JPH08277077A - ロープ式リニアエレベーター装置 - Google Patents
ロープ式リニアエレベーター装置Info
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- JPH08277077A JPH08277077A JP8276595A JP8276595A JPH08277077A JP H08277077 A JPH08277077 A JP H08277077A JP 8276595 A JP8276595 A JP 8276595A JP 8276595 A JP8276595 A JP 8276595A JP H08277077 A JPH08277077 A JP H08277077A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 機械系の1次共振による乗りかご振動を抑制
し、快適な乗り心地を有するロープ式リニアエレベータ
ー装置を提供する。 【構成】 ロープ式リニアエレベーター装置の昇降路1
0の頂部101に備えた第2のプーリ62を取り付ける
プーリ枠71を支持ばね81により鉛直方向に移動可能
に支持し、かつ水平方向は昇降路10に固定した支持枠
72とプーリ枠71との間を摺動体82と押付ばね83
で支持し、プーリ枠71の鉛直方向への移動時、摺動に
よる摩擦損失が生じるように構成した。
し、快適な乗り心地を有するロープ式リニアエレベータ
ー装置を提供する。 【構成】 ロープ式リニアエレベーター装置の昇降路1
0の頂部101に備えた第2のプーリ62を取り付ける
プーリ枠71を支持ばね81により鉛直方向に移動可能
に支持し、かつ水平方向は昇降路10に固定した支持枠
72とプーリ枠71との間を摺動体82と押付ばね83
で支持し、プーリ枠71の鉛直方向への移動時、摺動に
よる摩擦損失が生じるように構成した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロープ式リニアエレベ
ーター装置に係り、特にエレベーター機械系の1次共振
振動を抑制可能なロープ式リニアエレベーター装置に関
する。
ーター装置に係り、特にエレベーター機械系の1次共振
振動を抑制可能なロープ式リニアエレベーター装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のロープ式リニアエレベーター装置
として、例えば特開昭57−121568号記載の技術
が知られている。この技術は、リニアモーターの1次導
体をエレベーターの釣合錘に組込み、2次導体は昇降路
内に鉛直方向に配設して構成し、1次導体に多相交流電
圧を印加して移動磁界を発生することにより釣合錘に推
力を与え、乗りかごを昇降させるというものである。回
転型モーターを利用したロープ式エレベーターの駆動力
は主ロープと綱車との係合部から伝達されるが、前記構
成のロープ式リニアエレベーター装置では、主ロープの
端部からエレベーターの駆動力が与えられる構成となっ
ている。
として、例えば特開昭57−121568号記載の技術
が知られている。この技術は、リニアモーターの1次導
体をエレベーターの釣合錘に組込み、2次導体は昇降路
内に鉛直方向に配設して構成し、1次導体に多相交流電
圧を印加して移動磁界を発生することにより釣合錘に推
力を与え、乗りかごを昇降させるというものである。回
転型モーターを利用したロープ式エレベーターの駆動力
は主ロープと綱車との係合部から伝達されるが、前記構
成のロープ式リニアエレベーター装置では、主ロープの
端部からエレベーターの駆動力が与えられる構成となっ
ている。
【0003】また、エレベーターの駆動力をロープの端
部から与える方式のエレベーターとして、例えば特開昭
59−102260号記載の技術が知られている。この
技術は、主ロープの一端を乗りかごに、他端を昇降路下
部に配設したドラムにそれぞれ連結し、ドラムを回転す
ることでエレベーターの乗りかごを昇降する巻胴式エレ
ベーター装置である。この例では、ドラムの枠体と床と
の間に防振ゴム配設し、ドラムの振動・騒音が建屋に伝
達しないようにする技術が述べられている。
部から与える方式のエレベーターとして、例えば特開昭
59−102260号記載の技術が知られている。この
技術は、主ロープの一端を乗りかごに、他端を昇降路下
部に配設したドラムにそれぞれ連結し、ドラムを回転す
ることでエレベーターの乗りかごを昇降する巻胴式エレ
ベーター装置である。この例では、ドラムの枠体と床と
の間に防振ゴム配設し、ドラムの振動・騒音が建屋に伝
達しないようにする技術が述べられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前者の従来
技術に係るロープ式リニアエレベーター装置は、前述の
ように駆動力の与え方が回転型モーターを利用したロー
プ式エレベーターと違っており、この相違によって機械
系の共振特性も図2に示すような相違がある。すなわ
ち、図2は、駆動源から乗りかごまでの共振伝達特性の
周波数応答を回転形モーターを利用したロープ式エレベ
ーターとロープ式リニアエレベーターの周波数とゲイン
との関係を示したもので、エレベーターの条件は9人乗
り、7階床のエレベーターで中間階、乗客なしの場合で
ある。
技術に係るロープ式リニアエレベーター装置は、前述の
ように駆動力の与え方が回転型モーターを利用したロー
プ式エレベーターと違っており、この相違によって機械
系の共振特性も図2に示すような相違がある。すなわ
ち、図2は、駆動源から乗りかごまでの共振伝達特性の
周波数応答を回転形モーターを利用したロープ式エレベ
ーターとロープ式リニアエレベーターの周波数とゲイン
との関係を示したもので、エレベーターの条件は9人乗
り、7階床のエレベーターで中間階、乗客なしの場合で
ある。
【0005】図2でわかるように回転型モーター利用の
ロープ式エレベーターでは1次共振よりも2次共振のゲ
インが高くなっているのに対し、ロープ式リニアエレベ
ーターでは2次共振よりも1次共振のゲインが高くなっ
ている。ここで、1次共振とは、乗りかごと釣合錘が同
じ方向(例えば乗りかごが上方向に振動した時、釣合錘
も上方向に振動する)に振動する同相モードの共振現象
をいい、2次共振とは、乗りかごと釣合錘が逆方向に振
動する逆相モードの共振現象をいっている。また、同図
からは、ロープ式リニアエレベーターの1次共振ゲイン
が回転型モーター利用のロープ式エレベーターの1次共
振ゲインよりも大幅に高くなっていることがわかる。こ
れは、ロープ式リニアエレベーターでは低周波の1次共
振振動が発生し易いということを示している。
ロープ式エレベーターでは1次共振よりも2次共振のゲ
インが高くなっているのに対し、ロープ式リニアエレベ
ーターでは2次共振よりも1次共振のゲインが高くなっ
ている。ここで、1次共振とは、乗りかごと釣合錘が同
じ方向(例えば乗りかごが上方向に振動した時、釣合錘
も上方向に振動する)に振動する同相モードの共振現象
をいい、2次共振とは、乗りかごと釣合錘が逆方向に振
動する逆相モードの共振現象をいっている。また、同図
からは、ロープ式リニアエレベーターの1次共振ゲイン
が回転型モーター利用のロープ式エレベーターの1次共
振ゲインよりも大幅に高くなっていることがわかる。こ
れは、ロープ式リニアエレベーターでは低周波の1次共
振振動が発生し易いということを示している。
【0006】一方、リニアモーターには特有の推力脈動
現象がある。推力脈動現象とは、モーターが有限長であ
るため、その両端で磁束が不連続となり、駆動周波数の
2倍で推力に脈動が発生するという現象である。リニア
モーターでは、この推力脈動現象が生じたときに、推力
脈動の周波数と前述の機械系の1次共振周波数が一致す
ると、乗りかごが大きく振動してしまい、実用上使用不
能なエレベーターとなる。そこで、この推力脈動の周波
数と1次共振周波数が一致しないように駆動周波数を高
く設計する考え方もあるが、前者の従来技術に示す減速
機構のないロープ式リニアエレベーターでは、駆動周波
数を比較的低く設定せざるを得ないため、実用的には実
現は困難である。
現象がある。推力脈動現象とは、モーターが有限長であ
るため、その両端で磁束が不連続となり、駆動周波数の
2倍で推力に脈動が発生するという現象である。リニア
モーターでは、この推力脈動現象が生じたときに、推力
脈動の周波数と前述の機械系の1次共振周波数が一致す
ると、乗りかごが大きく振動してしまい、実用上使用不
能なエレベーターとなる。そこで、この推力脈動の周波
数と1次共振周波数が一致しないように駆動周波数を高
く設計する考え方もあるが、前者の従来技術に示す減速
機構のないロープ式リニアエレベーターでは、駆動周波
数を比較的低く設定せざるを得ないため、実用的には実
現は困難である。
【0007】また、後者の従来技術では、巻胴式のエレ
ベーターにおいてドラムの枠体と床との間に防振ゴムを
介在させ、ドラムの回転による振動・騒音が建屋に伝播
しないようにすることが述べられている。この巻胴式の
エレベーターも駆動力はロープ端から与える構成ではあ
るが、前者の従来技術におけるロープ式リニアエレベー
ターの駆動源が移動端であるのに対し、巻胴式は駆動源
が固定端となっている点が相違するので、機械系の共振
特性が異なっている。さらに、前記防振ゴムの制振作用
は比較的高周波のビビリ振動には効果的であるが、前記
1次共振のような低周波で制振作用を持たせることは困
難である。したがって、後者の従来技術を適用しても、
前者の従来技術におけるロープ式リニアエレベーターの
1次共振振動を抑制することはできない。
ベーターにおいてドラムの枠体と床との間に防振ゴムを
介在させ、ドラムの回転による振動・騒音が建屋に伝播
しないようにすることが述べられている。この巻胴式の
エレベーターも駆動力はロープ端から与える構成ではあ
るが、前者の従来技術におけるロープ式リニアエレベー
ターの駆動源が移動端であるのに対し、巻胴式は駆動源
が固定端となっている点が相違するので、機械系の共振
特性が異なっている。さらに、前記防振ゴムの制振作用
は比較的高周波のビビリ振動には効果的であるが、前記
1次共振のような低周波で制振作用を持たせることは困
難である。したがって、後者の従来技術を適用しても、
前者の従来技術におけるロープ式リニアエレベーターの
1次共振振動を抑制することはできない。
【0008】本発明は、このような従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、その目的は、1次共振による乗り
かごの振動を抑制し、快適な乗り心地を有するロープ式
リニアエレベーター装置を提供することにある。
みてなされたもので、その目的は、1次共振による乗り
かごの振動を抑制し、快適な乗り心地を有するロープ式
リニアエレベーター装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の手段は、エレベーターの乗りかごと、リニア
モーターの1次導体を組込んだ釣合錘が主ロープにより
連結され、昇降路頂部に配設した頂部プーリを介してつ
るべ式に構成されたロープ式リニアエレベーター装置に
おいて、前記頂部プーリを取り付けるプーリ枠を鉛直方
向に移動可能に支持する支持手段と、前記プーリ枠の鉛
直方向の振動を抑制する振動抑制手段とを備えているこ
とを特徴としている。
め、第1の手段は、エレベーターの乗りかごと、リニア
モーターの1次導体を組込んだ釣合錘が主ロープにより
連結され、昇降路頂部に配設した頂部プーリを介してつ
るべ式に構成されたロープ式リニアエレベーター装置に
おいて、前記頂部プーリを取り付けるプーリ枠を鉛直方
向に移動可能に支持する支持手段と、前記プーリ枠の鉛
直方向の振動を抑制する振動抑制手段とを備えているこ
とを特徴としている。
【0010】第2の手段は、同様の前提のロープ式リニ
アエレベーター装置において、ロープ重量補償用のロー
プと、当該ロープの下端部側で当該ロープを案内する底
部プーリと、当該底部プーリを取り付けるプーリ枠を鉛
直方向に移動可能に支持する支持手段と、前記プーリ枠
の鉛直方向の振動を抑制する振動抑制手段とを備えてい
ることを特徴としている。
アエレベーター装置において、ロープ重量補償用のロー
プと、当該ロープの下端部側で当該ロープを案内する底
部プーリと、当該底部プーリを取り付けるプーリ枠を鉛
直方向に移動可能に支持する支持手段と、前記プーリ枠
の鉛直方向の振動を抑制する振動抑制手段とを備えてい
ることを特徴としている。
【0011】第3の手段は、第2の手段において、前記
ロープ重量補償用のロープを電力供給用および/または
信号伝達用の電線から構成したことを特徴としている。
ロープ重量補償用のロープを電力供給用および/または
信号伝達用の電線から構成したことを特徴としている。
【0012】第4の手段は、第2の手段において、前記
ロープ重量補償用のロープに、さらに、電力供給用およ
び/または信号伝達用の電線を付設したことを特徴とし
ている。
ロープ重量補償用のロープに、さらに、電力供給用およ
び/または信号伝達用の電線を付設したことを特徴とし
ている。
【0013】第5の手段は、第3または第4の手段にお
いて、前記電線をエレベーターの昇降路壁面から伸びる
電力供給用および/または信号伝達用の電線を含んで構
成したことを特徴としている。
いて、前記電線をエレベーターの昇降路壁面から伸びる
電力供給用および/または信号伝達用の電線を含んで構
成したことを特徴としている。
【0014】第6の手段は、第1または第2の手段にお
いて、前記振動抑制手段を、前記プーリ枠の表面に対し
て摺動する摺動体と、この摺動体を前記プーリ枠に対し
て弾性的に付勢して前記プーリ枠の表面に押し付ける弾
性付勢部材と、前記摺動体を前記プーリ枠の表面を摺動
可能に支持する支持枠とから構成したことを特徴として
いる。
いて、前記振動抑制手段を、前記プーリ枠の表面に対し
て摺動する摺動体と、この摺動体を前記プーリ枠に対し
て弾性的に付勢して前記プーリ枠の表面に押し付ける弾
性付勢部材と、前記摺動体を前記プーリ枠の表面を摺動
可能に支持する支持枠とから構成したことを特徴として
いる。
【0015】第7の手段は、第1または第2の手段にお
いて、前記振動抑制手段を、前記プーリ枠に連結され、
前記プーリ枠の鉛直方向の振動を粘性によって減衰させ
る粘性減衰器から構成したことを特徴としている。
いて、前記振動抑制手段を、前記プーリ枠に連結され、
前記プーリ枠の鉛直方向の振動を粘性によって減衰させ
る粘性減衰器から構成したことを特徴としている。
【0016】第8の手段は、第1または第2の手段にお
いて、前記支持手段を、弾性的にプーリ枠を支持する弾
性部材から構成したことを特徴としている。
いて、前記支持手段を、弾性的にプーリ枠を支持する弾
性部材から構成したことを特徴としている。
【0017】第9の手段は、第1または第2の手段にお
いて、前記支持手段を、磁気反発力によってプーリ枠を
支持するマグネットから構成したこと特徴としている。
いて、前記支持手段を、磁気反発力によってプーリ枠を
支持するマグネットから構成したこと特徴としている。
【0018】
【作用】第1の手段によれば、支持手段は頂部プーリを
取り付けるプーリ枠を鉛直方向に移動可能に支持し、支
持手段に支持されたプーリ枠は振動抑制手段によって鉛
直方向への移動力が減衰させられ、これによってプーリ
枠に加わる1次共振振動が抑制される。
取り付けるプーリ枠を鉛直方向に移動可能に支持し、支
持手段に支持されたプーリ枠は振動抑制手段によって鉛
直方向への移動力が減衰させられ、これによってプーリ
枠に加わる1次共振振動が抑制される。
【0019】第2の手段によれば、ロープ重量補償用の
ロープの下端部を底部プーリで案内し、該底部プーリを
取り付けるプーリ枠を鉛直方向に移動可能に支持手段に
よって支持する。支持手段によって支持されたプーリ枠
は振動抑制手段によって鉛直方向への移動力が減衰させ
られ、これによってプーリ枠に加わる1次共振振動が抑
制される。
ロープの下端部を底部プーリで案内し、該底部プーリを
取り付けるプーリ枠を鉛直方向に移動可能に支持手段に
よって支持する。支持手段によって支持されたプーリ枠
は振動抑制手段によって鉛直方向への移動力が減衰させ
られ、これによってプーリ枠に加わる1次共振振動が抑
制される。
【0020】第3の手段によれば、第2の手段における
ロープ重量補償用のロープを電力供給用および/または
信号伝達用の電線から構成することによって、第2の手
段と同等の作用を構造上必要不可欠な電線で代用するこ
とができ、装置の低コスト化を図ることができる。
ロープ重量補償用のロープを電力供給用および/または
信号伝達用の電線から構成することによって、第2の手
段と同等の作用を構造上必要不可欠な電線で代用するこ
とができ、装置の低コスト化を図ることができる。
【0021】第4の手段によれば、第2の手段において
ロープ重量補償用のロープが単独で担う1次共振振動の
抑制を、電線の重量とロープの重量で代用することがで
きる。
ロープ重量補償用のロープが単独で担う1次共振振動の
抑制を、電線の重量とロープの重量で代用することがで
きる。
【0022】第5の手段によれば、昇降路壁面から電線
を延ばすことで、当該昇降路壁面から伸びる電線、ロー
プ重量補償用のロープ及び電線によってロープ重量を補
償するとともに、乗りかご振動抑制手段によって前記プ
ーリ枠の鉛直方向への移動力を減衰する。これによって
1次共振振動の抑制が図られるとともに、電源の供給な
どと重量補償を共に行うことができ、装置の低コスト化
を図ることができる。
を延ばすことで、当該昇降路壁面から伸びる電線、ロー
プ重量補償用のロープ及び電線によってロープ重量を補
償するとともに、乗りかご振動抑制手段によって前記プ
ーリ枠の鉛直方向への移動力を減衰する。これによって
1次共振振動の抑制が図られるとともに、電源の供給な
どと重量補償を共に行うことができ、装置の低コスト化
を図ることができる。
【0023】第6の手段によれば、摺動体とプーリ枠と
の相対的な移動によって両者を摺動させ、その摺動によ
って摩擦損失を生じさせる。これによって、プーリ枠の
鉛直方向への移動力を減衰させ、その結果、1次共振振
動が減衰することになる。
の相対的な移動によって両者を摺動させ、その摺動によ
って摩擦損失を生じさせる。これによって、プーリ枠の
鉛直方向への移動力を減衰させ、その結果、1次共振振
動が減衰することになる。
【0024】第7の手段によれば、粘性減衰器による粘
性抵抗を利用してプーリ枠の鉛直方向の移動力を減衰さ
せ、その結果、1次共振振動が減衰することになる。
性抵抗を利用してプーリ枠の鉛直方向の移動力を減衰さ
せ、その結果、1次共振振動が減衰することになる。
【0025】第8の手段によれば、支持手段はプーリ枠
を振動抑制手段による振動の減衰が可能になるように弾
性的に支持する。
を振動抑制手段による振動の減衰が可能になるように弾
性的に支持する。
【0026】第9の手段によれば、支持手段はプーリ枠
を振動抑制手段による振動の減衰が可能になるように磁
気的に支持する。
を振動抑制手段による振動の減衰が可能になるように磁
気的に支持する。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照し、本発明の実施例につい
て詳細に説明する。
て詳細に説明する。
【0028】〔第1実施例〕図1は本発明の第1の実施
例の概略構成図、図2は駆動源から乗りかごまでの振動
伝達特性の周波数応答を示す特性図、図3は動作説明図
である。
例の概略構成図、図2は駆動源から乗りかごまでの振動
伝達特性の周波数応答を示す特性図、図3は動作説明図
である。
【0029】図1において、エレベーターの乗りかご1
と釣合錘5は主ロープ4で連結され、昇降路10の頂部
101に設けた頂部プーリ6としての第1のプーリ61
と第2のプーリ62を介してつるべ式に吊り下げられ
る。乗りかご1側に設けた第1のプーリ61は昇降路頂
部101の床面102、言い換えれば建屋側の床面に固
定されるが、釣合錘5側は第2のプーリ62を取り付け
るプーリ枠71を床面102に固定せず、支持ばね81
で支持される。プーリ枠71の水平方向は建屋に固定し
た支持枠72との間を摺動体82と押付ばね83で支持
され、これによって支持ばね81、摺動体82及び押付
けばね83が乗りかご振動抑制手段8を構成する。リニ
アモーターの1次導体2は釣合錘5に組み込まれ、リニ
アモーターの2次導体3は昇降路10内に鉛直方向に配
設され、ブラケット11で昇降路壁面103に固定され
る。このように構成したロープ式リニアエレベーター装
置は、リニアモーターの1次導体2に多相交流電圧を印
加して移動磁界を発生することによりリニアモーターの
2次導体3との間に推力を発生させ、釣合錘5が昇降し
て乗りかご1が昇降するようになっている。
と釣合錘5は主ロープ4で連結され、昇降路10の頂部
101に設けた頂部プーリ6としての第1のプーリ61
と第2のプーリ62を介してつるべ式に吊り下げられ
る。乗りかご1側に設けた第1のプーリ61は昇降路頂
部101の床面102、言い換えれば建屋側の床面に固
定されるが、釣合錘5側は第2のプーリ62を取り付け
るプーリ枠71を床面102に固定せず、支持ばね81
で支持される。プーリ枠71の水平方向は建屋に固定し
た支持枠72との間を摺動体82と押付ばね83で支持
され、これによって支持ばね81、摺動体82及び押付
けばね83が乗りかご振動抑制手段8を構成する。リニ
アモーターの1次導体2は釣合錘5に組み込まれ、リニ
アモーターの2次導体3は昇降路10内に鉛直方向に配
設され、ブラケット11で昇降路壁面103に固定され
る。このように構成したロープ式リニアエレベーター装
置は、リニアモーターの1次導体2に多相交流電圧を印
加して移動磁界を発生することによりリニアモーターの
2次導体3との間に推力を発生させ、釣合錘5が昇降し
て乗りかご1が昇降するようになっている。
【0030】図3はエレベーターが、時刻t1 から時刻
t2 で加速し、時刻t2 から時刻t3 の間は定常走行を
行い、時刻t3 から時刻t4 で減速を行う運転状態を示
している。図3において、(1)はエレベーター速度、
(2)はリニアモーターの1次導体に流れる電流波形、
(3)は乗りかご加速度波形の従来例、(4)は本実施
例によるロープ式リニアエレベーターの乗りかご加速度
波形を示している。
t2 で加速し、時刻t2 から時刻t3 の間は定常走行を
行い、時刻t3 から時刻t4 で減速を行う運転状態を示
している。図3において、(1)はエレベーター速度、
(2)はリニアモーターの1次導体に流れる電流波形、
(3)は乗りかご加速度波形の従来例、(4)は本実施
例によるロープ式リニアエレベーターの乗りかご加速度
波形を示している。
【0031】この図から分かるように、従来のロープ式
リニアエレベーターは、前述のように回転形モータ駆動
のロープ式エレベーターに比べ、機械系の1次共振ゲイ
ンが高いうえ、リニアモーターで駆動周波数の2倍の周
波数の推力脈動が発生するため、両者の周波数が一致す
ると例えば(3)の定常走行部に示すような、非常に大
きな振動が発生してしまう。そこで、本発明による第1
の実施例ではこの1次共振振動を抑制するため、頂部プ
ーリ6の支持部7をプーリ枠71、支持枠72から構成
し、さらに、当該支持部7に対して支持ばね81、摺動
体82、押付ばね83からなる乗りかご振動抑制手段8
を設けた構成になっている。以下に振動抑制の動作につ
いて説明する。
リニアエレベーターは、前述のように回転形モータ駆動
のロープ式エレベーターに比べ、機械系の1次共振ゲイ
ンが高いうえ、リニアモーターで駆動周波数の2倍の周
波数の推力脈動が発生するため、両者の周波数が一致す
ると例えば(3)の定常走行部に示すような、非常に大
きな振動が発生してしまう。そこで、本発明による第1
の実施例ではこの1次共振振動を抑制するため、頂部プ
ーリ6の支持部7をプーリ枠71、支持枠72から構成
し、さらに、当該支持部7に対して支持ばね81、摺動
体82、押付ばね83からなる乗りかご振動抑制手段8
を設けた構成になっている。以下に振動抑制の動作につ
いて説明する。
【0032】1次共振振動が発生すると乗りかご1と釣
合錘5が同相で振動し、頂部101の第1のプーリ61
及び第2の62を上下方向に加振する力が生じる。する
と、乗りかご1側の第1のプーリ61は建屋の昇降路1
0の床面102に固定されているので動かないが、釣合
錘5側の第2のプーリ62は支持ばね81によって弾性
的に支持され、可動となっているので上下に揺動する。
このときプーリ枠71は、摺動体82と押付ばね83で
支持されているため摺動部で摩擦ロスが生じ、共振振動
を減衰するように動作する。この結果、本実施例の乗り
かご加速度は、推力脈動の周波数と機械系の1次共振周
波数が一致しても図3(3)のような大きな共振振動を
発生することがなく、(4)に示すように穏やかな乗り
心地となる。本実施例では乗りかご振動抑制手段を釣合
錘5側の第2のプーリ62に備えているが、乗りかご1
側の第1のプーリ61に同様の乗りかご振動抑制手段を
備えても同様の効果を得ることができる。
合錘5が同相で振動し、頂部101の第1のプーリ61
及び第2の62を上下方向に加振する力が生じる。する
と、乗りかご1側の第1のプーリ61は建屋の昇降路1
0の床面102に固定されているので動かないが、釣合
錘5側の第2のプーリ62は支持ばね81によって弾性
的に支持され、可動となっているので上下に揺動する。
このときプーリ枠71は、摺動体82と押付ばね83で
支持されているため摺動部で摩擦ロスが生じ、共振振動
を減衰するように動作する。この結果、本実施例の乗り
かご加速度は、推力脈動の周波数と機械系の1次共振周
波数が一致しても図3(3)のような大きな共振振動を
発生することがなく、(4)に示すように穏やかな乗り
心地となる。本実施例では乗りかご振動抑制手段を釣合
錘5側の第2のプーリ62に備えているが、乗りかご1
側の第1のプーリ61に同様の乗りかご振動抑制手段を
備えても同様の効果を得ることができる。
【0033】なお、この実施例ではプーリ枠71を支持
するためにばねを使用しているが、この支持ばね81に
代えてマグネットの反発力を利用して支持させることも
できる。
するためにばねを使用しているが、この支持ばね81に
代えてマグネットの反発力を利用して支持させることも
できる。
【0034】〔第2実施例〕次に、本発明の第2の実施
例について図4を参照して説明する。
例について図4を参照して説明する。
【0035】なお、以下の各実施例において、各実施例
において同等な各部には同一の参照符号を付し、重複す
る説明は省略する。
において同等な各部には同一の参照符号を付し、重複す
る説明は省略する。
【0036】この第2の実施例は、前述の第1の実施例
における乗りかご振動抑制手段8を支持ばね81と粘性
減衰器84とによって構成したことを特徴としている。
すなわち、昇降路頂部101に設けた第2のプーリ62
のプーリ枠71を昇降路頂部101の床面102に支持
ばね81を介して垂直方向に弾性的に支持させ、さらに
プーリ枠71を鉛直方向の変位を制動する粘性減衰器8
4に結合したものである。これによって、第1の実施例
では、1次共振時に生じるプーリへの鉛直方向の加振力
を減衰する要素としてプーリ枠71と摺動体82との摩
擦を利用したが、この実施例では、プーリ枠71と前記
床面102との間に備えた鉛直方向に作用する粘性減衰
器84によって加振力を減衰させ、第1の実施例と同様
に1次共振振動を抑制できる。また、乗りかご振動抑制
手段8は、乗りかご1側の第1のプーリ61に設けて
も、釣合錘5側の第2のプーリ62側に設けて同様の効
果を得ることができる。
における乗りかご振動抑制手段8を支持ばね81と粘性
減衰器84とによって構成したことを特徴としている。
すなわち、昇降路頂部101に設けた第2のプーリ62
のプーリ枠71を昇降路頂部101の床面102に支持
ばね81を介して垂直方向に弾性的に支持させ、さらに
プーリ枠71を鉛直方向の変位を制動する粘性減衰器8
4に結合したものである。これによって、第1の実施例
では、1次共振時に生じるプーリへの鉛直方向の加振力
を減衰する要素としてプーリ枠71と摺動体82との摩
擦を利用したが、この実施例では、プーリ枠71と前記
床面102との間に備えた鉛直方向に作用する粘性減衰
器84によって加振力を減衰させ、第1の実施例と同様
に1次共振振動を抑制できる。また、乗りかご振動抑制
手段8は、乗りかご1側の第1のプーリ61に設けて
も、釣合錘5側の第2のプーリ62側に設けて同様の効
果を得ることができる。
【0037】その他、特に説明しない各部は前述の第1
の実施例と同等に構成されている。
の実施例と同等に構成されている。
【0038】〔第3実施例〕次に、本発明の第3の実施
例について図5を参照して説明する。
例について図5を参照して説明する。
【0039】この実施例は、ロープ重量補償用のコンペ
ンロープ12を乗りかご1及び釣合錘5の下面に連結
し、コンペンロープ12の下端部は底部プーリ9を構成
する第3のプーリ91及び第4のプーリ92で案内し、
第3及び第4のプーリ91,92を取り付けるプーリ枠
73は鉛直方向に移動可能とし、プーリ枠73の水平方
向は、第1の実施例と同様に摺動体82が押付ばね82
によって弾性的に押し付けられて摺動可能に支持枠74
で支持している。第1の実施例では1次共振振動の抑制
を昇降路頂部101のプーリ枠71と支持枠72との間
で行うようにしたが、本実施例ではコンペンロープ12
の下部を案内する第3及び第4のプーリ91及び92を
取り付けたプーリ枠73と支持枠74との間で行ってい
る。このように構成することによって、1次共振時に生
じる鉛直方向の加振力で下部のプーリ枠73が上下動す
ると、摺動体82とプーリ枠73との間で摩擦損失が生
じ振動は減衰する。
ンロープ12を乗りかご1及び釣合錘5の下面に連結
し、コンペンロープ12の下端部は底部プーリ9を構成
する第3のプーリ91及び第4のプーリ92で案内し、
第3及び第4のプーリ91,92を取り付けるプーリ枠
73は鉛直方向に移動可能とし、プーリ枠73の水平方
向は、第1の実施例と同様に摺動体82が押付ばね82
によって弾性的に押し付けられて摺動可能に支持枠74
で支持している。第1の実施例では1次共振振動の抑制
を昇降路頂部101のプーリ枠71と支持枠72との間
で行うようにしたが、本実施例ではコンペンロープ12
の下部を案内する第3及び第4のプーリ91及び92を
取り付けたプーリ枠73と支持枠74との間で行ってい
る。このように構成することによって、1次共振時に生
じる鉛直方向の加振力で下部のプーリ枠73が上下動す
ると、摺動体82とプーリ枠73との間で摩擦損失が生
じ振動は減衰する。
【0040】その他、特に説明しない各部は前述の第1
及び第2の実施例と同等に構成されている。
及び第2の実施例と同等に構成されている。
【0041】〔第4実施例〕次に、本発明の第4の実施
例について図6を参照して説明する。
例について図6を参照して説明する。
【0042】第4の実施例は、第3の実施例と同様にコ
ンペンロープ12の下部を案内する底部プーリ9側、す
なわち、第3及び第4のプーリ91,92を取り付けた
プーリ枠73の支持部9で振動抑制を行うように構成し
ているが、この振動抑制は、第2の実施例と同様の粘性
減衰器84によって行うように構成している。すなわ
ち、プーリ枠73が上下方向に移動する力は、粘性減衰
器84で減衰させられる。このように構成することによ
っても第1ないし第3の実施例と同様に、1次共振によ
る振動を抑制することができ、乗り心地の良いロープ式
リニアエレベーター装置を提供することができる。
ンペンロープ12の下部を案内する底部プーリ9側、す
なわち、第3及び第4のプーリ91,92を取り付けた
プーリ枠73の支持部9で振動抑制を行うように構成し
ているが、この振動抑制は、第2の実施例と同様の粘性
減衰器84によって行うように構成している。すなわ
ち、プーリ枠73が上下方向に移動する力は、粘性減衰
器84で減衰させられる。このように構成することによ
っても第1ないし第3の実施例と同様に、1次共振によ
る振動を抑制することができ、乗り心地の良いロープ式
リニアエレベーター装置を提供することができる。
【0043】その他、特に説明しない各部は前述の第1
ないし第3の実施例と同等に構成されている。
ないし第3の実施例と同等に構成されている。
【0044】〔第5実施例〕次に、本発明の第5の実施
例について図7を参照して説明する。
例について図7を参照して説明する。
【0045】振動抑制を底部プーリ9側の支持部7で行
う点は、第3及び第4の実施例と同様であるが、共振に
よる力を伝達する手段としてコンペンロープ12に代え
て電線13を使用した点が相違している。この実施例に
示すような構成のロープ式リニアエレベーターでは、釣
合錘5にリニアモーターの1次導体2を組込んでいるた
め、昇降路壁面103から釣合錘3まで電力を送電する
必要があり、図7に示すような電線13が必要となる。
そこで、本実施例のように電線13をコンペンロープ1
2に代えることにより電力送電機能、振動伝達機能及び
ロープ重量補償機能の3機能を兼ねることができる。こ
のように構成することによって、コスト及びスペースの
面でより効率的なロープ式リニアエレベーターが実現で
きる。
う点は、第3及び第4の実施例と同様であるが、共振に
よる力を伝達する手段としてコンペンロープ12に代え
て電線13を使用した点が相違している。この実施例に
示すような構成のロープ式リニアエレベーターでは、釣
合錘5にリニアモーターの1次導体2を組込んでいるた
め、昇降路壁面103から釣合錘3まで電力を送電する
必要があり、図7に示すような電線13が必要となる。
そこで、本実施例のように電線13をコンペンロープ1
2に代えることにより電力送電機能、振動伝達機能及び
ロープ重量補償機能の3機能を兼ねることができる。こ
のように構成することによって、コスト及びスペースの
面でより効率的なロープ式リニアエレベーターが実現で
きる。
【0046】また、本実施例では、電線13を電力送電
用と説明したが、各種の信号線を利用しても良い。さら
に、振動伝達用として、電線13とコンペンロープ12
を併設して構成しても良く、この場合には電線13の重
量とコンペンロープ12の重量の和がロープ重量補償用
として適切な値となるように設定される。
用と説明したが、各種の信号線を利用しても良い。さら
に、振動伝達用として、電線13とコンペンロープ12
を併設して構成しても良く、この場合には電線13の重
量とコンペンロープ12の重量の和がロープ重量補償用
として適切な値となるように設定される。
【0047】その他、特に説明しない各部は前述の第4
の実施例と同等に構成されている。
の実施例と同等に構成されている。
【0048】〔第6実施例〕次に、本発明の第6の実施
例について図8を参照して説明する。
例について図8を参照して説明する。
【0049】この実施例は、乗りかご1及び釣合錘5側
に振動の減衰機構を設けた例である。すなわち、第1及
び第2のプーリ61,62は昇降路頂部101の床面1
02に固定され、両プーリ61,62に張設された主ロ
ープ4の両端部に乗りかご振動抑制手段8を介して乗り
かご1と釣合錘5を垂下したものである。この例では、
乗りかご振動抑制手段8は鉛直方向の加振力を減衰させ
る粘性減衰器85と主ロープ4の端部に連結された支持
ばね86とからなり、支持ばね86の下端は支持部材8
7を介して対となる粘性減衰器85の下端に連結されて
両者は並列に設置され、いわゆるシンブルロッドばねを
構成している。
に振動の減衰機構を設けた例である。すなわち、第1及
び第2のプーリ61,62は昇降路頂部101の床面1
02に固定され、両プーリ61,62に張設された主ロ
ープ4の両端部に乗りかご振動抑制手段8を介して乗り
かご1と釣合錘5を垂下したものである。この例では、
乗りかご振動抑制手段8は鉛直方向の加振力を減衰させ
る粘性減衰器85と主ロープ4の端部に連結された支持
ばね86とからなり、支持ばね86の下端は支持部材8
7を介して対となる粘性減衰器85の下端に連結されて
両者は並列に設置され、いわゆるシンブルロッドばねを
構成している。
【0050】このように構成しても第1ないし第5の実
施例と同様の効果を奏することができる。
施例と同様の効果を奏することができる。
【0051】なお、この実施例では、乗りかご1側と釣
合錘5側にそれぞれ乗りかご振動抑制手段8が設けられ
ているが、いずれか一方でもよい。その場合、乗りかご
1側よりも釣合錘5側のほうが、リニアモーター、言い
換えれば加振源に最も近い部分で振動を減衰させること
ができるのでより好ましい。
合錘5側にそれぞれ乗りかご振動抑制手段8が設けられ
ているが、いずれか一方でもよい。その場合、乗りかご
1側よりも釣合錘5側のほうが、リニアモーター、言い
換えれば加振源に最も近い部分で振動を減衰させること
ができるのでより好ましい。
【0052】その他、特に説明しない各部はこれまで説
明した各実施例と同等に構成されている。
明した各実施例と同等に構成されている。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば次のよう
な効果を奏する。
な効果を奏する。
【0054】頂部プーリを取り付けるプーリ枠を鉛直方
向に移動可能に支持する支持手段と、プーリ枠の鉛直方
向の振動を抑制する振動抑制手段とを備えた請求項1記
載の発明によれば、リニアモータの推力脈動の周波数と
機械系の1次共振周波数が一致した場合にも、振動抑制
手段によって振動が減衰させられるので、1次共振が抑
制され、乗り心地のよいロープ式リニアエレベーター装
置を提供することができる。
向に移動可能に支持する支持手段と、プーリ枠の鉛直方
向の振動を抑制する振動抑制手段とを備えた請求項1記
載の発明によれば、リニアモータの推力脈動の周波数と
機械系の1次共振周波数が一致した場合にも、振動抑制
手段によって振動が減衰させられるので、1次共振が抑
制され、乗り心地のよいロープ式リニアエレベーター装
置を提供することができる。
【0055】ロープ重量補償用のロープと、当該ロープ
の下端部側で当該ロープを案内する底部プーリと、当該
底部プーリを取り付けるプーリ枠を鉛直方向に移動可能
に支持する支持手段と、前記プーリ枠の鉛直方向の振動
を抑制する振動抑制手段とを備えた請求項2記載の発明
によれば、昇降路の底部側で振動を抑制し、請求項1記
載の発明と同様の効果を奏することができる。
の下端部側で当該ロープを案内する底部プーリと、当該
底部プーリを取り付けるプーリ枠を鉛直方向に移動可能
に支持する支持手段と、前記プーリ枠の鉛直方向の振動
を抑制する振動抑制手段とを備えた請求項2記載の発明
によれば、昇降路の底部側で振動を抑制し、請求項1記
載の発明と同様の効果を奏することができる。
【0056】前記ロープ重量補償用のロープが電力供給
用および/または信号伝達用の電線からなることを特徴
とする請求項3記載の発明によれば、ロープ重量補償用
のロープを電力供給用および/または信号伝達用の電線
と共用するので、従来のロープ重量補償用のロープが不
要となり、その分、装置のコストを引き下げることがで
きる。
用および/または信号伝達用の電線からなることを特徴
とする請求項3記載の発明によれば、ロープ重量補償用
のロープを電力供給用および/または信号伝達用の電線
と共用するので、従来のロープ重量補償用のロープが不
要となり、その分、装置のコストを引き下げることがで
きる。
【0057】前記ロープ重量補償用のロープに、さら
に、電力供給用および/または信号伝達用の電線を付設
したことを特徴とする請求項4記載の発明によれば、ロ
ープ重量補償用のロープと電力供給用および/または信
号伝達用の電線とによってロープの重量を補償すればよ
いので、ロープや電線は単独では細くて軽いものを使用
することが可能となり、コストの低減を図ることができ
る。
に、電力供給用および/または信号伝達用の電線を付設
したことを特徴とする請求項4記載の発明によれば、ロ
ープ重量補償用のロープと電力供給用および/または信
号伝達用の電線とによってロープの重量を補償すればよ
いので、ロープや電線は単独では細くて軽いものを使用
することが可能となり、コストの低減を図ることができ
る。
【0058】前記電線がエレベーターの昇降路壁面から
伸びる電力供給用および/または信号伝達用の電線を含
んで構成された請求項5記載の発明によれば、昇降路壁
面から伸びる電力供給用および/または信号伝達用の電
線もロープ重量補償に使用するので、乗りかご及び釣合
錘間に垂下されたロープ重量補償用のロープおよび/ま
たは電線をその分軽くすることが可能となり、コストの
低減に寄与することができる。
伸びる電力供給用および/または信号伝達用の電線を含
んで構成された請求項5記載の発明によれば、昇降路壁
面から伸びる電力供給用および/または信号伝達用の電
線もロープ重量補償に使用するので、乗りかご及び釣合
錘間に垂下されたロープ重量補償用のロープおよび/ま
たは電線をその分軽くすることが可能となり、コストの
低減に寄与することができる。
【0059】前記振動抑制手段が、前記プーリ枠の表面
に対して摺動する摺動体と、この摺動体を前記プーリ枠
に対して弾性的に付勢して前記プーリ枠の表面に押し付
ける弾性付勢部材と、前記摺動体を前記プーリ枠の表面
を摺動可能に支持する支持枠とからなる請求項6記載の
発明によれば、摺動体とプーリ枠との間の摺動による摩
擦損失によって確実に振動を減衰させることができる。
に対して摺動する摺動体と、この摺動体を前記プーリ枠
に対して弾性的に付勢して前記プーリ枠の表面に押し付
ける弾性付勢部材と、前記摺動体を前記プーリ枠の表面
を摺動可能に支持する支持枠とからなる請求項6記載の
発明によれば、摺動体とプーリ枠との間の摺動による摩
擦損失によって確実に振動を減衰させることができる。
【0060】前記振動抑制手段が、前記プーリ枠に連結
され、前記プーリ枠の鉛直方向の振動を粘性によって減
衰させる粘性減衰器からなる請求項7記載の発明によれ
ば、粘性減衰器の粘性抵抗によって確実に振動を減衰さ
せることができる。
され、前記プーリ枠の鉛直方向の振動を粘性によって減
衰させる粘性減衰器からなる請求項7記載の発明によれ
ば、粘性減衰器の粘性抵抗によって確実に振動を減衰さ
せることができる。
【0061】前記支持手段が、弾性的にプーリ枠を支持
する弾性部材からなる請求項8記載の発明によれば、振
動の減衰が確実に行えるようにプーリ枠を弾性的に支持
することができる。
する弾性部材からなる請求項8記載の発明によれば、振
動の減衰が確実に行えるようにプーリ枠を弾性的に支持
することができる。
【0062】前記支持手段が、磁気反発力によってプー
リ枠を支持するマグネットからなる請求項9記載の発明
によれば、振動の減衰が確実に行えるようにプーリ枠を
磁気的に支持することができる。
リ枠を支持するマグネットからなる請求項9記載の発明
によれば、振動の減衰が確実に行えるようにプーリ枠を
磁気的に支持することができる。
【図1】本発明の第1の実施例に係るリニアエレベータ
ー装置の概略構成図である。
ー装置の概略構成図である。
【図2】駆動源から乗りかごまでの振動伝達特性の周波
数応答を示す特性図である。
数応答を示す特性図である。
【図3】エレベーターの速度の加速度との関係を示す説
明図である。
明図である。
【図4】第2の実施例に係るリニアエレベーター装置の
概略構成図である。
概略構成図である。
【図5】第3の実施例に係るリニアエレベーター装置の
概略構成図である。
概略構成図である。
【図6】第4の実施例に係るリニアエレベーター装置の
概略構成図である。
概略構成図である。
【図7】第5の実施例に係るリニアエレベーター装置の
概略構成図である。
概略構成図である。
【図8】第6の実施例に係るリニアエレベーター装置の
概略構成図である。
概略構成図である。
1 乗りかご 2 リニアモータの1次導体 3 リニアモータの2次導体 4 主ロープ 5 釣合錘 6 頂部プーリ 61 第1のプーリ 62 第2のプーリ 7 支持部 71,73 プーリ枠 72,74 支持枠 8 乗りかご振動抑制手段 81,86 支持ばね 82 摺動体 83 押付けばね 84,85 粘性減衰器 87 支持部材 9 底部プーリ 91 第3のプーリ 92 第4のプーリ 10 昇降路 101 昇降路頂部 102 床面 103 昇降路壁面 11 ブラケット 12 コンペンロープ 13 電線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黒沢 俊明 東京都千代田区神田錦町1丁目6番地 株 式会社日立ビルシステムサービス内 (72)発明者 長瀬 博 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 二瓶 秀樹 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 田苗 俊一 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内
Claims (9)
- 【請求項1】 エレベーターの乗りかごと、リニアモー
ターの1次導体を組込んだ釣合錘が主ロープにより連結
され、昇降路頂部に配設した頂部プーリを介してつるべ
式に構成されたロープ式リニアエレベーター装置におい
て、 前記頂部プーリを取り付けるプーリ枠を鉛直方向に移動
可能に支持する支持手段と、 前記プーリ枠の鉛直方向の振動を抑制する振動抑制手段
と、を備えていることを特徴とするロープ式リニアエレ
ベーター装置。 - 【請求項2】 エレベーターの乗りかごと、リニアモー
ターの1次導体を組込んだ釣合錘が主ロープにより連結
され、昇降路頂部に配設した頂部プーリを介してつるべ
式に構成されたロープ式リニアエレベーター装置におい
て、 ロープ重量補償用のロープと、 当該ロープの下端部側で当該ロープを案内する底部プー
リと、 当該底部プーリを取り付けるプーリ枠を鉛直方向に移動
可能に支持する支持手段と、 前記プーリ枠の鉛直方向の振動を抑制する振動抑制手段
と、を備えていることを特徴とするロープ式リニアエレ
ベーター装置。 - 【請求項3】 前記ロープ重量補償用のロープが電力供
給用および/または信号伝達用の電線からなることを特
徴とする請求項2記載のロープ式リニアエレベーター装
置。 - 【請求項4】 前記ロープ重量補償用のロープに、さら
に、電力供給用および/または信号伝達用の電線を付設
したことを特徴とする請求項2記載のロープ式リニアエ
レベーター装置。 - 【請求項5】 前記電線がエレベーターの昇降路壁面か
ら伸びる電力供給用および/または信号伝達用の電線を
含んで構成されていることを特徴とする請求項3または
4記載のロープ式リニアエレベーター装置。 - 【請求項6】 前記振動抑制手段が、前記プーリ枠の表
面に対して摺動する摺動体と、この摺動体を前記プーリ
枠に対して弾性的に付勢し、前記プーリ枠の表面に押し
付ける弾性付勢部材と、前記摺動体を前記プーリ枠の表
面を摺動可能に支持する支持枠とからなることを特徴と
する請求項1または2記載のロープ式リニアエレベータ
ー装置。 - 【請求項7】 前記振動抑制手段が、前記プーリ枠に連
結され、前記プーリ枠の鉛直方向の振動を粘性によって
減衰させる粘性減衰器からなることを特徴とする請求項
1または2記載のロープ式リニアエレベーター装置。 - 【請求項8】 前記支持手段が、弾性的にプーリ枠を支
持する弾性部材からなることを特徴とする請求項1また
は2記載のロープ式リニアエレベーター装置。 - 【請求項9】 前記支持手段が、磁気反発力によってプ
ーリ枠を支持するマグネットからなることを特徴とする
請求項1または2記載のロープ式リニアエレベーター装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8276595A JPH08277077A (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | ロープ式リニアエレベーター装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8276595A JPH08277077A (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | ロープ式リニアエレベーター装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08277077A true JPH08277077A (ja) | 1996-10-22 |
Family
ID=13783541
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8276595A Pending JPH08277077A (ja) | 1995-04-07 | 1995-04-07 | ロープ式リニアエレベーター装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08277077A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101962145A (zh) * | 2010-10-13 | 2011-02-02 | 日立电梯(中国)有限公司 | 电梯补偿条结构的重量平衡装置 |
WO2023209849A1 (ja) * | 2022-04-27 | 2023-11-02 | 三菱電機株式会社 | 巻上機の支持装置及び巻上機ユニット |
-
1995
- 1995-04-07 JP JP8276595A patent/JPH08277077A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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