JPH08263884A - 記録再生装置 - Google Patents

記録再生装置

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JPH08263884A
JPH08263884A JP9153295A JP9153295A JPH08263884A JP H08263884 A JPH08263884 A JP H08263884A JP 9153295 A JP9153295 A JP 9153295A JP 9153295 A JP9153295 A JP 9153295A JP H08263884 A JPH08263884 A JP H08263884A
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JP
Japan
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recording
signal
pixel
probe
bit
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JP9153295A
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English (en)
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Toshihiko Takeda
俊彦 武田
Harunori Kawada
春紀 河田
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、記録面に凹凸が存在していたり、外
部雑音があっても記録ビットの再生時におけるビットの
認識率を低下させることなく、また、ビット間隔を短縮
しても誤識別をすることのない走査型プローブ顕微鏡の
原理を用いた情報の記録再生装置を提供することを目的
とするものである。 【構成】本発明は上記目的を達成するために、プローブ
をこれに近接させて対向させた記録媒体に対して走査
し、前記プローブと前記記録媒体間の物理的相互作用に
より発生する物理量に基づく信号を信号検出手段により
検出して、情報の記録・再生を行う記録再生装置におい
て、前記記録の再生時に信号検出手段によって検出され
た信号強度の記録面内における分布を示す画像情報に、
ビット信号のみを強調した信号処理を施してそれを取り
出す信号処理手段を構成したことを特徴とするものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型トンネル顕微鏡
の原理を用いて情報の記録及び再生をする記録再生装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、記録再生装置にはより大きな記憶
容量が要求され、そのためには記録単位(以下ビットと
呼ぶことにする)の大きさを小さくして記録密度を向上
させることが必要条件である。例えば、光記録によるデ
ジタル・オーディオ・ディスクにおいては、ビットの大
きさはlμm2程度にまで及んでいる。一方、最近、導
体の表面原子の電子構造を直接観察できる走査型トンネ
ル顕微鏡(以後、STMと略す)が開発された。STM
は真空中、大気中、液体中でも動作でき単結品、非品質
を問わず実空間で高い分解能の測定ができるので広範囲
な応用が期待されている。かかるSTM技術は、プロー
ブと導電性物質間に電圧を印加してプローブを導電性物
質表面にlnm程度の距離に近接させるとプローブにト
ンネル電流が流れることを利用している。この電流は両
者の距離変化に非常に敏感である。トンネル電流を一定
に保つようにブロープを走査することにより、導電性物
質表面の実空間構造を描くことができると同時に、電子
構造に関する情報をも読みとることができる。この際面
内方向の分解能は0.1nm程度である。従って、ST
Mの原理を応用すれば原子、分子オーダーでの高密度記
録再生を行うことができる。この際の記録再生方法とし
て様々な方法が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ビット
再生をプローブが計測するトンネル電流値にしきい値を
設けて行った場合、記録面に存在する凹凸や外部雑音に
よリプローブが計測するトンネル電流のSN比やビット
認識率などを低下させ、記憶容量の増大の達成に大きな
障害になるといった問題点があった。つぎに、この点を
図9および図10に基づいて説明する。例えば図9
(a)の様な凹凸を有する記録面3に、2つのビットB
l、B2(斜線部)を形成したとする。図中でx1、x2
はそれぞれビットBl、B2の中心の記録面3上のx座
標値とする。また該ビット部は周囲の記録面に対して電
気伝導度が大きいとする。次にプローブ1を前記記録面
3上を走査してトンネル電流(I)を計測する。その結
果が図9(b)の様になったとする。次に、このトンネ
ル電流の計測値よりビットを抽出するために、上記しき
い値処理をしてトンネル電流データを2値化する。しき
い値を図9(b)のI1とした場合ビットBlは再生でき
るが、ビットB2は再生できない(図9(c)参照)。
しきい値を図9(b)のI2とした場合、ビットB2
は再生できるが、ビットBlの周囲にも更にビットが存
在していると誤認する場合が発生する(図9(d)参
照)。再生信号の雑音を除去する方法として、線形フィ
ルタに属する周波数領域においてフィルタリングする方
法があるが、この方法は再生時の信号と雑音の周波数が
既知でかつ線形分離可能な場合のみ有効である。しか
し、ビットに関しては個々の形状に対する周波数帯域は
既知だとしても、ビットがどの位置に存在するかは既知
ではない。また、記録面のステップ、尾根に起因する凹
凸の周波数成分は周波数領域全体にわたってしまうとと
もに、空間的にコンパクトなビットの周波数成分も全域
にわたってしまうため、これらを周波数空間上で帯域分
離することは困難である。一方、記録密度を更に向上さ
せるためには、ビット間隔を更に短縮する必要がある。
しかしながら、ビット間隔を短縮した場合、上記しきい
値処理で隣接するビットを区別することは困難である。
特にビット径方向のトンネル電流分布がビット中心近傍
で鋭いピークを持たない場合が困難である。例えば記録
面上で近接して形成した2つのビットのビット径方向の
トンネル電流(I)の分布が、図10(a)の様な形状
になったとする。なお、x3とx4は記録面上のビットの
中心位置のx座標値とする。
【0004】しきい値を図10(a)のI3に設定して
トンネル電流データを2値化処理すれば、2つのビット
は分離、即ち再生ができる(図10(b)参照)。しか
し、ビット間隔(d)を縮小していくと、2つのビット
を識別できるしきい値I3は大きくなっていく。このた
めしきい値以上のトンネル電流成分の大きさ△I(図1
0(a)参照)は更に小さくなる。その結果、しきい値
処理した後の信号のSN比が低下して、座標x3とx4の
位置にある2つのビットの分離が困難になる。
【0005】そこで、本発明は、上記した従来のものに
おける問題を解決し、記録面に凹凸が存在していたり、
外部雑音があっても記録ビットの再生時におけるビット
の認識率を低下させることなく、また、ビット間隔を短
縮しても誤識別をすることのない走査型プローブ顕微鏡
の原理を用いた情報の記録再生装置を提供することを目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、プローブをこれに近接させて対向させた記
録媒体に対して走査し、その物理現象から生じる微細信
号を検出して、情報の記録・再生を行う情報処理装置に
おいて、記録の再生時にビット信号のみを強調した信号
処理を施してそれを取り出し、再生時におけるビットの
誤認識を防止するようにしたものである。すなわち、本
発明の記録再生装置は、プローブをこれに近接させて対
向させた記録媒体に対して走査し、前記プローブと前記
記録媒体間の物理的相互作用により発生する物理量に基
づく信号を信号検出手段により検出して、情報の記録・
再生を行う記録再生装置において、前記記録の再生時に
信号検出手段によって検出された信号強度の記録面内に
おける分布を示す画像情報に、ビット信号のみを強調し
た信号処理を施してそれを取り出す信号処理手段を構成
したことを特徴としている。そして、その信号処理手段
は、入力画像情報を構成する画素に対して該画素の信号
に重み付けをした信号の大きさから、前記画素に隣接す
る画素の信号の大きさに重みを付けて引く信号処理によ
り、新たな画像情報を出力する複数の画像処理層をn層
直列に配列して構成されていることを特徴とするもので
ある。その際、前記隣接する画素は、プローブの走査方
向に対応した直線上で前記画像情報中で憐接する画素を
対象とすることができる。また、前記画像処理層は、そ
の第1層目に入力される画像情報が前記信号検出手段に
より検出された信号強度の記録面内における分布から構
成される画像情報であり、その第n層目からの出力画像
をビットの再生復元データとして構成することができ
る。そして、本発明においてはそれを3層で構成しても
よい。またその出力する画素数は該画像処理層に入力さ
れた画像情報の画素数に等しい画素数とすることが好ま
しい。さらに、本発明では、その信号処理手段は、新た
に形成された画素の信号強度の符号が(−)になった場
合、該画素に隣接する(+)符号の画素信号の中で最小
の信号値に、該画素及び該画素に隣接する画素の信号値
を置き換えるように構成することができ、また、第(n
−1)層目の画像処理層からの出力は増幅されて第n層
目の画像処理層に入力され、かつ第n層目の画像処理層
からの出力も増幅するように構成することができ、そし
てまた、前記画素に対する処理を前記プローブが前記記
録面に対して2次元走査中に1画素サンプリングする度
に、前記ブロープが該画素サンプリング直前に検出した
2画素を含めた3画素毎に逐次行うように構成すること
ができる。
【0007】
【作用】本発明は、上記したように記録の再生時に信号
処理手段によって、ビット信号のみを強調してビット再
生すようにしたから、記録面に凹凸が存在していたり、
外部雑音があってもビットの認識率が低下せず、また、
ビット間隔を短縮しても誤認識をすることのなく、記録
の再生が行えるものである。つぎに、これを図面にもと
づき詳細に説明する。図1〜3は、本発明の信号処理の
一例を説明するための説明図である。図1は信号処理手
段の1例であり、100は信号処理手段であり、直列に
結合した3つの画像処理層101、102、103を有
している。101、102、103はそれそれl層目、
2層目、3層目の画像処理層と以後呼ぶことにする。図
2は入力画像情報の信号処理手段中での処理過程の1例
を示すものである。また図3は、再生時の概略図であ
り、1はプローブ、2は記録媒体、3は記録面、4は電
圧印加手段、5は信号検出手段である。B5はビットで
あり、いまビットB5を再生するために、プローブ1を
記録面3上で図中矢印の方向に走査しつつ、プローブ1
と記録媒体2の間に再生バイアス電圧を電圧印加手段4
により印加して、トンネル電流値のビット径方向に関す
る分布を信号検出手段5により計測する。信号検出手段
5が、プローブ1の走査方向に対して、図1(a)で示
したような信号強度分布を得たとする。a(n)(n=
1、2、3、・・・、11)はサンプル時刻t(n)
(n=1、2、・・・、11)で検出された信号強度を
示す。上記信号を入力画像情報として、信号処埋手段1
00の1層目の画像処理層101に入力する。
【0008】前記1層目の画像処理層101における信
号処理の原理を次に説明する。図1中でin(1)は第
lの画像処理層101の入力側、out(1)は出力側
とする。in(1)とout(1)との間の複数の結線
が、各画素からの信号の流れを示している。なお、本発
明に関する画図処理層の入力画素数と出力画素数は同数
である。以下、具体的な信号処理の素過程について説明
する。本発明に関する画像処理層では、サンプル時刻t
(n)における画素信号(a(n))に対しては、該画
素に隣接する画素、即ち時刻t(n−1)における画素
信号(a(n−1))と時刻t(n+1)における画素
信号(a(n+1))の信号を用いて(1)式で示され
る処理をして新しい画素信号を出力する。 p・a(n)−q・a(n−l)−q・a(n+1)・・・(1) ここでp,qは信号強度に対する重み付けを示す係数で
あり、(2)、(3)式の条件を満たす。 p>0・・・(2) 1>q>0・・・(3) 即ち画素の信号強度に重み付けをした信号の大きさか
ら、前記画素に隣接する画素の信号の大きさに重みを付
けて引く信号処理をすることにより新しい画素信号を作
成する。本発明に関する画像処理層の機能を具体的に示
す為に、入力画像情報として図2(a)に示される様な
信号強度分布(10、9、・・・、1が任意単位の信号
強度を示す)を有する画像情報を用いた。図2(a)に
おいて、信号強度=10の位置がビット中心部に対応し
ている。該画像情報を係数p=1,q=1/4とした
(1)式に従って計算処理し、該計算結果の極大値が1
0になるように規格化する。上記計算結果を図2(b)
に示す。図2(b)に示した画像情報を2層目の画像処
理層102の入力側(in(2))に入力して、上述し
たのと同様な処理を行い、計算結果の最大値が10にな
るように規格化する。2層目の画像処理層102の出力
側(out(2))からの出力結果を図2(c)に示
す。更に図2(c)の画像情報を3層目の画像処理層1
03の入力側(in(3))に入力して上述したのと同
様の処理を行う。3層目の画像処理層103の出力側
(out(3))からの出力画像を図2(d)に示す。
図2より明らかなように、トンネル電流値のビット径方
向に関する分布を反映した入力画像情報(図2(a))
は、信号処理手段100中の画像処理層を通過するにつ
れ、図2(d)に示したようにトンネル電流の極大値部
位即ちビット中心部の位置における信号が特に強調され
てくる様子が分かる。このように、本発明に関する信号
処理手段による信号処理は位置分解能が極めて高い。
【0009】次に前記信号処理手段100に図4(a)
で示す様な画像情報を入力した場合について説明する。
図4(a)は近接した2つのビットのビット径方向のト
ンネル電流値の分布を近似した場合に対応している。図
中で10、9、・・・、1が任意単位の信号強度を示し
ている。信号高度=10の位置がビット中心部に対応し
ている。なお図4の横軸はサンプル時刻を示し、縦軸は
各サンプル時刻での信号強度(任意単位)を示す。図4
(b)は図4(a)で示される画像情報を1層目の画像
処理層101に入力して処理した結果である。図4
(c)は図4(b)で示される画像情報を2層目の画像
処理層102に入力して処理した結果である。図4
(d)は図4(c)で示される画像情報を3層目の画像
処理層104に入力して処理した結果である。図4より
明らかなように、近接した2つのビット間のビット径方
向に関するトンネル電流値の分布を反映した入力画像情
報(図4(a))は、信号処理手段100中の画像処理
層を通過するにつれ、図4(d)に示したようにトンネ
ル電流の極大値部位即ちビット中心部の位置における信
号を特に強調して、2つのビットを明確に分離している
ことが分かる。
【0010】次に前記信号処理手段100に図5(a)
で示す様な画像情報を入力した場合について説明する。
図5(a)は凹凸のある記録面上のビット及びその近傍
のビット径方向のトンネル電流値の分布の概略に対応し
ている。なお図5の横軸はサンブル時刻を示し、縦軸は
各サンプル時刻での信号強度(任意単位)を示す。図5
(a)で、P及びQが記録面のステップに、PQ間がテ
ラスに対応している。Rで示したところがビット中心近
傍に対応している。図5(b)は図5(a)で示される
画像情報を1層目の画像処理層101に入力して処理し
た結果である。図5(c)は図5(b)で示される画像
情報を2層目の画像処理層102に入力して処理した結
果である。図5(c)においてP1、P2の前後で信号
強度の符号が(+)から(−)に大きく変化している。
このPl、P2はそれぞれ入力画像情報のステップP、
Qに対応している。このように、画素の信号強度の符号
が(−)になった場合、該画素に隣接する(+)符号の
画素信号の中で最小の信号値(図5(C)においてはh
に相当する)に該画素及び該画素に隣接する画素の信号
値を置き換える(図5(d)参照)。画像情報を画像処
理層を通過させるたびに上記信号置換を行うと、テラス
幅を次第に減少させていく事ができる。同時にビット部
は、先に説明したように(図2参照)、より強調するこ
とができる。
【0011】以上説明したように、ビット情報及び記録
面の凹凸を含んだ入力画像情報は、信号処理手段100
中の画像処理層群を通過させることで、ビット中心部の
位置における信号を、ビット近傍の凹凸よりも、特に強
調してビットを明確に分離できる。本発明の好ましい形
態によれば、ビットの再生を行う際、プローブにより記
録面内のトンネル電流分布に基づく画像情報から、本発
明に関する信号処理処理手段を用いて、ビット位置情報
のみを強調して抽出する。このように本発明に関する信
号処理手段をビット再生に用いることにより、近接した
ビット同士を分離、識別し、かつ凹凸のある記録面から
ビットを強調するので、記録面上におけるビット間隔を
短縮して記録容量を増加させて大容量記録再生装置を実
現するものである。なお、上記説明で用いたt(n)を
記録面上の領域を指定する座標と考えても差し支えな
い。また、本発明に関する信号処理手段に入力される画
像情報は、上記説明したようなトンネル電流値の記録面
内の分布に制限されるものではない。プローブと記録媒
体間の相互作用値の記録面内の分布を反映した画像情報
であれば良い。例えば、前記相互作用として原子間力、
磁気力等をあげることができる。
【0012】次に、図6を用いて、本発明に関する記録
再生装置の構成要素について説明する。1はプローブで
ある。2は記録媒体であり、メモリ機能を有する記録層
6、電極7、基板8により構成されている。3は記録面
である。4は電圧印加手段、5は信号検出手段である。
プローブ1は記録媒体2に対向している。9はプローブ
1を支持するカンチレバー、10はカンチレバー9を支
持する構造体である。プローブ1はカンチレバー9の自
由端に固定されている。11は支持構造体10を記録面
3に対して走査させる駆動機構である。12は記録媒体
を駆動する記録媒体駆動機構である。
【0013】図6で示す記録再生装置による記録再生時
には、まずプローブ1と電極8との間にトンネル電流が
流れる程度の電圧を電圧印加手段4により加えた状態
で、そのトンネル電流を信号検出手段5で検出してその
値が一定にするようにプローブ1と記録層6との間の距
離制御を行う。情報の記録時には、記録媒体2とプロー
ブlとを相対的に走査し、記録面2の所望の位置で電極
8とプローブ1との間に所定の電圧を電圧印加手段4に
より印加して記録層6に記録ビットを形成する。記録ビ
ットは記録層6に形成された導電率の変化、あるいは記
録層6の形態変化を挙げることができるが、特に制限は
ない。情報の再生時には前記方法により記録層6とプロ
ーブ1との間の距離を一定にし、かつ両者の間にトンネ
ル電流が流れる程度の電圧を電圧印加手段4により加え
てプローブ1を記録面3上で走査する。この際、プロー
ブ1が検出したトンネル電流値の記録面3内における分
布に基づく画像情報を先に説明した信号処理手段100
により信号処理を施し、ビット位置情報を特に強調した
画像情報を形成する。次に該画像情報にしきい値処理を
施してビット再生する。なお、記録媒体2とプローブ1
の相対的な走査は、記録媒体駆動機構12と支持体駆動
機構11により行う。駆動機構11、12はそれぞれ駆
動回路13、14からの信号により駆動される。15は
コンピュータであり、記録再生装置を制御している。
【0014】以上説明した様に本発明によれは、記録媒
体自身に形成しなければならない基準目盛りを一軸方向
のみにする事が可能なSTM技術を応用した記録再生装
置を提供することができる。
【0015】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。 [実施例1]図6に本実施例に関する記録再生装置の概
略図を示す。本実施例では、記録面上で近接させて形成
したビットを、本発明に関する信号処理手段100によ
り、分離、識別した。信号処埋手段100中の画像処理
層の層数は3層である。本実施例で用いた基板8は石英
ガラス基板、電極7は基板8上に真空蒸着法により作成
した厚さ1000オングストロームのAuてある。また
記録層6としてスクアリリウム−ビス−6−オクチルア
ズレン(SOAZ)を用い、ラングミュア−ブロジェッ
ト(LB)法によりSOAZの単分子膜を2層電極7上
に積層して作成した(特開昭63−161552号公報
参照)。またプローブl、カンチレバー9、カンチレバ
ー支持構造体10は既知のマイクロメカニクス技術によ
り作成した(例えば、K.E.Petersen、Pr
oc.IEEE、70、420(1982)参照)。カ
ンチレバー9は圧電バイモルフ型のカンチレバーであ
る。該カンチレバー9は電圧印加により記録層6に対し
て垂直な方向に変形できる構成になっており、該カンチ
レバー9の動きに連動させてプローブ1を変位させるこ
とができる。次にSOAZ単分子累積膜への記録再生動
作について説明する。本記録再生装置で記録層6への情
報の記録を以下の方法により行った。まず電圧印加手段
4でプローブ1に+1.5Vの電圧を印加した状態で該
プローブlに流れる電流Iを信号検出手段5で検出し、
該電流値Iが10-8[A]≧I≧10-10[A]になる
ようにカンチレバー9を用いて該プローブ1と記録層6
の表面間の距離を調整した。続いて、該距離を保持した
状態で、プローブ1を+側、電極7を−側にして図7に
示すような電圧を電圧印加手段4によリプローブ1と電
極7の間に印加する。該電圧印加後、プローブ1に対向
した記録層6の微小領域の導電率は増大しかつその状態
は保存される。以上の動作により記録ビットを書き込ん
だ。記録したい情報に基づいた記録ビット列は、前記駆
動機構11、12によリプローブ1を記録層6上で移動
させつつ、前記書き込み動作を行って形成した。本実施
例では直径10nmのビットを、ビット中心間距離を7
nmにして記録媒体2に書き込んだ。
【0016】本実施例では、記録された情報の再生を以
下の方法により行った。電圧印加手段4により+1.5
Vの電圧を印加されたプローブ1を前記方法により記録
層6からの距離を一定に維持しながら該記録層6上を走
査して、トンネル電流値の記録面3内における分布を信
号検出手段5により計測する。該トンネル電流値分布に
基づく画像情報を、本発明に関する信号処理手段100
に入力する。該手段により先に説明した信号処理を該画
像情報に施し、ビット位置情報を特に強調した画像情報
を形成する。次に該画像情報にしきい値処理を施してビ
ット再生した。本実施例では、先に説明した原理(図4
参照)で、近接したビットを十分に分離、識別してビッ
ト再生ができた。このように本発明に関する信号処理手
段を用いることにより、記録媒体にビットを近接して形
成することができたので、記録密度を増加することがで
きた。またビット間隔が短縮できたので高速再生ができ
た。
【0017】[実施例2]本実施例では、信号処理手段
に入力する画像情報に含まれる記録媒体の凹凸信号成分
よりも、ビット信号成分を強調して、新しい画像情報を
形成してビット再生を行った。これ以外の装置の構成及
び記録再生原理は実施例1と同じである。本実施例で
は、先に説明した原理(図5参照)で、ビット中心部の
位置における信号を、ビット近傍の凹凸よりも、特に強
調してビットを明確に分離してビット再生ができた。こ
のように本発明に関する信号処理手段を用いることによ
り、記録媒体の凹凸成分に起因するビットの誤再生率を
減少させることができた。
【0018】[実施例3]図8に本実施例に関する記録
再生装置の概略図を示す。本失施例では情報の記録をS
TMの原理で、記録された情報の再生をAFMの原理で
行う記録再生装置を用いた。以下の条件以外は実施例l
で用いた記録再生装置の構成と同じである。本実施例で
は、記録層として金よりなる電極7の表層を用いた。ま
た、プローブの記録面3の法線方向に対する変位を計測
する為に、公知の光てこ法を用いた。そのためにカンチ
レバー9の上面に半導体レザー15よりレーザー光を照
射し、カンチレバー9より反射したレザー光を2分割フ
ォトダイオード16で受光できるようにした。本実施例
では、記録層媒体2への情報の書き込みをSTM技術を
用いて行う場合以下の方法により行った。プローブ1と
金よりなる電極7との間に電圧印加手段4を用いてパル
ス幅1μsec、波高数ボルトの電圧を印加して、記録
層表面上に直径10nm、高さ2nmの凸部を形成し
た。これが記録ビットとなる。
【0019】本実施例ではビットをビット中心間距離を
5nmにして記録媒体2に書き込んだ。AFM技術によ
るビットの再生は以下の方法により行った。記録媒体2
とプローブ1との間に原子間力が作用する程度該プロー
ブ1を該記録層媒体2に近接させ、前記プローブ1に働
く原子間力が一定になるようにフィードバックをかけな
がらプローブ1と記録媒体2とを相対的に走査すると、
記録面3の凹凸に応じて該プローブ1が上下する。この
プローブ1の上下に連動したカンチレバー9の動きを光
てこの原理で検出する。本実施例では、フォトダイオー
ド16の検出信号値の記録面内の分布から構成される画
像情報を、信号処理手段100に入力して、実施例1と
同様の処埋を施した。本実施例では、先に説明した原理
(図4参照)で、近接したビットを十分に分離、識別し
てビット再生ができた。このように本発明に関する信号
処理手段を用いることにより、記録媒体にビットを近接
して形成することかできたので、記録密度を増加するこ
とかできた。またビット間隔が短縮できたので高速再生
ができた。
【0020】
【発明の効果】本発明は、以上のように記録の再生時に
信号処理手段によって、ビット信号のみを強調してビッ
ト再生をすようにしたから、記録面に凹凸が存在してい
たり、外部雑音があってもビットの認識率が低下せず、
また、ビット間隔を短縮しても誤認識をすることのなく
記録の再生が行え、記録密度が向上し高速再生のできる
記録再生装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に関する信号処理手段のl例を示す図で
ある。
【図2】本発明に関する画像情報の変換過程の1例を示
す図である。
【図3】ビット再生時の概略図である。
【図4】本発明に関する画像情報の変換過程の1例を示
す図である。
【図5】本発明に関する画像情報の変換過程の1例を示
す図である。
【図6】本発明に関する記録再生装置の概略図である。
【図7】記録パルスの説明図である。
【図8】本発明に関する記録再生装置の概略図である。
【図9】記録面上のビット再生の概略図である。
【10】記録面上のビット再生の概略図である。
【符号の説明】
1:プローブ 2:記録媒体 3:記録面 4:電圧印加手段 5:信号検出手段 6:記録層 7:電極 8:基板 9:記録媒体駆動機構 10:支持構造体 11:支持構造体駆動機構 12:記録媒体駆動機構 13:支持構造体駆動回路 14:記録媒体駆動回路 15:半導体レーザー 16:フォトダイオード 100:信号処理手段 101:1層目の画像処理層 102:2層目の画像処埋層 103:3層目の画像処理層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プローブをこれに近接させて対向させた
    記録媒体に対して走査し、前記プローブと前記記録媒体
    間の物理的相互作用により発生する物理量に基づく信号
    を信号検出手段により検出して、情報の記録・再生を行
    う記録再生装置において、前記記録の再生時に信号検出
    手段によって検出された信号強度の記録面内における分
    布を示す画像情報に、ビット信号のみを強調した信号処
    理を施してそれを取り出す信号処理手段を構成したこと
    を特徴とする記録再生装置。
  2. 【請求項2】 前記信号処理手段は、入力画像情報を構
    成する画素に対して該画素の信号に重み付けをした信号
    の大きさから、前記画素に隣接する画素の信号の大きさ
    に重みを付けて引く信号処理により、新たな画像情報を
    出力する複数の画像処理層をn層直列に配列して構成さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載の記録再生装
    置。
  3. 【請求項3】 前記隣接する画素が、プローブの走査方
    向に対応した直線上で前記画像情報中で憐接する画素で
    あることを特徴とする請求項2に記載の記録再生装置
  4. 【請求項4】 前記画像処理層は、その第1層目に入力
    される画像情報が前記信号検出手段により検出された信
    号強度の記録面内における分布から構成される画像情報
    であり、その第n層目からの出力画像がビットの再生復
    元データとされていることを特徴とする請求項2に記載
    の記録再生装置。
  5. 【請求項5】 前記画像処理層は、3層で構成されてい
    ることを特徴とする請求項2または請求項2に記載の記
    録再生装置。
  6. 【請求項6】 前記画像処理層は、その出力する画素数
    が該画像処理層に入力された画像情報の画素数に等しい
    画素数とされていることを特徴とする請求項2記載の記
    録再生装置。
  7. 【請求項7】 前記信号処理手段は、新たに形成された
    画素の信号強度の符号が(−)になった場合、該画素に
    隣接する(+)符号の画素信号の中で最小の信号値に、
    該画素及び該画素に隣接する画素の信号値を置き換える
    構成を備えていることを特徴とする請求項2記載の記録
    再生装置。
  8. 【請求項8】 前記信号処理手段は、第(n−1)層目
    の画像処理層からの出力は増幅されて第n層目の画像処
    理層に入力され、かつ第n層目の画像処理層からの出力
    も増幅する構成を備えていることを特徴とする請求項2
    記載の記録再生装置。
  9. 【請求項9】 前記信号処理手段は、前記画素に対する
    処理を前記プローブが前記記録面に対して2次元走査中
    に1画素サンプリングする度に、前記ブロープが該画素
    サンプリング直前に検出した2画素を含めた3画素毎に
    逐次行うように構成されていることを特徴とする請求項
    2記載の記録再生装置。
JP9153295A 1995-03-24 1995-03-24 記録再生装置 Pending JPH08263884A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100419855C (zh) * 2002-12-14 2008-09-17 三星电子株式会社 利用电子自旋相关的散射读取数据的装置及其方法

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