JPH08255397A - ディスク装置の記録媒体カートリッジ支持機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、カートリッジの挿入力及び排出量
の安定化を図ったディスク装置の記録媒体カートリッジ
支持機構を提供することを目的とする。 【構成】 ディスク装置内に挿入された記録媒体カート
リッジを装置の内面に押し付けてカートリッジを位置決
めする、ディスク装置の記録媒体カートリッジ支持機構
において、上昇位置と下降位置の間で移動可能に設けら
れたスピンドルモータハウジングと、該スピンドルモー
タハウジングに取り付けられた複数個のばねと、前記ス
ピンドルモータハウジングを上昇位置と下降位置の間で
移動させる手段と、前記スピンドルモータハウジングが
上昇位置となるように、前記移動手段を付勢する付勢手
段と、前記スピンドルモータハウジングが下降位置とな
るように、前記付勢手段の付勢力に抗して前記移動手段
をラッチするラッチ手段と、記録媒体カートリッジのデ
ィスク装置内への挿入完了に応じて、ラッチを解除する
ラッチ解除手段とを設けて構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク等の記録媒
体カートリッジをディスク装置の内面に押し付けてカー
トリッジを位置決めする、ディスク装置の記録媒体カー
トリッジ支持機構に関する。

【０００２】光ディスクは近年急速に発展するマルチメ
ディア化の中で中核となるメモリ媒体として脚光を浴び
ており、通常カートリッジの中に収容された状態で使用
される。光ディスクカートリッジが光ディスク装置内に
ローディングされ、光ディスクへのデータのライト／リ
ードが行われる。

【０００３】光ディスクカートリッジが光ディスク装置
内に挿入されると、カートリッジが装置の内面に押し付
けられてカートリッジの高さ方向の位置決めが成され
て、光ディスクはスピンドルモータのターンテーブルに
チャックされる。

【０００４】

【従来の技術】従来の光ディスク装置においては、図８
に示すように装置のベースに複数個の板ばね６を取り付
け、装置内に挿入された光ディスクカートリッジをこれ
らの板ばね６により装置の内面に押し付けて、カートリ
ッジの高さ方向の位置決めをしていた。符号６はスピン
ドルモータを示しており、光ディスクをチャックする上
昇位置と下降位置の間で移動可能である。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
カートリッジ支持機構では、板ばねがベースに固定され
ているため、カートリッジを装置内に挿入すると板ばね
がカートリッジの底面に接触して強制的に押し下げられ
る。このため、ばね力の経時的変化が発生し、押し付け
力が安定しないという問題があった。

【０００６】また、データのライト動作又はリード動作
が終了した光ディスクカートリッジは、イジェクトボタ
ンを押すことにより光ディスク装置内から自動的に排出
されるが、排出時にカートリッジの底面がこれらの板ば
ねをこするため、カートリッジの排出量が不安定にな
る。

【０００７】本発明はこの様な点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、カートリッジの挿入
力及び排出量の安定化を図ったディスク装置の記録媒体
カートリッジ支持機構を提供することである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するために、ディスク装置内に挿入された記録媒
体カートリッジを装置の内面に押し付けてカートリッジ
を位置決めするディスク装置の記録媒体カートリッジ支
持機構において、上昇位置と下降位置の間で移動可能に
設けられたスピンドルモータハウジングと、該スピンド
ルモータハウジングに取り付けられた複数個のばねと、
前記スピンドルモータハウジングを上昇位置と下降位置
の間で移動させる手段と、前記スピンドルモータハウジ
ングが上昇位置となるように前記移動手段を付勢する付
勢手段と、前記スピンドルモータハウジングが下降位置
となるように、前記付勢手段の付勢力に抗して前記移動
手段をラッチするラッチ手段と、記録媒体カートリッジ
のディスク装置内への挿入完了に応じて、ラッチを解除
するラッチ解除手段とを具備したことを特徴とするディ
スク装置の記録媒体カートリッジ支持機構を提供する。

【０００９】

【作用】記録媒体カートリッジをディスク装置に挿入す
るときには、スピンドルモータハウジングは付勢手段の
付勢力に抗してラッチ手段により下降位置にラッチされ
ている。

【００１０】このため、スピンドルモータハウジングに
取り付けられたばねがカートリッジの底面に接触するこ
となく、カートリッジはディスク装置内にスムーズに挿
入される。

【００１１】カートリッジの挿入が完了するとラッチが
解除され、スピンドルモータハウジングが上昇位置に移
動される。これにより、スピンドルモータハウジングに
取り付けられたばねがカートリッジの底面を押圧し、カ
ートリッジが装置の内面に押し付けられ、カートリッジ
の高さ方向の位置決めが成される。

【００１２】カートリッジ排出時には、ラッチ手段によ
りスピンドルモータハウジングが下降位置に再びラッチ
され、カートリッジがばねに接触することなく安定して
排出される。

【００１３】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図１を参照すると、光ディスク装置の外観
斜視図が示されている。符号１４はアルミニウム合金製
のベースであり、図示しない防振ゴムを介してフレーム
１６に取り付けられている。

【００１４】ベース１４にはトップカバー１８と図示し
ないボトムカバーがそれぞれねじ止め固定されている。
フレーム１６の前端部には、光ディスクカートリッジを
光ディスク装置内に挿入するための開口２２を画成した
フロントパネル２０が取り付けられている。光ディスク
装置の後端部には、装置をコンピュータと電気的に接続
するためのコネクタ２６が搭載されている。

【００１５】符号２４はイジェクトボタンを示してお
り、イジェクトボタンが押されるとイジェクトモータが
回転し、スピンドルモータへの光ディスクの装着が解除
され、光ディスクカートリッジは排出ばねのばね力によ
りカートリッジ排出アームが回転することにより、装置
の開口２２を通して排出される。

【００１６】図２を参照すると、本発明実施例の平面図
が示されている。符号２８はスピンドルモータ３０が取
り付けられたスピンドルモータハウジングを示してい
る。スピンドルモータハウジング２８には３個の板ばね
３２が取り付けられている。

【００１７】符号３６は対物レンズ３４を有する光学ヘ
ッドであり、その両端にはコイル４０が設けられてい
る。ベース１４には一対の磁気回路３８が固定されてお
り、コイル４０に電流を流すことにより光学ヘッド３６
が図示しないガイドシャフトに案内されて直線移動され
る。

【００１８】符号４２は軸４４回りに回動可能に取り付
けられたカートリッジ排出アームを示しており、軸４４
にカートリッジ排出アーム４２を反時計回り方向に付勢
する排出ばねが装着されている。

【００１９】カートリッジ排出アーム４２は概略Ｌ形形
状をしており、装置内に挿入された光ディスクカートリ
ッジに当接する一端部４２ａと、スピンドルモータ昇降
板４６の折り曲げ端部４６ａと係合する他端部４２ｂと
を有している。

【００２０】スピンドルモータ昇降板４６は一対の引っ
張りばね５６，５８により図２で下方向に付勢されてい
る。しかし、図２に示した状態ではスピンドルモータ昇
降板４６の折り曲げ端部４６ａがカートリッジ排出アー
ム４２の他端部４２ｂと係合することにより、スピンド
ルモータ昇降板４６が引っ張りばね５６，５８の付勢力
に抗して図で上方向に移動されて、この状態でラッチさ
れている。

【００２１】図３の断面図に示すように、スピンドルモ
ータ昇降板４６は垂直方向から傾斜した一対の溝４８，
５０を有している。一方、スピンドルモータハウジング
２８の側面には一対のピン５２，５４が突設されてい
る。

【００２２】図３に示した状態ではピン５２，５４がス
ピンドルモータ昇降板４６に下側から当接することによ
り、スピンドルモータハウジング２８は下降位置に保持
されている。

【００２３】よって、スピンドルモータハウジング２８
に取り付けられた板ばね３２も、光ディスクカートリッ
ジ挿入時にカートリッジと接触しない下降位置に保持さ
れている。

【００２４】図４及び図５に示すように、光ディスクカ
ートリッジ６０を装置内に挿入すると、カートリッジ排
出アーム４２の一端部４２ａがカートリッジ６０に押さ
れて図４で時計回り方向に回動する。

【００２５】しかし、カートリッジの挿入途中ではカー
トリッジ排出アーム４２の他端部４２ｂとスピンドルモ
ータ昇降板４６の折り曲げ端部４６ａとの係合が外れる
ことはなく、スピンドルモータハウジング２８は引っ張
りばね５６，５８の付勢力に抗して下降位置にラッチさ
れている。

【００２６】図６及び図７に示すようにカートリッジ６
０の挿入が完了すると、カートリッジ排出アーム４２の
他端部４２ｂとスピンドルモータ昇降板４６の折り曲げ
端部４６ａとの係合が解かれ、これによりスピンドルモ
ータ昇降板４６は引っ張りばね５６，５８の付勢力によ
り、図７で左方向に強制的に移動される。

【００２７】その結果、ピン５２，５４がスピンドルモ
ータ昇降板４６の傾斜溝４８，５０中にそれぞれ挿入さ
れ、スピンドルモータ昇降板４６が左方向に移動される
につれてピン５２，５４が上方に押し上げられる。

【００２８】よって、スピンドルモータハウジング２８
も上昇位置に押し上げられ、板ばね３２がカートリッジ
６０の下面に圧接される。その結果、カートリッジ６０
の上面が図示しない光ディスク装置の内面に押し付けら
れ、カートリッジ６０の高さ方向の位置決めが成され
る。

【００２９】この状態で、スピンドルモータ３０のター
ンテーブルが光ディスク６０を磁気的にチャックし、ス
ピンドルモータ３０で光ディスク６０を高速回転しなが
ら光ディスクに対するデータのライト又はリードが行わ
れる。

【００３０】データのライト動作又はリード動作が終了
した光ディスクカートリッジ６０は、図１に示すイジェ
クトボタン２４を押すことにより光ディスク装置内から
自動的に排出される。

【００３１】即ち、イジェクトボタン２４を押すとイジ
ェクトモータが回転され、図６でスピンドルモータ昇降
板４６が引っ張りばね５６，５８の付勢力に抗して上方
に移動される。

【００３２】同時に、カートリッジ排出アーム４２のラ
ッチが解かれて、カートリッジ排出アーム４２が排出ば
ねの付勢力により反時計回りに回動して、カートリッジ
６０を装置内から押し出す。

【００３３】カートリッジの排出時には、カートリッジ
排出アーム４２の他端部４２ｂとスピンドルモータ昇降
板４６の折り曲げ端部４６ａが再び係合するため、スピ
ンドルモータハウジング２８及び板ばね３２は下降位置
に保持される。よって板ばね３２がカートリッジの排出
時の邪魔になることはない。

【００３４】

【発明の効果】本発明は以上詳述したように、カートリ
ッジを装置内面に押し付けて高さ方向の位置決めをする
板ばねを上昇位置と下降位置の間で移動可能に設けたた
め、カートリッジの挿入及び排出の過程で板ばねがカー
トリッジに接触することはなく、カートリッジの挿入力
及び排出量の安定化を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】光ディスク装置の外観斜視図である。

【図２】本発明実施例の平面図である。

【図３】図２のＡ−Ａ線断面図である。

【図４】カートリッジ挿入中の実施例平面図である。

【図５】図４のＡ−Ａ線断面図である。

【図６】カートリッジの挿入が完了した状態の実施例平
面図である。

【図７】図６のＡ−Ａ線断面図である。

【図８】従来例斜視図である。

【符号の説明】

１４ ベース ２８ スピンドルモータハウジング ３０ スピンドルモータ ３２ 板ばね ３６ 光学ヘッド ４２ カートリッジ排出アーム ４６ スピンドルモータ昇降板

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ディスク装置内に挿入された記録媒体カ
   ートリッジを装置の内面に押し付けてカートリッジを位
   置決めする、ディスク装置の記録媒体カートリッジ支持
   機構において、 上昇位置と下降位置の間で移動可能に設けられたスピン
   ドルモータハウジングと、 該スピンドルモータハウジングに取り付けられた複数個
   のばねと、 前記スピンドルモータハウジングを上昇位置と下降位置
   の間で移動させる手段と、 前記スピンドルモータハウジングが上昇位置となるよう
   に、前記移動手段を付勢する付勢手段と、 前記スピンドルモータハウジングが下降位置となるよう
   に、前記付勢手段の付勢力に抗して前記移動手段をラッ
   チするラッチ手段と、 記録媒体カートリッジのディスク装置内への挿入完了に
   応じて、ラッチを解除するラッチ解除手段とを具備した
   ことを特徴とするディスク装置の記録媒体カートリッジ
   支持機構。
2. 【請求項２】 前記移動手段は前記スピンドルモータハ
   ウジングに取り付けられたピンと、前記ピンが挿入され
   る垂直方向から傾斜した溝を有するスピンドルモータ上
   昇板とから構成されることを特徴とする請求項１記載の
   ディスク装置の記録媒体カートリッジ支持機構。
3. 【請求項３】 前記ラッチ手段は、前記スピンドルモー
   タ上昇板に選択的に係合するようにディスク装置内に回
   転可能に取り付けられたカートリッジ排出アームから構
   成されることを特徴とする請求項２記載のディスク装置
   の記録媒体カートリッジ支持機構。
4. 【請求項４】 前記ばねは板ばねから構成されることを
   特徴とする請求項１記載のディスク装置の記録媒体カー
   トリッジ支持機構。