JPH08254075A - 耐熱金庫装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡易な構成で、十分な耐熱性をもたせた金庫装
置を提供することである。 【構成】収納物を収納する金庫１と、この金庫の外周に
設けられ水を収容する水収容部２とを備え、火災のとき
に水収容部の水を蒸発させて熱を奪い耐熱性をもたせた
耐熱金庫装置である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、耐熱性をもたせ金庫
装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、地震その他による火災で、金庫が
火災にあうと、外部の温度上昇とともに金庫の内部の温
度も上昇し、金庫内部の温度が数百度以上になると、中
の紙類は燃焼してしまうおそれがあった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この発明の目的は、以
上の点に鑑み、簡易な構成で、十分な耐熱性をもたせた
金庫装置を提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、収納物を収
納する金庫と、この金庫の外周に設けられ水を収容する
水収容部とを備え、火災のときに水収容部の水を蒸発さ
せて熱を奪い耐熱性をもたせるようにした耐熱金庫装置
である。

【０００５】

【実施例】図１は、この発明の一実施例を示す構成説明
図である。図１において、１は、収納物を収納する金庫
で、この外周に水が収容された水収容部２が設けられ、
その外周には断熱材３が設けられている。水収容部２の
上方の一部に配管４が設けられ、小孔を有する蓋部５が
設けられている。

【０００６】つまり、火災等で金庫の外周の温度が、図
２のＡで示すように上昇したとする。この場合、断熱材
３で防火するとともに、水収容部２の水を配管４の小孔
を有する蓋部５を通じて蒸発させて熱を奪い水蒸気Ｖが
排出され、図２のＢで示すように水の蒸発温度１００℃
を保ち、金庫１の内部に収納された収納物が燃焼してし
まうことがない。

【０００７】図３は、他の一実施例を示し、図３（ａ）
は正面説明図、図３（ｂ）は側面説明図で、正面の開閉
する扉部を除く他の部位に水収容部２が設けられてい
る。

【０００８】図４は、金庫１の下部に水収容部２を設
け、金庫の外周に設けた配管６を通じて水を蒸発させて
熱を奪い、上方の配管４の小孔を有する蓋部５を通じて
水蒸気Ｖは排出される。

【０００９】なお、水収容部２に、他の場所から水Ｗを
配管２ａから補給させるようにすると、長時間、耐熱性
をもたせることができる。また、水収容部２を十分大き
な物にしておけば、断水時に生活用水として使用でき
る。また、配管４の蓋部５は、通常時ほぼ密閉にしてお
き、温度上昇時に内部の水蒸気圧の上昇で蓋部５が若干
持ち上がるように調節しておくことにより、通常温度で
の水の蒸発を防止できる。また、初期火災時に、水収容
部２を例えば二重の収容部にしておき、一方の収容部の
水を別途設けたた蛇口により放出し、消火に使用でき
る。勿論、蛇口からの水は、断水時の生活用水とでき
る。なお、水収容部２の水の量はある程度の外部火災の
燃焼の時間に十分なだけ用意しておけば良い。

【００１０】

【発明の効果】以上述べたように、この発明は、収納物
を収納する金庫と、この金庫の外周に設けられ水を収容
する水収容部とを備え、火災のときに水収容部の水を蒸
発させて熱を奪い耐熱性をもたせるようにした耐熱金庫
装置である。このため、金庫は火災に遭遇したとして
も、水の蒸発温度以上とはならず、金庫内部の収納物が
燃焼してしまうことを防止できる。また、水収容部の水
は、生活用水、初期消火用水としても使用できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施例を示す構成説明図である。

【図２】この発明の一実施例を示す動作説明図である。

【図３】この発明の一実施例を示す構成説明図である。

【図４】この発明の一実施例を示す構成説明図である。

【符号の説明】

１ 金庫 ２ 水収容部 ３ 断熱材 ４ 配管 ５ 蓋部

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】収納物を収納する金庫と、この金庫の外周
   に設けられ水を収容する水収容部とを備え、火災のとき
   に水収容部の水を蒸発させて熱を奪い耐熱性をもたせた
   ことを特徴とする耐熱金庫装置。
2. 【請求項２】前記金庫の下部に水収容部を設け、金庫の
   外周に設けた配管を通じて水を蒸発させることを特徴と
   する請求項１記載の耐熱金庫装置。