JPH08262232A - 発光担体 - Google Patents

発光担体

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JPH08262232A
JPH08262232A JP9452995A JP9452995A JPH08262232A JP H08262232 A JPH08262232 A JP H08262232A JP 9452995 A JP9452995 A JP 9452995A JP 9452995 A JP9452995 A JP 9452995A JP H08262232 A JPH08262232 A JP H08262232A
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scattering
carrier
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luminescent
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Kiyosumi Fujii
清澄 藤井
Kenji Yamamura
健治 山村
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CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU KENKYU KIKO
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU
CHIKYU KANKYO SANGYO GIJUTSU KENKYU KIKO
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バイオリアクターにおける光合成生物の培養
に使用好適な、培養液中での長時間の使用に耐える耐水
性と耐久性を有し、発光面のサイズを大きくすることが
でき、発光表面の散乱光強度がほぼ均一の状態で光を放
射することができる、入射光の損失の少ない発光担体を
提供する。 【構成】 本発明の発光担体3は、2枚の透明板1を重
ね合わせた密閉構造からなり、その透明板1の重ね合わ
せ面は、入射光を散乱させることができるように光散乱
面2となっている。本発明の発光担体3の少なくとも一
つの端部は、光源からの光を受け入れるための光入射部
である。本発明の発光担体3は、光入射部付近では散乱
能力が小さく、光入射部から離れるに従い散乱能力が大
きく形成されているので、発光担体のその発光表面の散
乱光強度がほぼ均一の状態で光を放射することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液相中に光を送り込む
必要のある反応装置に使用される発光担体、特に、微細
藻類等に光合成を行わせるバイオリアクターに好適に使
用される発光担体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、化石燃料の大量消費や森林の伐採
に伴って大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が上昇し、
いわゆる地球温暖化が国際的問題となってきている。大
気中へのCO2 の放出を減らすひとつの手段として、C
2 を多量に含む工場などの排ガスを光合成により固定
化する方法が提案されている。例えば、微細藻類を含む
培養液の入ったバイオリアクター中に、排ガスと太陽光
を導き入れて、光合成により微細藻類を増殖させて、C
2 を有機物として固定化することが提案されている。
このようなバイオリアクターに光を導く方法には、太陽
光を集めて光ファイバーバンドル等により導くことが提
案されている。この方法により増殖した微細藻類は、バ
イオマス資源として利用することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の光フ
ァイバーバンドル等によりバイオリアクターに光を導く
方法においては、バイオリアクター内の培養液中には微
生物等が無数に浮遊しているため光の減衰が大きいの
で、光ファイバーの端面といった小さい光源から出射さ
れた光の届く範囲はごく狭いものとなっている。従っ
て、光合成が行われる範囲も限られてしまう。光合成を
効率よく行わせるためには、光ファイバーバンドル等か
らの光を培養液中の広い範囲に均一に分散させて放射す
る装置が必要である。以下、このような装置を発光担体
と呼ぶ。
【0004】そこで本発明は、バイオリアクターにおけ
る光合成生物の培養に好適な、培養液中での長時間の使
用に耐える耐水性と耐久性を有し、発光面のサイズを大
きくすることができ、発光表面の散乱光強度がほぼ均一
の状態で光を放射することができ、入射光の損失の少な
い発光担体を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記した問題点を解決す
るために、本発明の発光担体は、(1)重ね合わせ面が
光散乱面として入射光を散乱させることができる、2枚
の透明板を重ね合わせた密閉構造の発光担体であって、
(2)該発光担体の少なくとも一つの端部は、光源から
の光を受け入れるための光入射部であり、(3)前記透
明板の光散乱面は、前記光入射部付近では散乱能力が小
さく、前記光入射部から離れるに従い散乱能力が大きく
形成されていることを特徴とした透明板全体から均一に
光を散乱することが可能な発光担体である。
【0006】本発明の発光担体における透明板の光散乱
面は、その光散乱部分の割合を光入射部側でP、光入射
部より最も遠い面でQとするとき、次の式(1)、
【0007】
【数2】 を満たすことが、散乱光強度をほぼ均一の状態で、透明
板全体から光を放射させるために必要である。
【0008】本発明の発光担体は、その一方の端面が光
入射端面であり、もう一方の端面が光反射板が設置され
た光反射端面とすることが、透明板全体から均一に光を
散乱するために好ましい態様である。しかしながら、発
光担体の両端面を光入射端面とすることも可能である。
【0009】本発明の発光担体は、接続可能なユニット
から構成されていてもよく、該ユニットが複数個接続さ
れて単一の発光担体を形成することができる。
【0010】本発明の発光担体の基本構造の1例を、図
1の発光担体の斜視図及び図2のその断面図に基づき説
明する。本発明の発光担体3は、2枚の略長方形の透明
板1を重ね合わせてその周囲が密閉構造となるように形
成されている。2枚の透明板1の合わせ目部分の側面周
囲は、防水の目的のために封止材、接着剤等により接着
あるいは溶着されている。図1の発光担体3の一方の端
面は光入射端面4、他の端面は光反射端面5となってお
り、光入射端面4からの光がこの光反射端面5迄到達し
た場合に、到達した光を反射させて、発光担体3内に戻
す作用をし、入射光を効率よく利用することができる。
なお、この光反射端面5を廃止し、両端面とも光入射端
面4とすることもできる。また、光入射を行う部分は、
発光担体3の端面に限らず、発光担体3の端部付近の全
周囲に形成してもよい。
【0011】本発明の発光担体において、透明窓から入
射された入射光は、発光担体の透明板1内を伝播する。
ここで、2枚の透明板1の重なり合う面は、共に砂スリ
面等の光散乱面2となっているので、入射光を少しずつ
散乱させて発光担体3の裏表の両表面から散乱光を放射
することができる。
【0012】本発明の発光担体は、2枚の透明板1の合
わせ目部分の側面周囲が、防水の目的のために封止材等
により接着あるいは溶着されて密封構造となっているた
め、本発明の発光担体3を液相中で使用しても、2枚の
透明板1の合わせ目部分に形成されている光散乱面に液
体が侵入しないので、透明板1の光散乱面2が濡れて半
透明となるような光散乱機能が低下する事態を防ぐこと
ができる。したがって、液相中での使用でも光を均一に
散乱することが可能である。
【0013】本発明の発光担体3に用いる透明板1の材
質としては、光透過率の良好な光学ガラスやアクリル樹
脂等が適している。透明板1の合わせ面に光散乱加工す
るためには、研磨砂によるスリ面としたり、あるいは白
色塗料を塗るといった方法が挙げられる。また、透明板
1として材料の大きさに制限のあるもの(例えば、光学
ガラス等)を使用する場合には、小さい発光担体3をユ
ニットとして製作してから、いくつかのユニットを透明
な接着剤等で接続して大きな発光担体3とすることもで
きる。
【0014】本発明者らの実験によると、発光担体3の
透明板1の光散乱面2の光散乱能力を一様にすると、後
述するように散乱光強度は光源からの距離によって指数
関数的に単調減少するので、散乱光の不均一が極めて大
きくなってしまうことが明らかとなった。したがって、
散乱光強度を均一化するためには、光散乱面2の光散乱
能力を光入射端面4付近では小さく、光入射端面4から
離れるにしたがって大きくする必要がある。
【0015】ここで、光散乱面2の光散乱能力を表す数
値として、以下のように「散乱係数」を定義する。長さ
Lの発光担体3の片側端面に光源を設置した場合の模式
図を図3に示す。光源からの距離をz、入射光強度をI
0 、発光担体3内部を伝播する光の光強度をI(z)と
する。光が距離z〜z+Δzを伝播する間に、 I(z)・Δz・t の光が散乱される場合、tを散乱係数と定義する。散乱
係数tが光源からの距離zによらず一定値であるなら
ば、散乱による散乱光強度分布は下記の式(2)、
【0016】
【数3】 により表される。上記式(2)のままでは散乱光強度が
指数関数的に減少するので、散乱光強度の均一性を良く
するためには散乱係数tをzによって変化させる必要が
ある。
【0017】散乱係数tのzによる変化を適当な数式で
表し、以下の定数 発光担体の長さ: Lmm 透明板内部における、厚さ10mmあたりの光の透過
率:Tr (0<Tr ≦1) 光反射端面の反射効率: R0 (0<R0≦1) を決めれば、発光担体のz方向の散乱光強度分布は数値
計算することができる。本発明者らは、散乱係数tのz
による変化を下記の式(3)の二次式
【0018】
【数4】 (但し、x=z/L,A,B,Cは定数)で表し、L=
1000mm、Tr=0.9985、R0 =1.0及び
0.8の場合について、散乱光強度分布の計算を行っ
た。散乱光強度分布が均一に近くなるように定数A,
B,Cの値を最適化した計算結果を図4、図5にそれぞ
れ示す。tの変化を表す式は、下記の式(4)、式
(5)
【0019】
【数5】
【0020】
【数6】 である。散乱係数tの、光入射端面4(x=0)と光反
射端面5(x=1)での値は、R0 =1.0の場合、光
入射端面でt=0.9053/L、光反射端面でt=
3.6539/Lとなり、R0 =0.8の場合、光入射
端面でt=0.9068/L、光反射端面でt=3.8
350/Lとなる。
【0021】本発明の発光担体において、透明板の光散
乱面の光散乱能力を変化させるためには、以下に示す方
法が挙げられる。
【0022】透明板に形成する光散乱面の性質を変化
させる。例えば、光散乱面を砂スリ面とする場合であれ
ば、砂目の粗さを連続的あるいは段階的に変化させて散
乱係数(光散乱能力)を変える。
【0023】透明板に形成する光散乱面を、光散乱部
分と平滑部分が混在する状態として、光散乱部分の割合
を連続的あるいは段階的に変化させる。例えば、透明板
の表面に穴のあいたマスクをかけてから研磨砂を吹き付
けたり、あるいは白色塗料を塗るといった方法をとれ
ば、容易に所望の光散乱部分のパターンをつくることが
できる。この方法は、前記の方法に比べ比較的簡単に
実施することができる利点がある。
【0024】前記の光散乱能力を変化させる方法の光
散乱部分のパターンの例を、図6及び図7に示す。図6
は、光源からの距離zに応じて、光散乱部分6のストラ
イプ幅を次第に増加させると同時に平滑部分7のストラ
イプ幅を次第に減少させている。図7は、光源からの距
離zに応じて、光散乱部分6の円形パターンの面積を次
第に増加させると同時に、相対的に平滑部分7の面積を
次第に減少させている。
【0025】上述の計算によって得られた散乱係数tの
変化式を前記の方法で実現するには、以下の方法によ
る。まず最初に、光散乱部分6の割合が100%のとき
の散乱係数を実験的に求めて、その値をt0 とする。図
6の縞状パターンをピッチ10mmで形成する場合につ
いて考えると、光散乱部分6の幅と散乱係数tは比例す
ると考えて、光源からの距離zにおける散乱係数をtと
するためには光散乱部分6の幅を(t/t0 )×10m
mとすればよい。光散乱部分6の割合を入射端面でP、
光反射端面でQとするとき、Q/Pの値を求めると、下
記の式(6)、式(7)
【0026】
【数7】
【0027】
【数8】 となる。したがって、Q/Pは、ほぼ4程度であればよ
いことになる。
【0028】ところが、本発明者らの研究によると、上
記t0 (光散乱部分の割合が100%のときの散乱係
数)の値は光源からの距離zによって大きく変化するこ
とが明らかになった。光学ガラス製の発光担体(大きさ
80×400mm、透明板の片面の厚さは5,10,1
5mmの3種類、光散乱面はスリ面とした)を実際に作
製して散乱光強度分布を測定してみたところ(なお、測
定方法の詳細は後記する実施例1と同じで、その測定装
置は図12に示す)、得られた数値を横軸に光源からの
距離z、縦軸に散乱係数tをとったグラフとして図8に
示す。図8中、●印は片面の厚さ5mmの2枚の透明板
からなる発光担体、□印は同じく10mmの発光担体、
▲印は同じく15mmの発光担体を示す。
【0029】図8に示すように、光源からの距離zに対
するt0 (光散乱部分の割合が100%のときの散乱係
数)の値は単調に減少する傾向を示した。したがって、
縞状パターンの設計にあたっては、t0 はzの関数とす
る補正が必要である。図8より、光源近傍ではt0 の値
を、300mm≦zの領域よりも、1.5倍(発光担体
の厚さが15×2mmの場合)ないし、5.0倍(発光
担体の厚さが5×2mmの場合)ほど大きく見積もる必
要があることが分かる。したがって、光入射端面におけ
る光散乱部分の割合Pをより小さくする必要があり、Q
/Pは上記計算値(4倍程度)の1.5倍〜5倍が必要
である。これを第1の補正と呼ぶ。
【0030】さらに、本発明者らの実験によると、光散
乱部分の割合と散乱係数tは比例しない。すなわち、縞
状パターンの光散乱部分の割合がsのときの散乱係数を
tとすると、t/t0 とsは一致せず、常にt/t0
sの関係にある。ピッチ10mmの縞状パターンを有す
る光学ガラス製の発光担体(大きさ80×400mm、
片面の厚さは5,10,15mm、スリ部分の幅0.3
〜5mm)を実際に作製して散乱光強度分布を測定した
結果を図9に示す。図9中、●印、□印、▲印は前記と
同じ発光担体を示す。
【0031】図9によれば、t/t0 とsの比例関係か
らのずれは、透明体が薄くなるほど、またスリ部分の幅
が小さくなるほど大きくなることがわかる。したがっ
て、透明体の厚みが小さい場合は、光源近傍(もともと
スリ部分の割合が小さい領域)でのスリ幅をさらに狭く
する補正を加える必要がある。この補正もQ/Pの値を
大きくする方向にはたらく。その補正量は、1.0倍
(発光担体の厚さが15×2mmの場合)ないし、2.
0倍(発光担体の厚さが5×2mmの場合)程度が必要
である。これを第2の補正と呼ぶ。
【0032】以上の結果をまとめると、発光担体が厚い
場合のQ/P値は計算で求めたQ/P=4あたりが最適
値であるが、発光担体が薄い場合のQ/P値は、 第1の補正 : 1.5〜5.0倍 第2の補正 : 1.0〜2.0倍 を考慮して最大Q/P=40〜50程度が必要である。
【0033】
【実施例】
〔実施例1〕本実施例1の発光担体の構造の平面図を図
10に、その断面図を図11に示す。図12は、本発明
の発光担体全体を透明アクリル製の水槽に沈めて、光入
射端面に光源からの光を入射させて、透明板の光散乱表
面における散乱光強度分布を測定する装置を示す。
【0034】図10、図11の発光担体において、透明
板1としては、10×80×400mmの光学ガラス板
を用い、その光学ガラス板2枚の光散乱面2を合わせて
周囲を接着して発光担体ユニットを作製した。次に、ユ
ニットを図10のように3個接続して、長さ1200m
mの発光担体3とした。発光担体3の側面には2mm厚
のアルミ製の側板8を接着して補強した。各ユニットの
光散乱面2周辺の接着、ユニットの接続、および側板8
の接着にはエポキシ系接着剤(セメダイン(株)製セメ
ダイン1565)を用いた。
【0035】第3ユニットの終端には反射板9としてア
ルミニウムの薄板(厚さ0.1mm)を上記接着剤で貼
りつけて光反射端面5とした。
【0036】光学ガラス板の光散乱面2には、図6に示
す縞状パターンを形成した。縞のピッチは10mmとし
て、紙製マスクをガラス板に被せてから研磨砂(カーボ
ランダム#400番)を吹き付けることによりパターン
をつくった。縞状パターンにおけるスリ部分の幅は、第
1ユニットについて下記の表1に、第2ユニットについ
ては下記の表2に、第3ユニットについては下記の表3
にそれぞれ示す。Q/Pの値は、9.38/0.38=
24.68である。
【0037】発光担体3の光源11としては、光ファイ
バーバンドルによる線状光源(発光部の大きさ0.8×
60mm)を使用した。発光担体全体を透明アクリル製
の水槽10に沈めて、光入射端面に上記光源11からの
光を入射させて、散乱光強度分布を測定した。なお、線
状光源と発光担体の間に挟まれる水槽壁面の厚さは5m
mである。
【0038】図12の光散乱表面における散乱光強度分
布を測定する装置において、発光担体3の散乱光強度分
布の測定用のセンサ12としては、(株)アドバンテス
ト製TQ82014型(商品名、受光部の大きさφ8.
4mm)を使用した。光強度はW(ワット)単位で表示
される。センサ12をガラス表面に密着させて長さ方向
に測定した場合の散乱光強度分布を図13のグラフに示
す。図13によれば、本実施例1の発光担体の光強度の
均一性は、接続部分での強い散乱光を除くと、ほぼ±2
5%の範囲におさまっていることが分かる。
【0039】
【表1】
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】 〔実施例2〕本実施例2で使用する発光担体の構造は、
前記実施例1に使用したもの(図7)とほぼ同じである
が、側板は使用しなかった。透明板としては、15×8
0×1200mmの透明アクリル板を2枚合わせて、そ
の周囲をアクリル用接着剤アクリルダインB(商品名、
新興プラスチック製)により接着した。2枚の透明アク
リル板が接着された30×80mmの1端面を光入射端
面とし、その反対側の端面にアルミニウムの薄板(厚さ
0.1mm)を上記接着剤で貼りつけて光反射端面とし
た。
【0042】透明アクリル板の光散乱面には、図6に示
す縞状パターンを形成した。縞のピッチは10mmとし
て、紙製マスクをガラス板にかぶせてから研磨砂(カー
ボランダム#100番)を吹き付けることによりパター
ンをつくった。パターンにおけるスリ部分の幅は、下記
の表4〜6に記す。Q/Pの値は、9.83/1.15
=8.55である。発光担体の光源と、散乱光強度分布
の測定方法は前記実施例1と同じにした。センサをガラ
ス表面に密着させて長さ方向に測定した場合の散乱光強
度分布を図14のグラフに示す。図14によれば、本実
施例2の発光担体の光強度の均一性は、ほぼ±20%の
範囲におさまっていることが分かる。
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
【発明の効果】以上のように本発明の発光担体によれ
ば、比較的小さな光源からの光を、発光表面の散乱光強
度がほぼ均一な状態で、水中に放出することができ、長
時間の使用に耐える耐水性と耐久性を有し、発光面のサ
イズを大きくすることができ、入射光の損失の少ない発
光担体を提供することができる。
【0047】したがって、本発明の発光担体は、光を培
養液中の広い範囲に均一に分散させて放射する光合成生
物の培養に好適なバイオリアクターに使用できるのみな
らず、液相中に光を送り込む必要のある反応装置一般
(例えば、光触媒を用いる反応装置等)に広く応用でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の発光担体の基本構造の1例の斜視図で
ある。
【図2】本発明の発光担体の基本構造の1例の断面図で
ある。
【図3】長さLの発光担体の片側端面に光源を設置した
場合の模式図を示す。
【図4】散乱係数tのzによる変化を上記式(3)(但
し、x=z/L,A,B,Cは定数)で示し、L=10
00mm、Tr=0.9985、R0 =1.0の場合に
ついて、散乱光強度分布の計算を行い、散乱光強度分布
が均一に近くなるように定数A,B,Cの値を最適化し
た計算結果を示す。
【図5】散乱係数tのzによる変化を上記式(3)(但
し、x=z/L,A,B,Cは定数)で示し、L=10
00mm、Tr=0.9985、R0 =0.8の場合に
ついて、散乱光強度分布の計算を行い、散乱光強度分布
が均一に近くなるように定数A,B,Cの値を最適化し
た計算結果を示す。
【図6】光散乱能力を変化させる方法として、光散乱部
分のパターンを光源からの距離zに応じて、光散乱部分
のストライプ幅を次第に増加させると同時に平滑部分の
ストライプ幅を次第に減少させた縞状パターンの例を示
す。
【図7】光散乱能力を変化させる方法として、光散乱部
分のパターンを光源からの距離zに応じて、光散乱部分
の円形パターンの面積を次第に増加させると同時に、相
対的に平滑部分の面積を次第に減少させた円形パターン
の例を示す。
【図8】光学ガラス製の発光担体を使用した図12に示
す測定装置で散乱光強度分布を測定した結果について、
横軸に光源からの距離z、縦軸に散乱係数tをとったグ
ラフである。
【図9】ピッチ10mmの縞状パターンを有する光学ガ
ラス製の発光担体についての散乱光強度分布を測定した
結果について、縦軸に縞状パターンの光散乱部分の割合
s、横軸にt/t0 をとったグラフである。
【図10】実施例1の発光担体の平面図である。
【図11】実施例1の発光担体の断面図である。
【図12】本発明の発光担体全体を透明アクリル製の水
槽に沈めて、光入射端面に光源からの光を入射させて、
透明板の光散乱表面における散乱光強度分布を測定する
装置を示す。
【図13】センサをガラス表面に密着させて長さ方向に
測定した場合の実施例1の散乱光強度分布を示すグラフ
である。
【図14】センサをガラス表面に密着させて長さ方向に
測定した場合の実施例2の散乱光強度分布を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1 透明板 2 光散乱面 3 発光担体 4 光入射端面 5 光反射端面 6 光散乱部分 7 平滑部分 8 側板 9 反射板 10 水槽 11 光源 12 センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山村 健治 東京都港区西新橋2−8−11 第7東洋海 事ビル8階 財団法人 地球環境産業技術 研究機構内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (1)重ね合わせ面が光散乱面として入
    射光を散乱させることができる、2枚の透明板を重ね合
    わせた密閉構造の発光担体であって、 (2)該発光担体の少なくとも一つの端部は、光源から
    の光を受け入れるための光入射部であり、 (3)前記透明板の光散乱面は、前記光入射部付近では
    散乱能力が小さく、前記光入射部から離れるに従い散乱
    能力が大きく形成されていることを特徴とする、透明板
    全体から均一に光を散乱することが可能な発光担体。
  2. 【請求項2】 前記透明板の光散乱面における、光散乱
    部分の割合を光入射部側でP、光入射部より最も遠い面
    でQとするとき、次の式、 【数1】 を満たすことを特徴とする請求項1記載の透明板全体か
    ら均一に光を散乱することが可能な発光担体。
  3. 【請求項3】 前記発光担体の一方の端面は光入射端面
    であり、もう一方の端面が光反射板が設置された光反射
    端面であることを特徴とする請求項1又は2記載の透明
    板全体から均一に光を散乱することが可能な発光担体。
  4. 【請求項4】 前記発光担体が接続可能なユニットであ
    り、該ユニットが複数個接続されていることを特徴とす
    る請求項1、2又は3記載の透明板全体から均一に光を
    散乱することが可能な発光担体。
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