較例2と同様にして酢酸を
製造した。比較例2の結果とともに、結果を表3に示
す。
Ac)3 H2O)9.05g(27mM) 実施例11:酢酸サマリウム・四水和物(Sm(OAc)3 4H2
O)2.70g(7mM)
およびヨウ化リチウムを含む触媒系にランタノイド化合
物を添加すると、ヨウ化リチウムの使用量が少量であっ
ても、酢酸の生成速度を大きく改善できる。
系) 比較例2の触媒系におけるランタノイド酸化物の効果を
調べるため、比較例2の触媒系に、さらに下記ランタノ
イド酸化物を添加するとともに、酢酸を添加し全量20
0gとする以外、比較例2と同様にして酢酸を製造し
た。比較例2および3の結果とともに、結果を表4に示
す。
2.32g(14mM) 実施例13:酸化ネオジウム(Nd2O3) 2.27g(
7mM) 実施例14:酸化サマリウム(Sm2O3) 4.71g(1
4mM)
およびヨウ化リチウムを含む触媒系にランタノイド化合
物を添加すると、ランタノイド化合物及びヨウ化リチウ
ムの使用量が少量であっても、酢酸の生成速度を大きく
改善できる。
Claims (11)
- 【請求項1】 ロジウム触媒、ハロゲン化アルキルおよ
び水の存在下、アルコール、このアルコールよりも炭素
数が1つ多い有機カルボン酸と前記アルコールとのエス
テルおよび前記アルコールに対応するジアルキルエーテ
ルのうち少なくとも1つの成分と、一酸化炭素とから有
機カルボン酸を製造する方法であって、反応系に周期表
の第4周期〜第6周期の3A族元素を含む化合物を共存
させる有機カルボン酸の製造方法。 - 【請求項2】 触媒系および水の存在下、(1)炭素数
1〜3のアルコール、(2)炭素数2〜4の有機カルボ
ン酸と炭素数1〜3のアルコールとのエステルおよび
(3)炭素数1〜3のアルコールに対応するジアルキル
エーテルのうち少なくとも1つの成分と、一酸化炭素と
のカルボニル化反応により有機カルボン酸を製造する方
法であって、前記触媒系が、ロジウム触媒、炭素数1〜
3のヨウ化アルキルおよび周期表の第4周期〜第6周期
の3A族元素を含む化合物で構成されている請求項1記
載の有機カルボン酸の製造方法。 - 【請求項3】 ロジウム触媒、ヨウ化メチルおよび周期
表の第4周期〜第6周期の3A族元素を含む化合物で構
成された触媒系と水の存在下、メタノール、酢酸メチル
およびジメチルエーテルのうち少なくとも1つの成分
と、一酸化炭素とを反応させて酢酸を製造する方法。 - 【請求項4】 反応系の水分濃度が10重量%以下であ
る請求項1〜3のいずれかに記載の有機カルボン酸の製
造方法。 - 【請求項5】 さらにアルカリ金属ヨウ化物が共存する
反応系で反応させる請求項1〜4のいずれかに記載の有
機カルボン酸の製造方法。 - 【請求項6】 アルカリ金属ヨウ化物がヨウ化リチウム
である請求項5記載の有機カルボン酸の製造方法。 - 【請求項7】 周期表の第4周期〜第6周期の3A族元
素を含む化合物が、酸化物、有機酸塩、無機酸塩、ハロ
ゲン化物又は錯体である請求項1〜6のいずれかの項に
記載の有機カルボン酸の製造方法。 - 【請求項8】 周期表の第4周期〜第6周期の3A族元
素を含む化合物が、スカンジウム、イットリウム、ラン
タン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウム、サマリ
ウム、ユウロピウム、テルビウムおよびイッテルビウム
から選択された元素の酸化物、有機酸塩、無機酸塩、ハ
ロゲン化物又は錯体であり、かつ反応液に可溶な化合物
である請求項3〜6のいずれかの項に記載の酢酸の製造
方法。 - 【請求項9】 アルコール又はその誘導体のカルボニル
化反応により有機カルボン酸又はその酸無水物を生成さ
せるための触媒系であって、ロジウム触媒、ハロゲン化
アルキルおよび周期表の第4周期〜第6周期の3A族元
素を含む化合物で構成された触媒系。 - 【請求項10】 さらに、アルカリ金属ヨウ化物を含む
請求項9記載の触媒系。 - 【請求項11】 メタノール、酢酸メチルおよびジメチ
ルエーテルから選択された少なくとも1つの成分と一酸
化炭素との反応により酢酸又は無水酢酸を生成させるた
めの触媒系であって、ロジウム触媒、ヨウ化メチル、周
期表の第4周期〜第6周期の3A族元素を含む化合物、
およびヨウ化リチウムとで構成された触媒系。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7106826A JPH08277244A (ja) | 1995-04-05 | 1995-04-05 | カルボン酸の製造方法及びカルボニル化反応用触媒系 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7106826A JPH08277244A (ja) | 1995-04-05 | 1995-04-05 | カルボン酸の製造方法及びカルボニル化反応用触媒系 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08277244A true JPH08277244A (ja) | 1996-10-22 |
Family
ID=14443584
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7106826A Ceased JPH08277244A (ja) | 1995-04-05 | 1995-04-05 | カルボン酸の製造方法及びカルボニル化反応用触媒系 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08277244A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012081416A1 (ja) * | 2010-12-15 | 2012-06-21 | 株式会社ダイセル | 酢酸の製造方法 |
JP2013249304A (ja) * | 2004-12-17 | 2013-12-12 | Bp Chemicals Ltd | 酢酸を製造するための方法および触媒 |
-
1995
- 1995-04-05 JP JP7106826A patent/JPH08277244A/ja not_active Ceased
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013249304A (ja) * | 2004-12-17 | 2013-12-12 | Bp Chemicals Ltd | 酢酸を製造するための方法および触媒 |
WO2012081416A1 (ja) * | 2010-12-15 | 2012-06-21 | 株式会社ダイセル | 酢酸の製造方法 |
US9115071B2 (en) | 2010-12-15 | 2015-08-25 | Daicel Corporation | Process for producing acetic acid |
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