JPH08261990A - 搬送長尺材支持装置及び漏洩磁束探傷装置 - Google Patents

搬送長尺材支持装置及び漏洩磁束探傷装置

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JPH08261990A
JPH08261990A JP6740095A JP6740095A JPH08261990A JP H08261990 A JPH08261990 A JP H08261990A JP 6740095 A JP6740095 A JP 6740095A JP 6740095 A JP6740095 A JP 6740095A JP H08261990 A JPH08261990 A JP H08261990A
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JP6740095A
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Shinichi Fukuda
田 眞 一 福
Naoki Takasugi
杉 直 樹 高
Hideo Ueno
野 英 雄 上
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼管や棒鋼等の長尺材をその変位に追従して
支持する。振動を防止する。漏洩磁束探傷のリフトオフ
の変動を防止する。高精度で探傷する。 【構成】 搬送ラインCLを囲んで設けられた固定フレ
−ム26の内周面の少なくとも3等分箇所26a〜26
cには弾性部材18が取り付けられており、弾性部材2
8には搬送ラインCLと平行なガイドフレ−ム10が連
結されている。ガイドフレ−ム10のジョイントピン1
2aから前後両側の等位置には搬送ラインLに向けてリ
ンク機構13が連結されており、リンク機構13の先端
部にはスプリング16を介してガイドフレ−ム10に支
持されたガイドロ−ラ14が取り付けられている。弾性
部材18はバネ定数がスプリング16のそれよりも小さ
いものが用いられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、曲りが生じた鋼管や棒
鋼等の長尺材を探傷装置等に導入するとともに探傷装置
との間隔を一定に保ちながら搬送するための装置に関
し、特に漏洩磁束探傷に適した装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】図7は、鋼管等の微小表面疵を検出する従
来の漏洩磁束探傷装置の側面図を示している。この装置
は、被検査材1の軸方向に2つの励磁コイル2a,2b
を設け、励磁コイル2a,2bによって矢印方向の磁束
3を発生させ、疵4による漏洩磁束5を感磁性素子6に
よって検知するものである。しかし、この装置では、被
検査材1に曲がりが生じていたり、あるいは探傷中にお
いて被検査材1が振動すると、被検査材1と感磁性素子
6の距離つまりリフトオフが変動する。この結果、探傷
感度が変動し精度良く探傷できないという問題がある。
【0003】長尺材の非破壊検査において、曲がりの生
じた被検査材に検出部を一定位置に保持する装置が、例
えば特開昭58−146850号公報によって知られて
いる。この装置は被検査材(断面菱形)の軸を中心にし
て円弧状に揺動する揺動機構部と、揺動機構部に連結さ
れジンバル機構およびバネを介して被検査材に接触する
検出部と、揺動機構部にリンク機構を介して上下方向へ
移動する押えロ−ラとを設けることにより、被検査材の
捩じれに対して検出部を追従するようにしたものであ
る。しかし、この装置では検出部は被検査材の軸(搬送
ライン)を中心にした円弧状に揺動するため、被検査材
の曲がりによって搬送ラインを外れると検出部は曲がり
に追従しない。また検出部は上下分割で被検査材を押し
付ける構造であるため、被検査材の左右コ−ナ−部の検
査ができない。
【0004】また、図7に示した従来の漏洩磁束探傷装
置による表面疵の検出限界は、疵深さ0.15mm(S
N比≧3)程度であるため、数百μm程度の微小表面疵
を検出できない。また、この装置は感磁性素子6を挟ん
で2つの励磁コイル2a,2bを被検査材1の軸方向に
並べて設置しているため浮遊磁界が多くなり、この結
果、磁化効率及びSN比が低くなって微小疵を確実に検
出できない。また、被検査材1の端部において磁束3が
乱れるため、被検査材1の端部における未探傷領域が2
00〜500mm発生するという問題がある。
【0005】一方、浮遊磁界や磁束の乱れを小さくする
ために、励磁コイル2a,2bと感磁性素子6を近づけ
ると、励磁コイル2a,2bの発熱による温度ドリフト
の影響によって、感磁性素子6として半導体素子を使用
した場合には検出感度が低下し、微小表面疵を検出でき
ない場合がある。また、感磁性素子6はシュ−(図示し
ない)を介して被査材1に接触しているために、シュ−
の摩耗管理が必要である等の問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、搬送中の長
尺材の中心軸の変位に追従しつつ長尺材を支持すること
を第1の目的とする。本発明は、漏洩磁束探傷において
鋼管や棒鋼等の長尺材の曲がりや振動による長尺材と感
磁性素子の距離の変動を防止して高精度で長尺材を探傷
することを第2の目的とし、長尺材端部における未探傷
領域を大幅に少なくするとともに、リフトオフの変動に
よる探傷感度の変動を解消し、被検査材の微小表面疵を
高精度で探傷することを第3の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の搬送長尺材支持
装置は、搬送ライン(CL)を囲んで設けられた固定フレ−
ム(26)と、該固定フレ−ムの内周面の少なくとも3等分
箇所(26a〜c)に取り付けられた弾性部材(18a〜c)と、弾
性部材(18a〜c)のそれぞれに前記搬送ラインと平行に連
結されたガイドフレ−ム(10)と、該ガイドフレ−ムのジ
ョイントピン(12a)から等距離の前後両側において前記
搬送ライン(CL)に対向して前記ガイドフレ−ム(10)との
間をスプリング(16)を介して連結された少なくとも3組
のリンク機構(12〜15)と、各組のリンク機構(12〜15)の
先端部に取付けられたガイドロ−ラ(14)とで構成されて
おり、前記弾性部材(18a〜c)はバネ定数が前記スプリン
グ(16)のバネ定数よりも小さいことを特徴とする。
【0008】本発明の漏洩磁束探傷装置は、前記搬送長
尺材支持装置のガイドフレ−ム(10)のジョイントピン(1
2a)の部位に、長尺材の通過孔をもったリング状のホル
ダ−(9)を連結し、該ホルダ−(9)はその周方向に複数の
感磁性素子(6)が環状に配設したものとし、前記ホルダ
−(9)は断面が略U字状のヨ−ク(7a〜c)の対向辺(7a,7
b)で挟み、前記ヨ−クの対向辺(7a,7b)には、ホルダ−
(9)に設けられた通過孔と軸心が合致した長尺材の通過
孔(8a,8b)を設け、前記ヨ−ク(7a〜c)の底辺(7c)には励
磁コイル(2)を嵌着したものである。
【0009】なお、理解を容易にするためにカッコ内に
は、図面に示し後述する実施例の対応要素の記号を、参
考までに付記した。
【0010】
【作用】本発明の上記搬送長尺支持装置は、搬送ライン
を囲んで固定フレ−ム(26)が設けられており、固定フレ
−ム(26)の内周面の少なくとも3等分箇所には弾性部材
(18)が取り付けられている。弾性部材(18a〜c)には前記
搬送ラインと平行なガイドフレ−ム(10)が連結されてお
り、ガイドフレ−ム(10)のジョイントピン(12a)から等
距離の前後両側には搬送ラインに対向して少なくとも3
組のリンク機構(12〜15)が連結されている。各組のリン
ク機構(12〜15)はガイドフレ−ム(10)にスプリング(16)
を介して連結されており、各リンク機構の先端部にはガ
イドロ−ラ(14)が取り付けられている。前記弾性部材1
(18a〜c)はバネ定数が前記スプリング(16)のバネ定数よ
りも小さいものが用いられている。
【0011】このため、先端部に鼻曲がりが生じている
長尺材(1)を本装置に導入すると、まず弾性部材(18a〜
c)が撓んでガイドフレ−ム(10)がジョイントピン(12a)
を中心にして傾くとともにスプリング(16)が伸縮してガ
イドロ−ラ(14)が鼻曲がりに追動し、鼻曲がり部をガイ
ドロ−ラ(14)に通すことができる。鼻曲がり部が通過し
た後の長尺材(1)は、前後のガイドロ−ラ(14)によって
支持され、長尺材(1)に曲がりがあると弾性部材(18a〜
c)が伸縮してガイドフレ−ム(10)が長尺材の曲がりに追
動し、ジョイントピン(12a:3個)が変位する。これによ
り、ガイドフレ−ム(10)がガイドロ−ラ(14)を介して、
搬送中の長尺材(1)の中心軸の変位に追従しつつ長尺材
を支持する。長尺材の周りの少なくとも3等分箇所(少
くとも3個の)ジョイントピン(12a)の中心位置(3個のピ
ンを頂点とする正三角形の中心)は常に長尺材の軸心位
置となる。
【0012】本発明の漏洩磁束探傷装置は、前記装置の
ガイドフレ−ム(10)のジョイントピン(12a)の部位(3個
のピン12aを頂点とする正三角形の中心)に、長尺材(1)
の通過孔をもったリング状のホルダ−(9)を連結したも
のであり、長尺材(1)に曲がりがあって弾性部材(18a〜
c)が伸縮してガイドフレ−ム(10)が長尺材の曲がりに追
動しジョイントピン(12a:3個)が変位するとき、ホルダ
−(9)が同じく変位し、ホルダ−(9)の通過孔の中心が常
に長尺材(1)の軸心に位置する。ホルダ−(9)の周方向に
は複数の感磁性素子(6)が環状に配設されているので、
これらの感磁性素子(6)と長尺材(1)との距離は常に実質
上同一である。
【0013】更に、ホルダ−の前後両側は断面が略U字
状のヨ−ク(7a〜c)の対向辺(7a,7b)で挟まれており、ヨ
−ク(7a〜c)の対向辺(7a,7b)にはホルダ−(9)に設けら
れた通過孔と軸心が合致した長尺材(1)の通過孔(8a,8b)
が設けられている。ヨ−ク(7a〜c)の底辺(7c)には励磁
コイル(2)が嵌着されている。このため、探傷する長尺
材(1)を通過孔(8a,8b)に挿入し、励磁コイル(2)に励磁
電流を供給すると、励磁コイル(2)によって底辺(7c)発
生した磁束(3)は、ヨ−ク(7a〜c)の対向辺(7a,7b)の一
方(7a)を通って通過孔(8a)に集中し、通過孔(8a)の内面
から長尺材(1)に侵入した後、ヨ−クの対向辺の他方(7
b)の通過孔(8b)に至り、該他方(7b)を通って励磁コイル
(2)が巻かれた底辺(7c)に戻る磁気回路を形成する。長
尺材(1)に疵(4)があれば、その部分より発生する漏洩磁
束を感磁性素子(6)が検出する。
【0014】前記のように、励磁コイル(2)によって発
生した磁束(3)は、ヨ−ク(7a〜c)の対向辺(7a,7b)を通
って通過孔(8a,8b)に集中するため、磁束(3)が長尺材
(1)に集束する。この結果、浮遊磁界や磁束の乱れが著
しく少なくなり、磁化効率及び検出能つまりSN比が向
上するため、微小疵を確実に検出することができ、また
長尺材(1)端部における未探傷領域(探傷できない端長)
が大幅に少なくなる。また、磁束が長尺材(1)に集束す
るので、低励磁化及び励磁部の小型化が可能となる。さ
らには、励磁コイル(2)と感磁性素子(6)を離して設置し
ても浮遊磁界や磁束の乱れが少なく、また離して設置す
ることで、励磁コイル(2)の発熱による感磁性素子(6)の
温度ドリフトの影響が著しく小さくなる。
【0015】
【実施例】図1は、本発明の一実施例を示す側断面図
(図3の1A−1A線断面図)、図2は、該実施例の側
面図(図3の矢印2A方向から見た左側面図)、図3は
該実施例の正面図、図4は該実施例の平面図(図3の矢
印4A方向から見た平面図)である。
【0016】まず図1を参照すると、ヨ−ク7(=7a
+7b+7c)は、略U字状であり、このヨ−ク7の対
向辺7a,7bには、長尺材(以下被検査材と称す)1
が通過するための通過孔8a,8bが設けられている。
通過孔8a,8bには、曲がった被検査材1をガイドす
るためのガイド管11が嵌め込まれている。ヨ−ク7の
底辺7cには、励磁コイル2が嵌着されており、底辺7
cを周回している。ヨ−クの対向辺7aと7bの間に
は、リング状のホルダ−9が挟まれて設けられており、
ホルダ−9は、被検査材1が通過するための通過孔が開
いた筒状もしくはリング状であり、ホルダ−9の周方向
には複数の感磁性素子6がホルダ−軸心を中心にして環
状に配設されている。
【0017】図1および図3に示すように、ホルダ−9
はそれを支持するブロックを介してその周面の3等分箇
所のそれぞれにおいて、ジョイントピン12a(3個)
に連結している。すなわち、ホルダ−9を支持するブロ
ックに、3個のジョイントピン12aが立てられてい
る。ホルダ−9の軸心は、3個のジョイントピンを頂点
とする正三角形の中心にある。ジョイントピン12aの
それぞれは、3個のガイドフレ−ム10(図1では上方
の1個のみを示す)を、その中点で回転自在に支持す
る。各ガイドフレ−ム10は、ねじ付の防振ゴム18a
〜18cのそれぞれを介して、固定フレ−ム26(26
a〜26e:図3)の3個のア−ム26a〜26cのそ
れぞれに連結されている。固定フレ−ム26,ヨ−ク7
および励磁コイル2は、支持板27で支持されている。
【0018】図1に示すように、各ガイドフレ−ム10
の両端には、リンクア−ム13がジョイントピン12b
を介して搬送ラインCLに向けて垂下した姿勢で連結さ
れており、リンクア−ム13の先端部には、ガイドロ−
ラ14が取り付けられている。ガイドロ−ラ14の軸2
5には、逆U字状の支持ア−ム15が軸着されており、
支持ア−ム15に設けられた長孔28に、ガイドフレ−
ム10に設けられたジョイントピン12cが嵌入されて
いる。ガイドフレ−ム10には、支持ア−ム15の上部
(背部)を貫通したロッド30が立てられており、ロッ
ド30は圧縮コイルスプリング16を貫通している。圧
縮コイルスプリング16の下端は逆U字状の支持ア−ム
15に当り、上端はロッド30に結合したナット17に
当っている。これにより、圧縮コイルスプリング16
は、フレ−ム10からロ−ラ14を搬送ラインCLに向
けて突出すように、支持ア−ム15を押す。
【0019】ガイドロ−ラ14はスプリング16を介し
てガイドフレ−ム10に支持されている。各スプリング
16の圧縮量(ばね圧)は、ナット17を回すことによ
り調整することができる。スプリング16は、バネ定数
が前記防振ゴム18a〜18cのそれよりも大きいもの
が使用されている。
【0020】図1を参照する。例えば、被検査材1の搬
送方向yで上流側のロ−ラ14が被検査材1により搬送
ラインCLから離れる方向(z)に押されると、上流側
のスプリング16が圧縮され、フレ−ム10にピン12
aを中心とする反時計方向の回動力が加わり、フレ−ム
10が同方向に回転すると、これにより下流側のロ−ラ
14が被検査材1に強く押し付けられ下流側のスプリン
グ16が圧縮される。したがって、フレ−ム10は常
時、上流側と下流側のスプリング16のばね力が平衡す
るようにピン12aを中心に回動し、上流側と下流側で
ロ−ラ14には同一の圧縮力(押付け力)がロ−ラ14
に加わり、そして被検査材1に加わる。この作用が、図
3に示すように、被検査材1を中心に周方向120度ピ
ッチで配置された3組のリンク機構により被検査材1に
加わるので、被検査材1は、その搬送方向yの上流側と
下流側のそれぞれにおいて、周方向120度ピッチの方
向から均等に押えられてロ−ラ14で支持され、かつ上
流側と下流側で支持圧が同一である。すなわち、3組の
フレ−ム10およびリンク機構が、ロ−ラを介して、被
検査材1の、それらの中心に位置するホルダ−9の前後
を均等圧で支持し、ホルダ−9の中心軸を被検査材1の
軸心に合わせる。
【0021】防振ゴム18a〜18cのバネ定数はスプ
リング16のバネ定数よりも小さいので、防振ゴム18
a〜18cは前記スプリング16の平衡化作用を妨げ
ず、被検査材1のx,z方向の変位に応動する3組のフ
レ−ム10およびリンク機構(ならびにピン12aを介
してフレ−ム10に連結されたホルダ−9)の変位(追
動)を許し、該変位の方向の被検査材1の振動(による
3組のフレ−ム10およびリンク機構の全体としての振
動)を吸収する。
【0022】なお、本装置の前後(y方向)において被
検査材1を支持するためのピンチロ−ラ(図示せず)が
設置されており、これらにより被検査材1のx,z方向
の変位はかなり抑制されるが、本装置の前後のピンチロ
−ラ間における被検査材の曲りや振動を十分に抑止する
ことはできない。また、被検査材1の先端が下流のピン
チロ−ラで挟持されるまで、ならびに、被検査材1の尾
端が上流のピンチロ−ラを抜けて後は、ピンチロ−ラに
よる変位抑止も働かない。
【0023】次に本装置を用いて漏洩磁束探傷を行う場
合の被検査材1の支持について説明する。先端部に鼻曲
がりが生じている被検査材1を本装置に導入すると、ま
ず防振ゴム18a〜cが撓み(縮み,伸びあるいは曲
り)、ガイドフレ−ム10がジョイントピン12aを中
心にして傾くとともにスプリング16が伸縮して鼻曲が
りに追動するため、鼻曲がり部をガイドロ−ラ14にス
ム−スに通すことができる。鼻曲がり部が通過した後の
被検査材1は、y方向で前後のガイドロ−ラ14,14
によって支持され、被検査材1に曲がりがあると弾性部
材18が撓んで3個のガイドフレ−ム10が被検査材1
の曲がりに追動する。
【0024】例えば、被検査材1の曲がりによってy方
向で前後のガイドロ−ラ14,14が上昇すれば、それ
に応じてホルダ−9も上昇する。すなわち、ホルダ−9
が、被検査材1のx,z方向の変位に連動して同じく変
位し、ホルダ−9の軸心が常に被検査材1の軸心に合致
する。このため、被検査材1と全感磁性素子6との距離
は実質上同一で、各感磁性素子6と被検査材1との距離
(リフトオフ)が一定に維持され、素子6間のリフトオ
フの差による感磁性素子6全体としての探傷感度の変動
が解消し、被検査材1の微小表面疵4を高精度で探傷す
ることができる。
【0025】このときガイドロ−ラ14は、スプリング
16によって被検査材1に密接するため、被検査材1の
振動が抑えられる。このとき被検査材1の鼻曲がりの程
度に応じて調整ネジ17によりスプリング16の圧縮量
を調整する。例えば、スプリング16のバネ定数85K
gf/mm、防振ゴム18のバネ定数5Kgf/mmの
時、鼻曲がりが1.0〜1.5mm/mの場合には被検
査材1に対するガイドロ−ラ14の乗り上げ代を0.5
mmに設定する。
【0026】なお、本実施例では、ジョイントピン12
aを介してガイドフレ−ム10にホルダ−9を連結し、
ホルダ−9に感磁性素子6を設けた例について説明した
が、この他に本装置は、ガイドフレ−ム10に、図示し
ない検出コイルを連結した渦流探傷、あるいは、探触子
を連結した超音波探傷、もしくは、CCDカメラを連結
した光学式探傷装置等、曲がりの生じた長尺材を搬送し
ながら支持するとともに長尺材に検出端等を追従させる
必要のある装置に適用することができる。
【0027】また本実施例では、ガイドロ−ラ14の軸
25とガイドフレ−ム10の間をスプリング16を介し
て支持ア−ム15によって連結したが、ガイドフレ−ム
10とリンクア−ム13を連結するジョイントピン12
bに、巻き締めスプリング(回転ばね力をア−ム13に
与えるもの)を装着する等、ガイドロ−ラ14を長尺材
1に弾力をもって当てる他の構造に変更してもよい。
【0028】また、感磁性素子6として半導体検出子の
一つである感磁性ダイオ−ドを用いたが、ホ−ル素子,
サ−チコイル等を用いてもよい。
【0029】次に、図1に示す漏洩磁束探傷装置による
被検査材1の探傷について説明する。図1において被検
査材1を通過孔8a,8b内に送るとともに、励磁コイ
ル2に直流又は交流の励磁電源装置(図示せず)により
励磁電流を供給すると、励磁コイル2によってヨ−クの
底辺7cに発生した磁束3は、ヨ−クの対向辺7aを通
って通過孔8aに集中し、通過孔8aのエッジから空間
を通って被検査材1に侵入する。次に被検査材1から空
間を通って対向辺7bの通過孔8bのエッジに達し、対
向辺7bを通って底辺7cに戻る磁気回路を形成する。
【0030】励磁コイル2の励磁電流は、被検査材1の
磁束密度が飽和となるように設定する。これにより被検
査材1内に磁束3を生じるが、搬送中の被検査材1に疵
4が無い場合には、漏洩磁束分布は略均一であり、感磁
性素子6は格別に大きな磁束を検知しない。ところが対
向辺7a,7b間において被検査材1に疵4があると、
漏洩磁束5が極端に大きくなる。すなわち磁束の集中を
生じ、漏洩磁束5は感磁性素子6によって検出される。
感磁性素子6から発生する漏洩磁束5の検出信号は、一
般の電気信号から見ると微弱であるため増幅器19によ
って増幅する。増幅した信号の中からノイズ信号をフィ
ルタ−20により除去し、更にノイズ信号を除去した信
号の内から不要な信号を波形整形器21により除去した
後、記録計22に記録する。また、このようにして検出
された一定レベル以上の信号をコンパレ−タ23により
抽出し、抽出した信号と基準値とを比較器24で比較
し、被検査材1の良否を判定する。疵有りと判定した場
合は、それを表わす情報をディスプレイDPに追加表示
(前の表示をスクロ−ルして末尾に加える)し、疵有り
情報の累算値が設定値に達する毎に、その分の疵有り情
報をプリンタDPでプリントアウトして、プリントアウ
トした情報をディスプレイDPから消去する。前記探傷
において、励磁コイル2によって発生した磁束3は、ヨ
−クの対向辺7aを通って通過孔8a,8bに集中する
ため、磁束3が被検査材1に集束する。この結果、浮遊
磁界や磁束の乱れが著しく少なくなり、磁化効率及びS
N比が向上するため、微小疵を確実に検出することがで
きる。また、図1に示すように、被検査材1を搬送方向
(y)に移動する場合には、被検査材1の先端が対向辺
7aの厚みtの範囲内にある状態から、被検査材1の後
端が対向辺7bの厚みtの範囲内にある間の探傷が可能
である。したがって被検査材1の先,後端部における探
傷不可能領域(y方向長さ)が極めて短いため、端部に
おける未探傷領域が著しく少なくなる。また、磁束3が
被検査材1に集束するので、励磁電流の低励磁化及び励
磁部の小型化が可能となる。さらには、図1に示すよう
に、励磁コイル2と感磁性素子6を離して設置しても、
浮遊磁界や磁束3の乱れが少なく、また離して設置する
ことで、励磁コイル2の発熱による感磁性素子6の温度
ドリフトが少く、探傷精度への影響が著しく小さい。
【0031】次に、前記実施例における具体的な数値例
について説明する。外径89.1mmφ、肉厚2.8m
m、長さ100mの炭素鋼の電縫管をストレッチジュ−
サ−(絞り圧延機)により熱間圧延し、外径21.7m
mφ、肉厚2.3mmに仕上げた後、長さ8m単位で切
断した。目視検査により検出された各種表面疵(自然
疵)を含む鋼管、及び、健全な鋼管に0.1mm深さの
ノッチ及び2.0mmφのドリルで0.5mm深さの穴
を管端より10mmピッチで加工したもの(比較材)を
被検査材として用いた。なお、被検査材の曲がりは0,
0.5,1.0,2.0,3.0 mm/mの5水準のものを用いた。
【0032】励磁コイル2は、2.0 mmφの銅線を600タ
−ン巻きとし、この励磁コイル2に2Aの直流電流を流
した。図1に示すヨ−ク厚さtは20 mm、通過孔8a,
8bの径dは32 mmφ、ヨ−ク間隔pは30 mm、ヨ−ク高
さhは200 mm、ヨ−ク幅Zは90 mmとした。感磁性素子
6としては、管周方向幅は3.5 mm、管軸方向長さLは0.
6 mmのSMDセンサ−(SONY Magnet Diode、ソニ−
(株)の商標)を用い、センサ−間隔rを1.0 mm、リフ
トオフを2.0 mmとし、ホルダ−9に取り付けた。被検査
材1を安定搬送するためにピンチロ−ル(図示せず)を
ガイドロ−ラ14,14の前後の位置に設置し、搬送速
度を120 m/分で探傷し、探傷信号を記録計22に記録
した。
【0033】自然疵の検出能はSN比で評価し、更に0.
1 mm深さのノッチからの信号レベルを比較器24の基準
値(疵判定用のしきい値)とした。管端部未探傷領域の
確認は、管端部に加工した穴径2.0 mmφ、深さ0.5 mmの
ドリル穴により行った。また、被検査材の曲がりに対す
るホルダ−つまり感磁性素子の倣い性を見極めるために
8m長さの被検査材の中央部に穴径2.0 mmφ、深さ0.5
mmのドリル穴を加工し、被検査材の曲がりを0,0.5,
1.0,2.0,3.0 mm/mとしたものを用いた。
【0034】なお、従来装置(比較例)は、2.0 mmφの
銅線を600タ−ン巻きし、図7に示すコイル長さWが80
mm、内径Dが40 mmφの励磁コイル2を図7に示すよう
に、感磁性素子6を挟んで間隔Qを30 mmにして設置
し、2Aの直流電流を流した。本発明と同様に探傷後、
疵部分を切断試験して自然疵の深さを測定した。
【0035】図5は、本発明装置及び従来装置による深
さ0.10 mm以上の各種自然疵の検出特性を示している。
図5において、従来装置(破線)では深さが0.10〜0.15
mmの疵のSN比が3以下であるのに対して、本発明装
置(実線)ではSN比が3以上で検出可能であった。こ
の結果、従来法では検出困難であった0.10〜0.15 mmの
疵を、本発明装置では検出できた。
【0036】また、管端から種々の距離に加工したドリ
ル穴により、管端部における欠陥検出限界を調査した。
その結果、従来装置では管端より100 mmの位置のドリル
穴が検出限界であったのに対して、本発明装置では管端
より20 mmの位置のドリル穴を確実に検出でき、従来装
置(図7)に比ベて未探傷領域が著しく少なくなること
が明らかになった。また、本発明装置は、従来装置に比
ベて磁束が被検査材に集中するので、励磁力が約3倍に
なるため、小型で高性能な探傷装置にすることができ
る。
【0037】次に、被検査材の曲がりを種々変えて、そ
れに加工したドリル穴により欠陥検出特性を調査した。
図6は、本発明装置による探傷結果と従来装置(図7)
による探傷結果を示している。図6に示すように、従来
装置では曲がりが大きくなるとリフトオフが大きくなり
感度が小さくなるが、本発明装置では曲がりに対してホ
ルダ−9が追従するために感度変化はほとんどなく確実
に検出できた。
【0038】
【発明の効果】本発明の搬送長尺材支持装置によれば、
先端部に鼻曲がりが生じている長尺材(1)であってもガ
イドロ−ラ(14)に通すことができる。また鼻曲がり部が
通過した後の長尺材(1)に曲がりが生じていてもガイド
フレ−ム(10)がガイドロ−ラ(14)を介して長尺材の曲が
りに追動し、長尺材(1)の変位に追動しつつ長尺材(1)を
支持する。
【0039】弾性部材(18a〜c)のバネ定数はスプリング
(16)のバネ定数よりも小さいので、弾性部材(18a〜c)は
スプリング(16)の前記追動作用を妨げずにガイドフレ-
ム(10)を支持し、長尺材(1)の振動によるガイドフレ-ム
(10)の振動を吸収する。
【0040】また本発明の漏洩磁束探傷装置によれば、
励磁コイル(2)より発生した磁束を、ヨ−ク(7)を介して
被検査材(1)に集中させることができるため、浮遊磁界
や磁束の乱れが著しく少なくなる。また励磁コイル侯
(2)と感磁性素子(6)を離して設置できるため、励磁コイ
ル(2)の発熱による温度ドリフトの影響を著しく小さく
できる。その結果、磁化効率及びSN比が向上するため
微小表面疵を確実に検出することができる。また、被検
査材端部における未探傷領域が著しく少なくなるため被
検査材の端部を保証することができる。また、磁束を被
検査材に集中させることができるため、装置を小型化で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す側断面図(図3の1
A−1A線断面図)である。
【図2】 該実施例の側面図(図3の矢印2A方向から
見た左側面図)である。
【図3】 該実施例の正面図である。
【図4】 該実施例の平面図(図3の矢印4A方向から
見た平面図)である。
【図5】 本発明の漏洩磁束探傷装置と従来装置の探傷
精度を比較して示すグラフである。
【図6】 本発明の漏洩磁束探傷装置と従来装置とで被
検査材の曲がりに伴う検出感度の低下を比較して示すグ
ラフである。
【図7】 従来の漏洩磁束探傷装置の主要部を示す側面
図である。
【符号の説明】
1:長尺材(被検査材) 2:励磁コイル 3:磁束 4:被検査材の疵 5:漏洩磁束 6:感磁性素子 7:ヨ−ク 7a:ヨ−クの対
向辺 7b:ヨ−クの対向辺 7c:ヨ−クの底
辺 8a:被検査材の通過孔 8b:被検査材の
通過孔 9:ホルダ− 10:ガイドフレ
−ム 11:ガイド管 12a:ジョイン
トピン 12b:ジョイントピン 13:リンクア−
ム 14:ガイドロ−ラ 15:支持ア−ム 16:スプリング 17:調整ネジ 18:防振ゴム(弾性部材) 25:ガイドロ−
ラの軸 26a〜e:固定フレ−ム 27:支持板 28:支持ア−ムの長孔 29:長尺材(被
検査材)の搬送方向 30:ガイドフレ−ムのロッド 31:被検査材の
通過孔 CL:搬送ライン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺材の搬送ラインを囲んで設けられた
    固定フレ−ムと、該固定フレ−ムの内周面の少なくとも
    3等分箇所に取り付けられた弾性部材と、弾性部材のそ
    れぞれに前記搬送ラインと平行に連結されたガイドフレ
    −ムと、該ガイドフレ−ムのジョイントピンから等距離
    の前後両側において前記搬送ラインに対向して前記ガイ
    ドフレ−ムとの間をスプリングを介して連結された少な
    くとも3組のリンク機構と、各組のリンク機構の先端部
    に取付けられたガイドロ−ラとで構成されており、前記
    弾性部材はバネ定数が前記スプリングのバネ定数より小
    さいことを特徴とする搬送長尺材支持装置。
  2. 【請求項2】 前記ガイドフレ−ムのジョイントピンの
    部位には長尺材の通過孔をもったリング状のホルダ−が
    連結されており、該ホルダ−の周方向には複数の感磁性
    素子が環状に配設されており、前記ホルダ−の前後両側
    は断面が略U字状のヨ−クの対向辺で挟まれており、前
    記ヨ−クの対向辺には前記ホルダ−に設けられた通過孔
    と軸心が合致した長尺材の通過孔が設けられており、前
    記ヨ−クの底辺には励磁コイルが嵌着されていることを
    特徴とする、請求項1に記載の搬送長尺材支持装置を用
    いた漏洩磁束探傷装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105929019A (zh) * 2016-05-31 2016-09-07 武汉华宇目检测装备有限公司 一种非接触式钢管漏磁检测探头系统
CN106404897A (zh) * 2015-07-31 2017-02-15 奥林巴斯科技美国公司 用于在线杆状管检测的提供恒定提离的探头组件

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