JPH08267449A - プリプレグの製造方法および装置 - Google Patents

プリプレグの製造方法および装置

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JPH08267449A
JPH08267449A JP6995795A JP6995795A JPH08267449A JP H08267449 A JPH08267449 A JP H08267449A JP 6995795 A JP6995795 A JP 6995795A JP 6995795 A JP6995795 A JP 6995795A JP H08267449 A JPH08267449 A JP H08267449A
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release paper
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coated
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JP6995795A
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Munehiro Kuroda
宗宏 黒田
Hiroshi Tamaoki
廣志 玉置
Shige Sasaki
樹 佐々木
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】各種の工程を結合することによる自動化が容易
に可能で、高品質のプリプレグを高い生産性で製造でき
る方法と装置を提供する。 【構成】原料樹脂を静止型混合器4を用いて混合し、混
合樹脂をリバースロールコータのアプリケータロール9
上に供給するとともに、そのリバースロールコータのコ
ーティングロール3上を搬送されてくる離型紙2に塗布
し、混合樹脂を塗布した離型紙12をその樹脂塗布面に
おいて補強繊維材料18の両面に重ね合わせ、加熱、加
圧して離型紙2上の混合樹脂を補強繊維材料18に転
移、含浸してプリプレグを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、FRP(繊維強化プ
ラスチック)の成形に用いるためのプリプレグを製造す
る方法および装置に関する。また、この発明は、プリプ
レグの製造に好適な樹脂塗布離型紙を製造する方法およ
び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】FRPの成形に使用されるプリプレグ
は、たとえば特開昭60−165210号公報に記載さ
れているように、樹脂塗布離型紙を用い、その樹脂塗布
離型紙をその樹脂塗布面において補強繊維材料の少なく
とも一面に重ね合わせ、加熱、加圧して離型紙上の樹脂
を補強繊維材料に転移、含浸することによって製造して
いる。樹脂塗布離型紙は、たとえば特開昭60−179
207号公報に記載されているように、リバースロール
コータを用い、ブロック状の樹脂塊を溶融しながらリバ
ースロールコータのアプリケータロール上に供給すると
ともに、そのリバースロールコータのコーティングロー
ル上を搬送されてくる離型紙に塗布することによって製
造している。ところが、このような従来の方法において
は、以下において説明するような問題がある。
【0003】すなわち、従来の方法においては、上述し
たようにブロック状の樹脂塊を溶融しながらリバースロ
ールコータのアプリケータロール上に供給するが、その
ためには、あらかじめ必要とする種類の原料樹脂を計量
し、ニーダ等の撹拌機を用いて混合し、さらにブロック
状に固めて樹脂塊とする樹脂調製工程が必要になり、ま
た、そのブロック状の樹脂塊をリバースロールコータに
仕込み、溶融させてアプリケータロール上に供給するの
で、樹脂の調製工程や、ブロック状の樹脂塊を運搬して
リバースロールコータに仕込む工程等、独立した工程が
増え、プリプレグ製造工程の自動化が難しい。特に、熱
硬化性樹脂の場合、プリプレグのライフ維持のために長
期間Bステージの状態に保つことが要求されるが、その
ためには、樹脂調製工程以降の各種の工程を可能な限り
低い温度の下に迅速に行う必要があり、工程の連続化に
よる自動化が強く要求されている。また、ニーダ等の撹
拌機は攪拌翼やスクリュー等の可動部を有するので、異
常滞留が起こったり攪拌熱が発生したりして樹脂の熱履
歴が変わり、特に熱硬化性樹脂の場合には異常な硬化反
応が起こってポットライフが短くなるといった問題があ
る。しかも、ニーダ等の撹拌機は駆動源を必要とするば
かりか、可動部を有するのでメンテナンスもやっかいで
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、従
来の技術の上述した問題点を解決し、各種の工程を結合
することによる自動化が容易に可能で、高品質のプリプ
レグを高い生産性で製造することができる方法と装置を
提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は、原料樹脂を静止型混合器を用いて混合
する工程と、混合樹脂を離型紙に塗布する工程と、混合
樹脂を塗布した離型紙をその樹脂塗布面において補強繊
維材料の少なくとも一面に重ね合わせ、加熱、加圧して
離型紙上の混合樹脂を補強繊維材料に転移、含浸する工
程とを含む、プリプレグの製造方法を提供する。
【0006】また、原料樹脂を静止型混合器を用いて混
合する工程と、混合樹脂をリバースロールコータのアプ
リケータロール上に供給するとともに、そのリバースロ
ールコータのコーティングロール上を搬送されてくる離
型紙に塗布する工程と、混合樹脂を塗布した離型紙をそ
の樹脂塗布面において補強繊維材料の少なくとも一面に
重ね合わせ、加熱、加圧して離型紙上の混合樹脂を補強
繊維材料に転移、含浸する工程とを含む、プリプレグの
製造方法を提供する。この場合、アプリケータロール上
の混合樹脂の溜り量を検知し、その溜り量が一定になる
ようにそのアプリケータロール上に供給する混合樹脂の
量を制御するのも好ましい。
【0007】さらに、この発明は、原料樹脂を混合する
静止型混合器と、混合樹脂を離型紙に塗布するコータ
と、混合樹脂が塗布された離型紙をその樹脂塗布面にお
いて補強繊維材料の少なくとも一面に重ね合わせ、加
熱、加圧して離型紙上の混合樹脂を補強繊維材料に転
移、含浸するプレスロールとを備えている、プリプレグ
の製造装置を提供する。
【0008】また、原料樹脂を混合する静止型混合器
と、混合樹脂を離型紙に塗布する、混合樹脂が供給され
るアプリケータロールおよび離型紙がその上を搬送され
るコーティングロールを有するリバースロールコータ
と、混合樹脂が塗布された離型紙をその樹脂塗布面にお
いて補強繊維材料の少なくとも一面に重ね合わせ、加
熱、加圧して離型紙上の混合樹脂を補強繊維材料に転
移、含浸するプレスロールとを備えている、プリプレグ
の製造装置を提供する。この場合、アプリケータロール
上の混合樹脂の溜り量を検知するセンサと、その溜り量
が一定になるようにそのアプリケータロール上に供給す
る混合樹脂の量を制御するコントローラとを備えている
のが好ましい。
【0009】さらに、この発明は、原料樹脂を静止型混
合器を用いて混合する工程と、混合樹脂を離型紙に塗布
する工程とを含む、樹脂塗布離型紙の製造方法を提供す
る。また、原料樹脂を静止型混合器を用いて混合する工
程と、混合樹脂をリバースロールコータのアプリケータ
ロール上に供給するとともに、そのリバースロールコー
タのコーティングロール上を搬送されてくる離型紙に塗
布する工程とを含む、樹脂塗布離型紙の製造方法を提供
する。
【0010】さらにまた、この発明は、原料樹脂を混合
する静止型混合器と、混合樹脂を離型紙に塗布するコー
タとを備えている、樹脂塗布離型紙の製造装置を提供す
る。また、原料樹脂を混合する静止型混合器と、混合樹
脂を離型紙に塗布する、混合樹脂が供給されるアプリケ
ータロールおよび離型紙がその上を搬送されるコーティ
ングロールを有するリバースロールコータとを備えてい
る、樹脂塗布離型紙の製造装置を提供する。
【0011】この発明で用いる静止型混合器は、管内混
合器とも呼ばれるもので、たとえば、ステンレススチー
ル等の耐蝕性材料からなる管状のハウジング内に、やは
りステンレススチール等の耐蝕性材料からなる、ら旋の
方向が異なる2種類のら旋翼エレメントを、直列に、翼
縁が互いに交差するように、かつ、翼縁が互いに接する
ように、または適宜な間隔をおいて交互に配置してなる
ようなもので、上述した攪拌翼やスクリューのような可
動部は一切もたない。このような静止型混合器に流入し
た樹脂は、まず最初のら旋翼エレメントによって、たと
えば右回りの旋回流となり、次のら旋翼によってこんど
は左回りの旋回流となり、この繰り返しによって混合さ
れる。かかる静止型混合器は、上述したように可動部を
一切もたないので、混合時における樹脂の異常滞留や攪
拌熱の発生が抑えられる。そのため、樹脂の熱履歴の変
動が小さく、特に熱硬化性樹脂を用いるときの異常な硬
化反応を防止することができて、ポットライフを延長す
ることができるようになる。また、駆動源を必要としな
いので設置スペースを小さくできるばかりか、可動部を
有しないのでメンテナンスも容易である。さらに、安価
であるので設備コストも低減できる。また、振動や騒音
がほとんどないうえに、複数個用いることでスケールア
ップも容易にできる。そのような静止型混合器の具体的
なものとしては、たとえば、東レエンジニアリング株式
会社製の商品名「ハイミキサー」、株式会社ノリタケカ
ンパニーリミテド製の商品名「スタティックミキサ
ー」、特殊機化工業株式会社製の商品名「モーションレ
スミキサー」、スルザー株式会社製の商品名「スルザー
ミキサー」、スタティフロー株式会社製の商品名「スタ
ティフロー固定ミキサー」がある。なお、混合器内にお
ける樹脂の異常滞留、異常硬化反応をより完全に防止す
るために、ハウジングの内面やら旋翼エレメントの表面
は、#400以上、より好ましくは#600以上に研磨
仕上げしておくのがよい。
【0012】この発明で用いる原料樹脂は、通常、硬化
剤等を含む熱硬化性樹脂である。たとえば、エポキシ樹
脂、マレイミド樹脂、ポリイミド樹脂や、アセチレン末
端基、ビニル末端基、アリル末端基、ナジック酸末端
基、シアン酸エステル末端基を有する樹脂等を用いるこ
とができる。もちろん、併用することもできる。これら
の熱硬化性樹脂のなかでも、エポキシ樹脂が最も好まし
い。特に、アミン類、フェノール類、炭素炭素二重結合
を有する化合物を前駆体とするエポキシ樹脂が好まし
い。アミン類を前駆体とするエポキシ樹脂としては、テ
トラグリジシルジアミノジフェニルメタン、トリグリジ
シル−p−アミノフェノール、トリグリシジル−m−ア
ミノフェノール、トリグリシジルアミノフレゾールの各
種異性体等が、フェノール類を前駆体とするエポキシ樹
脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキ
シ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂等が、炭素炭素二重結合
を有する化合物を前駆体とするエポキシ樹脂としては、
脂環式エポキシ樹脂等をそれぞれ用いることができる。
これらのエポキシ樹脂をブロム化したブロム化エポキシ
樹脂も用いることができる。なお、エポキシ樹脂の硬化
剤としては、一般にジシアンジアミドを用いるが、その
配合量は、ゲル化時間、プリプレグにしたときの粘着性
やドレープ性等を適度な範囲にするために、樹脂100
重量部に対して0.3〜10重量部、好ましくは1〜7
重量部の範囲とするのがよい。
【0013】離型紙としては、たとえば、厚み0.05
〜0.2mm程度のクラフト紙、ロール紙、グラシン紙等
の紙の両面に、クレー、澱粉、ポリエチレン、ポリビニ
ルアルコール等の目止剤の塗布層を設け、さらにその塗
布層の上にシリコーン系または非シリコーン系の離型
剤、好ましくはポリジメチルシロキサンとポリジメチル
ハイドロジエンシロキサンとの縮合反応型または付加反
応型シリコーンからなる離型剤を塗布したようなものを
用いることができる。また、コロナ放電処理によって離
型性を付与した合成樹脂フィルムや、離型剤を塗布した
合成樹脂フィルムを使用することもできる。合成樹脂フ
ィルムとしては、ポリエチレンフィルムやポリプロピレ
ンフィルム等を用いることができる。
【0014】混合樹脂を離型紙に塗布するコータとして
は、通常のロールコータやナイフコータ等を用いること
もできるが、比較的広い粘度範囲にわたって使用でき、
しかも、操作性や保守性、速度等に優れているリバース
ロールコータを用いるのが好ましい。リバースロールコ
ータは、アプリケータロールと、メタリングロールと、
コーティングロールとを有し、アプリケータロール上に
供給された樹脂がメタリングロールの作用によってアプ
リケータロール上に一定の厚みで送り出されるのである
が、アプリケータロール上の樹脂の溜り量によってアプ
リケータロールとメタリングロール間の樹脂圧が変動
し、アプリケータロールとメタリングロールとの間隙の
大きさが変動して送り出される樹脂の厚みにむらができ
ないよう、アプリケータロール上の樹脂の溜り量を検知
して一定値に制御するのが好ましい。溜り量の検知は、
非接触式のセンサで行うのが好ましく、たとえば、超音
波センサや光センサを用いることができる。
【0015】離型紙上の混合樹脂が転移、含浸される補
強繊維材料は、FRPにおける補強繊維として用いられ
る炭素繊維、ガラス繊維、ポリアラミド繊維等の高強
度、高弾性率繊維からなる。これらは、ストランドを一
方向に互いに平行かつシート状に引き揃えた一方向引揃
え体の形態で、また、帯状の織物、不織布等の形態で用
いる。
【0016】さて、プリプレグの製造は、まず、静止型
混合器を用いて所望の原料樹脂を混合した後、リバース
ロールコータ等を用いて混合樹脂を離型紙に塗布し、樹
脂塗布離型紙を得る。樹脂塗布離型紙は、一旦、ロール
状に巻き取ってもよいが、好ましくは連続して次の転
移、含浸工程に供給する。すなわち、混合樹脂を塗布し
た離型紙をその樹脂塗布面において補強繊維材料に重ね
合わせ、加熱、加圧して離型紙上の混合樹脂を補強繊維
材料に転移、含浸し、プリプレグを得る。このとき、補
強繊維材料の一面のみに樹脂塗布離型紙を重ね合わせ、
他面には混合樹脂を塗布していない離型紙を重ね合わせ
て加熱、加圧してもよいが、他面にも樹脂塗布離型紙を
重ね合わせるようにすると、補強繊維材料の両面から同
時に混合樹脂の転移、含浸が行われるようになり、より
均一な樹脂目付を有するプリプレグが得られるようにな
る。加熱温度は、混合樹脂の種類等によって異なるもの
の、100〜150℃程度である。また、加圧力は、線
圧で0.5〜10kgf /cm程度である。混合樹脂の転
移、含浸の後は、いずれか一方の離型紙を剥ぎ取り、プ
リプレグを他方の離型紙とともにロール状に巻き取る。
なお、混合樹脂の流動性を適度に高くして補強繊維材料
への転移、含浸が容易かつ均一に行われるようにするた
めに、また、プリプレグに適度のタック性を与えて取扱
性を向上させたり、混合樹脂の流出を防いでプリプレグ
の均質性が損われないようにしたりするために、補強繊
維材料に転移、含浸されるときの混合樹脂の粘度は、7
0℃において100〜2,000ポイズの範囲にあるの
が好ましい。
【0017】
【実施態様】図1において、ロール1から離型紙2を連
続的に繰り出し、リバースロールコータの、所望の温度
に加熱されたコーティングロール3上に供給する。
【0018】一方、静止型混合器4に、タンク5から、
ギアポンプ6によって、たとえばエポキシ樹脂を、ま
た、タンク7から、ギアポンプ8によって、たとえば硬
化剤入りエポキシ樹脂をそれぞれ供給し、混合した後、
リバースロールコータの、所望の温度に加熱されたアプ
リケータロール9上に供給する。アプリケータロール9
上の混合樹脂の溜り量は、超音波センサ10によって検
知され、検知量に基いてコントローラ11がポンプ6、
8を制御する。この制御によって、溜り量が一定値に保
たれる。
【0019】アプリケータロール9上に供給された混合
樹脂は、所望の温度に加熱されたメタリングロール13
の作用によってアプリケータロール9上に一定の厚みで
送り出され、コーティングロール3上の離型紙2に塗布
される。かくして、樹脂塗布離型紙12が得られる。な
お、リバースロールコータの下流側に厚み計を設置し、
樹脂塗布離型紙12について混合樹脂の塗布厚みを測定
し、その測定値に基いてアプリケータロール9とメタリ
ングロール13間の間隙を制御し、アプリケータロール
9上に送り出される混合樹脂の厚みを制御することもで
きる。
【0020】上述した樹脂塗布離型紙を用いるプリプレ
グの製造は、図2に示すように、樹脂塗布離型紙12、
12をその樹脂塗布面において補強繊維材料18の両面
に重ね合わせ、重ね合せ体をホットプレート14で予熱
して混合樹脂の粘度を一旦下げた後、多段、この例では
2段の、所望の温度に加熱された一対のプレスロール1
5、16に通し、加熱、加圧して離型紙上の混合樹脂を
補強繊維材料18に転移、含浸し、プリプレグ17とす
る。その後、上側の樹脂塗布離型紙12を構成していた
離型紙2を剥ぎ取り、プリプレグ17を、下側の樹脂塗
布離型紙12を構成していた離型紙2とともにロール状
に巻き取る。なお、プレスロールを多段にすることが必
須であるわけではなく、1段であってもよい。
【0021】
【実施例】図1に示した装置を用いて樹脂塗布離型紙を
製造し、さらに、図2に示した装置を用いて一方向性プ
リプレグを製造した。
【0022】すなわち、図1において、タンク5から、
油化シェルエポキシ株式会社製ビスフェノールA型エポ
キシ樹脂“エピコート”828を、また、タンク7か
ら、3重量部のジシアンジアミドを含む同社製フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂“エピコート”154とを
重量比で2:1になるように送り出し、株式会社ノリタ
ケカンパニーリミテド社製静止型混合器“スタティック
ミキサー”1−N30−131−Fで混合した後、リバ
ースロールコータのアプリケータロール9上に300g
/分の割合で供給した。なお、アプリケータロール9と
メタリングロール13との間の間隙は0.02mmに調整
しておいた。
【0023】一方、ロール1からコーティングロール3
上に離型紙2を10m/分の速度で供給し、その表面に
アプリケータロール9上の混合樹脂を塗布し、塗布厚み
が30μmの樹脂塗布離型紙12を得た。
【0024】次に、上記樹脂塗布離型紙12を図2に示
す装置に供給し、その樹脂塗布面において、補強繊維材
料18としての、東レ株式会社製炭素繊維“トレカ”T
300−6K(平均単糸径:7μm、単糸数:6,00
0本)を互いに平行かつシート状に引き揃えてなる一方
向引揃え体(厚み0.2mm)の両面に重ね合わせ、ホッ
トプレート14で100℃に予熱した後、140℃に設
定したプレスロール15、16に通して線圧2kgf /cm
の下に加熱、加圧し、上記一方向引揃え体に樹脂塗布離
型紙12上の混合樹脂を転移、含浸してプリプレグを得
た。
【0025】上記プリプレグのシェルフライフ(使用可
能期間)は約6か月で、上述した従来の方法によるもの
の約2倍であった。これは、静止型混合器を用いたため
に樹脂の熱劣化が少なかったためであると考えられる。
また、生産性(単位時間あたりの生産量)は、上記従来
の方法による場合にくらべて約30%向上した。
【0026】
【発明の効果】この発明においては、原料樹脂を静止型
混合器を用いて混合し、混合樹脂を離型紙に塗布し、混
合樹脂を塗布した離型紙をその樹脂塗布面において補強
繊維材料の少なくとも一面に重ね合わせ、加熱、加圧し
て離型紙上の混合樹脂を補強繊維材料に転移、含浸して
プリプレグを製造するので、プリプレグの各種工程を結
合することによる自動化が容易に行えるようになり、高
品質のプリプレグを高い生産性で製造することができる
ようになる。
【0027】すなわち、特開昭60−165210号公
報に記載された従来の技術においては、ブロック状の樹
脂塊を溶融しながらリバースロールコータのアプリケー
タロール上に供給するために、あらかじめ必要とする種
類の原料樹脂を計量し、ニーダ等の撹拌機を用いて混合
し、さらにブロック状に固めて樹脂塊とする樹脂調製工
程が必要になり、また、そのブロック状の樹脂塊をリバ
ースロールコータに仕込み、溶融させてアプリケータロ
ール上に供給するので、樹脂の調製工程や、ブロック状
の樹脂塊を運搬してリバースロールコータに仕込む工程
等、独立した工程が増え、プリプレグ製造工程の自動化
が難しかったが、この発明は、上述したように構成する
ことでかかる問題点を解決している。特に、この発明
は、プリプレグのライフ維持のために長期間Bステージ
の状態に保つことが要求され、樹脂調製工程以降の各種
の工程を可能な限り低い温度の下に迅速に行うために工
程の連続化による自動化が強く要求される、原料樹脂と
して熱硬化性樹脂を用いる場合に特に有効である。ま
た、特開昭60−179207号公報に記載される従来
の技術においては、ニーダ等の撹拌機が攪拌翼やスクリ
ュー等の可動部を有するために、異常滞留が起こったり
攪拌熱が発生したりして樹脂の熱履歴が変わり、特に熱
硬化性樹脂の場合には異常な硬化反応が起こってポット
ライフが短くなるといった問題や、ニーダ等の撹拌機は
駆動源を必要とするばかりか、可動部を有するのでメン
テナンスもやっかいであるといった問題があったが、こ
の発明は、かかる問題を静止型混合器を用いることで解
決している。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施に用いる、一例に係る樹脂塗布
離型紙の製造装置の概略側面図である。
【図2】この発明の実施に用いる、一例に係るプリプレ
グの製造装置の概略側面図である。
【符号の説明】
1:離型紙のロール 2:離型紙 3:リバースロールコータのコーティングロール 4:静止型混合器 5:原料樹脂のタンク 6:ポンプ 7:原料樹脂のタンク 8:ポンプ 9:リバースロールコータのアプリケータロール 10:超音波センサ 11:コントローラ 12:樹脂塗布離型紙 13:リバースロールコータのメタリングロール 14:ホットプレート 15:プレスロール 16:プレスロール 17:プリプレグ 18:補強繊維材料

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料樹脂を静止型混合器を用いて混合する
    工程と、混合樹脂を離型紙に塗布する工程と、混合樹脂
    を塗布した離型紙をその樹脂塗布面において補強繊維材
    料の少なくとも一面に重ね合わせ、加熱、加圧して離型
    紙上の混合樹脂を補強繊維材料に転移、含浸する工程と
    を含む、プリプレグの製造方法。
  2. 【請求項2】原料樹脂を静止型混合器を用いて混合する
    工程と、混合樹脂をリバースロールコータのアプリケー
    タロール上に供給するとともに、そのリバースロールコ
    ータのコーティングロール上を搬送されてくる離型紙に
    塗布する工程と、混合樹脂を塗布した離型紙をその樹脂
    塗布面において補強繊維材料の少なくとも一面に重ね合
    わせ、加熱、加圧して離型紙上の混合樹脂を補強繊維材
    料に転移、含浸する工程とを含む、プリプレグの製造方
    法。
  3. 【請求項3】アプリケータロール上の混合樹脂の溜り量
    を検知し、その溜り量が一定になるようにそのアプリケ
    ータロール上に供給する混合樹脂の量を制御する、請求
    項2のプリプレグの製造方法。
  4. 【請求項4】原料樹脂が熱硬化性樹脂である、請求項1
    〜3のいずれかのプリプレグの製造方法。
  5. 【請求項5】原料樹脂を混合する静止型混合器と、混合
    樹脂を離型紙に塗布するコータと、混合樹脂が塗布され
    た離型紙をその樹脂塗布面において補強繊維材料の少な
    くとも一面に重ね合わせ、加熱、加圧して離型紙上の混
    合樹脂を補強繊維材料に転移、含浸するプレスロールと
    を備えている、プリプレグの製造装置。
  6. 【請求項6】原料樹脂を混合する静止型混合器と、混合
    樹脂を離型紙に塗布する、混合樹脂が供給されるアプリ
    ケータロールおよび離型紙がその上を搬送されるコーテ
    ィングロールを有するリバースロールコータと、混合樹
    脂が塗布された離型紙をその樹脂塗布面において補強繊
    維材料の少なくとも一面に重ね合わせ、加熱、加圧して
    離型紙上の混合樹脂を補強繊維材料に転移、含浸するプ
    レスロールとを備えている、プリプレグの製造装置。
  7. 【請求項7】アプリケータロール上の混合樹脂の溜り量
    を検知するセンサと、その溜り量が一定になるようにそ
    のアプリケータロール上に供給する混合樹脂の量を制御
    するコントローラとを備えている、請求項6のプリプレ
    グの製造装置。
  8. 【請求項8】原料樹脂を静止型混合器を用いて混合する
    工程と、混合樹脂を離型紙に塗布する工程とを含む、樹
    脂塗布離型紙の製造方法。
  9. 【請求項9】原料樹脂を静止型混合器を用いて混合する
    工程と、混合樹脂をリバースロールコータのアプリケー
    タロール上に供給するとともに、そのリバースロールコ
    ータのコーティングロール上を搬送されてくる離型紙に
    塗布する工程とを含む、樹脂塗布離型紙の製造方法。
  10. 【請求項10】原料樹脂を混合する静止型混合器と、混
    合樹脂を離型紙に塗布するコータとを備えている、樹脂
    塗布離型紙の製造装置。
  11. 【請求項11】原料樹脂を混合する静止型混合器と、混
    合樹脂を離型紙に塗布する、混合樹脂が供給されるアプ
    リケータロールおよび離型紙がその上を搬送されるコー
    ティングロールを有するリバースロールコータとを備え
    ている、樹脂塗布離型紙の製造装置。
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