JPH08251547A - 動きベクトル検出方法および動きベクトル検出装置 - Google Patents
動きベクトル検出方法および動きベクトル検出装置Info
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Abstract
ング法により画像の動きベクトルを検出する際に、フレ
ーム間差分とフィールド間差分(2)の両者からマッチ
ング誤差の評価関数を合成し(3)、最小の評価関数を
与える動きをそのブロックの動きベクトルとして検出す
る(4)。 【効果】 動きベクトルの検出精度を高め、インタレー
ス走査画像に対してフィールド間動き補償により走査線
補間を行う際の、補間誤りを低減することができる。
Description
方法および動きベクトル検出装置に関わり、特にインタ
レース走査画像のフィールド間動き補償に利用する動き
ベクトルを、ブロックマッチング法に基づいて検出する
方法および装置に関するものである。
してはブロックマッチング法、勾配法などが周知の方法
であり、特に前者のブロックマッチング法は広く用いら
れている。このブロックマッチング法に対する改善方法
は多数提案されており、例えば、以下に列挙する文献
1,2がある。
me−recursive deinterlacin
g for IDTV and pyramid co
ding”,Signal Processing:
Image Communication,Vol.
2,No.3,pp365−374,October1
990. 文献2: S.Kwonほか、“A motion−a
daptive de−interlacing me
hod”,IEEE Transactionon C
onsumer Electronics,Vol.3
8,No.3,pp.145−150,August
1992. また、動きベクトルを利用して画像のフィールド間動き
補償を行う具体的な信号処理の例として、本出願人によ
る以下の発明がある。
6−133280号 文献4: 「画像の走査線数変換装置」特開平6−14
1291号 ここで、文献3は、インタレース走査の画像信号を動き
補償を用いて順次走査に変換し、ディスプレイに表示さ
れる画質を改善する動き補償型順次走査変換について述
べている。また文献4は、動き補償型順次走査変換を画
像信号の走査線数の変換に利用したものである。
からブロックマッチング法により動きベクトルを検出す
る場合、フレーム間差分の絶対値または2乗値をマッチ
ング誤差の評価関数とし、評価関数が最小となる動きを
画像の動きベクトルとして検出する方法が一般的であ
る。
的な構造を持つ画像に対して誤ったベクトルを検出する
可能性が高く、誤ったベクトルにより動き補償を行うと
原画像には含まれない模様の画像を生じてしまい、大き
な画質妨害となる。この現象については以下の文献に詳
しく述べられている。
号処理」pp.198−201、日刊工業新聞社、19
88。
から評価関数を生成すれば避けることができる。しかし
ながら、インタレース走査においては走査線1本おきに
間引かれた走査線構造を持つため、インタレース走査画
像のフィールド間差分からは垂直方向の動き成分Vy が
偶数(フレーム内走査線/フィールド)である動きベク
トルに対する評価関数は得られない。フィールド間動き
補償にとって画質的に有効なのは既述の文献3に記され
ているようにVy が偶数の動きベクトルであるため、単
純にフィールド間差分から評価関数を生成したのでは、
有用な動きベクトルは検出できない。
タレース走査において前後フィールドに含まれない走査
線を内挿してから、内挿された画像と原画像の間のフィ
ールド間差分を求めることにより、Vy が偶数の動きベ
クトルに対する評価関数を生成している。しかしなが
ら、この方法では特に垂直空間周波数の高い成分を多く
含む高精細な画像などにおいて、垂直空間周波数成分の
折り返しのため、精度の高い動きベクトルを検出するこ
とができない。
ールド間差分から評価関数を生成することにより奇数の
ベクトルの検出精度を高めることも考えられるが(本出
願人による特願平6−303805号)、偶数のベクト
ルに関しては、問題点は残されたままである。
インタレース走査画像から、より精度の高い動きベクト
ルを検出する動きベクトル検出方法および動きベクトル
検出装置を提供することにある。
ル検出方法は、2:1インタレース走査画像から、ブロ
ックマッチング法により画像の動きベクトルを検出する
際に、フレーム間差分およびフィールド間差分の両者に
基づいてマッチング誤差の評価関数を合成し、最小の評
価関数値を与える動きを当該ブロックの動きベクトルと
して検出するものである。
は、2:1インタレース走査のテレビジョン画像信号か
ら、画像の動きベクトルを検出する装置であって、原画
像のフレーム間差分を求めるフレーム間差分検出手段
と、インタレース走査において飛び越されている走査線
を内挿する内挿手段と、内挿された画像と原画像とから
フィールド間差分を求めるフィールド間差分検出手段
と、前記フレーム間差分および前記フィールド間差分を
合成することによりマッチング誤差の評価関数を生成す
る評価関数生成手段と、前記評価関数を最小とする動き
を画像の動きベクトルとして検出する動きベクトル検出
手段とを備えたものである。
と、飛び越されている走査線を内挿した画像と原画像の
間のフィールド間差分との両者から評価関数を合成する
ことにより、垂直方向の動き成分Vy が偶数のベクトル
においても正確な動きベクトルを検出することができ
る。
細に説明する。
トル検出回路を示す。本回路の入力である信号pは、例
えば走査線525本、フィールド周波数60Hz、2:
1インタレース走査のテレビジョン画像信号である。
ク毎(例えば水平16画素×垂直8ライン毎)に動きベ
クトルを検出する動きベクトル検出回路であり、ブロッ
クマッチング法に基づき構成されている。
レーム期間にVT (画素/フレーム)の速さで平行移動
しているとき、1フレーム前の画像をVT 画素だけシフ
トすれば現フィールドの画像に一致し、フレーム間差分
のブロック内累積値が最小値を示すという原理を利用し
たものである。
1、差分発生回路2、評価関数生成回路3、最小値検出
回路4の4ブロックから構成されている。
ド内走査線)遅延回路(以下、ディレイという)5、加
算器6、1/2係数器7から構成されており、上下2本
の走査線の平均値を内挿信号p′として出力している。
すなわち、本実施例では走査線の内挿(補間)にフィー
ルド内補間を利用している。
る。信号pはディレイ9において(1フレーム+2V
T )だけ遅延させられる。VT (VxT,VyT)は動きベ
クトル検出の対象となる候補ベクトルであり、候補ベク
トル発生回路8から、あらかじめ仕様により設定された
範囲内のすべての候補ベクトルが順次発生させられる。
向成分,垂直方向成分である。ディレイ9の動作は後
に、より詳しく述べる。
の出力の差分をとることにより、動き補償フレーム間差
分信号dfrd(displaced frame d
ifference)が求められる。
ールド+VT )だけ遅延させられる。また、同様に信号
p′はディレイ11において(1フィールド+VT )だ
け遅延させられる。ディレイ10,11の動作は後によ
り詳しく述べる。
13に導かれ、VyTが(フレーム内走査線/フィール
ド)の単位で数えて偶数か奇数かにより、スイッチ13
において切り換えられる。すなわち、VyTを2進信号で
表した場合、その最下位ビット(図1のVyTLSB )が
“1”,“0”かによりVyTの偶奇が表されるので、V
yTLSB が“1”の場合ディレイ10の出力を、“0”の
場合ディレイ11の出力を選択する。減算器14では信
号pとスイッチ13の出力の差分をとることにより、動
き補償フィールド間差分信号dfdd(displac
ed fielddifference)が求められ
る。
5,16において、各々dfrd,dfddの絶対値を
求め、それらを加算器17で加算する。累積器18は、
あらかじめ設定されたブロック領域B内における加算器
17の出力の累積値を求める。累積器18の出力は、そ
のブロックにおける候補ベクトルVT のマッチング誤差
の評価関数である。これをDFD(VT )で表す。すな
わち、
求め、最小値を発生するVT をそのブロックの動きベク
トルV(Vx ,Vy )として出力する。また、そのとき
のDFDの値をベクトルVの誤差Eとして出力する。
動作について説明する。本図は(a),(b)とも画像
の走査を時間−垂直面で見た図である。本図の横軸は時
間tであり、縦軸は画面の垂直方向yを表している。
A,B,C,…,a,b,c,…等は各走査線に付けら
れた記号である。
ついて考える。ここで、VyTの単位は(フレーム内)走
査線/フィールドである。水平成分については、以下の
ような偶奇に関する特殊事情はない。
は、VyTの値と走査線の位置の関係は図2(a)のよう
になる。フレーム間差分に基づく回路2において、ディ
レイ9のディレイ量が525H(Hは1ライン(=1フ
ィールド内走査線))のとき、信号pが走査線Rを走査
しているときには、ディレイ9の出力はちょうど1フレ
ーム前、すなわち走査線Dである。
フレーム間差分である。ディレイ量が1ライン分減少し
て524Hのときは、ディレイ9の出力は走査線Eであ
り、(E−R)はVyT=1に対応するフレーム間差分で
ある。1ラインは2フレーム内走査線であるから、動き
ベクトルのディレイ量を文献3の式(1)のように定義
すれば、ディレイ9のディレイ量は図1に示したように
(1フレーム+2VT)と表せる。
…,2,3,…に対して図2(a)のようなフレーム間
差分が対応する。これらの差分の絶対値の最小値を検出
すれば、動きベクトルVの垂直方向成分Vy に関して、
すべての整数値の動きベクトルが検出できる。
yTと走査線の関係は図2(b)のようになる。ディレイ
10のディレイ量が262Hの場合、信号pが走査線R
を走査しているときには、ディレイ10の出力は走査線
eである。このとき、(e−R)はVyT=1に対応する
フィールド間差分である。ディレイ量が1ライン分減少
して261Hのときは、ディレイ10の出力は走査線g
であり、(g−R)はVyT=3に対応するフィールド間
差分である。従ってディレイ10のディレイ量は、ディ
レイ9と同様な表現をすれば(1フィールド+VT )と
表せる。このように、ディレイ10の出力とRの差分
は、VyTが奇数の場合のフィールド間差分を形成する。
号p′をディレイさせているために、ディレイ11のデ
ィレイ量が262Hのときの出力はdとなり、これはV
yT=0に対応する。このように、ディレイ11のディレ
イ量が(1フィールド+VT)であれば、ディレイ11
の出力とRの差分は、VyTが偶数の場合のフィールド間
差分を形成する。従ってVyTの偶奇によりディレイ10
と11の出力を切り換えて、その出力の絶対値の最小値
を検出すれば、動きベクトルVの垂直方向成分Vy に関
してすべての整数値の動きベクトルが検出できる。
分dfrdとフィールド間差分dfddに基づいて動き
ベクトルの検出を行っている。これにより、以下のよう
に画質妨害を引き起こす動きベクトルの検出誤りを低減
できる。
出と動き補償の例である。画像はフィールド内走査線の
2本毎に白黒が反転する横縞画像であり、その真の動き
の垂直方向成分はVy =4である。図3の表記法は、走
査線に白黒を付記した以外は図2と同様である。また、
三角の点は内挿された走査線、すなわち信号p′を表
す。灰色の三角形は、白と黒の平均値として内挿された
走査線である。
dのみにより動きベクトルを検出すると、Vy =0の動
きに対応する(D−R),(E−R′)、Vy =4の動
きに対応する(H−R),(I−R′)等の差分がすべ
てゼロとなるため、Vy =0,4のいずれもが動きベク
トルの有力な候補となる。
ノイズや、あらかじめ設定された回路の優先順位など、
本来の画像内容に無関係な理由により決定される。
述べられているようなフィールド間動き補償に用いた場
合、動き補償の結果には大きな差が生じる。すなわち、
RとR′の中間のRm 点に動き補償により走査線を内挿
する場合、Vy =4が検出されれば走査線iをシフトす
ることにより白い走査線が正しく内挿される。しかし、
Vy =0が検出されると走査線eをシフトすることによ
り黒い走査線が内挿される。これは明らかに偽信号であ
って、実際の画像でもよく目立つ画質妨害となる。この
ように、dfrdのみによる動きベクトル検出では、画
質妨害を生じる動きベクトルの候補を排除できない。
dfddの絶対値の和により動きベクトルを検出する場
合は、差分(d−R)が大きな値を持つため、Vy =0
の動きベクトルが検出されることはない。差分(f−
R′),(j−R′)は中間の値を持つが、これはVyT
=0,VyT=4いずれにも含まれるので、結果としてV
y =4が検出される。このように、図1の回路によれ
ば、フィールド間動き補償に必要な動きベクトルが正確
に検出できる。
のみにより動きベクトルを検出しても良好な結果が得ら
れるようにも考えられる。しかしながら、図4に示すよ
うな別の画像においては、dfddのみで検出すると正
しいベクトルが検出されないため、やはり式(1)のよ
うにdfrdとdfddの両者を考慮する必要がある。
毎に白黒が反転する静止した横縞画像である。図4の表
記法は、図3と同様である。静止画像であるからVy =
0が検出されねばならないが、dfddのみから検出す
ると(e−R),(g−R′)がゼロになるためVy =
1が検出されてしまう。これに対し、式(1)の評価関
数を用いれば、Vy =1に対応する差分(E−R),
(F−R′),(e−R),(g−R′)の絶対値和よ
り、Vy =0に対応する差分(D−R),(E−
R′),(d−R),(f−R′)の絶対値和のほうが
小となるため、Vy =0が正しく検出される。
ある。すなわち図5に示した回路を、図1の回路3の代
わりに使用できる。図5では絶対値回路15,16の出
力、すなわちdfrd,dfddの絶対値を各々累積器
31,32で累積している。その後、累積器31,32
の出力に係数器33,34で係数α1 ,α2 を乗じ、加
算器35で加算している。加算と累積の順序は入れ替え
ても等価であるから、この場合のマッチング誤差の評価
関数は
路実現上の利点として、回路のLSI化をしやすい可能
性がある。
容等の条件により、dfrdとdfddに対して最適な
重みを付して加算することにより、動きベクトル検出の
精度をさらに改善できる。
施例である。図6では、図1の加算器17に代えて乗算
器41、最大値選択回路(max)42、最小値選択回
路(min)43を使用している。画像の絵柄やそれを
撮影したカメラの特性、ノイズの性質等によっては、d
frdとdfddの加算よりもこれらの演算の方が、よ
り正確な動きベクトルを検出できる場合もある。
実施できる。例えば図1では、走査線内挿回路としてフ
ィールド内補間回路を使用したが、文献1,2のような
巡回型の補間回路を使用してもよい。また、絶対値回路
15,16の代わりに2乗回路を使用してもよい。
の動きベクトルの候補から動きベクトルを検出する検出
回路として利用できるほかに、垂直方向の動き成分Vy
が偶数の動きベクトルのみを検出する動きベクトル検出
回路(本出願人による特願平6−303805号参照)
としても利用できる。
レーム間差分とフィールド間差分との両者からブロック
マッチング法におけるマッチング誤差の評価関数を合成
することにより、インタレース走査画像からより精度の
高い動きベクトルを検出でき、動きベクトルを利用する
フィールド間動き補償を用いた画像処理の画質を改善す
ることができる。
図である。
ある。
である。
Claims (3)
- 【請求項1】 2:1インタレース走査画像から、ブロ
ックマッチング法により画像の動きベクトルを検出する
際に、 フレーム間差分およびフィールド間差分の両者に基づい
てマッチング誤差の評価関数を合成し、 最小の評価関数値を与える動きを当該ブロックの動きベ
クトルとして検出することを特徴とする動きベクトル検
出方法。 - 【請求項2】 2:1インタレース走査のテレビジョン
画像信号から、画像の動きベクトルを検出する装置であ
って、 原画像のフレーム間差分を求めるフレーム間差分検出手
段と、 インタレース走査において飛び越されている走査線を内
挿する内挿手段と、 内挿された画像と原画像とからフィールド間差分を求め
るフィールド間差分検出手段と、 前記フレーム間差分および前記フィールド間差分を合成
することによりマッチング誤差の評価関数を生成する評
価関数生成手段と、 前記評価関数を最小とする動きを画像の動きベクトルと
して検出する動きベクトル検出手段とを備えたことを特
徴とする動きベクトル検出装置。 - 【請求項3】 請求項2において、前記評価関数生成手
段は、前記フレーム間差分の絶対値または2乗値と、前
記フィールド間差分の絶対値または2乗値の和を評価関
数とすることを特徴とする動きベクトル検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5118495A JP3355054B2 (ja) | 1995-03-10 | 1995-03-10 | 動きベクトル検出方法および動きベクトル検出装置 |
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JP3355054B2 JP3355054B2 (ja) | 2002-12-09 |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000348187A (ja) * | 1999-03-29 | 2000-12-15 | Sony Corp | 画像処理装置および画像処理方法、並びに記録媒体 |
JP2005318586A (ja) * | 2004-04-30 | 2005-11-10 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 改良された動きベクトル選択を備える動きベクトル検出 |
JP2008500758A (ja) * | 2004-05-25 | 2008-01-10 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | インターレースビデオ画像の動き推定 |
JP2008504786A (ja) * | 2004-06-30 | 2008-02-14 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | ビデオモード検出による動き補償 |
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1995
- 1995-03-10 JP JP5118495A patent/JP3355054B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP4496595B2 (ja) * | 1999-03-29 | 2010-07-07 | ソニー株式会社 | 画像処理装置および画像処理方法、並びに記録媒体 |
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JP2008500758A (ja) * | 2004-05-25 | 2008-01-10 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | インターレースビデオ画像の動き推定 |
JP2008504786A (ja) * | 2004-06-30 | 2008-02-14 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | ビデオモード検出による動き補償 |
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