JPH08268208A - 側面衝突用一括搭載型エアバッグモジュールと、その車両への取付方法と、そのガスを発生させる方法と、その電力供給及びその診断方法 - Google Patents

側面衝突用一括搭載型エアバッグモジュールと、その車両への取付方法と、そのガスを発生させる方法と、その電力供給及びその診断方法

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JPH08268208A
JPH08268208A JP7096071A JP9607195A JPH08268208A JP H08268208 A JPH08268208 A JP H08268208A JP 7096071 A JP7096071 A JP 7096071A JP 9607195 A JP9607195 A JP 9607195A JP H08268208 A JPH08268208 A JP H08268208A
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David S Breed
デイビッド・エス・ブリード
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Automotive Technologies International Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 横加速度のセンサの作動に対する影響の無い
機械式一括搭載型エアバッグモジュールを提供すること
を主目的にしている。 【構成】 上記目的を解決する本発明の側面衝突用一括
搭載型エアバッグモジュールは、衝突の加速度を検知し
て変位する検知質量部材として、その一部分がハウジン
グ側に支持されその支持点を中心に回動する検知質量片
を組み込んだものである。そして、その車両への取付方
法と、そのガスを発生させる方法と、その電力供給及び
その診断方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセンサ、インフレータお
よびエアバッグ等を一括して内蔵している一括搭載型エ
アバッグモジュールに係わり、特に自動車等の側部から
の衝突の際、確実にエアバッグ展開させて乗員を保護す
る側面衝突用一括搭載型エアバッグモジュールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一括搭載型エアバッグモジュールは、機
械式装置の場合、単一パッケージ内にセンサ、インフレ
ータおよびエアバッグ等のエアバッグ装置の全ての部分
を内蔵し、また電気式または電子式の場合、主電源、及
び診断装置を除く全ての部分を内蔵して自動車等の車両
に搭載される。本来この一括搭載型エアバッグモジュー
ルは、センサ、診断装置および補助電源がエアバッグ等
とは別個に取り付けられる従来のエアバッグモジュール
に比べて信頼性の点でかなりの利点を有する。特に機械
式装置の場合、全ての配線、診断システムおよび補助電
源が不要となりコストの点でかなりの利点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の利点にもかかわらず、一括搭載型エアバッグモジュー
ルは、前面衝突用にだけ使用され、今までは側面衝突用
として使用されていない。前面衝突用として市販された
一括搭載型エアバッグモジュールは、衝突を検知して変
位する球形の検知質量部材の変位方向と垂直に交差する
加速度(横加速度)に対しての感度に問題がある。
【0004】例えば、Thuen の米国特許第4,580,810 号
に開示されている最も一般的な機械式一括搭載型エアバ
ッグモジュールの性能を、この横加速度は、かなり低下
させることが判明している。側部衝突の衝撃は、この過
酷な横加速度を有することが多い。それ故、機械式の一
括搭載型エアバッグモジュールは側面衝突用として広く
採用されていない。
【0005】加えて、Thuen の特許に開示されるような
機械式一括搭載型エアバッグモジュールは、センサをイ
ンフレータの内側に設ける必要があるので、インフレー
タの壁強度の向上が必要となり、そのためエアバッグモ
ジュール全体のサイズと重量が増加することになる。
【0006】そこで、この問題の1つの解決策として、
Breed の米国特許第4,711,466 号に、突き刺し式雷管と
組合わせて衝撃式雷管を使用することにより、センサを
インフレータの外側に設ける機械式一括搭載型エアバッ
グモジュールが開示されている。しかし、このエアバッ
グモジュールは、インフレータの壁に突き刺し式雷管を
収納する孔を設ける必要がある点である。この孔は、イ
ンフレータの壁を弱くし、かつガスを流出させる通路と
なる可能性を生じる。
【0007】更に、側面衝突用として機械式一括搭載型
エアバッグモジュールの使用を不能にする他の欠点は、
その起爆システムがO−リングにより外部から封止され
る点である。この封止方法は、そのモジュールが車内の
ステリングホイール等の外部から保護された位置に取り
付けられるときには所期通り機能するであろうが、その
モジュールが、水、塩分、汚れおよび他の過酷な環境に
さらされることがある車両のドア内に取り付けられる側
面衝突用として使用される場合は、所期通り機能しない
であろう。
【0008】また、側面衝突用一括搭載型エアバッグモ
ジュールとして、電気式機械式および電子式も使用され
ていない。それは、エアバッグを運転者及び同乗者、ま
たは、乗員の前部及び側部等の複数箇所車内に設ける場
合に、一括搭載型エアバッグモジュールは、モジュール
毎に別個のセンサと診断システムを必要とするからであ
る。機械式と対照的に、大部分の車両製造業者により使
用される電子式センサおよび診断システムは高価であ
り、電気式システムに必要とされるこの重複した追加コ
ストにより、信頼性が高いという上記一括搭載型エアバ
ッグモジュールの利点の大部分が失われる。
【0009】更に、電気機械式および電子式一括搭載型
モジュールにおいて、補助電源と診断装置は、エアバッ
グモジュールから離れて取り付けられることが多い。配
線が、衝突中であるがエアバッグの展開前に切断するな
らば、そのシステムは電源が切れてエアバッグを展開で
きなくなる。これは、配線をドアの内側に沿わせる必要
がある場合の側面衝突において、より発生しやすいよう
である。この理由のために、電気機械式および電子式一
括搭載型モジュールは、側面衝突用として広く採用され
ていない。
【0010】加えて、車両のドア内にエアバッグシステ
ムを取り付けるために利用できる空間は、非常に限定さ
れることが多いので、エアバッグモジュールをできるだ
け小さくすることが望まれる。従来のガス発生装置は、
ガス発生剤として、アジ化ナトリウムを使用している。
このガスは、搭乗者のコンパートメント内に流出させる
必要がある。流出させないならば、ガスの温度が高くな
り、かつ燃焼の生成物が二酸化炭素のような毒性化合物
を含有することがあるからである。そのため、このガス
を搭乗者コンパートメント内に排気した時に、搭乗者を
火傷させないように、また、搭乗者がこの吸い込んでも
大丈夫なように、ガスを冷却して燃焼の毒性生成物であ
る酸化ナトリウムを除去し、かつ十分に濾過することを
必要とする。
【0011】最後に、前面衝突用としての一括搭載型エ
アバッグモジュールの使用が、最終的には無くなるであ
ろうと思われる。それは、車内の乗員がシートベルト等
を着用して通常の姿勢でいるならば、エアバッグの作動
が必要な大部分の衝突を一括搭載型エアバッグモジュー
ル内のセンサのみで検知できるであろう。しかし、研究
者は、一括搭載型エアバッグモジュール内のセンサのみ
では、エアバッグの作動が必要な衝突を車内で適時に検
知できないこと、及びこれにより、衝突ゾーンに別のセ
ンサを取り付ける必要があることを信じている。それ
故、前面衝突用としての一括搭載型エアバッグモジュー
ルの使用が、最終的には無くなるであろうと思われる。
【0012】しかし、上記のような問題は、側面衝突に
は当てはまらない。その主な理由は、自動車が圧潰する
場合以外に車両内の箇所に有意な徴候がない場合でも側
面衝突用センサは、ほんの数ミリ秒で起動しなければな
らないことである。そのため側面衝突用エアバッグモジ
ュールは、圧潰ゾーンに取り付けられ、また一般にそれ
専用のセンサを有する。この点においても、側面衝突に
一括搭載型エアバッグモジュールを使用することが適し
ている。
【0013】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その主な目的と利
点は以下の通りである。 1.衝突の加速度を検知して移動する可動質量体を有す
るセンサの利点を組み込んで低コストでコンパクトなシ
ステムを実現した側面衝突用一括搭載型エアバッグモジ
ュールを提供することにある。 2.横加速度のセンサの作動に対する影響を無くすため
に、回動可能にその一部分がハウジング側に支持されて
いる検知質量片を組み込んだ機械式一括搭載型エアバッ
グモジュールを提供することにある。 3.一括搭載型エアバッグモジュールのインフレータ部
分からセンサ部分へのインフレータガスの漏れを最小に
して、付随する問題を最小にする方法を提供することに
ある。 4.車両側部の圧潰を検知してエアバッグの展開を起爆
する検知質量片を利用する側面衝突用一括型エアバッグ
モジュールを提供することにある。 5.外部力をエアバッグモジュールの起動に使用させな
がら、一括搭載型エアバッグモジュールを密封する方法
を提供することにある。 6.エアバッグガスを車両のドアパネルまたは側部パネ
ル内に排気するように考慮し、そのため、そのように排
気しなければ毒性生成物は発生させる高温のガスと推進
剤を使用できるようにして、一層コンパクトにした側面
衝突用一括搭載型エアバッグモジュールを提供すること
にある。 7.検知質量片へ力を加える片持ちばり式撃針バネを利
用することにより、構造を単純化した機械式エアバッグ
モジュールを提供することにある。 8.エアバッグモジュールの全体のサイズを小型化し、
かつ従来のインフレータ構造を使用できるように、イン
フレータハウジングの外側であるが、それと一列をなし
て取り付けられる薄形のセンサハウジングを有する機械
式エアバッグモジュールを提供することにある。 9.信頼性の高い側面衝突用電気機械式一括搭載型エア
バッグモジュールを提供することにある。 10.信頼性の高い側面衝突用電子式一括搭載型エアバ
ッグモジュールを提供することにある。 11.電気式一括搭載型エアバッグモジュール用の電源
をドア内の他の構成部材から得て、それによりエアバッ
グモジュール用の別個の配線の必要量を最小にする方法
を提供することにある。 12.電源、及び診断装置とを内蔵する単純化された電
気式一括搭載型エアバッグモジュールを提供することに
ある。 13.エアバッグモジュールを所定位置に取り付ける際
等の好ましくない展開に対する安全性を高めるために、
センサを車両上に取り付けた後であってインフレータが
取り付けられる前にセンサを起動できるようにした一括
搭載型エアバッグモジュールの構造体を提供することに
ある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決する本発
明の側面衝突用一括搭載型エアバッグモジュールは、衝
突の加速度を検知して変位する検知質量部材として、そ
の一部分がハウジング側に支持されその支持点を中心に
回動する検知質量片を組み込んだものである。更に、雷
管をセンサハウジング内に設け、前記センサハウジング
の外壁に隣接するインフレータハウジング内の空洞に高
感度の配合剤を挿入した隔壁起爆型である。また、イン
フレータハウジング内の突き刺し式雷管への撃針用の孔
のサイズが、インフレータからセンサ中に流出するガス
の全量がエアバッグを膨らませるのに使用されるガスの
量に比べて少ないように決めるられているものもある。
加えて、ここに開示される一括搭載型エアバッグモジュ
ールの取付は、ガスを搭乗者コンパートメント内に排出
しないように、車両のドアパネルや側部パネル内、また
は車両の他の側部の区域中へ排気させるよう対策が講じ
られている。そして、ニトロセルロースのような推進剤
が使用されている。
【0015】簡単に言うと、本発明の一括搭載型エアバ
ッグモジュールは、回動可能な検知質量片と、衝突によ
る加速度を検知して回動した前記検知質量片の変位を感
知する手段と、封止されたハウジングと、エアバッグを
膨らませるガスを発生するインフレータと、エアバッグ
と、エアバッグモジュールの取り付け手段とから構成さ
れる。
【0016】
【作用】前記検知質量片を使用すると、現行の機械式エ
アバッグモジュール、例えば、Thuen特許の球形の
検知質量部材のような、横加速度の影響が無くなり、確
実にセンサは作動する。前記隔壁起爆型の場合は、セン
サハウジング内の雷管からの衝撃が、インフレータハウ
ジング内の高感度の配合剤に伝わり、インフレータが起
爆するので、Breedの特許第4,711,466号
におけるようなインフレータハウジングの壁内の撃針用
孔によるインフレータハウジングの強度の劣化をまねく
ことが無い。インフレータハウジング撃針用の孔のサイ
ズが、前記の如く決められると、エアバッグモジュール
全体の密閉度を高める。更に、ガスを搭乗者コンパート
メント内に排出しないようにすると、ガスを高温で使用
でき、また毒性燃焼生成物を生成するニトロセルロース
のような推進剤の使用が可能となり、この相乗効果によ
り、一括搭載型エアバッグモジュールのサイズ、重量お
よびコストが削減される。
【0017】
【実施例】図1は、搭乗者を側面衝突において保護する
ために、車両の側部へ取り付ける機械式一括搭載型エア
バッグモジュールからインフレータ及びセンサ部分を取
り外した透視図を示す。図2は、図1の2−2線断面図
である。2つの図において、同一の番号は同一の部分を
指す。一般に100で示されるエアバッグモジュール
は、エアバッグ110、インフレータ、取り付け用板1
03およびセンサ140を備える。センサ140は、回
転自在の検知質量片141と、及びこの検知質量片14
1を図2に示される静止位置へ向けて引張り、かつ以下
に説明するように突き刺し式雷管122の起爆に必要な
エネルギーを撃針143へ与える二重動作を実施する片
持ちばり式撃針バネ142とを備える。検知質量片14
1は、通常撃針バネ142と係合し、衝撃を検知して検
知質量片141が検知角度を回転したときにその撃針バ
ネ142を離脱する撃針バネ保持部144を備える。
【0018】検知質量片141は、丁番145を通して
センサハウジング101へ接続される。センサハウジン
グ101は、ハウジング壁部146、148、ならび
に、上端カバー150と、下端カバー151とにより形
成される。前記下端カバー151はインフレータ120
の上部材121の上面に取り付けられている。センサハ
ウジング101は、空気が充填され、かつ周囲の温度ま
たは圧力に関係なく一定の空気密度を維持するように封
止される。センサハウジング101は、後述の理由のた
めに、壁147、148と検知質量片141との間の隙
間152を慎重に調整できるように、単一のインサート
成形作業で、丁番145と共に成形される。
【0019】インフレータ120は、突き刺し式雷管1
22、ガス発生室123、ガス発生剤124および一連
の冷却および濾過スクリーン125から成る。図1およ
び2に示される特定の構造において、突き刺し式雷管1
22は、起爆器収納室126の内側に設けられる。その
センサハウジング101内の起爆器収納室126は、イ
ンフレータの上部材121及び下部材129により形成
される。この起爆器収納室126の上方であるインフレ
ータの上部材121の内側にある小さいオリフィス12
7は、撃針143がその雷管122に入り起爆するよう
に、開けられたままになっている。突き刺し式雷管12
2は、起動に25インチ−オンス未満のエネルギーを必
要とする最も感度の高い突き刺し式雷管クラスから選ば
れる。戦時に大量に製造された標準M55軍用起爆薬
は、このクラスの一種である。尚、本発明において、雷
管は、雷管と起爆薬の両方を表すのに使用される。ガス
発生剤124が燃焼してエアバッグ110を膨らませる
間に若干のガスが小さいオリフィス127からセンサ1
40に流入するが、そのオリフィス127の面積は、発
生したガスが通過してエアバッグへ流入する出口オリフ
ィス128の面積の1%未満であるため、発生したガス
の5%未満がセンサへ140流入することになる。当然
ながら大きいオリフィスも使用できるであろうが、全て
の事例において、センサ140へ流入するガス量は、発
生したガス量の10%未満である。しかしながら、この
ガスは高温であるので、センサ140を破壊し、ドア中
に漏洩する。ガスがインフレータ120からセンサ14
0へ流入するのを防止するためには、後述する隔壁起爆
型モジュールを使用するとよい。
【0020】上記構造の装置の作動について説明する。
作動中、検知質量片141、その動作が撃針バネ142
とガス圧力により抑制されながら、加速度の影響の下に
矢印の方向にセンサハウジング101内で丁番145を
中心に回転する。十分に回転すると、撃針143および
撃針バネ142が離脱し、撃針143が突き刺し式雷管
122まで移動して、起爆配合剤130を燃焼かつ起爆
する。一般的に硼酸カリウムニトレートから成る起爆配
合剤130は、ついでガス発生剤124を起爆し、ガス
発生剤124は燃焼してガスを発生する。次に、インフ
レータ120のオリフィス128を通り膨張可能なバッ
グ110に流入し、そのバッグを膨らませる。
【0021】図1及び図2に示される実施例において、
突き刺し式雷管122は、インフレータ120の中心に
位置決めされている。これは、大部分の運転者側のイン
フレータ構造体における電気式雷管にとり好都合な位置
である。センサ140はインフレータ120に隣接し、
かつそれと一列をなして設けられるので、インフレータ
120のサイズ、複雑性および重量を最小にする従来の
インフレータ構造体を使用できる。検知質量片141
は、ほぼ正方形であり、またセンサ101は、インフレ
ータ120係合するように円形にされる。尚、図1及び
図2には、ガス発生剤を使用したインフレータが図示さ
れているが、当然ながら、貯蔵ガスまたはそれらの複合
剤(貯蔵ガスとガス発生剤との組合わせ)などの他の技
術による燃焼推進媒体は、本発明の内容から逸脱するこ
となく使用できるであろう。
【0022】図3乃至図5は、Thuenの米国特許第
4,580,810号に示されている従来の機械式一括
搭載型エアバッグモジュールに本発明を適応した例であ
る。図3乃至図5において、338はセンサハウジン
グ、341は検知質量片、D軸358は軸、検知質量片
とD軸とを取り付ける取り付けレバーアーム356、4
70はボール、360はバネ、339はカバーである。
【0023】図3は衝突前であり検知質量片341の静
止状態を示している。図4は、衝突時であり、ボール4
70上で作動するバネ360からのトルクの下に、検知
質量片341が回転している。図5は、図4の5−5線
断面図であり、検知質量片341の形状を示す。
【0024】図3に示すように、検知質量片341は、
カバー339によりセンサハウジング338内に保持さ
れ、D軸358と共に回転する。この回転は、図5に示
すように、D軸358の一部を形成するピボット371
およびピボット板370により容易になる。このように
して検知質量片341は、センサハウジング338へ丁
番付けされるので、丁番付けされている点を中心に回転
移動ができ、これは垂直に交差する軸方向の加速度の影
響を感じさせない。この実施例において、質量片34
1、レバーアーム356、ボール470、ピン469お
よびD軸358は全て一体で製造されるので、組立体の
コストを削減する。当然ながら、それらは、個別部分と
して製造されて、組立てることもできる。
【0025】D軸358が十分な角度を回転すると、そ
れは、米国特許第4,580,810号に示されている
同様の方法で撃針336を離脱する。検知質量片341
の動作を制動しないように、検知質量片341が回転す
るときの空気の流通抵抗を最小にするように、検知質量
片341とセンサハウジング338との間の隙間を十分
に大きする。当然ながらこの実施例において、検知質量
片341は、上記の図1および2に示される方法で空気
により質量片の動作を制動させるように、構造を変える
こともできる。
【0026】ところで、図3〜5に具体的に示されるセ
ンサは、米国特許第4,580,810号に示さるよう
に、インフレータのハウジング内に収納されるように設
計されている。
【0027】図6および図7にセンサハウジングと、イ
ンフレータハウジングが別体であるものを示す。インフ
レータハウジングとして、電気作動式起爆器が通常使用
される標準電気式インフレータのものを使用し、電気作
動式起爆器の代わりに突き刺し式雷管691を設置す
る。標準電気式インフレータのハウジングは、既に幾つ
かのインフレータ製造業者が、工具や製造設備へかなり
の投資をしており、安価に手に入る。また、その強度
は、それらをインフレータに使用したエアバッグ装備の
車両が数億マイルに渡り走行した結果、かなり信頼性の
高い統計が蓄積されている。
【0028】図6において、600はセンサを示す。質
量片641は、通常片持ちばり式押圧バネ662により
図6に示す位置を維持している。衝突が起きると、質量
片641は、図7に示すように、片持ちばり式押圧バネ
662による力に111センサハウジング630内で回
転する。十分に回転すると、上記図3に示すしたセンサ
と同様な仕方で、質量片641は、D軸658が撃針6
36を離脱する。
【0029】一旦離脱すると撃針636は、撃針バネ6
35により推進させられ、雷管691に突き当たりエア
バッグの展開を起爆する。オリフィス692を有する座
金は、雷管691の上端に設けられて、ガス発生剤が燃
焼中にインフレータ690からガスが漏れるのを最小に
する。このようにセンサハウジングと、インフレータハ
ウジングが別体であると、センサ600は、上に引用し
た特許に記載されたような強力な材料で製造する必要は
ない。
【0030】図6及び図7に示した上記一括搭載型モジ
ュールの車両取付例を説明する。センサ600、および
エアバッグとインフレータ690は、車両に取り付けら
れるまで個別のままにされる。ステアリングホイール等
に取り付けられる場合は、センサ600は、適切な器具
(図示されない)を使用して、ハンドルが車両に取り付
けられてからハンドルへ取り付けられる。ついでインフ
レータ690、エアバッグ等のエアバッグ部材が、ハン
ドルへ組み込まれる。この場合にセンサ600は、車両
に取り付けられた後に起動ネジ670によって起動可能
な状態になる。インフレータ690は、センサ600が
車両に取り付けられた後に始めてセンサ600と接触す
るので、設置前に不用意な起動の可能性を最小にする。
【0031】センサ600を起動可能な状態にするに
は、センサ600をハンドルに取り付けてから起動ネジ
670を回転させて、センサハウジング630内の起動
ネジ収納室674内にねじ込む。これにより、保持シリ
ンダー673が図左に移動し、撃針636を固定してい
た固定ボール675が撃針636の作動を阻止するのを
解除する。ボール675が撃針636を阻止している限
り、質量片641が回転しても、撃針636は離脱しな
いし、またセンサ600は起動されない。図示されない
別の器具を使用して、起動ネジ670が不起動位置にな
い限り、センサ600のハンドルへの組み込みおよび取
り外しを防止できる。また起動ネジ670の頭部680
とインフレータ690の表面との間の干渉により、セン
サ600が起動可能な状態にされるまで、インフレータ
690およびエアバッグのハンドルへの組み込みが防止
される。このように安価な標準インフレータのハウジン
グを僅かに変更するだけという非常に簡単な仕方で、安
価な機械式一括搭載型エアバッグモジュールが製造でき
る。
【0032】図8は、隔壁起爆型の機械式一括搭載型エ
アバッグモジュールを示す断面図である。図1および図
2において雷管は、インフレータハウジング内に設けら
れているが、図8において雷管は、センサハウジング内
に設けられている。
【0033】この場合に突き刺し式雷管822は、むし
ろセンサ840の部分であり、その雷管が撃針842に
より起爆されると、インフレータハウジング壁821の
片側に衝撃を生じ、その衝撃はその壁を通して伝達さ
れ、空洞805内に設けられた衝撃検知火工配合剤82
9と相互作用する。この隔壁起爆の方法及び特定の火工
配合剤の配合は、それが軍用装置に適用されている分野
の通常の技術者にとり周知のものである。しかしなが
ら、そのようなシステムは、エアバッグモジュールに使
用されていなかった。このようにして、センサハウジン
グとインフレータハウジングとの間に孔を設ける必要を
無くし、またガスが、インフレータからセンサへ漏れる
のを防止する。
【0034】図9(a)乃至図11(b)は、圧潰検知
起動型の一括搭載型エアバッグモジュールを示す図であ
る。図9(a)において、衝突発生前の状態における圧
潰検知起動型の一括搭載型エアバッグモジュールの透視
図を示す。この実施例において、衝突が起きると、車両
のドア外板または側方外板が圧潰され、そこでその外板
が図示されない湾曲した衝突板へ衝突し、ついでその板
がセンサ缶970へ衝突し、その結果、センサ缶970
の外部カバー951が変位する。外部カバー951は、
僅かに球形をした形状を有するので、プッシャー部材9
79を通して、レバー971を図上方に押しつける。つ
いでレバー971は、センサハウジング901への取り
付け点972の周りを回転する。そして、レバー973
も丁番978のためにセンサハウジング901上のピボ
ット点974の周りを回転する。このレバー973の回
転により、レバー973の端部975は、センサハウジ
ング901から引き出される。レバー973の端部97
5は、衝突の生じていない通常時は、それが検知質量片
941を回り止めし、かつ検知質量片941が撃針バネ
942の離脱に必要な程度まで回転するのを防止してい
る。かくして、センサが衝突からの圧潰を受けるまで、
エアバッグモジュールは展開できない。レバー971お
よ973は、丁番978により互いに結合された一体の
ものとして製造できる。この場合にその丁番は、鋳造ま
たは打ち抜き加工、もしくはミリング加工により形成で
きるであろう。当然ながら、この2個のレバー971及
び973は一体でなくて別体でもよい。尚、図9(b)
は、図9(a)の端部975部分の拡大図である。
【0035】これは、確実に圧潰検知してセンサを起動
させる圧潰検知型起動システムを提供するものである。
圧潰検知型起動システムは、衝突時に常に存在する圧潰
と速度の変化という2つの環境状態の発生を必要とす
る。多くの車両の場合、展開が必要なときに圧潰がセン
サに到達しないことがある。例えば、2つのエアバッグ
モジュールが車両の前後に使用される場合において、後
部シートのエアバッグモジュールは、適時に圧潰を検知
しないことがある。しかし、本発明の圧潰検知起動シス
テムは、圧潰を検知する外部カバー951が、衝突時に
発生しやすい衝撃板による妥当な方向からの衝撃に応答
し、かつそれをセンサの起動システムに確実に伝える。
【0036】また、図9(a)に示される起動システム
は、衝突が生じるときの代わりにセンサを車両に取り付
けた後にセンサの起動を可能な状態にする場合にも使用
できるであろう。この場合、湾曲した衝撃板は不要であ
り、また外部カバー951のたわみは、取り付け工程
中、またはそのシステムの取り付け後の別個の作業によ
り生じるであろう。
【0037】図10(a)及び図11(a)は、図9
(a)の10−10線断面図である。図10(b)及び
図11(b)は、それぞれ図10(a)及び図11
(a)の端部975部分の拡大図である。図10(a)
及び図10(b)において、レバー973の端部975
が車両の衝突によりセンサハウジングの孔904から移
動した後であるが、センサの検知質量片941が移動し
始める前の状態を示す。図11(a)及び図11(b)
において、センサの検知質量片941は移動し、撃針バ
ネ942が離脱し、エアバッグの膨張を起動させた後の
検知質量片941を示す。
【0038】検知質量片941の動作は、上述のように
空気を検知質量片941とセンサハウジング901との
間に流さなければならないという要求事項により制動さ
れる。当然ながら、磁気制動のような他の制動方法も使
用できる。
【0039】図9(a)の場合においてセンサは、絞り
工程により成形される金属のセンサ缶970により全体
が囲まれる。そのセンサ缶970は、ウレタンまたはエ
ポキシ配合物のような構造用接着剤を使用してインフレ
ータへ取り付けられる。このようにしてセンサは、密封
される。
【0040】ここで使用される用語の密封とは、有意の
量の水分または他の汚染物を一括搭載型エアバッグモジ
ュールの内部へ流入させないし、さらに車両の使用期間
を通して5%を越えるガス密度の変化を生じるようなガ
ス量をセンサハウジング中へ流入またはそこから流出さ
せない封止を意味する。各車両製造業者は、加速寿命試
験装置に加え、この定義に従ったセンサシール試験を行
っている。この定義において、従来の一般的なO−リン
グは密封性を有しないが、適切に設計されたプラスチッ
クおよび金属溶接シール、ならびにエポキシおよびウレ
タンシールは密封性を有する。
【0041】図12は、側面衝突用エアバッグモジュー
ルの透視図である。エアバッグのガス抜き部のドアパネ
ル内への設置およびインフレータガスの車両ドア中への
排気を図示し、また侵入してきた車両との衝突点を側面
衝突用一括搭載型エアバッグモジュールのセンサに適時
に伝えるように調整するプッシャー板1201の使用を
示す。
【0042】プッシャー板1201は、この図において
主構造用ドアビーム1202へ取り付けられているが、
他の取り付けシステムも実施可能である。衝突車両の搭
乗者コンパートメントへの侵入、そして、搭乗者との接
触を生じやすい側方部分において、プッシャー板120
1は、衝突時の側面衝突中、センサに衝突してセンサが
エアバッグを展開し始めるまで、実質的にひずまない形
状に保たれる。この実施例において、ニトロセルロース
のような非ナトリウム系アジ化物が使用され、またその
ガスは、一対のオリフィス1220を通してドア中に排
気される。
【0043】図13は、電気機械式センサを使用する側
面衝突用一括搭載型エアバッグモジュールの断面図であ
る。電気機械式センサは、機械的またはリードスイッチ
等の磁気的手段のスイッチが開状態である第1の静止位
置から、機械的またはリードスイッチ等の磁気的手段の
スイッチを閉状態にする第2の起動位置まで、検知質量
片が移動して衝突を検知するセンサである。
【0044】図14は、電子式センサを使用する一括搭
載型側面衝突用エアバッグモジュールの断面図である。
電子式センサは、検知質量片の変位が、通常電子回路中
に設けられるマイクロプロセッサで電子的に増幅され、
一般に連続的な監視が可能なセンサである。電子式セン
サは、ここに1401として示されるひずみ計または圧
電素子が通常利用される加速度計として一般に使用され
る。最新の加速度計は、マイクロ機械加工されて、電子
チップ上に他の素子と共に組合わせられることがある。
電子式センサにおける検知質量片の変位はミクロンで測
定されるのに対し、電気機械式センサにおいて検知質量
片の変位は、ミリメートルで一般に測定され、電子式セ
ンサにおける検知質量片の変位よりもはるかに大きい。
この点において、電子式センサはセンサの小型を図るの
に有用である。尚、ここで使用される用語の電気式と
は、電気機械式および電子式システムの両方を含むこと
を意味する。
【0045】図15は、電気機械式または電子式の側面
衝突用一括搭載型エアバッグモジュールの概略配線図で
ある。1500で一般に示される一括搭載型エアバッグ
モジュールは、センサハウジング1540と、エアバッ
グ及びインフレータを収納するインフレータハウジング
1510を内蔵する。センサハウジング1540は、セ
ンサ1541、診断装置1542、エネルギー貯蔵コン
デンサ1543、及び配線が短絡した場合にコンデンサ
の偶然の放電を防止する一対のダイオード1515を内
蔵する。この診断装置1542は、配線1501により
診断監視回路1560へ、かつ配線1503により車両
電池へ電気的に接続される。またそれらは、配線150
2により車両接地部へも接続される。センサ1541、
診断装置1542および電源用コンデンサ1543は、
配線1505〜1507により起爆器1512へ接続さ
れる。
【0046】最も単純な構成において診断監視回路15
69は、事故の場合、例えば配線1501〜1504の
いずれかが切断された場合にインフレータを起爆するに
足る電圧がコンデンサ1543にあるかを点検する。こ
の場合、一括搭載型モジュールへの診断内部回路は必要
ないであろう。より精巧な装置の場合、診断装置154
2は、起爆器の抵抗が許容値内であったか、補正は適正
であったか(自己検査により)、および主センサは不用
意に閉じられなかったかを点検する。それは、主セン
サ、副センサおよびエアバッグの展開と全てが適切なシ
ーケンスで生じたことの記録、および将来の調査目的の
ために、この情報と他の情報の記録にも使用できるであ
ろう。機能不良の場合に診断装置は、コンデンサが十分
に充電されていなかったという信号を監視回路へ送るの
みであろう。
【0047】特に広い部位を通して任意の箇所に生じる
ことがある側面衝突の場合において、エアバッグの確実
な展開を得るための改良点は、診断装置および補助電源
を一括搭載型エアバッグモジュール内に設けることによ
りかなり達成される。例えばドアヒンジが取り付けられ
たピラー部の細いポールへの衝突は、センサが事故を検
出する前にエアバッグモジュールから車両用電源までの
配線を切断し、エアッグが展開しないかもしれない。し
かし、診断装置および補助電源をモジュール内に有する
一括搭載型エアバッグモジュールの場合は、このような
危険性がかなり少ない。
【0048】このようなセンサ、診断装置および補助電
源をモジュール内に有する一括搭載型エアバッグモジュ
ールと同じような利点は、これらの1つ以上の構成ユニ
ットが一括搭載型モジュールと密接した第2のモジュー
ル内に設けられる場合にも、勿論得ることができる。し
たがって、電気機械式または電子式一括搭載型モジュー
ルの目的のために、ここに使用される用語の「一括搭載
型エアバッグモジュール」または「一括搭載型エアバッ
グシステム」は、センサ、診断装置および補助電源を備
える1つ以上の構成ユニットがエアバッグモジュールか
ら離されるが、それに密接する場合を含む。例えば、セ
ンサおよび補助電源は、ハンドルに取り付けるシステム
の場合、ハンドル上に取り付けられるであろうし、また
側面衝突ドアに取り付けるシステムの場合、ドア内に取
り付けられるであろう。一方、従来の電気式または電子
式システムにおいて、センサ、診断装置および補助電源
は、シートの下または計器盤内のような搭乗者コンパー
トメントの一般に中央にある従来位置でエアバッグモジ
ュールから離れて取り付けられていた。
【0049】補助電源を一括搭載型エアバッグモジュー
ル内に設けることにより、配線は一層自由に取り付けで
きる。例えば、ハンドルに取り付けるシステムの場合に
電力は、標準の警笛スリップリングシステムを通して得
ることができるので、従来の運転者エアバッグモジュー
ルでは、現在使用されているリボンコイルの必要性が無
くなる。側面衝突用装置の場合、補助電源充電用の電力
は、電動ウインドウまたはドアロック回路のような従来
の電源から送られることができる。エアバッグモジュー
ルで現在使用されている非常に低い抵抗の、かくして高
品質の回路とコネクタは必要とされない。というのは、
間欠または高抵抗の電源でも、コンデンサの充電には十
分であり、また充電の存在は上述したように診断される
からである。
【0050】尚、この開示において用語のコンデンサ、
電源および補助電源は、互換可能に使用されてきた。ま
た再充電可能な電池のような他のエネルギー貯蔵装置
は、コンデンサの代わりに使用できる。したがって、こ
の開示および上記の請求範囲の目的のために、用語のコ
ンデンサは、エネルギーを供給してインフレータを起爆
する目的のために電気エネルギーを貯蔵できる素子を意
味するのに使用される。インフレータの起爆は、エアバ
ッグへのガスの充電が開始される工程を意味する。イン
フレータは、エアバッグを膨らませるガスを生成する純
粋の火工剤、貯蔵ガスまたは複合剤もしくは他の装置で
もよい。
【0051】図16は、2ドア式車両の側部への2個の
一括搭載型エアバッグモジュール1601及び1602
の好ましい取り付けを示す側面図である。モジュール1
601は、ドアの内側へ取り付けられ、一方、モジュー
ル1602は、後部に着座している搭乗者を保護するた
めに、内側と外側のサイドパネルの間に取り付けられ
る。各モジュールは、それ自体のセンサを有し、また電
気式の場合、それ自体のコンデンサ電源と診断回路を有
する。
【0052】幾つかの好ましい実施例が図示されかつ上
述されたが、上記部材と同一の機能を実施できる他の構
成部材、他の形状、材料および異なる寸法を使用した組
合わせも可能である。例えば、バネは、図1に示される
実施例の場合のバネと同一である必要はなく、また磁石
は、図示された機械式の実施例中の幾つかはバネの代わ
りに使用できるかもしれない。したがって本発明は、上
記の実施例に限定されるものではく、上記の請求の範囲
により定まるものである。
【0053】
【発明の効果】このように本発明の側面衝突用一括搭載
型エアバッグモジュールは、現行の機械式エアバッグモ
ジュールの球形の検知質量部材の代わりに、一部分がハ
ウジング側に支持されその支持点を中心に回動する検知
質量片を使用して、横加速度の影響を無くし、確実にセ
ンサは作動させる。前記隔壁起爆型の場合は、センサハ
ウジング内の雷管からの衝撃を、インフレータハウジン
グ内の高感度の火工配合剤に伝えることにより、インフ
レータが起爆するので、インフレータハウジングの壁内
に撃針用孔を設ける必要を無くし、撃針用孔によるイン
フレータハウジングの強度の劣化を防止する。
【0054】また、インフレータハウジングに撃針用の
孔が設けられている場合は、撃針用の孔のサイズを、イ
ンフレータからセンサ中に流出するガスの全量がエアバ
ッグを膨らませるのに使用されるガスの量に比べて少な
くするように決めてエアバッグモジュール全体の密閉度
を高める。更に、ガスを搭乗者コンパートメント内に排
出しないようにすることにより、ガスを高温で使用でき
るようにし、また毒性燃焼生成物を生成するニトロセル
ロースのような推進剤の使用を可能にして、この相乗効
果により、一括搭載型エアバッグモジュールのサイズ、
重量およびコストを削減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の機械式一括搭載型エアバッグモジュー
ルからインフレータ及びセンサ部分を取り外した透視図
を示す。
【図2】図1の2−2線断面図である。
【図3】本発明の他の機械式一括搭載型エアバッグモジ
ュールを示す断面図である。
【図4】図3の検知質量片341が回転している図であ
る。
【図5】図4の5−5線断面図である。
【図6】本発明の他の機械式一括搭載型エアバッグモジ
ュールを示す断面図である。
【図7】図6の検知質量片641が回転している図であ
る。
【図8】本発明の隔壁起爆型一括搭載型エアバッグモジ
ュールを示す断面図である。
【図9】本発明の圧潰検知起動型の一括搭載型エアバッ
グモジュールを示す図である。
【図10】図9(a)の10−10線断面図である。
【図11】図9(a)の10−10線断面図である。
【図12】本発明の一括搭載型エアバッグモジュールの
ドアパネル内への取付を示す透視図である。
【図13】本発明の電気機械式側面衝突用一括搭載型エ
アバッグモジュールの断面図である。
【図14】本発明の電子式側面衝突用一括搭載型エアバ
ッグモジュールの断面図である。
【図15】本発明の側面衝突用一括搭載型エアバッグモ
ジュールの概略配線図である。
【図16】本発明の2ドア式車両の側部への取り付けを
示す側面図である。
【符号の説明】
100 エアバッグモジュール 101 センサハウジング 103 取付板 110 エアバッグ 120 インフレータ 121 インフレータの上部材 122 雷管 123 ガス発生室 124 ガス発生剤 125 濾過スクリーン 126 起爆薬収納室 127 オリフィス 128 出口オリフィス 129 インフレータの下部材 130 起爆薬 140 センサ 141 検知質量片 142 撃針バネ 143 撃針 144 撃針バネ保持部 145 丁番 146 壁 148 壁 150 上端カバー 151 下端カバー 152 隙間

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 前輪及び後輪を有する乗物に対する側面
    衝突用一括搭載型エアバッグモジュールであって、(a)
    センサハウジングと、(b) 前記センサハウジング内に設
    けられ、前記センサハウジングにかかる加速度に対応し
    て前記センサハウジングに対して相対移動可能な質量部
    材と、(c) エアバッグと、(d) 前記エアバッグを膨張さ
    せるための膨張手段と、(e) 衝撃の加速度によって移動
    する前記質量部材に応答して所定のしきい値を越えると
    前記膨張手段を始動させる始動手段と、(f) 前記乗物の
    サイドドアと、前後輪の中心間に位置する車両の側部の
    少なくとも一つに、前記乗物の側部に対する衝撃を検知
    して前記エアバッグを膨張させる方向に前記側面衝突用
    一括搭載型エアバッグモジュールを取り付ける手段とを
    備えてなる側面衝突用一括搭載型エアバッグモジュー
    ル。
  2. 【請求項2】 エアバッグによる乗員保護システムであ
    って、(a) 膨張可能なエアバッグと、(b) ハウジングと
    該ハウジング内のガス発生剤と、前記ハウジングを覆う
    前記エアバッグの内部に至る流体通路を備えたインフレ
    ータと、(c) 前記インフレータの前記ハウジング内に取
    り付けられ、衝突を検知し点火手段を始動させるための
    センサとを備え、 前記センサは、回動可能にその一部分が前記ハウジング
    に支持されている検知質量片を含んでいることを特徴と
    するエアバッグによる乗員保護システム。
  3. 【請求項3】 エアバッグによる乗員保護システムであ
    って、(a) 膨張可能なエアバッグと、(b) ハウジングと
    該ハウジング内のガス発生剤と、前記ハウジングを覆う
    前記エアバッグの内部に至る流体通路を備えたインフレ
    ータと、(c) 撃針を含むセンサ−と、(d) 前記センサ−
    を乗物のハンドル中心軸延長上に取り付ける取付手段と
    を備え、 前記センサは、回動可能にその一部分が前記センサ内に
    支持されている検知質量片を含んでいることを特徴とす
    るエアバッグによる乗員保護システム。
  4. 【請求項4】 エアバッグによる乗員保護システムであ
    って、(a) 膨張可能なエアバッグと、(b) ハウジングと
    該ハウジング内のガス発生剤と、前記ハウジングを覆う
    前記エアバッグの内部に至る流体通路を備えたインフレ
    ータと、(c) 撃針を含むセンサ−と、(d) 前記乗物に対
    して前記センサ−を取り付けるための取付手段と、(e)
    前記乗物に対して前記インフレータを取り付けるための
    取付手段と、(f) 前記センサ−を起動可能な状態にする
    起動開始手段と、(g) 前記センサ−が起動可能な状態に
    される迄、前記乗物にインフレータを取り付けるのを防
    止する防止手段とを備えてなるエアバッグによる乗員保
    護システム。
  5. 【請求項5】 一括搭載型エアバッグモジュールを車両
    に取り付ける方法であって、(a) エアバッグやインフレ
    ータを備えたエアバッグハウジングと、前記車両がエア
    バッグの展開が要求される状態であるか否かを決定する
    センサとを用意する工程と、(b) 前記車両に前記センサ
    を取り付ける工程と、(c) 前記車両に前記エアバッグハ
    ウジングを取り付ける工程と、(d) 前記センサを装備す
    る手段を用意することと、(e) 前記センサ−を起動可能
    な状態にする起動開始工程と、(f) 前記センサ−が起動
    可能な状態にされる迄、前記乗物にインフレータを取り
    付けるのを防止する防止工程とを含む一括搭載型エアバ
    ッグモジュールの車両への取付方法。
  6. 【請求項6】 エアバッグ用インフレータ内のガスを発
    生させる方法であって、(a) 衝撃検知火工配合剤を収納
    する少なくとも一つの空洞と、発生したガスを逃がすた
    めの少なくも一つの出口オリフィスと、ガス発生剤等の
    ガス発生させる手段を有するインフレータハウジングを
    用意する工程と、(b) 車両の衝突に応答して起爆する起
    爆手段を有し、前記インフレータハウジングで発生した
    ガスが流入する通路を有しないセンサハウジングを前記
    インフレータハウジングに取り付ける工程とを含み、
    (c) 前記センサハウジング内の起爆手段が衝突の衝撃を
    検知して起爆されると、インフレータハウジングの壁に
    衝撃が生じ、その壁の衝撃が空洞内に伝達され、そし
    て、空洞内に設けられた衝撃検知火工配合剤が発火し
    て、ガスを発生させることを特徴とするエアバッグ用イ
    ンフレータ内のガスを発生させる方法。
  7. 【請求項7】 エアバッグ用インフレータ内のガスを発
    生させる方法であって、(a) ガスを発生させるための起
    爆手段を収納する少なくとも一つの起爆側オリフィス
    と、発生したガスを逃がすための少なくも一つの出口オ
    リフィスと、ガスを発生させる手段と有するインフレー
    タハウジングを用意する工程と(b) 車両の衝突に応答し
    て前記起爆手段を起爆させる手段と、前記インフレータ
    ハウジングで発生したガスが前記起爆側オリフィスから
    流入可能な制限通路とを有するセンサハウジングを前記
    インフレータハウジングに取り付ける工程とを含み、
    (c) 前記制限通路からセンサ側へ流入するガスの量はイ
    ンフレータハウジング内で発生したガスの10%未満で
    あることを特徴とするエアバッグ用インフレータ内のガ
    スを発生させる方法。
  8. 【請求項8】 前輪及び後輪を有する乗物に対する側面
    衝突用一括搭載型エアバッグモジュールであって、(a)
    センサハウジングと、(b) 前記センサハウジング内に設
    けられ、前記センサハウジングにかかる加速度に対応し
    て前記センサハウジングに対して相対移動可能な質量部
    材と、(c) 膨張可能なエアバッグと、(d) 前記エアバッ
    グを膨張させるための膨張手段と、(e) 衝突による圧潰
    を検知して前記膨張手段の起動を可能にする圧潰検知手
    段と、(f) 衝撃の加速度によって移動する前記質量部材
    に応答して所定のしきい値を越えると前記膨張手段を始
    動させる始動手段と、(g) 前記乗物のサイドドアと、前
    後輪の中心間に位置する車両の側部の少なくとも一つ
    に、前記乗物の側部に対する衝撃を検知して前記エアバ
    ッグを膨張させる方向に前記側面衝突用一括搭載型エア
    バッグモジュールを取り付ける手段とを備えてなる側面
    衝突用一括搭載型エアバッグモジュール。
  9. 【請求項9】 密封された機械式一括搭載型側突用エア
    バッグモジュールであって、(a) センサハウジングと、
    (b) 前記センサハウジングに対する密封手段と、(c) 前
    記センサハウジング内に設けられ、前記センサハウジン
    グへの加速度に対応して前記センサハウジングに対する
    相対移動可能な質量部材と、(d) 膨張可能なバッグと、
    (e) 前記バッグを膨張させるための膨張手段と、(f) 衝
    撃の加速度によって移動する前記質量部材に応答して所
    定のしきい値を越えると前記膨張手段を始動させる始動
    手段と、(g) 前記エアバッグシステムを前記車両に取り
    付ける手段とを備えてなることを特徴とする機械式一括
    搭載型側突用エアバッグモジュール。
  10. 【請求項10】 前輪と後輪、及び乗員室を有する車両
    に対する側面衝突用一括搭載型エアバッグモジュールで
    あって、(a) センサ手段と、(b) 膨張可能なバッグと、
    (c) 前記バッグを膨張させるガスを発生させるインフレ
    ータと、(d) 前記車両の前記乗員室に入るガスを無くす
    ように前記バッグからの前記ガスを排出するための少な
    くとも一つの出口と、(e) 前記乗物のサイドドアと、前
    後輪の中心間に位置する車両の側部の少なくとも一つ
    に、前記乗物の側部に対する衝撃を検知して前記エアバ
    ッグを膨張させる方向に前記側面衝突用一括搭載型エア
    バッグモジュールを取り付ける手段とを備えてなる側面
    衝突用一括搭載型エアバッグモジュール。
  11. 【請求項11】 車両に対する機械式一括搭載型エアバ
    ッグモジュールであって、(a) センサハウジングと、
    (b) 前記センサハウジングへの加速度に対応して前記セ
    ンサハウジング内で相対移動可能な質量部材と、(c) 膨
    張可能なバッグと、(d) 前記バッグを膨張させるための
    膨張手段と、(e) 前記膨張手段を始動させる片持ばり式
    撃針と、(f) 衝撃の加速度によって移動する前記質量部
    材に応答して所定のしきい値を越えると前記膨張手段を
    始動させる位置に移動する撃針を衝突時に移動可能にす
    る手段と、(g) 前記乗物に前記エアバッグシステムを取
    り付ける手段とを備えてなることを特徴とする機械式一
    括搭載型エアバッグモジュール。
  12. 【請求項12】 特定方向らかの衝突の間乗員を保護す
    るための車両に対する機械式一括搭載型エアバッグモジ
    ュールであって、(a) 膨張可能なエアバッグと、(b) 前
    記エアバッグを膨張させるための膨張手段と、(c) 前記
    膨張手段から特定の衝突方向に向かって前記膨張手段に
    取り付けられたセンサハウジングと、(d) 前記センサハ
    ウジングへの加速度に応答して前記ハウジング内で相対
    移動する質量部材と、(e) 衝撃の加速度によって移動す
    る前記質量部材に応答して所定のしきい値を越えると前
    記膨張手段を始動させる位置に移動する撃針を衝突時に
    移動可能にする手段と、(f) 前記車両に前記エアバッグ
    モジュールを取り付けるための手段とを備えてなる機械
    式一括搭載型側突用エアバッグモジュール。
  13. 【請求項13】 バッテリーを搭載する車両に設けられ
    る電気式一括搭載型エアバッグモジュールへの電力供給
    及び診断方法であって、(a) 電気エネルギー蓄積するた
    の蓄電素子をモジュール内に用意する工程と、(b) 前記
    蓄電素子に電気的エネルギーを供給して衝突時に前記モ
    ジュールの作動を起すのに十分な電圧を作りだすための
    前記車内電源と前記蓄電素子とを接続する工程と、
    (c) 前記蓄電素子の電圧を前
    記モジュールから測定するため測定手段を用意する工程
    と、(d) 前記蓄電素子の電圧が前記の十分な電圧以下に
    なると、警告手段を作動させる診断手段を用意する工程
    とを含む電気式一括搭載型エアバッグモジュールへの電
    力供給及びその診断方法。
JP7096071A 1995-03-28 1995-03-28 側面衝突用一括搭載型エアバッグモジュールと、その車両への取付方法と、そのガスを発生させる方法と、その電力供給及びその診断方法 Pending JPH08268208A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR102132307B1 (ko) * 2018-12-21 2020-07-13 주식회사 성우하이텍 전기자동차용 배터리 케이스의 보강유닛
CN116448463A (zh) * 2023-06-15 2023-07-18 潍坊微科汽车零部件有限公司 一种气囊发生器生产用快速检测设备
CN116734116A (zh) * 2023-08-14 2023-09-12 中建八局第一建设有限公司 一种建筑机电设备安装系统

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