JPH08264193A - アルカリマンガン電池 - Google Patents
アルカリマンガン電池Info
- Publication number
- JPH08264193A JPH08264193A JP6843495A JP6843495A JPH08264193A JP H08264193 A JPH08264193 A JP H08264193A JP 6843495 A JP6843495 A JP 6843495A JP 6843495 A JP6843495 A JP 6843495A JP H08264193 A JPH08264193 A JP H08264193A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- positive electrode
- film
- battery
- oxide
- case
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Classifications
-
- Y02E60/12—
Landscapes
- Sealing Battery Cases Or Jackets (AREA)
- Primary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 保存性能を向上させたアルカリマンガン電池
を提供する。 【構成】 二酸化マンガンと炭素材を主体とした正極合
剤を金属製の正極ケース内に密着させて収納したアルカ
リマンガン電池において、正極合剤と金属ケースの接面
に、Ａｇ酸化物、ＡｇおよびＮｉからなる群より選択さ
れる少なくとも１種を含有する導電性被膜を形成する。
を提供する。 【構成】 二酸化マンガンと炭素材を主体とした正極合
剤を金属製の正極ケース内に密着させて収納したアルカ
リマンガン電池において、正極合剤と金属ケースの接面
に、Ａｇ酸化物、ＡｇおよびＮｉからなる群より選択さ
れる少なくとも１種を含有する導電性被膜を形成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、二酸化マンガンと炭素
材を主構成材料として用いた正極合剤を、金属製正極ケ
ース内に密着させて収納したアルカリマンガン電池の改
良に関するものである。
材を主構成材料として用いた正極合剤を、金属製正極ケ
ース内に密着させて収納したアルカリマンガン電池の改
良に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般に、アルカリマンガン電池、例えば
図１に示すようなアルカリ乾電池は、以下のようにして
製造されている。まず、ニッケルめっき処理を施され
た、正極端子を兼ねる金属製の正極ケース６の中に、二
酸化マンガンと黒鉛とを主構成材料とし、短い円筒状に
成型された正極合剤１を複数個挿入し、正極ケース６内
で正極合剤１全体を円筒状に再加圧する。この正極合剤
１の内側にセパレータ３を挿入配置した後、セパレータ
３の内側にアルカリ電解液を注入し、さらにゲル状電解
液に粉末状亜鉛を分散させたゲル状亜鉛負極２を注入す
る。ついで、ゲル状亜鉛負極２中に負極集電体４を挿入
し、負極端子をなす底板５および樹脂封口体８で正極ケ
ース６を封口する。７は絶縁ワッシャ、９は外装ラベル
である。
図１に示すようなアルカリ乾電池は、以下のようにして
製造されている。まず、ニッケルめっき処理を施され
た、正極端子を兼ねる金属製の正極ケース６の中に、二
酸化マンガンと黒鉛とを主構成材料とし、短い円筒状に
成型された正極合剤１を複数個挿入し、正極ケース６内
で正極合剤１全体を円筒状に再加圧する。この正極合剤
１の内側にセパレータ３を挿入配置した後、セパレータ
３の内側にアルカリ電解液を注入し、さらにゲル状電解
液に粉末状亜鉛を分散させたゲル状亜鉛負極２を注入す
る。ついで、ゲル状亜鉛負極２中に負極集電体４を挿入
し、負極端子をなす底板５および樹脂封口体８で正極ケ
ース６を封口する。７は絶縁ワッシャ、９は外装ラベル
である。
【０００３】上述のようにして製造された電池は、保存
中に正極合剤１などによる酸化作用によって、正極ケー
ス６の内側表面に薄い酸化被膜が形成されるため、正極
ケース６と正極合剤１との電気的接続状態が悪化し、電
池の保存性能が低下するといった問題を有している。こ
の問題に対して、正極ケース６の内側表面にカーボン等
による導電性被膜１０をあらかじめ形成することによ
り、正極ケース６と正極合剤１の間の電気的接続状態を
改善する試みが提案されている（例えば、特開平５９ー
１４６１６４号公報）。
中に正極合剤１などによる酸化作用によって、正極ケー
ス６の内側表面に薄い酸化被膜が形成されるため、正極
ケース６と正極合剤１との電気的接続状態が悪化し、電
池の保存性能が低下するといった問題を有している。こ
の問題に対して、正極ケース６の内側表面にカーボン等
による導電性被膜１０をあらかじめ形成することによ
り、正極ケース６と正極合剤１の間の電気的接続状態を
改善する試みが提案されている（例えば、特開平５９ー
１４６１６４号公報）。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、あらか
じめ内側表面にカーボン等による導電性被膜を形成した
正極ケースに、短い円筒状に成型された正極合剤を挿入
し、これを所定形状に再加圧すると、正極合剤が圧縮さ
れると同時にその加圧力で正極ケース内側表面の導電性
被膜が剥離する場合がある。導電性被膜が剥離した電池
は、保存中に正極ケース内側表面の導電性被膜が剥離し
た部分に酸化被膜が生成されるため、特に強負荷放電の
電池性能が低いといった問題があった。また、正極合剤
を再加圧しない場合には、正極ケース内に正極合剤を所
定量充填できなく、正極合剤と正極ケースとの密着も十
分でないため、電池容量が小さくなるといった問題があ
った。本発明は、電池容量や強負荷放電性能の低下、さ
らには正極ケース内側表面に形成される酸化被膜等の絶
縁層によって生じる電気的接続状態の悪化に起因した保
存による電池性能の低下を抑制することを目的とする。
じめ内側表面にカーボン等による導電性被膜を形成した
正極ケースに、短い円筒状に成型された正極合剤を挿入
し、これを所定形状に再加圧すると、正極合剤が圧縮さ
れると同時にその加圧力で正極ケース内側表面の導電性
被膜が剥離する場合がある。導電性被膜が剥離した電池
は、保存中に正極ケース内側表面の導電性被膜が剥離し
た部分に酸化被膜が生成されるため、特に強負荷放電の
電池性能が低いといった問題があった。また、正極合剤
を再加圧しない場合には、正極ケース内に正極合剤を所
定量充填できなく、正極合剤と正極ケースとの密着も十
分でないため、電池容量が小さくなるといった問題があ
った。本発明は、電池容量や強負荷放電性能の低下、さ
らには正極ケース内側表面に形成される酸化被膜等の絶
縁層によって生じる電気的接続状態の悪化に起因した保
存による電池性能の低下を抑制することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明のアルカリマンガ
ン電池は、二酸化マンガンと炭素材を主体とした正極合
剤を金属製の正極ケース内に密着させて収納し、正極合
剤と正極ケースの接触面に、Ａｇの酸化物、Ａｇおよび
Ｎｉよりなる群から選択される少なくとも１種を含有し
た導電性被膜を有することを特徴とする。
ン電池は、二酸化マンガンと炭素材を主体とした正極合
剤を金属製の正極ケース内に密着させて収納し、正極合
剤と正極ケースの接触面に、Ａｇの酸化物、Ａｇおよび
Ｎｉよりなる群から選択される少なくとも１種を含有し
た導電性被膜を有することを特徴とする。
【０００６】
【作用】正極合剤と正極ケースの接触面に、Ａｇの酸化
物、ＡｇおよびＮｉよりなる群から選択される少なくと
も１種を含有した導電性被膜を有することによって、Ａ
ｇやＮｉが良好な導電剤となるため、正極ケース内側表
面と正極合剤との間の電気的接続状態の悪化を抑制でき
る。また、導電性被膜にＡｇの酸化物を含有させた場合
にも、被膜中への電解液の浸透があるため、放電反応に
よりＡｇの酸化物がＡｇに還元されることにより、電気
的接続は良好に維持され、電池の保存性能は改善され
る。さらに、特開平５９ー１４６１６４号公報による導
電性被膜では、成膜性を考慮すると、カーボン添加量を
さらに増大させることが困難であるのに対して、本発明
における導電性被膜は、ＡｇまたはＮｉの添加によって
導電性被膜の電気伝導率をさらに高くすることができ、
導電性被膜が正極ケースへの正極合剤挿入後の再加圧に
よって部分的に剥離が生じても、剥離による電気的接続
状態の悪化は小さく、剥離が電池性能に及ぼす影響はほ
とんどなくなる。
物、ＡｇおよびＮｉよりなる群から選択される少なくと
も１種を含有した導電性被膜を有することによって、Ａ
ｇやＮｉが良好な導電剤となるため、正極ケース内側表
面と正極合剤との間の電気的接続状態の悪化を抑制でき
る。また、導電性被膜にＡｇの酸化物を含有させた場合
にも、被膜中への電解液の浸透があるため、放電反応に
よりＡｇの酸化物がＡｇに還元されることにより、電気
的接続は良好に維持され、電池の保存性能は改善され
る。さらに、特開平５９ー１４６１６４号公報による導
電性被膜では、成膜性を考慮すると、カーボン添加量を
さらに増大させることが困難であるのに対して、本発明
における導電性被膜は、ＡｇまたはＮｉの添加によって
導電性被膜の電気伝導率をさらに高くすることができ、
導電性被膜が正極ケースへの正極合剤挿入後の再加圧に
よって部分的に剥離が生じても、剥離による電気的接続
状態の悪化は小さく、剥離が電池性能に及ぼす影響はほ
とんどなくなる。
【０００７】
【実施例】図１に本発明の実施例の円筒形アルカリ電池
ＬＲ６の半断面図を示す。図１中の導電性被膜１０は以
下の構成で作製した。メチルエチルケトン（ＭＥＫ）中
に、黒鉛およびＡｇ2Ｏを混合し、さらにポリマー結合
剤としてポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）を溶解させ、混合液
を得た。ここで、配合したこれらの重量比は、黒鉛：Ａ
ｇ2Ｏ：ＰＶＣ：ＭＥＫ＝１２．５：０．１：７．４：
８０とした。このとき、固形分全体に対して、Ａｇ2Ｏ
は０．５ｗｔ％となる。正極ケース６の内側表面に、前
記混合液を塗布し、電磁誘導加熱によって乾燥して、導
電性被膜１０を形成した。内側表面に導電性被膜１０を
有する前記正極ケース６を用いて、常法に従い図１に示
す構造の円筒形アルカリ電池ＬＲ６を作製した。
ＬＲ６の半断面図を示す。図１中の導電性被膜１０は以
下の構成で作製した。メチルエチルケトン（ＭＥＫ）中
に、黒鉛およびＡｇ2Ｏを混合し、さらにポリマー結合
剤としてポリ塩化ビニル（ＰＶＣ）を溶解させ、混合液
を得た。ここで、配合したこれらの重量比は、黒鉛：Ａ
ｇ2Ｏ：ＰＶＣ：ＭＥＫ＝１２．５：０．１：７．４：
８０とした。このとき、固形分全体に対して、Ａｇ2Ｏ
は０．５ｗｔ％となる。正極ケース６の内側表面に、前
記混合液を塗布し、電磁誘導加熱によって乾燥して、導
電性被膜１０を形成した。内側表面に導電性被膜１０を
有する前記正極ケース６を用いて、常法に従い図１に示
す構造の円筒形アルカリ電池ＬＲ６を作製した。
【０００８】本発明の、前記導電性被膜１０を有する実
施例の電池、および前記導電性被膜１０を有さない以外
は実施例と同様である比較例の電池について、電池作製
直後および６０℃で１カ月保存後に、２０℃において
１．８Ωを負荷とするパルス放電（１５秒ＯＮ、４５秒
ＯＦＦ）をして、終止電圧０．９Ｖに至るまでのパルス
放電回数を測定した。なお、サンプル数はそれぞれ１０
個とした。表１に、比較例の作製直後の平均値を１００
とした場合の、各平均値の比を示す。
施例の電池、および前記導電性被膜１０を有さない以外
は実施例と同様である比較例の電池について、電池作製
直後および６０℃で１カ月保存後に、２０℃において
１．８Ωを負荷とするパルス放電（１５秒ＯＮ、４５秒
ＯＦＦ）をして、終止電圧０．９Ｖに至るまでのパルス
放電回数を測定した。なお、サンプル数はそれぞれ１０
個とした。表１に、比較例の作製直後の平均値を１００
とした場合の、各平均値の比を示す。
【０００９】
【表１】
【００１０】このように、Ａｇ2Ｏを含有した導電性被
膜１０を形成した実施例の電池は、比較例の電池と比べ
て作製直後のサイクル回数は変わらないものの、保存後
の劣化は小さくなり、保存性能が大きく改善されたこと
がわかる。これは、実施例の電池は、正極ケース６内側
表面に導電性のよくないＡｇ2Ｏが存在するものの、放
電反応によりＡｇ2Ｏから還元されるＡｇが良好な導電
剤となるため、正極合剤１と正極ケース６との電気的接
続が維持されることによる。なお、Ａｇ2Ｏの被膜１０
中の含有量が０．２５〜１．０ｗｔ％である時、特に良
好な性能を示した。また、Ａｇ単体もしくはＮｉ単体を
含有した導電性被膜１０を形成させることによっても、
同様の効果が確認された。Ａｇ2ＯとＡｇ単体では、Ａ
ｇ2Ｏの方が安価であるため、実用的である。なお、こ
れら３種類のうち、２種類以上を併用してもほぼ同様の
効果が確認された。さらに、正極ケース６内への正極合
剤１挿入後の再加圧によって導電性被膜１０が部分的に
剥離した場合にも、電池性能の顕著な低下は認められな
かった。これは、ＡｇまたはＮｉの添加によって電気伝
導率の高い導電性被膜１０が得られるため、部分剥離に
よって生じる電気的接続状態の悪化を小さくすることが
できることによる。
膜１０を形成した実施例の電池は、比較例の電池と比べ
て作製直後のサイクル回数は変わらないものの、保存後
の劣化は小さくなり、保存性能が大きく改善されたこと
がわかる。これは、実施例の電池は、正極ケース６内側
表面に導電性のよくないＡｇ2Ｏが存在するものの、放
電反応によりＡｇ2Ｏから還元されるＡｇが良好な導電
剤となるため、正極合剤１と正極ケース６との電気的接
続が維持されることによる。なお、Ａｇ2Ｏの被膜１０
中の含有量が０．２５〜１．０ｗｔ％である時、特に良
好な性能を示した。また、Ａｇ単体もしくはＮｉ単体を
含有した導電性被膜１０を形成させることによっても、
同様の効果が確認された。Ａｇ2ＯとＡｇ単体では、Ａ
ｇ2Ｏの方が安価であるため、実用的である。なお、こ
れら３種類のうち、２種類以上を併用してもほぼ同様の
効果が確認された。さらに、正極ケース６内への正極合
剤１挿入後の再加圧によって導電性被膜１０が部分的に
剥離した場合にも、電池性能の顕著な低下は認められな
かった。これは、ＡｇまたはＮｉの添加によって電気伝
導率の高い導電性被膜１０が得られるため、部分剥離に
よって生じる電気的接続状態の悪化を小さくすることが
できることによる。
【００１１】
【発明の効果】本発明によれば、保存後においても放電
特性が良好なアルカリマンガン電池を得ることができ
る。
特性が良好なアルカリマンガン電池を得ることができ
る。
【図１】本発明の実施例の円筒形アルカリ電池ＬＲ６の
半断面図である。
半断面図である。
１ 正極合剤 ２ ゲル状亜鉛負極 ３ セパレータ ４ 負極集電体 ５ 底板 ６ 正極ケース ７ 絶縁ワッシャ ８ 樹脂封口体 ９ 外装ラベル １０ 導電性被膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大久保 一利 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内
Claims (1)
- 【請求項１】 二酸化マンガンと炭素材を主体とした正
極合剤を金属製の正極ケース内に密着させて収納したア
ルカリマンガン電池であって、前記正極合剤と前記正極
ケースの接触面にＡｇの酸化物、ＡｇおよびＮｉよりな
る群から選択される少なくとも１種を含有した導電性被
膜を有するアルカリマンガン電池。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6843495A JPH08264193A (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | アルカリマンガン電池 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6843495A JPH08264193A (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | アルカリマンガン電池 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08264193A true JPH08264193A (ja) | 1996-10-11 |
Family
ID=13373602
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6843495A Pending JPH08264193A (ja) | 1995-03-27 | 1995-03-27 | アルカリマンガン電池 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH08264193A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000065673A1 (en) * | 1999-04-27 | 2000-11-02 | Eveready Battery Company, Inc. | Alkaline cells having a conductive metal layer on a cathode container and process for making such |
| JP2006185649A (ja) * | 2004-12-27 | 2006-07-13 | Dowa Mining Co Ltd | 電池正極用材料 |
-
1995
- 1995-03-27 JP JP6843495A patent/JPH08264193A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2000065673A1 (en) * | 1999-04-27 | 2000-11-02 | Eveready Battery Company, Inc. | Alkaline cells having a conductive metal layer on a cathode container and process for making such |
| US6258132B1 (en) | 1999-04-27 | 2001-07-10 | Eveready Battery Company, Inc. | Process for producing in an alkaline cell an in situ silver layer on a cathode container |
| JP2006185649A (ja) * | 2004-12-27 | 2006-07-13 | Dowa Mining Co Ltd | 電池正極用材料 |
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