JPH08269319A - ポリウレタン系二液型硬化性組成物 - Google Patents
ポリウレタン系二液型硬化性組成物Info
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- JPH08269319A JPH08269319A JP9981495A JP9981495A JPH08269319A JP H08269319 A JPH08269319 A JP H08269319A JP 9981495 A JP9981495 A JP 9981495A JP 9981495 A JP9981495 A JP 9981495A JP H08269319 A JPH08269319 A JP H08269319A
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Abstract
れ流れいない高い揺変性を有し、かつ発泡を抑制した外
観の良好なポリウレタン系二液型硬化性組成物を提供す
る。 【構成】本発明のポリウレタン系二液型硬化性組成物
は、基剤としてシソシアネート基を含有するウレタンプ
レポリマーを主成分とし、硬化剤としてイソシアネート
基と反応する活性水素含有のポリマー及び充填剤からな
り、該充填剤が脂肪酸塩とアルキルベンゼンスルホン酸
塩を用いて混合処理した表面処理炭酸カルシウムである
ことを特徴とする。
Description
硬化性組成物、更に詳しくは基剤と硬化剤の混合作業な
いし施工作業性が良好で、揺変性に優れ、かつ水分との
反応に基づく発泡を抑制したものであり、特にシ−リン
グ材、接着剤として有用なポリウレタン系二液型硬化性
組成物に関する。
えばビル外壁など垂直な目地に用いられるシ−リング材
への適用にあっては、施工時には手動の吐出ガンより容
易に押し出される流動性が求められ、一方施工後には目
地から垂れ流れしない保形性が求められる。すなわち、
作業性が良好で、かつ高い揺変性を有するものが求めら
れる。また、屋外、屋内等の直接人目につく部位に使用
されるため表面の平滑な仕上りが要求される。また、こ
れらポリウレタン系二液型硬化性組成物においては、基
剤であるウレタンプレポリマ−のイソシアネ−ト基が硬
化剤の活性水素と反応硬化すると同時に大気中等の水分
とも反応し、炭酸ガスが発生するので、発泡することが
ある。特にシ−リング材においては、発泡が発生すると
接着強度が大幅に低下し、更に表面層に発泡に伴う凹凸
が発生し、表面仕上がりの意匠性を損なう。また、発泡
の程度が大きい場合には、亀裂が入り防水機能上重大な
欠陥となることもある。上記揺変性を向上させるために
硬化剤成分に、脂肪酸塩により表面処理を行った炭酸カ
ルシウムや種々揺変剤(コロイダルシリカ、ベントナイ
ト等)の配合を検討したが、脂肪酸塩処理の表面処理炭
酸カルシウムは、揺変性を向上させるが発泡が起こりや
すい。また、コロイダルシリカ等の揺変剤では多量の配
合が必要となるので、硬化剤の粘度が高くなり作業性を
低下させ、しかも高価なものになる。また、発泡の抑制
については樹脂酸塩を処理した表面処理炭酸カルシウム
を用いたり、発泡抑制剤(酸化カルシウム、合成ゼオラ
イト等の吸水剤)を配合し、水分を除去することにより
発泡を抑制する試みがなされたが、樹脂酸塩による表面
処理炭酸カルシウムは発泡を低下させるものの、可塑剤
や他の硬化剤成分に対する分散性が低下したり、樹脂酸
特有の着色を呈し、外観上好ましくなかった。また、硬
化剤の粘度が高くなる傾向にあり、基剤との混合時の混
合作業性が低下する新たな問題も発生した。かかる問題
を解決する目的で、特開平2−150489にはウレタ
ンプレポリマ−と活性水素含有ポリオ−ルからなるポリ
ウレタン系二液型シ−リング材において、高級脂肪酸ア
ルカリ金属塩を処理した球状炭酸カルシウムを使用する
ことが開示されている。しかし、特殊な形状の炭酸カル
シウムを使用している為、高価となり、また発泡の抑制
に難点があつた。
と硬化剤の混合作業ないし施工作業性が良好で、施工後
は垂れ流れしない揺変性を有し、高温多湿下においても
発泡を抑制し、また外観仕上りの良好なポリウレタン系
二液型硬化性組成物を提供することにある。
課題に着目してなされたものであり、ポリウレタン系二
液型硬化性組成物において、硬化剤の充填剤成分として
脂肪酸塩およびアルキルベンゼンスルホン酸塩を用いて
混合処理した表面処理炭酸カルシウムを配合することに
より、硬化剤の他成分に対する分散性が良好であり、し
かも低粘度である為に基剤との混合時あるいは施工時の
作業性が良好で、かつ施工後には目地から垂れ流れず、
高温多湿下でも発泡を抑制した硬化性組成物となり、外
観仕上りが良好となることを見出し、本発明を完成する
に至った。
硬化性組成物は、基剤として分子末端に活性イソシアネ
−ト基を含有するウレタンプレポリマ−を主成分とし、
硬化剤としてイソシアネ−ト基と反応し得る活性水素含
有のポリマ−及び充填剤を必須成分とするポリウレタン
系二液型硬化性組成物において、該充填剤が脂肪酸塩お
よびアルキルベンゼンスルホン酸塩を用いて混合処理し
た表面処理炭酸カルシウムであるを特徴とするものであ
る。該表面処理炭酸カルシウムが、脂肪酸塩とアルキル
ベンゼンスルホン酸塩が4:1〜8:1の重量比で、1
〜7重量%を用いて混合処理した平均粒径0.03μm
〜0.3μmであるので、硬化剤成分に対して良好な分
散性と揺変性(チクソ性)を有し、発泡が少なく、適当
な可使時間を有するポリウレタン系二液型硬化性組成物
組成物を得ることができる。上記表面処理炭酸カルシウ
ムの特定な粒形を有しない不定形重質炭酸カルシウムま
たは特定粒形の立方形沈降炭酸カルシウムを用いる。
ソシアネ−ト基を含有するウレタンプレポリマ−は、ポ
リオ−ルと過剰のポリイソシアネ−トを反応させること
により製造され、通常イソシアネ−ト基(NCO基)含
有量0.5〜5(重量)%のものを使用するものであ
る。上記ポリオ−ルとしては、たとえばエチレングリコ
−ル、プロピレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、
ジプロピレングリコ−ル、1,3−ブタンジオ−ル、
1,4−ブタンジオ−ル、4,4′−ジヒドロキシジフ
ェニルプロパン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルメ
タン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオ−ル、
1,1,1−トリメチロ−ルプロパン、ペンタエリスリ
ット、ソルビット、ショ糖などの分子中に少なくとも2
個の活性水素基含有化合物の少なくとも1種に、アルキ
レンオキサイド(例えばエチレンオキサイド、プロピレ
ンオキサイドなど)を付加重合したポリアルキルアルキ
レンエ−テルポリオ−ル;その他ポリテトラメチレンエ
−テルポリオ−ル;ポリマ−ポリオ−ル;ポリブタジエ
ンポリオ−ル等が挙げられる。これらの1種または2種
以上の混合物として使用することができる。
2,4−トリレンジイソシアネ−トもしくは2,6−ト
リレンジイソシアネ−トまたはこれらの混合物、粗製ト
リレンジイソシアネ−ト、4,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネ−トもしくは2,4′−ジフェニルメタン
ジイソシアネ−トまたはこれらの混合物、ポリメチレン
ポリフェニルポリイソシアネ−ト(粗製ジフェニルメタ
ンジイソシアネ−ト)、キシリレンジイソシアネ−ト、
ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、ジシクロヘキシルメ
タンジイソシアネ−ト、イソホロンジイソシアネ−ト、
ヘキサヒドロキシリレンジイソシアネ−ト等が挙げら
れ、これらの1種または2種以上を併用して用いてもよ
い。
応し得る活性水素含有のポリマ−とは、前記に挙げたポ
リオ−ルと同じものであり、特にポリアルキルアルキレ
ンエ−テルポリオ−ル等を用いることができる。その
他、ポリエステルポリオ−ルや、ポリアルキルアルキレ
ンエ−テルポリアミン、ポリアルキルアルキレンエ−テ
ルポリアミド、ポリアルキルアルキレンエ−テルポリチ
オ−ル等も用いてもよい。
は、炭酸カルシウムとして風化貝殻、風化海産微生物
殻、粗晶質石灰石、風化方解石、大理石等を回転衝撃粉
砕機で微粉砕し、空気分級機で分級する乾式法や、フレ
ットミル或いは振動ミルなど水系で微粉砕し、分級精製
する湿式法により得られる特定な粒形を有しない不定形
重質炭酸カルシウムや、緻密質石灰石を焼成炉で焼成
し、炭酸ガスと生石灰に分解し、生石灰に水を加えて水
化精製し石灰乳とした後、これに炭酸ガスを吹込み回分
式で反応させる石灰乳−炭酸ガス反応法や、炭酸ガス気
流中に石灰乳を噴霧し向流や並流の形で接触させる連続
式反応法や、可溶性塩反応法により得られる立方形沈降
炭酸カルシウムを用い、上記炭酸カルシウムの製造過程
で、もしくは製品に、通常の湿式あるいは乾式の手法に
より、脂肪酸塩およびアルキルベンゼンスルホン酸塩を
用いて混合処理することにより得られるものである。上
記脂肪酸塩としては、炭素数8〜22の高級脂肪酸のナ
トリウム塩、カリウム塩が望ましく、一例としてはステ
アリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム、パルミチ
ン酸ナトリウム、パルミチン酸カリウム、オレイン酸ナ
トリウム、オレイン酸カリウム、ラウリン酸ナトリウ
ム、ラウリン酸カリウム等が挙げられる。 上記アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩としては、炭素数8〜22の直
鎖型もしくは分岐型のアルキル鎖を有するアルキルベン
ゼンスルホン酸のナトリウム塩、カリウム塩であり、例
えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシル
ベンゼンスルホン酸カリウム、ノルマルドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム、ノルマルドデシルベンゼンス
ルホン酸カリウム等が挙げられる。該脂肪酸塩とアルキ
ルベンゼンスルホン酸塩が4:1〜8:1の重量比で、
1〜7重量%を用いて混合処理した平均粒径0.03μ
m〜0.3μmの表面処理炭酸カルシウムであり、ポリ
オ−ルや可塑剤等の硬化剤成分に対して分散性が向上
し、更に基剤と混合した時に所望の作業性、揺変性、低
発泡とすることができる。脂肪酸塩とアルキルベンゼン
スルホン酸塩の重量比が4:1〜8:1よりも、アルキ
ルベンゼンスルホン酸塩の比率が少ないと、基剤と硬化
剤を混合した後の硬化過程で発泡が生じやすくなる傾向
にある。逆に、多くなるとポリオ−ルやその他配合成分
に対する分散性が低下し、表面処理炭酸カルシウムのぶ
つが残り、外観不良となりやすい。また、揺変性の低下
が起こり垂れ流れやすくなる傾向にある。また、これら
表面処理剤の付着量が1重量%未満の場合には、表面処
理炭酸カルシウム自体の凝集が起こることがあり、ぶつ
として残り、また硬化剤作製時に分散が不十分となる傾
向にあり、基剤との混合後も外観不良となりやすい。ま
た、揺変性が低下し垂れ流れやすくなると共に可使時間
が長くなり発泡が起こりやすくなる傾向にある。一方、
付着量が7重量%を越えると可使時間が著しく短くなる
傾向にある。表面処理炭酸カルシウムの平均粒径が0.
03μm未満の場合には、表面処理炭酸カルシウムの凝
集が起こりやすく分散性が著しく低下する傾向となり、
可使時間が短くなる傾向にあり、また0.3μmを越え
ると分散性は向上するものの、発泡しやすく、揺変性が
低下する傾向にある。以上の表面処理炭酸カルシウムの
他に硬化剤には、必要に応じて通常の充填剤たとえば表
面無処理炭酸カルシウム、シリカ、タルク、クレ−、硫
酸バリウム等を併用して使用してもよい。
組成物は、基剤として末端イソシアネ−ト基を含有した
ウレタンプレポリマ−を主成分とし、硬化剤としてイソ
シアネ−ト基と反応し得る活性水素含有のポリマ−及び
充填剤を成分とするものであり、特に充填剤として脂肪
酸塩およびアルキルベンゼンスルホン酸塩を用いて混合
処理した表面処理炭酸カルシウムを配合するものである
が、基剤と硬化剤には他に通常用いられる配合成分を以
下のような成分比率(重量%)で配合される。 基剤 末端イソシアネ−ト基を含有したウレタンプレポリマ− 70〜100 可塑剤 0〜30 その他添加剤 0〜5 合計 100 硬化剤 イソシアネ−ト基と反応し得る活性水素含有ポリマ− 5〜30 充填剤 40〜80 可塑剤 5〜30 硬化促進触媒 0.1〜3 合計 100 上記基剤と硬化剤を1:10〜1:1(重量比)の比率
で混合しポリウレタン系二液型硬化性組成物を得る。こ
の際、基剤成分のイソシアネ−ト基と、硬化剤成分のイ
ソシアネ−ト基と反応し得る活性水素基の当量比は、
1:1〜1.5:1となるように配合及び/または混合
比率を決定する。基剤成分のイソシアネ−ト基がこの範
囲より少ない場合は、硬化後の硬化性組成物中に活性水
素含有ポリマ−が未反応の状態で存在し、著しい接着強
度の低下をもたらすと共に表面粘着を発生させ、ほこり
の付着等による汚れが発生しやすくなる。一方、基剤成
分のイソシアネ−ト基がこの範囲より多い場合は、イソ
シアネ−ト基が水分と反応する割合が高くなるため、発
泡を起こしやすくなる。
ト(DOP)、ジブチルフタレ−ト(DBP)、ジヘプ
チルフタレ−ト(DHP)、ジイソノニルフタレ−ト
(DINP)、トリメリット酸トリオクチル(TOT
M)、トリメリット酸トリイソデシル(TITM)のよ
うな芳香族カルボン酸エステルや、アジピン酸ジオクチ
ル(DOA)、アジピン酸ジイソデシル(DIDN)、
アジピン酸オクチルデシル(DOA)、アゼライン酸ジ
オクチル(DOZ)、セバシン酸ジオクチル(DOS)
等の脂肪族カルボン酸エステルや、トリクレジルホスフ
ェ−ト等のリン酸エステル系可塑剤、塩素化パラフィ
ン、アルキルベンゼン等の通常の可塑剤の1種または2
種以上を用いる。なお、上記可塑剤を、必要に応じ基剤
成分である末端NCO基含有ウレタンプレポリマ−にも
添加してよい。
鉛、オクチル酸錫、ジブチル錫ラウレ−ト、ナフテン酸
鉛、ナフテン酸コバルト、ジメチル錫ジクロライド、オ
クチル酸ビスマス、ジブチル錫ジアセチルアセトネ−
ト、ジブチル錫シリケ−ト、ジイソプロポキシチタンジ
アセチルアセトネ−トなどの有機酸金属石鹸、N−アル
キルモルホリン、N−アルキルピペラジン、N,N,
N′,N′−テトラメチルエチルジアミンなどの三級ア
ミン等が挙げられる。
リカ、ベントナイト等)、有機溶剤(トルエン、キシレ
ン、脂肪族炭化水素類等)、着色剤(酸化チタン、カ−
ボンブラック等)等を硬化剤成分に適量配合して使用し
てもよい。
は、シ−リング材の他に接着剤、コ−ティング材や各種
成型品に使用することもできる。
は、硬化剤の充填剤として脂肪酸塩およびアルキルベン
ゼンスルホン酸塩を用いて混合処理した表面処理炭酸カ
ルシウムを使用しているので、他の液状成分との分散性
に優れ、均質な低粘度の硬化剤ペ−ストを製造でき、基
剤との混合作業性が容易となり、また外観も良好であ
る。かつ揺変性に優れるので施工後に垂れ流れが発生す
ることはない。さらに、好適な可使時間がとれ、かつ発
泡を抑制したポリウレタン系二液型硬化性組成物を提供
できる。
(武田薬品工業(株)製、タケネ−トL1032;NC
O%=2.95%、粘度9,800cps/25℃)を
基剤成分とした。 (2)硬化剤の調整 イソシアネ−ト基と反応し得る活性水素含有ポリマ−
(武田薬品工業(株)製、タケラックP74;OH価=
74のPPG)を45重量部、充填剤として表1に示す
表面処理炭酸カルシウムを190重量部、可塑剤として
ジオクチルフタレ−ト(DOP)を61重量部、触媒と
してオクチル酸鉛(Pb20%)を4重量部計量し、プ
ラネタリ−ミキサ−で10分間混合脱泡攪拌し均一な硬
化剤ペ−ストを作製した。
れ300重量部をプラネタリ−ミキサ−にて3分間混合
脱泡攪拌し、以下に示す試験方法にて外観、発泡の有
無、硬化剤の粘度、基剤と硬化剤の混合物の粘度、基剤
と硬化剤の混合後の粘比(TI値)、垂れ流れ性(スラン
プ)、可使時間を測定した。
30mm、深さ15mm、長さ100mmの目地に充填
し、表面をヘラにて平滑にならし、目視にて外観チェッ
クを行い、充填剤の分散不良に伴うぶつの有無の結果を
表2に示した。 ○:均一ペ−ストでぶつなし。 ×:ぶつが目立つ。 (2)発泡の有無試験 上記の基剤と表1のそれぞれの硬化剤との混合物を、直
径50mmで100ccポリカップに充填し、表面を平
滑にした後、50℃65%の相対湿度に調整したオ−ブ
ン中に2日間放置し、硬化過程で発泡により体積が増大
する盛り上がり高さ(mm)を測定して、発泡の有無試
験結果として表2に示した。数値が0mmの時は発泡が
なく、数値が大きくなると発泡が多いことを示してい
る。 (3)硬化剤粘度の測定 表1のそれぞれの硬化剤の粘度を、BH形回転粘度計7
番ロ−タ−、剪断速度(回転速度)10rpmの時の粘
度(cps/20℃)を測定して結果を表2に示した。
本試験は、基剤と硬化剤を混合する際の混合作業性の良
否の判断を想定した試験項目であり、硬化剤粘度が高く
なるほど低粘度である基剤との混合作業性が悪くなる傾
向にある。 (4)基剤と硬化剤との混合物の粘度の測定 上記の基剤と表1のそれぞれの硬化剤との混合物を、B
H形回転粘度計7番ロ−タ−、剪断速度(回転速度)1
0rpmの時の粘度(cps/20℃)を測定して結果
を表2に示した。本試験は、ポリウレタン系二液型硬化
性組成物を施工する際の施工作業性を想定した試験項目
であり、通常50万cps以下であれば作業可能である
が、より低い方が作業性は良い。 (5)基剤と硬化剤との混合後の粘比の測定 上記(4)と同様の粘度測定機器を用い、剪断速度(回
転速度)2rpmの測定粘度を10rpmの測定粘度で
徐した値を粘比として表2に結果を示した。本試験は、
基剤と硬化剤を混合した後の揺変性を評価する項目で、
垂れ流れ性の指標となり、3.5程度以上であると良好
な揺変性が得られる。 (6)垂れ流れ性(スランプ)試験 上記の基剤と表1のそれぞれの硬化剤との混合物を、J
IS−A−5758に準じてスランプ試験(縦目地)を
行い、その結果を表2に示した。数値が0mmの時は、
垂れ流れが全く発生しないことを意味し、数値が大きく
なるにつれ、垂れ流れが発生しやすいことを意味してい
る。 (7)可使時間の測定 上記の基剤と表1のそれぞれの硬化剤との混合物を、J
IS−A−5758に準じて20℃での可使時間の測定
を行い、その結果を表2に示した。
ン系二液型硬化性組成物は、表2より外観が良好で発泡
および垂れ流れがなく、好適な硬化剤粘度および基剤と
硬化剤との混合後の粘度を示し、比較例1の脂肪酸塩の
比率が高い表面理脂炭酸カルシウムの場合には、発泡の
発生が認められ、また比較例2に示すアルキルベンゼン
スルホン酸塩の比率が高いものは、発泡は発生しない
が、しかし外観が不良となり、可使時間が著しく短くな
る傾向を示した。比較例3に示す表面処理炭酸カルシウ
ムの表面処理剤が少ない場合には、表面処理炭酸カルシ
ウムの凝集によるぶつが発生し、基剤と硬化剤を混合し
た後も外観不良となると共に発泡および垂れ流れが認め
られる。また可使時間が長くなる傾向も認められる。一
方、比較例4の表面処理剤が多い場合には、外観は良好
となるものの、可使時間が著しく短くなる傾向が認めら
れる。 表面処理炭酸カルシウムの粒径が小さい比較例
5の場合には、硬化剤の粘度が高くなり、基剤との混合
性に劣り、可使時間が著しく短くなる傾向が認められ、
また比較例6に示す粒径の場合には、発泡と垂れ流れの
発生が認められる。表面処理炭酸カルシウムの表面処理
剤として樹脂酸塩を使用した比較例7においては、発泡
は発生しないものの、硬化剤の粘度が高く混合性に劣
り、基剤との混合後の粘度が逆に(実施例1〜3に比
べ)低粘度になり、垂れ流れの発生が認められる。ま
た、表面処理剤として樹脂酸塩とアルキルベンゼンスル
ホン酸塩を併用した比較例8についても、比較例7と同
様の傾向が認められる。比較例9に示す球形の炭酸カル
シウムに脂肪酸塩を用いて処理した表面処理炭酸カルシ
ウムを用いた場合は、発泡が認められる。
ン系二液型硬化性組成物は、シーリング材または接着剤
として有用であり、基剤と硬化剤の混合時の混合作業性
と施工作業性が良好で、施工後は垂れ流れしない高い揺
変性を有し、高温多湿下においても発泡を抑制したもの
を得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】基剤として末端にイソシアネ−ト基を含有
するウレタンプレポリマ−を主成分とし、硬化剤として
イソシアネ−ト基と反応し得る活性水素含有のポリマ−
及び充填剤を必須成分とするポリウレタン系二液型硬化
性組成物において、該充填剤が脂肪酸塩およびアルキル
ベンゼンスルホン酸塩を用いて混合処理した表面処理炭
酸カルシウムであることを特徴とするポリウレタン系二
液型硬化性組成物。 - 【請求項2】該表面処理炭酸カルシウムが、脂肪酸塩と
アルキルベンゼンスルホン酸塩が4:1〜8:1の重量
比で、1〜7重量%を用いて混合処理した平均粒径0.
03μm〜0.3μmである表面処理炭酸カルシウムで
あることを特徴とする請求項1記載のポリウレタン系二
液型硬化性組成物。 - 【請求項3】該表面処理炭酸カルシウムの粒形が不定形
重質炭酸カルシウムまたは立方形沈降炭酸カルシウムよ
りなることを特徴とする請求項1または2項いずれか1
項記載のポリウレタン系二液型硬化性組成物。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP09981495A JP3296939B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | ポリウレタン系二液型硬化性組成物 |
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JPH08269319A true JPH08269319A (ja) | 1996-10-15 |
JP3296939B2 JP3296939B2 (ja) | 2002-07-02 |
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JP (1) | JP3296939B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6623795B2 (en) * | 2000-08-10 | 2003-09-23 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | One-pack type urethane sealing material for a car body and method for sealing a car body using the same |
JP2007308607A (ja) * | 2006-05-19 | 2007-11-29 | Konishi Co Ltd | 2成分形シーリング材組成物 |
KR101980628B1 (ko) * | 2018-08-24 | 2019-05-21 | 주식회사 삼손 | 폴리우레탄 패턴을 갖는 장갑 및 그 제조 방법 |
-
1995
- 1995-03-31 JP JP09981495A patent/JP3296939B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US6623795B2 (en) * | 2000-08-10 | 2003-09-23 | The Yokohama Rubber Co., Ltd. | One-pack type urethane sealing material for a car body and method for sealing a car body using the same |
JP2007308607A (ja) * | 2006-05-19 | 2007-11-29 | Konishi Co Ltd | 2成分形シーリング材組成物 |
KR101980628B1 (ko) * | 2018-08-24 | 2019-05-21 | 주식회사 삼손 | 폴리우레탄 패턴을 갖는 장갑 및 그 제조 방법 |
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