JPH08267834A - 複数パス印刷方法 - Google Patents

複数パス印刷方法

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JPH08267834A
JPH08267834A JP4301396A JP4301396A JPH08267834A JP H08267834 A JPH08267834 A JP H08267834A JP 4301396 A JP4301396 A JP 4301396A JP 4301396 A JP4301396 A JP 4301396A JP H08267834 A JPH08267834 A JP H08267834A
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JP4301396A
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English (en)
Inventor
Mark S Hickman
マーク・エス・ヒックマン
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HP Inc
Original Assignee
Hewlett Packard Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 欠陥から生ずる印刷品位の低下を極小にする
印刷方法。 【解決手段】 第1のパスで3×3ドットクラスタのチ
ェス盤パターンを印刷する。第1のパスの後、印刷媒体
を前進させ、異るグループのノズルを使用し、やはりチ
ェス盤パターンを成す3×3ドットクラスタを使用して
同じスウォース上に第2のパスを印刷する。このドット
クラスタは第1のパスの期間中に残された隙間位置を埋
め込む。このようにして、すべての印刷位置が印刷モー
ドによりアドレスされる。ドライバから受け取る画像デ
ータ(46)は典型的に、辺あたり8画素または辺あたり
8画素の倍数を有する正方形諧調セルに区分されてい
る。3×3ドットクラスタ印刷モードは典型的ディザセ
ルドット幅の整数除数でない印刷マスクパターンドット
幅を発生する。開示した印刷方法は反復ディザセルのど
んな画素位置についても異なるノズルが確実に使用され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は走査ドットプリンタ
に関し、特に印刷品位の改善を行なう印刷方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ドットマトリックス印刷はドットのパタ
ーンまたはマトリックスを、紙のような、媒体上に印刷
して所要画像または文字列を発生する印刷技法に対する
一般的用語である。ドットが十分小さく、密接して配置
されていれば、パターンはドットが恰も連続画像を形成
しているように人間の目により認められる。シアン、マ
ゼンタ、およびイエロの加法三原色のドットを、横並び
にまたは積み重ねて混合し、広い範囲の色の視覚認識を
作り出すことができる。
【0003】ドットマトリックスプリンタの広く普及し
ている形式はインクジェットプリンタである。インクジ
ェットプリンタのプリントヘッドには典型的にインクの
小滴を印刷媒体上に放出する微小発射室の配列が入って
いる。インクジェットプリンタは普通、走査プリントヘ
ッドを使用している。プリンタは発射室が付勢されるに
つれてプリントヘッドをページを横断して前後に走査す
る。プリントヘッドがページを横断して走査してから、
紙または他の印刷媒体は走査軸に垂直な方向に増分的に
前進して次の走査のために媒体を位置決めする。プリン
トヘッドを各媒体の増分前進の間に一回以上走査するこ
とができる。プリンタがカラーで印刷していれば、カラ
ー小滴を同じまたは異なるパスで堆積することができ
る。プリントヘッドのパスは混合して隣接する一連の水
平スウォースを生じ、これらは、共に取り入れられて、
印刷したい全体画像を作る。
【0004】インクジェットプリンタの解像度は直線イ
ンチあたり印刷することができるドツトの数で測られ
る。インチあたり300または600(DPI)の解像度が代
表的である。ドット間の隙間はそれ故、それぞれ、1/3
00 または1/600インチになる。隣接ドット中心間のこ
の距離はページ上のまたはプリントヘッド上の距離の便
利な測定システムとなり、「ドット列」距離ということ
ができる。最新式のインクジェットプリントヘッドは各
色について多数のノズルを備えていることがある。たと
えば、図1に示すプリンタは600DPIで動作する300個
のノズルがあるブラックプリントヘッドおよび300DP
Iで動作する1色あたり64個のノズル(全部で192個の
ノズル)がある三色プリントヘッドを備えている。
【0005】インクジェット印刷での印刷品位は各種因
子のため劣化する可能性がある。一定の問題が液体イン
クの性格および/またはそれが印刷媒体と反応する仕方
に関係している。たとえば、多すぎるインクがページ上
にあまりに速く堆積すれば、特に非浸透性印刷媒体を使
用すれば、インクは共に溜まってドットをその目的とす
る場所からずらす可能性がある。印刷媒体が紙であれ
ば、インクは紙の繊維内にも沁みだして意図しない領域
に広がる可能性がある。異なる色のインクをペンの同じ
走査で互いの隣に置けば、一つの色のインクが他の色に
にじみだす可能性がある。また、多すぎるインクをペー
ジ上に堆積させると、インクの含有水分のため紙に皺が
よる可能性がある。
【0006】他の印刷品位の欠陥はプリントヘッドに伴
う問題から生ずる。たとえば、ノズル内の気泡または屑
はノズルに小滴を放出させない可能性がある。所定のノ
ズルは典型的に印刷媒体上にドットの列全体を印刷する
から、欠陥ノズルは他の場合には完全な色から成るはず
の領域に細い白い横線を生ずる可能性がある。同様な問
題はノズルに軌道誤差がある場合に発生することがあ
る。軌道誤差とはインク小滴をプリントヘッドに直接直
角に放出する代わりに、小滴を或る角度で放出すること
を意味する。走査軸に軌道誤差があれば、欠陥ノズルは
ドットをその正しい位置の前または後に印刷する可能性
がある。誤差が媒体進行軸にあれば、ノズルは垂直に隣
接するノズルの経路に印刷する可能性があり、従って、
その目的とするノズル列にある欠陥ノズルの寄与をすべ
て効果的に排除する。
【0007】印刷媒体を前進させ、プリントヘッドをペ
ージを横断して前後に走査するのに使用される機械的組
立体の誤差も印刷品位の低下を生ずることがある。「帯
状構造」と言われている欠陥は媒体が前進する距離の誤
差のため生ずる。媒体の前進が公称スウォース高さより
少なければ、狭く暗いインクの帯が二つのスウォースが
重なる小さい領域に発生することになる。媒体の前進が
理想よりわずかに多ければ、狭い白い帯が発生する。
【0008】プリントヘッドまたは印刷機構により生ず
るこのような欠陥を排除または少なくとも隠す種々な方
法および装置が実施されている。米国特許第4,963,882
号(Hickman)は、本発明の譲受人に譲渡されている
が、欠陥ノズルまたは機能しないノズルによる誤差を軽
減する方法を開示している。Hickmanの方法では、各ド
ット列が、異なるノズルにより毎回、少なくとも2度ア
ドレスされる。所定のノズルのどれかに欠陥があれば、
他のノズルが常にその同じ列にアドレスする。この手法
を「冗長ノズル」印刷モードという。
【0009】米国特許第4,748,453号(Lin、他)はオー
バーヘッドトランスペアレンシーまたは他の非吸収性材
料に印刷するときインク小滴の溜りを減らしまたは排除
するのに2パス法を開示している。第1のパスで、プリ
ントヘッドは互い違いのドットから成る、隣接対角ドッ
トが接触している、チェス盤模様を作る。第2のパス
で、互い違いのドットから成る補完的チェス盤模様を第
1のパスのドットの間の隙間の位置に置く(図6および
図7を参照)。第1のパスで置かれたドットにドットが
第2のパスで堆積される前に乾燥する時間を与えようと
している。
【0010】本発明の譲受人に譲渡されている米国特許
第4,967,203号(Doan、他)も2パス印刷モードを開示
している。第1のパスで2×2ドットクラスタから成る
チェス盤パターンを印刷する。第1のパス後、紙を有効
プリントヘッド高さの一部分前進させる。次に第2のパ
スを異なる組のノズルで行い、第1のパターンと位置的
に補完関係にあってその間に差し込まれている、2×2
ドットクラスタから成る第2のチェス盤パターンを印刷
する(図8および図9を参照)。プリントヘッドの後続
パスを、パス間で印刷媒体を部分的にスウォース高さだ
け前進させて行い、意図する画像を完成させる。二つの
補完パターンを、屋根に屋根板を置くと同様の仕方で印
刷スウォースの間にこのように「差し込み」または「葺
く」。この屋根葺き効果は帯状構造人工生成物を減少す
る。
【0011】しかし、Lin およびDoanの特許に開示され
ているような複数パス印刷の補完パターンに伴う問題は
パス間の位置合わせ不良が意図する印刷領域を効果的に
覆うことを減らす可能性があるということである。位置
合わせ不良は媒体前進軸または走査軸のいずれかで生ず
る。たとえば、Linに開示されている単一ドットチェス
盤パターンでは、媒体前進誤差が走査方向または媒体前
進方向の単一ドット列であれば、第2のパスのパターン
は第1のパターンの上に直接置かれることになるが、こ
れは意図する区域の半分がドットで覆われないことにな
ることを意味する。Doanの印刷モードの同じ媒体前進誤
差は意図する区域の完全埋め込みの4分の1の減少を生
ずる。
【0012】本発明人により発見された他の印刷欠陥は
印刷モードのパターンドット幅がプリンタドライバによ
り生ずる諧調またはディザセルのドット幅で「打ち負か
す」ものである。ディザ法は特定の数の画素から成る
「セル」を発生する。多数の古典的ディザパターンは一
辺あたり8画素、またはセルあたり全部で64画素の正方
形セルを使用している。他のディザセルは16、64、また
は128画素のような、一辺あたり8の他の倍数の画素を
備えている。印刷モードパターンがディザセルのように
同じドット周波数(すなわち、繰り返しサイクルあたり
同じ数のドット)で繰り返せば、印刷モードパターンは
ディザセルの周波数を打ち負かして不要な印刷人工生成
物を生ずる可能性がある(図15ないし図20を参
照)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】機能しないノズル、ノ
ズル軌道誤差、およびプリントヘッド走査軸または媒体
前進軸に関する機械的誤差のような問題による印刷欠陥
を極小にする印刷方法および装置の必要性が存在する。
これらの問題を解決する複数パス法もディザセル周波数
を打ち負かす印刷モード周波数に関連する問題を好適に
回避するであろう。本発明は、機能しないノズル、ノズ
ル軌道誤差、および走査軸または媒体前進軸に関する機
械的誤差のような欠陥から生ずる印刷品位の低下を極小
にする印刷方法を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は印刷媒体にプリ
ントヘッドで所定のセルドット幅を有するデータセルに
区分されている画像データに従って印刷する方法を提供
する。この方法は(a)媒体上にプリントヘッドの第1
のパスで画像データに従ってドットクラスタの第1のパ
ターンを成してドットを堆積する段階、(b)印刷媒体
をプリントヘッドに対して前進させる段階、および
(c)ドットを媒体上にプリントヘッドの第2のパスで
画像データに従ってドットクラスタの第2のパターンを
成して、第1のパターンに差し込み且つそれを位置的に
補完する状態で堆積させる段階、を備えている。一実施
例では、パターンドット幅およびセルドット幅はたがい
の整数因数ではない。他の実施例では、第1および第2
のパターンドット幅はセルドット幅の整数除数ではな
い。
【0015】代わりの実施例では、本発明は印刷媒体に
有効プリントヘッド高さを有する走査インクジェットプ
リントヘッドで印刷する方法を提供する。この方法は
(a)3×3ドットクラスタの第1のチェス盤パターン
を画像データに従ってプリントヘッドの第1のパスで媒
体を横断して堆積させる段階、(b)印刷媒体を有効プ
リントヘッド高さの一部分前進させる段階、および
(c)3×3ドットクラスタの第2のチェス盤パターン
を画像データに従ってプリントヘッドの第2のパスで媒
体を横断して堆積させる段階、を備えている。第2のチ
ェス盤パターンは第1のチェス盤パターンに差し込まれ
且つそれを位置的に補完している。
【0016】さらに、印刷媒体に所定セルドット幅のデ
ータセルに諧調表現されている画像データに基づき印刷
する印刷装置にあっては、諧調表現画像データを受け取
るように通信可能に連結されているコントローラを備え
ている。媒体前進組立体、キャリッジ走査組立体、およ
びプリントヘッドはコントローラに通信可能に連結され
ている。コントローラは媒体前進組立体、キャリッジ走
査組立体、およびプリントヘッドを作動させて上に規定
した方法を行なうようにプログラムされている。
【0017】機能しないノズル、ノズル軌道誤差、およ
び走査軸または媒体前進軸に関する機械的誤差のような
欠陥から生ずる印刷品位の低下を極小にする印刷方法お
よび装置がこのようにして提供される。これらの問題は
ディザセル周波数を打ち負かす印刷モード周波数から生
ずる不要な欠陥を導入することなく解決される。
【0018】
【発明の実施の形態】図1は本発明の、全般に10で示し
てある、インクジェットプリンタを示す。プリンタ10は
コントローラ14、プリントカートリッジキャリッジ16
(これはプリントカートリッジ18および20を受ける)、
媒体前進モータ22、およびキャリッジ駆動モータ24が中
に取付けられているハウジング12を備えている。ハウジ
ング12には紙入力トレイ26および紙出力トレイ28も取付
けられている。コントローラ14はパソナルコンピュータ
のようなホスト印刷装置(図示せず)に通信可能に接続
され、そこから印刷したい画像および/または文字列を
表すデータ信号を受け取る。コントローラ14はプリント
ヘッド18および20、媒体前進モータ22、およびキャリッ
ジ前進モータ24にも接続されている。媒体前進モータ22
は歯車組立体30を介してプリンタを通じて印刷媒体を駆
動するポリマーローラ(図示せず)に連結されている。
キャリッジ前進モータ24は駆動ベルト34を介してキャリ
ッジ16に連結されている。紙のスタックは入力トレイ26
の中に設置されている。紙シート38は印刷中のところを
図示してある。
【0019】適切な時刻に、コントローラ14はキャリッ
ジ前進モータ24を作動させてキャリッジ26をキャリッジ
前進軸Yの方向に駆動してプリントヘッド18および20に
シート38の現在のスウォース上を走査させる。プリント
ヘッド(図示せず)が入っているプリントカートリッジ
18および20がY方向に走査するにつれて、プリントヘッ
ドはコントローラ14によりアドレスされてインク小滴を
シート38を横断して所要ドットマトリックスパターンを
成して放出する。走査が完了してから、コントローラ14
は信号を媒体前進モータ22に送り、シート38を図示した
媒体前進方向Xに増分的に駆動し、プリントヘッドが他
のパスを始めることができるようにする。多数の隣接水
平パスをこの仕方で印刷してページ上に所要画像の印刷
を完了する。紙を前進させずに同じ区画上に二つ以上の
パスを作ることもできる。
【0020】図2は本発明に係わる印刷装置を概略示し
ている。この印刷装置は三つの主要構成要素、ホスト4
0、ドライバ42、およびコントローラ44、を備えてい
る。ホスト40は典型的にパーソナルコンピュータのよう
な計算装置である。ホスト40は典型的にはキーボードお
よび/またはマウスのような入力機構、およびコンピュ
ータモニタのようなビデオ出力を備えている。ホスト40
の記憶装置の中に印刷したい画像データ46が保持されて
いる。この画像データにはユーザにより作られた文字列
および/またはグラフィックス、および/または、スキ
ャナ、フォトCDカメラ、またはビデオレコーダのよう
な、或る他の源から得られた画像が含まれる。この画像
データを各種フオーマットまたはコンピュータグラフィ
ックス言語のいずれかで格納することができ、それらは
特定のコンピュータモニタまたは印刷装置の解像度とは
無関係である。
【0021】この画像データは単色または多色の情報で
よい。多色画像は典型的には赤(R)、緑(G)、青
(B)の加色フォーマットで格納される。加法三原色R
GBは色が光から観察者の目の中に作られるときに使用
される。RGBは共に加えられて白色光を作るが、RG
Bが存在しなければ(光が存在しなければ)ブラック
(K)を生ずる。ラスタを成す各画素について、特定の
色の強さが得られる。スキャナのような源からもたらさ
れる画像も、スキャナの光受容体がこの仕方で画像から
色を受け取るので、典型的にはRGBで表される。CR
Tは発光体あたり本質的に無数の強度レベルを受け取る
ことができる。しかし、人間の目は約50の強度レベルし
か分解することができない。コンピュータ内に保持され
ているカラー画像は典型的に256の強度レベルで格納さ
れている。256の異なる強度レベルを画素あたり8ビッ
トの情報(28=256)を使用して表すことができる。
【0022】画像を各色について一つづつ、三つの別々
の論理的画像マトリックスまたはラスタで論理的に表わ
される。各ラスタについて、各画素に対する特定の強度
を格納する。各色ラスタを色「平面」という。三つの色
平面を組み合わせて色「空間」を得る。RGBフォーマ
ットで格納されている画像をRGB色空間にあるとい
う。
【0023】ドライバ42は典型的にホスト40の記憶装置
に入るソフトウェアの形をしている。多くの場合、ドラ
イバ42は特定のプリンタ向けに設計されている。広く普
及している多数のプリンタはこのようなドライバが入っ
ているフロッピーディスクを付属して供給され、ユーザ
はそれを彼のホストコンピュータにロードする。ドライ
バ内部に、三つの基本的機能、色変換48、ラスタ化50、
および諧調表現52、が存在する。
【0024】色変換48の期間中、RGB画像情報は減法
色シアン(C)、マゼンタ(M)、およびイエロ(Y)
に変換される。減法三原色CYMは、紙または他の印刷
媒体のシート上に見える色画像が光がインクまたは他の
着色剤を通してページ上に反射し、観察者の目に戻って
後に残っている色であるから、使用される。減法三原色
CYMのすべてを加えるとブラック(K)が生じ、これ
ら減法三原色のどれかが存在しなければ白を生ずる。表
1の下記代数学的操作を加法RGB色情報を減法CYM
色情報に変換するのに使用することができる。
【0025】
【表1】
【0026】シアン、マゼンタ、およびイエロのインク
を備えているカラープリンタはしばしばブラックインク
を印刷するプリントヘッドをも備えている。「アンダー
カラー除去」と言われる手順をカラー印刷の領域に使用
して幾つかのブラックドットを印刷し、色ドットの幾つ
かを除去することができる。これは、三つの加法混合色
すべてを混合するとブラックを生じ、三色すべてを使用
する区域では、ブラックドットがそれ故三原色の各々の
三つのドットに置き変わるので、正しい。アンダーカラ
ー除去を使用すると、加法RGBの色空間は減法CYM
K4色空間に変換される。
【0027】ラスタ化50の期間中、画像データは関係す
るプリンタの解像度と矛盾しないラスタフォーマットに
変換される。たとえば、解像度が300DPIであれば、
ホスト40から受け取る画像は300DPIにラスタ化され
る。このラスタ化プロセスはしばしばホストから受け取
った画像解像度を印刷装置の解像度に変換しなければな
らない。たとえば、コンピュータモニタの典型的解像度
はほぼ72DPIである。したがって、この画像を300D
PIに変換するには、画像の解像度をほぼ4倍にしなけ
ればならない。ラスタ化の期間中、各色に対する論理的
ラスタ画像が各画素についてその画素に対する強度レベ
ルで作られる。
【0028】インクジェットプリンタの性格は普通2進
法的である。換言すれば、それらは各色について二つの
レベル、オンまたはオフ、を印刷できるだけである。他
方、画像データ46は色あたり画素あたり多数の強度レベ
ルで存在し、究極的にアナログと考えることができる。
それ故、本質的にアナログな情報を2進画素情報に変換
する或る方法を設けなければならない。この変換アルゴ
リズムを普通諧調表現と言い、ドライバの諧調表現段階
52に関して図2に示した装置で行なわれる。諧調表現に
ついては Robert Ulichneyの Digital Halftoning,M
IT Press,1987 に説明されている。
【0029】ここで必ずしもすべてのインクジェットプ
リンタが厳密に2進的であるとはかぎらないことを記す
べきである。インクジェットプリンタの中には画素あた
り三つ以上の強度レベを印刷できるものがある。たとえ
ば、或るプリンタはどんな所定の画素上にも堆積するこ
とができる多数の小滴サイズを使用している。他の方法
は一様な大きさでは有賀、異なる染料が入っている小滴
の組合せを使用することである。更に他の方法は小さい
小滴を使用し、多数の小滴を各画素位置に堆積させてそ
の位置に対するドットの大きさおよび/または強度を意
図的に変えることである。現在の説明の目的で、簡単に
するため一層普通の2進インクジェットプリンタを説明
する。本発明はそれにもかかわらず、画素あたり三つ以
上の選択可能な強度レベルを有するインクジェットプリ
ンタに適用できる。
【0030】諧調表現段階52が終了すると、画像を適切
な数の色平面で表し、各色平面について、各画素には印
刷されたドットが存在するか否かの情報しかない。換言
すれば、近アナログ色平面を今度は色あたり画素あたり
わずか1ビットの情報で2進色平面に変換する。この単
一ビットはドットオンかまたはドットオフのいずれかで
ある。
【0031】ドライバは次にこのラスタ化2進画素情報
をプリンタコントローラ52に伝える。コントローラ52は
その印刷モード54を実行する。印刷モードはドットの位
置またはドットを印刷するか否かを変えないが、特定の
ドットを印刷する時期、すなわち、プリントヘッドのパ
スを印刷する期間に影響するだけである。何時印刷する
かに関するこのような決断を普通印刷マスクという。マ
スクという用語はドライバから来るデータが既にドット
をどこに置くかを決定しており、このデータは関連する
特定のパスの期間中一定のドットを印刷させるマスクさ
れた異なるパスであるから使用されるものである。
【0032】例示した実施例では、ドライバ42はホスト
から分離されているように示してあるが、先に述べたよ
うに、典型的にはホストの記憶装置の中に設置されてい
るソフトウェアである。コントローラ44は典型的にはプ
リンタのコントローラカード上のファームウェアで構成
されている。しかし、ホスト、ドライバ、およびコント
ローラの間のこの分離は変えることができる。たとえ
ば、ドライバとコントローラの両者をホストの記憶装置
に保持されているソフトウェアで構成することができ
る。この場合には、プリンタは、ラスタ化、色変換、諧
調表現、およびスウォースの管理がすべてホストレベル
で行なわれるので、単にホストから受け取った非常に明
白な一走査一走査の画素情報で動作するだけである。こ
の構成を「唖プリンタ」という。他の極端で、ドライバ
とコントローラの両者を、ラスタ化、色変換、諧調表
現、およびスウォース管理のすべての機能をプリンタで
処理して、プリンタのソフトウェアおよび/またはファ
ームウェアとして構成することができる。この実施例で
は、印刷するのにホストは画像データを非常に高いレベ
ル(典型的には解像度に無関係のグラフィックス言語)
で供給する。この構成を「粋なプリンタ」という。
【0033】普通の形式の諧調表現は配列セルディザリ
ングであり、これを図3ないし図5を参照して説明す
る。図3は8×8配列ディザセルを示す。このセル内の
各画素位置に1と64との間の閾数が割り当てられてい
る。これらの数は所定の仕方でセルを通じて広がり、印
刷プロセス中一定の所要結果を達成する。数64はセルに
64の場所(8×8=64)があるので表現する強度レベルの
数として選定される。このようなセルは典型的に正方形
であり、典型的に、その辺の大きさは 8、16、64、およ
び128のような、8画素の倍数で表される大きさであ
る。正方形ディザセルは、データ母線および記憶装置が
典型的に8ビットバイトを処理するように構成されてい
るので、8の倍数の大きさである。
【0034】図4はラスタ化段階50および色変換段階48
を完了してからの単一色平面に対する論理的ラスタ画像
の一部を示す。この画像の左上の8×8画素区画だけを
この説明の目的で図示してある。しかし、実際の画像は
更に多数の画素位置を備えていることが理解されよう。
たとえば、300DPIの7×10インチの画像では、630万
の画素位置がある。図4に示す画像の区域に対する実際
の強度レベルは表される特定の色に対して一様な非常に
低いレベル(レベル1)である。換言すれば、図示した
8×8画素区画にわたる画像の近アナログ強度レベルは
一様な強度レベル1である。画像内の所定の画素に対す
る実際の強度レベルは1と64との間のどんなレベルにも
なり得る。しかし、簡単にするため現在の例示にはレベ
ル1を選んだ。
【0035】既に記したとおり、目的とする印刷装置は
二つのレベル、オンおよびオフ、だけを印刷することが
できる。それ故、一様な低い強度レベルをとにかく2進
印刷装置で表さなければならない。これは図3のディザ
セルをラスタ画像に重ねることにより行なわれる。各画
素で、ディザセル内の閾数をラスタ画像の強度レベルと
比較する。その画素位置でのラスタ画像の強度レベルが
その位置の閾数より大きければ、ドットを印刷する、換
言すれば、「オン」ドットを示す。画素の強度が閾数よ
り小さければ、ドットは印刷されない。ディザセルを最
初画像の左上隅にあるラスタ強度と比較し、次に画像全
体にわたり「タイルを張る(ように覆う)」。図3に示
す8×8ディザセルには参照した7×10インチ画像にわ
たり98000回を超えてタイルを張る必要がある。同じプ
ロセスを使用する各色について繰り返さなければならな
い。
【0036】図5は図4に示す画像の部分にわたりタイ
ルを張った図3のディザセルの結果を示す。唯一つの場
所で、図4に示す画像の区画の第五行および第五列が閾
数(やはり1)以上の強度(1)である。図7に示すよ
うに、この場所だけに「オン」ビットが設けられてい
る。換言すれば、これが考えている特定の色についてド
ットが印刷されることになる唯一つの画像区画である。
図3ないし図5に示す諧調表現シーケンスの結果は目的
とする印刷装置の2進的性格を考慮した新しい組合せの
色平面を作ることである。
【0037】図6および図7は上に記したLin の特許に
開示されている印刷モードを示す。この印刷方法はオー
バーヘッドトランスペアレンシーのような不浸透性印刷
媒体に使用することを目的としている。図6および図7
で、図示したドットの二つのパターンを印刷するのにプ
リントヘッド60を使用している。プリントヘッド60には
ノズル62のようなノズルがある。これらノズルを紙を見
下ろす図で示してあり、通常はこの向きでは見ることが
できないが、プリントヘッド60の走査プロセス中のそれ
らの位置を示すように図示してある。プリントヘッド60
を図6および図7に示すように右にまたは左に走査する
が、これは図1に示すプリントヘッド走査軸Xである。
プリントヘッド60がページを横断して走査されるにつれ
て、ノズルが適切な時刻にコントローラ14により付勢さ
れて、図示のように、インクの小滴を放出する。
【0038】図6はページを横断するプリントヘッド60
の第1のパスを示す。図7はページを横断するプリント
ヘッド60の第2のパスを示す。図6で、そのパスで現在
印刷しているドットを黒い充実ドットとして示してあ
る。図7で、図6の前のパスで印刷したドットを中空の
円として示し、図7の現在のパスで印刷しているドット
を黒い充実ドットとして示してある。現在のおよび前の
パスで印刷されるドットを締め水に使用されるこの同じ
方法は図8ないし図11、および図15ないし図20で
も使用されている。
【0039】図6に示す第1のパスで、各ノズルは、図
示のように、一つおきのドット位置でしか印刷しない。
プリントヘッドは各ドット位置で印刷することができる
が、隙間のドット位置は印刷されずに図示したチェス盤
パターンを作っている。図6のパスの後、プリントヘッ
ドは同じ区域にわたり図7の第2のパスを行なう。図6
および図7の二つのパスが完了すると、ドットの充実埋
め込みが印刷される。次に紙を全スウォース高さ前進さ
せ、プロセスが新しいスウォースに関して再び開始す
る。
【0040】図6および図7(図8ないし図11、およ
び図15ないし図20)に示すドットは恰も水平および
垂直に隣接するドットが丁度接触しているように、およ
び恰も対角的に隣接しているドットが接触していないよ
うに図示されている。事実、ほとんどの場合、必ずしも
すべてのインクジェット印刷装置ではないにしても、図
12ないし図14に示すように、水平に隣接しているド
ットはわずかに重なり、対角に隣接しているドットは接
触している。この重なりパターンは所要画像の完全な区
域埋め込みを、水平におよび垂直に隣接するドットが図
8ないし図11、および図15ないし図20に示すよう
に丁度わずかに接触している場合に生ずる白い空間を作
らずに、可能とする。これらドットをドットパターンを
可視化する際に明瞭にするためこのように図示してあ
る。
【0041】図8および図9は上に参照したDoan の特
許に開示されている印刷モードを示す。図8で、プリン
トヘッド60の第1のパスをノズルの第1の下グループ64
で行なう。図8に示すように、第1のパスの期間中、2
×2ドットクラスタチェス盤パターンを印刷し、2×2
ドットクラスタ空間の互い違いの位置を空のままにす
る。図8の第2のパスの後、ページを有効プリントヘッ
ド高さの一部分(典型的には半分)前進させ、ノズルの
新しいグループ66を所定位置に置いて図9に示すスウォ
ース部分をなぞり、ノズルの第1のグループ64を第2の
スウォースの一部の上方に置く。第2のパスを次にプリ
ントヘッド全体で行い、2×2ドットクラスタの補完パ
ターンを堆積し、第1のスウォースの隙間位置を埋める
とともに、第2のパターンを第2のスウォースの一部の
上に印刷する。
【0042】次に印刷媒体を再びプリントヘッド高さの
半分前進させ、第1のパターンを再び全プリントヘッド
で印刷する。この第3のパスで、第2のスウォースの上
半分を完成し、第2のスウォースの下半分を第1のパタ
ーンで印刷する。後続の印刷媒体が前進し、互い違いの
第1および第2のパターンがプリントヘッド全体で印刷
され、二つの印刷モードパターンがこのようにして印刷
スウォースの間に挟み込まれた状態で、一連の隣接スウ
ォースを完成する。下記表2はこの差し込み効果を示し
ている。この表で、数は印刷パスを表し、文字は二つの
印刷パターンを表している。第1のパターンにはラベル
「A」を、第2のパターンにはラベル「B」を付けてあ
る。
【0043】
【表2】
【0044】表2から分かるように、二つのパターンA
およびBは連続する印刷スウォースの間に差し込まれて
いる。この差し込みまたは屋根葺きは媒体前進機構の誤
差のため生ずることがある帯状構造を隠すのに役立つ。
第1の印刷スウォースは必然的にページの頂部または画
像の区画で印刷プロセスを開始する部分的スウォースだ
けである。図示したように、第2のスウォースで定常状
態が達成されると、プリントヘッドの二つのパスを取っ
て各完全スウォースを完成する。
【0045】図10および図11は本発明の印刷方法に
よる印刷モードを示す。図10で、第1のパスで、プリ
ントヘッド60は、図示のように、3×3クラスタの互い
違いのパターンを堆積させる。プリントヘッド60の下部
64は第1のパスを印刷するのに使用される。図11はノ
ズルの異なる組合せを使用するようにプリントヘッド60
の上部より印刷される紙の同じ区画上の後続パスを示
す。この第2のパスで、第1のパスで印刷されたクラス
タの位置を補完する3×3クラスタが第1のパスにより
残された隙間位置に印刷される。図10および図11の
印刷方式は図8および図9を参照して説明し且つ表2に
示したような印刷モードパターンの差し込みを使用して
一連の連続印刷スウォースを印刷している。わかるとお
り、図10および図11の互い違いクラスタパターンは
走査方向および媒体前進方向の双方で6ドットおきに繰
り返している。換言すれば、この印刷モードまたはパタ
ーンにはこれら両方向に6ドットのドット周波数があ
る。
【0046】既に述べたとおり、諧調表現および図3に
示したディザセルのようなディザセルには普通8画素ま
たは8画素の倍数のドット幅がある。したがって、8
(または8の倍数)の画素幅の除数、および図10およ
び図11に示すパターンドット幅は整数ではない。しか
し、標準ディザセルドット幅および図6ないし図9に示
すパターンのドット幅は、これらパターンの各々が走査
軸および媒体前進軸の双方で8画素ごとに整数回繰り返
すので、整数である。それ故、これらパターンは(×
8)諧調表現セル内で整数除数を発生することになる。
【0047】300DPIまたはそれより良い解像度を持
つインクジェットプリンタでは、位置合わせの誤差を容
易にドット列以上もの大きさにすることができる。換言
すれば、機械的欠陥は1/300インチ以上もの位 置合わ
せを走査方向または媒体前進方向に生ずることができ
る。図12は図6および図7の印刷モードで走査方向ま
たは媒体前進方向に1ドット列の位置合わせ誤差があっ
た場合に発生する事柄を示している。図示のように、こ
のような誤差は図7の第2の印刷パスに印刷パス4と正
確に同じ位置をアドレスさせ、図6に示すパターンの上
に完全に重ねる。これは目的とする区域埋め込みを約半
分だけ減らし、重大な印刷品位の低下を生ずる。
【0048】図8および図9に示す第1のパスと第2の
パスとの間の単一ドット列位置合わせ誤差の結果を図1
3に示す。図13で、図9の第2の印刷パスが図8の印
刷パスから1ドット列下にずれている。図示した8×8
配列の64のアドレス可能位置の内、これら位置の16がイ
ンクのドットで覆われていない。したがって、区域埋め
込みの量が4分の1だけ減り、やはり印刷品位の低下を
生ずる。
【0049】図14は図10および図11に示す3×3
ドットクラスタ印刷モードの利益の一つを示す。走査軸
および媒体前進軸の双方で印刷モードマスクの2完全サ
イクルの図解を可能とする12×12配列を示してある。図
14で、媒体前進方向の1ドット列の印刷パス間の位置
合わせ誤差を示してある。わかるとおり、図示した12×
12配列の144のアドレス可能位置の内、24位置がドット
で印刷されていないので、区域埋め込みが6分の1だけ
減っている。6分の1の区域埋め込みのこの損失は図6
ないし図9に示す従来の印刷モードのデータの半分また
は4分の1の損失よりかなり良い。
【0050】図10および図11の例示印刷モードの他
の利益を図15ないし図20を参照して例示する。図1
5および図16は図6および図7に示す単一ドットチェ
ス盤印刷モードによる第1および第2の印刷パスを示
す。図17および図18は図8および図9に示す2×2
ドットクラスタ印刷モードによる第1および第2のパス
を示す。図19および図20は図10および図11に示
す2パス3×3ドットクラスタ印刷モードによる第1お
よび第2の印刷パスを示す。
【0051】簡単にするため、分析しようとする画像、
この画像はホスト40内部に画像データとして保持されて
いるが、を検査しようとする画像区域全体にわたり一様
な強度レベル1のものであるとする。図3のディザセル
を画像のこの一様強度レベルの区域にわたりタイル張り
して、各々が図5のデータセルと同一の、一連の合成デ
ータセルを作る。例示の場合では図3に示すディザセル
の第5行、第5列の画素セルだけが、図5に示すよう
に、ドライバにより2進色平面で「オン」ドット(論理
レベル1)を生ずる。他のすべての画素にはドット「オ
フ」(論理レベル0)が割り当てられる。したがって、
このディザセルが画像にわたりタイル張りされるにつれ
て、第5行、第5列にある画素だけが印刷画像として印
刷されることになる。各ディザセルについて唯一つの画
素だけがこのようにして「オン」であると考えられる
が、ここに説明した原理は、たとえば、分析する画像の
区画にわたり更に大きい平均強度を持っている場合、
「オン」になり得る更に多数の画素に適用されることが
理解されよう。
【0052】図15に示したように、図6および図7の
単一ドット、2パス、チェス盤パターン印刷モードが受
け取ったデータセルに適用されるとき、この第5列、第
5行のドットは常に第1の印刷パスで、すなわち、図1
5に示す第1の印刷パスで、印刷される。図16に示す
第2の印刷パスは常に第5行、第5列の位置を飛び越す
ことになる。
【0053】図8および図9の2パス、2×2クラスタ
印刷モードの場合と同様に、各ディザセル70の第5行、
第5列のドットも、図17に示す、第1のパスで印刷さ
れる。今度も、第2のパス(図18に示す)でこの第5
列、第5行のドットは常に飛び越される。この特定の画
素を、または8×8画素ドット幅(またはディザセルの
辺が8画素の倍数であるドット幅)を有するディザセル
の所定の画素を常に印刷するこの同じパターンは、図6
ないし図9に示す印刷モードについて、画素位置によ
り、第1のパスまたは第2のパスで常に印刷されること
になる。これはこれら印刷モードが8画素おきに整数倍
回繰り返すので正しい。したがって、それらのパターン
ドット幅をデータセルのドット幅で「打ち負かす」とい
うことができる。
【0054】このような「打ち負かし」に伴う問題は第
1のパス15または第2のパス17で示される各ドットが常
に同じノズルで、すなわち、図示のように、プリントヘ
ッド60のノズル72で印刷されるということである。第2
のパスで、ノズル74はこれらドットを印刷する正しい垂
直位置にあるが、選定した印刷モード、データセルと同
じ周波数で打ち負かす印刷モード、のためこのノズルは
その特定の画素位置を毎回飛び越すことになる。
【0055】ノズル72が或る理由で、たとえば、屑が詰
まるかまたは空気を吸い込んだため動作不良を起こした
とすれば、第5行、第5列のドットは決して印刷されな
い。したがって、その画素に対してドライバから受け取
った印刷データが効果的に完全に無くなり、2パス印刷
モードを使用する多くの利益も無くなる。この問題はデ
ィザセルの整数除数であるパターンドット幅またはドラ
イバから受け取った他のデータセルドット幅を有するど
んな印刷モードでも発生する。
【0056】しかし、図19および図20に示すよう
に、図10および図11の3×3ドットクラスタ、2パ
ス印刷モードは8×8ディザセルの周波数で打ち負かさ
ない。3×3ドットクラスタパターンは6画素おきに繰
り返す。データセルおよび印刷モードがこのように打ち
負かさないことはディザセル内で所要ドットを印刷する
ノズルが二つの印刷パスの間で幾らかランダムになって
いるという有利な結果を生ずる。図19に示すように、
第5列、第5行のドットは第1のパスで、二つの機会に
だけ印刷されるが、他の三つの第5列、第5行のドット
は図20に示す第2のパスで3回印刷される。統計的
に、第5列、第5行のドットは第1のパスでほぼ半回印
刷され、第2のパスで他の半回が印刷される。したがっ
て、ノズル72が、埃または屑で詰まったため、動作不良
を生じたとすれば、たとえば、他のノズル74は第2のパ
スの期間中そのドットを印刷するという任務を手に入れ
る。数学的に言えば、データセル内の所定ドット位置を
異なるノズル間で分割するというこの有利な結果が得ら
れるのは、印刷パスパターンドット幅がドライバから受
け取ったデータセルドット幅の整数除数ではないからで
ある。
【0057】印刷マスクのパターンドット幅がデータセ
ルドット幅の整数除数でないかぎり、8×8または8×
8の倍数のセルドット幅以外のたのデータセル、および
図10および図11に示す6ドットパターンドット幅以
外の他の印刷モードパターンドット幅を使用して同じ利
益を得ることができる。たとえば、辺あたり8画素(ま
たは8画素の倍数)を有する正方形データセルの場合、
10、12、14、または18ドットのドット幅を有するドット
パターンを使用することができる。この所要の打ち負か
さない効果を数学的に表す他の方法はデータセルドット
幅およびマスクパターンドット幅が互いの整数因数では
ないと表現することである。印刷モードパターンドット
幅が事実データセルドット幅より大きいからである。
【0058】用語「ドット幅」はここで使用するかぎ
り、使用するドットまたは画素の数を意味し、ドットま
たは画素の実際の物理的大きさではない。用語「パター
ンドット幅」は所定ドットパターンのそれぞれのサイク
ルあたりのドットの数を意味する。たとえば、3×3ド
ットクラスタパターンは6ドットごとに繰り返し、それ
故6のパターンドット幅を持つことになる。用語「ドッ
ト周波数」は印刷モートパターンまたはデータセルに適
用するときそれぞれのサイクルあたりのドットの数を意
味する。「有効プリントヘッド高さ」は所定プリントヘ
ッドに使用するノズル配列の高さを意味する。ドライバ
またはコントローラが所定の機能または一連の段階を行
なうように「プログラムされている」というとき、これ
はソフトウェアまたはファームウェアを使用する場合の
ような、受け取った機能または論理段階を行なう各種電
子的方法をすべて包含するつもりである。
【0059】以下、本発明の実施の形態を列挙する。
【0060】1. 印刷媒体(38)に一定のセルドット
幅を有するデータセルに区分されている画像データ(4
6)に従ってプリントヘッド(18、20)で印刷する複数
パス印刷方法であって、ドットを前記プリントヘッド
(18、20)の第1のパスで前記媒体(38)上に前記画像
データ(46)に従ってドットクラスタの第1のパターン
を成して堆積させる段階、前記印刷媒体(38)を前記プ
リントヘッド(18、20)に対して前進させる段階、ドッ
トを前記プリントヘッド(18、20)の第2のパスで前記
媒体(38)上に前記画像データ(46)に従ってドットク
ラスタの第2のパターンを成して、前記第1のパターン
に差し込まれ且つ位置的にそれを補完するように堆積す
る段階から構成され、前記第1および第2のパターン
は、所定のパターンドット幅を有し、前記パターンドッ
ト幅および前記セルドット幅は互いに非整数因数である
ことを特徴とする複数パス印刷方法。
【0061】2. 前記パターンドット幅は前記セルド
ット幅の非整数除数である1に記載の方法。
【0062】3. 前記セルドット幅は、Nを0より大
きい整数として、N×8である1または2に記載の方
法。
【0063】4. 前記第1および第2の各パターンは
少なくとも6ドットのパターンドット幅がある1ないし
3のいずれかに記載の方法。
【0064】5. 前記第1および第2の各パターンは
チェス盤パターンである1ないし4のいずれかに記載の
方法。
【0065】6. 前記データセルおよびドットクラス
タは正方形である1ないし5のいずれかに記載の方法。
【0066】7. 印刷媒体(38)にインクジェットプ
リントヘッド(18、20)で印刷する方法であって、画像
データ(46)を準備する段階、前記画像データ(46)を
所定セルドット幅のデータセルに諧調表現する段階、前
記プリントヘッド(18、20)を走査し、前記画像データ
(46)に従って前記プリントヘッド(18、20)の第1の
パスでドットクラスタの第1のパターンを堆積させる段
階、前記印刷媒体(38)を前進させる段階、前記プリン
トヘッド(18、20)を走査し、前記画像データ(46)に
従って前記プリントヘッド(18、20)の第2のパスでド
ットクラスタの第2のパターンを堆積させる段階であっ
て、前記第2のパターンは前記第1のパターンに差し込
まれ且つ位置的にそれを補完するものである段階から構
成され、前記第1および第2のパターンは前記セルドッ
ト幅の非整数除数であるパターンドット幅を備えている
1ないし6のいずれかに記載の方法。
【0067】8. 印刷媒体(38)に有効プリントヘッ
ド高さを有する走査インクジェットプリントヘッド(1
8、20)で印刷する方法であって、(a)3×3ドット
クラスタの第1のチェス盤パターンを前記画像データ
(46)に従って前記プリントヘッド(18、20)の第1の
パスで前記媒体(38)を横断して堆積させる段階、
(b)前記印刷媒体(38)を前記有効プリントヘッド高
さの一部分前進させる段階、(c)3×3ドットクラス
タの第2のチェス盤パターンを前記画像データ(46)に
従って前記プリントヘッド(18、20)の第2のパスで前
記媒体(38)を横断して堆積させる段階であり、前記第
2のチェス盤パターンは前記第1のチェス盤パターンに
差し込まれ且つそれを位置的に補完するものである段階
から構成されている1ないし7のいずれかに記載の方
法。
【0068】9. 更に前記印刷媒体(38)を前記スウ
ォース高さの一部分前進させ、段階(a)から(c)ま
でを繰り返して、第1および第2のチェス盤パターンを
差し込んだ状態で、一連の隣接印刷スウォースを印刷す
る段階を備えている8に記載の方法。
【0069】10. 1ないし9のいずれかに記載の方
法に従い、所定セルドット幅のデータセルに諧調表現さ
れている画像データ(46)に基づき印刷媒体(38)に印
刷する印刷システムであって、前記諧調表現画像データ
を受け取るように通信可能に連結されているコントロー
ラ(44)、前記コントローラ(44)に通信可能に連結さ
れている媒体前進組立体(22、30)、前記コントローラ
(44)に通信可能に連結されているキャリッジ走査組立
体(24、34、16)、および前記キャリッジ走査組立体
(24、34、16)に結合され、前記コントローラ(44)に
通信可能に連結されているプリントヘッド(18、20)か
ら構成され、前記コントローラ(44)は、前記プリント
ヘッド(18、20)を走査し、ドットクラスタの第1のパ
ターンを前記画像データに従って前記プリントヘッド
(18、20)の第1のパスで堆積させ、前記印刷媒体(3
8)を前進させ、前記プリントヘッド(18、20)を走査
し、ドットクラスタの第2のパターンを前記画像データ
に従って前記プリントヘッド(18、20)の第2のパスで
堆積させ、前記第2のパターンを前記第1のパターンに
差し込み且つそれを位置的に補完するようにプログラム
されており、前記第1および第2のパターンは前記セル
ドット幅の非整数除数のパターンドット幅を備えている
印刷システム。
【0070】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
機能しないノズル、ノズル軌道誤差、および走査軸また
は媒体前進軸に関する機械的誤差のような欠陥から生ず
る印刷品位の低下を極小にする印刷方法を提供すること
ができる。これらの問題はディザセル周波数を打ち負か
す印刷モード周波数から生ずる不要な欠陥を導入するこ
となく解決される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリンタの部分的に切断した斜視図。
【図2】本発明の印刷装置の概略ブロック図。
【図3】8×8画素ディザセルを示す図。
【図4】ラスタ画像の8×8画素区画を示す図。
【図5】図3のディザセルを図4のラスタ画像の区画に
わたりタイル張りした結果を示す図。
【図6】先に発明された2パスチェス盤印刷方法を示す
図。
【図7】先に発明された2パスチェス盤印刷方法を示す
図。
【図8】先に発明された2パス2×2ドットクラスタチ
ェス盤印刷方法を示す図。
【図9】先に発明された2パス2×2ドットクラスタチ
ェス盤印刷方法を示す図。
【図10】本発明の2パス3ドットクラスタ印刷モード
を示す図。
【図11】本発明の2パス3ドットクラスタ印刷モード
を示す図。
【図12】媒体前進方向のまたは走査方向のパス間に1
ドット列の位置合わせ誤差があるときの図6および図7
の印刷モードのドットの合成パターンを示す図。
【図13】媒体前進方向のパス間に1ドット列の位置合
わせ誤差があるときの図8および図9の印刷モードのド
ットの合成パターンを示す図。
【図14】媒体前進方向のパス間に1ドット列の位置合
わせ誤差があるときの図10および図11の印刷モード
のドットの合成パターンを示す図。
【図15】図3の8×8ディザセルで打ち負かす図6お
よび図7の印刷モードパターンから生ずる印刷欠陥を示
す図。
【図16】図3の8×8ディザセルで打ち負かす図6お
よび図7の印刷モードパターンから生ずる印刷欠陥を示
す図。
【図17】図3の8×8ディザセルで打ち負かす図8お
よび図9の印刷モードパターンから生ずる印刷欠陥を示
す図。
【図18】図3の8×8ディザセルで打ち負かす図8お
よび図9の印刷モードパターンから生ずる印刷欠陥を示
す図。
【図19】図3の8×8ディザセルで打ち負かされない
図10および図11の印刷モードパターンの有利な効果
を示す図。
【図20】図3の8×8ディザセルで打ち負かされない
図10および図11の印刷モードパターンの有利な効果
を示す図。
【符号の説明】
16 キャリッジ組立体 18 プリントヘッド 20 プリントヘッド 22 媒体前進組立体 24 キャリッジ組立体 30 媒体前進組立体 34 キャリッジ組立体 38 印刷媒体 44 コントローラ 46 画像データ 60 プリントヘッド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G06F 3/12 B41J 3/12 G

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷媒体(38)に一定のセルドット幅を
    有するデータセルに区分されている画像データ(46)に
    従ってプリントヘッド(18、20)で印刷する複数パス印
    刷方法であって、 ドットを前記プリントヘッド(18、20)の第1のパスで
    前記媒体(38)上に前記画像データ(46)に従ってドッ
    トクラスタの第1のパターンを成して堆積させる段階、 前記印刷媒体(38)を前記プリントヘッド(18、20)に
    対して前進させる段階、 ドットを前記プリントヘッド(18、20)の第2のパスで
    前記媒体(38)上に前記画像データ(46)に従ってドッ
    トクラスタの第2のパターンを成して、前記第1のパタ
    ーンに差し込まれ且つ位置的にそれを補完するように堆
    積する段階から構成され、 前記第1および第2のパターンは、所定のパターンドッ
    ト幅を有し、前記パターンドット幅および前記セルドッ
    ト幅は互いに非整数因数であることを特徴とする複数パ
    ス印刷方法。
JP4301396A 1995-03-01 1996-02-29 複数パス印刷方法 Pending JPH08267834A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000037863A (ja) * 1998-07-24 2000-02-08 Canon Inc インクジェット印刷装置
JP2002257694A (ja) * 2001-02-28 2002-09-11 Canon Inc プローブ担体の製造用の液体吐出装置、該液体吐出装置を用いたプローブ担体製造装置及びプローブ担体の製造方法

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