JPH08267677A - 易開封性積層体 - Google Patents
易開封性積層体Info
- Publication number
- JPH08267677A JPH08267677A JP7147295A JP7147295A JPH08267677A JP H08267677 A JPH08267677 A JP H08267677A JP 7147295 A JP7147295 A JP 7147295A JP 7147295 A JP7147295 A JP 7147295A JP H08267677 A JPH08267677 A JP H08267677A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin layer
- polypropylene
- resin
- layer
- polyethylene
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Packages (AREA)
- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】包装体のシーラント、特に容易に開封すること
ができ、かつ耐圧性に優れた包装体として使用するのに
適した易開封性積層体を提供することを目的とする。 【構成】 基材上にポリプロピレンとポリエチレンとの
ブレンド物からなる第一の樹脂層と、ポリオレフィンか
ら成る第二の樹脂層とを積層し、該第二の樹脂層をシー
ラント層として成ることを特徴とする易開封性積層体で
ある。
ができ、かつ耐圧性に優れた包装体として使用するのに
適した易開封性積層体を提供することを目的とする。 【構成】 基材上にポリプロピレンとポリエチレンとの
ブレンド物からなる第一の樹脂層と、ポリオレフィンか
ら成る第二の樹脂層とを積層し、該第二の樹脂層をシー
ラント層として成ることを特徴とする易開封性積層体で
ある。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は包装体のシーラント、特
に容易に開封することができ、かつ耐圧性に優れた包装
体に使用するのに適した樹脂の積層体に関するものであ
る。
に容易に開封することができ、かつ耐圧性に優れた包装
体に使用するのに適した樹脂の積層体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】食品等のための包装体は、外気との遮断
や遮光により内容物の腐敗や酸化等による劣化を防止す
る。さらに包装体は、包装体内に残存する雑菌等を殺菌
するためにボイルやレトルト等の処理に曝される。ま
た、内容物が保存中に吸湿したり、逆に乾燥したりして
内容物の品質が劣化することを防止するようにしてい
る。したがって、パウチ状の軟包材や容器の蓋等の包装
体の密封には簡便に強固な封止ができるヒートシール方
式が用いられが、保管中に充分な密閉性を保持し、ま
た、輸送時等の衝撃にも充分に耐えるように強固なシー
ル強度を保持することが要求されている。
や遮光により内容物の腐敗や酸化等による劣化を防止す
る。さらに包装体は、包装体内に残存する雑菌等を殺菌
するためにボイルやレトルト等の処理に曝される。ま
た、内容物が保存中に吸湿したり、逆に乾燥したりして
内容物の品質が劣化することを防止するようにしてい
る。したがって、パウチ状の軟包材や容器の蓋等の包装
体の密封には簡便に強固な封止ができるヒートシール方
式が用いられが、保管中に充分な密閉性を保持し、ま
た、輸送時等の衝撃にも充分に耐えるように強固なシー
ル強度を保持することが要求されている。
【0003】一方、上記目的のために過剰なヒートシー
ル強度を有する包装体は、素手で容易に開封することが
できないため、はさみ、ナイフ等の器具を使用しなけれ
ばならず、消費者の利便を損なっていた。このような問
題から、内容物を保護するための充分な密閉性と開封時
に手で容易に開封できるような易開封性を有するシーラ
ントが、多数提案されてきている。
ル強度を有する包装体は、素手で容易に開封することが
できないため、はさみ、ナイフ等の器具を使用しなけれ
ばならず、消費者の利便を損なっていた。このような問
題から、内容物を保護するための充分な密閉性と開封時
に手で容易に開封できるような易開封性を有するシーラ
ントが、多数提案されてきている。
【0004】そのような例としてポリエチレンとポリプ
ロピレンとを混合したシーラント層やエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体と低結晶性ポリオレフィン系樹脂との混合
物から成るシーラント層等が掲げられる。これらは、混
合された二種以上の樹脂を単独(単層)で用いるもの
で、それら樹脂間の接着強度の低さを利用して開封時に
容易に樹脂が破壊されるようにした易開封性のシーラン
トとして所期の目的は概ね、達成されている。しかしな
がら、前者については開封時に破壊された各樹脂が糸状
になって伸びる、所謂、糸引きを生じ、美観が良くない
上、糸状になった樹脂が内容物に混入する可能性があっ
た。一方、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む系で
は、加工中に酢酸ビニル成分が分解する等の加工性に劣
る上、低結晶性のポリオレフィンはフィルムにしたとき
の腰がなく、また、糸引きの状態も必ずしも完全に解消
されるものではなかった。また、これらの混合樹脂をシ
ーラントとしての最内層とすると、例えば、ポテトチッ
プスのような袋入りスナック菓子等、内部に多量のガス
を充填した包装体では、外部から荷重がかかると内部の
圧力が上昇し、それによって破袋するという点で耐圧性
が低いという問題がある。
ロピレンとを混合したシーラント層やエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体と低結晶性ポリオレフィン系樹脂との混合
物から成るシーラント層等が掲げられる。これらは、混
合された二種以上の樹脂を単独(単層)で用いるもの
で、それら樹脂間の接着強度の低さを利用して開封時に
容易に樹脂が破壊されるようにした易開封性のシーラン
トとして所期の目的は概ね、達成されている。しかしな
がら、前者については開封時に破壊された各樹脂が糸状
になって伸びる、所謂、糸引きを生じ、美観が良くない
上、糸状になった樹脂が内容物に混入する可能性があっ
た。一方、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む系で
は、加工中に酢酸ビニル成分が分解する等の加工性に劣
る上、低結晶性のポリオレフィンはフィルムにしたとき
の腰がなく、また、糸引きの状態も必ずしも完全に解消
されるものではなかった。また、これらの混合樹脂をシ
ーラントとしての最内層とすると、例えば、ポテトチッ
プスのような袋入りスナック菓子等、内部に多量のガス
を充填した包装体では、外部から荷重がかかると内部の
圧力が上昇し、それによって破袋するという点で耐圧性
が低いという問題がある。
【0005】また、他の例としてポリエチレンとポリブ
チレンとを混合してなるシーラント層が掲げられる。し
かしながら、この樹脂組成物も糸引きが生じやすい上、
ヒートシール後のヒートシール強度が低下し、安定する
までに数日を要するという問題がある。
チレンとを混合してなるシーラント層が掲げられる。し
かしながら、この樹脂組成物も糸引きが生じやすい上、
ヒートシール後のヒートシール強度が低下し、安定する
までに数日を要するという問題がある。
【0006】以上、何れにしても今まで提案されている
易開封性樹脂シーラントは一種、又は二種以上のブレン
ド物であるにしても単層で用いるものであるため、開封
性、耐圧性、糸引き防止の全てを満足することはできな
いのが現状である。
易開封性樹脂シーラントは一種、又は二種以上のブレン
ド物であるにしても単層で用いるものであるため、開封
性、耐圧性、糸引き防止の全てを満足することはできな
いのが現状である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のような問題点を
鑑み、本発明は、加工性、ヒートシール強度の安定性が
優れ、開封時には糸引きがなく、容易に開封することが
でき、かつ耐圧性に優れた易開封性の積層体を提供する
ことを目的とするものである。
鑑み、本発明は、加工性、ヒートシール強度の安定性が
優れ、開封時には糸引きがなく、容易に開封することが
でき、かつ耐圧性に優れた易開封性の積層体を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために考えられたもので、請求項1の発明は基材上
にポリプロピレンとポリエチレンとのブレンド物からな
る第一の樹脂層と、ポリオレフィンから成る第二の樹脂
層とを積層して成り、第二の樹脂層をシーラント層とし
たことを特徴とする易開封性積層体であり、請求項2の
発明は前記第二の樹脂層がポリプロピレンであることを
特徴とする前記の易開封性積層体であり、請求項3及び
4の発明は第二の樹脂層をポリプロピレンとしたことを
特徴とする易開封性積層体である。
するために考えられたもので、請求項1の発明は基材上
にポリプロピレンとポリエチレンとのブレンド物からな
る第一の樹脂層と、ポリオレフィンから成る第二の樹脂
層とを積層して成り、第二の樹脂層をシーラント層とし
たことを特徴とする易開封性積層体であり、請求項2の
発明は前記第二の樹脂層がポリプロピレンであることを
特徴とする前記の易開封性積層体であり、請求項3及び
4の発明は第二の樹脂層をポリプロピレンとしたことを
特徴とする易開封性積層体である。
【0009】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。本発明の第一の樹脂層、第二の樹脂層に用いられる
ポリプロピレンとしては、プロピレンの単独共重合体の
ほか、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1等とのランダム共重合体、ブロック共重合体を用い
ることができる。これらの共重合体の場合には共重合成
分の比率により非晶性になるが、密度0.9以上の結晶
性ポリプロピレンを用いる方が加工性や内容物との適
性、耐油性等の面で好ましい。また、第一の樹脂層と第
二の樹脂層に用いるポリプロピレンは、同じ種類のもの
であっても異なる種類のものであっても良い。また、第
二の樹脂層として用いられるポリエチレンとしては低密
度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン等が掲げられ
る。
る。本発明の第一の樹脂層、第二の樹脂層に用いられる
ポリプロピレンとしては、プロピレンの単独共重合体の
ほか、エチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン
−1等とのランダム共重合体、ブロック共重合体を用い
ることができる。これらの共重合体の場合には共重合成
分の比率により非晶性になるが、密度0.9以上の結晶
性ポリプロピレンを用いる方が加工性や内容物との適
性、耐油性等の面で好ましい。また、第一の樹脂層と第
二の樹脂層に用いるポリプロピレンは、同じ種類のもの
であっても異なる種類のものであっても良い。また、第
二の樹脂層として用いられるポリエチレンとしては低密
度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン等が掲げられ
る。
【0010】本発明の第一の樹脂層として用いられるポ
リエチレンとしては、低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレンなどのエチレン単独重合
体の他に、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペン
テン−1、オクテン−1等とエチレンとの共重合体であ
る直鎖低密度ポリエチレン等を用いることができる。
リエチレンとしては、低密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレンなどのエチレン単独重合
体の他に、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペン
テン−1、オクテン−1等とエチレンとの共重合体であ
る直鎖低密度ポリエチレン等を用いることができる。
【0011】第一の樹脂層は前記ポリプロピレンと前記
ポリエチレンとを混合したものから成り、その混合比は
ポリプロピレン60乃至99重量部に対し、ポリエチレ
ン1乃至40重量部とするのが好ましい。この比率より
もポリプロピレンが多くなると第一の樹脂層と第二の樹
脂層と実質的な相違がなくなるため本発明の効果が得ら
れなくなり、また、この比率よりもポリプロピレンの比
率が少なくなると第一の樹脂層と第二の樹脂層との接着
強度が低下し、耐圧性に優れた易開封性積層体が得られ
なくなる。さらに樹脂の比率としては、特にポリプロピ
レン80乃至95重量部に対して、ポリエチレン5乃至
20重量部とするのが好ましい。これらの樹脂の混合は
予め、二軸混練機等で混合しておいても、最終的にフィ
ルム状に成形する際にそれぞれのペレットをドライブレ
ンドにより押出機内で混合しても良い。
ポリエチレンとを混合したものから成り、その混合比は
ポリプロピレン60乃至99重量部に対し、ポリエチレ
ン1乃至40重量部とするのが好ましい。この比率より
もポリプロピレンが多くなると第一の樹脂層と第二の樹
脂層と実質的な相違がなくなるため本発明の効果が得ら
れなくなり、また、この比率よりもポリプロピレンの比
率が少なくなると第一の樹脂層と第二の樹脂層との接着
強度が低下し、耐圧性に優れた易開封性積層体が得られ
なくなる。さらに樹脂の比率としては、特にポリプロピ
レン80乃至95重量部に対して、ポリエチレン5乃至
20重量部とするのが好ましい。これらの樹脂の混合は
予め、二軸混練機等で混合しておいても、最終的にフィ
ルム状に成形する際にそれぞれのペレットをドライブレ
ンドにより押出機内で混合しても良い。
【0012】本発明に用いる基材としては通常用いられ
るプラスチックフィルム、紙、金属箔等限定されるもの
ではないが、プラスチックフィルムとしては、例えば、
延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ポリエステルフィル
ム、延伸ナイロンフィルム、セロハン等が掲げられる。
これら基材には必要に応じて印刷やPVDC(ポリ塩化
ビニリデン)等のコーティング層、金属蒸着層等を設け
ても良い。また、基材としては前記の各種フィルムを単
独でも、あるいは接着剤等で積層した複合基材としてで
も用いることもできる。
るプラスチックフィルム、紙、金属箔等限定されるもの
ではないが、プラスチックフィルムとしては、例えば、
延伸ポリプロピレンフィルム、延伸ポリエステルフィル
ム、延伸ナイロンフィルム、セロハン等が掲げられる。
これら基材には必要に応じて印刷やPVDC(ポリ塩化
ビニリデン)等のコーティング層、金属蒸着層等を設け
ても良い。また、基材としては前記の各種フィルムを単
独でも、あるいは接着剤等で積層した複合基材としてで
も用いることもできる。
【0013】本発明に係る積層体は公知の方法によって
作製することができる。すなわち、一つの例としては第
一の樹脂層と第二の樹脂層とを共押出しによってインフ
レーション法、Tダイ法によりフィルムとして得た後、
基材と接着剤を用いてドライラミネートすることによっ
て得ることができる。接着剤にはポリウレタン系、ポリ
エステル系等の接着剤を用いることができる。また、他
の例として基材上にアンカーコート剤を塗布後、第一の
樹脂層を押出ラミネートし、ついで第二の樹脂層を第一
の樹脂層の上に熱ラミネートすることによって得ること
ができる。あるいは適当な基材を選定すればアンカーコ
ート剤を使わないで、直接、第一の樹脂層と第二の樹脂
層とを順次押出しラミネートしたり、共押出により押出
しラミネートすることができる。また、これらの工程
中、ラミネート強度、ラミネート温度等の作業環境を考
慮して必要に応じてコロナ処理、オゾン処理等を用いる
ことができる。
作製することができる。すなわち、一つの例としては第
一の樹脂層と第二の樹脂層とを共押出しによってインフ
レーション法、Tダイ法によりフィルムとして得た後、
基材と接着剤を用いてドライラミネートすることによっ
て得ることができる。接着剤にはポリウレタン系、ポリ
エステル系等の接着剤を用いることができる。また、他
の例として基材上にアンカーコート剤を塗布後、第一の
樹脂層を押出ラミネートし、ついで第二の樹脂層を第一
の樹脂層の上に熱ラミネートすることによって得ること
ができる。あるいは適当な基材を選定すればアンカーコ
ート剤を使わないで、直接、第一の樹脂層と第二の樹脂
層とを順次押出しラミネートしたり、共押出により押出
しラミネートすることができる。また、これらの工程
中、ラミネート強度、ラミネート温度等の作業環境を考
慮して必要に応じてコロナ処理、オゾン処理等を用いる
ことができる。
【0014】上記の方法によって作製される本発明に係
る易開封性積層体の第一の樹脂層と第二の樹脂層の層厚
は、包装体としての各種の要求項目によって決めれば良
く、全体で10μm乃至100μm、好ましくは20μ
m乃至50μmとして用いるのが良い。また、第一の樹
脂層と第二の樹脂層との層厚比は、4:1乃至1:4、
好ましくは1:1乃至1:3とするのが良い。
る易開封性積層体の第一の樹脂層と第二の樹脂層の層厚
は、包装体としての各種の要求項目によって決めれば良
く、全体で10μm乃至100μm、好ましくは20μ
m乃至50μmとして用いるのが良い。また、第一の樹
脂層と第二の樹脂層との層厚比は、4:1乃至1:4、
好ましくは1:1乃至1:3とするのが良い。
【0015】本発明に係る易開封性積層体は、軟包装体
としてそのまま三方シールや四方シールしたパウチやピ
ロー包装等の包装体として用いることができる。
としてそのまま三方シールや四方シールしたパウチやピ
ロー包装等の包装体として用いることができる。
【0016】
【作用】本発明に係る易開封性積層体は、基材上にポリ
プロピレンとポリエチレンとのブレンド物から成る第一
の樹脂層と、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオ
レフィン系樹脂から成る第二の樹脂層とを積層し、第二
の樹脂層をシーラント層としてあるため、開封時の荷重
によって第一の樹脂層と第二の樹脂層との界面部を開始
点として第一の樹脂層が破壊され、糸引きを生じること
なく、第二の樹脂層同士の接着面が剥離されて開封され
る。
プロピレンとポリエチレンとのブレンド物から成る第一
の樹脂層と、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオ
レフィン系樹脂から成る第二の樹脂層とを積層し、第二
の樹脂層をシーラント層としてあるため、開封時の荷重
によって第一の樹脂層と第二の樹脂層との界面部を開始
点として第一の樹脂層が破壊され、糸引きを生じること
なく、第二の樹脂層同士の接着面が剥離されて開封され
る。
【0017】また、本発明に係る易開封性積層体は、第
二の樹脂層としてポリプロピレンを用いれば、包装体の
最内層となる実質的なシーラント層であるため、ポテト
チップス等の袋入りスナック菓子等の包装時に多量のガ
スを充填した包装体としても外力に対して高い強度を発
揮するし、一方、ポリプロピレンとポリエチレンとから
成る第一の樹脂層はそれらポリプロピレンとポリエチレ
ンとの相溶性が低いために破壊しやすく、詳細は明確に
はなっていないが、第一の樹脂層は基材とシーラント層
である第二の樹脂層との接着強度を制御する接着層にな
っている。したがって、第二の樹脂層の層厚は第一の樹
脂層に比べて特に大きくする必要はないが、開封時の破
壊は第一の層および第二の層との界面近傍で生じるた
め、第一の樹脂層の層厚を第二の樹脂層に比べて薄くす
ることにより、より糸引きが少なく、開封後も美観に優
れた開封面が得られる。
二の樹脂層としてポリプロピレンを用いれば、包装体の
最内層となる実質的なシーラント層であるため、ポテト
チップス等の袋入りスナック菓子等の包装時に多量のガ
スを充填した包装体としても外力に対して高い強度を発
揮するし、一方、ポリプロピレンとポリエチレンとから
成る第一の樹脂層はそれらポリプロピレンとポリエチレ
ンとの相溶性が低いために破壊しやすく、詳細は明確に
はなっていないが、第一の樹脂層は基材とシーラント層
である第二の樹脂層との接着強度を制御する接着層にな
っている。したがって、第二の樹脂層の層厚は第一の樹
脂層に比べて特に大きくする必要はないが、開封時の破
壊は第一の層および第二の層との界面近傍で生じるた
め、第一の樹脂層の層厚を第二の樹脂層に比べて薄くす
ることにより、より糸引きが少なく、開封後も美観に優
れた開封面が得られる。
【0018】
【実施例】以下、実施例に基づき具体的に説明を行う
が、本発明は以下の例に限定されるものではない。
が、本発明は以下の例に限定されるものではない。
【0019】<実施例1>図1に本実施例の構成模式図
を示す。ポリプロピレンとして三井石油化学工業株式会
社製のハイポールJ600(密度0.91、ホモタイ
プ)80部と、低密度ポリエチレンとして同社製ミラソ
ン14Pの20部とを第一の樹脂層(3)とし、上記ハ
イポールJ600を第二の樹脂層(4)として、共押出
しによりTダイ法により各層20μmのキャストフィル
ムを作製した。このフィルムの第一の樹脂層側にコロナ
処理を行った後、ポリウレタン系接着剤(2)により二
軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)(1)と
ドライラミネートにより接着し、本発明による易開封性
積層体を得た。
を示す。ポリプロピレンとして三井石油化学工業株式会
社製のハイポールJ600(密度0.91、ホモタイ
プ)80部と、低密度ポリエチレンとして同社製ミラソ
ン14Pの20部とを第一の樹脂層(3)とし、上記ハ
イポールJ600を第二の樹脂層(4)として、共押出
しによりTダイ法により各層20μmのキャストフィル
ムを作製した。このフィルムの第一の樹脂層側にコロナ
処理を行った後、ポリウレタン系接着剤(2)により二
軸延伸ポリエステルフィルム(厚さ12μm)(1)と
ドライラミネートにより接着し、本発明による易開封性
積層体を得た。
【0020】この易開封性積層体を樹脂の流れ方向が長
辺となるようにして19cm×14cmのピロー包装体
を作製し、包装体内に1800ccの空気を充填した。
この包装体を10mm/minの速度で圧縮したところ
100kgfの荷重で破袋し
辺となるようにして19cm×14cmのピロー包装体
を作製し、包装体内に1800ccの空気を充填した。
この包装体を10mm/minの速度で圧縮したところ
100kgfの荷重で破袋し
【0021】<実施例2>第二の樹脂層として直鎖低密
度ポリエチレン(三井石油化学株式会社製:ウルトラゼ
ックス2520F)を用いて、実施例1と同様にキャス
トフィルムからピロー包装体を作成し、同様に破袋果汁
を測定したところ、90kgfであった。
度ポリエチレン(三井石油化学株式会社製:ウルトラゼ
ックス2520F)を用いて、実施例1と同様にキャス
トフィルムからピロー包装体を作成し、同様に破袋果汁
を測定したところ、90kgfであった。
【0022】<比較例1>ハイポールJ600により厚
さ40μmのキャストフィルムを作製し、以下、実施例
と同様に包装体を作製した。圧縮試験を行ったところ1
30kgfで破袋し、耐圧性は満足できるものであった
が、開封は非常に困難であった。 <比較例2>ハイポールJ600とミラソン14Pとを
8:2の割合で混合し、厚さ40μmのキャストフィル
ムを作製し、以下実施例と同様に包装体を作製した。圧
縮試験を行ったところ50kgfで破袋した。開封性は
良好であった。
さ40μmのキャストフィルムを作製し、以下、実施例
と同様に包装体を作製した。圧縮試験を行ったところ1
30kgfで破袋し、耐圧性は満足できるものであった
が、開封は非常に困難であった。 <比較例2>ハイポールJ600とミラソン14Pとを
8:2の割合で混合し、厚さ40μmのキャストフィル
ムを作製し、以下実施例と同様に包装体を作製した。圧
縮試験を行ったところ50kgfで破袋した。開封性は
良好であった。
【0023】
【発明の効果】本発明は以上の構成になっているので、
開封性とかつ包装体とした時の外力に対する高い抵抗力
(接着強度)という相反する機能を満足することができ
る。
開封性とかつ包装体とした時の外力に対する高い抵抗力
(接着強度)という相反する機能を満足することができ
る。
【0024】また、第二の樹脂層としてポリプロピレン
樹脂を用いれば、耐油性が優れているので、基材とのラ
ミネート強度が低下したり、樹脂中の低分子量分が包装
体内に溶出することがなく、さらにシール強度も優れて
いるのでスナック菓子等ガス充填した包装体の内圧に対
しても充分、耐えられるものである。
樹脂を用いれば、耐油性が優れているので、基材とのラ
ミネート強度が低下したり、樹脂中の低分子量分が包装
体内に溶出することがなく、さらにシール強度も優れて
いるのでスナック菓子等ガス充填した包装体の内圧に対
しても充分、耐えられるものである。
【0025】
【図1】
1 基材 2 接着剤 3 第一の樹脂層 4 第二の樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増田 直己 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 (72)発明者 古沢 伸夫 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】基材上にポリプロピレンとポリエチレンと
のブレンド物からなる第一の樹脂層と、ポリオレフィン
から成る第二の樹脂層とを積層し、該第二の樹脂層をシ
ーラント層として成ることを特徴とする易開封性積層
体。 - 【請求項2】第二の樹脂層がポリプロピレンであること
を特徴とする請求項1記載の易開封性積層体。 - 【請求項3】第二の樹脂層が低密度ポリエチレンである
ことを特徴とする請求項1記載の易開封性積層体。 - 【請求項4】第二の樹脂層が直鎖低密度ポリエチレンで
あることを特徴とする請求項1記載の易開封性積層体。 - 【請求項5】前記第一の樹脂層がポリプロピレン60乃
至99重量部とポリエチレン1乃至40重量部とから成
ることを特徴とする請求項1乃至4記載の易開封性積層
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7147295A JPH08267677A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 易開封性積層体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7147295A JPH08267677A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 易開封性積層体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08267677A true JPH08267677A (ja) | 1996-10-15 |
Family
ID=13461600
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7147295A Pending JPH08267677A (ja) | 1995-03-29 | 1995-03-29 | 易開封性積層体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08267677A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013078919A (ja) * | 2011-10-05 | 2013-05-02 | Hosokawa Yoko Co Ltd | 積層フィルムおよびその製造方法 |
JP2015193181A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-05 | 株式会社プライムポリマー | 積層フィルムおよび包装体 |
JP2017171306A (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-28 | 富士特殊紙業株式会社 | 易開封性包装体の製法及びその製法により形成された易開封性包装体 |
JP2020511333A (ja) * | 2017-03-23 | 2020-04-16 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 多層フィルムおよびそれを含む包装 |
KR20240034079A (ko) * | 2022-09-06 | 2024-03-13 | 이승현 | 점착 강도의 선택적 조절을 통하여 팩 용기의 실링 조절이 가능한 패키지 시스템 |
-
1995
- 1995-03-29 JP JP7147295A patent/JPH08267677A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013078919A (ja) * | 2011-10-05 | 2013-05-02 | Hosokawa Yoko Co Ltd | 積層フィルムおよびその製造方法 |
JP2015193181A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-05 | 株式会社プライムポリマー | 積層フィルムおよび包装体 |
JP2017171306A (ja) * | 2016-03-18 | 2017-09-28 | 富士特殊紙業株式会社 | 易開封性包装体の製法及びその製法により形成された易開封性包装体 |
JP2020511333A (ja) * | 2017-03-23 | 2020-04-16 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | 多層フィルムおよびそれを含む包装 |
KR20240034079A (ko) * | 2022-09-06 | 2024-03-13 | 이승현 | 점착 강도의 선택적 조절을 통하여 팩 용기의 실링 조절이 가능한 패키지 시스템 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0925180B1 (en) | Hermetically sealable film and method of making | |
CA2230820C (en) | Puncture-resistant barrier pouch | |
JPH0425136B2 (ja) | ||
EP1591236A2 (en) | Multilayer polypropylene film, co-extruded and heat-sealable to make hermetically closed, easily opened packages, and relative production method | |
JPS63179741A (ja) | 易剥離性とヒ−トシ−ル性を併わせ持つ複合フイルム | |
JPH01157847A (ja) | 易開封性包装体 | |
JP2009096155A (ja) | 多層積層フィルム | |
JPH08267677A (ja) | 易開封性積層体 | |
JP3853416B2 (ja) | レトルトパウチ | |
JP3853417B2 (ja) | レトルトパウチ | |
JP4904679B2 (ja) | 酸素吸収バリア性積層体及びそれを用いて作製された包装体 | |
JP4938213B2 (ja) | 共押出多層フィルムおよびラミネートフィルム | |
JP2005103904A (ja) | 共押出多層フィルム及びラミネートフィルム | |
JP3447229B2 (ja) | 包装用積層体及び易開封性包装体 | |
JP3545089B2 (ja) | 酸素吸収性容器の製造方法及びこの方法により得られる酸素吸収性容器 | |
JPH07266514A (ja) | 易開封性樹脂組成物及びそれを用いた包装体 | |
JP3360426B2 (ja) | 易開封性包装体 | |
JP4040738B2 (ja) | 複合フィルムのヒートシール部の強度制御方法 | |
JP3322304B2 (ja) | 脱酸素性多層フィルム及び包装袋 | |
JPH10264330A (ja) | 易開封性共押出複合フィルム | |
JP4411646B2 (ja) | 積層包装材料 | |
JPH05261866A (ja) | 透明性を有する包装用材 | |
JPH08169992A (ja) | 易開封性樹脂組成物及びそれを用いた包装体 | |
JPH11320741A (ja) | ガスバリア性多層ヒートシールフィルムとその製造方法 | |
JPH0999957A (ja) | 易開封性包装袋 |