JPH08269119A - 空気酸化型開始剤、硬化性樹脂組成物およびその硬化方法 - Google Patents

空気酸化型開始剤、硬化性樹脂組成物およびその硬化方法

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JPH08269119A
JPH08269119A JP7527695A JP7527695A JPH08269119A JP H08269119 A JPH08269119 A JP H08269119A JP 7527695 A JP7527695 A JP 7527695A JP 7527695 A JP7527695 A JP 7527695A JP H08269119 A JPH08269119 A JP H08269119A
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JP
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meth
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acrylate
air
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JP7527695A
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Toru Kurihashi
透 栗橋
Makoto Doi
誠 土肥
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】数平均分子量100〜2,000,000のポリアルキレン
オキサイドを含む化合物を空気中で80℃以上に加熱する
ことによってポリアルキレンオキサイド自身が酸化され
ることでラジカル発生源即ちラジカル開始剤となる空気
酸化型開始剤。および、上記空気酸化型開始剤を用いた
硬化性液状樹脂組成物とその硬化方法。 【効果】一般的な室温での保存状態では過酸化物ではな
いために安全に保存でき、加熱時には、空気中の酸素に
よって酸化されることによってラジカル開始剤となりう
る空気酸化型開始剤を提供できるようになった。さら
に、当空気酸化型開始剤は樹脂の主要構成分とすること
ができるために、こうした場合には、通常の開始剤を添
加することが不要となった。また、上記の空気酸化型開
始剤を用いることによって、高い安定性を持つ硬化性液
状樹脂を提供できるようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インキ、塗料、接着
剤、及び成型材料等を製造する際、もしくはこれらを硬
化させる際のラジカル発生剤として好適な空気酸化型ラ
ジカル開始剤であり、さらに詳しくは、ポリアルキレン
オキサイドを空気中70℃以上に加熱した際、ポリアルキ
レンオキサイド自身が空気中の酸素によって酸化される
ことにより過酸化物を生じ、これがラジカル発生源とな
り開始剤としての作用を示すものである。
【0002】
【従来の技術】従来、有機溶剤系ラジカル開始剤として
は過酸化ベンゾイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロ
ニトリル等のアゾ化合物などが一般的に用いられてい
た。これらは危険物第五類に分類されており、取り扱
い、貯蔵等には十分な注意を要していた。また、水系の
ラジカル開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸
カリウム等が一般的に用いられていた。これらは危険物
第一類に分類され、過酸化ベンゾイル等と同様に取り扱
い、貯蔵等には十分な注意を要していた。
【0003】例えば、一般に開始剤として用いられる過
酸化ベンゾイルの性質については、危険物毒物処理取り
扱いマニュアル 117ページ 1993年版 海外技術資料
研究所編に示されている。これによると発火点80℃、易
発火爆発性であり熱に不安定であることが示されてい
る。
【0004】さらに、近年環境保全の立場から、イン
キ、塗料、接着剤、及び成型材料等を製造する際、もし
くはこれらを硬化させる際に脱溶剤化が押し進められて
いる。この結果、水性化、高固形分化、もしくは実質的
に無溶剤のインキ、塗料、接着剤、及び成型材料等に、
上に例示したような通常のラジカル開始剤を用いた場合
では、保存安定性の悪化等の問題に加え、樹脂中に開始
剤を溶解、分散させるための工程が必要であった。
【0005】また、ポリマー中にパーオキシ基を含むよ
うな開始剤についても一般的に知られている。例えば、
特開平01-62318号公報には、ポリマー中にパーオキシ基
を含むようなポリマーパーオキサイドが示されている
が、保存状態でもパーオキシ基を有しているために保
存、取り扱いにはやはり十分な注意が必要であった。
【0006】さらには、ポリアルキレンオキサイドが空
気中で酸化され、過酸化物を生じることは従来から知ら
れていた。しかしながら、生じた過酸化物がラジカルを
発生し、ラジカル開始剤としての作用をもたらすことは
従来知られておらず、さらに、これを積極的に開始剤と
して利用しようといった試みはなされてはいなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このため、過酸化物、
アゾ化合物等一般の開始剤には反応性の高さ故、取り扱
いの困難さや安全性、また製品の保存安定性に大きな課
題を残しており、これら課題の解決が望まれていた。
【0008】本発明者らは上記課題を解決するために鋭
意検討した結果、空気中で加熱させることにより、空気
中の酸素によってポリアルキレンオキサイド自身が酸化
し過酸化物となりラジカル発生源、即ちラジカル開始剤
となることを見いだし本発明に至ったものである。この
結果、通常の保存状態では過酸化物ではないため安定で
あり、危険物でもないために取り扱いが容易であるが、
加熱反応時には空気中の酸素により酸化され過酸化物と
なり、ラジカル発生源となる優れた開始剤が得られた。
さらに、本発明に用いられるポリアルキレンオキサイド
は樹脂の主要構成分になることも可能で開始剤の添加も
不要となり、保存安定性の向上、開始剤の添加工程を省
くことも可能となった。また、当発明において用いられ
るポリアルキレンオキサイドは有機溶媒だけではなく水
系の溶媒にも可溶化することができるために水系樹脂の
開始剤とすることも可能となった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、数平均分子量
100〜2,000,000のポリアルキレンオキサイド、もしくは
ポリアルキレンオキサイド構造を含む数平均分子量100
〜2,000,000の重合体に、空気中70℃以上の温度をかけ
ることでポリアルキレンオキサイド骨格自身が酸化され
分解することによってラジカル開始剤となることを特徴
とする空気酸化型ラジカル開始剤、及びそれを用いた硬
化性樹脂組成物、さらにその硬化方法である。
【0010】即ち、本発明は、一般式(l)で表される
ポリアルキレンオキサイド構造を含む数平均分子量100
〜2,000,000の化合物からなる空気酸化型開始剤に関す
る。 −Cn2nO− (1) (式中、nは1〜4の整数を表す。) さらに、本発明は、ポリアルキレンオキサイドを含む化
合物が一般式(2)で示される単量体の単独重合体、ま
たは、該単量体を含む共重合体からなる上記空気酸化型
開始剤に関する。 CH2=C(R1)-A-X-(Cn2nO)m2 (2) (式中、R1は水素原子またはCH3、R2は水素原子または
アルキル基、nは1〜4の整数、mは2〜l0,000 までの整
数、Aは直接結合または置換基を有しても良いフェニレ
ン基、Xは-0-、-C00-、または-R30-を表す。ここで、R3
は-CH2-、-CH2CH2-、-O-CO-R4-CO-、-CH2-O-CO-R4-CO
-、-CH2CH2-O-CO-R4-CO-をそれぞれ表す。ただし、R4
直接結合または炭素数1〜7の分岐しても良いアルキル基
を表す。) さらに、本発明は、一般式(2)においてAが直接結合で
ありXが-C00-である上記空気酸化型開始剤に関する。さ
らに、本発明は、一般式(2)においてAが置換基を有し
ても良いフェニレン基である、上記空気酸化型開始剤に
関する。さらに、上記空気酸化型開始剤2〜98重量%と
ラジカル重合性化合物2〜98重量%を含有することを特
徴とする硬化性樹脂組成物に関する。さらに、上記硬化
性樹脂組成物を基板または型中に塗布または充填した
後、70℃から250℃に熱処理してなる樹脂の硬化方法に
関する。
【0011】本発明のポリアルキレンオキサイド構造を
含む化合物としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプ
ロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ジエチ
レングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリブチレングリコール、ポリエチレ
ングリコールメチルエーテル、ポリエチレングリコール
エチルエーテル、ポリエチレングリコールプロピルエー
テル、ポリエチレングリコールブチルエーテル、ポリプ
ロピレングリコールメチルエーテル、ポリプロピレング
リコールエチルエーテル、ポリプロピレングリコールプ
ロピルエーテル、ポリプロピレングリコールブチルエー
テル、ポリブチレングリコールメチルエーテル、ポリブ
チレングリコールエチルエーテル、ポリブチレングリコ
ールプロピルエーテル、ポリブチレングリコールブチル
エーテル、ポリエチレングリコールペンチルエーテル、
ポリエチレングリコールヘキシルエーテル、ポリエチレ
ングリコールヘプチルエーテル、ポリエチレングリコー
ルオクチルエーテル、ポリエチレングリコールノニルエ
ーテル、ポリエチレングリコールラウリルエーテル、ポ
リエチレングリコールステアリルエーテル等であり、か
つ数平均分子量100〜2,000,000、好ましくは数平均分子
量300〜1,500,000である。
【0012】また、一般式(2)においてAが直接結合で
ありXが-C00-であるポリアルキレンオキサイド構造を含
む単量体としては、例えば、ポリエチレングリコールモ
ノビニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノビニ
ルエーテル、ポリブチレングリコールモノビニルエーテ
ル等があげられ、これらの単独重合体、またはこれらの
単量体を含む共重合体であり、かつ数平均分子量100〜
2,000,000であるもの。さらに、好ましくは数平均分子
量300〜1,500,000である。
【0013】また、一般式(2)においてAが置換基を有
しても良いフェニレン基であるポリアルキレンオキサイ
ド構造を含む単量体としては、例えば、テトラエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、メトキシテトラエチ
レングリコール(メタ)アクリレート、エトキシテトラ
エチレングリコール(メタ)アクリレート、プロポキシ
テトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、n−
ブトキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト、n−ペンタキシテトラエチレングリコール(メタ)
アクリレート、テトラプロピレングリコール(メタ)ア
クリレート、メトキシテトラプロピレングリコール(メ
タ)アクリレート、エトキシテトラプロピレングリコー
ル(メタ)アクリレート、プロポキシテトラプロピレン
グリコール(メタ)アクリレート、n−ブトキシテトラ
プロピレングリコール(メタ)アクリレート、n−ペン
タキシテトラプロピレングリコール(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メ
トキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、
エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート
などがある。これらの単独重合体、またはこれらの単量
体を含む共重合体であり、かつ数平均分子量100〜2,00
0,000であるもの。さらに、好ましくは数平均分子量300
〜1,500,000であることが望ましい。
【0014】また、本発明のポリアルキレンオキサイド
構造を含む別の単量体としては、例えば、テトラ(オキ
シエチレン) ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ
(オキシエチレン) ビニルフェニルエーテル、エチル
テトラ(オキシエチレン)ビニルフェニルエーテル、プ
ロピルテトラ(オキシエチレン) ビニルフェニルエー
テル、n−ブチルテトラ(オキシエチレン) ビニルフ
ェニルエーテル、n−ペンチルテトラ(オキシエチレ
ン) ビニルフェニルエーテル、テトラ(オキシプロピ
レン) ビニルフェニルエーテル、メチルテトラ(オキ
シプロピレン)ビニルフェニルエーテル、エチルテトラ
(オキシプロピレン) ビニルフェニルエーテル、プロ
ポキシテトラ(オキシプロピレン) ビニルフェニルエ
ーテル、n−ブチルテトラ(オキシプロピレン) ビニ
ルフェニルエーテル、n−ペンタキシテトラ(オキシプ
ロピレン) ビニルフェニルエーテル、ポリ(オキシエ
チレン) ビニルフェニルエーテル、メチルポリ(オキ
シエチレン) ビニルフェニルエーテル、エチルポリ
(オキシエチレン) ビニルフェニルエーテル、ポリ
(オキシプロピレン) ビニルフェニルエーテル、メチ
ルポリ(オキシプロピレン) ビニルフェニルエーテ
ル、エチルポリ(オキシプロピレン) ビニルフェニル
エーテル、ポリ(オキシエチレン) ビニルベンジルエ
ーテル、メチルポリ(オキシエチレン) ビニルベンジ
ルエーテル、エチルポリ(オキシエチレン) ビニルベ
ンジルエーテル、ポリ(オキシプロピレン) ビニルベ
ンジルエーテル、メチルポリ(オキシプロピレン) ビ
ニルベンジルエーテル、エチルポリ(オキシプロピレ
ン) ビニルベンジルエーテル、ポリ(オキシエチレ
ン) ビニルフェニルエチルエーテル、メチルポリ(オ
キシエチレン) ビニルフェニルエチルエーテル、エチ
ルポリ(オキシエチレン) ビニルフェニルエチルエー
テル、ポリ(オキシプロピレン) ビニルフェニルエチ
ルエーテル、メチルポリ(オキシプロピレン) ビニル
フェニルエチルエーテル、エチルポリ(オキシプロピレ
ン) ビニルフェニルエチルエーテルなどのポリアルキ
レンオキサイドを有するスチレン化合物
【0015】ポリ(オキシエチレン)イソプロペニルフ
ェニルエーテル、メチルポリ(オキシエチレン)イソプ
ロペニルフェニルエーテル、エチルポリ(オキシエチレ
ン)イソプロペニルフェニルエーテル、ポリ(オキシプ
ロピレン)イソプロペニルフェニルエーテル、メチルポ
リ(オキシプロピレン)イソプロペニルフェニルエーテ
ル、エチルポリ(オキシプロピレン)イソプロペニルフ
ェニルエーテル、ポリ(オキシエチレン)イソプロペニ
ルベンジルエーテル、メチルポリ(オキシエチレン)イ
ソプロペニルベンジルエーテル、エチルポリ(オキシエ
チレン)イソプロペニルベンジルエーテル、ポリ(オキ
シプロピレン)イソプロペニルベンジルエーテル、メチ
ルポリ(オキシプロピレン)イソプロペニルベンジルエ
ーテルなどのポリアルキレンオキサイドを有するイソプ
ロペニル化合物、
【0016】コハク酸 ビニルフェニル ポリ(オキシ
エチレン)、ヘキサヒドロフタル酸ビニルフェニルメチ
ル メチルポリ(オキシエチレン)、テレフタル酸 ビ
ニルフェニルエチル エチルポリ(オキシエチレン)な
どのジカルボン酸のモノポリアルキレングリコールエス
テル、4−ビニル安息香酸 メチルポリ(オキシエチレ
ン)、4−ビニル安息香酸エチルポリ(オキシエチレ
ン)、4−イソプロペニル安息香酸 メチルポリ(オキ
シプロピレン)、4−イソプロペニル安息香酸 エチル
ポリ(オキシプロピレン)などのポリアルキレンオキサ
イドを有するビニル安息香酸エステルまたはイソプロペ
ニル安息香酸エステルなどが挙げられ、これらの単独重
合体、またはこれらの単量体を含む共重合体であり、か
つ数平均分子量100〜2,000,000であるもの。さらに、好
ましくは数平均分子量300〜1,500,000であることが望ま
しい。
【0017】この時、共重合体の分子量が、いずれの場
合においても数平均分子量300未満、特に数平均分子量1
00未満の場合には、開始剤としての効果が薄くなるため
に好ましくない。また、数平均分子量1,500,000、特に
数平均分子量2,000,000以上になると溶解性、成形性等
の問題から好ましくない。さらに、一般式中のポリアル
キレンオキサイドの繰り返し単位が2以上、好ましくは5
以上の繰り返し単位であるポリオキシアルキレン鎖を有
する重合体を使用することにより開始剤としての効果が
得られる。繰り返し単位1の場合では、開始剤としての
効果が薄くなるため好ましくない。
【0018】本発明においてポリアルキレン構造を含む
単量体の単独重合体または共重合体は、不活性ガス中、
常法に従って合成を行う。共重合させる化合物として
は、特に限定はないが、例えば、(メタ)アクリル酸、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)
アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘプチ
ル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)ア
クリレート、デシル(メタ)アクリレート、ウンデシル
(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレー
ト、トリデシル(メタ)アクリレート、テトラデシル
(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレ
ート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、ヘプタデシ
ル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリ
レート、ノナデシル(メタ)アクリレート、イコシル
(メタ)アクリレート、ヘンイコシル(メタ)アクリレ
ート、ドコシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキ
シル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリ
レート等の(メタ)アクリル酸誘導体、
【0019】スチレン、ビニルフェニル ペンチルエー
テル、ビニルフェニル ヘキシルエーテル、ビニルフェ
ニル ヘプチルエーテル、ビニルフェニル オクチルエ
ーテル、ビニルフェニル ノニルエーテル、ビニルフェ
ニル デシルエーテル、ビニルフェニル ウンデシルエ
ーテル、ビニルフェニル ドデシルエーテル、ビニルフ
ェニル トリデシルエーテル、ビニルフェニル テトラ
デシルエーテル、ビニルフェニル ペンタデシルエーテ
ル、ビニルフェニル ヘキサデシルエーテル、ビニルフ
ェニル ヘプタデシルエーテル、ビニルフェニル オク
タデシルエーテル、ビニルフェニル ノナデシルエーテ
ル、ビニルフェニル エイコシルエーテル、ビニルフェ
ニル ヘンエイコシルエーテル、ビニルフェニル ドコ
シルエーテル、ビニルフェニルメチル ブチルエーテ
ル、ビニルフェニルメチル ペンチルエーテル、ビニル
フェニルメチル ヘキシルエーテル、ビニルフェニルメ
チルヘプチルエーテル、ビニルフェニルメチル オクチ
ルエーテル、ビニルフェニルメチル ノニルエーテル、
ビニルフェニルメチル デシルエーテル、ビニルフェニ
ルメチル ウンデシルエーテル、ビニルフェニルメチル
ドデシルエーテル、ビニルフェニルメチル トリデシ
ルエーテル、ビニルフェニルメチル テトラデシルエー
テル、ビニルフェニルメチル ペンタデシルエーテル、
ビニルフェニルメチル ヘキサデシルエーテル、ビニル
フェニルメチル ヘプタデシルエーテル、ビニルフェニ
ルメチル オクタデシルエーテル、ビニルフェニルメチ
ル ノナデシルエーテル、ビニルフェニルメチル エイ
コシルエーテル、ビニルフェニルメチル ヘンエイコシ
ルエーテル、ビニルフェニルメチル ドコシルエーテル
等のスチレン誘導体、
【0020】イソプロペニルフェニルメチル ブチルエ
ーテル、イソプロペニルフェニルメチル ペンチルエー
テル、イソプロペニルフェニルメチル ヘキシルエーテ
ル、イソプロペニルフェニルメチル ヘプチルエーテ
ル、イソプロペニルフェニルメチル オクチルエーテ
ル、イソプロペニルフェニルメチル ノニルエーテル、
イソプロペニルフェニルメチル デシルエーテル、イソ
プロペニルフェニルメチルウンデシルエーテル、イソプ
ロペニルフェニルメチル ドデシルエーテル、イソプロ
ペニルフェニルメチル トリデシルエーテル、イソプロ
ペニルフェニルメチル テトラデシルエーテル、イソプ
ロペニルフェニルメチル ペンタデシルエーテル、イソ
プロペニルフェニルメチル ヘキサデシルエーテル、イ
ソプロペニルフェニルメチル ヘプタデシルエーテル、
イソプロペニルフェニルメチル オクタデシルエーテ
ル、イソプロペニルフェニルメチル ノナデシルエーテ
ル、イソプロペニルフェニルメチル エイコシルエーテ
ル、イソプロペニルフェニルメチル ヘンエイコシルエ
ーテル、イソプロペニルフェニルメチル ドコシルエー
テルなどのイソプロペニル誘導体等が挙げられる。一般
式(2)で示される単量体と共重合させる重合性化合物
との組成比は、モル比において100:0〜5:95であるこ
とが好ましい。
【0021】重合に用いられる溶媒としては、特に限定
はないが、例えば酢酸エチル、ベンゼン、イソプロパノ
ール、メチルエチルケトン等が挙げられ、単独溶媒、ま
たは混合溶媒を用いてもかまわない。重合開始剤として
は、特に限定はないが、過酸化ベンゾイル、アゾビスイ
ソブチロニトリル等が用いられる。また、重合温度は60
℃〜溶媒の還流温度が好ましい。得られた重合体は、重
合で使用した溶媒を減圧下で留去するか、または、石油
エーテル、ジエチルエーテルといった重合体の貧溶媒等
を用いて沈殿精製しても良い。この重合体の数平均分子
量は、ゲル透過クロマトグラフによってポリスチレン標
準換算にて求めた。好ましい数平均分子量としては100
〜2,000,000であり、さらに好ましくは300〜1,500,000
である。
【0022】本発明における空気酸化型開始剤が有効な
ラジカル反応性化合物としては、特に限定はなく、一般
に使用されているエチレン性不飽和結合を有する化合物
である。例えば、(メタ)アクリル基、アリル基、シク
ロヘキセニル基等エチレン性不飽和結合を有する化合物
であれば、本発明における空気酸化型開始剤は有効に作
用することができる。例えば、(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、ペンタンジ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレートなどの(メタ)アクリル基を含む化合物。スチ
レン、ジビニルベンゼン、ジアリルビスフェノールA、
トリアリルシアヌレート等のビニル化合物が挙げられ
る。さらに、これらは単独で用いても良いし、複数の混
合物であってもかまわない。
【0023】また、本発明において用いられるポリアル
キレン構造を有する化合物が一つまたは複数のラジカル
重合性基をあわせて有する場合にはそれ自身で開始剤と
しての効果を持ちつつ重合することができる。例えば、
ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエ
チレングリコールメチルエーテル(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールエチルエーテル(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、ポ
リエチレングリコールノニルフェニルエーテル(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールフェニルエーテ
ル(メタ)アクリレート等のラジカル重合性基を合わせ
持つポリエチレングリコール化合物が挙げられる。本発
明の空気酸化型開始剤の使用量としては、全体の重量比
において2〜100%の範囲で使用できる。
【0024】また、本発明の硬化性樹脂組成物に添加さ
れるラジカル重合性化合物は、硬化剤として添加するも
のである。これに用いるものとしては、一般に使用され
ているエチレン性不飽和結合を有する化合物であれば特
に限定はない。例えば、(メタ)アクリル基、アリル
基、シクロヘキセニル基等エチレン性不飽和結合を有す
る化合物であれば、本発明における硬化性液状樹脂組成
物は有効に作用することができる。例えば、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、ペンタン
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリル基を含む
化合物。スチレン、ジビニルベンゼン、ジアリルビスフ
ェノールA、トリアリルシアヌレート等のビニル化合物
が挙げられる。さらに、これらは単独で用いても良い
し、複数の混合物であってもかまわない。
【0025】さらに、ラジカル重合性化合物の配合比と
しては重量比で2〜98%であり、好ましくは5〜95%であ
る。配合比が5%未満、特に2%未満の場合には硬化剤と
しての効果が薄くなり、また配合比が95%以上、特に98
%以上の場合には硬化反応が困難になる。
【0026】さらに、ラジカル反応における酸素阻害と
開始剤の空気酸化とのバランスをとる目的や、硬化速
度、硬化温度等の硬化条件、耐水性、柔軟性、意匠性等
といった硬化物の物性を高める目的で、例えば、メラミ
ン、メチロール変成メラミン、ワックス、コンパウン
ド、タッキファイヤー、カーボンブラック、顔料、雲母
粉等の添加剤を加えることもできる。
【0027】本発明における空気酸化型開始剤はポリア
ルキレンオキサイド構造を有しているために通常液状ま
たはワックス状でで得られる。このため、無溶剤もしく
は高樹脂分溶液として室温または70℃未満の温度に加熱
することで従来のロールコーター、ナイフコーター等の
装置で基板上に塗布、または型中に充填することができ
る。
【0028】このようにして、塗布、または充填された
樹脂組成物を70℃〜250℃の熱処理により硬化させるこ
とができる。加熱方法としては特に限定はなく、電気オ
ーブン、ガスオーブン等熱循環式オーブンあるいは加熱
ロールが好適に用いられる。また、場合によってはオー
ブン中の酸素の存在比を調整することも可能であり、こ
れによりラジカル反応における酸素阻害と開始剤の空気
酸化とのバランスをとることもできる。
【0029】
【実施例】以下、実施例を示すことにより、本発明を更
に具体的に説明するが、本発明はこれにに限定されるも
のではない。また、例中、%とあるのは特に指定がない
場合は重量%を示す。
【0030】尚、合成例、実施例、比較例で使用した化
合物は以下のように略記する。 PEG2:ポリエチレングリコール(平均分子量2,000) PEO1400:ポリエチレンオキサイド(平均分子量1,400,0
00) PEG4MA:メトキシテトラエチレングリコールメタクリレ
ート単量体 PEG9MA:メトキシポリエチレングリコールメタクリレー
ト(新中村化学工業(株)M−90G)単量体 LMA :ラウリルメタクリレート単量体 TMA:トリメチロールプロパントリメタクリレート TAC:トリアリルシアヌレート
【0031】(合成例1〜8)撹拌装置、窒素導入管、温
度センサー、及びコンデンサーを備えた500ml四つ口
丸底フラスコに、単量体を、表1に示した組成で配合
し、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)を開始剤(全
モノマー仕込み量に対し1重量%)とし、イソプロパノ
ール(IPA)溶媒中(モノマー仕込み時の濃度:30重量
%)で、5時間還流させたところ粘稠な樹脂溶液となっ
た。得られた樹脂溶液を氷冷しながら静置したところ、
二層に分離した。上層を除去した後、石油エーテルで下
層を洗浄し、真空乾燥器で12時間乾燥後、液状樹脂を得
た。得られた液状樹脂のゲル透過クロマトグラフィー
(東ソー SC-8020)によるスチレン換算の数平均分子
量(Mn)を測定した。その測定結果を表1に示した。
【0032】 表1 単量体・組成比(モル比) Mn(*104) Mw/Mn ───────────────────────────── 合成例1 PEG4MA 1.0 1.5 合成例2 PEG9MA 1.1 1.4 合成例3 PEG9MA/LMA=2/8 1.1 1.7 合成例4 PEG9MA/LMA=4/6 1.2 1.4 合成例5 PEG9MA/LMA=6/4 1.1 1.8 合成例6 PEG9MA/LMA=8/2 1.0 1.4 合成例7 PEG9MA/LMA=9/1 1.1 1.5 合成例8 LMA 1.0 1.5
【0033】空気酸化型開始剤(i)及びラジカル重合
性化合物(ii)を混合撹拌したものを、50℃ホットプレ
ート上のアルミ板上に0.5ミルアプリケータで塗工し、
電気オーブン中にてそれぞれの温度、時間で加熱し、加
熱硬化後の鉛筆硬度を表2に示す。
【0034】 表2 i ii i/ii 加熱温度(℃)/時間(分) 鉛筆硬度 ─────────────────────────────────── 実施例1 PEG2 TMA 50/50 120/10 B 実施例2 PEG2 TMA 50/50 130/10 HB 実施例3 PEG1400 TMA 50/50 130/10 HB 実施例4 PEG1400 TMA 50/50 150/5 B 実施例5 合成例1 TMA 50/50 120/10 B 実施例6 合成例1 TMA 50/50 150/5 2H 実施例7 合成例2 TMA 50/50 100/20 3B 実施例8 合成例2 TMA 50/50 130/5 B 実施例9 合成例2 TMA 50/50 150/5 2H 実施例10 合成例2 TMA 50/50 180/1 H 実施例11 合成例2 TMA 80/20 150/5 HB 実施例12 合成例2 TMA 20/80 150/5 2H 実施例13 合成例2 TAC 50/50 160/5 B 実施例14 合成例2 TAC 50/50 180/2 H 実施例15 合成例3 TMA 50/50 150/5 2B 実施例16 合成例4 TMA 50/50 150/5 2B 実施例17 合成例5 TMA 50/50 150/5 B 実施例18 合成例6 TMA 50/50 150/5 HB 実施例19 合成例7 TMA 50/50 150/5 H 比較例1 合成例8 TMA 50/50 150/5 × 比較例2 合成例8 TMA 50/50 120/10 × 比較例3 合成例8 TMA 50/50 100/25 × × 硬化せず
【0035】
【発明の効果】本発明により、室温での保存状態では過
酸化物ではないために安全に保存でき、加熱時には、空
気中の酸素によって酸化されることによってラジカル開
始剤となりうる空気酸化型開始剤を提供できるようにな
った。さらに、当空気酸化型開始剤は樹脂の主要構成分
とすることができるために、こうした場合には、通常の
開始剤を添加することが不要となった。また、上記の空
気酸化型開始剤を用いることによって、高い安定性を持
つ硬化性液状樹脂を提供できるようになった。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(l)で表されるポリアルキレンオキ
    サイド構造を含む数平均分子量100〜2,000,000の化合物
    からなる空気酸化型開始剤。 −Cn2nO− (1) (式中、nは1〜4の整数を表す。)
  2. 【請求項2】ポリアルキレンオキサイドを含む化合物が
    一般式(2)で示される単量体の単独重合体、または該
    単量体を含む共重合体からなる請求項1記載の空気酸化
    型開始剤。 CH2=C(R1)-A-X-(Cn2nO)m2 (2) (式中、R1は水素原子またはCH3、R2は水素原子または
    アルキル基、nは1〜4の整数、mは2〜10,000 までの整
    数、Aは直接結合または置換基を有しても良いフェニレ
    ン基、Xは-0-、-C00-、または-R30-を表す。ここで、R3
    は-CH2-、-CH2CH2-、-O-CO-R4-CO-、-CH2-O-CO-R4-CO
    -、-CH2CH2-O-CO-R4-CO-をそれぞれ表す。ただし、R4
    直接結合または炭素数1〜7の分岐しても良いアルキル基
    を表す。)
  3. 【請求項3】一般式(2)においてAが直接結合でありXが
    -C00-である請求項2記載の空気酸化型開始剤。
  4. 【請求項4】一般式(2)においてAが置換基を有しても
    良いフェニレン基である請求項2記載の空気酸化型開始
    剤。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4記載の空気酸化型開始剤2〜
    98重量%とラジカル重合性化合物2〜98重量%とを含有
    することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】請求項5記載の硬化性樹脂組成物を基板また
    は型中に塗布または充填した後、70℃から250℃に熱処
    理してなる樹脂の硬化方法。
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