JPH08254907A - 湿式画像形成装置および湿式画像形成方法 - Google Patents

湿式画像形成装置および湿式画像形成方法

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JPH08254907A
JPH08254907A JP7323687A JP32368795A JPH08254907A JP H08254907 A JPH08254907 A JP H08254907A JP 7323687 A JP7323687 A JP 7323687A JP 32368795 A JP32368795 A JP 32368795A JP H08254907 A JPH08254907 A JP H08254907A
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Toshio Inada
俊生 稲田
Yuusuke Takeda
有介 武田
Sadayuki Iwai
貞之 岩井
Kozo Sudo
浩三 須藤
Tsuneo Kurotori
恒夫 黒鳥
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 一の画像形成装置で、異なる種類の転写材に
良好な画像形成をするために、転写材を潜像担持体に押
圧する押圧手段を設け、該押圧手段の押圧力を用いる転
写材の種類に応じて制御する。 【構成】 ソレノイド41で駆動する加圧板を42を用
いて、感光体ドラム30に記録紙2を押圧する。センサ
ー45が検知した記録紙の種類に応じて、マイクロプロ
セッサ44がソレノイドの駆動を調整し、記録紙2の感
光体ドラム30への押圧力を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター等の湿式画像形成装置および湿式画像
形成方法に係り、詳しくは、異なる種類の記録材を用い
ても良好な画像形成ができる湿式画像形成装置および湿
式画像形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の湿式画像形成装置および湿式画像
形成方法においては、潜像担持体表面の潜像を、液体キ
ャリアにトナーが分散されてなる現像液により現像して
トナー像を形成し、このトナー像を記録材に転写して画
像形成を行なっている。係る転写方法としては、潜像担
持体と記録材との間に転写電界を形成し、潜像担持体表
面のトナー像を形成するトナー粒子を液体キャリア中を
電気泳動させて、記録材に転写する静電転写方式が知ら
れている。この静電転写方式としては、トナー像に記録
材を重ね、該記録材の背面からトナーと逆特性のコロナ
チャージを与えて転写する方法が知られている。また、
これ以外の静電転写方法としては、トナー像に転写ロー
ラで記録材を接触させ、該転写ローラにトナーと逆特性
の転写バイアスを印加する方法や、トナー像に転写ベル
ト上の記録材を重ね、該転写ベルトの背面からトナーと
逆特性の転写バイアスを与えて転写する方法も知られて
いる(例えば、特開平5−224491号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
湿式画像形成装置および湿式画像形成方法では、1つの
画像形成装置で異なった種類の記録材に画像形成を行な
おうとした場合、全ての種類の記録材に良好な画像形成
を行なうことが困難であるという問題点があった。以
下、この点について記録材として上質紙を用いた場合と
塗工紙を用いた場合との比較を例として説明する。な
お、上質紙は、コピー、ファクシミリ等の画像形成装置
で画像形成を行なう際に広く使用されているものであ
り、一方、塗工紙は、用紙の表面にコート剤を塗布し
て、白色度や平滑性を高めたものである。
【0004】上質紙と塗工紙とは、その表面形状が異な
る。図2(a)は、上質紙の表面における紙繊維の様子
を、図2(b)は塗工紙の表面における紙繊維の様子を
それぞれ示した説明図である。また、図3(a)は上質
紙の表面形状を、図3(c)は塗工紙の表面形状を示し
た説明図である。また、図3(b)は、上質紙及び塗工
紙との比較対象として示した、微塗工紙の表面形状を示
した説明図である。ここで、微塗工紙とは、塗工紙の一
種であってコート剤の塗布量が少ないものをいう。な
お、本発明の理解のために、上質紙の表面を走査型電子
顕微鏡写真で撮影した参考写真1及び塗工紙の表面を走
査型電子顕微鏡写真で撮影した参考写真2の写しをフレ
キシブルディスクに添付して提出する。
【0005】図2(a)、図3(a)から、上質紙は紙
繊維が表面にむき出しになっていて、該表面には10μ
m以上の凹凸(P−V値)があることがわかる。一方、
図2(a)、図3(c)から塗工紙は、コート剤により
紙繊維がコートされているため、その表面が比較的滑ら
かであり凹凸は2μm以下となっていることがわかる。
また、図3(b)に示すように、表面のの凹凸が上質紙
と塗工紙との間の値をとる記録材もあり、画像形成装置
に用いられる記録材における表面の凹凸は、概ね2μm
〜10μm程度のものが多い。
【0006】図4(a)は潜像担持体表面に形成された
トナー像を上質紙に転写する様子を示した説明図であ
り、図4(b)は潜像担持体表面に形成されたトナー像
を塗工紙に転写する様子を示した説明図である。図4
(b)において、アルミ地100aに感光層100bが
塗布されてなる潜像担持体100表面には、前述のよう
に現像手段によりトナー像が形成されている。この塗工
紙102の表面には、前述のように2μm以下の凹凸し
かないため、塗工紙102と潜像担持体感光体100と
の間が十分な液体キャリア101で満たされる。この液
体キャリア101中でトナー粒子の電気泳動が良好にな
され、良好な転写がなされることになる。
【0007】また、図4(a)において、図4(b)と
同様に潜像担持体100表面にトナー像が形成されてい
る。上質紙103の表面には10μm以上の凹凸がある
ため、上質紙103と潜像担持体感光体100との間に
液体キャリアが存在しない空隙部が発生してしまう。こ
のため、該空隙部で潜像担持体感光体100から上質紙
103へのトナー像の電気泳動がなされなくなり転写不
良が生じることになる。
【0008】以上説明した例では、記録材として塗工紙
102を用いた場合に良好な転写がなされるように、転
写時における液体キャリアの量や、液体キャリア中でト
ナーを電気泳動させるための電界が調整されている場合
について説明した。この例では、記録材として上質紙1
03を用いた場合に画像不良が生じてしまう。一方、記
録材として上質紙103を使用した場合に良好な転写が
なされるように、液体キャリアの量や電界の強さが調整
されている場合、塗工紙102を用いると画像品質に低
下が生じてしまう。すなわち、塗工紙102と潜像担持
体100とのなす空間に、上質紙103への転写に必要
な量の液体キャリアが供給されて、該空間において液体
キャリアが過剰な状態となる。よって、この過剰な液体
キャリアにより潜像担持体100表面でトナー像が位置
ずれを起こして画像つぶれが生じてしまう。
【0009】以上の様に、記録材の表面形状が記録材の
種類によって異なり、この表面形状の違いが、前述の画
像形成方法におけるトナーの転写に影響を及ぼして、1
つの画像形成装置で異なった種類の記録材に画像形成を
行なおうとした場合に、全ての種類の記録材に良好な画
像形成を行なうことはできなかったのである。
【0010】また、液体キャリアにトナーが分散されて
なる現像液により現像して潜像担持体上に形成したトナ
ー像に転写ベルト上の記録材を重ね、該転写ベルトの背
面に配置した転写ローラなどの電極部材を用いて形成し
た転写電界により、潜像担持体上から記録材に電気泳動
でトナー像を転写する湿式画像形成装置では、転写ベル
トによる記録材搬送方向で潜像担持体と記録材との接触
位置よりも上流側の位置において、転写ベルトと上記電
極部材との間の放電が起り、記録材上の転写トナー像が
乱れて画像劣化したものになってしまうという問題点が
あった。
【0011】また、表面に潜像が形成される潜像担持体
と、前記潜像を液体キャリアにトナーが分散されてなる
現像液により現像してトナー像を形成する現像手段と、
記録材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送され
る記録材が前記潜像担持体と接触する所定の転写部にお
いて記録材に対し前記潜像担持体とは反対側から対向す
るように配設した電極部材を用いて転写電界を形成し前
記潜像担持体上のトナー像を記録材に転写する転写手段
とを設けた湿式画像形成装置では、特に電極部材への印
加電圧を大きく設定した場合に、トナー像を像乱れが発
生することが判明した。
【0012】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、1つの画像形成装置
で異なった種類の記録材に良好な画像形成をすることが
できる湿式画像形成装置および湿式画像形成方法を提供
することである。また、本発明の他の目的とするところ
は、記録材が潜像担持体と接触する所定の転写部に電極
部材を用いて転写電界を形成し前記潜像担持体上のトナ
ー像を像乱れなく記録材に転写することができる湿式画
像形成装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の湿式画像形成装置は、表面に潜像が形
成される潜像担持体と、前記潜像を液体キャリアにトナ
ーが分散されてなる現像液により現像してトナー像を形
成する現像手段と、所定の転写部において前記潜像担持
体上の前記トナー像を記録材に転写する転写手段と、前
記転写部近傍に設けられた、前記記録材を前記潜像担持
体に押圧する押圧手段と、用いる記録材の種類に応じ
て、前記押圧手段が前記記録材を押圧する押圧力を制御
する制御手段と、前記制御手段に対して用いる記録材の
種類を入力する入力手段と、を有することを特徴とする
ものである。
【0014】また、請求項2の湿式画像形成装置は、請
求項1の湿式画像形成装置であって、前記押圧手段が、
前記記録材をはさんで前記潜像担持体と対向する位置に
設けられた加圧用部材と、前記加圧用部材を前記潜像担
持体に向けて付勢する付勢機構と、を備えたことを特徴
とするものである。
【0015】また、請求項3の湿式画像形成装置は、請
求項2の湿式画像形成装置であって、前記記録材を搬送
する、導電性材料からなる転写ベルトを有し、前記押圧
手段が、前記転写ベルトをはさんで前記潜像担持体と対
向する位置に、該転写ベルトに接する状態で設けられた
押圧用部材と、前記押圧用部材を前記潜像担持体に向け
て付勢する付勢機構と、を備え、前記押圧用部材を、導
電性材料で形成したことを特徴とするものである。
【0016】また、請求項4の湿式画像形成装置は、請
求項2の湿式画像形成装置であって、前記押圧用部材を
加熱する加熱手段を有することを特徴とするものであ
る。
【0017】また、請求項5の湿式画像形成装置は、請
求項1の湿式画像形成装置であって、前記入力手段を、
記録材の種類を識別するセンサーを用いて構成したこと
を特徴とするものである。
【0018】また、請求項6の湿式画像形成装置は、請
求項1の湿式画像形成装置であって、前記入力手段を、
記録材が搬送されるカセットを識別し、その結果に基づ
いて前記制御手段に記録材の種類を入力するように構成
したことを特徴とするものである。
【0019】また、請求項7の湿式画像形成装置は、請
求項1の湿式画像形成装置であって、前記入力手段から
の入力に応じて、前記潜像担持体に付着するトナー付着
量を制御する制御手段を有することを特徴とするもので
ある。
【0020】また、請求項8の湿式画像形成装置は、請
求項1の画像形成装置であって、前記転写装置が、潜像
担持体と記録材との間に転写電界を発生させ、該電界に
より転写を行なう転写装置であって、前記制御手段が、
用いる記録材の種類に応じて、前記転写電界を制御する
制御手段であることを特徴とするものである。
【0021】また、請求項9の湿式画像形成方法は、潜
像担持体表面に形成された潜像を、液体キャリアにトナ
ーが分散されてなる現像液で現像し、該潜像担持体表面
にトナー像を形成する現像工程と、記録材を押圧手段に
より前記潜像担持体に押圧した状態で、該潜像担持体方
面に形成されたトナー像を該記録材に転写する転写工程
と、を有する湿式画像形成方法であって、前記転写工程
における、前記記録材を前記潜像担持体に押圧する押圧
力を、記録材の種類に応じて制御することを特徴とする
ものでぁる。
【0022】また、請求項10の湿式画像形成方法は、
潜像担持体表面に形成された複数のトナー像を、記録材
を押圧手段により前記潜像担持体に押圧した状態で、該
記録材表面に順次転写し、該記録材表面で複数のトナー
像を重ねあわせて画像を形成する湿式画像形成方法であ
って、前記転写工程における、前記記録材を前記潜像担
持体に押圧する押圧力を、記録材の種類に応じて制御す
るとともに、前記記録材の表面にトナー像を重ねるに従
い順次弱くすることを特徴とするものである。
【0023】また、請求項11の湿式画像形成装置は、
表面に潜像が形成される潜像担持体と、前記潜像を液体
キャリアにトナーが分散されてなる現像液により現像し
てトナー像を形成する現像手段と、記録材を搬送する搬
送手段と、前記搬送手段で搬送される記録材が前記潜像
担持体と接触する所定の転写部において記録材に対し前
記潜像担持体とは反対側から対向するように配設した電
極部材を用いて転写電界を形成し前記潜像担持体上のト
ナー像を記録材に転写する転写手段と、前記搬送手段に
よる記録材の搬送方向において前記電極部材による転写
電界が形成されている位置よりも上流側の位置から転写
材と前記潜像担持体との接触が開始するように、転写材
を前記潜像担持体に押圧する押圧手段と、を有すること
を特徴とするものである。
【0024】また、請求項12の湿式画像形成装置は、
請求項11の湿式画像形成装置において、前記搬送手段
が搬送ベルトにより記録材を搬送する搬送手段であり、
前記押圧手段が、前記搬送ベルトによる記録材の搬送方
向において前記電極部材による転写電界が形成されてい
る位置よりも上流側の位置から転写材と前記潜像担持体
との接触が開始するように、前記搬送ベルトを支持ある
いは案内する支持案内手段であることを特徴とするもの
である。
【0025】また、請求項13の湿式画像形成装置は、
請求項12の湿式画像形成装置において、前記支持案内
手段が、前記潜像担持体側の前記搬送ベルトの展張部
を、前記搬送ベルトによる記録材の搬送方向において前
記電極部材による転写電界が形成されている位置よりも
上流側であって、かつ、前記潜像担持体に対向しない位
置で、前記潜像担持体側に押圧して案内する導電性の案
内部材であり、前記案内部材に前記搬送ベルト除電用の
電圧が印加されていることを特徴とするものである。 (以下、余白)
【0026】また、請求項14の湿式画像形成装置は、
請求項11、12又は13の湿式画像形成装置におい
て、前記電極部材が回転する導電性ローラであることを
特徴とするものである。ここで前記導電性ローラの回転
は、それ自体を回転駆動するものでもよいし、接触対象
である転写材、あるいは、転写材搬送用の例えば搬送ベ
ルトに対して従動回転するものでもよい。
【0027】請求項1乃至請求項8の湿式画像形成装置
においては、入力手段から入力される記録材の種類に応
じて制御手段が押圧手段を制御し、押圧手段が潜像担持
体に記録材を押圧する押圧力を調整する。そして、この
押圧力の調整により、転写部において、潜像担持体と記
録材とが形成する空間を、転写不良や画像つぶれが発生
しない程度の空間になるように調整する。よって、異な
る種類の記録材を用いても、転写部には良好な転写を行
なうために、最適な量の液体キャリアが存することにな
る。
【0028】請求項2の湿式画像形成装置においては、
付勢機構が加圧用部材を潜像担持体に向けて付勢するこ
とで、加圧用部材が潜像担持体に記録剤を押圧する押圧
力を調整し、転写部における潜像担持体と記録材とが形
成する空間を調整する。
【0029】請求項3の湿式画像形成装置においては、
導電性材料からなる押圧部材を接地等しておけば、この
押圧部材に接する転写ベルトも接地等された状態となる
ので、転写ベルトの電位上昇が防止される。
【0030】請求項4の湿式画像形成装置においては、
加熱手段により加熱された押圧部材により、記録材と潜
像担持体との間の液体キャリアが加熱されて該液体キャ
リアの粘度と、該キャリアに分散された状態にあるトナ
ーの粘度とが低下する。このため、該トナーが記録材の
繊維内へ押し込まれやすくなる。
【0031】請求項5の湿式画像形成装置においては、
センサーを用いて記録材の種類を識別し、その結果に基
づいて押圧手段による押圧力を制御する。よって、操作
者による記録材識別のための装置操作は不要である。ま
た、記録材一枚ごとに、センサーにより記録材の種類を
識別するようにすれば、異なった種類の記録材が混在し
ていても、各々の記録材に対して良好な転写がなされ
る。
【0032】請求項6の湿式画像形成装置においては、
種類に応じて記録材を収納する給紙カセットを伝達手段
が識別して、その結果に基づいて制御手段が、押圧手段
の押圧力を制御する。
【0033】請求項7の湿式画像形成装置においては、
記録材の種類に応じて、制御手段が、潜像担持体に付着
するトナーの量を制御する。
【0034】請求項8の湿式画像形成装置においては、
記録材の種類に応じて、制御手段が、転写電界を制御す
る。
【0035】請求項9及び請求項10の湿式画像形成方
法においては、潜像担持体表面にトナー像が形成され、
記録材の種類に応じて制御された押圧力で、潜像担持体
と記録材とを押圧した状態で、トナー像が記録材に転写
される。よって、押圧力が制御されることで、転写時に
おける潜像担持体と記録材とが形成する空間が、液体キ
ャリアが存在しない空隙部が生ぜず、かつ、液体キャリ
アが過剰とならない程度の空間になるように調整され
る。このため、異なる種類の記録材を用いても、最適な
液体キャリアが存する状態で転写が行なわれる。
【0036】請求項10の湿式画像形成方法において
は、記録材の表面にトナー像が重ね合わされるのに従
い、記録材を潜像担持体に押圧する押圧力を順次弱くし
た状態で、潜像担持体から記録材への転写が行なわれ
る。よって、すでにトナー像が転写されてある程度の液
体キャリアが付着した状態にある記録材に別のトナー像
を重ねあわせて転写する際に、全く液体キャリアが付着
していない状態の記録材に対する押圧力と同じ大きさの
押圧力を加える場合と異なり、この転写の際の押圧力
が、転写時に潜像担持体と記録材との間に存する液体キ
ャリアの量との関係で必要以上に大きくなるのを防止で
きる。
【0037】請求項11乃至14の湿式画像形成装置に
おいては、押圧手段により転写材を前記潜像担持体に押
圧して、搬送手段による記録材の搬送方向において電極
部材による転写電界が形成されている位置よりも上流側
の位置から転写材と潜像担持体との接触を開始させる。
このように転写部よりも上流側で転写材を潜像担持体に
接触させ始めることにより、潜像担持体上のトナー像
が、電極部材と、転写材あるいは搬送手段の転写材搬送
用部材との間の放電による電界で記録材側に移動する際
に、転写材と潜像担持体とが密着しているか、あるい
は、少なくとも像乱れが生じない程度に接近しているよ
うにする。ここで、像乱れが生じない程度の接近とは、
転写材の表面と潜像担持体表面との間隔が、潜像担持体
上のトナー像の厚み(例えば10μm)以下程度の接近
をいう。
【0038】特に、請求項12の湿式画像形成装置にお
いては、記録材を搬送する搬送手段の搬送ベルトを支持
あるいは案内する支持案内手段により、記録材の搬送方
向において前記電極部材による転写電界が形成されてい
る位置よりも上流側の位置から転写材と前記潜像担持体
との接触を開始させる。
【0039】更に、請求項13の湿式画像形成装置にお
いては、請求項12の支持案内手段としての導電性の案
内部材により、前記潜像担持体側の前記搬送ベルトの展
張部を、前記搬送ベルトによる記録材の搬送方向におい
て前記電極部材による転写電界が形成されている位置よ
りも上流側であって、かつ、前記潜像担持体に対向しな
い位置で、前記潜像担持体側に押圧して案内する。この
案内部材は、前記搬送ベルト除電用の電圧が印加されて
おり、前記転写電界形成用の電極部材からの電荷により
帯電した前記搬送ベルトを除電する。ここで、この案内
部材は、前記潜像担持体に対向しない位置で搬送ベルト
に接触しているので、転写位置における転写電界を乱す
こともない。
【0040】また、請求項14の湿式画像形成装置にお
いては、請求項11、12又は13の湿式画像形成装置
における前記電極部材としての導電性ローラが、接触対
象である転写材、あるいは、転写材搬送用の例えば搬送
ベルトと同じ線速で回転する。よって、この固定の電極
部材を用いる場合と異なり、接触対象物との間のこすれ
で、搬送不良を起こしたり接触対象物の接触表面を痛め
たりすることがない。
【0041】
【発明の実施の形態】以下、本発明を湿式形成装置であ
る電子写真複写機(以下、複写機という)に適用した実
施形態について説明する。図1は本実施形態に係る複写
機の概略構成図である。本実施形態の複写機は転写ベル
ト1を備えた搬送ユニットが、記録材としての記録紙2
を、複写機下部から複写機上部へと搬送するものであ
る。なた、転写ベルト1の近傍には、記録紙2に、順次
トナー像を形成するイエロートナー像形成ユニットY、
マゼンダトナー像形成ユニットM、シアントナー像形成
ユニットC、及びブラックトナー像形成ユニットBが設
けられている。
【0042】各トナー像形成ユニットY、M、C、Bに
ついて説明する。但し、各トナー像形成ユニットの構成
は共通であるので、説明はイエロートナー像形成ユニッ
トYについてのみ行ない、他のトナー像形成ユニット
M、C、Bについては、図中でイエロートナー像形成ユ
ニットYにおけるものと対応するする部分に、該ユニッ
トにおけるものに付した番号の後にM、C、Bえを付す
に止め説明は省略する。イエロートナー像形成ユニット
Yの潜像担持体としての感光体ドラム30Yの周辺に
は、電子写真プロセスにより該感光体ドラム30Yにイ
エロートナー像を形成するための、帯電装置31Y、露
光装置32Y、現像手段としての現像装置33Y、転写
手段としての転写装置34Y、除電装置35Y、クリー
ニング装置36Y、押圧手段としての押圧装置40Yが
配設されている。この現像装置33Yは、液体キャリア
にトナーが分散されてなる2成分系現像液を用いる湿式
現像装置である。また、転写装置34Yは、液体キャリ
アで満たされた感光体ドラム30Yと記録紙2との間
で、トナー像を形成するトナー粒子を感光体ドラム30
Yから記録紙2へと電気泳動させて、トナーを記録紙2
に静電吸着させる転写チャージャからなる。
【0043】図5は、この複写機の要部である押圧装置
40Yを示す拡大図である。押圧装置40Yは、記録紙
2を転写ベルト1を介して感光体ドラム30Yへと押圧
するものでり、例えばソレノイド41Yからなるアクチ
ュエータと、押圧部材としての加圧板42Yと、アクチ
ュエータ41Yからの駆動力を加圧板42Yへ伝達する
伝達機構43Yとからなる。ここで、アクチュエータ4
1Yと伝達機構43Yとが、加圧板42Yにより、記録
材としての記録紙2と潜像担持体としての感光体ドラム
30Yとを押圧する押圧機構を構成している。この押圧
装置40Yが、記録紙2を感光体ドラム30Yに押圧す
る押圧力は、制御手段としてのマイクロプロセッサ44
により制御される。この、マイクロプロセッサ44は、
用いる記録紙の種類と、その記録紙を用いる際に最適な
押圧力との変換テーブルを有しており、後に説明する伝
達手段としてのセンサー45から用いる記録紙の種類が
伝達されると、このテーブルに従って押圧力を決し、押
圧装置40Yを制御する。具体的には、マイクロプロセ
ッサ44がソレノイド41Yのアーム41Yaの矢印a
方向への移動量を決する。アーム41Yaが矢印a方向
に移動すると、該アームの先端に取り付けられた可撓性
部材からなる加圧板42Yが支持軸46に支持されつつ
湾曲し、加圧板42Yのアーム41Yaと反対側の端部
が転写ベルト1を介して、記録紙2を感光体ドラム30
Yに押圧する。
【0044】前述のセンサー45について説明を加え
る。図6はセンサー45を示す説明図である。センサー
45は、イエロートナー像形成ユニットYよりも転写ベ
ルト1の進行方向上流であって、かつ、転写ベルト1の
記録紙2を吸着する側の面近傍に設けられている。セン
サー45は、記録紙に向かって光線47を発し、その光
線の記録紙2からの反射光48から記録紙2の種類を検
知するものである。すなわち、反射光48の拡散光から
記録紙2の光沢を、像位置及びフォーカスポイントから
から記録紙2の厚さを検知し、記録紙2の種類を検知し
ている。
【0045】以上の様に構成された複写機において、転
写ベルト1に静電吸着された記録紙2が、転写ベルト1
により装置下方から上方へと各トナー像形成ユニット
Y、M、C、Bに設けられた各感光体ドラム30Y、3
0M、30C、30Bの周速と同速度で搬送される。こ
の記録紙2と同速度で回転する感光体ドラム30Yの表
面に、該感光体ドラム周辺に配置された各装置がイエロ
ートナー像を形成する。すなわち、帯電装置31Yが感
光体ドラム30Yの表面を均一に帯電し、露光装置32
Yが感光体ドラム30Yに静電潜像を形成し、該静電潜
像に現像装置33Yがイエロートナーを供給してイエロ
ートナー像を形成する。このイエロートナー像を、転写
装置34Yが記録紙2へと転写する。すなわち、転写装
置34Yが、液体キャリアで満たされた感光体ドラム3
0Yと記録紙2との間に電界を発生させ、帯電状態にあ
るイエロートナーを感光体ドラム30Yから記録紙2へ
と電気泳動させる。この転写時においては、記録材2
は、押圧装置40Yにより記録紙の種類に応じた最適な
押圧力で感光体ドラム30Yへと押圧されている。よっ
て、記録紙2と潜像担持体30Yとの間には、記録紙の
種類に応じて最適な量の液体キャリアが存することにな
り、液体キャリアが不足することによる転写不良や、液
体キャリアが過剰であることを理由とする像つぶれ等が
生じることがない。
【0046】以上の動作により表面にイエロートナー像
が付着した状態となった記録紙2を、転写ベルト1が、
マゼンダトナー像形成ユニットM、シアントナー像形成
ユニットC、ブラックトナー像形成ユニットBへと順次
搬送する。そして、記録紙2に対して、マゼンダトナー
像形成ユニットMがマゼンダトナー像を、シアントナー
像形成ユニットCがシアントナー像を、ブラックトナー
像形成ユニットBがブラックトナー像を順次転写して、
記録紙2表面で各トナー像を重ねあわせる。なお、各ト
ナー像形成ユニットM、C、Bの動作については、イエ
ロートナー像形成ユニットYと同じであるので説明は省
略する。
【0047】以上説明した、この複写機の動作におい
て、記録紙2に対してトナー像を重ねるにつれて、押圧
装置40が記録紙2を感光体ドラム30に押圧する押圧
力を、順次弱くすることが望ましい。すなわち、押圧装
置40Yの押圧力、押圧装置40Mの押圧力、押圧装置
40C、押圧装置40Bの押圧力に順に押圧力を弱くす
ることが望ましい。これは、記録紙2に対してトナー像
を重ねるにつれて、記録紙2の表面に液体キャリアが付
着するので、潜像担持体30と記録紙2との空間に存す
るトナーの量が順次多くなるため、該空間が間隙がなく
現像液で満たされた状態とするために必要な押圧力が、
順次小さくなるためである。押圧力を順次弱くすること
により、必要以上に押圧力が加えられることで、記録紙
2表面においてトナー像が移動することによる像つぶれ
が防止される。
【0048】以上説明した複写機において、押圧部材、
すなわち押圧板42と転写ベルト1は導電性物質で構成
することが望ましい。具体的には、押圧板42の抵抗を
概ね10の10乗Ω・cm程度の材料で、転写ベルト2
を抵抗が概ね10の8乗〜10の12乗Ω・cmの範囲
内の材料で構成することが望ましい。この構成を採用し
た場合、押圧板42を接地しておけば、押圧板42と接
した状態にある転写ベルト2の電位上昇が防止されるた
め、該電位上昇に伴う転写効率の低下による画質低下が
防止できる。接地に代え、除電用の所定の直流あるいは
交流の電源に接続しても良い。また、押圧板42を摩擦
の少ない材料、例えばフッ素樹脂で形成すれば、耐久性
の上で有利である。
【0049】また、以上説明した複写機において、押圧
部、すなわち押圧板42を加熱する、例えば放熱ラン
プ、ヒータ等からなる加熱手段(図示を省略する)を設
けることが望ましい。加熱手段により加熱された押圧板
42を用いて記録紙2を感光体ドラム30に押圧する
と、記録紙2が加熱され該記録紙に付着した液体キャリ
アの粘度が低下する。よって、トナー層の粘度低下が起
こるため、トナーが記録紙2の紙繊維内へと押し込まれ
やすくなり、記録紙2へのトナーの転写効率を向上させ
ることができる。
【0050】また、以上説明した複写機において、押圧
装置40が記録紙2を感光体ドラム30へ押圧する押圧
力を用いる記録紙2の種類に応じて制御することと併せ
て、感光体ドラム30に付着するトナーの量を制御する
ことが望ましい。すなわち、転写がなされにくい記録紙
を用いる場合は、押圧装置40による押圧力を強くする
ことと併せて感光体ドラム30に付着するトナーの量を
多くし、転写がなされやすい記録紙を用いる場合には押
圧力を弱くすることと併せて感光体ドラム30に付着す
るトナーの量を少なくすることが望ましい。具体的に
は、図7に示すように、マイクロプロセッサ44で、感
光体ドラム30の帯電量を調整して、トナー付着量を制
御する。また、該帯電量を制御することに代えて、現像
装置33の現像バイアス、現像装置33の感光体ドラム
30への現像液の供給量、または現像液の濃度を制御し
て感光体ドラム30に付着するトナーの量を調整しても
よい。このように、感光体ドラム30へのトナー付着量
を調整すれば、一の複写機で複写が可能な記録紙の種類
が広い範囲に拡大される。
【0051】また、以上説明した複写機において、押圧
装置40が記録紙2を感光体ドラム30へ押圧する押圧
力を用いる記録紙2の種類に応じて制御することと併せ
て、転写装置34による転写電界を制御することが望ま
しい。すなわち、転写がなされにくい表面の粗い記録紙
を用いる場合は、押圧装置40による押圧力を強くする
ことと併せてトナーを記録紙30に電気泳動させる向き
の電界を強くし、転写がなされやすい表面が滑らかな記
録紙を用いる場合には押圧力を弱くすることと併せてト
ナーを感光体ドラム30に電気泳動させる向きの電界を
弱くすることが望ましい。具体的には、図8に示すよう
に、マイクロプロセッサ44で転写装置34を調整し
て、電界を制御する。なお、図8には、先に説明した感
光体ドラム30へのトナー量の調整も併せて行なう例を
示してある。
【0052】また、以上説明した複写機においては、押
圧部材として加圧板42を用いたが、加圧板42に代え
て、図9に示すようにローラ49を用いることもでき
る。ローラ49を用いる場合は、ソレノイド41のアー
ム41aの端部に設けられた第2アーム50が、アーム
41aの矢印a方向移動により軸51を中心に回転し、
ローラ49で、記録紙2を感光体ドラム30に押圧する
構成となっている。押圧部材としてローラ49を用いる
と、転写ベルト2との摩擦抵抗値が低いため転写ベルト
1の駆動、すなわち、記録紙2の搬送に必要な駆動力を
小さくすることができる、押圧部材や転写ベルト1の耐
久性を高める等の利点がある。また、図10に示すよう
に、転写電界形成のためにローラ帯電方式を用いる装置
では、帯電ローラ49を押圧力可変の押圧部材として兼
用することもできる。これによれば、兼用した分だけ部
品点数を減らし、複写機を簡単な構造とすることができ
る。また、押圧部材としてブラシ部材を用いることもで
きる。これによれば、長手方向で均一な押圧が、上記板
材を用いる場合に比して容易に実現できる。一方、前述
のように押圧部材として加圧板42を用いた場合には、
加圧板42は安価であるので複写機の製造コストを抑え
ることができる。なお、加圧部材としローラ49やブラ
シ部材を用いた場合でも、ローラ49を導電性材料や摩
擦の少ない材料から構成することが望ましいことと、ロ
ーラ49を加熱する加熱手段を設けることが望ましいこ
とは、加圧板42を用いた場合と同様である。
【0053】また、以上説明した複写機においては、マ
イクロプロセッサ44に、記録紙の種類を伝達する伝達
手段としてセンサー45を用いたが、これに代えて、図
11に示すように記録紙を種類ごとに給紙カセット52
に収納しておき、給紙カセット52を識別することでマ
イクロプロセッサ44に記録紙の種類を伝達する構成を
採用することもできる。例えば、各給紙カセットの異な
る位置に突起を設けるとともに、装置本体に該突起によ
り押圧されるスイッチを設ければ、ある給紙カセットが
装置本体に挿入された際に、どのスイッチが押圧される
かで、給紙カセットおよび該給紙カセットに収納された
記録紙の種類を識別することができる。 (以下、余白)
【0054】また、マイクロプロセッサ44に、記録紙
の種類を伝達する伝達手段としては、操作パネルにスイ
ッチを設けておき、用いる記録紙の種類に応じて、操作
者が該スイッチを操作することでマイクロプロセッサ4
4に記録紙の種類を伝達するようにしても良い。
【0055】なお、前述の図10のローラ帯電方式のよ
うに、転写電界形成のために、記録紙2が感光体ドラム
30と接触する転写部において転写ベルト1の背面に接
触するように配設した電極部材を用いる場合には、電極
部材と転写ベルト1との接触位置よりも記録紙搬送方向
における上流側で、電極部材と転写ベルト1背面との間
の放電が生じ、この放電による電界により、記録紙2と
感光体ドラム30表面とが十分に接近していない状態で
の、感光体ドラム上から記録紙へのトナー移動が起こ
り、像乱れが生じる恐れがある。しかも、この像乱れ
は、前述の図10とは異なり、帯電ローラを押圧力可変
の押圧部材としては兼用しない、通常の転写帯電ローラ
を用いる場合にも生じ得る。例えば、図1の複写機の転
写装置34として、図12に示すように転写帯電ローラ
60を用いたローラ帯電方式のものを採用した複写機に
おいて、転写帯電ローラ60への印加電圧が1KV程度
の場合には、転写ベルト1背面に接触するローラ頂点A
から記録紙搬送方向上流側に1mm程度の位置で放電が
起こる。また、同印加電圧が3KV以上の場合には、上
記ローラ頂点Aから記録紙搬送方向上流側に3mm程度
の位置で放電が起こる。上記1mm程度の位置では、記
録紙2と感光体ドラム30表面との十分近接しており、
ほぼ密着状態での放電とみなせるので、像乱れは生じな
いが、上記3mm程度の位置では、記録紙2と感光体ド
ラム30表面とが密着しておらず、このような状態での
放電によるトナー移動で像乱れが生じてしまう。
【0056】以下、転写ベルト1の背面に接触する電極
部材として、回転する転写帯電ローラを用いる場合を例
にして、上記像乱れを防止するための構成について説明
する。図13(a),(b)及び図14(a),
(b),(c)は、それぞれ、その構成例を示すもので
ある。図13(a)、図13(b)、図14(a)及び
図14(b)は、上記転写帯電ローラ60の頂点Aより
も記録紙搬送方向上流であって、該ローラ60と転写ベ
ルト1背面との間の放電が生じる恐れがある位置で、転
写ベルト1上の記録紙2が感光体ドラム30表面とほぼ
密着するように、転写ベルト1の背面を感光体ドラム3
0側に押圧するように転写ベルト1を支持する押圧支持
部材61を設けたものである。この押圧支持部材61
は、図13(a)、図13(b)及び図14(a)のよ
うに、転写ベルト1を挾んで感光体ドラム30と対向す
る位置で転写ベルト1を押圧支持するように配置しても
良く、図14(b)に示すように、感光体ドラム30と
対向しない位置で転写ベルト1を押圧支持するように配
置しても良い。また、押圧支持部材61としては図13
(a)のような板材、図13(b)のようなブラシ、図
14(a)のような回転ローラなどを用いることができ
る。各形状を採用した場合の利点は、前述の実施形態に
おける加圧板42、ローラ49、ブラシ部材について述
べたのと同じである。また、これらを導電材料で形成
し、電気的に接地したり、除電用の所定の直流あるいは
交流の電源に接続したりして、転写ベルト1の除電機能
をもたせても良い。この除電機能により転写ベルト1の
電位上昇を抑制することにより、図1のように転写ベル
ト1上の記録紙2を複数の転写部に通す構成の場合の転
写部における電車電界のステップアップ量を軽減でき
る。また、フッ素樹脂などの摩擦の少ない材料で形成し
ても良い。
【0057】図14(c)は、転写ベルト1が転写帯電
ローラ60の頂点Aに対向するまでに、感光体ドラム3
0に対して所定量だけ巻きつきように、転写帯電ローラ
60自体の配置位置を設定したものである。つまり、転
写帯電ローラ60の中心と感光体ドラム30の中心とを
結んだ直線L1が、記録紙2の感光体ドラム30までの
搬送方向に垂直な直線L2との間に所定の角度θを持つ
ように転写帯電ローラ60の配置を設定する。この角度
θの大きさは、該ローラ60と転写ベルト1背面との間
の放電が生じる恐れがある位置で、転写ベルト1上の記
録紙2が感光体ドラム30表面とほぼ密着するようにな
大きさにする。但し、この角度θが大き過ぎると、転写
帯電ローラ60との対向部を通過する前後での記録紙2
の搬送方向の曲がりが大きくなって紙詰まりなどを生
じ、搬送性能が低下する。ある程度の搬送性能を維持し
つつ、上記像乱れも防止するには、上記角度θを5度以
下の範囲内のものにすることが望ましい。表1は、上記
角度θを、0度、2度、5度、8度と変化させて、画質
及び紙搬送性能を調べた結果を示すものである。この表
中、角度θについて、「上流側」とは、図14(c)と
は逆に転写帯電ローラ60の対向部で転写ベルト1の感
光体ドラム30に対する巻きつきが始まるように、記録
紙搬送方向上流側に転写帯電ローラ60をずらしたこと
を示すものである。ここに示す実験の範囲では、図14
(c)と同様に記録紙搬送方向で下流側に、2度あるい
は5度ずらして配置した場合に、画質、紙搬送性とも良
好であった。
【表1】
【0058】なお、以上の図13(a)、図13
(b)、図14(a)及び図14(b)の例では、押圧
支持部材61を変位駆動する装置、例えば、前述の実施
形態におけるソレノイド41からなるアクチュエータや
駆動力伝達機構43からなる装置を設け、押圧力を変化
させることができるようにしても良い。これによって
も、前述の実施形態と同様に記録紙の種類に対応させ
て、上記押圧力を変化させ、転写不良や像つぶれ等を防
止することができる。
【0059】以下、前述の図13(a)と同様に、板状
部材からなる押圧支持部材61を設けて、像乱れ防止の
効果を確認した実験例について説明する。図15(a)
は実験に用いた押圧支持部材61の説明図、図15
(b)は該押圧支持部材61を設けない場合の転写部の
説明図、図15(c)は該押圧支持部材61を設けた場
合の転写部の説明図である。この押圧支持部材61は、
装置本体に固定された加圧板ステイ62に200μmの
厚みのポリエステル樹脂製の加圧板63を取り付けたも
のであり、図15(c)に示すように、加圧板63の先
端部がたわんで転写ベルト1を感光体ドラム30表面に
押圧するように配置される。この加圧板61は複数枚重
ねて、上記加圧ステイ62に取り付けることにより、押
圧力を高めることができる。加圧板61の具体的な取付
けは、長手方向の中ほどを上記加圧ステイ62の側面か
ら突出した支点部64に載せた状態で、その後端部を上
記加圧ステイ62に固定して行なわれる。該支点部64
よりも先端側の加圧板部分の長さは20mmで、この2
0mmの先端部のたわみで押圧力が発生する。このよう
な押圧支持部材61を、表2に示すように、その加圧板
63の端部65の転写帯電ローラ頂部Aからの位置、及
び、加圧板63先端部のたわみ量L3が互いに異なる3
つの設置態様をとらせ、また、表3に示すように、上記
ステイ62に取り付ける加圧板63の枚数を異ならせ
て、転写画像の評価を行なった。表2に示す3つの態様
は、何れも加圧板63を2枚重ねで使用している。この
3つの態様間で、たわみ量が異なる結果、押圧力も異な
る。表3の3つの態様は、すべて加圧板先端部のたわみ
量が8mmで端部位置は7mmである。また表中の当接
力はバネばかりによる簡易測定の結果である。
【表2】
【表3】
【0060】以上の条件で、デジタル16階調と格子の
パターン(kurubusiパターン)の転写サンプル
を取り、転写忠実性、目視一見画質、IDについて比較
評価した。転写忠実性の評価は、顕微鏡観察し、限定見
本による5段階官能評価でおこなった。具体的には、1
6階調中の1、10、15の3つの階調及び格子につい
て評価しその平均を取った。目視一見画質の評価は、目
視観察し上記限度見本による5段階官能評価でおこなっ
た。IDの評価はベタ部についてのX−Rite社製濃
度計による3点平均で行なった。転写サンプル作成は、
図1の複写機の転写装置34として、図15に示すよう
に転写帯電ローラ60を用いたローラ帯電方式のものを
採用し、かつ、押圧支持部材61を設けた複写機の最上
部に位置する黒現像液を用いた現像器33B及び感光体
ドラム30B等のセットを用いて行なった。この複写機
における作像条件は、以下の通りである。 黒現像液のトナー濃度 40g/リットル 同現像液温度 25°C〜30°C 感光体 粗面感光体 現像ローラ回転数 150rpm スクイズローラ回転数 100rpm(線速比 3.
0) 現像バイアス 300V セットローラギャップ 80μm セットローラ電圧 −1.1kV 転写ベルト材質 PET(ポリエチレンテレフタ
レート)
【0061】図16及び図17は、上記評価結果をグラ
フにしたものであり、図16(a)は転写忠実性の加圧
力による変化、図16(b)は目視一見画質の加圧力に
よる変化、図16(c)はベタ部IDの加圧力による変
化、図17(a)は転写忠実性の加圧位置による変化、
図17(b)は目視一見画質の加圧位置による変化、図
17(c)はベタ部IDの加圧位置による変化、につい
てのものである。これらの結果から、押圧支持部材61
を設けることにより、像流れなどを防止できることが確
認された。具体的には、この実験例においては、図16
(a)〜(c)からわかるように、押圧力は510g
f、710gfが良く、転写電流20μA〜35μAの
範囲で、上記複写機で過去に得られた最高の画質を超え
る良好な画質を得ることができた。加圧板端部位置は、
図17(a)〜(c)からわかるように、上流側5m
m、7mm、10mmが良く、転写電流20μA〜35
μAの範囲で、上記複写機で過去に得られた最高の画質
を超える良好な画質を得ることができた。
【0062】なお、転写帯電ローラの頂部Aの記録紙搬
送方向上流側近傍には放電に伴う光が観測される。図1
8は転写印加電圧とベルト放電開始位置(転写帯電ロー
ラ頂部Aからの距離)との関係を示すグラフである。こ
の関係はパッシェン曲線と、装置の転写部構造について
の幾何計算から求めたものである。印加電圧の上昇にと
もない、放電開始位置すなわち転写開始位置は、上記ロ
ーラ頂部Aから離れていく。図18の例では印加電圧2
〜8KVに対し、放電開始位置は2〜5mmとなる。転
写ベルト1及び記録紙2のたわみがないとすると、感光
体ドラム30と記録紙2との間隔は100μm〜500
μm程度である。押圧支持部材61を設けない場合、転
写画像の劣化が印加電圧4.5KV以上(電流値で25
μA以上)で起こった。このときの放電開始位置は約
3.5mmで、感光体ドラム30と記録紙2との間隔は
250μm程度となる。図19(a)は押圧支持部材6
0を設けない場合の転写部断面の模式図、図19(b)
は同部材60を設けた場合の転写部断面の模式図であ
る。感光体ドラム30上のキャリア層、トナー層の厚み
は、それぞれ約1μm、約10μmである。トナー像の
比較的多い領域を転写する場合には、転写ニップ入り口
あたりに液体キャリアの溜り70を生じている可能性が
ある。この溜りの大きさによっては渦の発生も考えられ
る。図20(a)は上記液体キャリアの溜りで転写が行
なわれた場合の説明図である。上記溜りで転写が起こる
と、トナーは紙面方向に乱れやすくなり、その結果とし
てエッジのぼけた転写像になると考えられる。上記実験
のサンプルを観察する限りでは、上記押圧支持部材61
を設けない場合、エッジのぼけた画像が得られている。
逆に、トナー像の比較的少ない領域を転写する場合、転
写帯電ローラ頂部Aあたりにおいても液体キャリアが不
十分になり、記録紙2と感光体ドラム30との間に空隙
を生じている可能性がある。図20(b)は記録紙・感
光体ドラム間に空隙が生じている場合の転写の説明図で
ある。上記空隙のある状態で転写が起こると、トナーと
記録紙の密着が不十分で小さめの転写像になるか、ある
いは、密着が強過ぎてつぶれた転写像になると考えられ
る。上記実験のサンプルを観察する限りでは、上記押圧
支持部材61を設けない場合、小さめの転写像が得られ
ている。高画質の転写像を得るためには、図19(b)
に示すように、電荷付与する前にトナー厚み相当(約1
0μm)まで密着させることが重要であると考えられ
る。但し、記録紙・感光体ドラム表面間は液体キャリア
で満たされていることが必要である。上記押圧支持部材
61や転写電界ローラ60の配置変更による画質向上
は、上記放電による電荷付与前に確実に記録紙と感光体
ドラム表面とを密着させることができたためと考えられ
る。
【0063】
【発明の効果】請求項1乃至請求項8の発明によれば、
異なる種類の記録材を用いても、転写部には良好な転写
を行なうために最適な量の液体キャリアが存することに
なる。よって、異なる種類の記録材を用いても常に良好
な転写がなさる。このため、用いる記録材の種類に応じ
て、転写条件を調整することができないことに起因する
画質の低下が解消され、1つの画像形成装置により異な
る種類の記録材に高品質な画像を形成することができる
ようになる。
【0064】請求項2の発明によれば、転写部における
潜像担持体と記録材とが形成する空間が調整され、転写
部に最適な量の液体キャリアが存することになる。よっ
て、用いる記録材の種類に応じて、転写条件を調整する
ことができないことに起因する画質の低下が解消され、
1つの画像形成装置により異なる種類の記録材に高品質
な画像を形成することができるようになる。
【0065】請求項3の発明によれば、導電性材料から
なる押圧材を接地しておくと、導電性材料からなる転写
ベルトの電位上昇が防止されるので、電位上昇に伴い転
写効率が低下して画質が低下することがない。
【0066】請求項4の発明によれば、トナーが記録材
の繊維内に押し込まれやすくなり、記録材へのトナーの
転写がなされやすくなる。よって、転写がなされにくい
記録材を用いても、転写効率の低下により画質が低下す
ることが防止される。
【0067】請求項5の発明によれば、記録材種類の識
別がセンサーにより行なわれるため、記録材の種類を識
別するための特別な操作を、装置操作者が行なう必要が
ない。よって、操作性に優れた画像形成装置が提供され
る。また、記録材一枚ごとに、センサーが記録材を識別
するようにすれば、異なった種類の記録材が混在してい
ても各々の記録材に対して良好な転写がなされる。
【0068】請求項6の発明によれば、記録材種類の識
別は、伝達手段が給紙カセットを識別することにより行
なわれる。よって、操作者が記録材識別のための特別な
操作をする必要がなくなり、操作性に優れた湿式画像形
成装置が提供される。
【0069】請求項7の発明によれば、用いる記録材の
種類に応じて潜像担持体に付着するトナーの量が最適と
なるように制御されるので、最適な押圧力で潜像担持体
と記録材とが押圧されることと併せて、1つの湿式画像
形成装置により異なった種類の記録材に対して、良好な
画像形成ができる。
【0070】請求項8の発明によれば、用いる記録材の
種類に応じて、転写電界が制御され、各記録材の種類ご
とに最適な転写電界で転写されるため、最適な押圧力で
潜像担持体と記録材とが押圧されることと併せて、一の
湿式画像形成装置により異なった種類の記録材に対し
て、良好な画像形成ができる。
【0071】請求項9及び請求項10の発明によれば、
異なる種類の記録材を用いても、潜像担持体から記録材
へのトナー像の転写が、常に最適な液体キャリアが存す
る状態で行なわれる。よって、用いる記録材の種類に応
じて、転写条件を調整することができないことに起因す
る画質の低下が解消され、一の画像形成装置により異な
る種類の記録材に高品質な画像を形成することができる
ようになる。
【0072】特に、請求項10の発明によれば、すでに
トナー像が転写された状態にある記録材に別のトナー像
を重ねあわせる際に、記録材を潜像担持体に押圧する押
圧力が、転写時に潜像担持体と記録材との間に存する液
体キャリアの量との関係で必要以上に大きくなるのを防
止するので、上記押圧力が液体キャリアの量のわりに必
要以上に大きくなることによる、記録材表面でのトナー
位置ずれによる像つぶれ等の画質の低下を防止すること
ができる。
【0073】請求項11乃至14の発明によれば、潜像
担持体上のトナー像が電極部材と前記搬送ベルト側との
間の放電による電界で記録材側に移動する際に、、転写
材と潜像担持体とが密着しているか、あるいは少なくと
も像乱れが生じない程度に接近しているようにするの
で、記録材が潜像担持体と接触する所定の転写部に電極
部材を用いて転写電界を形成し潜像担持体上のトナー像
を像乱れなく記録材に転写することができる。
【0074】特に、請求項12の湿式画像形成装置によ
れば、記録材を搬送する搬送手段の搬送ベルトを支持あ
るいは案内する支持案内手段により、記録材の搬送方向
において前記電極部材による転写電界が形成されている
位置よりも上流側の位置から転写材と前記潜像担持体と
の接触を開始させるので、搬送手段として搬送ベルトを
有する搬送手段を用いた場合にも、潜像担持体上のトナ
ー像を像乱れなく記録材に転写することができる。
【0075】更に、請求項13の湿式画像形成装置にお
いては、請求項12の支持案内手段として、前記搬送ベ
ルト除電用の電圧が印加され、かつ所定位置で前記搬送
ベルトのを押圧する導電性の案内部材を用いたので、転
写位置における転写電界を乱すこともなく前記搬送ベル
トの除電を行うこともできる。
【0076】また、請求項14の湿式画像形成装置にお
いては、請求項11、12又は13の湿式画像形成装置
における前記電極部材として、接触対象である転写材、
あるいは、転写材搬送用の例えば搬送ベルトと同じ線速
で回転するの導電性ローラを用いたので、搬送不良を起
こしたり接触対象物の接触表面を痛めたりすることがな
い。
【0077】なお、特開昭62−127770号公報に
は、像担持体を有する画像形成ユニットにて潜像を形成
し、該潜像を現像することによって得られた可視画像を
搬送手段にて搬送された転写材に転写するようにした画
像形成装置において、前記搬送手段に作用し該搬送手段
で搬送される転写材を該転写材が転写位置に到達する直
前に前記可視画像を有した像担持体に押圧密着せしめ、
また該転写材が前記転写位置を通過すると該転写材を前
記像担持体から離間させるべく前記転写材搬送手段に作
用するための押圧手段を有することを特徴とする画像形
成装置が記載されている。しかし、この公報には、湿式
画像形成装置についてトナー像乱れについてはなんら記
載されていない。 (以下、余白)
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る複写機の概略構成を示す正面図。
【図2】(a)上質紙の表面における紙繊維の様子を示
す説明図。 (b)塗工紙の表面における紙繊維の様子を示す説明
図。
【図3】(a)上質紙の表面形状を示す説明図。 (b)微塗工紙の表面形状を示す説明図。 (c)塗工紙の表面形状を示す説明図。
【図4】(a)上質紙へのトナー像の転写の様子を示す
説明図。 (b)塗工紙へのトナー像の転写の様子を示す説明図。
【図5】図1に示す複写機の要部を示す拡大図。
【図6】同複写機のセンサーの機能を示す説明図。
【図7】同複写機の第1の変形例を示す説明図。
【図8】同複写機の第2の変形例を示す説明図。
【図9】同複写機の第3の変形例であって、転写押圧材
としてローラを用いたものを示す説明図。
【図10】同複写機の第4の変形例であって、押圧材と
してローラを用いたものを示す説明図。
【図11】同複写機の第5の変形例を示す説明図。
【図12】転写帯電ローラ60を用いたローラ帯電方式
の転写装置の説明図。
【図13】(a)及び(b)はそれぞれ像乱れを防止す
るための構成例の説明図。
【図14】(a)〜(c)はそれぞれ像乱れを防止する
ための構成例の説明図。
【図15】(a)は効果確認実験に用いた押圧支持部材
61の説明図。(b)は同押圧支持部材61を設けない
場合の転写部の説明図。(c)は同押圧支持部材61を
設けた場合の転写部の説明図。
【図16】(a)〜(c)は上記実験結果を示すグラ
フ。
【図17】(a)〜(c)は上記実験結果を示すグラ
フ。
【図18】転写印加電圧とベルト放電開始位置(転写帯
電ローラ頂部Aからの距離)との関係を示すグラフ。
【図19】(a)は押圧支持部材60を設けない場合の
転写部断面の模式図。(b)は同部材60を設けた場合
の転写部断面の模式図。
【図20】(a)は上記液体キャリアの溜りで転写が行
なわれた場合の説明図。(b)は記録紙・感光体ドラム
間に空隙が生じている場合の転写の説明図。
【符号の説明】
1 転写ベルト 2 記録紙 30 感光体ドラム 31 帯電装置 32 露光装置 33 現像装置 34 転写装置 35 除電装置 36 クリーニング装置 40 押圧装置 41 ソレノイド 41a アーム 42 加圧板 43 伝達機構 44 マイクロプロセッサ 45 センサー 46 支持軸 47 光線 48 反射光 49 ローラ 50 第2アーム 51 軸 52 給紙カセット 60 転写帯電ローラ 61 押圧支持部材 100 潜像担持体 101 液体キャリア 102 塗工紙 103 上質紙 Y イエロートナー像形成ユニット M マゼンダトナー像形成ユニット C シアントナー像形成ユニット B ブラックトナー像形成ユニット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須藤 浩三 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 黒鳥 恒夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面に潜像が形成される潜像担持体と、前
    記潜像を液体キャリアにトナーが分散されてなる現像液
    により現像してトナー像を形成する現像手段と、所定の
    転写部において前記潜像担持体上の前記トナー像を記録
    材に転写する転写手段と、前記転写部近傍に設けられ
    た、前記記録材を前記潜像担持体に押圧する押圧手段
    と、用いる記録材の種類に応じて、前記押圧手段が前記
    記録材を押圧する押圧力を制御する制御手段と、前記制
    御手段に対して用いる記録材の種類を入力する入力手段
    と、を有することを特徴とする湿式画像形成装置。
  2. 【請求項2】前記押圧手段が、前記記録材をはさんで前
    記潜像担持体と対向する位置に設けられた加圧用部材
    と、前記加圧用部材を前記潜像担持体に向けて付勢する
    付勢機構と、を備えたことを特徴とする請求項1の湿式
    画像形成装置。
  3. 【請求項3】前記記録材を搬送する、導電性材料からな
    る転写ベルトを有し、前記押圧手段が、前記転写ベルト
    をはさんで前記潜像担持体と対向する位置に、該転写ベ
    ルトに接する状態で設けられた押圧用部材と、前記押圧
    用部材を前記潜像担持体に向けて付勢する付勢機構と、
    を備え、前記押圧用部材を、導電性材料で形成したこと
    を特徴とする請求項2の湿式画像形成装置。
  4. 【請求項4】前記押圧用部材を加熱する加熱手段を有す
    ることを特徴とする請求項2の湿式画像形成装置。
  5. 【請求項5】前記入力手段を、記録材の種類を識別する
    センサーを用いて構成したことを特徴とする請求項1の
    湿式画像形成装置。
  6. 【請求項6】前記記録材が、記録材をその種類ごとに収
    納する給紙カセットから搬送される記録材であって、前
    記入力手段を、記録材が搬送されるカセットを識別し、
    その結果に基づいて前記制御手段に記録材の種類を入力
    するように構成したことを特徴とする請求項1の湿式画
    像形成装置。
  7. 【請求項7】前記入力手段からの入力に応じて、前記潜
    像担持体に付着するトナー付着量を制御する制御手段を
    有することを特徴とする請求項1の湿式画像形成装置。
  8. 【請求項8】前記転写装置が、潜像担持体と記録材との
    間に転写電界を発生させ、該電界により転写を行なう転
    写装置であって、前記制御手段が、用いる記録材の種類
    に応じて、前記転写電界を制御する制御手段であること
    を特徴とする請求項1の湿式画像形成装置。
  9. 【請求項9】潜像担持体表面に形成された潜像を、液体
    キャリアにトナーが分散されてなる現像液で現像し、該
    潜像担持体表面にトナー像を形成する現像工程と、記録
    材を押圧手段により前記潜像担持体に押圧した状態で、
    該潜像担持体方面に形成されたトナー像を該記録材に転
    写する転写工程と、を有する湿式画像形成方法であっ
    て、前記転写工程における、前記記録材を前記潜像担持
    体に押圧する押圧力を、記録材の種類に応じて制御する
    ことを特徴とする湿式画像形成方法。
  10. 【請求項10】潜像担持体表面に形成された複数のトナ
    ー像を、記録材を押圧手段により前記潜像担持体に押圧
    した状態で、該記録材表面に順次転写し、該記録材表面
    で複数のトナー像を重ねあわせて画像を形成する湿式画
    像形成方法であって、前記転写工程における、前記記録
    材を前記潜像担持体に押圧する押圧力を、記録材の種類
    に応じて制御するとともに、前記記録材の表面にトナー
    像を重ねるに従い順次弱くすることを特徴とする湿式画
    像形成方法。
  11. 【請求項11】表面に潜像が形成される潜像担持体と、
    前記潜像を液体キャリアにトナーが分散されてなる現像
    液により現像してトナー像を形成する現像手段と、記録
    材を搬送する搬送手段と、前記搬送手段で搬送される記
    録材が前記潜像担持体と接触する所定の転写部において
    記録材に対し前記潜像担持体とは反対側から対向するよ
    うに配設した電極部材を用いて転写電界を形成し前記潜
    像担持体上のトナー像を記録材に転写する転写手段と、
    前記搬送手段による記録材の搬送方向において前記電極
    部材による転写電界が形成されている位置よりも上流側
    の位置から転写材と前記潜像担持体との接触が開始する
    ように、転写材を前記潜像担持体に押圧する押圧手段
    と、を有することを特徴とする湿式画像形成装置。
  12. 【請求項12】請求項11の湿式画像形成装置におい
    て、前記搬送手段が搬送ベルトにより記録材を搬送する
    搬送手段であり、前記押圧手段が、前記搬送ベルトによ
    る記録材の搬送方向において前記電極部材による転写電
    界が形成されている位置よりも上流側の位置から転写材
    と前記潜像担持体との接触が開始するように、前記搬送
    ベルトを支持あるいは案内する支持案内手段であること
    を特徴とする湿式画像形成装置。
  13. 【請求項13】請求項12の湿式画像形成装置におい
    て、前記支持案内手段が、前記潜像担持体側の前記搬送
    ベルトの展張部を、前記搬送ベルトによる記録材の搬送
    方向において前記電極部材による転写電界が形成されて
    いる位置よりも上流側であって、かつ、前記潜像担持体
    に対向しない位置で、前記潜像担持体側に押圧して案内
    する導電性の案内部材であり、前記案内部材に前記搬送
    ベルト除電用の電圧が印加されていることを特徴とする
    湿式画像形成装置。
  14. 【請求項14】請求項11、12又は13の湿式画像形
    成装置において、前記電極部材が回転する導電性ローラ
    であることを特徴とする湿式画像形成装置。
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