JPH08270925A - ごみ処理プラントにおけるごみ焼却飛灰および溶融飛灰の処理方法および装置 - Google Patents
ごみ処理プラントにおけるごみ焼却飛灰および溶融飛灰の処理方法および装置Info
- Publication number
- JPH08270925A JPH08270925A JP7100377A JP10037795A JPH08270925A JP H08270925 A JPH08270925 A JP H08270925A JP 7100377 A JP7100377 A JP 7100377A JP 10037795 A JP10037795 A JP 10037795A JP H08270925 A JPH08270925 A JP H08270925A
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- JP
- Japan
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- fly ash
- incineration
- facility
- ash
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- Gasification And Melting Of Waste (AREA)
- Processing Of Solid Wastes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ごみ焼却設備および焼却灰溶融設備を有する
ごみ焼却プラントの飛灰処理能率の向上。 【構成】 ごみ焼却炉1の排ガス処理設備から発生する
焼却飛灰と、焼却灰溶融炉5から発生する溶融飛灰とを
分散機を有する飛灰貯留槽9に導入し、焼却飛灰と溶融
飛灰とを前記分散機を用いて混合し均一化し、しかる後
に安定化剤投入装置11に導入し安定化処理を実施す
る。
ごみ焼却プラントの飛灰処理能率の向上。 【構成】 ごみ焼却炉1の排ガス処理設備から発生する
焼却飛灰と、焼却灰溶融炉5から発生する溶融飛灰とを
分散機を有する飛灰貯留槽9に導入し、焼却飛灰と溶融
飛灰とを前記分散機を用いて混合し均一化し、しかる後
に安定化剤投入装置11に導入し安定化処理を実施す
る。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ごみ焼却炉および焼
却灰溶融炉を有するごみ処理プラントにおいて、都市ご
みおよびその他の廃棄物をごみ焼却炉で焼却することに
よって発生するごみ焼却飛灰、および、焼却灰溶融炉で
焼却灰を溶融し凝固する際に発生する溶融飛灰を処理す
る方法および装置に関するものである。
却灰溶融炉を有するごみ処理プラントにおいて、都市ご
みおよびその他の廃棄物をごみ焼却炉で焼却することに
よって発生するごみ焼却飛灰、および、焼却灰溶融炉で
焼却灰を溶融し凝固する際に発生する溶融飛灰を処理す
る方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】都市ごみおよびその他の廃棄物(以下、
「ごみ」で総称する)を焼却処分するごみ処理プラント
においては、これらごみの焼却炉、および、焼却炉で焼
却した焼却灰を溶融し凝固する焼却灰溶融炉が設備され
ている。そして、この焼却プラントにおいては、ごみ焼
却炉から焼却飛灰が発生し、これとともに、焼却灰溶融
炉からは溶融飛灰が発生する。この焼却飛灰および溶融
飛灰は、両者ともPb、ZnおよびCd等の重金属類を
含むため、重金属類の溶出が発生しないように安定化処
理設備(安定化剤投入装置)において安定化剤を添加
し、しかる後に埋立て処分が行なわれている。
「ごみ」で総称する)を焼却処分するごみ処理プラント
においては、これらごみの焼却炉、および、焼却炉で焼
却した焼却灰を溶融し凝固する焼却灰溶融炉が設備され
ている。そして、この焼却プラントにおいては、ごみ焼
却炉から焼却飛灰が発生し、これとともに、焼却灰溶融
炉からは溶融飛灰が発生する。この焼却飛灰および溶融
飛灰は、両者ともPb、ZnおよびCd等の重金属類を
含むため、重金属類の溶出が発生しないように安定化処
理設備(安定化剤投入装置)において安定化剤を添加
し、しかる後に埋立て処分が行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この場合、焼却炉本体
から発生する焼却飛灰に含まれる重金属類の含有濃度
(含有量)と、焼却灰溶融炉から発生する溶融飛灰に含
まれる重金属類の含有濃度とには、表1に示すように大
きな違いがある。その原因は、焼却飛灰には焼却時に揮
散する重金属類以外にガス流に乗り飛散してくる灰分が
多く含まれるのに対し、溶融飛灰にはそれが含まれない
ためである。表1は、焼却飛灰に含まれる重金属類の含
有濃度、および、灰溶融炉から発生する溶融飛灰に含ま
れる重金属類の含有濃度の一例を示す。
から発生する焼却飛灰に含まれる重金属類の含有濃度
(含有量)と、焼却灰溶融炉から発生する溶融飛灰に含
まれる重金属類の含有濃度とには、表1に示すように大
きな違いがある。その原因は、焼却飛灰には焼却時に揮
散する重金属類以外にガス流に乗り飛散してくる灰分が
多く含まれるのに対し、溶融飛灰にはそれが含まれない
ためである。表1は、焼却飛灰に含まれる重金属類の含
有濃度、および、灰溶融炉から発生する溶融飛灰に含ま
れる重金属類の含有濃度の一例を示す。
【0004】
【表1】
【0005】従来の、焼却飛灰と溶融飛灰とを同一設備
を用いて安定化するごみ処理プラントにおいては、安定
化処理設備に、焼却飛灰と溶融飛灰とが別々に投入され
るため、上記の重金属類の含有濃度の違いにより、添加
する安定化剤の添加量を変化させる必要があるため操作
性が悪かった。また、飛灰貯留槽を設け、安定化処理す
る前にここに投入するとしても、それぞれの飛灰が片寄
って貯留・排出されるので、同様に操作性に問題があっ
た。
を用いて安定化するごみ処理プラントにおいては、安定
化処理設備に、焼却飛灰と溶融飛灰とが別々に投入され
るため、上記の重金属類の含有濃度の違いにより、添加
する安定化剤の添加量を変化させる必要があるため操作
性が悪かった。また、飛灰貯留槽を設け、安定化処理す
る前にここに投入するとしても、それぞれの飛灰が片寄
って貯留・排出されるので、同様に操作性に問題があっ
た。
【0006】従って、この発明の目的は、上述の問題を
解決し、焼却飛灰および溶融飛灰の処理効率を改良する
ことができる、ごみ処理プラントにおけるごみ焼却飛灰
および溶融飛灰の処理方法および装置を提供することに
ある。
解決し、焼却飛灰および溶融飛灰の処理効率を改良する
ことができる、ごみ処理プラントにおけるごみ焼却飛灰
および溶融飛灰の処理方法および装置を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
ごみ焼却設備および焼却灰溶融設備を有するごみ処理プ
ラントの、前記ごみ焼却設備の排ガス処理設備から発生
するごみ焼却飛灰と、前記焼却灰溶融設備から発生する
溶融飛灰とを同一の安定化処理設備に導入し、前記安定
化処理設備において安定化処理を実施する飛灰の処理方
法において、前記安定化処理設備に導入する前に、前記
焼却飛灰と前記溶融飛灰とを飛灰貯留槽において混合し
均一化しそして貯留し、しかる後に前記安定化処理設備
に導入することことに特徴を有するものである。
ごみ焼却設備および焼却灰溶融設備を有するごみ処理プ
ラントの、前記ごみ焼却設備の排ガス処理設備から発生
するごみ焼却飛灰と、前記焼却灰溶融設備から発生する
溶融飛灰とを同一の安定化処理設備に導入し、前記安定
化処理設備において安定化処理を実施する飛灰の処理方
法において、前記安定化処理設備に導入する前に、前記
焼却飛灰と前記溶融飛灰とを飛灰貯留槽において混合し
均一化しそして貯留し、しかる後に前記安定化処理設備
に導入することことに特徴を有するものである。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記ごみ焼却設備の前記排ガス処理設備に
おいて、脱塩化水素用のアルカリ剤が排ガス中に供給さ
れ、前記排ガス処理設備から発生する未反応の前記アル
カリ剤を含みアルカリ性を示すこのような焼却飛灰と、
前記焼却灰溶融設備から発生する前記溶融飛灰とを前記
飛灰貯留槽に導入し、前記飛灰貯留槽において前記焼却
飛灰と前記溶融飛灰とを混合し均一化して、混合された
飛灰のpHをアルカリ側に保つことに特徴を有するもの
である。
明において、前記ごみ焼却設備の前記排ガス処理設備に
おいて、脱塩化水素用のアルカリ剤が排ガス中に供給さ
れ、前記排ガス処理設備から発生する未反応の前記アル
カリ剤を含みアルカリ性を示すこのような焼却飛灰と、
前記焼却灰溶融設備から発生する前記溶融飛灰とを前記
飛灰貯留槽に導入し、前記飛灰貯留槽において前記焼却
飛灰と前記溶融飛灰とを混合し均一化して、混合された
飛灰のpHをアルカリ側に保つことに特徴を有するもの
である。
【0009】請求項3記載の発明は、ごみ焼却設備およ
び焼却灰溶融設備を有するごみ処理プラントの、前記ご
み焼却設備の排ガス処理設備から発生するごみ焼却飛灰
と、前記焼却灰溶融設備から発生する溶融飛灰とを混合
し均一化するための分散機と、前記分散機によって混合
し均一化された前記焼却飛灰および前記溶融飛灰を貯留
するための飛灰貯留槽と、前記飛灰貯留槽から前記焼却
飛灰および前記溶融飛灰を導入し安定化処理を施すため
の安定化処理設備とからなることに特徴を有するもので
ある。
び焼却灰溶融設備を有するごみ処理プラントの、前記ご
み焼却設備の排ガス処理設備から発生するごみ焼却飛灰
と、前記焼却灰溶融設備から発生する溶融飛灰とを混合
し均一化するための分散機と、前記分散機によって混合
し均一化された前記焼却飛灰および前記溶融飛灰を貯留
するための飛灰貯留槽と、前記飛灰貯留槽から前記焼却
飛灰および前記溶融飛灰を導入し安定化処理を施すため
の安定化処理設備とからなることに特徴を有するもので
ある。
【0010】
【作用】ごみ焼却炉および焼却灰溶融炉を有するごみ処
理プラントにおいて、ごみ焼却炉から発生する焼却飛灰
を、搬送手段を用いて飛灰貯留槽に投入する。これとと
もに、焼却灰溶融炉から発生する溶融飛灰を搬送手段を
用いて同一の前記飛灰貯留槽に投入する。飛灰貯留槽に
は分散機が設けられており、飛灰貯留槽内では、投入さ
れた両飛灰はほぼ均一の重金属類の含有濃度に保たれる
ように混合貯留される。これにより、それ以降の工程で
ある安定化処理設備において、安定化剤の添加量を大き
く変化させる必要がなく、操作性が向上する。
理プラントにおいて、ごみ焼却炉から発生する焼却飛灰
を、搬送手段を用いて飛灰貯留槽に投入する。これとと
もに、焼却灰溶融炉から発生する溶融飛灰を搬送手段を
用いて同一の前記飛灰貯留槽に投入する。飛灰貯留槽に
は分散機が設けられており、飛灰貯留槽内では、投入さ
れた両飛灰はほぼ均一の重金属類の含有濃度に保たれる
ように混合貯留される。これにより、それ以降の工程で
ある安定化処理設備において、安定化剤の添加量を大き
く変化させる必要がなく、操作性が向上する。
【0011】また、ごみ焼却設備の排ガス処理設備にお
いて、乾式または半乾式手段によって脱塩化水素用のア
ルカリ剤が排ガス中に供給される場合は、発生する焼却
飛灰は未反応のアルカリ剤を含みアルカリ性を示す。こ
のような焼却飛灰と、焼却灰溶融設備から発生する溶融
飛灰とを飛灰貯留槽に導入し、飛灰貯留槽において焼却
飛灰と溶融飛灰とを分散機を用いて混合し均一化して、
混合された飛灰のpHをアルカリ側に保持すれば、重金
属の溶出をPb等特定のものに抑えることができる。
いて、乾式または半乾式手段によって脱塩化水素用のア
ルカリ剤が排ガス中に供給される場合は、発生する焼却
飛灰は未反応のアルカリ剤を含みアルカリ性を示す。こ
のような焼却飛灰と、焼却灰溶融設備から発生する溶融
飛灰とを飛灰貯留槽に導入し、飛灰貯留槽において焼却
飛灰と溶融飛灰とを分散機を用いて混合し均一化して、
混合された飛灰のpHをアルカリ側に保持すれば、重金
属の溶出をPb等特定のものに抑えることができる。
【0012】
【実施例】次に、この発明の飛灰の処理方法の一実施例
を図面を参照しながら説明する。
を図面を参照しながら説明する。
【0013】図1はこの発明の一実施例に係る装置の全
体構成を示す断面図、図2は飛灰貯留槽の内部を示す断
面図である。図1に示すごみ処理プラントにおいて、焼
却炉1に投入された都市ごみおよびその他の廃棄物は、
焼却炉1内で焼却され、焼却飛灰を含む焼却排ガスと灰
とに分離される。ボイラー2と焼却灰集塵機3との間に
は、乾式または半乾式手段によって排ガス中に脱塩化水
素用のアルカリ剤が供給される乾式または半乾式排ガス
処理設備16が設けられており、そこから発生し、焼却
飛灰集塵機3にて補集・排出される焼却飛灰は、未反応
のアルカリ剤を含みアルカリ性を示す。また、排ガス処
理設備には焼却飛灰集塵機3の下流に設置される湿式タ
イプのものもある。焼却炉1からの焼却排ガスは、ボイ
ラー2等の排ガス冷却設備等を通過した後、焼却飛灰集
塵機3によって焼却飛灰が取り除かれ焼却炉排ガス送風
機14により大気に放出される。一方、焼却灰は灰搬送
コンベヤ4によって灰溶融炉5に投入される。灰溶融炉
5内では、灰は加熱・溶融され溶融飛灰を含む溶融排ガ
スと溶融スラグおよび溶融メタルとに分解される。溶融
排ガスは、溶融飛灰集塵機6によって溶融飛灰が取り除
かれ、灰溶融炉排ガス送風機15により大気に放出され
る。焼却飛灰集塵機3および溶融飛灰集塵機6によって
回収された焼却飛灰および溶融飛灰は、それぞれの搬送
コンベヤ7、8によって飛灰貯留槽9に搬入される。
体構成を示す断面図、図2は飛灰貯留槽の内部を示す断
面図である。図1に示すごみ処理プラントにおいて、焼
却炉1に投入された都市ごみおよびその他の廃棄物は、
焼却炉1内で焼却され、焼却飛灰を含む焼却排ガスと灰
とに分離される。ボイラー2と焼却灰集塵機3との間に
は、乾式または半乾式手段によって排ガス中に脱塩化水
素用のアルカリ剤が供給される乾式または半乾式排ガス
処理設備16が設けられており、そこから発生し、焼却
飛灰集塵機3にて補集・排出される焼却飛灰は、未反応
のアルカリ剤を含みアルカリ性を示す。また、排ガス処
理設備には焼却飛灰集塵機3の下流に設置される湿式タ
イプのものもある。焼却炉1からの焼却排ガスは、ボイ
ラー2等の排ガス冷却設備等を通過した後、焼却飛灰集
塵機3によって焼却飛灰が取り除かれ焼却炉排ガス送風
機14により大気に放出される。一方、焼却灰は灰搬送
コンベヤ4によって灰溶融炉5に投入される。灰溶融炉
5内では、灰は加熱・溶融され溶融飛灰を含む溶融排ガ
スと溶融スラグおよび溶融メタルとに分解される。溶融
排ガスは、溶融飛灰集塵機6によって溶融飛灰が取り除
かれ、灰溶融炉排ガス送風機15により大気に放出され
る。焼却飛灰集塵機3および溶融飛灰集塵機6によって
回収された焼却飛灰および溶融飛灰は、それぞれの搬送
コンベヤ7、8によって飛灰貯留槽9に搬入される。
【0014】図2に示すように、飛灰貯留槽9において
は、焼却飛灰(コンベヤ7より)と溶融飛灰(コンベヤ
8より)の投入口は別々になっており、飛灰貯留槽9内
においては、その各々の投入口に分散機12が設けられ
ており、焼却飛灰と溶融飛灰とが均一に混合されるよう
になっている。どちらか一方の投入口に分散機を設けて
も同様に混合効果が得られる。このように分散機12に
よって両飛灰を均一に混合してからこの混合飛灰13を
安定化剤投入装置11に投入する。これにより、それ以
降の工程での重金属類の含有量が一定となり、混合飛灰
搬送コンベヤ10により搬入された混合飛灰は、安定化
剤投入装置11での安定化剤の添加量等を大きく変化さ
せる必要がなく、操作性の向上が図れる。
は、焼却飛灰(コンベヤ7より)と溶融飛灰(コンベヤ
8より)の投入口は別々になっており、飛灰貯留槽9内
においては、その各々の投入口に分散機12が設けられ
ており、焼却飛灰と溶融飛灰とが均一に混合されるよう
になっている。どちらか一方の投入口に分散機を設けて
も同様に混合効果が得られる。このように分散機12に
よって両飛灰を均一に混合してからこの混合飛灰13を
安定化剤投入装置11に投入する。これにより、それ以
降の工程での重金属類の含有量が一定となり、混合飛灰
搬送コンベヤ10により搬入された混合飛灰は、安定化
剤投入装置11での安定化剤の添加量等を大きく変化さ
せる必要がなく、操作性の向上が図れる。
【0015】図3は、重金属の溶解性とpHとの関係を
示すグラフである。重金属類は、図3に示すように、p
Hによって溶解性が大きく変化する。酸性有害ガス除去
用に消石灰を投入する排ガス処理装置を焼却飛灰集塵機
3の上流に設置した場合は、未反応消石灰が飛灰に含ま
れるため焼却飛灰のpHは12以上となる。これに対
し、溶融飛灰のpHは4〜10と一定ではない。従っ
て、アルカリを含む焼却飛灰については、主に高pH領
域での溶出濃度の高いPbの溶出についてのみ考慮すれ
ばよいが、溶融飛灰については、Cd等、Pb以外にも
安定化が必要となる重金属がある。しかしながら、両者
の発生量は焼却飛灰の方が多く、その比率は、およそ、
(焼却飛灰):(溶融飛灰)=6:1であるため、この
両者を混合することにより、混合飛灰のpHは10〜1
2程度となる。従って、主にPbの溶出についてのみ考
慮すればよいことになる。
示すグラフである。重金属類は、図3に示すように、p
Hによって溶解性が大きく変化する。酸性有害ガス除去
用に消石灰を投入する排ガス処理装置を焼却飛灰集塵機
3の上流に設置した場合は、未反応消石灰が飛灰に含ま
れるため焼却飛灰のpHは12以上となる。これに対
し、溶融飛灰のpHは4〜10と一定ではない。従っ
て、アルカリを含む焼却飛灰については、主に高pH領
域での溶出濃度の高いPbの溶出についてのみ考慮すれ
ばよいが、溶融飛灰については、Cd等、Pb以外にも
安定化が必要となる重金属がある。しかしながら、両者
の発生量は焼却飛灰の方が多く、その比率は、およそ、
(焼却飛灰):(溶融飛灰)=6:1であるため、この
両者を混合することにより、混合飛灰のpHは10〜1
2程度となる。従って、主にPbの溶出についてのみ考
慮すればよいことになる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、以下に示す工業上有用な効果がもたらされる。 分散機を有する飛灰貯留装置を設け、焼却飛灰と溶
融飛灰とを混合・均一化することにより、安定化剤の添
加量を大きく変化させる必要がなくなり、操作性が向上
する。 溶融飛灰については、Cd等、Pb以外にも安定化
が必要となる重金属があるが、焼却飛灰と溶融飛灰の発
生量が焼却飛灰の方が多いため、焼却設備の排ガス処理
方法が乾式または半乾式方法である場合は、この両者を
混合することにより混合飛灰のpHが10〜12程度と
なり、主にPbの溶出についてのみ考慮すればよく、処
理効率が向上する。
ば、以下に示す工業上有用な効果がもたらされる。 分散機を有する飛灰貯留装置を設け、焼却飛灰と溶
融飛灰とを混合・均一化することにより、安定化剤の添
加量を大きく変化させる必要がなくなり、操作性が向上
する。 溶融飛灰については、Cd等、Pb以外にも安定化
が必要となる重金属があるが、焼却飛灰と溶融飛灰の発
生量が焼却飛灰の方が多いため、焼却設備の排ガス処理
方法が乾式または半乾式方法である場合は、この両者を
混合することにより混合飛灰のpHが10〜12程度と
なり、主にPbの溶出についてのみ考慮すればよく、処
理効率が向上する。
【図1】この発明の一実施例に係る装置の全体構成を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】この発明の一実施例に係る飛灰貯留槽の内部を
示す断面図である。
示す断面図である。
【図3】重金属の溶解性とpHとの関係を示すグラフで
ある。
ある。
1 焼却炉 2 ボイラー 3 焼却飛灰集塵機 4 灰搬送コンベヤ 5 灰溶融炉 6 溶融飛灰集塵機 7 焼却飛灰搬送コンベヤ 8 溶融飛灰搬送コンベヤ 9 飛灰貯留槽 10 混合飛灰搬送コンベヤ 11 安定化剤投入装置 12 分散機 13 混合飛灰 14 焼却炉排ガス送風機 15 灰溶融炉排ガス送風機 16 乾式または半乾式排ガス処理装置
Claims (3)
- 【請求項1】 ごみ焼却設備および焼却灰溶融設備を有
するごみ処理プラントの、前記ごみ焼却設備の排ガス処
理設備から発生するごみ焼却飛灰と、前記焼却灰溶融設
備から発生する溶融飛灰とを同一の安定化処理設備に導
入し、前記安定化処理設備において安定化処理を実施す
る飛灰の処理方法において、 前記安定化処理設備に導入する前に、前記焼却飛灰と前
記溶融飛灰とを飛灰貯留槽において混合し均一化しそし
て貯留し、しかる後に前記安定化処理設備に導入するこ
とを特徴とするごみ処理プラントにおけるごみ焼却飛灰
および溶融飛灰の処理方法。 - 【請求項2】 前記ごみ焼却設備の前記排ガス処理設備
において、脱塩化水素用のアルカリ剤が排ガス中に供給
され、前記排ガス処理設備から発生する未反応の前記ア
ルカリ剤を含みアルカリ性を示すこのような焼却飛灰
と、前記焼却灰溶融設備から発生する前記溶融飛灰とを
前記飛灰貯留槽に導入し、前記飛灰貯留槽において前記
焼却飛灰と前記溶融飛灰とを混合し均一化して、混合さ
れた飛灰のpHをアルカリ側に保つことを特徴とする請
求項1記載の方法。 - 【請求項3】 ごみ焼却設備および焼却灰溶融設備を有
するごみ処理プラントの、前記ごみ焼却設備の排ガス処
理設備から発生するごみ焼却飛灰と前記焼却灰溶融設備
から発生する溶融飛灰とを混合し均一化するための分散
機と、前記分散機によって混合し均一化された前記焼却
飛灰および前記溶融飛灰を貯留するための飛灰貯留槽
と、前記飛灰貯留槽から前記焼却飛灰および前記溶融飛
灰を導入し安定化処理を施すための安定化処理設備とか
らなることを特徴とするごみ処理プラントにおけるごみ
焼却飛灰および溶融飛灰の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7100377A JPH08270925A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | ごみ処理プラントにおけるごみ焼却飛灰および溶融飛灰の処理方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7100377A JPH08270925A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | ごみ処理プラントにおけるごみ焼却飛灰および溶融飛灰の処理方法および装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08270925A true JPH08270925A (ja) | 1996-10-18 |
Family
ID=14272341
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7100377A Pending JPH08270925A (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | ごみ処理プラントにおけるごみ焼却飛灰および溶融飛灰の処理方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08270925A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005177755A (ja) * | 2003-12-23 | 2005-07-07 | Kuen-Sen Chang | 廃棄物焚化で生じたフライアッシュ重金属を除去する方法 |
CN108980821A (zh) * | 2018-06-01 | 2018-12-11 | 北京科技大学 | 一种高温快速加热法处理含二噁英焚烧炉飞灰工艺方法 |
CN109000268A (zh) * | 2018-06-01 | 2018-12-14 | 北京科技大学 | 一种高温熔融法处理含二噁英焚烧炉飞灰工艺方法 |
-
1995
- 1995-03-31 JP JP7100377A patent/JPH08270925A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005177755A (ja) * | 2003-12-23 | 2005-07-07 | Kuen-Sen Chang | 廃棄物焚化で生じたフライアッシュ重金属を除去する方法 |
CN108980821A (zh) * | 2018-06-01 | 2018-12-11 | 北京科技大学 | 一种高温快速加热法处理含二噁英焚烧炉飞灰工艺方法 |
CN109000268A (zh) * | 2018-06-01 | 2018-12-14 | 北京科技大学 | 一种高温熔融法处理含二噁英焚烧炉飞灰工艺方法 |
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