JPH0827250B2 - 参照電極及び参照電極を用いた計測装置 - Google Patents

参照電極及び参照電極を用いた計測装置

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JPH0827250B2
JPH0827250B2 JP63140833A JP14083388A JPH0827250B2 JP H0827250 B2 JPH0827250 B2 JP H0827250B2 JP 63140833 A JP63140833 A JP 63140833A JP 14083388 A JP14083388 A JP 14083388A JP H0827250 B2 JPH0827250 B2 JP H0827250B2
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chloride
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、固定化酵素電極を組み込んだフロー型計測
装置に用いられる参照電極に関し、特に銀イオン流出に
よる酵素活性の阻害を防止した銀・塩化銀参照電極に関
する。
(従来の技術) 酵素電極を用いた各種化学物質の計測は、酵素反応が
有する高い基質特異性と、電気化学分析が有する測定の
高速性や感度の高さという特徴を合わせ持ち、近年臨床
化学・食品化学等の分野で広く利用されるようになって
きた。酵素電極による計測法は 1) ポテンシオメトリック法(電位差検出法) 2) アンペロメトリック法(定電位における電解電流
を検出する方法) に分類される。ポテンシオメトリック法の場合、作用電
流の電位を、基準電位を発生する参照電極に対して正確
に計測する必要があり、又アンペロメトリック法の場
合、作用電極の電位を正確に保持することが必要であ
る。
このように正確に測定するためには、基準となる参照
電極の電位が安定して得られなければならず、参照電極
は、次に挙げる性質を具備する必要がある。
(I) 参照電極表面での電極反応が可逆であって、電
解質液中の特定の化学種とNernstの平衡電位式に従って
応答すること。
(II) その可逆電極電位が長時間安定で、かつ再現性
がよいこと。
(III) 2電極系でのアンペロメトリック法などの場
合、計測の際に流れる電流によって電位は無視しうる程
度しか変化せず(非分極性)、また、微小電流が電極に
流れ電位が変化した場合でも、すぐにもとの電位にもど
ること。
(IV) 温度変化に対する電位のヒステリシスがないこ
と等。
このような条件を満たすものとして銀・塩化銀参照電
極が知られている。銀・塩化銀参照電極は塩化銀で被覆
した電極と塩素イオンを含んだ内部液で半電池を構成し
電極内部液と被検液を含む電解質液とを適当な液絡部を
介して接液させて用いられており、液絡部は次の様な条
件を満たすものでなければならない。
(I) 電極内部液による被検液の汚染をできるだけ少
なくするために流出液の量は多すぎてはならないが、流
出速度が余りに遅いと異常な液間電位差を生じることが
あるため、適度な流出が必要である。
(II) 安定で再現性の良い液間電位差を得るためには
流出速度は一定でなければならない。
すなわち、安定な参照電極としては電極内部液が一定
の速度で液絡部より流出することが必要である。
このため参照電極と測定系の電解質液をつなぐ液絡部
として、従来より細孔、塩橋、フリットグラス等が用い
られている。
参照電極を小型化すると作用電極と参照電極の距離を
近づけることにより溶液の抵抗による電圧降下を小さく
することが可能で、作用電極の電位を、より安定に保持
することが出来、結果的に極めて正確な計測が可能にな
る。このため銀・塩化銀参照電極を小型化する試みがな
されたが以下に記す問題があった。
即ち、酵素電極の小型化に伴い銀・塩化銀参照電極を
小型化すると内部液の全量に対する液絡部より流出する
内部液の量の割合が大きくなるために参照電極の電位安
定性に問題が生じる。
銀・塩化銀参照電極の液絡部を小型化し電極内部液の
流出速度を遅くすると、液絡部において異常な液間電位
差を生じてしまう。
また、塩橋を使用する場合は構造上塩橋を含んだ銀・
塩化銀参照電極全体の小型化が困難であり、さらに電極
内部液と被検液の塩素イオン濃度に差があると電極内部
液の塩素イオン濃度は変化するので電位安定性に問題が
ある。
このように、内部液と液絡部を有する従来の銀・塩化
銀参照電極は、構造上小型化するのが困難であるため、
本発明者等は、銀線上に塩化銀含有層を設けた参照電極
を直接測定系の電解質液中に挿入することを検討した
が、このような構成では酵素の種類によっては固定化酵
素が失活することが明らかになった。
塩化銀は僅かに水に溶解(1.9mg/l)するが、銀イオ
ンは蛋白質と非常に良く結合する。一方、酵素の中には
銀イオンの存在により阻害を受けたり、失活してしまう
ものがあり、このような酵素としては、L−Sorbose ox
idase(E.C.1.1.3.11)、Inulinase(E.C.3.2.1.7)、
α−D−Glucosidase(E.C.3.2.1.20)、β−D−Gluco
sidase(E.C.3.2.1.21)、β−D−Galactosidase(E.
C.3.2.1.23)、β−D−Fructofuranosidase(E.C.3.2.
1.26)等多数のものが知られている。
このように銀・塩化銀参照電極を小型化する方法に関
して従来有効な対策は提示されていないのが現状であ
る。
(本発明が解決しようとする課題) 本発明は上記の問題を解決し、酵素を失活させず、し
かも小型化できる銀・塩化銀参照電極を提供することを
目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は、塩化銀含有層(1)上に銀イオンの溶出を
防止するための、少なくとも蛋白質と架橋剤より構成さ
れる親水性ゲル層(2)を設け、塩化銀含有層(1)が
該親水性ゲル層(2)を介して電解質液と接するように
構成した銀、塩化銀参照電極(3)であり、又本発明
は、フローセル(4)に固定化酵素作用電極(5)と上
記銀・塩化銀参照電極(3)を装着したことを特徴とす
るフロー型計測装置である。
(作用) 第1図に従って本発明の参照電極を説明する。
本発明では、銀・塩化銀参照電極(3)の塩化銀含有層
(1)に親水性ゲル層(2)を設けることにより、電極
内部液と液絡構造を不要にし小型化することが出来る。
また塩化銀含有層(1)が親水性ゲル層(2)を介して
電解質液に接するため、銀イオンの溶出を防ぐことが出
来、第3a図に示すようにフローセル(4)に銀、塩化銀
参照電極(3)と固定化酵素作用電極(5)を装着した
場合、結果的に固定化酵素作用電極(5)の酵素を失活
させることがない。従って、長期間にわたり安定した測
定をすることが出来る。
以下に電気メッキ法で塩化銀含有層を生成させる場合
を例にして本発明の参照電極について詳述する。
まず銀線(6)を良く研磨し、酸化層を除去し、その
端面が、接液部(7)より作用電極から遠ざかる様に後
退させ電極の支持体(8)に装着する。
次に塩素イオンを含んだ電解液、例えば塩化物水溶
液、もしくは塩化物を溶解した緩衝液に銀線を浸漬す
る。緩衝液としてはリン酸緩衝液、クエン酸緩衝液等各
種用いることができる。電解液としては、塩酸水溶液
や、塩化ナトリウム、塩化カリウム等アルカリ金属の塩
化物水溶液を用いることができる。塩化物の濃度は0.01
〜1M程度である。
次に、白金を対極として、飽和カロメル電極(以下SC
Eと略す)に対して、銀線(6)を正極として電解を行
う。
電解を行う電位は対SCE+0.05V以上であり、対SCE+
0.20Vまで上げると充分な量の塩化銀を生成させること
ができる。電解に要する時間は通常1〜480分間、好ま
しくは5〜60分間である。この際ウシ血清アルブミン等
の蛋白質を電解質に混合しておき塩化銀と蛋白質の混合
層を形成させると、親水性ゲル層(2)として蛋白質ゲ
ルを用いる場合に層間の結合強度を増す利点がある。
次にこうして銀線(6)上に得られた塩化銀含有層
(1)と接液部(7)との空間に親水性ゲルを充填す
る。
ゲルの充填は別途作成したゲルを充填しても良いし、
また塩化銀含有層(1)と接液部(7)との空間に例え
ば蛋白質と架橋剤の溶液を充填しゲル化をおこなっても
よい。
充填する親水性ゲルとしては、アガロース、アガロペ
クチン、κ−カラゲナン等の多糖類のゲル、ポリアクリ
ルアミドゲル、ポリビニールアルコールゲル、更にアル
ビミン、グロブリン、ゼラチン等の蛋白質のゲル等を用
いることができる。
アガロースゲルの場合、ジイソシアネート、ホウ酸等
の架橋剤を含んだ濃度1〜10%程度のアガロース熱水溶
液を室温まで冷却して調製する。
ポリアクリルアミドゲルを調製する場合は、アクリル
アミド溶液にN,N′−メチレンビスアクリルアミド等の
架橋剤、ペルオキソ二硫酸アンモニウム、N,N,N′,N′
−テトラメチルエチレンジアミン等の重合促進剤を添加
してゲル化を行った後、水または緩衝液中に保存し脱塩
する。
ポリビニールアルコールゲルを調製する場合はポリビ
ニールアルコールに架橋剤としてグルタルアルデヒド等
のアルデヒド類、N−メチロールメラミン等のメチロー
ル化合物、ジビニルスルホン等の活性化ビニル化合物、
エピクロルヒドリン等のエポキシ化合物、ジカルボン
酸、ジイソシアネート、または銅塩等の無機架橋剤等を
添加してゲル化を行うか、あるいは熱水または水の存在
下で放射線や紫外線照射による架橋反応を行いゲル化さ
せる。
蛋白質を架橋剤と反応させてゲルとする場合には架橋
剤としては公知の各種蛋白質の架橋剤が用いられるが、
中でもホルマリン、グルタルアルデヒド、グリオキザー
ル等のアルデヒド類が水溶性が高く、またゲル強度の点
でも好ましい。
蛋白質を架橋剤でゲル化する場合は、蛋白質濃度は0.
1〜10重量%程度、架橋剤濃度は0.1〜10重量%程度が好
ましい。ゲル化は室温で放置して行ってもよいし、加温
あるいは冷却を行いながらでもよい。またアルデヒド類
で架橋を行う場合密封容器中でアルデヒド類溶液の飽和
蒸気雰囲気下で行うと均一な架橋が得られ好ましい。
親水性ゲルのなかでも蛋白質のゲルは、蛋白質中のメ
ルカプト基が銀イオンを取り込みメルカプチドを生成す
るので銀イオンの溶出を効果的に防げるため好ましく用
いられる。特に、アルブミン等メルカプト基を多く含む
蛋白質はより好ましく用いられる。
親水性ゲルの厚みは0.1mm〜20mm、好ましくは0.5mm〜
10mm程度である。
このようにして作成した銀・塩化銀参照電極(3)は
電極内部液がなく、液絡部構造を持たないため小型化が
可能で、しかも親水性ゲル層(2)の物理的強度が優れ
るので、緩衝液の剪断力が掛かるフロー型計測装置(第
2図)において、例えば固定化酵素作用電極(5)(酵
素を表面に固定した白金電極等)と対向する位置に配置
して、直接緩衝液の流れに接液させて用いても、電極内
部液の流出による電位の変化等の問題がなく長期間安定
した測定を行うことができる。
第2図は本発明のフロー型計測装置を例示したもの
で、定量ポンプ(9)により送られる緩衝液に、注入口
(10)よりサンプルが注入され、サンプルは配管ジョイ
ント(11)を経てフローセル(4)まで導かれ、測定さ
れる。フローセル(4)には銀・塩化銀参照電極(3)
と固定化酵素作用電極(5)が装着され、さらに補助電
極(対極)(12)が装着されている。そして出力電流値
はポテンシオスタット(13)により測定される。
第3図は、測定部を拡大したもので、参照電極(3)
と作用電極(5)の配置は、第3a図、第3b図、第3c図の
様な構成が例示出来る。ただし第3a図のように両電極を
近傍に配置する方が精度上好ましい。
この場合フロー型計測装置に用いる緩衝液に0.01〜0.
5Mの範囲で塩化カリウム等を添加し、塩素イオンを含有
させると、参照電極(3)の電位が更に安定化し、極め
て高精度の測定を行うことができる。
本発明の参照電極では、銀イオンの流出が防止される
ために例えばβ−D−フルクトフラノシダーゼ等の銀イ
オンにより阻害を受ける酵素を固定化した固定化酵素作
用電極の近傍に配置しても固定化酵素が失活してしまう
ことがない。従って、近傍に配置することにより極めて
高精度の測定が可能となる。
(実施例) 以下に実施例を示し本発明をより具体的に説明する
が、勿論本発明はこれのみに限定されるものではない。
尚、%は重量%を表す。
実施例1 第1図に従って説明する。直径2mm、長さ5mmの銀線
(6)の末端を1600メッシュのエメリー紙で平面に仕上
げ、その片端に直径0.1mm、長さ20mmの銀リード線(1
4)を熱硬化型導電性接着剤(15)で接着し、電気炉中
にて120℃・1時間加熱し硬化処理を行った。この銀線
のもう一方の断面を、外径2mm、内径1mm、長さ5mmのア
クリルパイプ(16)の片端と一直線になる様に密着させ
側面全体を熱収縮テフロン(17)で被覆した。
この先端部を、0.05Mの塩化カリウムを含むpH7.0の0.
1Mリン酸ナトリウム緩衝液に浸漬し、これを作用電極と
し、1cm角白金電極を対極、SCEを参照電極とし、室温で
30分間、+0.2Vで電解を行い塩化銀層を形成した。
電解終了後、銀線を軽く水洗し、アクリルパイプ(1
6)内の空間に5.0%グルタルアルデヒドを含む5.0%ウ
シ血清アルブミン水溶液をマイクロシリンジで充填した
後室温にて30分間放置しゲル化を行い、親水性ゲル層
(2)を形成した。
この銀線(6)を電極の支持体(8)に固定し、銀リ
ード線をハンダ付けしたプラグ型接続具(18)を取り付
けて、銀・塩化銀参照電極とした。
次に第4図に従って作用電極(5)を説明する。直径
2mm、長さ10mmの白金線(19)の末端を1600メッシュの
エメリー紙で平面に仕上げ、その片端に直径0.1mm、長
さ20mmの銀リード線(20)を熱硬化型導電性接着剤(2
1)で接着し、電気炉中にて120℃で1時間加熱し硬化処
理を行った。この白金線の側面を熱収縮テフロン(22)
で被覆し電極の支持体(23)に固定し、銀リード線をハ
ンダ付けしたプラグ型接続具(24)を取り付けて、白金
線の断面に、グルコースオキシダーゼとβ−D−フルク
トフラノシダーゼとムタロターゼをウシ血清アルブミン
と共にグルタルアルデヒドで固定した固定化酵素膜(2
5)を設け作用電極とした。
この銀・塩化銀参照電極(3)と作用電極(5)を第
3a図に示すフローセル(4)に装着し、このフローセル
(4)に接続した配管系の途中に導電性をもつ配管接続
具を下流側に配し補助電極(対極)(12)とした。
この3電極系セルを配管と接続し、第2図に示すフロ
ー型測定装置に組み込みポテンシオスタット(13)で一
定電圧を印加し記録計で出力値を記録して測定を行っ
た。
ポンプ(9)で0.05M塩化カリウムを含む、pH7.0の0.
1Mリン酸ナトリウム緩衝液を1.0ml/minの流速で流し
た。尚以下の計測は恒温槽(37.0±0.2℃)中で行っ
た。
先ず印加電圧を変化させて、注入口(10)よりマイク
ロシリンジで1mM過酸化水素水溶液を5μl注入した場
合に、明瞭な限界電流が得られることを確認した(第5
図において0.35V〜0.6Vの間では、ほぼ一定の電流値が
得られる)。
次にグルコースまたはスクロースを含む試料を注入口
よりマイクロシリンジで5μl注入し、3電極ボルタン
メトリーの形式で、作用電極に対銀・塩化銀参照電極+
0.60Vの電圧を印加し、過酸化水素電極として測定を行
った。この状態で30日間グルコースまたはスクロースを
含む試料の計測を続け、のべ1000検体を分析した(図中
○印は使用開始時の値を表し、×印は1000検体測定後の
値を表す)。
30日間の計測の後においても1mM過酸化水素水溶液を
用いて限界電流を再現性良く検知できることを確認した
(第5図)。
即ちグルコースまたはスクロースを含む試料1000検体
測定後においても測定開始時と同様に、対参照電極約0.
35〜0.6Vの電圧を掛けると、一定の電流値が得られるこ
とを示している。このため安定した測定が可能である。
また30日間の測定の間、酵素電極はグルコース、スク
ロース両方に対して各々一定の応答を示した。第6図は
測定開始時の応答電流値を100とした相対応答値を表し
たものである。
比較例1 直径2mm・長さ10mmの銀線の末端を1600メッシュのエ
メリー紙で平面に仕上げ、その片端に直径0.1mm・長さ2
0mmの銀リード線を熱硬化型導電性接着剤で接着し、電
気炉中にて120℃・1時間加熱し硬化処理を行った。
この銀線の側面を熱収縮テフロンで被覆し、先端部
を、0.05Mの塩化カリウムを含むpH7.0の0.1Mリン酸ナト
リウム緩衝液に浸漬し、これを作用電極とし、1cm角白
金電極を対極、SCEを参照電極とし、室温で30分間、+
0.2Vで電解を行った。
電解終了後、銀線を軽く水洗し、電極の支持体に固定
し、銀リード線をハンダ付けしたプラグ型接続具を取り
付けて、銀・塩化銀参照電極とした。
次に実施例1と同様の方法で固定化酵素膜を設けた作
用電極を作製した。
この銀・塩化銀参照電極と作用電極を実施例1で用い
たフローセルに装着した。このフローセルに接続した配
管系の途中に導電性をもつ配管接続具を下流側に配し補
助電極とした。
実施例1と同様の方法で30日間グルコースまたはスク
ロースを含む試料の計測を続け、のべ1000検体を分析し
たところグルコースまたはスクロースに対する応答は第
8図の様になった。
また第7図に示す様に、過酸化水素に対する応答は明
らかに、1000検体を測定したため限界電流検出位置が不
明瞭となった。1000検体測定後において、測定開始時と
異なり電流値は電位の変化と共に変化し、安定した測定
ができないことを示している(図中○印は使用開始時の
値を表し、×印は1000検体測定後の値を表す)。
参照電極の流れの上流側ケ所に塩化銀層の剥離が認め
られたので、新たに作成した親水性ゲル層を有さない銀
・塩化銀参照電極を同様に装着し酵素電極の応答を調べ
たところ、グルコースに対しては初めの応答値と同じ応
答が得られたが、スクロースに対しては初めの応答値の
約4割の応答しか示さなかった。これはβ−D−フルク
トフラノシダーゼが銀イオンにより失活したためであ
る。
(効果) 本発明は、容易に小型化ができ物理的強度に優れ、長
寿命かつ安定性が高い銀・塩化銀参照電極であり、また
銀イオンに影響を受け易い酵素等の生理活性物質に対し
ての悪影響のない優れた銀・塩化銀参照電極であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の銀・塩化銀参照電極を例示した断面図
である。 第2図は本発明のフロー型計測装置を例示したものであ
る。 第3a図〜第3c図は種々の形式のフローセルを例示したも
のである。 第4図は固定化酵素作用電極の構造を例示した断面図で
ある。 第5図は実施例1における、1mM過酸化水素に対する電
流−電圧曲線を示したものである(図中○印は測定開始
時の値を表し、×印は1000検体測定後の値を表す)。 第6図は実施例1におけるグルコースとスクロースに対
する応答の経時変化を示したものである(図中○印はグ
ルコースに対する応答を、×印はスクロースに対する応
答を表す)。 第7図は比較例1における、1mM過酸化水素に対する電
流−電圧曲線を示したものである(図中○印は測定開始
時の値を表し、×印は1000検体測定後の値を表す)。 第8図は比較例1におけるグルコースとスクロースに対
する応答の経時変化を示したものである(図中○印はグ
ルコースに対する応答を、×印はスクロースに対する応
答を表す)。 (1)……塩化銀含有層、(2)……親水性ゲル層 (3)……銀・塩化銀参照電極 (4)……フローセル (5)……固定化酵素作用電極 (6)……銀線、(7)……接液部 (8)……支持体、(9)……ポンプ (10)……注入口、(11)……配管ジョイント (12)……補助電極(対極) (13)……ポテンシオスタット (14)……銀リード線、(15)……導電性接着剤 (16)……アクリルパイプ、(17)……熱収縮テフロン (18)……プラグ型接続具、(19)……白金線 (20)……銀リード線、(21)……導電性接着剤 (22)……熱収縮テフロン、(23)……支持体 (24)……プラグ型接続具、(25)……固定化酵素膜

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化銀含有層(1)上に、銀イオンの溶出
    を防止するための、少なくとも蛋白質と架橋剤より構成
    される親水性ゲル層(2)を設け、塩化銀含有層(1)
    が該親水性ゲル層(2)を介して電解質液と接するよう
    に構成した銀、塩化銀参照電極。
  2. 【請求項2】塩化銀含有層(1)が0.1mm〜20mmの厚み
    を有する親水性ゲル層(2)を介して電解質液と接する
    ように構成した請求項(1)記載の銀、塩化銀参照電
    極。
  3. 【請求項3】フローセル(4)に固定化酵素作用電極
    (5)と請求項(1)記載の銀、塩化銀参照電極を装着
    したことを特徴とするフロー型計測装置。
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JPS5924242A (ja) * 1982-08-02 1984-02-07 Terumo Corp 基準電極
JPS5935861U (ja) * 1982-08-31 1984-03-06 塩野義製薬株式会社 銀−塩化銀照合電極組立体

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