JPH08268714A - 高分散性アルミナの製造方法 - Google Patents

高分散性アルミナの製造方法

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JPH08268714A
JPH08268714A JP7095927A JP9592795A JPH08268714A JP H08268714 A JPH08268714 A JP H08268714A JP 7095927 A JP7095927 A JP 7095927A JP 9592795 A JP9592795 A JP 9592795A JP H08268714 A JPH08268714 A JP H08268714A
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JP
Japan
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aluminum hydroxide
alcohol
dispersibility
alumina
decomposition method
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JP7095927A
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English (en)
Inventor
Takayuki Tsukada
高行 塚田
Toru Saito
徹 齋藤
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Eneos Corp
Original Assignee
Japan Energy Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】中和分解法により作製した水性水酸化アルミニ
ウムスラリーに、アルコールを添加し、前記水酸化アル
ミニウムを分散させ、その後乾燥することにより分散性
の良いアルミナを製造する。 【効果】中和分解法によりえられた水性水酸化アルミニ
ウムスラリーの乾燥後の固い凝集状態を防ぐことがで
き、また触媒担体製造時の混練工程においての分散性を
良好とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミナ粉末、特に触
媒担体として使用される擬ベーマイト粉末を中和分解法
で作製する際のアルミナスラリーの処理方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】水酸化アルミニウム、オキシ水酸化アル
ミニウム、アルミナ等のアルミニウム化合物は、触媒担
体の原料もしくは製品として広く用いられている。一般
的には、熱安定性に優れ機械的強度に優れるγ−アルミ
ナが、触媒担体としてよく用いられる。これは、ベーマ
イトゲルを焼成することにより製造される。ベーマイト
ゲルは別名擬ベーマイトと呼ばれ、ベーマイトの微結晶
の集合体の水和ゲルであり、一般に、室温以上、pH4〜1
1の条件下で、アルミニウム塩の中和分解法やアルミニ
ウムアルコキシドの加水分解法により作製される。触媒
担体の性状、例えば細孔径、細孔分布、細孔容積、比表
面積、活性、機械的強度等は大きくこの操作条件により
左右される。触媒担体は、擬ベーマイト粉末に硝酸、酢
酸等の解こう剤を含む水溶液を添加し、混練、押出し、
乾燥・焼成の工程を経て、製造される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般的な中和分解法
は、 アルミニウム塩溶液とアルミン酸アルカリ、またはア
ルミニウム塩溶液とアルカリ、またはアルミン酸アルカ
リ溶液と酸を室温以上、pH4〜11の条件になるように混
合する。 により作製されたベーマイトゲルを、必要に応じて
加温、熟成する。 得られたスラリーをフィルタープレス等で濾過し、純
水中に分散させて洗浄する工程を繰り返した後、スプレ
ードライで乾燥し、擬ベーマイト粉末を得る。から成
る。ところが、この中和分解法により作製されたアルミ
ナ粉末(擬ベーマイト粉末)は、乾燥後、固い凝集粒子と
なり、また触媒担体作製時の混練時において硝酸、酢酸
等の解こう剤を含む水溶液中への分散性が悪い。このた
め、中和分解法により作製されたアルミナ粉末から触媒
担体を製造するには固い凝集粒子を粉砕をしなければな
らない。一般に触媒担体は細孔径分布がシャープなほど
好ましいが、固い凝集粒子の擬ベーマイト粉末から触媒
担体を製造する場合には細孔径分布はブロードになって
しまい、また混練時の可塑性が不足し押出し成形が困難
であるという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは中
和分解法のプロセスを見直し、水酸化アルミニウムの分
散性について検討した結果、乾燥後、固い凝集粒子とな
らず容易に分散するアルミナ粉末の製造方法に見出し
た。すなわち、本発明は、中和分解法により作製した水
性水酸化アルミニウムスラリーまたは中和分解法により
作製した水性水酸化アルミニウムスラリーを濾過した水
酸化アルミニウムケーキに、アルコール溶液を添加し、
前記水酸化アルミニウムを分散させ、その後乾燥するこ
とによりアルミナを製造することを特徴とする高分散性
アルミナの製造方法であって、更にはこのアルコール溶
液は、沸点が100℃以上のアルコールを含有するもので
あり、またこのアルミナが擬ベーマイトであることを特
徴とする高分散性アルミナの製造方法を提供するもので
ある。
【0005】
【発明の具体的説明】本発明の構成は、中和分解法に
よるベーマイトゲルの作製 (必要に応じて)加温熟成
後、洗浄、濾過 得られた水性水酸化アルミニウムス
ラリーにアルコール溶液を添加、混合し、分散する
濾過、乾燥 からなる。、、の工程は、一般的な
中和分解法の工程が用いられる。中和分解法は、アルミ
ニウム塩溶液とアルミン酸アルカリ、またはアルミニウ
ム塩溶液とアルカリ、またはアルミン酸アルカリ溶液と
酸を、室温以上、pH4.0〜11.0の条件になるように添加
し混合する方法である。ここでは、アルミニウム塩溶液
としては、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硝酸
アルミニウム溶液等が、アルミン酸アルカリとしてはア
ルミン酸ソーダ等が、アルカリとしては、アンモニア、
苛性ソーダ等が、酸としては、硫酸、塩酸、硝酸等が一
般的に用いられる。生成したベーマイトゲルは、必要に
応じて加温熟成後、一般的な方法で洗浄、濾過する。熟
成後の水酸化アルミニウムスラリーをフィルタープレス
等で濾過してケーキを得て、その水酸化アルミニウムケ
ーキを純水中に分散させて水酸化アルミニウムスラリー
を得る。こうした濾過、純水中への分散を繰り返すこと
により洗浄を行う。
【0006】こうして得られた水性水酸化アルミニウム
スラリーまたは水性水酸化アルミニウムスラリーを濾過
した水酸化アルミニウムケーキにアルコール溶液を添加
し、混合する。このときの水性水酸化アルミニウムスラ
リーまたは水酸化アルミニウムケーキの水分量には特に
制限は無い。しかし、水酸化アルミニウム量が30%より
多いと水酸化アルミニウムスラリーまたは水酸化アルミ
ニウムケーキのアルコールへの分散が困難となり、アル
コール溶液への分散に時間を要し好ましくないない。こ
こで、用いられるアルコール溶液としては、沸点が100
℃以上のアルコールを含んだアルコール溶液である。沸
点が100℃以上のアルコール単独であっても構わない。
沸点が100℃以上のアルコールを含まないアルコール溶
液を用いると、乾燥後、アルミナは固い凝集粒子となっ
てしまい好ましくない。また、沸点100℃以上のアルコ
ールは、水との分散性の良いアルコール(例えば、沸点
100℃未満のアルコール)に含有されていても良い。
尚、水性水酸化アルミニウムスラリーまたは水酸化アル
ミニウムケーキへのアルコールの添加による固い凝集粒
子の発生の抑制は、水酸化アルミニウム表面がアルコー
ルとの接触によりエーテル化し粒子間の結合が抑制され
るものと考えられるが、その詳細は不明である。具体的
に好ましい沸点100℃以上のアルコールとして、1-ブタ
ノール(沸点;117.3℃)、1-ヘキサノール(沸点;157.9
℃)、1-オクタノール(沸点;195℃)、エチレングリコー
ル(沸点;197.9℃)、グリセリン(沸点;154℃(5 Torr))
等がある。その後、振動流動乾燥機、真空乾燥機あるい
はスプレードライ等で80℃〜100℃で乾燥をする。
【0007】
【実施例1】濃度0.5mol/lの塩化アルミニウム水溶液
と濃度0.5mol/lのアルミン酸ナトリウム水溶液との中
和分解法により合成された水酸化アルミニウムをpH6.0
〜8.5、温度80℃で4時間加熱し水酸化アルミニウムを
熟成した。この液をフィルタープレスを用い濾過、洗浄
を行い、水酸化アルミニウム量が約20%の水酸化アルミ
ニウムからなるケーキを得た。このケーキを一部採取し
80℃で乾燥したところ、この粉末はX線粉末回折より凝
ベーマイトであることが確認された。この水性水酸化ア
ルミニウムケーキ10 gを沈降管にとり、1-ヘキサノール
(沸点;157.9℃)を50ml添加した後、ホモジナイザーで
ケーキを分散し、80℃で乾燥した。この乾燥粉1.5 g を
沈降管にとり、0.1N硝酸15mlを添加して分散させた後
純水を添加し50mlとした後、10分間超音波分散し静置
した。72時間静置した後の沈降管の様子を模式的に示し
たものを図1に示す。斜線部が沈降した領域を示す。ま
た、表1に乾燥した粉の粉砕性について示したものを示
す。粉砕性は乳鉢で粉砕することにより、◎;とても柔
らかく粉砕しやすい ○;やや固いが粉砕できる △;
固く粉砕が困難である ×;とても固く粉砕が非常に困
難である の4段階で評価した。
【0008】
【表1】
【0009】乾燥後の粉の粉砕性は、とても柔らかくそ
の粉砕は容易であった。また、図1からわかるように、
粒子は殆ど沈降せず、硝酸液中での分散性が良いことが
わかる。
【0010】
【実施例2】実施例1の1-ヘキサノールを1-ブタノール
(沸点;117.3℃)とし、実施例1と同様に粉砕性、分散
性を評価した。乾燥後の粉の粉砕性は、とても柔らかく
その粉砕は容易であった。また、図1からわかるよう
に、粒子は殆ど沈降せず、硝酸液中での分散性が良いこ
とがわかる。
【0011】
【比較例1】実施例1の1-ヘキサノールを2−プロパノ
ール(沸点;82.4℃)とし、実施例1と同様に粉砕性、分
散性を評価した。乾燥後の粉の粉砕性は、やや固いがそ
の粉砕は可能であった。また、図1からわかるように、
粒子の一部は沈降してしまい、硝酸液中での分散性が悪
いことがわかる。
【0012】
【比較例2】実施例1の1-ヘキサノールを1-プロパノー
ル(沸点;97.2℃)とし、実施例1と同様に粉砕性、分散
性を評価した。乾燥後の粉の粉砕性は、やや固いがその
粉砕は可能であった。また、図1からわかるように、粒
子の一部は沈降してしまい、硝酸液中での分散性が悪い
ことがわかる。
【0013】
【比較例3】実施例1の1-ヘキサノールをエタノール
(沸点;78.3℃)とし、実施例1と同様に粉砕性、分散性
を評価した。乾燥後の粉の粉砕性は、固くその粉砕は困
難であった。また、図1からわかるように、粒子は沈降
してしまい、その上側には粒子が薄く均一に分散してい
る。硝酸液中での分散性が悪いことがわかる。
【0014】
【比較例4】実施例1の1-ヘキサノールをメタノール
(沸点;64.7℃)とし、実施例1と同様に粉砕性、分散性
を評価した。乾燥後の粉の粉砕性は、とても固くその粉
砕は非常に困難であった。図1からわかるように、粒子
は沈降して沈降管の底に溜っており、硝酸液中では分散
性が悪いことがわかる。
【0015】
【比較例5】実施例1の1-ヘキサノールをアセトン(沸
点;56.3℃)とし、実施例1と同様に粉砕性、分散性を
評価した。乾燥後の粉の粉砕性は、とても固くその粉砕
は非常に困難であった。図1からわかるように、粒子は
沈降して沈降管の底に溜っており、硝酸液中では分散性
が悪いことがわかる。
【0016】
【比較例6】実施例1の1-ヘキサノールを硝酸アンモニ
ウム水溶液(濃度;0.02mol/l)とし、実施例1と同様に
粉砕性、分散性を評価した。乾燥後の粉の粉砕性は、と
ても固くその粉砕は非常に困難であった。図1からわか
るように、粒子は沈降して沈降管の底に溜っており、硝
酸液中では分散性が悪いことがわかる。
【0017】
【比較例7】実施例1の1-ヘキサノールを炭酸水素アン
モニウム水溶液(濃度;0.02mol/l)とし、実施例1と同
様に粉砕性、分散性を評価した。乾燥後の粉の粉砕性
は、とても固くその粉砕は非常に困難であった。図1か
らわかるように、粒子の一部は沈降して沈降管の底に溜
っており、その上部には薄く粉が分散している。硝酸液
中では分散性が悪いことがわかる。
【0018】
【比較例8】実施例1の1-ヘキサノールを水とし、実施
例1と同様に粉砕性、分散性を評価した。乾燥後の粉の
粉砕性は、とても固くその粉砕は非常に困難であった。
図1からわかるように、粒子の一部は沈降して沈降管の
底に溜っており、その上部には薄く粉が分散している。
硝酸液中では分散性が悪いことがわかる。
【0019】以上の結果から、中和分解法によりえられ
た水性水酸化アルミニウムスラリーを沸点が100℃以上
のアルコール、例えば1-ヘキサノールや1-ブタノール等
で処理することにより、乾燥後粉砕しやすい粒子を得る
ことができ、また硝酸液中への分散性を良好とすること
ができる。
【0020】
【発明の効果】本発明により、中和分解法によりえられ
た水性水酸化アルミニウムスラリーまたは中和分解法に
よりえられた水性水酸化アルミニウムスラリーを濾過し
た水酸化アルミニウムケーキの乾燥後の固い凝集状態を
防ぐことができ、また触媒担体製造時の混練工程におい
ての分散性を良好とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例、比較例の沈降管の状態を模
式的に示した図である。斜線部が沈降した粒子の領域を
示している。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中和分解法により作製した水性水酸化アル
    ミニウムスラリーまたは中和分解法により作製した水性
    水酸化アルミニウムスラリーを濾過した水性水酸化アル
    ミニウムケーキに、アルコール溶液を添加し、前記水酸
    化アルミニウムを分散させ、その後乾燥することにより
    アルミナを製造することを特徴とする高分散性アルミナ
    の製造方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載のアルコール溶液は、沸点が
    100℃以上のアルコールを含有することを特徴とする高
    分散性アルミナの製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1記載のアルミナが擬ベーマイトで
    あることを特徴とする請求項1または請求項2記載の高
    分散性アルミナの製造方法。
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