JPH0826208B2 - 含油アセタール樹脂組成物 - Google Patents

含油アセタール樹脂組成物

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JPH0826208B2
JPH0826208B2 JP26622087A JP26622087A JPH0826208B2 JP H0826208 B2 JPH0826208 B2 JP H0826208B2 JP 26622087 A JP26622087 A JP 26622087A JP 26622087 A JP26622087 A JP 26622087A JP H0826208 B2 JPH0826208 B2 JP H0826208B2
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克敏 石岡
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、含油アセタール樹脂組成物に関する。更に
詳しくは、高荷重域における摺動特性を向上せしめた含
油アセタール樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕 アセタール樹脂に油を含浸させた含油アセタール樹脂
は、一般に摺動特性にすぐれていることが知られてい
る。含油アセタール樹脂は、アセタール樹脂に直接油を
含浸させる方法、油と相溶性の良い樹脂に一旦含油さ
れ、それをマスターバッチとしてアセタール樹脂とブレ
ンドする方法あるいはアセタール樹脂の融点以上に加熱
された大過剰の油中でアセタール樹脂と混合し、その後
冷却して沈殿させる方法などによって製造されている。
しかしながら、これらの方法の内最も一般的な方法で
ある樹脂に液状油を添加する方法の場合、マトリックス
樹脂と液状油との混合物をスクリュー押出機などを用い
て混練しようとすると、マトリックス樹脂に付着した油
のため、押出機のホッパ口で空滑りして押出機中に喰い
込まれないという不具合がみられ、実質的に含油樹脂が
得られないのである。
また、マスターバッチ法としては、平均分子量50万以
上の超高分子量ポリエチレンを焼結して製造した多孔質
体に潤滑油を含浸したものを用いる方法が知られている
が(特公昭47−29374号公報)、アセタール樹脂は油と
の親和性を有していないため、含油ポリエチレン焼結体
をアセタール樹脂に190℃以上の温度で練り込むと、焼
結体から分離した油が油と親和性を有しないアセタール
樹脂中に分散し、所望の摺動材料が得られなくなる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
そこで、本出願人は先に、液状油を多孔質スチレン−
ジビニルベンゼン共重合体に吸着せしめた含油樹脂を提
案し、それが上記のような欠点をもたらすことなく、そ
れが添加されたアセタール樹脂などの摺動特性を大幅に
改善せしめるものであることを見出している(特願昭62
−110,979号)。
しかるに、ここで調製された含油樹脂組成物は、多量
の液状油を含んでいるため、油の種類によってはアセタ
ール樹脂が柔軟となり、高荷重域では摺動特性が低下す
る場合もあることがその後判明した。
そこで、次にこれの対策についての検討を行なった結
果、一般的には摺動特性を低下させるとされているガラ
ス繊維においても、ある範囲内の充填量であれば効果の
あることが判明したため、この廉価なガラス繊維を充填
することにより、高荷重域でも摺動特性にすぐれた材料
が得られることを見出した。
〔問題点を解決するための手段〕
従って、本発明は含油アセタール樹脂組成物に係り、
この含油アセタール樹脂組成物は、多孔質スチレン−ジ
ビニルベンゼン共重合体に液状油を吸着せしめた、45゜
以下の安息角で示される流動性を有する含油樹脂約10〜
30重量%、ガラス繊維約2〜10重量%を含み、残りがア
セタール樹脂で構成される。
液状油を吸着させる多孔質スチレン−ジビニルベンゼ
ン共重合体は、ジビニルベンゼン部分がスチレン基体の
架橋点として作用する樹脂であり、見掛上細孔を有する
ものと有しないものとがある。
これらの樹脂は、三菱化成工業製品ダイヤイオンとし
て市販されているが、見掛上の細孔を有するもの(ダイ
ヤイオンHPシリーズ)16〜8000Åの孔径および0.1ml/g
以上の細孔容積の細孔を有しており、吸着性は強いもの
の細孔容積が大きいので、完全に細孔が水に入った状態
で販売されている製品を水切りすると、細孔中に空気が
入り被処理液と接触しなくなるとされている。
本発明で用いられる含油樹脂においては、マイクロポ
ーラス型イオン交換樹脂の前駆体として、水溶液中の不
純物を吸着除去するなどの作用をするかかる含水合成吸
着剤の粉体または粒体を、約80〜150℃の温度に約3〜1
5時間加熱して完全に乾燥させた後、そこの細孔部分に
粘度約5〜70000センチストークス(40℃)の液状油を
吸着させることが行われる。
その吸着を完全ならしめるために、液状油を有機溶剤
溶液としてまず含浸させると、その溶液は乾燥合成吸着
剤たる多孔質スチレン−ジビニルベンゼン共重合体粉体
または粒体の細孔内の空気を追い出しながら浸透して行
く。
また、見掛上細孔を有しない共重合体樹脂でも、トル
エンなど後記するような有機溶剤に浸漬すると膨潤し、
その状態を電子顕微鏡で観察すると、細孔が開くことが
判明した。従って、かかつ共重合体樹脂もまた、多孔質
体の一種といえる。
このような細孔を利用して、共重合体樹脂に液状油を
含浸させることもできるが、そのままでは含浸速度が遅
いため、上記の如く有機溶剤を利用し、膨潤により開い
た微細孔中に液状油を有機溶剤溶液として含浸せしめる
方法が好んで用いられる。
液状油の有機溶剤溶液としては、例えばベンゼン、ト
ルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類に溶解させた
鉱物油またはシリコーン油、アセトン、メチルエチルケ
トンなどのケトン類に溶解させたエステル油、メタノー
ル、エタノールなどのアルコール類またはアセトンなど
のケトン類に溶解させたポリグリコール油、トルクロル
トリフルオロエタンまたはそれと塩化メチレンとの混合
溶剤、テトラクロルジフルオロエタンなどのハロゲン化
炭化水素類に溶解させたフッ素油などが、一般に約20重
量%以上の濃度の溶液として用いられる。
これらの有機溶剤溶液中で多孔質共重合体粉体または
粒体を撹拌することにより含浸を行なった後、有機溶剤
を約50〜150℃に加熱および/または減圧することによ
り蒸発除去させ、多孔質体のもつ細孔容積以下の油を共
重合体中に吸着させ、含油樹脂を得る。
このようにして得られた含油樹脂は、例えば約1.1〜
1.2ml/gという大きな含油量を示していながらお互いに
付着し合わず、さらさらした状態を示しており、また安
息角で示される流動性試験方法(細川ミクロン製パウダ
ーテスター使用)で45゜以下の安息角を示す、流動性の
良好な樹脂である。即ち、安息角45゜以下では、多孔質
体の細孔容積以下の油が吸着されており、この状態では
アセタール樹脂の粉体または粒体との混合、分散が容易
となる。
ガラス繊維としては、一般にその繊維長が約500μm
以上のものが用いられる。
これらの含油樹脂およびガラス繊維は、これらとアセ
タール樹脂とから構成される組成物中、含油樹脂が約10
〜30重量%、好ましくは約15〜25重量%の割合で、また
ガラス繊維が約2〜10重量%、好ましくは約3〜7重量
%の割合でそれぞれ用いられる。ガラス繊維の使用割合
がこれ以下では、本発明の目的とする効果が得られず、
一方これ以上の割合で用いると、摺動特性が悪化するよ
うになる。
組成物の調製は、リボン型ミキサー、V型混合機など
の混合機で撹拌混合することによって行われ、更にスク
ルー押出機で混練してペレット化したものは、それの操
作性、成形性などを損なうことなく、射出成形機、熱圧
縮成形機などで成形することができる。
〔発明の効果〕
アセタール樹脂は、最も剛い樹脂であり、疲労寿命が
長く、レジリエンスが良く、感湿性が小さく、耐溶剤性
および耐薬品性が良く、電気絶縁性の点でもすぐれてい
るという特性を有しているため、ブッシュ、ボールシー
ト、ギァなどの用途に有効に使用されており、特に本発
明で用いられる含油樹脂と混合して用いることにより、
成形品の摺動特性の改善を図ることができるが、その際
にガラス繊維を併用することにより、含油樹脂の混合に
よって柔軟となったアセタール樹脂の剛性の低下を補な
い、高荷重域においてもすぐれた摺動特性を発揮させる
ようになる。
〔実施例〕
次に、実施例について本発明を説明する。
実施例 スチレン−ジビニルベンゼン共重合体(三菱化成工業
製品ダイヤイオンMP−A)1g当り1.25gの鉱油(NOKクリ
ューバー製品、40℃における粘度30cst)を含浸させた
含油樹脂19重量%およびガラス繊維(日本電気硝子製品
ECS 03T−651、繊維長3mm、繊維径13μm)5重量%
を、アセタール樹脂(ポリプラスチックス製品ジュラコ
ンM90−00フレークス)76重量%と共に、ミキサーで混
合した後、押出機でペレタイズし、このペレットを射出
成形して所定のサンプルを成形した。
比較例 実施例で用いられた含油樹脂20重量%およびアセター
ル樹脂80重量%から、同様のサンプルを射出成形した。
以上の実施例および比較例でそれぞれ得られたサンプ
ルについて、次の試験条件下での鈴木式摩擦摩耗試験を
行なった。
環 境:室温、無潤滑 面 圧:150kgf/cm2 周 速:0.01m/秒 相 手 材:S45C 相手材粗さ:1.5S 時 間:24時間 測定結果は、次の表に示される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多孔質スチレン−ジビニルベンゼン共重合
    体に液状油を吸着せしめた、45゜以下の安息角で示され
    る流動性を有する含油樹脂約10〜30重量%、ガラス繊維
    約2〜10重量%を含み、残りがアセタール樹脂である含
    油アセタール樹脂組成物。
  2. 【請求項2】繊維長が約500μm以上のガラス繊維が用
    いられた特許請求の範囲第1項記載の含油アセタール樹
    脂組成物。
JP26622087A 1987-10-23 1987-10-23 含油アセタール樹脂組成物 Expired - Fee Related JPH0826208B2 (ja)

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