JPH0826413B2 - 高周波誘導加熱方法とその装置 - Google Patents
高周波誘導加熱方法とその装置Info
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- JPH0826413B2 JPH0826413B2 JP61242998A JP24299886A JPH0826413B2 JP H0826413 B2 JPH0826413 B2 JP H0826413B2 JP 61242998 A JP61242998 A JP 61242998A JP 24299886 A JP24299886 A JP 24299886A JP H0826413 B2 JPH0826413 B2 JP H0826413B2
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- turn
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、配管の溶接継手部における残留応力改善の
ための高周波誘導加熱方法とその装置に関する。
ための高周波誘導加熱方法とその装置に関する。
BWRプラントにおける原子炉一次系を構成する機器お
よび配管は従来からオーステナイト系ステンレス鋼が使
用され、溶接部における材料の鋭敏化,高引張応力,環
境条件の3因子の重畳により応力腐食割れが発生し、プ
ラント稼動率の低下を招いた事例がある。応力腐食割れ
は上述の3因子のうちいずれか一因子を改善することで
防止できるが、材料の取替えは工程,費用の面で採用に
難点がある。
よび配管は従来からオーステナイト系ステンレス鋼が使
用され、溶接部における材料の鋭敏化,高引張応力,環
境条件の3因子の重畳により応力腐食割れが発生し、プ
ラント稼動率の低下を招いた事例がある。応力腐食割れ
は上述の3因子のうちいずれか一因子を改善することで
防止できるが、材料の取替えは工程,費用の面で採用に
難点がある。
これらの解決策として使用されたのが高周波誘導加熱
残留応力改善法(IHSIと称する)である。これは溶接部
近傍の配管の内面に生じた引張応力を解消したり圧縮側
に移行させるために、管内面を液体により冷却し乍ら溶
接部近傍のみをその外側から適宜加熱手段で局部的に加
熱し、その加熱された部分における配管の肉厚の内で応
力改善に必要な温度差を付与することにより、加熱部に
降伏点以上の熱応力を発生させた後、その部分を配管内
に液体を流した状態で常温に冷却して、配管の内外面で
の温度差をなくすように行われるものである。
残留応力改善法(IHSIと称する)である。これは溶接部
近傍の配管の内面に生じた引張応力を解消したり圧縮側
に移行させるために、管内面を液体により冷却し乍ら溶
接部近傍のみをその外側から適宜加熱手段で局部的に加
熱し、その加熱された部分における配管の肉厚の内で応
力改善に必要な温度差を付与することにより、加熱部に
降伏点以上の熱応力を発生させた後、その部分を配管内
に液体を流した状態で常温に冷却して、配管の内外面で
の温度差をなくすように行われるものである。
すなわち、配管を第11図に示されているような形状を
した誘導加熱コイルで加熱する。なお同図記載の誘導加
熱コイル1において2はターン、3は冷却用中空パイ
プ、4はコイル段落し部、5はコイル接合部である。配
管の内面と外面とにはコイル1による加熱で温度差が生
じるので、内外面には夫々引張,圧縮の降伏力が生じ
る。この時点で加熱を停止すれば配管内部の冷却水によ
り配管は冷却され、外面には引張,内面には圧縮の残留
応力が発生し応力が改善される。
した誘導加熱コイルで加熱する。なお同図記載の誘導加
熱コイル1において2はターン、3は冷却用中空パイ
プ、4はコイル段落し部、5はコイル接合部である。配
管の内面と外面とにはコイル1による加熱で温度差が生
じるので、内外面には夫々引張,圧縮の降伏力が生じ
る。この時点で加熱を停止すれば配管内部の冷却水によ
り配管は冷却され、外面には引張,内面には圧縮の残留
応力が発生し応力が改善される。
このようなIHSIによる内面応力改善個所はすべてコイ
ル1の幅内にあり、また鋭敏化の点より550℃以下の均
一な加熱が条件になっている。この点横軸に配管の測定
位置をとり、縦軸に加熱温度をとって測定位置による加
熱温度が配管と対比して示されている第12図に示されて
いるように、配管6の長手方向に複数個のターン7〜11
を有する加熱コイル1で加熱すると、配管6の外表面温
度曲線13のようにコイル1の中央部である第3ターン9
が最も加熱温度が高く、コイル1の端部になるに従って
加熱温度は低くなるが、配管6の溶接継手部12は550℃
近傍の望ましい温度で加熱されている。
ル1の幅内にあり、また鋭敏化の点より550℃以下の均
一な加熱が条件になっている。この点横軸に配管の測定
位置をとり、縦軸に加熱温度をとって測定位置による加
熱温度が配管と対比して示されている第12図に示されて
いるように、配管6の長手方向に複数個のターン7〜11
を有する加熱コイル1で加熱すると、配管6の外表面温
度曲線13のようにコイル1の中央部である第3ターン9
が最も加熱温度が高く、コイル1の端部になるに従って
加熱温度は低くなるが、配管6の溶接継手部12は550℃
近傍の望ましい温度で加熱されている。
しかし、近接する複数の溶接継手部を加熱する場合、
枝管の溶接継手部における残留応力改善のための加熱方
法及び加熱装置(特開昭60-255930号公報)があるが、
この加熱方法および加熱装置は枝管における溶接継手部
であり、配管の母管溶接継手部と枝管の溶接継手部とが
母管の板厚中心半径をR,板厚をtとした場合に 以内と近接する場合、単独に溶接継手部を加熱すること
は隣接する溶接継手部に熱による残留応力への影響があ
り、同時に加熱するには加熱温度を制御することが不可
能なため実施困難であった。
枝管の溶接継手部における残留応力改善のための加熱方
法及び加熱装置(特開昭60-255930号公報)があるが、
この加熱方法および加熱装置は枝管における溶接継手部
であり、配管の母管溶接継手部と枝管の溶接継手部とが
母管の板厚中心半径をR,板厚をtとした場合に 以内と近接する場合、単独に溶接継手部を加熱すること
は隣接する溶接継手部に熱による残留応力への影響があ
り、同時に加熱するには加熱温度を制御することが不可
能なため実施困難であった。
上記従来技術は、溶接中心間距離 以内の近接する複数の溶接継手を有する配管で各溶接継
手を単独で加熱することは、他の溶接継手部に対し加熱
時の熱による応力への影響があり、各継手単独加熱実施
は困難であった。また、それら複数の溶接継手部を従来
の技術で同時加熱するのは困難であった。それは加熱時
の温度分布は上述のように配管軸方向に対してコイル中
心が最高加熱温度となり、コイル端に向うにつれて温度
が低下するため、複数の溶接継手部を同時に加熱するこ
とは各溶接継手部の位置が最高加熱温度位置から離れる
こととなり、外表面加熱温度が低いので配管外表面と内
表面との温度差が小さく、十分な応力改善が困難となる
からである。また、母管側の配管に小口径配管(枝管)
がTの字につき合わされて溶接されている配管では、母
管同士の溶接部である母管溶接継手部と枝管溶接継手部
(母管と枝管の溶接部でT継手と称されることもある)
とを同時に加熱する場合には相互の溶接継手方向が直角
を形成する特殊形状となるため、母管外表面軸方向温度
分布は周方向に対してT継手の存在する位置がT継手に
よる磁束の乱れの影響を受けて、他の位置より低い温度
分布となる。
手を単独で加熱することは、他の溶接継手部に対し加熱
時の熱による応力への影響があり、各継手単独加熱実施
は困難であった。また、それら複数の溶接継手部を従来
の技術で同時加熱するのは困難であった。それは加熱時
の温度分布は上述のように配管軸方向に対してコイル中
心が最高加熱温度となり、コイル端に向うにつれて温度
が低下するため、複数の溶接継手部を同時に加熱するこ
とは各溶接継手部の位置が最高加熱温度位置から離れる
こととなり、外表面加熱温度が低いので配管外表面と内
表面との温度差が小さく、十分な応力改善が困難となる
からである。また、母管側の配管に小口径配管(枝管)
がTの字につき合わされて溶接されている配管では、母
管同士の溶接部である母管溶接継手部と枝管溶接継手部
(母管と枝管の溶接部でT継手と称されることもある)
とを同時に加熱する場合には相互の溶接継手方向が直角
を形成する特殊形状となるため、母管外表面軸方向温度
分布は周方向に対してT継手の存在する位置がT継手に
よる磁束の乱れの影響を受けて、他の位置より低い温度
分布となる。
このように従来技術では、溶接中心間距離 以内の近接する複数の溶接継手部、特に母管溶接継手部
とT継手とを同時に加熱し、配管軸方向の加熱温度を制
御し乍ら各溶接継手に十分な加熱温度を与える点につい
て配慮されておらず、このような近接する複数の溶接継
手部を同時に加熱することは困難であった。
とT継手とを同時に加熱し、配管軸方向の加熱温度を制
御し乍ら各溶接継手に十分な加熱温度を与える点につい
て配慮されておらず、このような近接する複数の溶接継
手部を同時に加熱することは困難であった。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、T継手
を含む近接する複数の溶接継手部を同時に加熱してその
残留応力を同時に充分改善することを可能とした高周波
誘導加熱方法とその装置を提供することを目的とする。
を含む近接する複数の溶接継手部を同時に加熱してその
残留応力を同時に充分改善することを可能とした高周波
誘導加熱方法とその装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するために、基本的には次
のように構成する。
のように構成する。
すなわち、オーステナイト系ステンレス鋼製の配管上
の近接した母管溶接継手部及び枝管溶接継手部(T継
手)を、配管の外周に軸方向に配列して嵌装された複数
個のターンより成る誘導加熱コイルで同時に加熱し、配
管内に冷却水を通して、加熱された部分における配管の
肉厚内に応力改善に必要な温度差を付与する高周波誘導
加熱方法において、 前記母管溶接継手部の位置で母管側の配管に嵌装され
るターンのターン内周・配管外周間のコイルクリアラン
スを、該ターンよりも元来,加熱温度が高くなる位置に
あるターン(ここで、元来,加熱温度が高くなる位置に
あるターンとは、全てのターンのコイルクリアランスを
均一化した場合に、ターン全体の加熱温度分布のうち温
度が高くなる位置にあるターンである)のコイルクリア
ランスよりも小さくし、 一方、前記枝管溶接継手部の近辺で母管側の配管に嵌
装されるターンについては、同一ターンの周方向の範囲
内で母管側の配管に対するコイルクリアランスを局部的
に狭まらせて、そのコイルクリアランスの狭まった部分
を母管側の配管の外表面のうち枝管が位置する側の面に
対向させて、前記応力改善のための高周波誘導加熱を行
なうことを特徴とする。
の近接した母管溶接継手部及び枝管溶接継手部(T継
手)を、配管の外周に軸方向に配列して嵌装された複数
個のターンより成る誘導加熱コイルで同時に加熱し、配
管内に冷却水を通して、加熱された部分における配管の
肉厚内に応力改善に必要な温度差を付与する高周波誘導
加熱方法において、 前記母管溶接継手部の位置で母管側の配管に嵌装され
るターンのターン内周・配管外周間のコイルクリアラン
スを、該ターンよりも元来,加熱温度が高くなる位置に
あるターン(ここで、元来,加熱温度が高くなる位置に
あるターンとは、全てのターンのコイルクリアランスを
均一化した場合に、ターン全体の加熱温度分布のうち温
度が高くなる位置にあるターンである)のコイルクリア
ランスよりも小さくし、 一方、前記枝管溶接継手部の近辺で母管側の配管に嵌
装されるターンについては、同一ターンの周方向の範囲
内で母管側の配管に対するコイルクリアランスを局部的
に狭まらせて、そのコイルクリアランスの狭まった部分
を母管側の配管の外表面のうち枝管が位置する側の面に
対向させて、前記応力改善のための高周波誘導加熱を行
なうことを特徴とする。
上記構成によれば、ターンにより同時に高周波誘導加
熱される配管領域の加熱温度分布のうち複数溶接継手部
(母管溶接継手部,枝管溶接継手部)及びその近辺を最
高加熱温度或いは最高加熱温度に近い特性にすることが
できる。
熱される配管領域の加熱温度分布のうち複数溶接継手部
(母管溶接継手部,枝管溶接継手部)及びその近辺を最
高加熱温度或いは最高加熱温度に近い特性にすることが
できる。
すなわち、母管側配管に嵌装されるターンのうち母管
溶接継手部の位置で嵌装されるターンのコイルクリアラ
ンスが、該ターンよりも元来,加熱温度が高くなる位置
にあるターンのコイルクリアランスよりも小さくしてあ
るので、この母管溶接継手部及びその近辺の配管の誘導
加熱温度がターン全体の加熱温度分布のうち最高加熱温
度位置に設定することができる(換言すれば、元来,加
熱温度が高くなる位置にある他のターンよりも相対的に
加熱温度を高くすることができる)。また、母管溶接継
手部と枝管溶接継手部とを同時に高周波誘導加熱する場
合に相互の溶接継手方向が直角を形成する特殊形状とな
るため、母管外表面軸方向温度分布が周方向に対して枝
管溶接継手部(T継手)の存在する位置がそのT継手に
よる磁束の乱れの影響を受けるが、T継手近辺で母管側
の配管に嵌装されるターンについては、そのターン自身
の周方向の範囲内で母管側の配管に対するコイルクリア
ランスを局部的に狭まらせて、そのコイルクリアランス
の狭まった部分を母管側の配管の外表面のうち枝管が位
置する側の面に対向させているので、上記磁束の乱れが
補われ、他の位置と同等の加熱温度とすることが可能に
なる。
溶接継手部の位置で嵌装されるターンのコイルクリアラ
ンスが、該ターンよりも元来,加熱温度が高くなる位置
にあるターンのコイルクリアランスよりも小さくしてあ
るので、この母管溶接継手部及びその近辺の配管の誘導
加熱温度がターン全体の加熱温度分布のうち最高加熱温
度位置に設定することができる(換言すれば、元来,加
熱温度が高くなる位置にある他のターンよりも相対的に
加熱温度を高くすることができる)。また、母管溶接継
手部と枝管溶接継手部とを同時に高周波誘導加熱する場
合に相互の溶接継手方向が直角を形成する特殊形状とな
るため、母管外表面軸方向温度分布が周方向に対して枝
管溶接継手部(T継手)の存在する位置がそのT継手に
よる磁束の乱れの影響を受けるが、T継手近辺で母管側
の配管に嵌装されるターンについては、そのターン自身
の周方向の範囲内で母管側の配管に対するコイルクリア
ランスを局部的に狭まらせて、そのコイルクリアランス
の狭まった部分を母管側の配管の外表面のうち枝管が位
置する側の面に対向させているので、上記磁束の乱れが
補われ、他の位置と同等の加熱温度とすることが可能に
なる。
以上により、本発明によれば、母管溶接継手部,枝管
溶接継手部の残留応力改善のための高周波誘導加熱の温
度分布を円周,軸方向に精密に制御して、目的の位置を
必要量(鋭敏化温度未満で、かつ熱歪による降伏点以上
の温度で)加熱することができる。
溶接継手部の残留応力改善のための高周波誘導加熱の温
度分布を円周,軸方向に精密に制御して、目的の位置を
必要量(鋭敏化温度未満で、かつ熱歪による降伏点以上
の温度で)加熱することができる。
第1図から第7図には本発明の一実施例が示されてい
る。なお従来と同じ部品には同じ符号を付したので説明
を省略する。
る。なお従来と同じ部品には同じ符号を付したので説明
を省略する。
本実施例では、オーステナイト系ステンレス鋼製の配
管は母管側配管6a,枝管側配管6bよりなり、母管溶接継
手部12aと枝管溶接継手部(T継手)12bとが 以内の近接した位置にある。
管は母管側配管6a,枝管側配管6bよりなり、母管溶接継
手部12aと枝管溶接継手部(T継手)12bとが 以内の近接した位置にある。
配管6a,6bの外周には、母管溶接継手部12a〜T継手12
bの領域及びその周辺にかけて、高周波誘導加熱装置を
構成する複数個のターン14が軸方向に配列して嵌装され
ている。ターン14は、主に母管側配管6aに嵌装され、こ
のうち、ターン14e,14fは母管6aの他にT継手12bの近傍
で枝管側配管6bの周囲を嵌装する形状を呈している。ま
た、母管側配管6aに嵌装されたターンのうち、ターン14
b,14gは、その一部がT継手12bの形状に沿ったR形状を
呈し、このR形状部がT継手12bの位置に近接して対向
できるようにしてある。
bの領域及びその周辺にかけて、高周波誘導加熱装置を
構成する複数個のターン14が軸方向に配列して嵌装され
ている。ターン14は、主に母管側配管6aに嵌装され、こ
のうち、ターン14e,14fは母管6aの他にT継手12bの近傍
で枝管側配管6bの周囲を嵌装する形状を呈している。ま
た、母管側配管6aに嵌装されたターンのうち、ターン14
b,14gは、その一部がT継手12bの形状に沿ったR形状を
呈し、このR形状部がT継手12bの位置に近接して対向
できるようにしてある。
これらのターン14のうち、母管溶接継手部12aの位置
で母管側の配管6aに嵌装されるターン14aのターン内周
・配管外周間のコイルクリアランス15を、該ターン14a
よりも元来,加熱温度が高くなる位置にあるターン14c,
14dのコイルクリアランスよりも小さくしてある。
で母管側の配管6aに嵌装されるターン14aのターン内周
・配管外周間のコイルクリアランス15を、該ターン14a
よりも元来,加熱温度が高くなる位置にあるターン14c,
14dのコイルクリアランスよりも小さくしてある。
また、T継手12bの近辺で母管側の配管6aに嵌装され
るターン14b,14d,14g,14h,14iについては、同一ターン
の周方向の範囲内でコイルクリアランス15を局部的に狭
まらせて、そのコイルクリアランスの狭まった部分を母
管側の配管6aの外表面のうち枝管6bが位置する側の面に
対向させている。
るターン14b,14d,14g,14h,14iについては、同一ターン
の周方向の範囲内でコイルクリアランス15を局部的に狭
まらせて、そのコイルクリアランスの狭まった部分を母
管側の配管6aの外表面のうち枝管6bが位置する側の面に
対向させている。
例えば、ターン14b,14d,14g,14h,14iは、第3図に示
すように、同一ターンの周方向の90°の範囲でターン半
径を残りの範囲よりも小さくなるように一部が凹部形状
をなしており、この凹部形状により母管側の配管に対す
るコイルクリアランスを局部的に狭まらせるか、或い
は、第4図に示すように、上記凹部の底辺は、円弧状の
ラインを頂部位置で直線的にカットした形状にする。第
3図の場合には、同一ターンの範囲内でコイルクリアラ
ンスを2段階に変化させることができ、第4図の場合に
は3段階に変化させることができ、2段階ターンは符号
17で、3段階ターンは符号18で代表させている。
すように、同一ターンの周方向の90°の範囲でターン半
径を残りの範囲よりも小さくなるように一部が凹部形状
をなしており、この凹部形状により母管側の配管に対す
るコイルクリアランスを局部的に狭まらせるか、或い
は、第4図に示すように、上記凹部の底辺は、円弧状の
ラインを頂部位置で直線的にカットした形状にする。第
3図の場合には、同一ターンの範囲内でコイルクリアラ
ンスを2段階に変化させることができ、第4図の場合に
は3段階に変化させることができ、2段階ターンは符号
17で、3段階ターンは符号18で代表させている。
すなわち、母管周方向温度分布ではT継手12bを有す
る位置及びその近辺が、他の位置と比較してT継手12b
により乱されるため温度が低くなるので、上記の如く同
一ターン上でコイルクリアランスを2ないし3段階に変
化させて、他の位置と同等の温度分布となるようにし
た。この2段階ターン17,3段階ターン18の使用位置は、
先ず軸方向温度分布から決定し、さらにその軸方向位置
における周方向に対する温度分布を把握して、最初のコ
イルクリアランス15の変更点は、温度を周方向に徐々に
変化させるため、T継手12bを中心とする90°の位置で
行った。3段階ターン18は、ターン14b,14gを対象とし
て、更にT継手頂点12b1のコイルクリアランス15の大き
さを決定し、その位置からターンの凹部底辺が直線的に
左右に展開すると共に、その凹部底辺の周方向の両端が
円弧をなす。
る位置及びその近辺が、他の位置と比較してT継手12b
により乱されるため温度が低くなるので、上記の如く同
一ターン上でコイルクリアランスを2ないし3段階に変
化させて、他の位置と同等の温度分布となるようにし
た。この2段階ターン17,3段階ターン18の使用位置は、
先ず軸方向温度分布から決定し、さらにその軸方向位置
における周方向に対する温度分布を把握して、最初のコ
イルクリアランス15の変更点は、温度を周方向に徐々に
変化させるため、T継手12bを中心とする90°の位置で
行った。3段階ターン18は、ターン14b,14gを対象とし
て、更にT継手頂点12b1のコイルクリアランス15の大き
さを決定し、その位置からターンの凹部底辺が直線的に
左右に展開すると共に、その凹部底辺の周方向の両端が
円弧をなす。
このようなコイルクリアランス設定により高周波誘導
加熱法を実行した場合には、母管側配管6aに嵌装される
ターン14のうち母管溶接継手部12aの位置で嵌装される
ターン14aのコイルクリアランス15が、該ターンよりも
元来,加熱温度が高くなる位置にあるターンのコイルク
リアランス14cよりも小さくしてあるので、この母管溶
接継手部12a及びその近辺の配管の誘導加熱温度がター
ン全体の加熱温度分布のうち最高加熱温度位置に設定す
ることができる(換言すれば、元来,加熱温度が高くな
る位置にある他のターン14cよりも相対的に加熱温度を
高くすることができる)。また、母管溶接継手部12aと
T継手12bとを同時に高周波誘導加熱する場合に相互の
溶接継手方向が直角を形成する特殊形状となるため、母
管外表面軸方向温度分布が周方向に対してT継手12bの
存在する位置がそのT継手による磁束の乱れの影響を受
けるが、T継手近辺で母管側の配管6aに嵌装されるター
ンについては、そのターン自身の周方向の範囲内で母管
側の配管に対するコイルクリアランス15を局部的に狭ま
らせて、そのコイルクリアランスの狭まった部分を母管
側の配管の外表面のうち枝管6bが位置する側の面に対向
させているので、上記磁束の乱れが補われ、他の位置と
同等の加熱温度とすることが可能になる。
加熱法を実行した場合には、母管側配管6aに嵌装される
ターン14のうち母管溶接継手部12aの位置で嵌装される
ターン14aのコイルクリアランス15が、該ターンよりも
元来,加熱温度が高くなる位置にあるターンのコイルク
リアランス14cよりも小さくしてあるので、この母管溶
接継手部12a及びその近辺の配管の誘導加熱温度がター
ン全体の加熱温度分布のうち最高加熱温度位置に設定す
ることができる(換言すれば、元来,加熱温度が高くな
る位置にある他のターン14cよりも相対的に加熱温度を
高くすることができる)。また、母管溶接継手部12aと
T継手12bとを同時に高周波誘導加熱する場合に相互の
溶接継手方向が直角を形成する特殊形状となるため、母
管外表面軸方向温度分布が周方向に対してT継手12bの
存在する位置がそのT継手による磁束の乱れの影響を受
けるが、T継手近辺で母管側の配管6aに嵌装されるター
ンについては、そのターン自身の周方向の範囲内で母管
側の配管に対するコイルクリアランス15を局部的に狭ま
らせて、そのコイルクリアランスの狭まった部分を母管
側の配管の外表面のうち枝管6bが位置する側の面に対向
させているので、上記磁束の乱れが補われ、他の位置と
同等の加熱温度とすることが可能になる。
さらに、本実施例では、上記の如きコイルクリアラン
スの設定に加えて、最高加熱温度位置が母管溶接継手12
aとT継手12bとになるのを一層助長させるために、次の
ような配慮がなされている。
スの設定に加えて、最高加熱温度位置が母管溶接継手12
aとT継手12bとになるのを一層助長させるために、次の
ような配慮がなされている。
すなわち、元来、温度の高い位置にあるターン14cの
配管6aに対するコイルクリアランス15やそれに隣接する
ターン14間のギャップ16を拡げると共に、母管溶接継手
12aおよびT継手12b近辺で隣接するターン14(ここで
は、14e,14f,14g,14h,14i,14j)間とのギャップ16を狭
くして加熱温度の制御をした。
配管6aに対するコイルクリアランス15やそれに隣接する
ターン14間のギャップ16を拡げると共に、母管溶接継手
12aおよびT継手12b近辺で隣接するターン14(ここで
は、14e,14f,14g,14h,14i,14j)間とのギャップ16を狭
くして加熱温度の制御をした。
また、T継手12bの温度分布で周方向温度分布は、第
1図に示す如く、Y方向の温度よりX方向の温度が高く
なる。このため、ターン14e,14fのうち枝管6bを嵌装す
る部分については、ターンを楕円形にして、Y方向のコ
イルクリアランス15を狭く、X方向のコイルクリアラン
ス15を大きくし、なおかつX,Y位置中間部との温度均一
化を図るため、コイルクリアランス15を徐々に狭くし
た。
1図に示す如く、Y方向の温度よりX方向の温度が高く
なる。このため、ターン14e,14fのうち枝管6bを嵌装す
る部分については、ターンを楕円形にして、Y方向のコ
イルクリアランス15を狭く、X方向のコイルクリアラン
ス15を大きくし、なおかつX,Y位置中間部との温度均一
化を図るため、コイルクリアランス15を徐々に狭くし
た。
上記のごとき設定により、本実施例では、母管溶接継
手部12a,T継手部12bの同時に誘導加熱する場合に、目的
の位置における加熱温度分布を円周,軸方向に精密に制
御して誘導加熱することができ、これらの直交し合う複
数の溶接継手部を鋭敏化温度未満で、かつ熱歪による降
伏点以上の温度で同時に加熱することができ、ひいて
は、良好な残留応力改善を図ることができた。
手部12a,T継手部12bの同時に誘導加熱する場合に、目的
の位置における加熱温度分布を円周,軸方向に精密に制
御して誘導加熱することができ、これらの直交し合う複
数の溶接継手部を鋭敏化温度未満で、かつ熱歪による降
伏点以上の温度で同時に加熱することができ、ひいて
は、良好な残留応力改善を図ることができた。
なお、このようなターンで構成される高周波誘導加熱
コイル1aの取付けは、枝管6bが干渉するので、第5図に
示すように、ターン全体を3分割のコイルブロック1bに
分け、第5図では、そのうちの一ブロックが母管側配管
6aの下半分の周面を覆い、もう一つのブロックがT継手
12bを基準にして該T継手左側半周面と母管側配管6aの
左側上半分の周面を覆い、もう一つのブロックが同じく
T継手12bを基準にして該T継手右側半周面と母管側配
管6aの右側上半分の周面を覆うようにした。
コイル1aの取付けは、枝管6bが干渉するので、第5図に
示すように、ターン全体を3分割のコイルブロック1bに
分け、第5図では、そのうちの一ブロックが母管側配管
6aの下半分の周面を覆い、もう一つのブロックがT継手
12bを基準にして該T継手左側半周面と母管側配管6aの
左側上半分の周面を覆い、もう一つのブロックが同じく
T継手12bを基準にして該T継手右側半周面と母管側配
管6aの右側上半分の周面を覆うようにした。
また、3分割したコイル1bの取付けは、第6図、第7
図に示すように真鍮ボルト19,ワッシャ20,ナット21を使
用し、ベーク板22を接合するターン14の真鍮ボルト19,
ワッシャ20,ナット21に固定する。取付精度はベーク板2
2で決定され、ベーク板22と寸法通り接合することによ
り正確な寸法となる。
図に示すように真鍮ボルト19,ワッシャ20,ナット21を使
用し、ベーク板22を接合するターン14の真鍮ボルト19,
ワッシャ20,ナット21に固定する。取付精度はベーク板2
2で決定され、ベーク板22と寸法通り接合することによ
り正確な寸法となる。
以上の実施例についてその特性を検討した結果が第8
図から第10図に示されている。第8図は横軸に測定位置
をとり、縦軸に加熱温度をとって測定位置による加熱温
度の変化特性が配管と対比して示されている。同図から
明らかなように、母管溶接継手12a,T継手12bおよびこれ
らの間の熱影響部とも加熱温度400℃以上550℃以下が確
保される。第9図には横軸に測定位置をとり、縦軸に周
方向,軸方向残留応力をとって測定位置によるT継手の
周方向,軸方向残留応力の変化特性がT継手と対比して
示されている。同図から明らかなように、T継手12bは
周方向が−30kgf/mm2、軸方向が−25kgf/mm2と、共に所
期の圧縮の残留応力となっている。第10図には横軸に測
定位置をとり、縦軸に周方向,軸方向残留応力をとって
測定位置による母管溶接継手の周方向,軸方向残留応力
の変化特性が配管と対比して示されている。同図から明
らかなように母管溶接継手12aは周方向が−48kgf/mm2、
軸方向が−20kgf/mm2と、共に所期の圧縮の残留応力と
なっている。このように母管溶接継手12a,T継手12bの充
分な配管外表面と内表面との間の温度差を得ることがで
き、所期の圧縮残留応力を得ることができた主因は、上
述した如くターンのコイルクリアランスを設定して誘導
加熱したためである。
図から第10図に示されている。第8図は横軸に測定位置
をとり、縦軸に加熱温度をとって測定位置による加熱温
度の変化特性が配管と対比して示されている。同図から
明らかなように、母管溶接継手12a,T継手12bおよびこれ
らの間の熱影響部とも加熱温度400℃以上550℃以下が確
保される。第9図には横軸に測定位置をとり、縦軸に周
方向,軸方向残留応力をとって測定位置によるT継手の
周方向,軸方向残留応力の変化特性がT継手と対比して
示されている。同図から明らかなように、T継手12bは
周方向が−30kgf/mm2、軸方向が−25kgf/mm2と、共に所
期の圧縮の残留応力となっている。第10図には横軸に測
定位置をとり、縦軸に周方向,軸方向残留応力をとって
測定位置による母管溶接継手の周方向,軸方向残留応力
の変化特性が配管と対比して示されている。同図から明
らかなように母管溶接継手12aは周方向が−48kgf/mm2、
軸方向が−20kgf/mm2と、共に所期の圧縮の残留応力と
なっている。このように母管溶接継手12a,T継手12bの充
分な配管外表面と内表面との間の温度差を得ることがで
き、所期の圧縮残留応力を得ることができた主因は、上
述した如くターンのコイルクリアランスを設定して誘導
加熱したためである。
このように本実施例によれば溶接中心間距離 以内の近接する複数の継手12a,12bの同時加熱をコイル
クリアランス15,ギャップ16の各ターンにおける設定、
一つのターン14でコイルクリアランス15を2段階ないし
3段階に円周方向に対して変化させることにより、円周
方向および軸方向温度の均一化ができ、効果的に溶接継
手部12a,12bの温度を上昇させることができ、これら複
数の継手12a,12bの応力を改善することができた。従っ
て、これまで熱影響の問題等で実施困難であった近接す
る複数の継手12a,12bへの加熱が可能となるのみなら
ず、一つの継手へ一つの加熱コイルを使用していたもの
が、2つの継手12a,12bへ一つの加熱コイル1aで対応で
き納期,製作コストが約半分になると予想できる。
クリアランス15,ギャップ16の各ターンにおける設定、
一つのターン14でコイルクリアランス15を2段階ないし
3段階に円周方向に対して変化させることにより、円周
方向および軸方向温度の均一化ができ、効果的に溶接継
手部12a,12bの温度を上昇させることができ、これら複
数の継手12a,12bの応力を改善することができた。従っ
て、これまで熱影響の問題等で実施困難であった近接す
る複数の継手12a,12bへの加熱が可能となるのみなら
ず、一つの継手へ一つの加熱コイルを使用していたもの
が、2つの継手12a,12bへ一つの加熱コイル1aで対応で
き納期,製作コストが約半分になると予想できる。
上述のように本発明はT継手を含む近接する直交し合
う複数の溶接継手部を、一つの誘導加熱装置により同時
に高周波誘導加熱して、その残留応力を同時に充分改善
することができる。
う複数の溶接継手部を、一つの誘導加熱装置により同時
に高周波誘導加熱して、その残留応力を同時に充分改善
することができる。
第1図は本発明の高周波誘導加熱装置の一実施例の縦断
正面図、第2図は同じく一実施例の縦断側面図、第3図
は同じく一実施例の2段階ターンの縦断側面図、第4図
は同じく一実施例の3段階ターンの縦断面図、第5図は
同じく一実施例の3分割コイルの縦断側面図、第6図は
同じく一実施例の3分割コイルの固定治具を示す側面
図、第7図は同じく一実施例のひとつの固定治具の側面
図、第8図は本発明の高周波誘導加熱方法の一実施例に
よる配管の温度分布図、第9図は同じく一実施例による
T継手の応力分布図、第10図は同じく一実施例による母
管溶接継手の応力分布図、第11図は従来の高周波誘導加
熱装置の加熱コイルの斜視図、第12図は同じく従来の加
熱コイルの温度分布図である。 1a……誘導加熱コイル、6a……配管、12a……溶接継手
部(母管溶接継手)、12a……溶接継手部(T継手)、1
4……ターン、14a,14b……継手部に位置するターン、15
……コイルクリアランス、16……隣接ターン間のギャッ
プ。
正面図、第2図は同じく一実施例の縦断側面図、第3図
は同じく一実施例の2段階ターンの縦断側面図、第4図
は同じく一実施例の3段階ターンの縦断面図、第5図は
同じく一実施例の3分割コイルの縦断側面図、第6図は
同じく一実施例の3分割コイルの固定治具を示す側面
図、第7図は同じく一実施例のひとつの固定治具の側面
図、第8図は本発明の高周波誘導加熱方法の一実施例に
よる配管の温度分布図、第9図は同じく一実施例による
T継手の応力分布図、第10図は同じく一実施例による母
管溶接継手の応力分布図、第11図は従来の高周波誘導加
熱装置の加熱コイルの斜視図、第12図は同じく従来の加
熱コイルの温度分布図である。 1a……誘導加熱コイル、6a……配管、12a……溶接継手
部(母管溶接継手)、12a……溶接継手部(T継手)、1
4……ターン、14a,14b……継手部に位置するターン、15
……コイルクリアランス、16……隣接ターン間のギャッ
プ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅原 尚武 茨城県日立市幸町3丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内 (56)参考文献 特開 昭60−197823(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】オーステナイト系ステンレス鋼製の配管上
の近接した母管同士の溶接部である母管溶接継手部及び
母管と枝管の溶接部である枝管溶接継手部を、配管の外
周に軸方向に配列して嵌装された複数個のターンより成
る誘導加熱コイルで同時に加熱し、配管内に冷却水を通
して、加熱された部分における配管の肉厚内に応力改善
に必要な温度差を付与する高周波誘導加熱方法におい
て、 前記母管溶接継手部の位置で母管側の配管に嵌装される
ターンのターン内周・配管外周間のコイルクリアランス
を、該ターンよりも元来,加熱温度が高くなる位置にあ
るターン、すなわち全てのターンのコイルクリアランス
を均一化した場合に、ターン全体の加熱温度分布のうち
温度が高くなる位置にあるターン、のコイルクリアラン
スよりも小さくし、 一方、前記枝管溶接継手部の近辺で母管側の配管に嵌装
されるターンについては、同一ターンの周方向の範囲内
で母管側の配管に対するコイルクリアランスを局部的に
狭まらせて、そのコイルクリアランスの狭まった部分を
母管側の配管の外表面のうち枝管が位置する側の面に対
向させて、前記応力改善のための高周波誘導加熱を行な
うことを特徴とする高周波誘導加熱方法。 - 【請求項2】オーステナイト系ステンレス鋼製の配管上
の近接した母管同士の溶接部である母管溶接継手部及び
母管と枝管の溶接部である枝管溶接継手部を、配管の外
周に軸方向に配列して嵌装された複数個のターンで同時
に高周波誘導加熱することで、配管内に通した冷却水と
協働して配管の肉厚内に応力改善に必要な温度差を付与
する高周波誘導加熱装置において、 前記母管溶接継手部の位置で母管側の配管に嵌装される
ターンのターン内周・配管外周間のコイルクリアランス
が、該ターンよりも元来,加熱温度が高くなる位置にあ
るターン、すなわち全てのターンのコイルクリアランス
を均一化した場合に、ターン全体の加熱温度分布のうち
温度が高くなる位置にあるターン、のコイルクリアラン
スよりも小さくしてあり、 一方、前記枝管溶接継手部の近辺で母管側の配管に嵌装
されるターンを、同一ターンの周方向の範囲内で母管側
の配管に対するコイルクリアランスを局部的に狭まらせ
て、そのコイルクリアランスの狭まった部分を母管側の
配管の外表面のうち枝管が位置する側の面に対向させた
ことを特徴とする高周波誘導加熱装置。 - 【請求項3】前記枝管溶接継手部の近辺で母管側の配管
に嵌装されるターンは、同一ターンの周方向の90°の範
囲でターン半径を残りの範囲よりも小さくなるように一
部が凹部形状をなしており、この凹部形状により母管側
の配管に対するコイルクリアランスを局部的に狭まらせ
ている特許請求の範囲第2項記載の高周波誘導加熱装
置。 - 【請求項4】前記凹部は、その底辺が円弧状のラインを
頂部位置で直線的にカットした形状を呈する特許請求の
範囲第2項記載の高周波誘導加熱装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61242998A JPH0826413B2 (ja) | 1986-10-15 | 1986-10-15 | 高周波誘導加熱方法とその装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61242998A JPH0826413B2 (ja) | 1986-10-15 | 1986-10-15 | 高周波誘導加熱方法とその装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63100135A JPS63100135A (ja) | 1988-05-02 |
JPH0826413B2 true JPH0826413B2 (ja) | 1996-03-13 |
Family
ID=17097370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61242998A Expired - Lifetime JPH0826413B2 (ja) | 1986-10-15 | 1986-10-15 | 高周波誘導加熱方法とその装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0826413B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014049628A1 (ja) * | 2012-09-25 | 2014-04-03 | 第一高周波工業株式会社 | 歪み取り用加熱装置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS60197823A (ja) * | 1984-03-22 | 1985-10-07 | Dai Ichi High Frequency Co Ltd | 配管の溶接継手部における残留応力改善のための加熱方法及び加熱装置 |
-
1986
- 1986-10-15 JP JP61242998A patent/JPH0826413B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63100135A (ja) | 1988-05-02 |
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