JP2633733B2 - 非水電解液電池 - Google Patents
非水電解液電池Info
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- JP2633733B2 JP2633733B2 JP3020346A JP2034691A JP2633733B2 JP 2633733 B2 JP2633733 B2 JP 2633733B2 JP 3020346 A JP3020346 A JP 3020346A JP 2034691 A JP2034691 A JP 2034691A JP 2633733 B2 JP2633733 B2 JP 2633733B2
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- Japan
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- electrode active
- battery
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- Y02E60/12—
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、簡単な構成により予
備放電処理と同等の効果が得られるようにした非水電解
液電池に関する。
備放電処理と同等の効果が得られるようにした非水電解
液電池に関する。
【0002】
【従来の技術】非水電解液電池のうち、負極活物質とし
てリチウムを使用し、正極活物質として二酸化マンガン
を使用し、特に有機電解液の主成分としてPC(プロピ
レンカーボネート)を使用している電池は、電池組立時
に高い開路電圧を示すことがあり、電解液の主成分であ
るPCが分解し、ガスの発生によって電池が膨らむなど
の不具合が生ずる。この対策として従来は(a)電池組
立後一日以内に一定量予備放電をすることによって開路
電圧を適正な値に調整する、(b)前記正極活物質の一
部を予め一部放電した後に電池に組付ける、(c)還元
剤を正極活物質中に混入させる、(d)負極活物質であ
る金属リチウムの小片を電池内に入れ、これを直接正極
活物質と接触させて電解液の注液によって予備的に反応
させる、などの方法が実施されている。
てリチウムを使用し、正極活物質として二酸化マンガン
を使用し、特に有機電解液の主成分としてPC(プロピ
レンカーボネート)を使用している電池は、電池組立時
に高い開路電圧を示すことがあり、電解液の主成分であ
るPCが分解し、ガスの発生によって電池が膨らむなど
の不具合が生ずる。この対策として従来は(a)電池組
立後一日以内に一定量予備放電をすることによって開路
電圧を適正な値に調整する、(b)前記正極活物質の一
部を予め一部放電した後に電池に組付ける、(c)還元
剤を正極活物質中に混入させる、(d)負極活物質であ
る金属リチウムの小片を電池内に入れ、これを直接正極
活物質と接触させて電解液の注液によって予備的に反応
させる、などの方法が実施されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、(a)の方法
にあっては処理に時間がかかり、作業も面倒である。ま
た(b)〜(d)のいずれの従来技術にあっても時間が
かかったり、製造工程が複雑になり、工数増加を招く割
りには、期待する効果が得られなかった。
にあっては処理に時間がかかり、作業も面倒である。ま
た(b)〜(d)のいずれの従来技術にあっても時間が
かかったり、製造工程が複雑になり、工数増加を招く割
りには、期待する効果が得られなかった。
【0004】この発明は以上の問題を解決するもので、
簡単な構成を付加することによって電圧調整を行えるよ
うにした非水電解液電池を提供することを目的とする。
簡単な構成を付加することによって電圧調整を行えるよ
うにした非水電解液電池を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明の非水電解液電池は、正極缶の内部に配置
される二酸化マンガンからなる正極活物質と、この正極
活物質にセパレータを介して対向する金属リチウムから
なる負極活物質と、主成分としてプロピレンカーボネー
を含む有機電解液と、前記正極缶と前記正極活物質また
は前記正極活物質と前記セパレータの間に添加されて前
記有機電解液の注液により前記正極活物質と反応する電
圧制御用リチウム,アルミニウム合金粉末とを備えたも
のである。
め、この発明の非水電解液電池は、正極缶の内部に配置
される二酸化マンガンからなる正極活物質と、この正極
活物質にセパレータを介して対向する金属リチウムから
なる負極活物質と、主成分としてプロピレンカーボネー
を含む有機電解液と、前記正極缶と前記正極活物質また
は前記正極活物質と前記セパレータの間に添加されて前
記有機電解液の注液により前記正極活物質と反応する電
圧制御用リチウム,アルミニウム合金粉末とを備えたも
のである。
【0006】
【作用】以上の構成において、注液工程で非水電解液に
よって、添加された合金粉末は、直接正極活物質周囲の
活性化された部分と放電反応し、予備放電と同等の作用
により電圧を調整し、それ自体も消費される。
よって、添加された合金粉末は、直接正極活物質周囲の
活性化された部分と放電反応し、予備放電と同等の作用
により電圧を調整し、それ自体も消費される。
【0007】
【実施例】図1はこの発明をボビン形リチウム電池に適
用した場合の一実施例を示すもので、有底円筒形の正極
缶1と、正極缶1の内周部に装填された正極活物質2
と、正極活物質2の内周に嵌合した有底円筒形のセパレ
ータ3と、セパレータ3の内周部に装填された円筒形の
負極活物質4と、負極活物質4の内周に貼着された負極
集電体5と、正極活物質2の上端を押さえるリング6
と、前記負極集電体5の上端を電気的に接続した状態で
正極缶1の上部開口を封口ガスケット7を介して密封す
る負極端子板8と、負極端子板8の閉蓋前の段階で負極
活物質の内部に注液される有機電解液を備えている。
用した場合の一実施例を示すもので、有底円筒形の正極
缶1と、正極缶1の内周部に装填された正極活物質2
と、正極活物質2の内周に嵌合した有底円筒形のセパレ
ータ3と、セパレータ3の内周部に装填された円筒形の
負極活物質4と、負極活物質4の内周に貼着された負極
集電体5と、正極活物質2の上端を押さえるリング6
と、前記負極集電体5の上端を電気的に接続した状態で
正極缶1の上部開口を封口ガスケット7を介して密封す
る負極端子板8と、負極端子板8の閉蓋前の段階で負極
活物質の内部に注液される有機電解液を備えている。
【0008】前記正極活物質2は二酸化マンガンを主剤
としこれを合剤状に形成したものである。セパレータ3
の素材はポリプロピレン不織布を用いている。負極活物
質4としては金属リチウムを用いている。さらに有機電
解液としては、PCを主体とし、これとジメトキシエタ
ンとの混合有機電解液を用いている。
としこれを合剤状に形成したものである。セパレータ3
の素材はポリプロピレン不織布を用いている。負極活物
質4としては金属リチウムを用いている。さらに有機電
解液としては、PCを主体とし、これとジメトキシエタ
ンとの混合有機電解液を用いている。
【0009】さらに、正極活物質2の内周部には、図2
(a)〜(c)に示すように正極缶1内に正極活物質2
を装填した状態でその内周部に電圧制御用のリチウム,
アルミニウム合金粉末9が添加され、正極活物質2の内
面に付着させた状態でセパレータ3を挿通することで、
添加された合金粉末9を正極活物質2の内面に定着させ
ている。なお、この合金粉末9はリチウム20%,アル
ミニウム80%重量比の粉末であり、正極活物質の電気
容量に対して1〜5%の比率となる量を単なる振りかけ
作業によって添加している。
(a)〜(c)に示すように正極缶1内に正極活物質2
を装填した状態でその内周部に電圧制御用のリチウム,
アルミニウム合金粉末9が添加され、正極活物質2の内
面に付着させた状態でセパレータ3を挿通することで、
添加された合金粉末9を正極活物質2の内面に定着させ
ている。なお、この合金粉末9はリチウム20%,アル
ミニウム80%重量比の粉末であり、正極活物質の電気
容量に対して1〜5%の比率となる量を単なる振りかけ
作業によって添加している。
【0010】したがって、負極端子板8を閉じる前段階
で所定量の電解液を注液すると、電解液はセパレータ3
を通じて正極活物質2の内周に浸透すると同時に、前記
合金粉末9を濡らす。これによって前記合金粉末9は、
正極活物質2の活性化された表面と直接放電反応する。
この反応により正極活物質2の電圧を調整し、合金粉末
9自体も消費される。それゆえ、図1の電池組立状態で
は合金粉末9は消滅し、電池は予備放電処理をした場合
と同等に保存性能が向上し、予備放電処理工程を省略で
きることになる。
で所定量の電解液を注液すると、電解液はセパレータ3
を通じて正極活物質2の内周に浸透すると同時に、前記
合金粉末9を濡らす。これによって前記合金粉末9は、
正極活物質2の活性化された表面と直接放電反応する。
この反応により正極活物質2の電圧を調整し、合金粉末
9自体も消費される。それゆえ、図1の電池組立状態で
は合金粉末9は消滅し、電池は予備放電処理をした場合
と同等に保存性能が向上し、予備放電処理工程を省略で
きることになる。
【0011】以上の効果を確認するために、CR2/3
8サイズ(h=33.5,φ17mm)のボビン形電池におい
て、前記合金粉末9を添加しない比較例の電池と、合金
粉末9を添加したこの発明の電池との耐漏液特性と内部
抵抗の推移を測定したところ、以下の(1),(2)の
測定結果が得られた。
8サイズ(h=33.5,φ17mm)のボビン形電池におい
て、前記合金粉末9を添加しない比較例の電池と、合金
粉末9を添加したこの発明の電池との耐漏液特性と内部
抵抗の推移を測定したところ、以下の(1),(2)の
測定結果が得られた。
【0012】なお、使用した電池の各部の組成および具
体的数値は以下の通りである。 正極活物質: 二酸化マンガン:グラファイト:PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)= 90:10:2(重量比)=8g 負極活物質 :金属リチウム =0.5g セパレータ :ポリプロピレン不織布 − 電解液 :PC:ジメトキシエタン=1:1(重量比) 2g Li Cl O4 1モル/リッター 合金粉末 :リチウム20%,アルミニウム80%(重量比)=50 mg 測定結果 (1)耐漏液性:70℃、100日まで保存、サンプル
10ケの漏液個数実施例電池:100日まで漏液した電
池はなかった比較例電池:20日保存で2ケの漏液があ
り、80日までは全てが漏液 (2)内部抵抗の推移:60℃、100日まで保存、サ
ンプル10ケの平均値実施例電池:初度4.5オーム、
100日までに6.3オームまで増加比較例電池:初度
4.4オーム、20日保存で20.7オームまで増加
し、その後100日までに65.8オームまで極端な増
加を示した。
体的数値は以下の通りである。 正極活物質: 二酸化マンガン:グラファイト:PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)= 90:10:2(重量比)=8g 負極活物質 :金属リチウム =0.5g セパレータ :ポリプロピレン不織布 − 電解液 :PC:ジメトキシエタン=1:1(重量比) 2g Li Cl O4 1モル/リッター 合金粉末 :リチウム20%,アルミニウム80%(重量比)=50 mg 測定結果 (1)耐漏液性:70℃、100日まで保存、サンプル
10ケの漏液個数実施例電池:100日まで漏液した電
池はなかった比較例電池:20日保存で2ケの漏液があ
り、80日までは全てが漏液 (2)内部抵抗の推移:60℃、100日まで保存、サ
ンプル10ケの平均値実施例電池:初度4.5オーム、
100日までに6.3オームまで増加比較例電池:初度
4.4オーム、20日保存で20.7オームまで増加
し、その後100日までに65.8オームまで極端な増
加を示した。
【0013】以上の測定結果からも明らかなようにこの
発明では前記合金粉末が有効に作用していることが確認
された。
発明では前記合金粉末が有効に作用していることが確認
された。
【0014】なお、実施例では合金粉末を正極活物質と
セパレータの間に添加したが、正極缶と正極活物質間に
添加してもよいことは勿論である。
セパレータの間に添加したが、正極缶と正極活物質間に
添加してもよいことは勿論である。
【0015】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、この発明による非水電解液電池にあっては、添加さ
れた合金粉末が注液工程で非水電解液によって正極活物
質の活性化された部分と直接放電反応し、予備放電と同
等の作用により電圧を調整し、顕著な効果を得ることが
できる。また、従来の他の電圧調整手段に比べて電池の
組立時において粉末を添加するだけなので既存の組立工
程の大幅な変更や時間を伴わず簡単に実施できる。
に、この発明による非水電解液電池にあっては、添加さ
れた合金粉末が注液工程で非水電解液によって正極活物
質の活性化された部分と直接放電反応し、予備放電と同
等の作用により電圧を調整し、顕著な効果を得ることが
できる。また、従来の他の電圧調整手段に比べて電池の
組立時において粉末を添加するだけなので既存の組立工
程の大幅な変更や時間を伴わず簡単に実施できる。
【図1】この発明にかかる非水電解液電池の組立状態の
半断面図である。
半断面図である。
【図2】(a)〜(c)この発明にかかる合金粉末の添
加状態を示す半断面図である。
加状態を示す半断面図である。
1 正極缶 2 正極活物質 3 セパレータ 4 負極活物質 5 負極集電体 6 リング 7 封口ガスケット 8 負極端子板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 勝野 秀昭 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−61270(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】 正極缶の内部に配置される二酸化マンガ
ンからなる正極活物質と、この正極活物質にセパレータ
を介して対向する金属リチウムからなる負極活物質と、
主成分としてプロピレンカーボネートを含む有機電解液
と、前記正極缶と前記正極活物質または前記正極活物質
と前記セパレータの間に添加されて前記有機電解液の注
液により前記正極活物質と反応する電圧制御用のリチウ
ム,アルミニウム合金粉末とを備えたことを特徴とする
非水電解液電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3020346A JP2633733B2 (ja) | 1991-01-22 | 1991-01-22 | 非水電解液電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3020346A JP2633733B2 (ja) | 1991-01-22 | 1991-01-22 | 非水電解液電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04237956A JPH04237956A (ja) | 1992-08-26 |
JP2633733B2 true JP2633733B2 (ja) | 1997-07-23 |
Family
ID=12024570
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3020346A Expired - Fee Related JP2633733B2 (ja) | 1991-01-22 | 1991-01-22 | 非水電解液電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2633733B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002359007A (ja) * | 2001-06-01 | 2002-12-13 | Toshiba Battery Co Ltd | 非水電解質二次電池およびその製造方法 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2552442B2 (ja) * | 1985-09-11 | 1996-11-13 | 三洋電機株式会社 | 非水電解液電池の製造方法 |
JPS62123652A (ja) * | 1985-11-25 | 1987-06-04 | Fuji Elelctrochem Co Ltd | ボビン形リチウム電池における円筒負極の形成方法 |
JPH01283770A (ja) * | 1988-05-11 | 1989-11-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | リチウム電池の製造法 |
-
1991
- 1991-01-22 JP JP3020346A patent/JP2633733B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04237956A (ja) | 1992-08-26 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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