JPH08257836A - 高硬度部材とその製造方法 - Google Patents

高硬度部材とその製造方法

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JPH08257836A
JPH08257836A JP6978495A JP6978495A JPH08257836A JP H08257836 A JPH08257836 A JP H08257836A JP 6978495 A JP6978495 A JP 6978495A JP 6978495 A JP6978495 A JP 6978495A JP H08257836 A JPH08257836 A JP H08257836A
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JP
Japan
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prepared hole
grinding tool
internal thread
grinding
thread part
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Pending
Application number
JP6978495A
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English (en)
Inventor
Yukio Kishi
幸夫 岸
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ねじ山の欠損が起こりにくい高強度の雌ねじ
部が、素材の種類に関係なく、所定の位置に形成された
高硬度部材と、その製造方法とを提供する。 【構成】 高硬度部材1の所定の位置に形成した下穴1
aの内面を、研削工具2によって研削加工して、雌ねじ
部を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、たとえば超硬合金や
焼入鋼、あるいはセラミックス等からなり、その所定の
位置に雌ねじ部を有する高硬度部材と、その製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】従来、超
硬合金等の高硬度部材に雌ねじ部を形成する場合には、
硬度が高すぎてタップによる切削ができないため、放電
加工が唯一の加工手段であった。しかし、放電加工で形
成した雌ねじ部の表層部には、放電による金属組織の異
常層が生じて強度が低下するため、たとえば雄ねじを高
トルクでねじ込んだりした際に、ねじ山が欠損しやすい
という問題があった。
【0003】また放電加工では、セラミックス等の絶縁
体からなる高硬度部材に雌ねじ部を形成できないという
問題もあった。この発明の目的は、ねじ山の欠損が起こ
りにくい高強度の雌ねじ部が、素材の種類に関係なく、
所定の位置に形成された高硬度部材と、その製造方法と
を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するための、この発明の高硬度部材は、雌ねじ部が、
同じ位置にあらかじめ形成した下穴の内面を、研削工具
により研削加工することで形成されていることを特徴と
している。またこの発明の高硬度部材の製造方法は、所
定の位置に形成した下穴の内面を、研削工具により研削
加工して、上記の位置に雌ねじ部を形成することを特徴
としている。
【0005】かかるこの発明によれば、研削工具を用い
た研削加工により雌ねじ部が形成されるため、高硬度部
材を構成する素材の種類に関係なく加工が可能であり、
セラミックス等の絶縁性の高硬度部材にも雌ねじ部を形
成することができる。またとくに超硬合金や焼入鋼等の
金属の場合は、放電加工のように、雌ねじ部の表層部に
組織の異常層が生じるおそれがないだけでなく、研削加
工時の圧縮力によって、上記表層部に圧縮応力を残留さ
せることもできるので、当該表層部の強度が他の部分よ
りも高強度となって、ねじ山の欠損が起こりにくくな
る。
【0006】以下に、この発明を説明する。この発明の
方法は、図1に示すように、高硬度部材1の所定の位置
に形成した下穴1aの内面を、研削工具2を用いて研削
加工することで、上記下穴1aの位置に雌ねじ部10を
形成するものである。詳しくは、上記研削工具2を高速
で回転させながら、形成すべきねじ溝10aのピッチに
合わせて下穴1aの内面を螺旋状に切り込んでゆくこと
を、螺旋の径を除々に拡大しつつ繰り返すことにより、
図3に示すような螺旋状のねじ溝10aを形成して、雌
ねじ部10を得る方法である。
【0007】研削工具2としては、図1および図2(a)
に示すように、その外周面が、雌ねじ部10のねじ溝1
0aに対応した形状の加工面21aとなった円盤状の研
削砥石部21を、上記雌ねじ部10のねじのピッチに合
わせて複数個(図では10個)配列したものが、好適に
使用される。各研削砥石部21としては、研削工具2を
回転しつつ螺旋状に切り込んだ際の干渉によって生じ
る、ねじ溝10aの断面形状のずれをなくし、図3に示
すように、正しい断面形状を有するねじ溝10aが形成
されるように、あらかじめ加工面21aの断面形状を補
正したものが採用される。
【0008】研削砥石部21は、図に示す複数個の研削
砥石部が連続した形状を有する、棒状の台金2aの表面
に、ダイヤモンド粉等の硬質の砥粒を付着させるか、ま
たは上記台金2aの表面に、ダイヤモンド薄膜、硬質炭
素薄膜(いわゆるダイヤモンドライクカーボン膜、DL
C)等を形成することで構成されている。上記のうち砥
粒の粒径はとくに限定されないが、80〜400メッシ
ュ程度が好ましい。砥粒の粒径が上記範囲未満では、研
削砥石部21の消耗が早くなるおそれがあり、上記範囲
を超えた場合には、台金2aの表面から剥離、脱落しや
すくなるおそれがある。
【0009】また、薄膜の膜厚についてもとくに限定さ
れないが、1〜100μm程度が好ましい。薄膜の膜厚
が上記範囲未満では、研削砥石部21の消耗が早くなる
おそれがあり、上記範囲を超えた場合には、台金2aの
表面から剥離、脱落しやすくなるおそれがある。上記薄
膜は、たとえばCH4 、H2 等を用いたプラズマCVD
法等、従来公知の種々の膜形成方法にて形成できる。ま
た台金2aとの密着性を向上すべく、当該台金2aと薄
膜との間に、たとえばTiC、TiNなどの、IVa
族、Va族あるいはVIa族の元素の炭化物や窒化物の
薄膜を、中間層として形成するのも有用である。
【0010】上記砥粒が付着されるか、または薄膜が形
成される台金2aとしては、炭素鋼、ハイス、超硬合金
等からなるものが、好適に使用される。上記研削工具2
としては、図2(b) に示すように、研削砥石部21を1
個だけ有するものも使用可能である。しかし図の研削工
具2では、加工に時間がかかる上、研削砥石部21の消
耗が大きい。
【0011】これに対し図2(a) に示すように、研削砥
石部21を、ねじのピッチに合わせて複数個配列した研
削工具2の場合は、実際に研削に使用される研削砥石部
21の数をn個とすると、1つの研削砥石部21による
累積の研削加工距離および研削加工量が、それぞれただ
1つの研削砥石部を有する研削工具の場合の1/nに減
少する。このため、加工時間を著しく短縮できるととも
に、各研削砥石部21の負担を軽減できて、研削砥石部
21の偏摩耗や砥粒の脱落等による消耗を少なくできる
ので、加工の効率が著しく向上するという利点がある。
【0012】かかる研削工具2を用いて雌ねじ部が形成
された、この発明の高硬度部材1としては、これに限定
されないが、たとえばスローアウェイチップ方式の各種
工具、たとえば中ぐり棒や製缶工具、その他の耐摩耗工
具類等を構成する、チップの保持具や、あるいはチップ
自体などがあげられる。
【0013】
【実施例】以下にこの発明を、実施例、比較例に基づい
て説明する。 実施例1 高硬度部材としての超硬合金〔WC−Co系超硬合金D
2、コバルト含有量7重量%〕製のブロックに形成し
た、直径5mm、深さ15mmの下穴の内面を、図2
(a) に示す研削工具〔研削砥石部21の外径4.5m
m、ピッチ1.0mm、配列数18個、隣接する加工面
21a間の角度46°〕を用いて研削加工して、ねじサ
イズM6×P1.0の雌ねじ部を形成した。
【0014】なお上記研削工具は、粒径230メッシュ
のダイヤモンド粉を、電着金属としてニッケルを使用し
たいわゆる電着法により、焼入鋼製の台金の表面に付着
させたものである。研削加工には、数値制御式の精密研
削加工機を使用した。 実施例2 図2(b) に示すように、研削砥石部21を1つだけ有す
る研削工具〔研削砥石部21の外径4.5mm、隣接す
る加工面21a間の角度46°〕を使用したこと以外
は、実施例1と同様にして、高硬度部材としての超硬合
金製のブロックに形成した下穴の内面を研削加工して、
雌ねじ部を形成した。なお上記研削工具は、粒径400
メッシュのダイヤモンド粉を、上記と同じく電着法によ
り、超硬合金G5製の台金の表面に付着させたものであ
る。 比較例1 雌ねじの形状に対応した電極を用いた放電加工により、
高硬度部材としての超硬合金製のブロックに形成した下
穴の内面を加工して、雌ねじ部を形成した。
【0015】上記各実施例、比較例で作製した雌ねじ部
について、以下の各試験を行った。 強度試験 実施例、比較例で作製した雌ねじ部に、ねじサイズM6
×P1.0、ねじ部の長さ10mmの鋼製の雄ねじを螺
着し、当該雄ねじの頭と、雌ねじを形成したブロックと
の間に座金をかませた状態で、トルクレンチにより雄ね
じを締めつけた。
【0016】この試験を、各実施例、比較例についてそ
れぞれ4つのサンプルを作製して繰り返したところ、比
較例1の雌ねじ部は、締めつけトルクが96kgf/c
m(平均値)の時点で雌ねじ部のねじ山が欠損した。こ
れに対し実施例1,2の雌ねじ部はいずれも、締めつけ
トルクの測定限界である180kgf/cmまで、ねじ
山の欠損は見られなかった。
【0017】このことから、下穴の内面を研削加工して
形成した実施例1,2の雌ねじ部はいずれも、放電加工
により形成した比較例1の雌ねじ部に比べて、高強度で
あることがわかった。また、実施例、比較例の雌ねじ部
の表層部の断面を、金属顕微鏡にて観察したところ、比
較例1の雌ねじ部の表層部には、放電による金属組織の
異常層が観察されたが、実施例1,2の雌ねじ部の表層
部には、上記異常層は観察されなかった。 製造効率試験 実施例1,2の方法で雌ねじ部を作製するに際し、1つ
の雌ねじ部の作製に要した時間を測定したところ、実施
例2の場合、40分間を要し、放電加工とほとんどかわ
らなかったのに対し、実施例1では6分間で作業を完了
することができた。
【0018】また1本の研削工具を用いて、雌ねじ部を
いくつ作製できるかを、実施例1,2の方法について比
較したところ、実施例2は2つの雌ねじ部を作製した時
点で研削工具が破損したのに対し、実施例1は10個の
雌ねじ部を作製することができた。以上の結果より、研
削砥石部をねじのピッチに合わせて複数個配列した、図
2(a) に示す研削工具を用いるのが、製造効率の点で好
ましいことが確認された。
【0019】
【発明の効果】以上、詳述したようにこの発明によれ
ば、高硬度部材の所定の位置に形成した下穴の内面を研
削加工して雌ねじ部が形成される。よってこの発明によ
れば、上記の位置に、ねじ山の欠損に通じる表層部の異
常を生じない、高強度の雌ねじ部を形成できる。またこ
の発明によれば、素材の種類が制限されることがないの
で、たとえばセラミックス等の絶縁性の高硬度部材にも
雌ねじを形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明において、高硬度部材の所定の位置に
形成した下穴の断面と、当該下穴を研削加工して雌ねじ
部を形成するための研削工具の一例の側面とを示す図で
ある。
【図2】同図(a) は、図1に示した研削工具の一部切り
欠き斜視図、同図(b) は、研削工具の他の例を示す斜視
図である。
【図3】形成された雌ねじ部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 高硬度部材 1a 下穴 10 雌ねじ部 2 研削工具

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の位置に雌ねじ部が形成された高硬度
    部材であって、上記雌ねじ部が、同じ位置にあらかじめ
    形成した下穴の内面を、研削工具により研削加工するこ
    とで形成されていることを特徴とする高硬度部材。
  2. 【請求項2】高硬度部材の所定の位置に形成した下穴の
    内面を、研削工具により研削加工して、上記の位置に雌
    ねじ部を形成することを特徴とする高硬度部材の製造方
    法。
JP6978495A 1995-03-28 1995-03-28 高硬度部材とその製造方法 Pending JPH08257836A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103612196A (zh) * 2013-11-04 2014-03-05 东方电气(广州)重型机器有限公司 一种大型精密螺纹孔精整研磨方法及其研磨工具
CN113752095A (zh) * 2021-09-01 2021-12-07 杭州大和江东新材料科技有限公司 一种陶瓷产品螺纹加工方法

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