JPH0827342A - ルーフィングシート用耐候性組成物 - Google Patents

ルーフィングシート用耐候性組成物

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JPH0827342A
JPH0827342A JP18639994A JP18639994A JPH0827342A JP H0827342 A JPH0827342 A JP H0827342A JP 18639994 A JP18639994 A JP 18639994A JP 18639994 A JP18639994 A JP 18639994A JP H0827342 A JPH0827342 A JP H0827342A
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JP
Japan
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plasticizer
vinyl chloride
chloride resin
sheet
roofing sheet
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Pending
Application number
JP18639994A
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English (en)
Inventor
Jun Kuwabara
純 桑原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
Original Assignee
Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd filed Critical Tsutsunaka Plastic Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ルーフィングシート用軟質塩化ビニル樹脂配
合に、下記(イ)〜(ハ)の要件を具備する可塑剤包含
無機質多孔性マイクロカプセルを、樹脂100重量部当
たり30重量部以内含有することを特徴とする塩化ビニ
ル樹脂系ルーフィングシート用耐候性組成物 (イ)平均粒径 10μm以下 (ロ)包含可塑剤量 該ルーフィングシート用軟質塩化
ビニル樹脂配合中の可塑剤量に対して20重量%以上 (ハ)包含可塑剤量と無機質多孔性マイクロカプセルと
の重量比 1〜8対1 【効果】 ルーフィングシートとしての加工性およびそ
の他の物性を損なうことなく、長期曝露におけるシート
中の可塑剤が供給されて可塑剤減量が抑制される。その
結果、、塩化ビニル樹脂系ルーフィングシートの柔軟性
を長時間維持することができ、シート、フィルムの耐久
性を顕著に向上させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主として鉄筋コンクリー
ト構造物の防水に用いる塩化ビニル樹脂系ルーフィング
シートに関するもので、詳しくは該ルーフィングシート
の耐候性を改良する方法と、その方法に好適な添加剤の
製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル樹脂系ルーフィングシート用
に供せられる軟質塩化ビニル樹脂組成物は、塩化ビニル
系樹脂に多量の可塑剤を配合し、必要な加工性と可撓性
を附与するとともに、安定剤、充填剤等が配合してあ
り、遮蔽性、耐候性等の向上が図られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、塩化ビ
ニル樹脂系ルーフィングシートにおいては、施工後、日
射による加熱や風雨に曝され、特にシート表面層中の可
塑剤の揮散・減量は長期間では相当量に達する。樹脂中
に多量に配合されている可塑剤が減量することは、シ−
トの伸び率が低下し、外部または内部応力が発生したと
きに応力の緩和ができず、シート面がひきつり、亀裂を
生じやすくなり、シート寿命の短命化につながる。した
がって、塩化ビニル樹脂系ルーフィングシートの如く、
甚だ長期間の耐久性を要する加工品で、且つその樹脂材
料に可塑剤配合量の多いものにあっては、かかる可塑剤
量の減量を抑制する工夫が未だ大きな技術課題である。
【0004】本発明者はこの課題を解決すべく、鋭意研
究を進めた結果、特定要件で調製された可塑剤包含無機
質マイクロカプセルを特定量添加することにより、加工
性や他の物性に大きな影響を与えずに塩化ビニル樹脂系
ルーフィングシートの耐候性を顕著に改良することを見
出した。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、ルーフィング
シート用軟質塩化ビニル樹脂配合に平均粒径10μm以
下、包含可塑剤量が該軟質塩化ビニル樹脂配合中の可塑
剤量に対して20重量%以上、包含可塑剤量と無機質多
孔性マイクロカプセルとの重量比1〜8対1の可塑剤包
含無機質多孔性マイクロカプセル(以下、可塑剤包含無
機質多孔性マイクロカプセルをPLMCと略記する)
を、樹脂100重量部当たり30重量部以内含有する塩
化ビニル樹脂系ルーフィングシート用耐候性組成物であ
り、好ましくは、金属アルコキシドを加水分解し、重縮
合、ゲル化に至る過程において可塑剤等の液状配合剤を
混合し、得られたゲル状物を粉砕・乾燥する製法いわゆ
るゾルーゲル法によって得られるPLMCを用いる。
【0006】本発明において、PLMC配合対象となる
ルーフィングシート用軟質塩化ビニル樹脂配合として
は、均質シート、複合シート用として加工されている従
来のすべての塩化ビニル樹脂系ルーフィングシート用軟
質塩化ビニル樹脂配合を使用することができる。また、
表層部だけにPLMCを含有せしめた構造をラミネート
やトッピングにより形成することもできる。
【0007】また、本発明の対象とするルーフィングシ
ートには単にJISA6008(1992年)に記載の
ものだけに限らず塩化ビニル系樹脂耐候性被覆材、例え
ば移動倉庫用、テント用、車両用、ドーム用、遮水用及
び農業用等のシート、フィルムが全て含まれる。本発明
に使用するPLMCの製造方法としては、公知のすべて
の方法を利用することができる。参考文献例としては、
化学工業時報第1877号(昭和60年1月15日)第
5頁、日本接着協会誌Vol. 25第274頁〜第2
79頁(1989)、材料技術Vol. 5第231頁
〜第236頁(1987)、特開昭61−57236等
がある。また、本発明の好ましいPLMCの製法として
は、金属アルコキシドが加水分解され、生成したOH基
同志の重縮合が進みゲル化に至る過程において、可塑剤
等の液状配合剤を混合して、粉砕及び/または乾燥させ
る製法、いわゆるゾルーゲル法が挙げられる。
【0008】ゾルーゲル法以外の製法でPLMCを調製
しようとすると、(可塑剤/水)/有機溶媒型の複合エ
マルジョンを調製する必要がある。エマルジョンの調製
には通常界面活性剤の使用が不可欠であり、調製したP
LMC内に不純物として蓄積されることから、樹脂の一
時加工を著しく変える危険性が高い。長期曝露されるル
ーフィングシートにおいては、短期的でなく長期的にル
ーフィングシートへ可塑剤が供給されることが望まれ
る。ゾルーゲル法により調製されたマイクロカプセル
は、その表面にマイクロ孔を多数有しているため、可塑
剤が保持されやすく、長期的に供給することが可能であ
る。ここに使用する可塑剤の種類は特に限定されるもの
ではなく、汎用的なDBP、DHP、DOP、DIO
P、DIDP等のフタル酸エステル類、DOA、DA
Z、DOS等の直鎖二塩基酸エステル類、TCPに代表
されるリン酸エステル類を任意に選択使用することがで
きる。
【0009】これらのことから、界面活性剤を使用せ
ず、表面に多数の細孔を有したゾルーゲル法により調製
されたマイクロカプセルの使用が最適である。
【0010】この方法では金属アルコキシドのゾル溶液
が加水分解され、生成したOH基が重縮合し、ゲル化す
る過程に於て、可塑剤等の配合剤を混合して、粉砕及び
/または乾燥させる製法である。以下により具体的な方
法を示すが、本発明はこれに限定されることなく、より
一般的な手法で調製可能である。 金属アルコキシドを水酸基源とを溶媒により混合す
る。(混合液) 例)金属アルコキシド:Si(OEt)4 水酸基源 :H2O 溶媒 :EtOH 混合液を酸触媒により加水分解する。(加水分解液) 例)酸触媒 :HCl/ H2O 加水分解液に可塑剤を添加する。(加水分解液) 反応液を塩基触媒により重縮合する。 例)塩基触媒 :N, N−ジメチルベンジルア
ミン 重縮合反応が進行し、ゲル化する。(ゲル) ゲルを粉砕・乾燥する。 通常用いられる粉砕方法で良い。湿式粉砕では、可塑剤
の溶出が生じやすいため、同じ可塑剤を媒液にして粉砕
する。 以上の操作により、マイクロカプセル化を行い、PLM
Cを製造する。ここでは、可塑剤のみのマイクロカプセ
ル化を取りあげたが、適用される添加剤は、それに限定
されない。他の添加剤も一緒にマイクロカプセル化・徐
放化することで、より機能化・高付加価値化を行う。
【0011】その場合でも、同様な方法で調製可能であ
る。マイクロカプセル化しようとする添加剤は、その性
質により操作〜のいずれかの段階で添加される。次
に本発明における添加するPLMCの包含可塑剤は、配
合対象の軟質塩化ビニル樹脂配合の可塑剤量の20重量
%以上、好ましくは25重量%以上とする。20重量%
未満では、明確な効果が認められないからである。
【0012】また、該PLMCの無機多孔体及び可塑剤
の重量比は無機多孔体1に対し可塑剤1〜8の範囲にあ
る。これより可塑剤の比率が小さいと、所定の包含可塑
剤を得るためのPLMC量が多量となりシートの加工
性、初期物性への悪影響が大きい。一方、これを超える
と可塑剤比率では該徐放性可塑剤の調製が困難になり、
またシート加工時にマイクロカプセルの破壊が生じ易
く、本発明の効果が期待できない。該PLMCを、ルー
フィングシート用軟質塩化ビニル樹脂配合に添加して用
いるには、平均 粒径10μm以下、好ましくは5μm
以下であることが望まれる。これを超える粒径のものを
添加すると、ルーフィングシート自身の初期物性が、著
しく低下する。さらに、PLMCの添加量は30部以下
が望まれる。これを超えて添加すると、ルーフィングシ
ートの初期物性への悪影響が大きい。PLMCは、他の
配合剤と同様に使用可能であり、常法に従って配合し、
カレンダー、押し出し機等によるシート成形に供するこ
とができる。
【0013】
【作用】PLMCに包含される可塑剤は、マイクロカプ
セルの無機質多孔性壁の細孔を通じて外部へ移行可能で
あるため、長期曝露によりルーフィングシート中の可塑
剤が拡散・減量するに従い、移行し、これを補足するの
で長期に渡って、シートの柔軟性が維持される。
【0014】
【実施例及び比較例】
実施例1〜3および比較例1〜3 ポリ塩化ビニル単量重合体100重量部に、第1表に示
す配合成分をそれぞれの割合で配合し、ヘンシェルミキ
サーでドライブレンドしたのち、常法に従った押出成形
法により厚さ1.33mmの供試ルーフィングシートを
作製した。
【0015】そして、得られた供試シートにつき、促進
耐侯性試験を行った。促進耐侯性試験は、サンシャイウ
ェザロメーター(スガ試験機(株)製)を用いて、各シ
ート資料を降雨18分・120分で曝露し、2000時
間、4000時間、6000時間、8000時間経過時
点での伸び率(%)を測定した。伸び率は、曝露時間経
過時点の(可塑剤が減量した)各シート材料の伸び率
が、曝露する前の(すなわち、可塑剤が減量していな
い)各シート材料の伸び率を100%とした場合に対し
て、何%であるかを残率として表わした。結果を第1表
に併記する。因に、本促進耐侯性試験における2000
時間は概ね、天然曝露の4年に相当する。
【0016】第1表
【0017】註1)配合量は重量部表示 2)重量比は供試PLMCの構成比(包含可塑剤量/無
機多孔性マイクロカプセル量) 3) PLMCはゾルーゲル法により製造 4)比較例7*についてはPLMCの調製ができなかっ
た 5)評価はシートの初期伸び率370%以上のもので、
S.W.M8000時間曝露後の最終伸び率が220%
以上のものを○S.W.M8000時間曝露後の最終伸
び率が220%未満のものを×として行った
【0018】
【発明の効果】叙上の通り特定要件を具備するPLMC
を塩化ビニル樹脂系ルーフィング用軟質塩化ビニル樹脂
配合に特定量を添加することにより、ルーフィングシー
トとしての加工性およびその他の物性を損なうことな
く、長期曝露におけるシート中の可塑剤が供給されて可
塑剤減量が抑制される。その結果、塩化ビニル樹脂系ー
ルーフィングシートの柔軟性を長時間維持することがで
き、シート、フィルムの耐久性を顕著に向上させるめど
を得た。
【0019】また、本発明は上記した作用と効果を生ず
るものであるから、ルーフィングシートに限らず、移動
倉庫用、テント用、車両用、ドーム用、遮水用、農業用
等の塩化ビニル樹脂系耐候性被覆材のすべてに適用する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 7/24 9/12 KJE

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ルーフィングシート用軟質塩化ビニル樹
    脂配合において、下記(イ)〜(ハ)の要件を具備する
    可塑剤包含無機質多孔性マイクロカプセルを、塩化ビニ
    ル樹脂100重量部当たり30重量部以内含有すること
    を特徴とする塩化ビニル樹脂系ルーフィングシート用耐
    候性組成物 (イ)平均粒径 10μm以下 (ロ)包含可塑剤量 該ルーフィングシート用軟質塩化
    ビニル樹脂配合中の可塑剤量に対して20重量%以上 (ハ)包含可塑剤量と無機質多孔性マイクロカプセルと
    の重量比 1〜8対1
  2. 【請求項2】 金属アルコキシドを加水分解し、重縮
    合、ゲル化に至る過程において、可塑剤などの液状配合
    物を混合して得られたゲルを粉砕・乾燥して得られる可
    塑剤包含無機質多孔性マイクロカプセルを用いることを
    特徴とする請求項1記載の耐候性組成物。
JP18639994A 1994-07-14 1994-07-14 ルーフィングシート用耐候性組成物 Pending JPH0827342A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE112008003613T5 (de) 2008-01-16 2010-11-25 Mitsubishi Electric Corp. Bewegthindernis-Entscheidungsvorrichtung

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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DE112008003613T5 (de) 2008-01-16 2010-11-25 Mitsubishi Electric Corp. Bewegthindernis-Entscheidungsvorrichtung

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