JPH08275573A - モータ制御装置及びモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置及びモータ制御方法

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JPH08275573A
JPH08275573A JP7076838A JP7683895A JPH08275573A JP H08275573 A JPH08275573 A JP H08275573A JP 7076838 A JP7076838 A JP 7076838A JP 7683895 A JP7683895 A JP 7683895A JP H08275573 A JPH08275573 A JP H08275573A
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motor
overcurrent
speed
time
pulse voltage
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JP7076838A
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English (en)
Inventor
Yutaka Nagayama
豊 永山
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Globeride Inc
Original Assignee
Daiwa Seiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】DCモータのブラシ、整流子の早期の磨耗を防
ぐことにより、DCモータの寿命を長くし、装置全体の
低コスト化を図るモータ制御手段を提供する。 【構成】所定の周期内でON/OFFするパルス電圧を
連続的に供給してDCモータ10を駆動する駆動方式で
あり、DCモータ10に設けられた過電流検出回路15
が予め定めた過電流を検出したときに、周期内でON状
態にあるパルス電圧をOFF状態にして、DCモータに
過電流以上の電流が流れないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、DCモータの駆動速
度を制御するモータ制御装置及びモータ制御方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】上述したようなDCモータの駆動速度を
制御するモータ制御装置は、例えば、特開昭61−18
5085号に開示されているように、複写機、プリンタ
等の用紙処理装置のDCモータに取り付けられており、
駆動部材を所定の速度で駆動するようにDCモータを制
御している。この公報に開示されているモータ制御装置
は、DCモータに取り付けられたロータリエンコーダの
パルス幅によってモータ速度を検出し、検出された速度
と所定基準速度とを比較して、その速度差に基づいてD
Cモータをフィードバック制御している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
のモータ制御装置によれば、モータは、所定の速度で回
転するように定速制御される。この場合、定速制御は、
設定値(所定基準速度)と検出速度との速度差をなくす
ように、供給電流を調整することによって行われるた
め、モータへの負荷が増大すると、それに比例して供給
電流が増加する。
【0004】ところで、ブラシ、整流子を有するDCモ
ータは、その構成上、ブラシと整流子の磨耗速度によっ
てその寿命が決まり、上記したように供給電流が、ある
値を過ぎるとブラシと整流子の磨耗が早くなって寿命が
短くなる。この理由を、図1を参照して具体的に説明す
る。
【0005】図1は、ブラシ・整流子の磨耗量と、ブラ
シ・整流子間の電流密度との関係を示すグラフである。
一般にDCモータのブラシには銅黒鉛が、整流子には銅
が用いられる。ブラシは、整流子に比べ柔らかく磨耗が
激しいが、ブラシの接触面には、整流子の銅が移着した
状態になっているため、ブラシから整流子に流れる電流
の変化による発熱量の変化に応じて、双方の銅が変化
し、磨耗の度合いが変化する。すなわち、銅(Cu)は
高温になるにつれて、酸化第二銅(Cu2 O)、酸化銅
(CuO)と変化する。一方、硬さに付いては、Cu<
CuO<Cu2 Oの関係がある。
【0006】最初、点aに至る立ち上げ領域では、ブラ
シ側の温度が上昇し、移着した銅はCu2 Oに変化す
る。このため、ブラシ側が整流子側に比べて硬くなり、
図に示すように磨耗の度合いが大きくなる。そして、電
流が増加し点b,c間で安定した状態になると、ブラシ
側の熱は整流子側にほぼ伝導した状態になり、双方の温
度はほぼ等しくなる。このとき、整流子側はCu2 Oに
変化しブラシ側同様、硬い材質状態になっているため、
双方の磨耗度合いは少ない。
【0007】この状態から電流が増加して、点c,d間
に至ると、ブラシ側の発熱量は次第に大きくなり、移着
した銅はCuOに変化する。このため、整流子側がブラ
シ側に比べて硬くなり、図に示すように磨耗の度合いが
大きくなる。さらに電流が増加して、点dを越えると、
ブラシ側の熱は整流子側にほぼ伝導した状態になり、双
方の温度はほぼ等しくなる。このとき、整流子側はCu
Oに変化しブラシ側同様、それほど硬くない材質状態に
なっているため、双方の磨耗度合いは大きい。
【0008】以上のように、従来のモータ制御装置でD
Cモータの定速制御を行えば、それに加わる負荷等によ
って、ブラシ・整流子の磨耗度合いの大きい領域での電
流供給が生じる。この結果、従来のモータ制御装置で
は、ブラシ、整流子が早期に磨耗してしまい、モータの
交換サイクルが早くなって、装置全体のコストが高くな
る。さらに加え、例えば自動給紙装置のように、DCモ
ータが正転/逆転駆動、ブレーキ制御されるように構成
されていると、DCモータの短絡状態によって大きい逆
起電力が発生し、ブラシ、整流子の磨耗度合いが著しく
増加してしまう。この結果、DCモータの交換サイクル
がより早くなってしまう。
【0009】この発明は、DCモータのブラシ、整流子
の早期の磨耗を防ぐことにより、DCモータの寿命を長
くし、装置全体の低コスト化を図るモータ制御装置並び
にモータ制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明のモータ制御装置は、所定の周期内でON/
OFFするパルス電圧を連続的にモータに供給してモー
タを駆動するパルス生成手段と、モータの回転軸の回転
速度を検出する速度検出手段と、この速度検出手段によ
って検出された速度と設定速度とを比較し、前記モータ
が設定速度で駆動されるように、前記パルス生成手段か
らのパルス電圧のON時間とOFF時間の比率を設定す
る設定手段とを備えたモータ制御装置であり、前記モー
タに、予め定めた以上の過電流が流れたときにこれを検
知して前記パルス生成手段に出力する過電流検出手段を
有しており、前記パルス生成手段は、前記過電流検出手
段が過電流を検出したときに、ON状態にあるパルス電
圧が、その一周期内でOFF状態となるようOFFモー
ド出力部を有することを特徴としている。
【0011】また、本発明のモータ制御方法は、所定の
周期内でON/OFFするパルス電圧を連続的にモータ
に供給してモータを駆動すると共に、モータの回転軸の
回転速度を検出し、検出された速度と設定速度とを比較
して、前記モータが設定速度で駆動されるように前記パ
ルス電圧のON時間とOFF時間の比率を制御するモー
タ制御方法であり、前記モータに、予め定めた以上の過
電流が流れたときに、ON状態にあるパルス電圧をその
一周期内でOFF状態にすることを特徴としている。
【0012】
【作用】本発明のDCモータは、所定の周期内でON/
OFFするパルス電圧が連続的に供給されることにより
駆動される。この場合、DCモータは、ブラシ・整流子
の磨耗が少ない範囲(図1に示すb,c間の範囲内)で
駆動するように制御される。DCモータに、ブラシ・整
流子の磨耗が多くならない上限の電流を越えた電流(過
電流)が流れると、ON状態にあるパルス電圧が、その
一周期内でOFF状態となり、DCモータの電流は、過
電流以下に下げられる。
【0013】
【実施例】図2乃至図4は、DCモータの制御装置の一
実施例を示している。まず、図2のブロック図を参照し
て、この実施例の全体の構成を説明する。モータ制御回
路1は、DCモータ10が組み込まれたモータ制御装置
全体を制御するシーケンス制御回路20と接続されてい
る。シーケンス制御回路20は、用紙処理装置本体の制
御回路50と接続されており、ここからシーケンス制御
回路20に対して、DCモータ10の駆動信号が出力さ
れる。シーケンス制御回路20は、モータ制御回路1に
対して、電源を供給すると共に、回転方向、起動、ブレ
ーキ等のドライブ信号、並びに速度設定信号を出力す
る。DCモータへの駆動電圧の供給はモータ制御回路1
を介して成され、所定周期(一周期)内でON/OFF
するパルス電圧を連続的にDCモータ10に供給してい
る。この場合、パルス電圧のON/OFFする時間はタ
イマに設定されるカウント数によって調整され、この比
率を変えることにより、DCモータへ印加される電圧が
制御される。
【0014】DCモータ10の回転軸には、例えば、周
波数発生器が配されており、ここから発せられる速度パ
ルスがモータ制御回路1に入力される。また、DCモー
タ10の電流経路には、DCモータに流れる電流を検出
する電流検出回路15が接続されており、電流が所定値
を越えたときに(過電流となったときに)、モータ制御
回路1に対して電流検出信号を出力する。この所定値
は、ブラシ・整流子の磨耗が少ない状態でDCモータが
駆動される上限値であり、使用されるDCモータ毎に異
なる。例えば、DCモータのブラシが2mm×2mmである
とすると、電流が0.4〜0.8Aの範囲内にあれば、
ブラシ・整流子の磨耗が少ない状態でDCモータは駆動
されるため、電流検出回路15は、0.8A以上の電流
が検出されたときに、電流検出信号をモータ制御回路1
に出力するように構成される。電流検出信号が出力され
ると、モータ制御回路1は、前記所定周期内においてO
N状態にある電圧の供給を停止する。
【0015】図3を参照して、モータ制御回路1の構成
を説明する。モータ制御回路1は、DCモータ10に対
して、所定周期内でON/OFFの比率が可変可能な電
圧パルス信号を連続的に供給するパルス幅調整回路(P
WM回路)2と、スイッチングトランジスタ等を具備し
PWM回路2からの信号によってDCモータの起動、ブ
レーキ、正逆転の状態を切り換えるドライバ3と、DC
モータ10の回転軸に配された周波数発生器(TG)1
7から波形整形回路18を介して入力される信号を速度
演算する速度演算部5と、前述したシーケンス制御回路
から入力される設定速度と速度演算部5からの速度とを
比較する比較部7と、この比較部7での比較結果と前記
シーケンス制御回路から入力されるPIDパラメータ
(設定速度に対する制御パラメータ)とによってPID
演算を行うPID回路8と、を備えている。
【0016】PWM回路2は、ドライバ3に対してポー
トP1 ,P2 からそれぞれH信号、L信号を出力する。
この場合、P1 −L,P2 −LのときDCモータはOF
F、P1 −H,P2 −LのときDCモータは正転駆動、
P1 −L,P2 −HのときDCモータは逆転駆動、P1
−H,P2 −HのときDCモータにブレーキが付与され
るようにドライバ3は設定されている。このドライブ信
号の出力と共に、シーケンス制御回路から比較部7に設
定速度が入力される。比較部7では、回転を開始したD
Cモータ10に連結されたTG17、波形整形回路18
を介して速度演算部5から出力されるDCモータ10の
速度信号と設定速度信号とを比較し、その差分をPID
回路8に出力する。PID回路8では、シーケンス制御
回路から設定速度に応じて入力されているPIDパラメ
ータに基づいてPID演算が行われ、その演算結果をP
WM回路2に出力する。PWM回路2では、PID回路
8からの演算結果とシーケンス制御回路からのドライブ
信号、およびポートP0 を介して入力される電流検出回
路15からの電流検出信号に基づいてPWM信号(ドラ
イブ信号)を生成する。
【0017】このPWM信号は、DCモータ10(ドラ
イバ)に対して所定の周期内でON/OFFすると共
に、PID回路8からの演算結果に基づいて、各所定周
期内でのON時間、OFF時間がON/OFFタイマ
(図示せず)によって設定される連続的な電圧パルス信
号であり、DCモータ10が設定速度で駆動されるよう
に制御する。この場合、電流検出回路15でDCモータ
10に過電流が流れたことが検出されると、PWM回路
2のOFFモード出力部(図示せず)は、ON状態にあ
る供給電圧をその周期内でOFF状態にする。なお、こ
のような駆動、制御が行われても、DCモータ10に入
力される電圧パルス信号は、DCモータの回転に対して
十分に短いため、DCモータ10はスムーズに回転して
いる。
【0018】DCモータ10に接続される電流検出回路
15の構成を図4に示す。検出回路15は、モータ、ド
ライバ間の電流経路に配されており、抵抗R1 とこれに
並列接続されたフォトカプラ16とを有している。フォ
トカプラ16のPT1 は、DCモータ10に予め定めた
過電流が流れたときに出力する。この出力によってTr
1 がONされて検出信号を前記PWM回路2に出力す
る。検出回路15を、モータ、ドライバ間の電流経路に
配したことにより、モータにブレーキをかけた場合の短
絡状態における過電流についても検出することができ
る。
【0019】電流検出回路15は、DCモータ10の電
流が検出できる経路内であればどの位置に配しても良
く、また、過電流が検出できればその構成についても種
々変形することができる。図5は、電流検出回路の別の
構成例を示した図である。この電流検出回路は、ドライ
バ、接地間に設けられており、所定の過電流が流れたと
きにTr1 がONされて検出信号を前記PWM回路2に
出力する。なお、この電流検出回路の構成によれば、D
Cモータ駆動時の過電流を検出して制御することはでき
るが、DCモータにブレーキがかけられたときの短絡状
態の過電流を検出できないため、抵抗R2 を配してDC
モータ10に流れる電流を制限している。この構成によ
れば、低コストな電流検出回路が得られる。
【0020】次に、図6および図7を参照して、図2乃
至図4に示された実施例におけるモータ制御回路の制御
工程について説明する。これらの図に示す制御工程は、
DCモータの正転/逆転駆動時、及びブレーキ作動時に
おいて、整流子・ブラシの磨耗が少なくなるように制御
する工程例を示したものである。
【0021】図6は、PID回路8において、所定周期
内でPWM信号のON時間T1 とOFF時間T2 の設定
を行うまでの工程を示したフローチャートである。ま
ず、DCモータ10の回転軸に配されたTGから波形整
形回路を介して信号が入力されると、速度演算部におい
てDCモータ10の実際の回転速度が演算され、出力さ
れる(S1,S2)。速度演算部5から出力された回転
速度信号は、比較部7において設定速度信号と比較され
(S3)、その比較した結果がPID回路8に入力され
る(S4)。PID回路8には、シーケンス制御回路か
ら設定速度に応じたPパラメータ、Iパラメータ、Dパ
ラメータが入力されており、比較部7から入力された信
号を基に、それぞれP演算、I演算、D演算が成され
る。
【0022】そして、各演算結果が加算され(S5)、
PWM回路2から出力されるPWM信号の一周期でのO
N時間T1 とOFF時間T2 の設定が行われる(S
6)。これにより、DCモータ10を駆動する電圧パル
ス信号の所定周期内でのON時間とOFF時間を設定す
るONタイマとOFFタイマのカウントが設定される。
【0023】一方、PWM回路2には、PID回路8か
ら入力される信号の他に、電流検出回路15で検出され
た過電流検出信号およびシーケンス制御回路20からの
ドライブ信号(正転/逆転信号、ブレーキ信号)が入力
される。図7のフローチャート及び図8のタイムチャー
トを参照してPWM回路2におけるPWM信号の制御工
程を説明する。
【0024】最初に、シーケンス制御回路20からのド
ライブ信号がDCモータ10を停止するためのブレーキ
信号でない場合(正転/逆転モード)について説明す
る。シーケンス制御回路20からブレーキ駆動信号が入
力されず、かつ正転(逆転)信号が入力されていない場
合、OFFモード出力状態にあり、DCモータ10は停
止した状態にある(S1〜S3)。シーケンス制御回路
20から正転(逆転)信号が入力され、DCモータ10
が正転(逆転)駆動されると、PID回路8において設
定されたON時間T1 (図6参照)がPWM回路内のO
Nタイマにセットされ、正転(逆転)モード出力状態と
なる(S2,S4)。この状態で、電流検出回路から過
電流(本実施例では0.8A)検出信号の入力がなけれ
ば、ONタイマがタイムアップしたときに、PID回路
8において設定されたOFF時間T2 (図6参照)がP
WM回路内のOFFタイマにセットされて、PWM信号
はOFFモード出力状態となる(S5,S7,S8)。
そしてOFFタイマがタイムアップしたとき、PWM信
号の一周期が終了し次の周期に移行する(S9)。
【0025】図8(a)は、DCモータ10に負荷等が
加わらず、過電流が検出されない範囲でDCモータが安
定駆動されている状態を示している。一周期毎にPID
回路8において設定されたON時間T1 、OFF時間T
2 に対応した電圧パルス信号が連続的にDCモータ10
に供給される。
【0026】一方、電流検出回路から過電流検出信号が
入力された場合(S5)、それまでON状態にあったP
WM信号をOFFにするよう、OFFモードが出力され
る(S6)。このOFFモードが出力されることによっ
て、過電流は直ちに解消され、DCモータでの駆動電流
は0.8A以下に下がる。このOFFモードの出力は、
タイマT1 がタイムアップするまで維持される(S7,
S5,S7)。その後、PID回路8において設定され
たOFF時間T2 がPWM回路内のOFFタイマにセッ
トされて、PWM信号はOFFモード出力状態となる
(S8)。従って、S6においてOFFモードが出力さ
れれば、それ以後、PWM信号の一周期が終了し次の周
期に移行するまでは、PWM信号はOFFモード出力状
態となっている。
【0027】図8(b)は、DCモータ10に負荷等が
加わり、過電流が検出された場合のPWM信号の波形を
示している。電流検出回路15が過電流を検出し、これ
がPWM回路2に入力されると、それまでON状態にあ
るPWM信号は、その周期内において、それ以後OFF
状態となる。同様に、連続する次の周期においても、電
流検出回路15が過電流を検出した場合、それまでON
状態にあるPWM信号は、その周期内において、それ以
後OFF状態となる。このように、DCモータ10に
は、ブラシ・整流子の磨耗が多い状態となる過電流が流
れることはなく、ブラシ・整流子の磨耗が最も少ない最
適電流の範囲内でDCモータの駆動制御が行われる。も
ちろんこのような制御は、上記したモータ駆動中に負荷
が加わった場合だけでなく、モータ起動時における起動
電流に対しても同様に作動する。
【0028】次に、シーケンス制御回路からのドライブ
信号がDCモータを停止するためのブレーキ信号である
場合(ブレーキモード)について説明する。DCモータ
を停止させる場合、ONタイマ、OFFタイマによって
電圧パルスを制御する構成においては、ONタイマ、O
FFタイマの時間比率を最大限に設定しておけば、十分
なブレーキ性能が発揮できる。このため、シーケンス制
御回路20からブレーキ駆動信号が入力されると(S
1)、PWM回路2のONタイマには最大値が設定され
てブレーキモードが出力される(S2a)。この状態で
電流検出回路から過電流(本実施例では0.8A)検出
信号の入力がなければ、ONタイマがタイムアップした
ときに、OFFタイマに最小値がセットされる(S3
a,S5a,S6a)。そして、OFFタイマが設定さ
れた最小値をカウントしたとき、PWM信号の一周期が
終了し次の周期に移行する(S7a)。
【0029】一方、電流検出回路15から過電流検出信
号が入力された場合(S3a)、それまでON状態にあ
ったPWM信号をOFFにするよう、OFFモードが出
力される(S4a)。このOFFモードが出力されるこ
とによって、過電流は直ちに解消される。このOFFモ
ードの出力は、タイマT1 が設定された最大値をカウン
トするまで維持される(S3a,S4a,S5a)。そ
の後、OFFタイマに最小値がセットされ(S6a)、
OFFタイマが設定された最小値をカウントしたとき、
PWM信号の一周期が終了し次の周期に移行する(S7
a)。なお、モータのブレーキ性能が重視されない装置
のDCモータであれば、このようなブレーキ作動時にお
ける制御工程(S1〜S7a)を削除しても良い。
【0030】図8(c)は、DCモータ10にブレーキ
がかけられ、過電流が検出された場合のPWM信号の波
形を示している。電流検出回路15が過電流を検出し、
これがPWM回路2に入力されると、それまでON状態
にあるPWM信号は、その周期内において、それ以後O
FF状態となる。同様に、連続する次の周期において
も、電流検出回路15が過電流を検出した場合、それま
でON状態にあるPWM信号は、その周期内において、
それ以後OFF状態となる。このように、ブレーキ作動
時においても、DCモータ10には、ブラシ・整流子の
磨耗が多い状態となる過電流が流れることはない。
【0031】なお、図5に示したように電流検出回路を
設けた場合、DCモータ10にブレーキがかかったとき
の過電流を検出することができないため、抵抗R2 をモ
ータドライバ間に設けてブレーキ時における過電流を抑
制し、ブラシ・整流子の磨耗を防いでいる。
【0032】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
は上記実施例に限定されることなく種々変形することが
可能である。本発明は、所定の周期内でON/OFFす
るパルス電圧を連続的に供給してモータを駆動する駆動
方式において、過電流検出手段が予め定めた過電流を検
出したときに、周期内でON状態にあるパルス電圧をO
FF状態にすることに特徴があり、その様に制御できる
のであれば、以上説明した実施例に限定されることはな
い。また、本発明のモータ制御装置並びにモータ制御方
法は、モータの駆動、ブレーキ性能が厳密に要求されな
い装置に設けられるDCモータすべてに応用することが
でき、例えば、上記したような用紙処理装置に設けられ
る自動給紙装置のDCモータ、魚釣用の電動リールのD
Cモータに用いることができる。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、DCモータに流れる電
流が、ブラシ、整流子の磨耗が少ない範囲で制御される
ため、DCモータの寿命が長くなり、それが設けられる
装置全体の低コスト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブラシ・整流子の磨耗量と、ブラシ・整流子間
の電流密度との関係を示すグラフ。
【図2】本発明の一実施例の全体構成ブロック図。
【図3】図2に示す実施例において、モータ制御回路の
構成を示すブロック図。
【図4】図2に示す実施例において、電流検出回路の一
構成例を示す図。
【図5】電流検出回路の別の構成例を示す図。
【図6】図3に示されたPID回路において、所定周期
内でPWM信号のON時間T1とOFF時間T2 の設定
を行うまでの工程を示したフローチャート。
【図7】図3に示されたPWM回路におけるPWM信号
の制御工程を示したフローチャート。
【図8】PWM信号とDCモータへの供給電流の関係を
示すタイムチャートであり、(a)はモータに負荷がな
い状態、(b)はモータに負荷がある状態、(c)はブ
レーキがかかったときの状態を示す。
【符号の説明】
1…モータ制御回路、2…パルス幅調整回路(PWM回
路)、3…ドライバ、5…速度演算部、8…PID回
路、10…DCモータ、15…電流検出回路、20…シ
ーケンス制御回路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の周期内でON/OFFするパルス
    電圧を連続的にモータに供給してモータを駆動するパル
    ス生成手段と、 モータの回転軸の回転速度を検出する速度検出手段と、 この速度検出手段によって検出された速度と設定速度と
    を比較し、前記モータが設定速度で駆動されるように、
    前記パルス生成手段からのパルス電圧のON時間とOF
    F時間の比率を設定する設定手段とを備えたモータ制御
    装置において、 前記モータに、予め定めた以上の過電流が流れたときに
    これを検知して前記パルス生成手段に出力する過電流検
    出手段を備えており、 前記パルス生成手段は、前記過電流検出手段が過電流を
    検出したときに、ON状態にあるパルス電圧が、その一
    周期内でOFF状態となるようOFFモード出力部を有
    することを特徴とするモータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記パルス生成手段は、モータ駆動にブ
    レーキがかけられたときに、前記パルス電圧のON時間
    とOFF時間の比率を最大に設定することを特徴とす
    る、請求項1に記載のモータ制御装置。
  3. 【請求項3】 所定の周期内でON/OFFするパルス
    電圧を連続的にモータに供給してモータを駆動すると共
    に、モータの回転軸の回転速度を検出し、検出された速
    度と設定速度とを比較して、前記モータが設定速度で駆
    動されるように前記パルス電圧のON時間とOFF時間
    の比率を制御するモータ制御方法において、 前記モータに、予め定めた以上の過電流が流れたとき
    に、ON状態にあるパルス電圧をその一周期内でOFF
    状態にすることを特徴とするモータ制御方法。
  4. 【請求項4】 前記モータ駆動にブレーキがかけられた
    ときに、前記パルス電圧のON時間とOFF時間の比率
    を最大に設定すると共に前記モータに、予め定めた以上
    の過電流が流れたときに、ON状態にあるパルス電圧を
    その一周期内でOFF状態にする工程をさらに有するこ
    とを特徴とする、請求項3に記載に記載のモータ制御方
    法。
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