JPH08254497A - 強度変調光を用いて散乱媒質を検査する方法 - Google Patents

強度変調光を用いて散乱媒質を検査する方法

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JPH08254497A
JPH08254497A JP7322890A JP32289095A JPH08254497A JP H08254497 A JPH08254497 A JP H08254497A JP 7322890 A JP7322890 A JP 7322890A JP 32289095 A JP32289095 A JP 32289095A JP H08254497 A JPH08254497 A JP H08254497A
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Matthias Dr Essenpreis
エッセンプライス マチアス
Hans-Peter Haar
ハール ハンス−ペーター
Dirk Boecker
ベッカー ジルク
Alexander Knuettel
クヌエッテル アレクサンダー
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    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/17Systems in which incident light is modified in accordance with the properties of the material investigated
    • G01N21/47Scattering, i.e. diffuse reflection
    • G01N21/49Scattering, i.e. diffuse reflection within a body or fluid

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  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定器の精度を限定することなく、電子工学
的な支出を減少させることができる、散乱物質を検査す
る方法を提供する。 【解決手段】 散乱媒質を検査する方法であって、高周
波数の変調信号が周波数発生器18から発生され、発光
器10の光の強度が前記変調信号によって変化させら
れ、前記発光器からの光が前記媒質に照射され、前記変
調信号は周波数チャープからなり、前記変調信号は前記
周波数発生器18から、少なくとも2個の互いに異なる
信号パス23A、24を経由して信号ミキサ31に伝達
され、このため周波数チャープのあいだに前記信号ミキ
サの入力信号が差周波数だけ異なり、前記差周波数の量
は、前記信号パス23A、24の信号走行時間のあいだ
の差と、前記変調周波数の変化率との関数であり、測定
信号パス23Aとしての少なくとも1個の信号パスは、
前記媒質を透過する光路部分20Aを含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、散乱媒質を検査す
る方法に関する。とくに、本発明は、強度変調光(inte
nsity-modulated light)を用いて生物学的マトリック
スを検査する方法に関する。
【0002】ここで強度変調光とは、発光器から発光さ
れた光が高周波数の変調信号によって、その放射エネル
ギー流量とが変化させられた光を意味する。
【0003】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】強度
変調光を用いて生物学的マトリックスを検査するような
処理においては、光は放射サイトで1次光として媒質に
照射される。そして、散乱媒質から発生する光が、前記
放射サイトからの定義された測定距離に位置する検出サ
イトにおける2次光として検出される。すなわち、前記
2次光は、受光器として動作する光電変換器によって電
気測定信号に変換される。放射された1次光と検出され
た2次光とを比較することによって、測定される値が前
記光と前記散乱媒質との相互作用の関数である測定量が
決定される。このように決定されることによって、前記
測定量は、検査において所要の結果である大きさを表わ
している。このような測定量は、しばしば検査結果の
「定量化しうるパラメータ」特性と呼ばれる。
【0004】本発明は、放射サイトと検出サイトのあい
だで光の多重散乱が生じるケースに関する。この光の多
重散乱とは、前記散乱媒質内部の散乱中心が高密度であ
って、フォトンの平均自由行程が放射サイトと検出サイ
トのあいだの光路よりも非常に短く、したがって前記2
つの位置のあいだにおいて、光が光路上で何度も散乱す
る(少なくとも10回、好ましくは100回)ことを意
味する。
【0005】本発明の1つの重要な応用は、生物学的マ
トリックスの検査である。このばあい、「生物学的マト
リックス」とは体液(とくに血液)または有機体の組織
のことである。生物の組織とくに皮膚組織、および典型
的な体液においてはともに、非常に多くの散乱中心が存
在しているので、たとえ測定距離が短くても多重散乱が
生じる。
【0006】かかる状況において、分析される物質の濃
度が決定される分析方法は、とくに重要である。さら
に、前記パラメータが、所望の濃度を決定するために必
要な測定量を表わしている。これらの分析方法は、特定
の分析された物質の濃度を組織中で、すなわち、「in v
ivo」で血液サンプルを取ることなしに直接決定しうる
ため、このような分析方法は、医学的に非常に重要であ
る。以下の記載においては、一般性を制限することな
く、生物学的マトリックス、とくに組織が、本発明に用
いられる散乱媒質として言及されている。
【0007】一般的な法則として、生物学的マトリック
スにおいて測定する際に考慮される光の波長はおよそ3
00nmと数千nmのあいだである。すなわち、スペク
トルの範囲は、UV付近から赤外光のあいだである。
「光」という表現は、可視光スペクトルに限られたもの
として解釈されてはならない。
【0008】本発明は、とくに、1次光が一定強度で散
乱媒質内部に照射されるのではなく、一次光が、周波数
が100MHzより大きい無線周波数内の範囲の変調信
号で増幅変調されている処理方法に関する。光強度波
(light-intensity waves)は、このようにして生物学
的マトリックスに伝搬され、その波長は、生物学的マト
リックスにおける光強度波の位相速度を変調周波数で除
した商に等しい。
【0009】このような方法は「周波数領域(domain)
測定」とよばれる。周波数領域測定(以下、「FD方
法」とよぶ)によれば2個のパラメータ(以下、「FD
パラメータ」とよぶ)を測定することができる。
【0010】第1に、検出された2次光の交流振幅およ
び/または直流振幅が、放射された1次光に関連して測
定されうる。これら2個のパラメータは、生物学的マト
リックスとの相互作用による光の強度の変化を示し、し
たがって集合的に「強度パラメータ」と呼ばれる。
【0011】第2に、媒質内の光の位相シフトを測定す
ることは可能である。生物学的マトリックスにおける放
射サイトと検出サイトのあいだの光の走行時間(transi
t time)の結果前記位相シフトがえられる。前記走行時
間dtは、位相シフトdF(dt=dF/W、ここでW
は1次光の変調周波数である)に直接比例している。ゆ
えに、位相シフトは光の走行時間パラメータである。一
般に、本発明においては、走行時間パラメータは、光の
走行時間に関連するものであれば、どのような定量化し
うるパラメータでもなりうる。すなわち、走行時間パラ
メータは散乱媒質において、放射サイトと検出サイトの
あいだの光の走行時間の明確な測定値を示す。
【0012】すでに述べたように、前記パラメータは、
放射された1次光に関連して2次光からそれぞれ決定さ
れる。以下、略記表現AC、DC、およびPはさきに言
及した3つのパラメータに対し使用される。3つのパラ
メータとは、AC振幅、DC振幅、および位相シフトで
ある。
【0013】生物学的マトリックス中の分析される物質
の濃度の分析決定のための測定量として、光のパラメー
タを決定するFD方法の使用は、これまではたいてい時
間分解(time-resolved)分光法(FD spectroscopy)
に関連して議論されてきた。このことは、散乱媒質の分
光器における基本的な問題、すなわち主に光路長に対す
る知識不足を解決すべくなされる。この知識は、分光法
によって測定される吸収スペクトルを定量化すること、
および吸収物質の濃度を計算することが必要である。非
散乱媒質においては、光路長は、光セルの長さである。
散乱媒質中において、多くの分散工程による経路の長さ
には統計上の分布がある。FD分光器を使用するばあ
い、ランダムに分布された散乱媒質中の平均光路長を測
定し、かつそれを特定の吸収値に関連づけることが可能
である。
【0014】このような方法は、たとえばつぎのような
刊行物から知ることができる。
【0015】ジェイ アール ラコイッツ(J.R.Lackow
icz)著「ギガヘルツの周波数領域蛍光:複素強度減衰
解法、ピコセカンドの処理と今後の展開(Gigahertz Fr
equency-Domain Fluorometry: Resolution of Complex
Intensity Decays,Picosecond Processes and Future D
evelopments)」、組織中のフォトン移動(Photon Migr
ation in Tissues)、アカデミックプレス/ニューヨー
ク(Academic Press/New York)、ブリトン チャンス
(Britton Chance)編集169〜186頁、1989年 ビー チャンス(B.Chance)ら著「ヘモグロビンの時分
解分光器・・・(Time-resolved spectroscopy of hemo
globin…)」アナリティカル バイオケミストリー(An
alytical Biochemistry)、174(1988年)、6
98〜707頁米国特許第5,972,331号、米国
特許第5,119,815号、米国特許第5,122,
974号、および米国特許第5,167,230号各明
細書エイ ダンカン(A.Duncan)ら著「近赤外分光器お
よび画像のための多重波長、広帯域、強度変調光分光器
(A multiwavelength,wide band,intensity modulated
optical spectrometer for hear infrared spectroscop
y and imaging)」SPIE1888(1993年)2
48〜257頁 これらの刊行物にあげられた例は、色素特性、とくに赤
い血液色素であるヘモグロビンを有する高吸収物質の分
析に関する。
【0016】国際特許出願PCT/DE 94/012
90は先に出願され、未公開であるが、前述のように、
生物学的マトリックス中のグルコース濃度を決定する方
法が開示されている。そしてその開示によると、FD測
定法を用いると、生物学的マトリックス内部の光の走行
時間パラメータは、グルコース濃度に関連した測定量と
して測定される。この分析が基づいている原理は、前述
の分光器の分析とは異なる。グルコースの光学的吸収
は、適用できる波長範囲が小さいので、(分光器の分析
は)実際の分析には使用できない。むしろ、ここで述べ
る分析は、不均質の生物学的マトリックス内部ではフォ
トンの平均光路長が、グルコース濃度によって非常に大
きな程度にまで影響されるという事実に基づいている。
前記平均光路長は、結果として、グルコース濃度の直接
の測定基準である。分光器での測定において習慣的であ
る、数個の異なる波長においての測定は、この原理には
必要でない。
【0017】FDパラメータについての情報は、画像処
理にも使用される。たとえば、胸部の腫瘍検査に使用さ
れる。前記検査は女性の乳房の検査があげられ、とくに
乳ガンの早期発見のための検査があげられる。この検査
には、1次光によって検査対象の体積部分を走査するこ
とが必要である。すなわち、組織の表面のそれぞれの部
分を走査することが必要である。この方法で2次光から
えられた位相シフトと強度に関する情報は、さらに画像
情報へと加工(処理)される。このことがエムカシュケ
(M.Kaschke)らの「位相変調技術による組織の透写画
像形成(Transillumination Imaging of Tissue by Pha
se Modulation Techniques)」オーイーエー プロシー
ディングス オン アドバンシズ イン オプティカル
イメージング アンド フォトン マイグレーション
(OEA Proceedings on Advances in Optical Imagin
g and Photon Migration)、21(1994年)、88
〜92頁に開示されている。
【0018】公知のFD方法において、ヘテロダイン式
の測定方法は、ほとんどのばあい位相シフトを測定する
ために使用される。1次光が変調された周波数を用いる
変調周波数f1に加うるに、第2の一定周波数f2が発生
される。前記f2はf1より差周波数(differential fre
quency)dfだけ小さい。受光器の測定信号は周波数f
1で変調され、周波数f2と電子信号ミキサでミックスさ
れる。そして信号ミキサからの出力信号は、狭帯域周波
数選択測定原理によって測定される。狭帯域周波数選択
測定原理は、信号ミキサの出力が狭いバンド幅のバンド
パスフィルターに濾波されることを意味する。この原理
によって測定される際、たとえば差周波数df(「相互
相関周波数」とも呼ばれる)に同調されているロックイ
ン増幅器が用いられる。
【0019】この原理を実行するために、周波数f1
よびf2を発生させるための2個の高周波数発生器(1
00MHzを超える)が必要である。発振器の安定性
は、相互相関周波数(約100Hzから50kHzま
で)が受ける妨害変動を避けるために厳しい要求条件を
満たさなければならない。これは電子工学的にはかなり
高価なものを必要とする。
【0020】これに基づいて、本発明は生物学的マトリ
ックス、および同様に他の散乱媒質を検査するための方
法を提供する際の問題に関しており、FDシステムを採
用することによって公知の方法に比較して、測定器の精
度は限定することなく、電子工学的な支出が減少してい
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】問題は散乱媒質、とく
に、強度変調光を用いて生物学的マトリックスを検査す
る以下の方法によって解決される。この方法においては
高周波数の変調信号が周波数発生器によって発生され、
発光器の光の強度が前記変調信号によって変化させら
れ、前記発光器から発光された光が前記媒質に照射さ
れ、前記変調信号は周波数チャープからなり、該周波数
チャープのあいだ変調周波数は初期周波数から最終周波
数へと遷移させられ、前記変調信号は前記周波数発生器
から、少なくとも2個の互いに異なる信号経路を経由し
て信号ミキサに送られ、このため周波数チャープのあい
だに前記信号ミキサの入力信号が差周波数だけ異なって
おり、前記差周波数の量は、前記少なくとも2個の信号
経路の信号時間のあいだの差と、前記変調周波数の変化
率との関数であり、測定信号パスとしての少なくとも1
個の信号パスは、前記媒質を透過する光路部分を含んで
おり、かつ、信号ミキサの出力信号はさらに散乱媒質に
ついての情報を提供するように処理される方法である。
【0022】一般的な法則として、少なくとも2個の異
なる信号パスを走行するのに必要な信号走行時間は異な
っており、したがって、えられる差周波数はゼロに等し
くはない。しかしながら本発明においては、実施態様は
同じ信号走行時間(差周波数がゼロになる)の動作状態
が、少なくとも2個の異なる信号パスに生じるようにす
ることも可能である。
【0023】本発明の方法を用いると、FDパラメータ
を、とくに、ヒトの組織においてinvivoの分析における
測定量としてただ1個の周波数発生器を用いて測定する
ことが可能である。すなわち周波数の安定性に関する特
定の必要条件を満たす必要がない。したがって電子工学
的支出に関しては、測定精度への影響なしに相当の節約
が達成できる。このことは、糖尿病における血液中のグ
ルコースレベルの連続的なモニタの例にみられるような
ものへの利用に際して、とくに重要である。分析に際し
ては、個人ユーザにも利用できるように、安価な装置を
利用することが可能とされる。
【0024】以下は、添付図面に膜式的に示される実施
態様を参照して、本発明を詳細に説明する。
【0025】
【発明の実施の形態】図1はX軸に沿った光の一次元的
伝播特性を模式的に示している。光は、放射サイトであ
る位置0に配置され、かつ一本調子に(steadily)生じ
る変調周波数で変調されている。光源によって照射され
る。もし、変調周波数が周波数チャープのあいだ単調に
生じているなら、そのチャープのあいだいかなるときも
伝播方向(X軸)に沿った異なる検出サイト(A、B、
C)において異なる周波数が測定される。図1は「瞬間
的な記録」を表わしている。0ポイント(すなわち、光
源の位置)の近辺において高い変調周波数の信号が測定
される(すなわち短い波長で示される)一方、そこで検
出される光は、時間のより早い時点、すなわち、より低
い周波数でチャープするあいだ放射されるので、大きく
離れたところでは変調周波数は連続的に減少する。もち
ろん、それぞれの検出サイトにおいてチャープのすべて
の周波数が発生しているが、個々の特定の瞬間は異なる
距離に位置した検出サイトにおいて異なる周波数が測定
される。結果として、いかなる瞬間にも上昇する周波数
の生じる周波数チャープのあいだは、短い方の測定距離
D1を有する検出サイトAで測定される周波数は、大き
い方の測定距離D2を有する検出サイトBで測定される
周波数より大きいであろう。周波数が直線的に変わる、
換言すれば変化(上昇、または下降)の率が時間に関し
て一定である周波数チャープは、容易に発生させられ
る。この仮定に基づいて、そしてこの仮定は本発明にお
いて好ましいものであるが、周波数チャープのあいだに
おける、放射サイトからの異なる距離の2つの検出サイ
トのあいだの周波数の差(差周波数)は時間に関して一
定であり、かつ検出サイトのあいだの距離に比例する。
このようにして次式(1)が適用される。
【0026】
【数1】
【0027】ここにdfは放射サイトからの測定距離D
1とD2とに位置した2つの検出サイトのあいだの差周
波数である。df/dtはチャープのあいだの周波数の
変化率であり、vは媒体中の光の伝播速度である(光速
cと屈折率Nからv=c/Nにしたがってえられる)。
【0028】前述の議論は容易に一般化される。すなわ
ち、信号が2つの異なる信号パスに沿って異なる信号走
行時間t1、t2で伝達される何れの配置に関しても、差
周波数dfは次式(2)に示されるように走行時間dt
とチャープのあいだの変調周波数の変化率の関数であ
る。
【0029】(2) df=f(df/dt,dt) 図2は本発明を実現する第1の可能性を示している。発
光器10、たとえば発光ダイオードは放射サイト0にお
いて境界面12を通って生物学的マトリックス14中へ
1次光を照射する。生物学的マトリックス14は好まし
くは皮膚組織であり、境界面12は皮膚の表面によって
形成される。生物学的マトリックス14から出てくる光
は2つの検出サイトAおよびBで検出され、検出サイト
A、Bは放射サイト0から異なる測定距離に配置されて
いる。
【0030】光電変換器、たとえば光増幅器または光ダ
イオード、とくにアバランシェ光ダイオードが検出器1
5Aおよび15Bとして用いられうる。光学的素子の配
置と実施方法は従来と同じものである。この点に関して
は、たとえばさきに言及した刊行物を参照することがで
きる。とくに発光器および検出器は、境界面12に向け
て直接配置されるか、または光ファイバがより遠隔の光
学素子に接続されるために用いられうる。
【0031】発光器10は周波数発生器18および増幅
回路19によって供給電圧が供給され、その供給電圧は
周波数発生器18の周波数にしたがって変調される。周
波数変調器18によって発生させられた変調信号は無線
周波数域内におけるチャープ周波数(RFチャープ)か
らなり、無線周波数域内では一定の変化率(高速道路の
出入口ランプのランプ形状)で変調周波数が上昇したり
または下降したりしている。周波数チャープの帯域幅
(すなわち、初期周波数と最終周波数との差)は少なく
とも10MHzとされるべきであり、そして最大で30
0MHzである。一般的に、周波数スペクトル中の大へ
ん広いウィンドウにおいて変調周波数が用いられうる。
変調周波数は好ましくは50MHz(最低周波数とし
て)と1000MHz(最高周波数として)の範囲内に
あるべきである。
【0032】生物学的マトリックス14中へ放射された
光は記号的に表わされた光路をへて異なる検出サイトA
およびBに到達する。入射サイト(入口サイト)0にお
ける光の入射から検出サイト(出口サイト)AおよびB
における光の発生までの信号パスの部分は、媒質中を通
る光路部分20A、20B(以下、測定光路部分と略記
する)として示されている。測定光路部分20A、20
Bをたどる光の信号走行時間の両者のあいだの差は放射
サイト0からの測定サイトのD1、D2の距離に対応す
る。検出サイトA、Bで発生する光は検出器15A、1
5Bで電気信号に変換され、増幅器25A、25Bで増
幅され、かつ比較的広帯域幅の通過帯域通過フィルタ
(以下、バンドパスフィルタという)27A、27Bで
前記電気信号は濾波される。バンドパスフィルタの通過
帯域は周波数チャープの帯域幅(以下、バンド幅とい
う)に調整されており、バンドパスフィルタの最低周波
数より下と最高周波数より上の周波数チャープの周波数
の通過を阻止する。
【0033】そののち、信号は第1の信号ミキサ31の
第1の入力31aと、第2の信号ミキサ32の第2の入
力32aとに伝達される。周波数発生器18から発光器
10に至り、そこから測定光路部分20A、20Bをへ
て検出器15A、15Bに至り、さらにそこから信号ミ
キサ31、32の入力31a、32bに至る変調信号の
信号パスは全体としてそれぞれ測定信号パス23A、2
3Bとして記されている。
【0034】それぞれのばあいに基準信号が信号ミキサ
31、32のそれぞれの第2の入力31b、32bに印
加される。前記基準信号は周波数発生器18から基準信
号パス24をへて信号ミキサ31、32に伝達される。
本発明において、基準信号パスはつねに、同じ周波数発
生器から測定信号パスを経るのと同じ信号ミキサに通じ
ている信号パスであり、媒質中を通る光路部分は含んで
いない。
【0035】出力31cおよび32cにおける信号ミキ
サ31、32の出力信号は狭帯域幅バンドパスフィルタ
29Aおよび29Bをへて測定評価ユニット30へと伝
達される。
【0036】周波数発生器18と発光器10とのあい
だ、および受信器15A、15Bと信号ミキサ31、3
2とのあいだの測定信号パス23A、23Bのうちの電
気的信号パス部分をへてなされる信号伝送にはほとんど
遅延はない。一方、高い屈折率、とくに散乱のために、
測定光路部分20A、20Bは、非常にゆっくり伝播す
る。有効伝播速度c/10=3×1010mm/sに対
し、結果として遅延は放射サイトと検出サイトとのあい
だの距離10mmにつき、3×10-10秒である。
【0037】周波数チャープのあいだの周波数変化率が
【0038】
【数2】
【0039】であるので、前記周波数変化率は約30H
zの周波数シフトに等しい。したがって検出サイト(測
定サイト)A、Bで検出された信号の差周波数は、測定
距離D1とD2とが10mm異なるとき、30Hzであ
る。
【0040】本発明においては同一の周波数発生器を1
つの信号ミキサの2つの入力へ接続している少なくとも
2つの異なる信号パスがある。周波数チャープのあいだ
の変調周波数の変化とともに信号走行時間相互の差は、
信号ミキサの入力のあいだの差周波数に帰着し、その強
度は、変化率
【0041】
【数3】
【0042】と信号走行時間のあいだの差との関数であ
る。図2に示す実施態様においては、異なる測定光路部
分20A、20Bを有する2つの信号パス23Aと23
Bと測定光路部分を伴わない基準信号パス24が設けら
れている。これらの信号パスのそれぞれは異なる信号パ
スを有している。周波数ミキサ(信号ミキサ)31、3
2の入力31a、31b、32a、32bのそれぞれに
対して、測定信号パスを通って伝達された測定信号、ま
たは基準パスを通って伝達された基準信号が印加され
る。
【0043】前記信号ミキサの入力における差周波数は
信号遅延とともに周波数チャープによっておきるもので
あるが、高周波数入力信号の都合よく測定しうる差周波
数にまで周波数を下げる変換に用いることができ、前記
差周波数は好ましくは約1kHzおよび30kHzのあ
いだにあるべきである。技術的に達成しうる変化率と、
比較的小さい測定距離とをもってえられる差周波数は前
述した計算例のようにかなり低い。
【0044】それ故、図2に示される実施態様におい
て、遅延セクション34は基準信号パス24中に設けら
れている。このため、測定信号パス23A、23Bをへ
て信号ミキサ31、32の第1の入力31a、32aへ
伝達される測定信号と、基準信号パス24をへて信号ミ
キサ31、32の第2の入力31b、32bへ伝達され
る基準信号との走行時間差は、結果としてえられる差周
波数が、共通周波数選択的増幅テクニックを用いたミキ
シングの結果えられる相互相関信号の好都合な評価を許
容しうる程度に増大される。1kHzオーダの差周波数
を確保するために、および周波数チャープの変化率df
/dt=100MHz/msをもたせるために、遅延時
間は10ns程度でなければならない。かかる遅延時間
は、音響光学的遅延セクションによって、高い安定度を
ともなって達成されうるものであり、当該遅延セクショ
ンにおいては、光の速度に比べて非常に遅い音の速度
が、1mm程度のパスの長さのコンパクトな構造を許容
しうるものである。
【0045】この測定の結果として、信号ミキサ31、
32の入力31a、31b、32a、32bにおける入
力信号はたとえば1kHzの差周波数だけ異なってい
る。
【0046】従来のヘテロダイン測定テクニックを用い
て、信号ミキシングは信号ミキサ31、32中における
高周波数信号の周波数を下げる変換を行なう。その結
果、FDパラメータは好適な比較的低い周波数で好都合
に測定されうる。狭帯域幅バンドパスフィルタ29A、
29Bは、DC成分と、ミキシングプロセスからの加算
和信号とを抑える(suppress)。測定評価ユニット30
において位相関係と強度パラメータDCとACは公知の
方法によって測定されうるが、当該公知の方法とはヘテ
ロダイン測定システムにおいてときどき用いられうるよ
うなものである。とりわけ、DSP(ディジタル信号プ
ロセッサ)が好適であり、これはさまざまな周波数チャ
ープを介してミキサ出力信号の平均化されデジタル化さ
れた表現をなすものである。そのパラメータP、AC、
DCおよび周波数が、このタイプの商業的に利用しうる
測定装置において実現されている共通のアルゴリズムで
計算されうる。
【0047】本発明においては周波数チャープのあい
だ、変調周波数が連続的に変わるので、位相シフト(与
えられた一定の測定信号パスに対して)もまた一定では
ない。実際、周波数チャープのあいだの位相差は、上昇
する周波数とともに連続的に増大しかつ下降する周波数
とともに連続的に減少する。再現しうる方法で位相シフ
トPを測定するために、周波数チャープのあいだにとく
に定められた瞬間に位相を測定することと、このように
してえられた測定値とを比較することとが必要である。
一般に差測定原理を用いることはより簡単であり、この
原理においては、周波数チャープのあいだに2つの定め
られた瞬間、とりわけ周波数チャープの初めと終りに位
相が測定され、そしてこれらの測定値相互の差はさらに
処理される。
【0048】説明されたごとく、周波数チャープの、現
在達成されうる変化率と、生物学的マトリックス上での
測定のために好ましい短い測定距離とで好都合に測定さ
れうる相互相関周波数を達成するために、遅延セクショ
ン34は必要とされる。しかしながら、脳組織の検査や
技術的検査手段に関する測定において考慮されるような
大きな測定距離であれば、遅延セクションなしに信号ミ
キサ入力において充分高い差周波数を達成することもま
た可能である。
【0049】かかる測定条件のもとで、差周波数それ自
身を位相シフトPのかわりに走行時間パラメータとして
用いることもまた可能である。このことは短い測定距離
では不可能である。なぜなら、たとえば前述の計算例
(約30msの周期に等しい)における30Hzとい
う、結果としての差周波数は、たとえば1msのあいだ
の周波数チャープのあいだに測定されえないからであ
る。しかしながら、もし、測定距離を増大することによ
り、および/または周波数チャープの期間を増大するこ
とにより、および/または変化率
【0050】
【数4】
【0051】を増大することにより、その対応する周期
が周波数チャープの期間より短い差周波数を達せられる
なら、測定された差周波数は信号パス相互の走行時間の
差の大きさをなしている。
【0052】一定の遅延セクション34が差周波数を適
用することを必要とするかぎり、遅延セクションは同じ
信号ミキサに至る2つの信号パスの1つに選択的に配置
されうる。
【0053】図3は、本発明において、媒質中を通過す
る1つの光路部分20のみとともに動作することもまた
可能であることを示している。基準信号パス24中に遅
延セクション34があり、遅延セクション34の前後で
の信号が信号ミキサ41に向けて伝達される。当該信号
ミキサ41の出力信号は測定評価ユニット30を用いる
周波数選択測定に必要な基準周波数をなしている。
【0054】図2と同様に、測定信号パス23は周波数
発生器18から増幅器19をへて発光器10に至り、そ
こから測定光路部分20をへて検出器15に至り、さら
にそこから信号ミキサ42の入力に至る。生物学的マト
リックス14中を通過して測定光路部分20をへて検出
器15に到達する光は増幅器25によって増幅され、フ
ィルタ27によって濾波されたのち、信号ミキサ42に
到達し、基準信号が印加されるところとは別の入力に入
力される。その出力信号は測定評価ユニット30に向け
て伝達される。
【0055】この実施態様において、測定評価ユニット
30のための、および高周波数の測定信号の周波数を下
げる変換のための基準信号は、遅延セクション34と信
号ミキサ41とともに周波数チャープによる単純な方法
でつくられる。そうでないばあいは、測定手順は従来公
知のヘテロダイン法に大部分一致している。
【0056】図4は基準信号パスがないばあいの実施態
様を示している。ここにおいて、少なくとも2つの、好
ましくは(図示されるごとく)少なくとも3つの検出器
15A、15B、15Cが設けられており、これにより
2次光が放射サイト0からの異なる測定距離D1、D
2、D3に位置した検出サイトA、B、Cで検出され
る。光の照射は、図2に示されるのと同様に周波数発生
器18、増幅器19および発光器10を用いてなされ
る。測定信号パスの2次側における信号処理もまた、増
幅器25A、25B、25Cおよびフィルタ27A、2
7B、27Cを用いて図2と同様になされる。
【0057】このばあいにおいても、周波数発生器18
の変調信号は、異なる信号走行時間で、異なる信号パス
を経由して、少なくとも1個の信号ミキサ(2個の測定
信号経路を有する)、好ましくは図示されるように2個
の信号ミキサ51、52に送られる。しかし、図4を図
2と対比すると、すべての測定信号パス23A、23B
および23Cは、生物学的マトリックス14を透過する
測定光路部分20A、20Bおよび20Cをそれぞれ有
する。これらの信号パスの中の1個である23Aには遅
延セクション34が設けられている。この測定信号パス
を通るそれぞれの測定信号は、信号ミキサ51、52の
入力の1つ51a、52aに並列に伝達される。残りの
2つの測定信号パス23B、23Cを通る測定信号は、
残りの入力51b、52bに入力される。前記信号ミキ
サ51、52の出力51c、52cにおいて周波数を下
げる変換がされた相互相関信号は、今度は狭帯域幅のバ
ンドパスフィルタ53、54を経由して、測定評価ユニ
ット30に伝達される。
【0058】図2による実施態様において、図3と図4
による実施態様の信号ミキサ31、32、42の出力信
号の特性が公知の測定方法によって決定され、位相関係
Pと、強度パラメータDCおよびACが信号ミキサ3
1、32、42の出力信号の特性から決定される。
【0059】これらのパラメータはそののち、たとえ
ば、さきに説明した公知の方法のひとつを適切に用いる
ことによって、所望の検査結果を決定するために使用さ
れる。位相シフトは、このようにFD分光器を用いた方
法において、たとえば放射サイトと検出サイトのあいだ
における光の光学的パスの長さの測定として用いられう
る。とくに好ましい例が、本発明にかかわる測定方法の
使用の際に用いられており、この方法は、グルコース濃
度を決定するための国際特許出願PCT/DE94/0
1290に説明されている。本発明は前述のように画像
処理においても用いられる。これらの処理の何れにおい
ても、本発明にかかわる測定方法は公知のヘテロダイン
処理および測定装置において経費を削減し、かつ比肩し
うるほど(よい)精度をうることができる。
【0060】本発明の方法の測定システムの要求条件は
ヘテロダイン測定方法のそれとつぎのように比較されう
る。ヘテロダインシステムにおいては、c/10の伝播
速度で、100MHzの周波数を有する一定の変調は3
00mmの波長を示す。10mmの測定距離は、結果と
して12度の位相シフト((10/300)×360)
に等しい。もし、本発明の方法を用いて、前述の数値を
用いた例の仮定を採用すれば、30Hzの差周波数が、
周波数チャープの始まりと終りのあいだの12度の位相
差と同等である。生物学的マトリックスの散乱作用が検
査され、かつ平均自由光路長における変化(とくにグル
コース濃度における変化により生じる)が1%であると
仮定すると、0.1度の位相角の測定の分解能はいずれ
の方法においても必要である。
【0061】パラメータの決定において、とりわけ、放
射された光に関係するパラメータに関連する、検出され
た光の位相差Pの決定は、当然、位相関係、およびマト
リックス14の中に照射される発光器10からの強度に
対する情報が測定評価ユニット30に伝達されることが
前提とされる。これは図3による実施態様のばあいであ
る。類似の追加が、図2による実施態様に用いられう
る。
【0062】図4に示される実施態様では、位置AB
間、および位置AC間の検出サイトのあいだの前述のパ
ラメータの変化を決定するために図示されている。測定
された位相差は、したがってこれらの測定位置で検出さ
れる光相互の位相差である。生物学的マトリックス内の
光の走行時間の変化に基づく検査(たとえば国際特許出
願PCT/DE 94/01290のような)では、こ
のような差(2個の検出サイトに関する)は、放射サイ
トに関する差としての光走行時間の変化の測定と同様
に、有用である。
【0063】
【発明の効果】本発明の方法を用いると、FDパラメー
タを、とくに、ヒトの組織においてinvivoの分析におけ
る測定量としてただ1個の周波数発生器を用いて測定す
ることが可能である。すなわち周波数の安定性に関する
特定の必要条件を満たす必要がない。したがって電子工
学的支出に関しては、測定精度への影響なしに相当の節
約が達成できる。分析に際しては、個人ユーザにも利用
できるように、安価な装置を利用することが可能である
という効果を奏する。
【0064】すなわち、本発明によれば精度を下げるこ
となく、安価に散乱媒質の検査を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる光の伝播特性を図式的に説明
する説明図である。
【図2】本発明を実現するための第1の配置を示すブロ
ック図である。
【図3】本発明を実現するための第2の配置を示すブロ
ック図である。
【図4】本発明を実現するための第3の配置を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】 0 放射サイト A、B、C 検出サイト 10 発光器 12 境界面 14 生物学的マトリックス 15、15A、15B、15C 検出器 18 周波数発生器 19 増幅回路 20、20A、20B、20C 測定光路部分 23、23A、23B、23C 測定信号パス 25、25A、25B、25C 増幅器 27、27A、27B、27C バンドパスフィルタ 29A、29B、53、54 狭帯域幅バンドパスフィ
ルタ 30 測定評価ユニット 31、32、41、42、51、52 信号ミキサ 31a、31b、31c、32a、32b、32c、5
1a、51b、51c、52a、52b、52c 信号
ミキサの入力 34 遅延セクション
フロントページの続き (72)発明者 ハンス−ペーター ハール ドイツ連邦共和国、デー−69168 ビース ロッホ、バルトシュトラーセ 2 (72)発明者 ジルク ベッカー ドイツ連邦共和国、デー−69115 ハイデ ルビルヒ、キルヒシュトラーセ 14 (72)発明者 アレクサンダー クヌエッテル ドイツ連邦共和国、デー−69469 バイン ハイム、ブルンヒルトシュトラーセ 39

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強度変調光を用いて散乱媒質を検査する
    方法であって、高周波数の変調信号が周波数発生器(1
    8)から発生され、発光器(10)の光の強度が前記変
    調信号によって変化させられ、前記発光器(10)から
    の光が前記媒質に照射され、前記変調信号は周波数チャ
    ープからなり、該周波数チャープのあいだ変調周波数は
    初期周波数から最終周波数へと遷移させられ、前記変調
    信号は前記周波数発生器(18)から、少なくとも2個
    の互いに異なる信号パス(23A、24)を経由して信
    号ミキサ(31)に伝達され、このため周波数チャープ
    のあいだに前記信号ミキサ(31)の入力信号が差周波
    数だけ異なり、前記差周波数の量は、前記少なくとも2
    個の信号パス(23A、24)の信号走行時間のあいだ
    の差と、前記変調周波数の変化率との関数であり、測定
    信号パス(23A)としての少なくとも1個の信号パス
    は、前記媒質を透過する光路部分(20A)を含んでお
    り、かつ信号ミキサ(31)の出力信号はさらに散乱媒
    質についての情報を提供するように処理されることを特
    徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記散乱媒質が生物学的マトリックスで
    ある請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記変調信号が前記信号パスを経由して
    異なる信号走行時間で信号ミキサへ伝達されるものであ
    り、前記信号パスのひとつは前記媒質を通過する前記光
    路部分を含まない基準信号パス(24)である請求項1
    または2記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記変調信号は第2の測定信号パス(2
    3B)を経てさらなる信号ミキサ(32)に供給され、
    光路部分(20B)を含む前記第2の測定信号パス(2
    3B)が媒質を通過し、前記光路部分が、前記照射位置
    (0)と、前記第1の測定信号パス(23A)の前記光
    路部分(20A)とは異なる前記検査位置(B)のあい
    だに距離を有しており、前記基準信号パス(24)は前
    記2個の信号ミキサの第2の入力(31b、32b)に
    接続されている請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記2個の信号パス(23A、23B)
    は、前記変調信号が異なる信号走行時間で信号ミキサ
    (51)に伝達される測定信号パスであり、それぞれの
    パスが前記媒質を透過する光路部分(20A、20B)
    を含み、前記光路部分は放射サイト(0)と検出サイト
    (A、B)のあいだの異なる測定距離(D1、D2)を
    それぞれ有する請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記変調信号が第3の信号パス(23
    C)を経由して第2の信号ミキサへと伝達され、前記第
    3の信号パス(23C)は前記媒質中を通過している光
    路部分(20C)を含んでおり、さらに該光路部分(2
    0C)は放射サイトと検出サイトとのあいだの第3の距
    離を有するものであるとともに、第2の信号の信号ミキ
    サのもう1つの入力(52a)が第1の信号ミキサ(5
    1)の入力(51a)のひとつに接続されている請求項
    5記載の方法。
  7. 【請求項7】 あらかじめ設定された周波数の範囲内の
    値にまで差周波数を増加させるために、前記信号パス
    (24、23A)のいずれか1個のパス上にある信号遅
    延セクション(34)によって、前記変調信号が遅延さ
    れる請求項1、2、3、4、5または6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記差周波数が1kHzと30kHzの
    あいだである請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記信号ミキサ(31、32、41、5
    1、52)の出力信号が帯域通過フィルタによって濾波
    され、前記帯域通過フィルタの中心周波数が前記差周波
    数に対応している請求項1、2、3、4、5、6、7ま
    たは8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記散乱媒質が生物の組織であり、周
    波数チャープの最低周波数が50MHzより大きく、か
    つ最高周波数が1000MHzより小さい請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8または9記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記周波数チャープの帯域幅が少なく
    とも10MHzで、最大で300MHzである請求項
    1、2、3、4、5、6、7、8、9または10記載の
    方法。
  12. 【請求項12】 前記媒質(14)内の前記光路部分
    (20A、20B、20C)の平均光路長の変化によっ
    て生じる前記差周波数の変化が、測定され、かつ前記散
    乱媒質についての情報を導出するために用いられる請求
    項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または1
    1記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記媒質の前記光路部分(20A、2
    0B、20C)を通した前記平均の光路長の変化によっ
    て生じる前記増幅変調光の位相の変化が、測定され、か
    つ前記散乱媒質についての情報を導出するために用いら
    れる請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10
    または11記載の方法。
  14. 【請求項14】 前記増幅変調光の強度パラメータが測
    定され、前記散乱媒質についての情報を導出するために
    用いられる請求項1、2、3、4、5、6、7、8、
    9、10または11記載の方法。
  15. 【請求項15】 前記媒質に光が放射される前記放射サ
    イトが前記媒質の部分体積を走査するために変化し、前
    記信号ミキサからの出力信号が画像情報へと処理される
    請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、1
    1、12、13または14記載の方法。
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