JPH08263004A

JPH08263004A - 展示物貼着用シート片

Info

Publication number: JPH08263004A
Application number: JP8454895A
Authority: JP
Inventors: Yoshinori Nishishita; 義則西下
Original assignee: TOKYO PACKS KK
Current assignee: TOKYO PACKS KK
Priority date: 1995-03-17
Filing date: 1995-03-17
Publication date: 1996-10-11

Abstract

(57)【要約】【目的】いかなる壁面素材であっても展示物表面に固
定用材料が露出することなく美しい外観に容易に貼着す
ることができ、貼着中は充分な支持強度を有し、剥離に
あたって容易に剥離できると共に、展示物の裏面及び壁
面を汚さない貼着用シート片を提供する。【構成】対向する脇部が互いに平行なシート片であっ
て、該シート片の表面がほぼ中央部で２分され、一方の
側に粘着剤が露出し、他方の側が離型剤で覆われ、裏面
においては、表面に粘着剤が露出している部位には離型
剤が露出し、表面に離型剤が露出している部位には粘着
剤が露出している。更に、２以上のシート片を弱め線を
介して連結し、各シート片の形状が連結部において幅が
狭くなっている形状とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、壁に一時的に作品、掲
示用紙などの展示物を貼着する際、壁面と展示物との間
に貼着し、展示期間を通じて充分な粘着強度を有すると
共に、剥離に際し壁面及び展示物を傷つけない展示物貼
着用シート片に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、掲示事項を記載した掲示用紙、ポ
スター、写真、絵、学校などにおける作品を壁面に簡易
に展示する場合には画鋲が使用されていた。画鋲は紙及
び壁面に孔を残すと共に、落ちたとき足で踏んで怪我を
する危険を有する。更に、壁素材が木材のように針を通
し、且つ固定する素材でなければ貼着することができな
い。磁石を用いて磁性の壁面と磁石との間に紙などを固
定する方法も採用されているが、この場合には壁面が磁
性素材であることが必須の要件であり、しかも壁面に磁
石片が体裁悪く露出する。

【０００３】そのため、セロハンテープ等を用いて壁面
に貼着しているが、この場合には紙にシワが寄ったり、
セロハンテープの端部の粘着剤がわずかに滲み出ている
部位に埃が付着して汚れた感じを与え、剥離後は、展示
物の裏面が剥離し、壁面には褐色の汚れが付着する。両
面粘着テープを使用する場合には、展示中は展示物に何
ら貼着用材料が露出することなく外観上も優れ展示物が
汚損されないが、剥離にあたり展示物裏面が一部剥離す
ると共に、壁面に粘着剤が残存したりする不都合を有す
る。しかも、使用にあたり両面粘着テープの両面の離型
紙を剥離する手間を要する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】そこで、いかなる壁面
素材であっても展示物表面に固定用材料が露出すること
なく美しい外観に貼着することができ、貼着中は充分な
支持強度を有し、剥離にあたって容易に剥がせると共
に、展示物の裏面及び壁面を汚損しない貼着用シート片
が求められていた。

【０００５】

【課題解決の手段】本発明は上記課題を解決することを
目的とし、その構成は、対向する脇部が互いに平行なシ
ート片であって、該シート片の表面がほぼ中央部で２分
され、一方の側に粘着剤が露出し、他方の側が離型剤で
覆われ、裏面においては、表面に粘着剤が露出している
部位には離型剤が露出し、表面に離型剤が露出している
部位には粘着剤が露出していることを特徴とする。

【０００６】本発明シート片の基材は、一般に被貼着物
の重量も小さいため、通常の紙を始め、セロハン、硫酸
紙、薄紙などを使用することができる。

【０００７】本発明のシート片は、表裏両面共中央部で
２分割され、２分割されたそれぞれの部分の面積がほぼ
等しいことが望ましい。しかし、壁面素材と展示物素材
との関係で一方の面積が全体の面積の１／３程度であっ
てもよい。表面においては２分割された一方の側に粘着
剤が施され、他方に側に離型剤が施されている。裏面に
おいては表面に粘着剤が施されている部位には離型剤が
施され、表面に離型剤が施されている部位には粘着剤が
施されていればよい。したがって、貼着シート片のどの
部位をとっても基材の一方の面に離型剤層が他方の面に
粘着剤層が露出している。

【０００８】シート片の大きさは特に限定がなく、１〜
５ｃｍ²、好ましくは２〜３ｃｍ²である。展示物が厚
く、面積の大きいものである場合には多くの展示用シー
ト片を使用すればよく、このような場合に、多くのシー
ト片を貼着するのは手間を要するため、２以上のシート
片を連続した状態にすることが好ましい。連続させるに
あたっては、本来１個のシート片として使用するもので
あるため、使用時容易に１個に分断する必要上、連続部
位には弱め線を設け、手で引張る程度で１個のシート片
に分断できることを要する。本発明で弱め線とはスリッ
トを線状に並べたいわゆるミシン目が好ましいが、その
他、基材を強くプレスすることにより弱めたり、前もっ
て折れ目を設けておくこともできる。或いは基材が２層
以上である場合には一方の基材、好ましくは強靱な方の
基材を前もって切断或いはミシン目加工しておくことも
できる。

【０００９】シート片の形状も自由であるが、連続して
用いる場合を考慮すると、連続しやすい形状、例えば六
角形、俵形、四角形などが考えられる。また、対向する
脇部が互いに平行な形状がよい。連続させるにあたって
各シート片とシート片との連結部の長さが他の部位の長
さより短いと、この部位に弱め線を設ければ千切るべき
長さが短縮され、より確実に千切ることができる。上記
の理由により六角形を弱め線を介して連結した形状、俵
形を弱め線を介して連結した形状が好ましい。これらの
場合、多くのシート片を連結すると、端縁線が波形、或
いは円弧を繋いだ形状のテープ状になる。

【００１０】シート片には粘着剤塗布面と離型剤塗布面
とが必ず存在するのであるから、粘着剤塗布面或いは離
型剤塗布面のいずれかに矢印や丸印その他の表示を印刷
するか、或いは着色を変化させるなどの方法により、使
用にあたり粘着剤塗布部位と離型剤塗布部位とを確実に
区別することができる。

【００１１】更に、本発明貼着用シート片は１個ずつ、
数個連結した状態で、或いはこれらを混合した状態で台
紙に貼着し、保存中に粘着剤が露出しないように離型剤
を裏面に塗布した保護紙を被せることもできる。多くの
貼着用シート片を連結し、テープ状になった場合には紙
管に巻回して使用することもできる。この場合にはテー
プ状物の粘着剤層の上には次に巻回されるテープ状物の
離型剤層が重なるため離型紙を必要としない。しかし最
外層には粘着面が露出するため、巻回物の外径より長く
一方の端部にのみ粘着剤を塗布した保護テープで外表面
を巻き、端部を粘着剤で固定すれば保存中に最外層の粘
着剤部位が汚染されたり、他の物品と相互に粘着するこ
とがない。上記保護テープの粘着剤塗布部位の先端には
粘着剤非塗布部位を残すことが好ましい。或いは粘着剤
塗布部位の先端をわずかに折曲げて使用してもよい。こ
のようにすれば、使用にあたり、保護テープを容易に剥
がし、使用後また同一の保護テープで保護することがで
きる。

【００１２】本発明のシート片は、例えば壁面に掲示事
項を記載した紙を貼着する場合には、先ず、壁面の、紙
を貼着すべき部位にシート片を四隅、上両端、或いは上
部中央部など任意の数を任意の部位に貼着する。しかる
後、このシート片上の望ましい位置に表面に貼着シート
片を露出させることなく紙などの展示物を貼着すること
ができる。

【００１３】本発明の変形両面粘着テープを製造するに
あたっては、例えば、広幅の基材原反を長さ方向に縞状
に分画する。この分画された列の１列おきに離型剤層を
塗布、吹きつけその他の方法で施す。更にこの裏面に
は、表面に離型剤層を施さなかった部位にのみ離型紙層
を施す。かくして得られた縞状に離型剤を施された基材
の離型剤が塗布されていない部位に均等に粘着剤層を塗
布、吹きつけ、浸漬などの方法で施す。この基材を必要
なら乾燥し、一定幅に切断後、一定間隔で弱め線を施
す。或いは、原反に一面に粘着剤を塗布し、その上に縞
状にシリコーン樹脂粉末やタルクなどの粘着力を失わせ
る物質を散布或いは塗布することもできる。弱め線を施
す時期は原反の状態、離型剤又は粘着剤を塗布した状
態、或いは粘着剤と離型剤の両者を塗布した状態、一定
幅に切断した状態、端縁部を凹凸形状に切断する段階の
いずれの時でもよい。

【００１４】切断する部位は、一方の面から見た場合に
離型面列と粘着剤列が交互に配列しているが、離型面列
及び粘着剤列の全ての中央部を切断する。或いは、隣接
する離型剤列と粘着剤列を分画する境界線を１本おきに
切断すればよい。切断は直線状に切断した後、弱め線と
一致するように波形の凹凸を設けても、最初から広幅テ
ープを波形に切断してもよい。また、テープ状のまま使
用しても、１個ずつ或いは数個のシート片にして使用し
てもよい。

【００１５】

【作用】本発明は、粘着剤によりシートが貼着されてい
る場合に、剥離するに際し、綺麗に剥がれない原因は何
処にも剥離部位が残っていないことである。すなわち、
最初の剥離部位を形成することが困難なためである。最
初からシート片の半分が剥離している粘着シート片で貼
着した場合にはすでに剥離している部分が剥離誘導作用
を示し、強度の大きい粘着剤であっても比較的容易に剥
離できることを見出して完成したものである。最初から
両面共に半分が剥離している、すなわち、半分は最初か
ら粘着していない、粘着シート片を用いて紙等のあまり
厚くない展示物を貼着する場合には、粘着剤自体の粘着
力が充分にあれば使用中に剥離落下することもなく、剥
離に際し、展示物の裏面や壁面が剥がれたり、汚れが付
着したり、汚損することなく剥離することができる。

【００１６】更に本発明の貼着用シート片を弱め線を介
して連結し、連結部位のシート片の幅を他の部位より狭
くした結果、保存に際し、テープ状に巻回することがで
き、必要時、１個でも数個でも任意の個数を引張ること
により千切って使用することができる。したがって、両
面粘着テープでありながら離型紙を必要としない。た
だ、巻回物の最外層のみは離型性素材で保護することが
好ましい。

【００１７】

【実施例】図１（ａ）から（ｄ）は本発明の展示物貼着
用シート片の実施例の平面図であり、図１（ｅ）から
（ｈ）は図１（ａ）から（ｄ）の貼着シート片を３個連
結した状態を示す平面図であり、図１（ｉ）は上記展示
物貼着用シート片の拡大断面図であり、図２（ａ）は壁
面に展示物を貼着した状態、図２（ｂ）及び（ｃ）は展
示物を壁面から剥がしている状態を示す断面図である。

【００１８】図１において（ａ）は六角形の貼着シート
片１を示し、２は粘着剤露出面、３は離型面である。粘
着剤塗布面２と離型面３との境界部１１を破線で示し
た。（ｂ）は俵形の貼着シート片１であり、（ｃ）はハ
ート形の貼着シート片１であり、（ｄ）は角形の貼着シ
ート片１である。いずれの形状も（ｅ）から（ｈ）に示
すように２個以上連結して使用する場合のために対向す
る両方の脇部４は互いに平行であることが好ましい。貼
着シート片１に設けた矢印状の表示１０は粘着剤露出面
２であることを示す表示である。

【００１９】図１（ｅ）から（ｈ）は図１（ａ）から
（ｄ）の貼着シート片を３個連結した状態を示した。脇
部４をミシン目５を介して連結した。貼着シート片１を
多数連結すればテープ状の長い形状になり、ミシン目５
を設けた部位はテープ状物の幅が最も狭くなる部位であ
る。その結果、任意の数のシート片を破る場合にも破る
距離が短く、一層確実に破ることができた。６は基材で
あり、本実施例では千切り易いように紙を使用した。図
１の（ａ）から（ｈ）はすべて一方の表面のみが見えて
裏面が見えないが、図１（ｉ）に示すように、粘着剤露
出面２の裏は必ず離型面３であり、離型面３の裏は必ず
粘着剤露出面２である。

【００２０】本実施例においては、原反に等間隔に離型
剤塗布列と粘着剤塗布列を設けた。粘着剤塗布列及び離
型剤塗布列の中央部を連続く字状に切断し、切断と同時
にテープの幅の最も狭まる位置にミシン目加工を施すこ
とができる抜き型を使用して加工した。得られたテープ
状物はそれぞれ紙管に巻回した。紙管に巻回するにあた
り、粘着剤露出面２の上には必ず離型面がくるため、離
型紙を挟む必要がなかった。しかし、巻き終わり部の表
面には粘着剤が露出しているため、連続したシート片の
幅よりも広い保護テープで少なくとも一回巻き、保護テ
ープの端部にわずかな長さだけ粘着剤を塗布し、粘着剤
塗布部位を粘着剤層が残るように折曲げた。使用にあた
っては、折曲げた部位から引張って粘着剤を剥がして保
護テープを外して必要数の貼着シート片１を千切り取
り、使用後はまた保護テープで表面を巻回保護した。

【００２１】図２（ａ）は壁面７に本発明の貼着シート
片１を用いて写真８を貼着した状態を示した。図２
（ａ）及び（ｂ）のように貼着シート片１の上半分では
粘着剤が壁面に貼着し、写真８と離型紙面３は接触する
のみで貼着していない状態の場合には、（ｂ）のように
写真を上から引張ると写真８の上部は壁面７と貼着して
いないためにそのまま離れ、この離れた状態が図２
（ｂ）の矢印に示すような剥離応力を発現して写真裏面
９と貼着シート片１の粘着剤層との間の粘着部位に増大
した剥離応力が加わって写真裏面に粘着剤が残ることな
く一気に剥離することができた。図２（ｃ）のように貼
着シート片１の上半分では粘着剤が写真８裏面に貼着
し、離型面３は壁面７と接触するのみで貼着していない
状態の場合には、（ｃ）のように写真を上から引張ると
写真裏面に貼着シート片１が貼着した状態で壁面と容易
に離れた。写真裏面９または壁面７に残った貼着シート
片１は離型面３と接触している側を持って引張れば容易
に剥離させることができた。

【００２２】

【発明の効果】本発明により、壁面素材の種類を問わ
ず、展示物を貼着することができ、展示中は展示物が剥
離することなく、展示物の表面に異物が存在することな
く、剥離に際しては、壁面及び展示物裏面を汚損しない
展示物貼着用シート片を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１の（ａ）から（ｄ）は本発明の展示物貼着
用シート片の実施例の平面図であり、（ｅ）から（ｈ）
は図１（ａ）から（ｄ）の貼着シート片を３個連結した
状態を示す平面図であり、図１（ｉ）は上記展示物貼着
用シート片の拡大断面図である。

【図２】図２の（ａ）は壁面に展示物を貼着した状態、
（ｂ）及び（ｃ）は展示物を平面から剥がしている状態
を示す断面図である。

【符号の説明】

１貼着シート片２粘着剤露出面３離型面４脇部５ミシン目６基材７壁面８写真９写真裏面 10 表示

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】対向する脇部が互いに平行なシート片で
あって、該シート片の表面がほぼ中央部で２分され、一
方の側に粘着剤が露出し、他方の側が離型剤で覆われ、
裏面においては、表面に粘着剤が露出している部位には
離型剤が露出し、表面に離型剤が露出している部位には
粘着剤が露出していることを特徴とする展示物貼着用シ
ート片。
【請求項２】２以上のシート片が弱め線を介して連結
し、各シート片の形状が連結部において幅が狭くなって
いる形状であることを特徴とする請求項第１項記載の展
示物貼着用シート片。