JPH0827403A - 水彩絵の具 - Google Patents

水彩絵の具

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JPH0827403A JP12403794A JP12403794A JPH0827403A JP H0827403 A JPH0827403 A JP H0827403A JP 12403794 A JP12403794 A JP 12403794A JP 12403794 A JP12403794 A JP 12403794A JP H0827403 A JPH0827403 A JP H0827403A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 グリッター感を損なうことなく、経時安定性
に優れたパール顔料入りの水彩絵の具を提供する。 【構成】 パール顔料を5〜40重量部含有する水彩絵
の具において、増粘剤として、ジオクタヘドラルスメク
タイトを0.1〜5重量部及びトリオクタヘドラルスメ
クタイトを0.01〜3重量部含有する。ジオクタヘド
ラルスメクタイトとして、一般式が[(Si8(Al3.34M
g0.66)O20(OH)4]M + 0.66 ( M+ はNa、Ca及びMgの群か
ら選ばれる少なくとも一種) で示されるモンモリロナイ
トが好ましく、トリオクタヘドラルスメクタイトとし
て、一般式が [(Si8(Mg5.34Li0.66)O20(OH)4]M + 0.66
( M + はNa) であるヘクトライトが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、パール顔料を含有する
金色又は銀色の水彩絵の具(ポスター用水彩絵の具を含
む)に関する。
【0002】
【従来の技術】水彩絵の具は、一般に、着色顔料;軽微
性炭酸カルシウム、クレー、アルミナシリケート等の体
質顔料;アラビアガム、デキストリン等の水溶性高分
子;グリセリン等の湿潤剤;水等を含有する水溶液とし
て調製される。金色、銀色の絵の具の場合は、着色顔料
としてパール顔料が含まれる。ここで、パール顔料と
は、透明性の板状結晶で、塗膜中で層状構造を作り、入
射した光が各層で規則的に反射、すなわち多重反射する
ことにより真珠光沢を発揮する顔料である。
【0003】水溶性高分子は、乾燥塗膜において着色顔
料粒子間の空隙を埋めるバインダーとして添加される。
水彩絵の具で一般に使用される炭酸カルシウム、アルミ
ナシリケート等の体質顔料は、増粘効果が不充分な上、
パール顔料の特徴である輝き(グリッター感)を損なう
ため、金色又は銀色の水彩絵の具には、用いられないの
が通常である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、パール顔料を
含んだ絵の具において、アルギン酸ソーダ、ポリアクリ
ル酸ソーダ等の増粘剤を用いて経時安定性を満足させる
ことは、ゲル傾向が強く一般に困難であり、また、これ
らの増粘剤を多量に用いるとグリッター感が損なわれ
る。
【0005】本発明は、このような技術的背景に鑑みて
なされたものであり、その目的とするところは、グリッ
ター感を損なうことなく、経時安定性に優れたパール顔
料入りの水彩絵の具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の水彩絵の具は、
パール顔料を5〜40重量部含有する水彩絵の具におい
て、増粘剤として、ジオクタヘドラルスメクタイトを
0.1〜5重量部及びトリオクタヘドラルスメクタイト
を0.01〜3重量部含有することを特徴とする。
【0007】本発明の水彩絵の具に用いられるパール顔
料としては、従来公知のものを使用することができ、特
に限定しない。具体的には、酸化チタン被覆雲母、その
着色物、酸化鉄被覆雲母等を使用することができる。こ
れらのうち、酸化チタン被覆雲母は、高い屈折率をもっ
た薄片状のもので、被覆したチタンより高度屈折率を有
し、雲母片より薄片状である上に、粉末状であるため、
取扱いが容易である。
【0008】パール顔料粒子のサイズとしては、径2〜
200μm、好ましくは5〜100μmである。厚み
は、厚み:径の比が1:100乃至1:50程度が好ま
しい。パール顔料の含有量は、5〜40重量部、好まし
くは10〜30重量部である。5重量部未満では被覆力
が不足し、グリッタ感が不足する。40重量部を超える
と高価格化の原因となる。
【0009】本発明において増粘剤として用いられるジ
オクタヘドラルスメクタイト及びトリオクタヘドラルス
メクタイトは、いずれもスメクタイトのグループに属す
る鉱物である。スメクタイトは、外側に2つの四面体ケ
イ酸層を有し、中心部に1つの水和酸化物の八面体を有
する三層構造から成り立っている。いずれも大きな膨潤
力を有していて、増粘剤としての効果を発揮する。ジオ
クタヘドラルとトリオクタヘドラルとの相違点は、占有
されている中央層におけるオクタヘドラルサイトの数の
差である。換言すると、ジオクタヘドラルスメクタイト
は3価及び2価に置換された中央カチオンを有する。一
方、トリオクタヘドラルスメクタイトは1価に置換され
た2価カチオンを有する。
【0010】ジオクタヘドラルスメクタイトとしては、
モンモリロナイトを用いることが好ましい。モンモリロ
ナイトは、八面体のカチオンのAlがMgで置換された
ジオクタヘドラルスメクタイトに属し、一般式は[(Si
8(Al3.34Mg0.66)O20(OH)4]M + 0.66 ( M+ はNa、Ca及びM
gの群から選ばれる少なくとも一種) で示される。モン
モリロナイトは、水性媒体中で乳化分散液となるととも
に、膨張状態のままでも水分散が可能で、増粘効果を発
揮する。一方、モンモリロナイトは乳化分散系を形成す
ることから、モンモリロナイト単独で満足できる程度の
経時安定性を得ることは困難である。満足しえる程の経
時安定性を得るためには、次に述べるトリオクタヘドラ
ルとの併用が必要となる。
【0011】トリオクタヘドラルスメクタイトとして
は、ヘクトライトが好ましく用いられる。ヘクトライト
とは、八面体のカチオンのMgがLiで置換されたもの
で、一般式は[(Si8(Mg5.34Li0.66)O20(OH , F)4]M +
0.66 ( M+ はほとんど全てNa) で示される。図1は、ヘ
クトライトユニットセルを表した図である。図1中、1
が八面体層であり、2,2がケイ酸層である。ヘクトラ
イトは天然でも合成でもよいが、中央層におけるフッ素
の大部分が水酸基に置換されている一般式が [(Si8(Mg
5.34Li0.66)O20(OH)4]M + 0.66 ( M + はNa) で示され
る合成ヘクトライトが好ましく用いられる。
【0012】ヘクトライトは、水中に分散すると、置換
可能なナトリウムイオンが水和されて膨潤し、小板が完
全に分離する。この小板同士による「カード構造ハウ
ス」形成の相互作用により、水系の流動を阻止して増粘
作用を発揮するとともに、パール顔料の沈降を防止す
る。さらに、イオン性を帯びているので粒子/粒子結合
は容易に破れもするし、再生もできる。この事はせん断
力下においては低粘度で、せん断力を除くと高粘度とな
るチキソトロピー系となる。ここで、チキソトロピーと
は、静置状態では流動性をもたないゲルが、機械的外力
を加えることによって可逆的にゾルに変換して流動性を
示す現象をいう。従って、ヘクトライト粒子同士は静置
状態では互いにくっつきあってゆるい構造を形成してい
るため、増粘効果を発揮して経時安定性に寄与する。し
かも、外力を加えるとカード構造が壊れて流動性になる
ので、塗る際にはパール顔料の粒子が分散でき、層状に
規則的に配列した状態での固化が可能となり、グリッタ
ー感の低下を防止できる。さらに、ヘクトライトは塗膜
においてゲル化が進むことから、塗り厚みが厚くなり、
被覆力が向上する。一方、ヘクトライトは粘度上昇に伴
いゲル化が進むため、絵の具としてのレベリングの低下
を招く。すなわち、筆で塗るときの絵の具の伸びが劣
り、塗った後に筆跡が残りやすく、絵の具としての品質
低下を招く。尚、ヘクトライト単独で、ゲル化が進行し
ない範囲の添加量では、経時安定性を満足させることは
できない。このため、上述のモンモリロナイトとの併用
が有用となる。
【0013】従って、ジオクタヘドラルスメクタイトと
トリオクタヘドラルスメクタイトとを併用することによ
り、ジオクタヘドラルスメクタイトによるゲル化を抑制
し、レベリングと経時安定性の双方を満足させることが
できる。しかも、トリオクタヘドラルスメクタイトの添
加による揺変性の向上により、粘度増加によるグリッタ
ー感の低下が抑制されるので、経時安定性とグリッター
感の双方を満足することができる。
【0014】本発明の水彩絵の具中、ジオクタヘドラル
スメクタイト(好ましくはモンモリロナイト)の含有量
は、0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜3部であ
る。0.1重量部未満では増粘効果が不充分となり、一
方、5. 0重量部を超えるとパール顔料の分散、配列が
妨げられてグリッター感が低下するためである。ジオク
タヘドラルスメクタイトが上記範囲だけ添加されている
場合において、トリオクタヘドラルスメクタイト(好ま
しくはヘクトライト)の含有量は0.01〜3重量部、
好ましくは0.05〜2重量部である。3.0重量部を
超えると増粘効果が大きくなりすぎてグリッター感が低
下するばかりか、レベリングが悪くなる。一方、0.0
1重量部未満では増粘効果が不充分となり、経時安定性
が劣るためである。
【0015】本発明の水彩絵の具には、乾燥塗膜の際の
パール顔料粒子のバインダーとして、水溶性高分子を含
有することが好ましい。水溶性高分子としては、アラビ
アガム、デキストリン、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリゾン、ヒドロ
キシエチルセルロースなどが用いられる。水溶性高分子
の含有量は、1〜50重量部、特に3〜40重量部が好
ましい。1重量部未満では定着性に劣り、50重量部を
超えるとバインダー量に対するパール顔料の量が相対的
に低下して被覆力が不足するからである。
【0016】さらに、本発明の水彩絵の具には、湿潤剤
を含有することが好ましい。湿潤剤としては、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多
価アルコールを用いることができる。湿潤剤の含有量
は、1〜15重量部、特に2〜10重量部が好ましい。
1重量部未満ではレベリングが悪くなり、15重量部を
超えると乾燥が遅くなるためである。
【0017】本発明の絵の具には、さらに必要に応じ
て、分散剤、界面活性剤等の添加剤が適宜添加され得
る。次に、本発明の絵の具を調製する方法について説明
する。まず、水溶性高分子、水、湿潤剤、必要に応じて
他の添加剤を加えて、攪拌してビヒクルを調製する。次
いで、増粘剤としてのジオクタヘドラルスメクタイト及
びトリオクタヘドラルスメクタイトを添加し、攪拌す
る。続いてパール顔料を添加し、混合した後、脱泡し
て、絵の具とする。
【0018】尚、本発明の水彩絵の具は、トリオクタヘ
ドラルスメクタイトの含有量を調節し、水溶性高分子を
減量することにより顔料体積濃度を上げることが可能と
なるので、被覆力が求められるポスターカラーやデザイ
ナーズガッシュ等のポスター用の水彩絵の具としても適
用できる。すなわち、本発明は経時安定性及びグリッタ
ー感を満足するポスター用水彩絵の具も提供できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明を具体的実施例に基づいて説明
する。 〔実施例1〕ジオクタヘドラルスメクタイトとして、バ
ンダーリルト(Vanderlilt)社製のマグネシウムモンモ
リロナイトであるVEEGAUM HV(商品名)を用いた。これ
は無機鉱物を水洗いした後、不純物を取り除き、コロイ
ド状分溜の鉱石のみを残し、次にこの水分散物を更に精
製し、ドラム缶乾燥して小さい薄片状としたモンモリロ
ナイトである。
【0020】トリオクタヘドラルスメクタイトとして、
ラポルトインダストリー(LaporteIndustries Ltd)社
製の合成ヘクトライトであるラポナイトRD(商品名)
を用いた。水溶性高分子として、セロゲン6A(第一工
業製薬株式会社の商品名)を用いた。これはカルボキシ
メチルセルロースである。
【0021】パール顔料としては、メルク社製のイリオ
ジン300ゴールド(粒度10〜60μm)を用いた。
水64重量部、湿潤剤としてグリセリン6重量部及びプ
ロピレングリコール2重量部を加えて約40℃で加熱攪
拌した。その水溶液中に、セロゲン6Aを加えて、溶解
させた。次いで、この溶液に、ジオクタヘドラルスメク
タイト1.4重量部とトリオクタヘドラルスメクタイト
0.6重量部を加えて、約15分間攪拌した後、パール
顔料としてイリオジン300ゴールド20重量部を添加
して、約10分間攪拌した。これを脱泡して、金色の絵
の具を得た。
【0022】この絵の具について、下記に示す方法に基
づいてグリッター感、揺変性、経時安定性を評価した。 グリッター感 絵の具を隠蔽試験紙に塗布し、乾燥後のグリッター感を
目視で判定して、○(グリッター感がある)、△(グリ
ッター感がやや劣る)、×(グリッター感が悪い)の3
段階で評価した。
【0023】揺変性 絵の具をビンの中に詰めて、1日放置した後、ビンを傾
け、絵の具の流動性を観察し、○(流動しない)、△
(少し流動する)、×(流れる)の3段階で評価した。 経時安定性 絵の具をビンの中に詰めて、50℃の恒温室に約1か月
間保存した後、絵の具の分離度合いを観察し、○(全く
変化なし)、△(少し分離している)、×(分離又はゲ
ル化が大きい)の3段階で評価した。
【0024】〔実施例2〜4〕ジオクタヘドラルスメク
タイト及びトリオクタヘドラルスメクタイトの添加量、
並びに水溶性高分子、湿潤剤、水、及びパール顔料の種
類及び添加量を表1に示すように変更し、実施例1と同
様の方法で、実施例2〜4の絵の具を調製した。そし
て、各絵の具について、実施例1と同様にして、グリッ
ター感、揺変性、経時安定性を評価した。評価結果を、
実施例1の結果と合わせて表1に示す。
【0025】尚、実施例4 で用いたオスモスN(商品
名)は、白石カルシウム社製のソジウムモンモリロナイ
トである。水溶性高分子として用いたセロゲン5A、セ
ロゲン7Aは、いずれも第一工業製薬株式会社製のカル
ボキシメチルセルロースであり、デキストリン101は
日澱化学社製の黄色デキストリンである。パール顔料と
しては、いずれもメルク社製から市販されている、粒度
の異なる金色又は銀色の顔料を使用した。粒度は以下の
通りである。
【0026】 イリオジン120シルバー …… 粒度5〜20μm イリオジン303ゴールド …… 粒度10〜60μm イリオジン153シルバー …… 粒度30〜100μ
m イリオジン100シルバー …… 粒度10〜60μm 防腐剤としては、ゼネカ社製のプロクヤルXL−2(商
品名)を用いた。
【0027】表1中、カーボンブラック10%分散体と
は、水67重量部、グリセリン9.0重量部中に、セロ
ゲン5Aを6.0部、セロゲン6Aを6.0部、セロゲ
ン7Aを2.0部を投入して溶解させた後、カーボンブ
ラックNo.30(三菱化成製のカーボンブラック)を
10重量部投入して攪拌させ、次いでミルにて分散させ
たものである。カーボンブラック10%分散体を少量添
加することにより、鈍い感じの金属光沢が得られる。
【0028】
【表1】
【0029】表1から、本発明の絵の具は、いずれもグ
リッター感及び経時安定性の双方を満足することがわか
る。 〔比較例1〜5〕ジオクタヘドラルスメクタイト及びト
リオクタヘドラルスメクタイトに代えて、表2に示す体
質顔料又は増粘剤を用いた以外は実施例1と同様にして
絵の具を調製し、その絵の具について、実施例1と同様
にして、グリッター感、揺変性、経時安定性を評価し
た。評価結果を表2に示す。
【0030】尚、表2中、P820(商品名)はデグサ
社製のアルミナシリケートであり、ASP−170はE
MC社製のカオリンクレーであり、レオジック250H
(商品名)は日本純薬製のポリアクリル酸ソーダであ
る。
【0031】
【表2】
【0032】表2からわかるように、体質顔料を添加し
た絵の具は、経時安定性を満足しえないばかりか、グリ
ッター感もない。また、いずれの増粘剤を用いても、グ
リッター感及び経時安定性の双方を満足する絵の具を得
ることができなかった。次に、ジオクタヘドラルスメク
タイト及びトリオクタヘドラルスメクタイトの添加量及
びその効果を調べた。
【0033】〔比較例6〜11〕実施例1の絵の具にお
いて、モンモリロナイト又はヘクトライトの添加量のみ
を表3に示すように変更した比較例6〜11の絵の具を
調製し、その絵の具について、実施例1と同様にして、
グリッター感、揺変性、経時安定性を評価した。評価結
果を、実施例1の結果と合わせて表3に示す。
【0034】
【表3】
【0035】表3からわかるように、揺変性を満足する
ためにはヘクトライトを所定量以上添加する必要がある
(比較例6,10,11)。また、モンモリロナイト単
独(比較例6)あるいはヘクトライト単独(比較例7)
で所定量添加しても経時安定性を満足させることはでき
ない。一方、ヘクトライト又はモンモリロナイトのいず
れかが過剰になると(比較例10,11)、経時安定性
を満足することはできるが、グリッター感は低下する。
【0036】尚、比較例8では、増粘剤の添加総量が
1.45重量部含有していても経時安定性が(×)であ
るのに対し、実施例4では増粘剤の添加総量が0.9重
量部で経時安定性が(○)となっているが、これは経時
安定性のためにはラポナイトを所定量以上添加する必要
があることを示している。また、実施例4では、水溶性
樹脂の添加量が多く、これも粘度上昇に寄与しているた
めである。
【0037】
【発明の効果】本発明の水彩絵の具は、増粘剤としてジ
オクタヘドラルスメクタイト及びトリオクタヘドラルス
メクタイトを含有しているので、グリッター感を低下さ
せることなく経時安定性を満足することができる。ま
た、ジオクタヘドラルスメクタイト及びトリオクタヘド
ラルスメクタイトを所定量だけ併用している本発明の絵
の具は、塗ったときに適度な流動性を有するので、筆の
すべりが良く、塗った後に筆跡が残ることもない。すな
わち、水彩絵の具としてのレベリングが良好である。従
って、本発明は、品質が安定し且つ良質の金色、銀色の
水彩絵の具を提供することができる。
【0038】また、水溶性高分子を減量することによ
り、パール顔料の添加量を変えることなく被覆力を向上
させることが可能となるので、ポスターカラー等の被覆
力が要求されるポスター用水彩絵の具にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】トリオクタヘドラルスメクタイトの構造を説明
するための図である。
【符号の説明】
1 八面体層 2 ケイ酸層

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パール顔料を5〜40重量部含有する水
    彩絵の具において、増粘剤として、ジオクタヘドラルス
    メクタイトを0.1〜5重量部及びトリオクタヘドラル
    スメクタイトを0.01〜3重量部含有することを特徴
    とする水彩絵の具。
  2. 【請求項2】 ジオクタヘドラルスメクタイトとして、
    一般式が[(Si8(Al3. 34Mg0.66)O20(OH)4]M + 0.66 ( M+
    はNa、Ca及びMgの群から選ばれる少なくとも一種) で示
    されるモンモリロナイトを用いたことを特徴とする請求
    項1に記載の水彩絵の具。
  3. 【請求項3】 トリオクタヘドラルスメクタイトとし
    て、一般式が [(Si8(Mg5.34Li0.66)O20(OH)4]M + 0.66
    ( M + はNa) であるヘクトライトを用いたことを特徴と
    する請求項1又は2に記載の水彩絵の具。
  4. 【請求項4】 トリオクタヘドラルスメクタイトとし
    て、一般式が [(Si8(Mg5.34Li0.66)O20(OH,F)4]M +
    0.66 ( M + は大部分がNa) のへクトライトを用いたこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載の水彩絵の具。
  5. 【請求項5】 水溶性樹脂を1〜50重量部含有するこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水彩絵
    の具。
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