JPH08254454A - 超音波センサ及びこれを用いた分注装置 - Google Patents

超音波センサ及びこれを用いた分注装置

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JPH08254454A
JPH08254454A JP7083210A JP8321095A JPH08254454A JP H08254454 A JPH08254454 A JP H08254454A JP 7083210 A JP7083210 A JP 7083210A JP 8321095 A JP8321095 A JP 8321095A JP H08254454 A JPH08254454 A JP H08254454A
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zero
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waveform
ultrasonic sensor
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Kazuaki Mizukami
和明 水上
Hiroaki Arakawa
弘明 荒川
Toshihiko Matsuhashi
俊彦 松橋
Mikio Hojo
三木夫 北條
Yoshio Ozawa
芳男 小澤
Atsushi Ogawa
淳 小川
Masashi Yasuda
昌司 安田
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  • Measurement Of Levels Of Liquids Or Fluent Solid Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 比較的低い周波数の超音波によっても高精度
の測定が可能な超音波センサを提供する。 【構成】 超音波センサは、送信波については、その第
1波の立上り時点を検知する。又、受信波については、
その波形に現われる複数のピーク点を検出し、これらの
ピーク点を結ぶ仮想包絡線が波形のゼロレベルと交差す
るゼロクロス点を検知する。そして、送信波の第1波の
立上り時点から受信波のゼロクロス点までの経過時間を
測定し、該測定値に所定のオフセット時間を加算して、
その加算結果に基づいて、測定対象までの距離を算出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、距離測定に用いる超音
波センサと、試薬、検体等の分注や希釈を行なう分注装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に分注装置は、図10に示す様に、
コントローラ(19)によって制御される3軸駆動テーブル
機構(18)の出力部に分注ヘッド(15)を取り付けて構成さ
れ、分注ヘッド(15)には、試薬を吸入、吐出すべきピペ
ット(16)が下向きに突設されている。
【0003】分注台(17)上に設置されたプレート(20)の
各凹部(21)へ試薬を分注する際には、3軸駆動テーブル
機構(18)の動作により分注ヘッド(15)を移動させて、ピ
ペット(16)の先端部をプレート(20)の凹部(21)へ接近さ
せ、ピペット(16)内の試薬を凹部(21)へ吐出する。試薬
の希釈や混合を行なう場合には、凹部(21)内に他の試薬
(22)が既に注入されており、ピペット(16)から滴下する
試薬を凹部(21)内の試薬(22)の液面に接触させて、表面
張力を開放することによって、試薬の吐出を行なう。こ
のとき、ピペット(16)自体が凹部(21)内の試薬(22)と接
触すると、ピペット(16)に付着した試薬が次の分注工程
で他の試薬に混入するため、ピペット(16)の先端面が試
薬(22)の液面よりも僅かに浮上した位置で、試薬の吐出
を行なう必要がある。
【0004】上記の如く試薬の希釈や混合を行なう場合
には、コントローラ(19)による制御の下、分注ヘッド(1
5)を下降させて、ピペット(16)をプレート(20)の凹部(2
1)内の試薬(22)の液面に対して可及的に接近させるので
あるが、試薬(22)の液面位は凹部(21)によってまちまち
であるため、その都度、試薬(22)の液面位を測定して、
ピペット(16)の高さ位置を調整する必要がある。この
際、試薬(22)の液面位の測定には、0.1mm程度の精
度が要求される。
【0005】距離測定の精度の点では、レーザ測長器を
用いることが有利であるが、この場合、レーザ光が試薬
に照射されることになるため、透明の試薬や、光化学反
応を起こす試薬については適用出来ない。
【0006】そこで、従来は、図10の如く分注ヘッド
(15)の側部に超音波センサ(1)を取り付けて、試薬(22)
の液面までの距離を測定し、該測定値をコントローラ(1
9)による3軸駆動テーブル機構(18)の制御にフィードバ
ックすることが行なわれている。
【0007】超音波センサ(1)による距離測定において
は、図6に示す如く超音波センサ(1)から測定対象(24)
へ向けて送信波を発すると共に、測定対象(24)にて反射
されて戻ってくる受信波を超音波センサ(1)で受け、送
信波の発信から受信波の受信までの時間計測に基づい
て、測定対象までの距離を測定する。ここで、送信波
は、振動子の機械インピーダンスによって、図7に示す
如く振幅が徐々に増大した後、徐々に減小する波形とな
る。又、これに伴って、受信波も同様の波形となる。
尚、送信波と受信波とは周波数が同一であって、且つ受
信波に含まれる複数の波のピーク値は、対応する送信波
の波のピーク値に対して夫々、一定の減衰率を有するこ
とになる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】送信波の発信から受信
波の受信までの時間計測は、正確には、送信波の第1波
の立上りから受信波の第1波の立上りまでの期間を対象
として行なう必要があるが、受信波の第1波の立上りに
ついては、ノイズによる誤検出を避けるため、波形の振
幅値が一定のスレッショルドレベルを越えた時点を以
て、第1波の立上り時点としている。この結果、従来の
超音波センサの測定値には、超音波の数波長分の誤差が
発生することになる。この誤差を最小限に抑えるために
は、振動子の周波数を上げればよいが、これによって超
音波伝搬中の振幅の減衰が著しくなり、測定感度が低下
する。
【0009】本発明の目的は、比較的低い周波数の超音
波によっても高精度の測定が可能な超音波センサ、及び
該超音波センサを装備した分注装置を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決する為の手段】本発明に係る第1の超音波
センサは、送信波の第1波の立上り時点を検知する第1
検知手段と、受信波の波形に現われる複数のピーク点を
検出し、これらのピーク点を結ぶ仮想包絡線が波形のゼ
ロレベルと交差するゼロクロス点を検知する第2検知手
段と、送信波の第1波の立上り時点から受信波のゼロク
ロス点までの経過時間を測定する測定手段と、測定手段
による時間測定値に所定のオフセット時間を加算して、
その加算結果に基づいて、測定対象までの距離を算出す
る演算手段とを具えている。
【0011】本発明に係る第2の超音波センサは、送信
波の波形に現われる複数のピーク点を検出し、これらの
ピーク点を結ぶ仮想包絡線が波形のゼロレベルと交差す
るゼロクロス点を検知する第1検知手段と、受信波の波
形に現われる複数のピーク点を検出し、これらのピーク
点を結ぶ仮想包絡線が波形のゼロレベルと交差するゼロ
クロス点を検知する第2検知手段と、送信波のゼロクロ
ス点から受信波のゼロクロス点までの経過時間を測定す
る測定手段と、測定手段による時間測定値に基づいて、
測定対象までの距離を算出する演算手段とを具えてい
る。
【0012】上記第1或いは第2の超音波センサにおい
て、仮想包絡線は、具体的には、直線、2次曲線或いは
指数曲線で表わされる。
【0013】又、本発明に係る分注装置は、分注ヘッド
(15)の側部に、上記本発明に係る第1の超音波センサ或
いは第2の超音波センサを下向きに取り付けたものであ
る。
【0014】分注装置の具体的構成において、測定対象
は、プレート(20)の凹部(21)に注入された液体の液面で
あって、超音波センサ(1)の超音波出射部には、中央部
に超音波通路を設けた筒片(23)が下向きに取り付けら
れ、該筒片(23)の超音波通路は、前記凹部(21)の開口形
状と同一或いは実質的に同一の断面形状に形成されてい
る。
【0015】
【作用】本発明の超音波センサは、図7に示す如く、送
信波の第1波の立上りから、受信波の第1波の立上りま
での経過時間tを間接的に測定することによって、従来
方式では不可避であった測定誤差を解消するものであ
る。
【0016】即ち、上記第1の超音波センサにおいて、
送信波については、振動子に対する駆動パルスの供給開
始時点に基づいて、第1波の立上り時点を検知すること
が出来る。一方、受信波の第1波の立上り時点は図3に
示す様に、波形に現われる複数のピーク点を結ぶ仮想包
絡線がゼロレベルと交差するゼロクロス点から、所定の
オフセット時間が経過した時点を以て、第1波の立上り
時点とする。ここで、波形に含まれる何れの波も同一の
減衰率で減衰するので、その幾何学的関係から、複数の
ピーク点を結ぶ仮想包絡線は、図4(a)(b)に破線で示
す如く減衰の大きさに拘わらず、同一のゼロクロス点を
通過する。即ち、ゼロクロス点から第1波の立上り時点
までの時間(オフセット時間)は、測定対象までの距離に
拘わらず一定となる。よって、このオフセット時間は、
センサ固有の値として、予め実験的に求めておくことが
出来る。
【0017】従って、第1の超音波センサによれば、送
信波の第1波の立上り時点から受信波の第1波の立上り
時点までの経過時間が測定されて、原理的に誤差の無い
距離測定が可能である。
【0018】又、上記第2の超音波センサにおいては、
送信波と受信波の両方についてゼロクロス点が検知さ
れ、送信波のゼロクロス点から受信波のゼロクロス点ま
での経過時間を以て、送信波の第1波の立上りから受信
波の第1波の立上りまでの経過時間とする。この場合、
送信波についてのゼロクロス点から第1波の立上り時点
までの時間(オフセット時間)と、受信波についてのゼロ
クロス点から第1波の立上り時点までの時間(オフセッ
ト時間)は、幾何学的に明らかな様に、互いに同一とな
る。よって、送信波のゼロクロス点から受信波のゼロク
ロス点までの経過時間は、送信波の第1波の立上りから
受信波の第1波の立上りまでの経過時間と一致すること
になる。
【0019】従って、第2の超音波センサによっても、
送信波の第1波の立上り時点から受信波の第1波の立上
り時点までの経過時間が測定されて、原理的に誤差の無
い距離測定が可能である。
【0020】尚、送信波或いは受信波の波形に現われる
複数のピーク点を結んだ仮想包絡線は、理論的には指数
曲線によることが望ましいが、直線或いは2次曲線によ
っても、充分な精度が達成される。
【0021】上記第1或いは第2の超音波センサを具え
た分注装置においては、超音波センサの測定対象は、プ
レート(20)の凹部(21)に注入された液体の液面であっ
て、超音波センサ(1)からの超音波の往復時間が測定さ
れて、液面までの距離が算出される。
【0022】超音波センサ(1)の超音波出射部に筒片(2
3)を取り付けた分注装置の具体的構成においては、超音
波センサ(1)から出射された超音波が、筒片(23)の超音
波通路に案内されて、拡散することなく、プレート(20)
の凹部(21)へ導かれる。超音波センサ(1)に筒片(23)を
具えない従来の分注装置においては、図11に示す如
く、超音波センサ(1)から出射された超音波が拡散し
て、一部の波がプレート(20)の凹部(21)の開口縁に照射
され、該開口縁での反射による受信波が超音波センサ
(1)にて検知されて、正確な測定値Hが得られない問題
があった。
【0023】これに対し、本発明の分注装置において
は、筒片(23)の超音波通路がプレート(20)の凹部(21)の
開口形状と同一或いは実質的に同一の断面形状に形成さ
れており、図9の如く、筒片(23)の開口部をプレート(2
0)の凹部(21)へ可及的に接近させた状態で距離測定が行
なわれる。従って、超音波センサ(1)から出射された一
部の波が凹部(21)の開口縁に照射されることはなく、全
ての波が凹部(21)内へ導かれて、該凹部(21)内の液体の
液面で反射されることになる。この結果、正確な測定値
Hが得られるのである。
【0024】
【発明の効果】本発明に係る超音波センサは、測定精度
が超音波の波長に依存せず、原理的に誤差の無い測定方
式を採用しているので、比較的低い周波数の超音波によ
っても高精度の測定が可能である。又、本発明に係る超
音波センサを用いた分注装置においては、超音波センサ
による高精度の測長によって、分注ヘッドの位置決めを
高精度に行なうことが出来る。
【0025】
【実施例】以下、本発明の一実施例につき、図面に沿っ
て詳述する。図1に示す本発明の超音波センサ(1)は、
振動子(2)についての動作モードを切換えスイッチ(3)
により送信モードと受信モードに切り換えるものであっ
て、送信モードにおいては、クロック発生器(4)から駆
動パルス発生器(5)へ400kHzのクロックを供給し
て、400kHzの駆動パルスを作成する。該駆動パル
スは増幅器(6)にて増幅し、切換えスイッチ(3)を経て
振動子(2)へ供給する。ここで、駆動パルスは図2(a)
の如く一定のピーク値を有する数個のパルスであるが、
振動子(2)の機械インピーダンスによって、振動子(2)
に発生する振動は、図2(b)の如く振幅が徐々に増大し
た後、徐々に減小する波形となる。
【0026】又、増幅器(6)の出力はサンプリング回路
(12)へ供給され、これによってサンプリングされた信号
がA/D変換器(13)にてデジタルデータに変換され、バ
スライン(14)を経てマイクロコンピュータ(25)へ供給さ
れる。
【0027】マイクロコンピュータ(25)は、クロック発
生器(10)からの基準クロックに基づいて動作するタイマ
(7)、CPU(8)及びメモリ(9)を具え、駆動パルス発
生器(5)からのタイマーON/OFF信号がタイマ(7)
に入力されることによって、タイマ(7)の計時動作が開
始される。又、A/D変換器(13)からバスライン(14)を
経て送られてくるデータは、CPU(8)により処理され
て、送信波の第1波の立上り時点、或いはゼロクロス点
が検知され、その結果がメモリ(9)に格納される。
【0028】一方、受信モードにおいては、図1に示す
振動子(2)によって受信波が検知され、その検知信号が
増幅器(11)を経てサンプリング回路(12)へ供給される。
サンプリング回路(12)では、一定周波数(10MHz)で
波形の振幅値のサンプリングが行なわれ、その結果がA
/D変換器(13)にてデジタルデータに変換され、マイク
ロコンピュータ(25)へ供給される。マイクロコンピュー
タ(25)では、サンプリングされた時刻をx座標、サンプ
リングされた振幅値をy座標とする2次元座標データと
して、波形の変化をメモリ(9)に格納する。
【0029】尚、y座標値が負のデータは、本実施例で
は無視するものとする。又、ノイズを除去するために、
受信波の波形のサンプリングに際しては、適度な大きさ
のスレッショルドレベルを設け、該スレッショルドレベ
ル以下のy座標値を有するデータは排除する。
【0030】その後、マイクロコンピュータ(25)は、図
5に示す手続きに従って、受信波のゼロクロス点を検知
する。即ち、ステップS1にて、必要なカウンター変数
n及びmを初期化し、ステップS2では、前記メモリ
(9)からn番目のデータの取り出しを行なう。
【0031】次にステップS3にて、n番目、n−1番
目、及びn−2番目のデータを互いに比較して、n−1
番目のデータが最大でない場合は、nをカウントアップ
して、ステップS2へ戻る。ステップS3にて、n−1
番目のデータが最大であるとの判断が為されたときは、
ステップS4へ移行して、n−1番目のデータをm番目
のピーク値とする。
【0032】続いて、ステップS5にて、m番目のピー
ク値と、m−1番目のピーク値とを比較して、m−1番
目のピーク値の方が小さいときは、n及びmをカウント
アップして、ステップS2へ戻る。
【0033】ステップS5にて、m−1番目のピーク値
の方が大きいと判断されたときは、ステップS6へ移行
して、各ピーク点のデータに最小自乗法を適用し、各ピ
ーク点を結んだ仮想包絡線を直線:V=at+bで近似
する。そして、ステップS7では、V=0となる時刻t
を算出する。これによって得られた時刻tにおける座標
データ(t,0)がゼロクロス点となる。
【0034】最後に、図1に示すマイクロコンピュータ
(25)は、送信波の第1波の立上り時点から、受信波のゼ
ロクロス点までの経過時間Tmに基づいて、下記数1か
ら測定対象までの距離Lを算出する。
【0035】
【数1】L=c×(Tm+To)/2 ここで、cは音速、Toは所定のオフセット時間であ
る。
【0036】尚、オフセット時間Toは、超音波センサ
(1)に固有の値であって、予め実験的に求められている
が、振動子の経年変化を考慮して、定期的に修正を施す
ことが望ましい。測定対象までの距離Lの算出結果は、
必要に応じてプリンターによって出力され、或いはディ
スプレイに表示される。
【0037】上記測定方式では、送信波の第1波の立上
り時点から受信波のゼロクロス点までの経過時間Tmに
オフセット時間Toを加算することによって、送信波の
第1波の立上り時点から受信波の第1波の立上り時点ま
での経過時間tを算出しているが、送信波のゼロクロス
点から受信波のゼロクロス点までの経過時間を算出する
ことによって、同じ結果を得ることが出来る。
【0038】この場合、図1のマイクロコンピュータ(2
5)は、送信モードにて、A/D変換器(13)から供給され
る送信波のサンプリングデータに対して、図5と同様の
演算処理を実行し、送信波のゼロクロス点を検知する。
そして、送信波のゼロクロス点から受信波のゼロクロス
点までの経過時間T(=t)に基づいて、下記数2から測
定対象までの距離Lを算出する。
【0039】
【数2】L=c×T/2
【0040】上記超音波センサ(1)によれば、比較的低
い周波数の超音波によっても、高精度、高感度の測長が
可能である。
【0041】図8は、分注装置に上記超音波センサ(1)
を装備したものであって、3軸駆動テーブル機構(18)の
出力部に、分注ヘッド(15)と共に超音波センサ(1)が下
向きに取り付けられている。又、超音波センサ(1)の超
音波出射部には、断面円形の筒片(23)が垂直に取り付け
られている。該筒片(23)の内径は、プレート(20)の凹部
(21)の内径(約7mm)と同一に形成されている。又、筒
片(23)の長さは50mmである。
【0042】分注台(17)上のプレート(20)に対して分注
を行なう場合、先ず、超音波センサ(1)によって、プレ
ート(20)の凹部(21)に既に注入されている試薬(22)の液
面位を測定する。この場合、図9の如く筒片(23)の開口
部をプレート(20)の凹部(21)の開口部に可及的に接近さ
せ、開口部どうしを同一軸心上で対向させる。この状態
で、超音波センサ(1)から超音波を発すると、該超音波
は筒片(23)の内周面に案内されて、拡散することなく、
プレート(20)の凹部(21)に導かれる。そして、試薬(22)
の液面で反射された超音波が再び筒片(23)の内周面に案
内されて、超音波センサ(1)へ戻ることになる。
【0043】従って、図11に示す従来例の様に送信波
の一部が凹部(21)開口縁で反射されることはなく、高精
度の測長が可能となる。超音波センサ(1)による測定結
果は、図8に示すコントローラ(19)へ送られて、分注ヘ
ッド(15)の位置決め制御に供される。
【0044】即ち、超音波センサ(1)による測定結果に
基づいて3軸駆動テーブル機構(18)を動作させ、分注ヘ
ッド(15)のピペット(16)の先端面を、プレート(20)の凹
部(21)内の試薬(22)の液面から0.2〜0.6mmの高さ
に位置せしめる。その後、ピペット(16)に連繋するプラ
ンジャー装置(図示省略)の動作によって、ピペット(16)
内の試薬を吐出する。この際、ピペット(16)から吐出さ
れる試薬は滴状となって、プレート(20)の凹部(21)内の
試薬(22)の液面と接触し、表面張力が開放されることに
よって、プレート(20)上へ滴下することになる。
【0045】上記分注装置においては、超音波センサ
(1)によって液面位が高精度に測定されるので、試薬吐
出時の分注ヘッド(15)の位置決めが正確に行なわれ、ピ
ペット(16)の先端面に不要な試薬が付着する虞れはな
い。尚、筒片(23)の内径が凹部(21)の内径よりも小さい
場合にも、同様に凹部開口縁での反射が防止されるが、
受信波が弱くなってS/N比が悪化する虞れがあるた
め、この場合は、S/N比を改善する方策が必要とな
る。
【0046】上記実施例の説明は、本発明を説明するた
めのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定
し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本
発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲
に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは
勿論である。例えば、上記実施例では、超音波センサ
(1)による測定によって得られるy座標値の内、正のデ
ータのみを利用しているが、正のデータに替えて、或い
は正のデータと共に負のデータを利用して、送信波或い
は受信波の仮想包絡線を求めることが可能である。又、
仮想包絡線を2次曲線或いは指数曲線で近似することも
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波センサの構成を示すブロッ
ク図である。
【図2】駆動パルスと、振動子に発生する振動の波形図
である。
【図3】ゼロクロス点を説明する図である。
【図4】振幅の減衰率によってゼロクロス点が変化しな
いことを説明する図である。
【図5】ゼロクロス点を求める手順を表わすフローチャ
ートである。
【図6】超音波センサの測定原理を説明する図である。
【図7】従来方式における測定誤差の発生を説明する図
である。
【図8】本発明に係る分注装置の一部破断正面図であ
る。
【図9】該分注装置の要部を表わす拡大断面図である。
【図10】従来の分注装置の一部破断正面図である。
【図11】図9に対応する従来装置の拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
(1) 超音波センサ (2) 振動子 (3) 切換えスイッチ (5) 駆動パルス発生器 (25) マイクロコンピュータ (18) 3軸駆動テーブル機構 (23) 筒片 (20) プレート (21) 凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北條 三木夫 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 小澤 芳男 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 小川 淳 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 (72)発明者 安田 昌司 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定対象へ向けて送信波を発すると共
    に、測定対象にて反射されて戻ってくる受信波を受け
    て、送信波の発信から受信波の受信までの時間計測に基
    づいて、測定対象までの距離を測定する超音波センサに
    おいて、 送信波の第1波の立上り時点を検知する第1検知手段
    と、 受信波の波形に現われる複数のピーク点を検出し、これ
    らのピーク点を結ぶ仮想包絡線が波形のゼロレベルと交
    差するゼロクロス点を検知する第2検知手段と、 送信波の第1波の立上り時点から受信波のゼロクロス点
    までの経過時間を測定する測定手段と、 測定手段による時間測定値に所定のオフセット時間を加
    算して、その加算結果に基づいて、測定対象までの距離
    を算出する演算手段とを具えたことを特徴とする超音波
    センサ。
  2. 【請求項2】 測定対象へ向けて送信波を発すると共
    に、測定対象にて反射されて戻ってくる受信波を受け
    て、送信波の発信から受信波の受信までの時間計測に基
    づいて、測定対象までの距離を測定する超音波センサに
    おいて、 送信波の波形に現われる複数のピーク点を検出し、これ
    らのピーク点を結ぶ仮想包絡線が波形のゼロレベルと交
    差するゼロクロス点を検知する第1検知手段と、 受信波の波形に現われる複数のピーク点を検出し、これ
    らのピーク点を結ぶ仮想包絡線が波形のゼロレベルと交
    差するゼロクロス点を検知する第2検知手段と、 送信波のゼロクロス点から受信波のゼロクロス点までの
    経過時間を測定する測定手段と、 測定手段による時間測定値に基づいて、測定対象までの
    距離を算出する演算手段とを具えたことを特徴とする超
    音波センサ。
  3. 【請求項3】 仮想包絡線は、直線、2次曲線或いは指
    数曲線で表わされる請求項1又は請求項2に記載の超音
    波センサ。
  4. 【請求項4】 ヘッド駆動機構の出力部に、液体を吸
    入、吐出すべきピペット(16)を下向きに突設した分注ヘ
    ッド(15)が取り付けられた分注装置において、分注ヘッ
    ド(15)の側部には、測定対象へ向けて送信波を発すると
    共に、測定対象にて反射されて戻ってくる受信波を受け
    て、送信波の発信から受信波の受信までの時間計測に基
    づいて、測定対象までの距離を測定する超音波センサ
    が、下向きに取り付けられている分注装置において、超
    音波センサは、 送信波の第1波の立上り時点を検知する第1検知手段
    と、 受信波の波形に現われる複数のピーク点を検出し、これ
    らのピーク点を結ぶ仮想包絡線が波形のゼロレベルと交
    差するゼロクロス点を検知する第2検知手段と、 送信波の第1波の立上り時点から受信波のゼロクロス点
    までの経過時間を測定する測定手段と、 測定手段による時間測定値に所定のオフセット時間を加
    算して、その加算結果に基づいて、測定対象までの距離
    を算出する演算手段とを具えていることを特徴とする分
    注装置。
  5. 【請求項5】 ヘッド駆動機構の出力部に、液体を吸
    入、吐出すべきピペット(16)を下向きに突設した分注ヘ
    ッド(15)が取り付けられた分注装置において、分注ヘッ
    ド(15)の側部には、測定対象へ向けて送信波を発すると
    共に、測定対象にて反射されて戻ってくる受信波を受け
    て、送信波の発信から受信波の受信までの時間計測に基
    づいて、測定対象までの距離を測定する超音波センサ
    が、下向きに取り付けられている分注装置において、超
    音波センサは、 送信波の波形に現われる複数のピーク点を検出し、これ
    らのピーク点を結ぶ仮想包絡線が波形のゼロレベルと交
    差するゼロクロス点を検知する第1検知手段と、 受信波の波形に現われる複数のピーク点を検出し、これ
    らのピーク点を結ぶ仮想包絡線が波形のゼロレベルと交
    差するゼロクロス点を検知する第2検知手段と、 送信波のゼロクロス点から受信波のゼロクロス点までの
    経過時間を測定する測定手段と、 測定手段による時間測定値に基づいて、測定対象までの
    距離を算出する演算手段とを具えていることを特徴とす
    る分注装置。
  6. 【請求項6】 測定対象は、プレート(20)の凹部(21)に
    注入された液体の液面であって、超音波センサ(1)の超
    音波出射部には、中央部に超音波通路を設けた筒片(23)
    が下向きに取り付けられ、該筒片(23)の超音波通路は、
    前記凹部(21)の開口形状と同一或いは実質的に同一の断
    面形状に形成されている請求項4又は請求項5に記載の
    分注装置。
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