JPH08257483A - 塗布方法 - Google Patents

塗布方法

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JPH08257483A
JPH08257483A JP6293595A JP6293595A JPH08257483A JP H08257483 A JPH08257483 A JP H08257483A JP 6293595 A JP6293595 A JP 6293595A JP 6293595 A JP6293595 A JP 6293595A JP H08257483 A JPH08257483 A JP H08257483A
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JP
Japan
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coating
web
slide
thin plate
bead
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JP6293595A
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English (en)
Inventor
Toshihito Maruyama
利仁 丸山
Masayoshi Otsuka
正義 大塚
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C5/00Apparatus in which liquid or other fluent material is projected, poured or allowed to flow on to the surface of the work
    • B05C5/007Slide-hopper coaters, i.e. apparatus in which the liquid or other fluent material flows freely on an inclined surface before contacting the work
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C9/00Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important
    • B05C9/06Apparatus or plant for applying liquid or other fluent material to surfaces by means not covered by any preceding group, or in which the means of applying the liquid or other fluent material is not important for applying two different liquids or other fluent materials, or the same liquid or other fluent material twice, to the same side of the work

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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 減圧室を必要とせず、より安定したスライド
ビード塗布が可能な塗布方法を提供する。 【構成】 連続走行しているウエブに塗布液を多層同時
塗布する塗布方法において、該ウエブに第1の塗布手段
により塗布液を塗布し、塗布膜の湿潤状態下、スライド
ホッパーのリップ先端部とウエブの間隙を該塗布膜の厚
み以内に設定したスライドホッパーを用い、該塗布膜上
にスライドビード塗布することを特徴とする塗布方法。
好ましくは、スライドホッパーの少なくとも最下層部材
の上面に、薄板を付設することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、主としてスライドビー
ド塗布方式を用いて、複数層の塗布液を連続走行してい
るウェブ上に塗布する塗布方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スライドビード塗布は、当業者にはよく
知られた方法である。この方法は、スライドホッパー型
塗布装置を用いて単層あるいは多層の液状層を傾斜した
スライド面に流下させ、該スライドホッパーの先端部
と、該先端部とは若干離間した位置に連続走行する長尺
可撓性帯状支持体(以下、ウエブと称す)との間に、液
架橋(以下、ビードと称す)を形成させながら、前記液
状層をウエブに転移させる方法である。
【0003】スライドビード塗布については、米国特許
第2,681,294号あるいは同2,761,791
号明細書に記載されているように、円滑に塗布を行なう
ためにはビードを安定させることが極めて重要である。
このため、前記米国特許第2,681,294号明細書
に開示されているように、減圧室を付設してビード下面
側を減圧することが一般に行なわれてきた。
【0004】このような減圧室は、ビード安定のために
は有効な手段であるが、減圧室はウエブまたはバックア
ップロールとの接触を回避するため、通常200〜50
0μmの隙間を設ける必要がある。従来より、塗布液の
液物性(粘度、表面張力など)や塗布量、さらにウエブ
の走行速度など、種々の条件に対し適合する減圧度を見
出しながら塗布が行われているが、近年の高速薄層化傾
向が強まる状況下、さまざまな不都合が生じつつある。
【0005】例えば、前記の減圧室とウエブまたはバッ
クアップロールとの接触を回避するための隙間から流入
する気体(実用的には空気でよいので、以後、気体を空
気として述べる)により、減圧室側ビード面(ビードの
下部メニスカスと称す)の塗布幅方向圧力分布が不均一
となったり、気流の動圧も影響して筋故障やアバラ状ム
ラが発生したり、ウエブの塗布面側に随伴する空気が下
部メニスカスに衝突することにより、ビードの安定性が
失なわれて塗布ムラが発生することなどの問題があっ
た。
【0006】これらの問題点を回避する目的で、例え
ば、塗布上流側のバックアップロールと減圧室との間に
ロールを設けて前述の隙間をなくす方法(実開昭60−
193269号公報)や、減圧室の上流側にラビリンス
シールと称される部材を付設して高減圧を得ることで安
定化させる方法(特開昭61−11173号公報)など
が開示されている。
【0007】また、特開平5−4063号公報には、減
圧室の両サイドにラビリンスシールを施した塗布装置が
開示されている。
【0008】これらの従来技術におけるスライドビード
塗布は、いづれも減圧室を必要構成要素とした上での技
術であり、前述したビード不安定化による塗布むらなど
の発生原因が、空気と液体(塗布液)によって構成され
た界面であるがゆえに生じると考えられ、根本的な解決
には至っていない。また、従来技術の如く減圧室にさま
ざまな機能を付加すればするほど、製造上のコストアッ
プとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題点に鑑み、スライドビード塗布方法において、減圧
室を必要とせずに安定したビードで塗布可能な塗布方法
を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
ついて、鋭意研究した結果、本発明のスライドビード塗
布による塗布方法を発明するに至った。即ち、本発明の
塗布方法は、連続走行しているウエブに塗布液を多層同
時塗布する塗布方法において、該ウエブに第1の塗布手
段により塗布液を塗布し、塗布膜の湿潤状態下、スライ
ドホッパーのリップ先端部とウエブの間隙を該塗布膜の
厚み以内に設定したスライドホッパーを用い、該塗布膜
上にスライドビード塗布することを特徴とするものであ
る。
【0011】本発明の塗布方法において、スライドホッ
パーの少なくとも最下層部材の上面に、薄板を付設する
ことが好ましい。
【0012】また、本発明の塗布方法において、薄板の
厚みが、0.1〜5mm、且つ薄板がスライドホッパー
最下層部材の上面端より接液側に1〜50mm突出して
なることが好ましい。
【0013】さらに、本発明の塗布方法において、ウエ
ブと薄板の厚み方向の下端部の距離が、該ウエブと薄板
のリップ先端部の距離と同一かそれ以上であることが好
ましい。
【0014】以下、本発明について具体的に説明する。
図1は、本発明に基づく塗布方法の一例を示す模式断面
図であり、図2は、本発明に基づく塗布方法の他の一例
を示す模式断面図である。スライドホッパー6の最下層
部材9が、図1では上端に突出部を設けた構造のもので
あり、図2では上面に薄板10を付設した構造のもので
ある。
【0015】図1および図2において、第1の塗布手段
は、塗布バット1とA方向に回転するバックアップロー
ル2により構成されており、バックアップロール2に張
架されてB方向に走行するウエブ3に、塗布液4を塗布
し、塗布膜5が形成される。
【0016】なお、塗布バット1への塗布液供給手段や
塗布液4の温度調節手段、さらには塗布液4の液面レベ
ル調整手段、塗布バット1の昇降手段などは図示してい
ないが、公知の技術を利用することにより容易に構成可
能である。
【0017】本発明では、第1の塗布手段として、所謂
ディップ方式を採用して例記したが、塗布膜5を形成す
るものであれば従来より用いられている他の塗布手段、
例えば、エクストルージョン方式やロールコータなども
適用可能である。
【0018】塗布液7、8は、それぞれ図示しない塗液
供給手段により一定流量で連続的に供給され、ノズルス
リットから押し出されてスライドホッパー6のスライド
面を流延し、積層構成を乱すことなくウエブ3の方向に
流下してビードを形成し、該ビード部においてウエブに
塗布液が持ち去られることで塗布が進行する。
【0019】本発明者らは、スライドホッパー6のスラ
イド面の水平基準面に対する傾斜角度をθ、ビード部に
おけるウエブ3のバックアップロール2に対する接線と
スライド面となす引取角度をφとする時、前記θを15
〜45°に設定し、φを70〜150°、好ましくは9
0〜130°に設定した条件で、高速薄膜塗布が好まし
いことを見出した。
【0020】図3は、本発明に基づく塗布方法の薄板部
の一例を示す部分模式図である。図3では、図2の薄板
10とバックアップロール2およびウエブ3との位置関
係を詳細に示してある。図3において、Fは薄板10の
リップ先端部の厚みであり、Eは薄板の厚み方向の上端
からウエブ3までの距離で、Cは薄板の厚み方向の下端
からウエブ3までの距離であり、Dはスライドホッパー
6の最下層部材9の上面からの突出量である。
【0021】本発明者らは、鋭意研究の結果、前記C、
E、Fの距離、およびDの突出量は、以下のように設定
することが好ましいことを見出した。すなわち、Fの距
離は0.1〜5mm、より好ましくは0.5〜2mmの
範囲、Dの突出量は1〜50mm、Eの距離はCと同一
か若しくは小さく設定し、且つEの距離は第1の塗布手
段を用いて塗布した液膜(図2による塗布膜5に当る)
の厚みよりも小さく設定することである。
【0022】
【作用】本発明の塗布方法の作用について説明する。ス
ライドビード塗布方法にあっては、前述したようにビー
ドを安定に保持した状態で基材(ウエブ)に塗布液を移
行させることが最も重要な事柄である。
【0023】図4は、スライドビード塗布時のビード状
態を示す拡大模式図である。図4において、Pはリップ
先端部、Rは減圧領域、Sは塗布液である。図4aは、
最も好ましい状態で、減圧度と塗布液液物性(粘性や表
面張力など)およびスライド面を流下してきた塗布液が
走行するウエブにより伸長される力、さらにビード部の
重力などが極めて良好に均衡している状況であり、リッ
プ先端部からウエブに至る架橋部の間隙にも微妙に関係
する。
【0024】該状況においては、塗布液がリップ先端部
Pに密着した状態で架橋しながら塗布が進行し、ビード
部で所謂旋回流(vortex)が発生しにくいことが
一般に知られている。このようなビードは、減圧度の多
少の変動や、ウエブに付着したり、塗布液中に含まれる
小異物の通過などといった外乱要素に対しても比較的影
響を受けにくいビードであるとされる。
【0025】一方、液物性やウエブ速度、減圧度などの
均衡がとれていないと、例えば、図4bに示すように、
下部メニスカスが減圧領域に引き込まれた状態を呈し、
ビード下部で旋回流が発生することにより塗布むらが発
生するほか、前記の異物や塗布液中の気泡などが滞留し
やすくスジの原因ともなる。また、図4cに示すよう
に、下部メニスカスのウエブとの接触点にウエブの同伴
空気が進入して、塗布むらや液割れを生じさせる場合も
ある。
【0026】近年の高速化、薄膜化、高粘度化はいずれ
も前述の良好な均衡状態を得難い方向に作用するもので
ある。本発明の場合、従来の減圧領域に相当する領域に
は空気は存在せず、その代りに、第1の塗布手段で塗布
し、充分湿潤状態にある液体が存在する。
【0027】本発明の場合、該液体とビードを構成する
塗布液に作用する力(走行するウエブにより伸長される
力、ビード部の重力など)が均衡しながら塗布が進行す
る。さらに、本発明の場合、第1の塗布手段で塗布する
時の塗布液の厚みは、第2の塗布手段、すなわち薄板1
0を付設したスライドホッパー6のリップ先端部Pから
ウエブに至る最短部の間隙(図3で示す薄板の厚み方向
の上端からウエブまでの距離E)よりも厚いことが特徴
であるので、ビード下部メニスカスには幾許の空気も混
入する余地が無く、従って、常に安定したビード状態を
保持することが可能である。
【0028】本発明における薄板10は、第1の塗布手
段で塗布した塗布液に対して、所謂ドクターブレードと
もいうべき役割を担っているために、形状や製作上の技
術などは従来の技術を応用することが可能である。
【0029】但し、均一な塗布面を得るためには、薄板
10のリップ先端部(図3に示すリップ先端部P)につ
いては、塗布幅方向に均一な面取りを施すことが好まし
く、該面取りの曲率半径は30〜60μmの範囲内が好
ましい。さらに、前記リップ先端部Pの幅方向の真直度
は10〜−30μmの範囲内にあること、好ましくは0
〜−10μm以下であることが望ましい。
【0030】スライドホッパー最下層部材9へ薄板10
を付設する方法としては、例えば、セットピンでセット
した後にネジ止めする方法があるが、他の方法でもよ
い。また、薄板の材質としては、ステンレスの他、セラ
ミックやチタンなどの素材も利用可能である。また、こ
れらの素材を積層して利用してもよい。
【0031】薄板そのものは、スライドホッパー本体に
比べて極めて容易、且つ安価に製作可能であるので、先
端部の幾何学的形状の異なる部材を複数個用意し、塗布
量や液物性などに応じて適宜選択して利用することが可
能で、従来のスライドホッパーによる塗布方法には無い
本発明の大きな特長である。
【0032】本発明におけるウエブとしては、紙、プラ
スチックフィルム、金属、レジンコーテッド紙、合成紙
などが包含される。
【0033】プラスチックフィルムの材質は、例えば、
ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、
ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンなどの
ビニル重合体、6−6ナイロン、6−ナイロンなどのポ
リアミド、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン
−2、6ナフタレートなどのポリエステル、ポリカーボ
ネート、セルローストリアセテート、セルロースダイア
セテートなどのセルロースアセテートなどが使用され
る。
【0034】また、レジンコーテッド紙に用いる樹脂と
しては、ポリエチレンを初めとするポリオレフィンが代
表的であるが、必ずしもこれに限定されない。また、金
属ウエブとしては、例えば、アルミニウムがある。
【0035】本発明における塗布液としては、有機高分
子化合物、例えば、ゼラチン、ポリビニルアルコール、
スチレン−無水マレイン酸共重合体などの天然または合
成高分子をバインダーとする種々の液状組成物であっ
て、ビード塗布に合った粘弾性を有するものが含まれ
る。具体的には、写真感光材料の製造に使用されるハロ
ゲン化銀乳剤塗布液、ハレーション防止層塗布液、バッ
ク層塗布液、保護膜層塗布液などである。
【0036】
【実施例】以下、実施例を用い、さらに詳細に本発明を
説明するが本実施例のみに限定されるものではない。
【0037】実施例1 ウエブとして厚みが100μmのポリエチレンテレフタ
レートフィルムを用い、図1に示す塗布装置を構成し、
下記条件で3層同時塗布を実施した。
【0038】1層目すなわち第1の塗布手段で塗布する
塗布液は、ゼラチン水溶液にカーボンブラックを分散さ
せた所謂ハレーション防止層用の塗布液で、2層目すな
わちスライドホッパーにおける下層(図1の塗布液7)
は、写真製版用ハロゲン化銀乳剤、3層目すなわちスラ
イドホッパーにおける上層(図1の塗布液8)は、ゼラ
チン水溶液を主成分とした保護膜用の塗布液とした。各
塗布液の液物性は、下記表1に示すとおりである。尚、
粘度はハイシェアーレオメーター、表面張力は液膜破壊
法により測定した。
【0039】
【表1】
【0040】下記表2に、塗布時の操作条件とそれに対
する塗布結果をまとめて示す。なお、塗布速度はいずれ
も180m/分で、スライドホッパーのスライド面の水
平基準面に対する傾斜角θは30°とした。また、リッ
プ先端部の厚みは6mmとし、リップ先端角部の面取加
工において曲率半径を40μmとした。さらに、ウエブ
との間隙は45μmとした。
【0041】
【表2】
【0042】実施例2 ウエブとして実施例1と同じく、厚みが100μmのポ
リエチレンテレフタレートフィルムを用い、図2に示す
塗布装置を構成し、下記条件で3層同時塗布を実施し
た。
【0043】塗布液およびその層構成は実施例1と同様
とした。
【0044】薄板の幾何学的条件については図3に示す
とおり、厚みFは1.5mmとし、スライドホッパー最
下層部材の上面からの突出量Dは25mmとし、リップ
先端角部(P部)の面取り加工において曲率半径を40
μmとした。さらに、ウエブとの間隙Eは45μm、C
は200μmとした。
【0045】下記表3に、塗布時の操作条件とそれに対
する塗布結果をまとめて示す。なお、塗布速度はいずれ
も180m/分で、スライドホッパーのスライド面の水
平基準面に対する傾斜角θは実施例1と同じく30°と
した。
【0046】
【表3】
【0047】比較例1 従来のスライドホッパーと減圧室を用いる従来の塗布方
法による塗布を行なった。塗布液としては、前述の本発
明の実施例で用いたものと同様で、塗布速度も同じく1
80m/分とした。塗布装置としては、3層スライドホ
ッパーを用いた。その結果を下記表4に示す。なお、リ
ップ先端部とウエブまでの間隙は、140〜250μm
の範囲で最適調整した。
【0048】
【表4】
【0049】実施例1および実施例2より明らかなよう
に、引取角度φは60°より115°の方が薄膜塗布に
なるほど有利である。また、実施例と比較例とを比較し
た場合、実施例による本発明の塗布方法では、安定した
塗布が行なえることが明らかである。
【0050】スライドビード塗布する場合、当業者では
よく知られた事柄として、最上層の表面張力を他層のそ
れより低くし、粘度は一般的には各層とも同等ないしは
最下層を最も低くすることで安定した塗布が行なえると
いうことがある。
【0051】しかしながら、本実施例で用いた塗布液の
組み合わせの如く、製品の品質設計上やむなく理想の層
構成からは逸脱した液物性とせざるを得ない場合があ
り、表4に示すように適正減圧度の範囲が狭い。従っ
て、安定度の低い塗布となってしまうが、本発明の方法
によれば、より安定して塗布することができる。
【0052】実施例3 本発明の塗布方法により、第1層目の塗布液を粘度2C
P、表面張力52dyne/cmの希薄ゼラチン水溶液
とし、実施例2と同じ薄板を用いて該薄板とウエブまで
の間隙(図3の薄板の厚み方向の上端からウエブまでの
距離E)を15μmとし、スライドホッパーで塗布する
2層目、3層目、4層目は、それぞれ実施例1の1層
目、2層目、3層目の塗布液と同様として塗布を実施し
た。
【0053】比較例2 従来のスライドホッパーと減圧室を用いる従来の塗布方
法により、4層のスライドホッパーを用いて、同様の塗
布液の構成で塗布を行った。
【0054】実施例3および比較例2による塗布方法の
結果は、以下のとおりである。実施例3による本発明の
塗布方法では、220m/分の塗布速度でも良好な塗布
面を得ることがができた。これに対し、比較例2による
従来の塗布方法では、180m/分が限界であった。こ
の理由として、本発明の場合、第1の塗布手段で塗布し
た塗布膜に対してスライドビード塗布することになるた
め、従来の如く乾燥したウエブに対してスライドビード
塗布することに比べ、ウエブの濡れ性が格段に向上する
ことと同時に、ビードの下部メニスカスとウエブとの衝
突点(動的接触点)についても従来の塗布方法に比べ
て、摂動することなく安定する方向に作用するためであ
る。
【0055】
【発明の効果】以上のように、減圧室を必要としない本
発明の塗布方法では、より安定したスライドビード塗布
方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく塗布方法の一例を示す模式断面
【図2】本発明に基づく塗布方法の他の一例を示す模式
断面図
【図3】本発明に基づく塗布方法の薄板部の一例を示す
部分模式図
【図4】スライドビード塗布時のビード状態を示す拡大
模式図
【図5】従来のスライドホッパーによる塗布装置の一例
を示す模式図
【符号の説明】
1 塗布バット 2 バックアップロール 3 ウエブ 4 塗布液 5 塗布膜 6 スライドホッパー 7 塗布液 8 塗布液 9 最下層部材 10 薄板 11 固定部材 12 従来のスライドホッパー 13 減圧室 A ロール回転方向 B ウエブ走行方向 C 薄板の厚み方向の下端からウエブまでの距離 D スライドホッパー最下層部材の上面からの突出量 E 薄板の厚み方向の上端からウエブまでの距離 F 薄板のリップ先端部の厚み P リップ先端部 R 減圧領域 S 塗布液 θ 傾斜角度 φ 引取角度

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続走行しているウエブに塗布液を多層
    同時塗布する塗布方法において、該ウエブに第1の塗布
    手段により塗布液を塗布し、塗布膜の湿潤状態下、スラ
    イドホッパーのリップ先端部とウエブの間隙を該塗布膜
    の厚み以内に設定したスライドホッパーを用い、該塗布
    膜上にスライドビード塗布することを特徴とする塗布方
    法。
  2. 【請求項2】 スライドホッパーの少なくとも最下層部
    材の上面に、薄板を付設することを特徴とする請求項1
    記載の塗布方法。
  3. 【請求項3】 薄板の厚みが、0.1〜5mm、且つ薄
    板がスライドホッパー最下層部材の上面端より接液側に
    1〜50mm突出してなることを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の塗布方法。
  4. 【請求項4】 ウエブと薄板の厚み方向の下端部の距離
    が、該ウエブと薄板のリップ先端部の距離と同一かそれ
    以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項記載の塗布方法。
JP6293595A 1995-03-22 1995-03-22 塗布方法 Pending JPH08257483A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003020444A1 (fr) * 2001-08-28 2003-03-13 Dai Nippon Printing Co., Ltd. Procédé pour façonner un film de revêtement multicouches

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