JPH08273894A - プラズマ処理装置 - Google Patents

プラズマ処理装置

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JPH08273894A
JPH08273894A JP8060548A JP6054896A JPH08273894A JP H08273894 A JPH08273894 A JP H08273894A JP 8060548 A JP8060548 A JP 8060548A JP 6054896 A JP6054896 A JP 6054896A JP H08273894 A JPH08273894 A JP H08273894A
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electrode
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Yoshifumi Ogawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来のマイクロ波プラズマ装置では、マイクロ
波の導入が被処理物の上方からなされる。このため、セ
ルフバイアス用のアース電極を設けることが困難であっ
た。また、反応ガスを処理が均一になるように処理室に
導入することまで考慮されていなかった。 【解決手段】被加工物である基板7に対向して、基板の
加工面より大きな面積を真空中へ露呈して成る対向電極
4を設け、μ波を対向電極4の下部外周に設けた石英リ
ング5を介して真空中にμ波を導く構成とした。更に、
対向電極4と石英リング5との間に反応ガスを導入し石
英リングに設けた穴からシャワー状に反応ガスを供給す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマを用いて
半導体薄膜基板や電子部品等に薄膜を形成したり、除去
(エッチング)するプラズマ処理装置に関し、特に均一
に大面積の被処理物を加工するのに好適な装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来本発明に最も近い公知例としては、
技術誌「住友金属」第43巻第4号50頁〜57頁、及
び149頁〜151頁記載の表面波プラズマを用いた例
がある。この場合は2.45GHzのマイクロ波を導波
管を用いて、テフロン板でできた誘電体線路に導入し、
さらに厚さ20mmの石英窓を介して真空中にマイクロ
波を導入している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記公知例に示された
装置では、マイクロ波の導入が被処理物の上方からなさ
れる。このため、セルフバイアス用のアース電極は被処
理物の周縁部付近に設けることになり、この場合アース
電極に対する距離が被処理物の中心部と周縁部とで異な
るので、被処理物全体にわたり、均一電界を与えること
ができない。
【0004】また、このような構成では、反応ガスをど
のように供給し、均一な処理をする構成については何ら
考慮されていない。
【0005】本発明の第1の目的は、マイクロ波の供給
が被処理物の上部からなされる場合であっても、セルフ
バイアス用の電極を対向電極として設けるとともに、反
応ガスを均一処理できるように供給するプラズマ処理装
置を提供することにある。
【0006】本発明の第2の目的は、マイクロ波の供給
が被処理物の上部からなされる場合であっても、被処理
物に対して均一電界を与えることができるプラズマ処理
装置を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】これを達成するため、本
発明の第一の発明は、基板に対向して、基板より大面積
を有する対向電極が設けられる。このような構成におい
て、本発明は、前記対向電極の下面に絶縁物を設け、前
記対向電極と前記絶縁物との間に反応ガスを導入する流
路を設け、前記絶縁物に設けたガス穴からシャワー状に
反応ガスを処理室に供給することを特徴とするプラズマ
処理装置にある。
【0008】また、本発明の第二の発明は、マイクロ波
を用いてプラズマを生成するマイクロ波プラズマ処理装
置において、被処理物である基板より大きな表面積を有
する対向電極を、前記基板と対向して設け、前記対向電
極をアース電位とし、前記対向電極の下面に配した絶縁
物を介してマイクロ波を全周方向から導入するととも
に、前記対向電極と前記絶縁物との間に反応ガスを導入
する流路を設け、前記絶縁物に設けたガス穴からシャワ
ー状に反応ガスを処理室に供給することを特徴とするプ
ラズマ処理装置にある。
【0009】本発明においてはマイクロ波は対向電極裏
面の大きな空間の中心上方から導入される。マイクロ波
はその形成した導波路の形状やサイズに従い、様々なモ
ードの波に変換されるが、最も良く用られる2.45G
Hzのマイクロ波の場合φ300mmを超すとより高次
のモードを発生させ易くなり、総じて導波管周辺に強い
電界を発生させる。この電界を対向電極下に設けた絶縁
物のリングを介して大気中から基板上の真空の空間へマ
イクロ波を導入するので、円周方向で均一なマイクロ波
に基づいてプラズマが発生する。従来のように高周波の
みを用いたRIE方式やプラズマ方式の場合には、条件
にもよるが、磁場の存在なしに1Pa以下の圧力下で放
電を開始させるのは難しかった。しかし、本発明によれ
ば、0.02Paの圧力下でもマイクロ波の導入により
容易に放電が開始できる。
【0010】また、本発明では、対向電極の面積が基板
の面積に比べて大きくされるので、イオン引き込み電圧
を大きくすることができる。
【0011】対向する電極にアース電位印加、高周波印
加(この場合には基板搭載側の電極をアース電位)基板
搭載電極を同期した高周波印加、さらには基板搭載電極
とは異なる高周波電源による独立高周波印加としても良
い。それぞれの被処理物の加工特性や使用する反応ガス
に応じて最適な電位印加が用いられることは言うまでも
ない。
【0012】また対向する電極(通常金属)がダメージ
を受け汚染物や異物を発生するのを抑えるため表面を純
度の高い絶縁物で覆うとともに対向電極とこの絶縁物と
の間にガスを導き、絶縁物に設けたガス穴からシャワー
状に反応ガスを供給し、処理の均一化に努めた。またこ
の対向電極に用いる絶縁物の厚さは印加する高周波の周
波数に応じて最適化する必要がある。またさらに対向電
極表面に何らかのプラズマに耐する表面処理を施し、対
向電極の中でガスを分散させ、対向電極にシャワー状に
ガスを供給するためのガス供給口を多数設けても良いこ
とは言うまでもない。
【0013】さらにはプラズマを着火するときやプラズ
マを切るときにのみマイクロ波を印加するような使い方
をしても良い。
【0014】基板から見た壁の相対的な面積を減少させ
れば総じて壁面で形成された不純物の影響(不純ガスや
異物)を減じることができる。この観点からも基板と対
向電極の距離を小さく取る方が良いが、φ150mmを
越える基板を処理する場合には基板直径の1/3以下に
対向電極と基板間の距離をセットした場合に、イオン密
度や基板上の電界分布、電子密度を一定に保つのに効果
があった。したがって、基板と対向電極との距離を5〜
50mmの範囲にするのが望しい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の一実施例を図1を用いて
設明する。図1はプラズマ処理装置の断面略図である。
基板の真空中での搬送機構、ボルト、ナット類、真空シ
ール材及び排気の為の手段を省略した。1はマイクロ波
発生源、2は第1の導波管である。3はマイクロ波を拡
大するための第2の導波管で、対向電極4が収まる口径
を有する。第2の導波管3の導入口3′の中心が基板7
の中心と一致するように第2の導波管3が設けられる。
5が石英リングである。6は電極カバーで、4の対向電
極を覆うように設けられ、基板7に対して反応ガスを供
給するガス流出口6′を多数個貫通させて設けている。
8は基板7を搭載する下部電極であり、高周波電源12
で発生した高周波(本実施例では13.56MHz)を
マッチングネットワーク11を介して供給される。10
は下部電極8のアースシールドであり、下部電極8と、
下部電極8を覆う絶縁材9で隔絶されている。13はベ
ースフランジでアース電位となっており、石英リング5
の中を貫通させて設けたアース柱16を介して対向電極
4と電気的に接続してある。石英リング5の中間高さ位
置での断面図が図2であり、図に示すようにアース柱1
6は石英リング5を貫通して6本設けたが、さらに数を
増大させたり、減じたりしても良い。また、17は絶縁
カバーである。
【0016】図1に戻ると14は処理室を形成するため
のチャンバ、15は排気ポートである。本実施例におい
て基板をセットした後反応ガスを供給し規定の圧力に制
御した後、マイクロ波源1を起動すると伴に高周波電源
12を起動しプラズマを発生させ基板の表面処理を施
す。
【0017】本実施例では基板7と対向電極4との距離
を30mmにセットした。Cl2ガスを用いて熱酸化シ
リコン膜をエッチングした。マイクロ波パワー300
W、高周波パワー80W印加した時に熱酸化シリコン膜
のエッチング速度は5nm/min、これに対し、シリ
コンのエッチング速度が250nm/minを得た。従
来の対向電極のない石英ベルジャータイプの装置では熱
酸化シリコン膜を被着したウエハ(φ200)の中央部
のエッチング速度が小さく均一性は±15%程度であっ
たが、本発明では熱酸化膜のエッチング速度の均一性は
±5%内に低減できた。これとともにウエハ中央部でパ
ターン付のPoly-Siのエッチングにおいてテーパ型の形
状と成り易かったものが改善され、直角な形状が得ら
れ、イオン入射の均一性が向上できた。また電界分布や
電子密度の測定においても従来のベルジャータイプのも
のより径方向に均一化されていることを確認した。
【0018】また第2の導波管3の外周に設けた磁場発
生用のコイル17a,17b及び17cを用いることに
より、ECR(エレクトロン・サイクロトロン・レゾナ
ンス)放電を導入しても良いし、さらにECRを発生さ
せない875G以下の磁場でも径方向の処理を制御する
のに有効であった。しかしながら全く磁場を用いなくと
も基板7と対向電極4との距離、ガス流量、ガス流出口
6′の配置の仕方、圧力等でも処理の均一性を制御でき
る利点がある。また、コイル17a,17b,17cが
不要になる場合、装置全体を小形化できることは言うま
でもない。
【0019】次に他の実施例を図3〜図5を用いて説明
する。これらの図では同一部材には同一記号を付したの
で共通部分の説明は省略する。
【0020】図3は対向電極23に高周波電源12′に
よる高周波を印加した例である。本実施例ではベースフ
ランジ13′の中を貫通させた導入端子22を介して対
向電極23へ高周波を導びいた。
【0021】図4は図3の下部電極8′をアース電位と
した場合である。
【0022】図5は1つの高周波電源12″から分岐型
マッチングネットワーク11″を介して、対向電極24
と下部電極8″に分けて高周波を印加した場合である。
これら本実施例における同一パワー、同一条件(マイク
ロ波パワー300W,高周波80W,Cl2,0.7P
a,対向電極距離30mm)の場合で比較すると、熱酸
化膜のエッチング速度は、図3,図1,図5,図4の順
に小さくなった。熱酸化シリコン膜のエッチング速度は
イオンの入射強度と見なすことができる。それぞれのプ
ラズマ処理(エッチング材料,ガス,デポジション材
料,バイアススパッタ効果)に合致した高周波バイアス
印加方式を選択すれば、様々な処理に対応できることは
言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、セルフバイアス用の対
向電極を設けるマイクロ波プラズマ処理装置において、
反応ガスをシャワー状に供給できるので、処理の均一化
を達成できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプラズマ処理装置の一実施例を示
す断面図である。
【図2】図1の石英リング位置での断面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示すプラズマ処理装置の
断面略図である。
【図4】本発明の他の実施例を示すプラズマ処理装置の
断面略図である。
【図5】本発明の他の実施例を示すプラズマ処理装置の
断面略図である。
【符号の説明】
1…マイクロ波発生源、2…導波管、3…第2の導波
管、4,23…対向電極、5…石英リング、11,13
…ベースフランジ、11′…分岐型マッチングネットワ
ーク、12…高周波電源、22…導入端子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/205 H01L 21/205 21/3065 21/302 C

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ波を用いてプラズマを生成するマ
    イクロ波プラズマ処理装置において、被処理物である基
    板より大きな表面積を有する対向電極を、前記基板と対
    向して設け、前記対向電極の下面に設けられた絶縁物
    と、前記対向電極と前記絶縁物との間に反応ガスを導入
    する流路を設け、前記絶縁物に設けたガス穴からシャワ
    ー状に反応ガスを処理室に供給することを特徴とするプ
    ラズマ処理装置。
  2. 【請求項2】マイクロ波を用いてプラズマを生成するマ
    イクロ波プラズマ処理装置において、被処理物である基
    板より大きな表面積を有する対向電極を、前記基板と対
    向して設け、前記対向電極をアース電位とし、前記対向
    電極の下面に配した絶縁物を介してマイクロ波を全周方
    向から導入するとともに、前記対向電極と前記絶縁物と
    の間に反応ガスを導入する流路を設け、前記絶縁物に設
    けたガス穴からシャワー状に反応ガスを処理室に供給す
    ることを特徴とするプラズマ処理装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT405472B (de) * 1997-03-04 1999-08-25 Bernhard Dr Platzer Verfahren und vorrichtung zum erzeugen eines plasmas
US6358361B1 (en) 1998-06-19 2002-03-19 Sumitomo Metal Industries Limited Plasma processor
JP2019110047A (ja) * 2017-12-19 2019-07-04 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理装置

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AT405472B (de) * 1997-03-04 1999-08-25 Bernhard Dr Platzer Verfahren und vorrichtung zum erzeugen eines plasmas
US6358361B1 (en) 1998-06-19 2002-03-19 Sumitomo Metal Industries Limited Plasma processor
JP2019110047A (ja) * 2017-12-19 2019-07-04 株式会社日立ハイテクノロジーズ プラズマ処理装置

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