JPH0826881A - シリコン単結晶引き上げ装置及びこれに用いる引き上げ用容器 - Google Patents

シリコン単結晶引き上げ装置及びこれに用いる引き上げ用容器

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JPH0826881A
JPH0826881A JP16684694A JP16684694A JPH0826881A JP H0826881 A JPH0826881 A JP H0826881A JP 16684694 A JP16684694 A JP 16684694A JP 16684694 A JP16684694 A JP 16684694A JP H0826881 A JPH0826881 A JP H0826881A
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武司 内田
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信昭 蓑輪
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隆夫 中川
Masaharu Tachibana
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Abstract

(57)【要約】 【目的】この発明は、シリコン単結晶引き上げ装置の保
温筒及び引き上げ用容器の黒鉛容器を改良して、良好な
シリコン単結晶の引き上げが長期にわたって安定して行
えるようにしたシリコン単結晶引き上げ装置を得ようと
するものである。 【構成】チャンバー内にシリコン単結晶引き上げ用容器
を回転自在に支持して該容器内にシリコン原料を装填
し、該容器外周に設けられたヒータで加熱し、該ヒータ
外周に設けられた保温筒で保温しながら該容器内のシリ
コン原料を溶融し、この溶融したシリコンの融液に上方
から回転自在に吊下された種結晶を浸してこれを引き上
げる装置において、シリコン単結晶引き上げ用容器とし
て黒鉛容器の内側に炭素繊維強化炭素材シートをわん曲
して形成した筒状体を介して石英ガラス容器を嵌め込ん
だ容器を用い、さらに保温筒の少なくとも内周面に、炭
素繊維強化炭素材シートをわん曲して形成した円筒体を
挿入して密着したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、シリコン単結晶引き
上げ装置及びこれに使用される引き上げ用容器の改良に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの基板として用いられる
シリコン単結晶は、主にチョクラルスキー法(CZ法)
により製造されている。このCZ法は、チャンバー内に
引き上げ用容器、即ちルツボを回転自在に支持し、この
ルツボ内でシリコン原料を溶融し、その上方から回転自
在に吊下された種結晶を、シリコン融液に浸してこれを
引き上げることによりシリコン単結晶インゴットを製造
するものである。
【0003】この場合、ルツボ内のシリコン原料は、ル
ツボの保護体である黒鉛容器の外周に設けられた円筒状
のカーボンヒータによって加熱され、さらにカーボンヒ
ータの外周に設けられた保温筒によって保温された状態
で溶融される。
【0004】ところで、ここに用いられる保温筒は、従
来、カーボン繊維を円筒状に多層に巻き付けたものが使
用されてきた。しかしながら、カーボン繊維の織布を円
筒状に巻き付けたこれまでの保温筒は、その表面からカ
ーボン繊維の小片が脱落しやすく、これがチャンバー内
を浮遊してシリコン融液内に落下することがあった。そ
のために、引き上げられるシリコン単結晶中の炭素濃度
が高くなり、結晶欠陥を増大させるという問題があっ
た。
【0005】シリコン単結晶引き上げ装置に於ける他の
問題点は、このシリコン単結晶引き上げ装置の主要部材
を構成する引き上げ用容器である。シリコン単結晶は、
上記の如く高純度多結晶シリコンを石英ガラスの容器で
溶融して引き上げられるが、処理温度が1400℃以上
にも達するところから、石英ガラス容器が軟化して変形
する。このために石英ガラス容器はその保護体である黒
鉛容器に収容され保持されて使用されている。
【0006】こうして使用される黒鉛容器は、その中に
嵌め込まれる石英ガラス容器と熱膨脹率が違うため使用
時に破損を生じることがあり、この問題を解決する手段
として黒鉛容器を割れ型とすることが知られ(実公昭5
2−27880号)、現在この方法が広く採用されてい
る。
【0007】しかしながら、黒鉛容器を割れ型とする
と、使用中に黒鉛容器に内装された石英ガラスと黒鉛容
器が反応して黒鉛容器の内面にSiCが形成され、その
ために黒鉛容器の分割部分が次第に外方に向かってそっ
て来る現象を生じていた。図5はこの状態を示したもの
である。
【0008】図5において、50は黒鉛容器でありこの
中に図示しない石英ガラス容器が実質的に密接して挿入
されてシリコン単結晶引き上げ用容器が構成される。こ
のシリコン単結晶引き上げ用容器を繰り返し使用してい
ると、図5に示すように黒鉛容器50の縁部51が外側
にそりを生じる。
【0009】こうした状態となった黒鉛容器50を使用
していると、これに内装している石英ガラス容器も外側
にそって黒鉛容器と密接する形に変形され、結晶成長に
悪影響を与える液面レベルの変化を招き単結晶化率(歩
留)が低下するなどの問題があった。
【0010】さらに上述したように割れ型の黒鉛容器5
0を用いると、黒鉛容器50の前述の図示しない割れ目
を通して石英ガラスがヒータの輻射熱を直接受けて軟化
し黒鉛との反応を一層促進させて黒鉛容器のライフを短
縮させ、また溶融シリコンを部分的に加熱して溶融シリ
コンの温度分布の不均一を生じさせ、シリコン単結晶の
品質を劣化させる恐れが生じていた。このため、これま
でも黒鉛容器の変形を少なくする方法が種々提案されて
いるが、生産性やコストなどの点でいまなお満足すべき
解決策は見出だされていない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、シリコン
単結晶引き上げ装置に於けるこれらの問題点を解決せん
とするもので、装置の保温筒の表面からカーボン繊維の
小片が脱落するのを防止するとともに、さらに引き上げ
用容器を構成する黒鉛容器と石英ガラス容器の間隙に炭
素繊維強化炭素材シートを挿入して黒鉛容器の外方への
そり返りをなくした黒鉛容器を使用して、良好なシリコ
ン単結晶引き上げが長期にわたって安定して行えるよう
にしたシリコン単結晶引き上げ装置を得ようとするもの
である。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、チャンバー
内にシリコン単結晶引き上げ用容器を回転自在に支持し
て該容器内にシリコン原料を装填し、該容器外周に設け
られたヒータで加熱し、該ヒータ外周に設けられた保温
筒で保温しながら該容器内のシリコン原料を溶融し、こ
のシリコン融液に上方から回転自在に吊下された種結晶
を浸してこれを引き上げる装置において、保温筒の少な
くとも内周面に炭素繊維強化炭素材シートをわん曲して
形成した円筒体を挿入したことを特徴とするシリコン単
結晶引き上げ装置(請求項1)、保温筒の少なくとも内
周面に円筒体を形成して挿入した炭素繊維強化炭素材シ
ートが、軸方向に配列されたカ−ボン繊維とこれと交差
するカ−ボン繊維とから構成されたもので、軸方向に配
列されたカ−ボン繊維とこれと交差する方向に配列され
たカ−ボン繊維の比が体積比で1:1.5〜5であるこ
とを特徴とする請求項1記載のシリコン単結晶引き上げ
装置(請求項2)、保温筒の少なくとも内周面に円筒体
を形成して挿入した炭素繊維強化炭素材シートの厚さが
0.1〜2.0mmである請求項1記載のシリコン単結晶
引き上げ装置(請求項3)、保温筒の少なくとも内周面
に円筒体を形成して挿入した炭素繊維強化炭素材シート
の軸方向と横方向の弾性率の比が1:0.5〜0.01
である請求項1記載のシリコン単結晶引き上げ装置(請
求項4)、保温筒の少なくとも内周面に円筒体を形成し
て挿入した炭素繊維強化炭素材シートが、その軸方向と
横方向の弾性率の比が1:0.5〜0.01で、かつ横
方向における曲率半径が100〜500mmにわん曲する
ことができることを特徴とする請求項1記載のシリコン
単結晶引き上げ装置(請求項5)、黒鉛容器の内側に石
英ガラス容器を嵌め込んだシリコン単結晶引き上げ用容
器で、黒鉛容器と石英ガラス容器の間に炭素繊維強化炭
素材シートをわん曲して形成した筒状体を挿入したこと
を特徴とするシリコン単結晶引き上げ装置に用いる引き
上げ用容器(請求項6)、黒鉛容器の内側に石英ガラス
容器を嵌め込んだシリコン単結晶引き上げ用容器で、黒
鉛容器と石英ガラス容器の間に縦方向に2分割した炭素
繊維強化炭素材シートをわん曲して合成された筒状体を
挿入したことを特徴とするシリコン単結晶引き上げ装置
に用いる引き上げ用容器(請求項7)、黒鉛容器の内側
に石英ガラス容器を嵌め込んだシリコン単結晶引き上げ
用容器であって、黒鉛容器が軸方向に間隔をおいてスリ
ットを設けたもので、かつ黒鉛容器と石英ガラス容器の
間でしかも黒鉛容器のスリットを含む領域に、短冊状の
炭素繊維強化炭素材シートを挿入したことを特徴とする
シリコン単結晶引き上げ装置に用いる引上用容器(請求
項8)、炭素繊維強化炭素材シートが、軸方向に配列さ
れたカ−ボン繊維とこれと交差するカ−ボン繊維とから
構成されたもので、軸方向に配列されたカ−ボン繊維と
これと交差する方向に配列されたカ−ボン繊維の比が体
積比で1:1.5〜5であることを特徴とする請求項6
ないし8のいずれかに記載のシリコン単結晶引き上げ装
置に用いる引き上げ用容器(請求項9)、炭素繊維強化
炭素材シートの厚さが0.1〜2.0mmである請求項6
ないし8のいずれかに記載のシリコン単結晶引き上げ装
置に用いる引き上げ用容器(請求項10)、炭素繊維強
化炭素材シートの軸方向と横方向の弾性率の比が1:
0.5〜0.01である請求項6ないし8のいずれかに
記載のシリコン単結晶引き上げ装置に用いる引き上げ用
容器(請求項11)、炭素繊維強化炭素材シートが、そ
の軸方向と横方向の弾性率の比が1:0.5〜0.01
で、かつ横方向における曲率半径が100〜500mmに
わん曲することができることを特徴とする請求項6ない
し8のいずれかに記載のシリコン単結晶引き上げ装置に
用いる引き上げ用容器(請求項12)及びチャンバー内
にシリコン単結晶引き上げ用容器を回転自在に支持して
該容器内にシリコン原料を装填し、該容器外周に設けら
れたヒータで加熱し、該ヒータ外周に設けられた保温筒
で保温しながら該容器内のシリコン原料を溶融し、この
シリコン融液に上方から回転自在に吊下された種結晶を
浸してこれを引き上げる装置において、シリコン単結晶
引き上げ用容器として黒鉛容器の内側に炭素繊維強化炭
素材シートをわん曲して形成した筒状体を介して石英ガ
ラス容器を嵌め込んだ容器を用い、さらに保温筒の少な
くとも内周面に炭素繊維強化炭素材シートをわん曲して
形成した円筒体を挿入したことを特徴とするシリコン単
結晶引き上げ装置(請求項13)である。以下にこれら
の発明をさらに説明する。
【0013】図1に示すシリコン単結晶引き上げ装置
は、この発明のシリコン単結晶引き上げ装置の1実施態
様を示すものである。図1において、1はチャンバーで
その上部にはプルチャンバー2が設けられている。チャ
ンバ−1の下部開口からは回転軸3が挿入され、この回
転軸3上部には黒鉛容器4が固着され、これでもってそ
の内部の石英ガラス容器5を保護している。この黒鉛容
器4と石英ガラス容器5の間には炭素繊維強化炭素材シ
ートをわん曲して形成した筒状体17が嵌め込まれてい
る。
【0014】上記黒鉛容器4の外周には円筒状のカーボ
ンヒータ6が設けられ、チャンバー1の下部から挿入さ
れた電極7,7に接続されている。カーボンヒータ6の
外周には保温筒8が設けられ、その内周面には炭素繊維
強化炭素材シートをわん曲して形成した円筒体9が挿入
され固着されている。請求項1の発明は、上記装置にお
いて円筒体9を保温筒8の内周面に挿入した点に特徴を
有するものである。
【0015】この装置を用いてのシリコン単結晶の引き
上げは、石英ガラス容器5内に多結晶シリコン原料が装
填されて行われる。即ち、カーボンヒータ6に通電する
ことにより石英ガラス容器5内の原料を溶融しこのシリ
コン融液10に、プルチャンバー2上方から吊り下げら
れた引き上げ軸11の下端のシ−ドチャック12に取り
付けられた種結晶13を浸し、これを引き上げることに
よりシリコン単結晶インゴット14を引き上げるもので
ある。
【0016】上記の本発明装置によれば、石英ガラス5
が黒鉛容器4と反応することが大幅に抑制されるととも
に、保温筒8の内面に固着されている円筒体9が炭素繊
維強化炭素材シートで構成されているので、円筒体の機
械的強度が大きくなって、その表面から炭素繊維が脱落
するようなことがなくなった。そのために、黒鉛容器の
長期使用が可能となると同時に、円筒体からカーボン繊
維の小片が剥離してこれがシリコン融液中に落下し、シ
リコン単結晶中の炭素濃度が高くなって結晶欠陥を増大
させるといったことが回避できるようになった。
【0017】請求項2は、保温筒の少なくとも内周面に
円筒体を形成して挿入して密着される炭素繊維強化炭素
材シートが、縦方向に配列されたカ−ボン繊維とこれと
交差するカ−ボン繊維とから構成されたもので、縦方向
に配列されたカ−ボン繊維とこれと交差する方向に配列
されたカ−ボン繊維をその体積比で1:1.5〜5とし
たものである。
【0018】この発明で用いる炭素繊維炭素複合材製シ
ートは、互いに交差する径糸と緯糸とから構成されてい
るが、その体積比は1:1.5〜5であることが優れた
可撓性を得るために好ましい。
【0019】径糸と緯糸の交差方法には平織交差、朱子
織交差などがあり、径糸の体積が上記のように緯糸の体
積より小さいので、径糸の延在方向に可撓性を有するこ
とになる。径糸と緯糸の体積の比が1:1.5より小さ
いと径糸と緯糸の量の差が小さくてシートが曲がりにく
い。また、その比が1:5を超えると曲げ方向の機械的
強度が小さくなりすぎる。
【0020】請求項3の発明は、保温筒の少なくとも内
周面に円筒体を形成して挿入される炭素繊維強化炭素材
シートの厚さを0.1〜0.2mmとし、このシートを円
筒体として請求項1の装置における保温筒の少なくとも
内面に挿入したことを特徴とするシリコン単結晶引き上
げ装置である。
【0021】炭素繊維強化炭素材シートの厚さが0.1
mm未満ではシートの取扱が困難になるとともに保温筒の
十分な遮温効果がない。炭素繊維強化炭素材シートの厚
さが2.0mmを超えると、シートの可撓性が不足する。
【0022】請求項4の発明は、炭素繊維強化炭素材シ
ートの軸方向と横方向の弾性率の比が1:0.5〜0.
01とし、このシートを円筒体としてシリコン単結晶引
き上げ装置の保温筒の少なくとも内面に挿入したことを
特徴とするシリコン単結晶引き上げ装置である。
【0023】軸方向と横方向の弾性率の比が1:1より
小さければ可撓性が得られる筈あるが、1:0.5以下
が曲げ易さのうえから好ましい。また、これが1:0.
01未満では、当該方向にこわれやくなって好ましくな
い。
【0024】請求項5の発明は、炭素繊維強化炭素材シ
ートが、その軸方向と横方向の弾性率の比が1:0.5
〜0.01で、かつ横方向における曲率半径が100〜
500mmにわん曲するシートを円筒体として請求項1記
載の装置の保温筒の少なくとも内面に挿入したことを特
徴とするシリコン単結晶引き上げ装置である。
【0025】弾性率の比を特定したのは上記に説明した
ところと同じであるが、曲率半径については引き上げ装
置の保温筒の大きさを考えると上記の範囲が好適であ
る。請求項6の発明は、黒鉛容器の内側に石英ガラス容
器を嵌め込んだシリコン単結晶引き上げ用容器で、黒鉛
容器と石英ガラス容器の間に、炭素繊維強化炭素材シー
トをわん曲して形成した筒状体を挿入したことを特徴と
するものである。
【0026】図2は、この発明の1実施例のシリコン単
結晶引上用容器の断面図である。図2において、15は
黒鉛容器、16は石英ガラス容器、17は炭素繊維強化
炭素材シートである。
【0027】炭素繊維強化炭素材シート17は、黒鉛容
器15と石英ガラス容器16の間の垂直部に挿入され
る。ここで用いる黒鉛容器15と石英ガラス容器16
は、ともに従来から広く用いられてきたものが全て使用
できるが、黒鉛容器についていえば割れ型の黒鉛容器1
5が用いられる。
【0028】従来、黒鉛容器15の内側に石英ガラス容
器16を嵌合する方法は、正確な寸法でくりぬかれた凹
部を有する黒鉛容器15に対し、この凹部に余裕をもっ
て嵌合するようにした石英ガラス容器16を嵌合し、こ
れを使用していくうちに石英ガラス容器16が軟化して
膨脹し黒鉛容器と密着するようにしているものである。
【0029】本発明で用いる炭素繊維強化炭素材シート
は、上記の黒鉛容器に余裕をもって石英ガラス容器を嵌
合する際に、両者の間の前記余裕の隙間部分に嵌挿する
だけでよい。
【0030】溶融シリコン容器は上部よりも下部の方で
高温となるので、炭素繊維強化炭素材シートの円筒体は
出来るだけ下部の方に押し込むようにして挿入すること
が好ましい。容器の上縁部は、溶融シリコンが直接当た
っている底部と比較すると低温であるので、上部の方へ
は炭素繊維強化炭素材シートを挿入しなくとも差支えな
い場合がある。
【0031】炭素繊維強化炭素材シートをわん曲して筒
状体とし、これを上記の間隙に挿入する場合、炭素繊維
強化炭素材シート17の端部の当接した箇所が割れ型黒
鉛容器15の、図示しない割れ目の箇所と一致しないよ
うにすることが好ましい。
【0032】炭素繊維強化炭素材シート17の端部を当
接した箇所が、黒鉛容器15の図示しない割れ目と一致
すると、ここに隙間ができて輻射熱が石英ガラス容器1
6を直接加熱する恐れが生じ好ましくない。
【0033】石英ガラス容器と黒鉛容器の間に上記の炭
素繊維強化炭素材シートを挿入すると、石英ガラスが黒
鉛容器のカ−ボンと反応するのが大幅に抑制され、その
結果黒鉛容器のそり返りが大幅に回避でき、黒鉛容器を
これまで以上に繰り返し使用することが出来るようにな
る。
【0034】即ち、石英ガラスと黒鉛容器の間に炭素繊
維強化炭素材シートを介在させると、石英ガラスのSi
2 と黒鉛容器のカ−ボンが直接接触することがないの
で、これらが反応してSiCが生成するのを大幅に抑制
することが出来る。
【0035】この発明でも、炭素繊維強化炭素材シート
は石英ガラスと直接接触しているが、炭素繊維強化炭素
材シートのカ−ボン繊維は、黒鉛容器と比較して石英ガ
ラスと反応し難い性質があるので、これによって黒鉛容
器の損傷が大幅に回避されるものである。
【0036】請求項7は、炭素繊維強化炭素材シートと
して縦方向に2以上に分割された2枚或いはそれ以上用
い、これらを組み合わせて円筒体を構成するようにした
ものでもよい。その場合、各シートの端部同士は単に当
接しただけでよい。
【0037】しかし、この2枚以上のシートを石英ガラ
ス容器と黒鉛容器の間に挿入するときは、上記と同様に
これら個々の炭素繊維強化炭素材シートの軸方向の当接
箇所が割れ型黒鉛容器の割れ目と一致しないようにして
挿入することが好ましい。
【0038】炭素繊維強化炭素材シートを一枚ものでな
く2枚或いはそれ以上のものを当接して使用すると、長
さの短い炭素繊維強化炭素材シートを取り扱うことが出
来るので組立作業が容易であるとともに、材料の歩留ま
りも向上する利点がある。
【0039】即ち、例えば外径が30cmの石英ガラス容
器に用いる炭素繊維強化炭素材シートの円筒体を1枚も
ので作成すると約94cmの長さとなる。これを2分割或
いは3分割すればシートの製作、取扱が容易となり、作
業性が著しく向上しまた歩留まりも向上して価格も廉価
となる。
【0040】請求項8の発明は、炭素繊維強化炭素材シ
ートを短冊状として用いるものである。即ち、黒鉛容器
の内側に石英ガラス容器を嵌め込んだシリコン単結晶引
き上げ用容器であって、黒鉛容器が軸方向に間隔をおい
てスリットを設けたもので、かつ黒鉛容器と石英ガラス
容器の間でしかも黒鉛容器のスリットを含む領域に、短
冊状の炭素繊維強化炭素材シートを挿入したシリコン単
結晶引き上げ用容器である。
【0041】本願発明者の実験の結果、炭素繊維強化炭
素材シートは、上記のように石英ガラス容器と黒鉛容器
の間の底部を除く全てに挿入する場合のほかに、黒鉛容
器と石英ガラス容器の間でしかも黒鉛容器のスリットを
含む領域に短冊状で挿入しても効果のあることが認めら
れたものである。
【0042】シリコン単結晶の引き上げでは、黒鉛容器
のスリットを設けた部分の割れ目を通してヒータの輻射
熱を直接受けて石英ガラスが軟化し黒鉛との反応を促進
させたり、溶融シリコンを部分的に加熱して溶融シリコ
ンの温度分布の不均一を生じさせていたが、この割れ目
部分に炭素繊維強化炭素材シートを挿入してヒータの輻
射熱が直接石英ガラス容器に当たらないようにするだけ
で、石英ガラスと黒鉛との反応が大幅に回避されること
が新たに確認されたものである。この短冊状シートを用
いればシート代のコストを大幅に低下させることが出来
る。
【0043】この短冊状の炭素繊維強化炭素材シートを
黒鉛容器と石英ガラス容器の間に挿入する場合は、短冊
状のシートが黒鉛容器と石英ガラス容器の底部にまで達
するように底部でわん曲させて挿入することが望まし
い。
【0044】ここで使用する短冊状の炭素繊維強化炭素
材シートの大きさは、黒鉛容器の大きさにもよるが、例
えば幅が25〜30mm、長さが300〜400mm、厚さ
が0.5〜1.5mmである。短冊状の炭素繊維強化炭素
材シートを黒鉛容器に挿入した状態の1例は図3に示さ
れている。図において、18が炭素繊維強化炭素材シー
トである。
【0045】この発明で使用する炭素繊維強化炭素材シ
ートは、例えば特願平6ー32226号で開示されてい
る炭素繊維炭素複合材製シートが好適に使用される。こ
のシートは、複数のプリフォームドシートが積層され、
これらのプリフォームドシートのうちの少なくとも一枚
が他のプリフォームドシートと積層方向が異なり、他の
プリフォームドシートの枚数が、前記積層方向が異なる
プリフォームドシートの枚数より多く、しかも積層方向
が異なるプリフォームドシートが他のプリフォームドシ
ートの間に配置されているものである。
【0046】このシートの特徴は可撓性を有することで
あり、そのためにこのシートを上記のように筒状体とす
ることが可能である。炭素繊維炭素複合材製シートにつ
いての詳細は前記の特願平6ー32226号でその詳細
が明らかにされている。
【0047】この発明で用いられる炭素繊維強化炭素材
シートの他の例は図4に示されている。これは、プリフ
ォームドシートが2枚からなり、一方のプリフォームド
シートの繊維を密にし他方のプリフォームドシートの繊
維を粗にし、これによってシートに可撓性を有するよう
にしたものである。
【0048】請求項9の発明は、請求項2の発明で説明
した炭素繊維強化炭素材シートを用いたシリコン単結晶
引き上げ用容器である。即ち、互いに交差する径糸と緯
糸とから構成されてその体積比が1:1.5〜5である
炭素繊維強化炭素材シートを黒鉛容器と石英ガラス容器
の間に挿入するものである。こうした可撓性の十分にあ
るシートを用いることによって、これを黒鉛容器と石英
ガラス容器の間にスムースに挿入することが出来るとと
もに、黒鉛容器、石英ガラス容器、この間に挿入された
炭素繊維強化炭素材シートの三者をさらに密着一体化す
ることが出来る。
【0049】請求項10の発明は、請求項3で説明した
のと同じ厚さのシートを用いたシリコン単結晶引上用容
器である。炭素繊維強化炭素材シートの厚さが0.1mm
未満ではシートの取扱が困難になるとともに石英ガラス
と黒鉛との反応を抑制する効果が十分でない。また炭素
繊維強化炭素材シートの厚さが2.0mmを超えると、シ
ートの可撓性が不足する。
【0050】また、請求項11の発明は、請求項4と同
じ弾性率の炭素繊維強化炭素材シートを用いたシリコン
単結晶引上用容器である。弾性率をこの範囲に特定した
のは請求項4について説明したのと同じである。
【0051】また、請求項12の発明は、請求項5で説
明したと同じ炭素繊維強化炭素材シートを用いたシリコ
ン単結晶引上用容器である。弾性率の比を特定したのは
上記に説明したところと同じであるが、曲率半径につい
ては黒鉛容器の大きさを考えると上記の範囲が好適であ
る。
【0052】請求項13の発明は、請求項1の発明で説
明したシリコン単結晶引き上げ装置において、さらにシ
リコン単結晶引き上げ用容器として黒鉛容器と石英ガラ
スの間に炭素繊維強化炭素材シートをわん曲して形成し
た筒状体を挿入した容器を用いたものである。この黒鉛
容器と石英ガラスの間に炭素繊維強化炭素材シートをわ
ん曲して形成した筒状体を挿入した容器については、既
に説明したものがそのままこの発明でも適用できる。
【0053】
【作用】本願の発明は、可撓性を有する炭素繊維強化炭
素材シートを用いて円筒体とし、これをシリコン単結晶
引き上げ装置の保温筒の内面に挿入したので、保温筒が
激しい温度から保護されるとともに、炭素繊維炭素材シ
ートの機械的強度が高くてその表面からカーボン繊維が
脱落することがなく、シリコン単結晶の中の炭素濃度を
高くするといったことが回避できるようになった。
【0054】さらに本願の他の発明は、上記と同じ炭素
繊維強化炭素材シートを、シリコン単結晶引き上げ用容
器の黒鉛容器と石英ガラス容器の間隙に挿入するので、
これによれば石英ガラス容器の中の多結晶シリコンが1
400℃を超える高温に加熱されても、黒鉛容器と石英
ガラスが反応してSiCが生成されることが大幅に抑制
されるようになった。このために黒鉛容器縁部のそりを
従来よりも大幅に回避できるようになった。これらによ
って、本願の発明によれば結晶欠陥の少ないシリコン単
結晶を歩留まりよく生産することが出来る装置を提供す
ることが出来るようになった。
【0055】
【実施例】
(実施例1)以下のようにして炭素繊維強化炭素材シー
トを作成した。プリフォームドヤーン法によりプリフォ
ームドヤーンを製造した。これを用いて互いに炭素繊維
の比率が異なるプリフォームドシート(特願昭60−2
76440号)を製造した。このプリフォームドシート
を相互に直交するようにして2層積層した。これを25
00℃で焼成して炭素繊維強化炭素材シートを得た。こ
の炭素繊維強化炭素材シートの特性は次の通りであっ
た。
【0056】 密度 1.6g /cm3 厚さ 1.2mm 曲げ強度 33kgf /mm2 曲げ弾性 8000kgf /mm2 最大曲げ量(限界の径) 直径 300mm 上記炭素繊維強化炭素材シートを円筒状にわん曲し、そ
の端部を当接して円筒体とした。この円筒体を黒鉛容器
と石英ガラス容器の間に挿入して図2に示すようなシリ
コン単結晶引上用容器を作成した。
【0057】この黒鉛容器のサイズは直径496mm、高
さ359mmで、スリットは容器の軸方向に3本等しい間
隔をあけて設けた。また、石英ガラス容器のサイズはこ
れと通常の間隔を設けて挿入出来るような少し小さいも
のとした。
【0058】炭素繊維強化単素材シートの円筒体を引上
げ5回毎に新しいシートと交換しながら、この容器を用
いてシリコン単結晶の引上を行ったところ、黒鉛容器は
60回の使用が可能であった。比較例として炭素繊維強
化炭素材シートを用いない従来のシリコン単結晶引上げ
用容器でシリコン単結晶の引き上げを行ったところ、2
0回で黒鉛容器はそりを生じて使用でなくなった。 (実施例2)実施例1と同様な炭素繊維強化炭素材シー
トで、幅が28mm、長さが350mm、厚さが0.8mm、
密度が1.6g /mm2 、曲げ強さ35kgf /mm2 、曲げ
弾性8000kgf /mm2 の短冊状にしたシートを、上記
と同じ黒鉛容器と石英ガラス容器の間で、しかも黒鉛容
器のスリット部分を含む箇所に、毎回新しいシートに交
換しながら挿入しシリコン単結晶引き上げ用容器を作成
した。この容器を用いてシリコン単結晶の引き上を行っ
たところ、黒鉛容器は50回の使用が可能であった。
【0059】
【発明の効果】以上説明した通り、この発明によれば可
撓性を有する炭素繊維強化炭素材シートを用いて円筒体
とし、これをシリコン単結晶引き上げ装置の保温筒の内
面に挿入して密着させたので、保温筒表面からカーボン
繊維の小片の脱落が防止出来て、得られるシリコン単結
晶中の炭素濃度の増加が回避されて結晶欠陥の少ないシ
リコン単結晶を引き上げることが出来る装置を提供する
ことが出来るようになった。
【0060】さらにこの発明によれば、シリコン単結晶
引き上げ用容器において、炭素繊維強化炭素材シートを
黒鉛容器と石英ガラス容器の間に挿入したので黒鉛容器
が石英ガラス容器のシリコンと反応するのを回避できる
ようになった。
【0061】即ち炭素繊維強化炭素材シートは、通常の
カ−ボンに比較してシリコンと反応し難いので、炭素繊
維強化炭素材シートをここに挿入することで黒鉛容器の
寿命を大幅に延ばすことが出来るようになったものであ
る。これらの改善によってシリコン単結晶引き上げ装置
の性能は一段と向上し、品質良好なシリコン単結晶が歩
留まりよく生産することが出来るようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例になるシリコン単結晶引き上
げ装置の断面図。
【図2】本発明の1実施例になる半導体単結晶引き上げ
用容器の断面図。
【図3】本発明の他の実施例になる半導体単結晶引き上
げ用容器の断面図。
【図4】本発明で用いる1例の炭素繊維強化炭素材シー
トの平面図。
【図5】従来の黒鉛容器が外側にそった状態を示す該容
器の断面図。
【符号の説明】
1…チャンバー、3…回転軸、4…黒鉛容器、5…石英
ガラスルツボ、8…保温筒、9…円筒体、10…シリコ
ン融液、11…引き上げ軸、13…種晶、15…黒鉛容
器、16…石英ガラス容器、17…炭素繊維強化炭素材
シート、18…短冊状炭素繊維強化炭素材シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 祐二 千葉県千葉市花見川区西小中台2−32− 201 (72)発明者 中川 隆夫 埼玉県川口市末広1−17−3 株式会社ア クロス内 (72)発明者 橘 正晴 埼玉県川口市末広1−17−3 株式会社ア クロス内 (72)発明者 山下 美穂子 埼玉県川口市末広1−17−3 株式会社ア クロス内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバー内にシリコン単結晶引き上げ
    用容器を回転自在に支持して該容器内にシリコン原料を
    装填し、該容器外周に設けられたヒータで加熱し、該ヒ
    ータ外周に設けられた保温筒で保温しながら該容器内の
    シリコン原料を溶融し、このシリコン融液に上方から回
    転自在に吊下された種結晶を浸してこれを引き上げる装
    置において、保温筒の少なくとも内周面に炭素繊維強化
    炭素材シートをわん曲して形成した円筒体を挿入したこ
    とを特徴とするシリコン単結晶引き上げ装置。
  2. 【請求項2】 保温筒の少なくとも内周面に円筒体を形
    成して挿入した炭素繊維強化炭素材シートが、軸方向に
    配列されたカ−ボン繊維とこれと交差するカ−ボン繊維
    とから構成されたもので、軸方向に配列されたカ−ボン
    繊維とこれと交差する方向に配列されたカ−ボン繊維の
    比が体積比で1:1.5〜5であることを特徴とする請
    求項1記載のシリコン単結晶引き上げ装置。
  3. 【請求項3】 保温筒の少なくとも内周面に円筒体を形
    成して挿入した炭素繊維強化炭素材シートの厚さが0.
    1〜2.0mmである請求項1記載のシリコン単結晶引き
    上げ装置。
  4. 【請求項4】 保温筒の少なくとも内周面に円筒体を形
    成して挿入した炭素繊維強化炭素材シートの軸方向と横
    方向の弾性率の比が1:0.5〜0.01である請求項
    1記載のシリコン単結晶引き上げ装置。
  5. 【請求項5】 保温筒の少なくとも内周面に円筒体を形
    成して挿入した炭素繊維強化炭素材シートが、その軸方
    向と横方向の弾性率の比が1:0.5〜0.01で、か
    つ横方向における曲率半径が100〜500mmにわん曲
    することができることを特徴とする請求項1記載のシリ
    コン単結晶引き上げ装置。
  6. 【請求項6】 黒鉛容器の内側に石英ガラス容器を嵌め
    込んだシリコン単結晶引き上げ用容器で、黒鉛容器と石
    英ガラス容器の間に炭素繊維強化炭素材シートをわん曲
    して形成した筒状体を挿入したことを特徴とするシリコ
    ン単結晶引き上げ装置に用いる引き上げ用容器。
  7. 【請求項7】 黒鉛容器の内側に石英ガラス容器を嵌め
    込んだシリコン単結晶引き上げ用容器で、黒鉛容器と石
    英ガラス容器の間に縦方向に2以上に分割した炭素繊維
    強化炭素材シートをわん曲して合成された筒状体を挿入
    したことを特徴とするシリコン単結晶引き上げ装置に用
    いる引き上げ用容器。
  8. 【請求項8】 黒鉛容器の内側に石英ガラス容器を嵌め
    込んだシリコン単結晶引き上げ用容器であって、黒鉛容
    器が軸方向に間隔をおいてスリットを設けたもので、か
    つ黒鉛容器と石英ガラス容器の間でしかも黒鉛容器のス
    リットを含む領域に、短冊状の炭素繊維強化炭素材シー
    トを挿入したことを特徴とするシリコン単結晶引き上げ
    装置に用いる引上用容器。
  9. 【請求項9】 炭素繊維強化炭素材シートが、軸方向に
    配列されたカ−ボン繊維とこれと交差するカ−ボン繊維
    とから構成されたもので、軸方向に配列されたカ−ボン
    繊維とこれと交差する方向に配列されたカ−ボン繊維の
    比が体積比で1:1.5〜5であることを特徴とする請
    求項6ないし8のいずれかに記載のシリコン単結晶引き
    上げ装置に用いる引き上げ用容器。
  10. 【請求項10】 炭素繊維強化炭素材シートの厚さが
    0.1〜2.0mmである請求項6ないし8のいずれかに
    記載のシリコン単結晶引き上げ装置に用いる引き上げ用
    容器。
  11. 【請求項11】 炭素繊維強化炭素材シートの軸方向と
    横方向の弾性率の比が1:0.5〜0.01である請求
    項6ないし8のいずれかに記載のシリコン単結晶引き上
    げ装置に用いる引き上げ用容器。
  12. 【請求項12】 炭素繊維強化炭素材シートが、その軸
    方向と横方向の弾性率の比が1:0.5〜0.01で、
    かつ横方向における曲率半径が100〜500mmにわん
    曲することができることを特徴とする請求項6ないし8
    のいずれかに記載のシリコン単結晶引き上げ装置に用い
    る引き上げ用容器。
  13. 【請求項13】 チャンバー内にシリコン単結晶引き上
    げ用容器を回転自在に支持して該容器内にシリコン原料
    を装填し、該容器外周に設けられたヒータで加熱し、該
    ヒータ外周に設けられた保温筒で保温しながら該容器内
    のシリコン原料を溶融し、このシリコン融液に上方から
    回転自在に吊下された種結晶を浸してこれを引き上げる
    装置において、シリコン単結晶引き上げ用容器として黒
    鉛容器の内側に炭素繊維強化炭素材シートをわん曲して
    形成した筒状体を介して石英ガラス容器を嵌め込んだ容
    器を用い、さらに保温筒の少なくとも内周面に炭素繊維
    強化炭素材シートをわん曲して形成した円筒体を挿入し
    て密着したことを特徴とするシリコン単結晶引き上げ装
    置。
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