JPH08250616A - 光半導体素子用金属キャップ,及びその製造方法 - Google Patents

光半導体素子用金属キャップ,及びその製造方法

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JPH08250616A
JPH08250616A JP4832595A JP4832595A JPH08250616A JP H08250616 A JPH08250616 A JP H08250616A JP 4832595 A JP4832595 A JP 4832595A JP 4832595 A JP4832595 A JP 4832595A JP H08250616 A JPH08250616 A JP H08250616A
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JP
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metal
optical semiconductor
semiconductor element
metal cap
window glass
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JP4832595A
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Mitsuo Ishii
光男 石井
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 光半導体素子を収容して半導体装置を構成す
る金属キャップにおいて、金属キャンと窓ガラスとの接
着に用いられる接着部材の溶け出し,かけ落ちを防止す
る。 【構成】 光半導体素子を収容して、光半導体装置を構
成する金属キャップにおいて、その頂上部分に開口部を
有する金属キャン5と、光半導体素子から出射される出
射光を透過するための窓ガラス6とを備え、窓ガラス
を、金属キャンの開口周縁の内面部に、接着部材7によ
り接着し、その後窓ガラスと金属キャンとの接着部分の
全外周部分を保護膜10により覆い、接着部材7が露出
しないようにしたので、接着部材の溶け出し、かけ落ち
を防止でき、これにより製品の信頼性及び歩留りを向上
させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光半導体装置に関
し、特に光半導体装置を構成する金属キャップの構造に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】図6は従来の半導体レーザ素子の構造断
面図である。図において、1はレーザチップ(以下LD
と称す),2はLD1を載置するサブマウント,3はサ
ブマウント2を固定する金属ブロック,4は金属ブロッ
ク3を保持するパッケージ,5はパッケージ4上に溶接
される金属キャン,6は金属キャン5の開口部に接着さ
れる窓ガラス,7は窓ガラス6の接着部材として用いら
れるソルダーガラス,8はLD1から出射されるレーザ
光である。
【0003】従来の半導体レーザ素子は、LD1がサブ
マウント2を介して金属ブロック3にダイボンドされ、
該金属ブロック3はパッケージ4の主面上に、LD1か
ら出射されるレーザ光が垂直に出射するようにマウント
されている。そして、上記LD1等を外囲から保護する
ため、金属キャン5の開口部B部に上記LD1から出射
されるレーザ光を透過させるように窓ガラス6を接着し
てなる金属キャップがパッケージ4の主面に溶接されて
取り付けられている。
【0004】この金属キャップは、LD1等を外囲から
保護するためのものであり気密性が要求される。そのた
め金属キャン5と窓ガラス6との接着はガラス溶着によ
り行われる。ガラス溶着を行うためには1000度以上
の加熱処理が必要であり、加熱による歪みを防止するた
めには、これらと熱膨張係数が等しい接着部材を用いる
必要性があり、そのため一般にソルダーガラスが用いら
れている。
【0005】通常、半導体レーザ素子は、空調のコント
ロールされた室内で使用される場合が多いが、半導体レ
ーザの利用分野の広がりとともに、乗用車等に車載され
て使用される場合や、屋外で使用される場合も増えてき
ており、このような場合の使用を考慮して、半導体レー
ザ装置は、−40℃〜+85℃でのデバイスの信頼性の
保証が要求されている。例えば、極端なケースでは+8
5℃、85%の高温・高湿での厳しい環境に放置される
ケースもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
金属キャップでは、金属キャン5と窓ガラス6との接着
はソルダーガラスのみで行われている。従って、該ソル
ダーガラスは、金属キャン5と窓ガラス6との接着面以
外の外側部分においては、図6のA部のように直接外部
に露出することになる。そして、上述のような高温・高
湿での環境下で半導体レーザ装置が使用されると、ソル
ダーガラスが溶け出してしまうことが起こり得る。これ
は、ソルダーガラスの水溶性の性質のためであり、露出
部分に水分が付着すると溶け出してしまうものである。
かかる場合、溶け出したソルダーガラスは窓ガラス6の
中央部分にまで達し、そこで固着するので、レーザ光8
が該固着したソルダーガラスによって散乱されることと
なり、これによりレーザ光の放射特性が損なわれるとい
う不具合が発生する。さらに、過度にソルダーガラスが
溶け出せば、窓ガラス6と金属キャン5との接着強度が
低下し、気密性が劣化する危険もある。また、ソルダー
ガラスは非常に脆性のある材料であるため、その露出表
面に外力が加わるとソルダーガラスがかけ落ち、製造上
外観歩留の低下を引き起こすこととなる。
【0007】この発明は以上のような問題点を解消する
ためになされたもので、窓ガラスと金属キャンとの接着
露出部分に水分が付着してもソルダーガラスの溶け出し
のない光半導体素子用金属キャップ,及びその製造方法
を得ることを目的とする。
【0008】また、この発明はさらに、窓ガラスと金属
キャンとの接着露出部分に外力が加わってもソルダーガ
ラスのかけ落ちが生じることのない光半導体素子用金属
キャップ,及びその製造方法を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この発明にかかる光半導
体素子用金属キャップ(請求項1)は、光半導体素子を
収容して、光半導体装置を構成する金属キャップにおい
て、その頂上部分に開口部を有する金属キャンと、上記
光半導体素子から出射される出射光を透過するための窓
ガラスとを備え、上記窓ガラスが、上記金属キャンの開
口周縁の内面部に、接着部材により接着され、上記窓ガ
ラスと上記金属キャンとの接着部分の全外周部分が、保
護膜により覆われているものである。
【0010】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップ(請求項2)は、上記光半導体素子用金属キ
ャップ(請求項1)において、上記保護膜は、導電性樹
脂からなるものである。
【0011】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップ(請求項3)は、上記光半導体素子用金属キ
ャップ(請求項2)において、上記導電性樹脂の表面
が、Niメッキでさらに覆われているものである。
【0012】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップ(請求項4)は、上記光半導体素子用金属キ
ャップ(請求項1)において、上記保護膜は、絶縁性樹
脂,誘電体膜,及び金属薄膜のうちの1つよりなるもの
である。
【0013】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップ(請求項5)は、上記光半導体素子用金属キ
ャップ(請求項1ないし4のいずれか)において、上記
金属キャンは、Niメッキされてなるものである。
【0014】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップの製造方法(請求項6)は、光半導体素子を
収容して、光半導体装置を構成する金属キャップを製造
する方法において、上記光半導体素子から出射される出
射光を透過するための窓ガラスを、その頂上部分に開口
部を有する金属キャンの該開口周縁の内面部に、接着部
材により接着する第1の工程と、上記金属キャンの表面
にNiメッキを施す第2の工程と、上記窓ガラスと上記
金属キャンとの接着部分の全外周部分を覆うように樹脂
を塗布する第3の工程とを含むものである。
【0015】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップの製造方法(請求項7)は、上記光半導体素
子用金属キャップの製造方法(請求項6)において、上
記第2の工程に代えて、上記窓ガラスと上記金属キャン
との接着部分の全外周部分を覆うように導電性樹脂を塗
布する工程を、上記第3の工程に代えて、上記金属キャ
ンと導電性樹脂との表面にNiメッキを施す工程を含む
ものである。
【0016】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップの製造方法(請求項8)は、上記光半導体素
子用金属キャップの製造方法(請求項6)において、上
記第3の工程に代えて、上記窓ガラスと上記金属キャン
との接着部分の全外周部分を覆うように、誘電体膜又は
メタライズ膜を形成する工程を含むものである。
【0017】
【作用】この発明にかかる光半導体素子用金属キャップ
(請求項1)においては、光半導体素子を収容して、光
半導体装置を構成する金属キャップにおいて、その頂上
部分に開口部を有する金属キャンと、上記光半導体素子
から出射される出射光を透過するための窓ガラスとを備
え、上記窓ガラスが、上記金属キャンの開口周縁の内面
部に、接着部材により接着され、上記窓ガラスと上記金
属キャンとの接着部分の全外周部分が、保護膜により覆
われているものとしたので、高温,高湿の環境下で使用
され、上記金属キャンと窓ガラスとの接着部分に水分が
付着しても、上記接着部材の溶け出しを防止することが
できる。また、上記接着部材の表面が直接露出しないの
で、接着部に外力が印加されても、接着部材のかけ落ち
を防止することができる。
【0018】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップ(請求項2)においては、上記光半導体素子
用金属キャップ(請求項1)において、上記保護膜は、
導電性樹脂からなるものとしたので、高温,高湿の環境
下で使用され、上記金属キャンと窓ガラスとの接着部に
水分が付着しても、上記接着部材の溶け出しを防止する
ことができる。また、上記接着部材の表面が直接露出し
ないので、接着部に外力が印加されても、接着部材のか
け落ちを防止することができる。
【0019】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップ(請求項3)においては、上記光半導体素子
用金属キャップ(請求項2)において、上記導電性樹脂
の表面が、Niメッキでさらに覆われているものとした
ので、高温,高湿の環境下で使用され、上記金属キャン
と窓ガラスとの接着部に水分が付着しても、上記接着部
材の溶け出しを防止することができる。また、上記接着
部材の表面が導電性樹脂とNiメッキとにより保護され
るので、接着部に外力が印加されても、接着部材のかけ
落ちをさらに防止することができる。
【0020】また、この発明にかかる光半導体素子の金
属キャップ(請求項4)においては、上記光半導体素子
用金属キャップ(請求項1)において、上記保護膜は、
絶縁性樹脂,誘電体膜,及び金属薄膜のうちの1つより
なるものとしたので、高温,高湿の環境下で使用され、
上記金属キャンと窓ガラスとの接着部分に水分が付着し
ても、上記接着部材の溶け出しを防止することができ
る。また、上記接着部材の表面が直接露出しないので、
接着部に外力が印加されても、接着部材のかけ落ちを防
止することができる。
【0021】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップ(請求項5)においては、上記光半導体素子
用金属キャップ(請求項1ないし4のいずれか)におい
て、上記金属キャンは、その表面がNiメッキされてい
るものとしたので、上記金属キャンの腐食を防止するこ
とができる。
【0022】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップの製造方法(請求項6)においては、光半導
体素子を収容して、光半導体装置を構成する金属キャッ
プを製造する方法において、上記光半導体素子から出射
される出射光を透過するための窓ガラスを、その頂上部
分に開口部を有する金属キャンの該開口周縁の内面部
に、接着部材により接着する第1の工程と、上記金属キ
ャンの表面にNiメッキを施す第2の工程と、上記窓ガ
ラスと上記金属キャンとの接着部分の全外周部分を覆う
ように樹脂を塗布する第3の工程とを含むものとしたの
で、上記接着部材の溶け出し及びかけ落ちを防止するこ
とのできる,信頼性の高い光半導体素子用金属キャップ
を容易に得ることができる。
【0023】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップの製造方法(請求項7)においては、上記光
半導体素子用金属キャップの製造方法(請求項6)にお
いて、上記第2の工程に代えて、上記窓ガラスと上記金
属キャンとの接着部分の全外周部分を覆うように導電性
樹脂を塗布する工程を、上記第3の工程に代えて、上記
金属キャンと導電性樹脂との表面にNiメッキを施す工
程を含むものとしたので、上記接着部材の溶け出し及び
かけ落ちを防止することのできる,より信頼性の高い光
半導体素子用金属キャップを容易に得ることができる。
【0024】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップの製造方法(請求項8)においては、上記光
半導体素子用金属キャップの製造方法(請求項6)にお
いて、上記第3の工程に代えて、上記窓ガラスと上記金
属キャンとの接着部分の全外周部分を覆うように、誘電
体膜又はメタライズ膜を形成する工程を含むものとした
ので、上記接着部材の溶け出し及びかけ落ちを防止する
ことのできる,信頼性の高い光半導体素子用金属キャッ
プを容易に得ることができる。
【0025】
【実施例】
実施例1.図1は、本発明の第1の実施例による光半導
体素子用金属キャップを製造する方法を説明するための
断面構造図であり、本実施例1は、金属キャップと窓ガ
ラスとをソルダーガラスにより接着してなる光半導体素
子用金属キャップにおいて、該ソルダーガラスの露出部
分を樹脂により保護したものである。図において、5は
金属キャップの本体部分を構成する金属キャン,6は金
属キャン5の開口周縁の内面部に接着される透明な窓ガ
ラス,7は金属キャン5と窓ガラス6との接着部材であ
るソルダーガラス,9は金属キャン5の表面に施された
Niメッキ層,10はソルダーガラス7の露出部分を覆
う樹脂である。
【0026】本実施例1による金属キャップを製造する
方法を以下に説明する。まず、窓ガラス6を金属キャン
5の開口周縁内面部にソルダーガラス7で接着固定する
(図1(a) )。該ソルダーガラス7は、例えば、PbO
を主成分とし、転位温度300〜350℃、熱膨張係数
47〜53×10-7(/℃)のものを用いる。その後、
金属キャン5にNiの電解メッキ(膜厚2〜10μm)
を施して、十分に洗浄する(図1(b) )。この際、メッ
キ層9は金属キャン5の部分にのみ付着し、それ以外の
窓ガラス6及びソルダーガラス7には付着しない。そし
て、上記ソルダーガラス7の露出部分に樹脂10を塗布
し、高温乾燥により硬化させる(図1(c) )。該樹脂1
0としては、例えば、シリコン樹脂又はエポキシ樹脂を
用いる。この樹脂10の塗布は、図2に示すようにして
行う。図において、21はシリンダであり、その中に樹
脂10が充填されている。該シリンダ21はその先端に
ノズルを有し、外部より押圧されると樹脂10をノズル
から吐出するようになっている。このようなシリンダ2
1を用いて上記ソルダーガラス7の露出部分が完全に覆
われるように樹脂10を塗布する。膜厚は10μm以上
あれば十分である。
【0027】このような本実施例1による光半導体素子
用金属キャップ及びその製造方法においては、ソルダー
ガラス7が外部に露出する部分は樹脂10で完全に覆わ
れているので、高温・高湿の環境下に置かれて窓ガラス
6と金属キャン5との接着部分に水分が付着しても、ソ
ルダーガラス7の溶け出しが発生することはない。さら
に、脆弱なソルダーガラス7の表面が直接外部に露出し
ていないので、これに外力が加わってもソルダーガラス
7のかけ落ちが生じることもない。その結果、光半導体
素子の光学特性の劣化を防止することができ,かつ外観
歩留の低下も発生しない,信頼性の高い光半導体素子用
金属キャップを容易に得ることができる。
【0028】実施例2.図3は、本発明の第2の実施例
による光半導体素子用金属キャップを製造する方法を説
明するための断面構造図であり、本実施例2は、金属キ
ャップと窓ガラスとをソルダーガラスにより接着してな
る光半導体素子用金属キャップにおいて、該ソルダーガ
ラスの露出部分を導電性樹脂とNiメッキとにより保護
したものである。図において、11は導電性樹脂であ
り、その他は上記実施例1と同じである。
【0029】本実施例2による金属キャップを製造する
方法を以下に説明する。まず、窓ガラス6を金属キャン
5にソルダーガラス7で接着固定する(図3(a) )。該
ソルダーガラス7は、例えば、PbOを主成分とし、転
位温度300〜350℃、熱膨張係数47〜53×10
-7(/℃)のものを用いる。そして、ソルダーガラス7
の露出部分に、導電性の樹脂11を塗布し、高温にさら
して、該導電性樹脂11を硬化させる(図3(b) )。該
導電性樹脂11としては、例えば、エポキシ樹脂を用
い、10μm以上の膜厚で塗布する。塗布方法は上記実
施例1と同様に、図2に示すようなシリンダ21を用い
てソルダーガラス7の露出部分が完全に覆われるように
行う。膜厚は10μm以上あれば十分である。この後、
当該金属キャップをNiメッキ液の中でバレルメッキ法
によりメッキし、導電性樹脂11の表面と金属キャン5
の表面全体とにNiメッキ層9(膜厚2〜10μm)を
付着させる(図3(c) )。
【0030】このような本実施例2による光半導体素子
用金属キャップ及びその製造方法においては、ソルダー
ガラス7が外部に露出する部分は導電性樹脂11とNi
メッキ層9とで完全に覆われているので、高温・高湿の
環境下に置かれて窓ガラス6と金属キャン5との接着部
分に水分が付着しても、ソルダーガラス7の溶け出しが
発生することはない。さらに、脆弱なソルダーガラス7
の表面が導電性樹脂11とNiメッキ層9とにより保護
されるので、これに外力が加わってもソルダーガラス7
のかけ落ちが生じることもない。その結果、光半導体素
子の光学特性の劣化を防止することができ,かつ外観歩
留の低下も発生しない,より信頼性の高い光半導体素子
用金属キャップを得ることができる。
【0031】実施例3.図4は、本発明の第3の実施例
による光半導体素子用金属キャップを製造する方法を説
明するための断面構造図であり、本実施例3は、金属キ
ャップと窓ガラスとをソルダーガラスにより接着してな
る光半導体素子用金属キャップにおいて、該ソルダーガ
ラスの露出部分を誘電体膜又はメタライズ膜により保護
したものである。図において、12は誘電体膜又はメタ
ライズ膜であり、その他は上記実施例1と同じである。
【0032】本実施例3による金属キャップを製造する
方法を以下に説明する。まず、窓ガラス6を金属キャン
5の開口周縁内面部にソルダーガラス7で接着固定する
(図4(a) )。該ソルダーガラス7は、例えば、PbO
を主成分とし、転位温度300〜350℃、熱膨張係数
47〜53×10-7(/℃)のものを用いる。その後、
金属キャップ全体をNiメッキ液の中に浸漬し、金属キ
ャン5の表面部に、Niメッキ層9(膜厚2〜10μ
m)を付着させる(図4(b) )。そして、上記ソルダー
ガラス7の露出部分に、スパッタリング法により誘電体
膜,又は蒸着法やスパッタリング法等によりメタライズ
膜を形成する(図4(c) )。該誘電体膜としてはSiO
2,SiN4等を、該メタライズ膜としてはNi,P
t,Au,Ti等を用い、それぞれ0.2〜0.3μm
形成する。
【0033】次に、該誘電体膜,又はメタライズ膜12
の形成方法を、図5を用いて説明する。図において22
はSUS製のメタルマスクであり、金属キャン5と窓ガ
ラス6との接着露出部分に相当するリング状の開口部C
部を有している。
【0034】まず、該メタルマスク22を金属キャン5
の頂上部に置き、リング状の開口部C部がソルダーガラ
ス露出部分に位置するようにアライメントし、固定す
る。その後、該メタルマスク22をマスクに蒸着法やス
パッタリング法を行うと、ソルダーガラス露出部分上に
のみ誘電体膜,又はメタライズ膜12を形成することが
できる。
【0035】このような本実施例3による光半導体素子
用金属キャップ及びその製造方法においては、ソルダー
ガラス7が外部に露出する部分は誘電体膜又はメタライ
ズ膜12で完全に覆われているので、高温・高湿の環境
下に置かれて窓ガラス6と金属キャン5との接着部分に
水分が付着しても、ソルダーガラス7の溶け出しが発生
することはない。さらに、脆弱なソルダーガラス7の表
面が直接外部に露出していないので、これに外力が加わ
ってもソルダーガラス7のかけ落ちが生じることもな
い。その結果、光半導体素子の光学特性の劣化を防止す
ることができ,かつ外観歩留の低下も発生しない,信頼
性の高い光半導体素子用金属キャップを容易に得ること
ができる。
【0036】
【発明の効果】以上のようにこの発明にかかる光半導体
素子用金属キャップ(請求項1)によれば、光半導体素
子を収容して、光半導体装置を構成する金属キャップに
おいて、その頂上部分に開口部を有する金属キャンと、
上記光半導体素子から出射される出射光を透過するため
の窓ガラスとを備え、上記窓ガラスが、上記金属キャン
の開口周縁の内面部に、接着部材により接着され、上記
窓ガラスと上記金属キャンとの接着部分の全外周部分
が、保護膜により覆われているものとしたので、高温,
高湿の環境下で使用され、上記金属キャンと窓ガラスと
の接着部分に水分が付着しても、上記接着部材の溶け出
しを防止することができる効果がある。また、上記接着
部材の表面が直接露出しないので、接着部に外力が印加
されても、接着部材のかけ落ちを防止することができる
効果がある。
【0037】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップ(請求項2)によれば、上記光半導体素子用
金属キャップ(請求項1)において、上記保護膜は、導
電性樹脂からなるものとしたので、高温,高湿の環境下
で使用され、上記金属キャンと窓ガラスとの接着部に水
分が付着しても、上記接着部材の溶け出しを防止するこ
とができる効果がある。また、上記接着部材の表面が直
接露出しないので、接着部に外力が印加されても、接着
部材のかけ落ちを防止することができる効果がある。
【0038】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップ(請求項3)によれば、上記光半導体素子用
金属キャップ(請求項2)において、上記導電性樹脂の
表面が、Niメッキでさらに覆われているものとしたの
で、高温,高湿の環境下で使用され、上記金属キャンと
窓ガラスとの接着部に水分が付着しても、上記接着部材
の溶け出しを防止することができる効果がある。また、
上記接着部材の表面が導電性樹脂とNiメッキとにより
保護されるので、接着部に外力が印加されても、接着部
材のかけ落ちをさらに防止することができる効果があ
る。
【0039】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップ(請求項4)によれば、上記光半導体素子用
金属キャップ(請求項1)において、上記保護膜は、絶
縁性樹脂,誘電体膜,及び金属薄膜のうちの1つよりな
るものとしたので、高温,高湿の環境下で使用され、上
記金属キャンと窓ガラスとの接着部分に水分が付着して
も、上記接着部材の溶け出しを防止することができる効
果がある。また、上記接着部材の表面が直接露出しない
ので、接着部に外力が印加されても、接着部材のかけ落
ちを防止することができる効果がある。
【0040】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップ(請求項5)によれば、上記光半導体素子用
金属キャップ(請求項1ないし4のいずれか)におい
て、上記金属キャンは、その表面がNiメッキされてい
るものとしたので、上記金属キャンの腐食を防止するこ
とができる効果がある。
【0041】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップの製造方法(請求項6)によれば、光半導体
素子を収容して、光半導体装置を構成する金属キャップ
を製造する方法において、上記光半導体素子から出射さ
れる出射光を透過するための窓ガラスを、その頂上部分
に開口部を有する金属キャンの該開口周縁の内面部に、
接着部材により接着する第1の工程と、上記金属キャン
の表面にNiメッキを施す第2の工程と、上記窓ガラス
と上記金属キャンとの接着部分の全外周部分を覆うよう
に樹脂を塗布する第3の工程とを含むものとしたので、
上記接着部材の溶け出し及びかけ落ちを防止することの
できる,信頼性の高い光半導体素子用金属キャップを容
易に得ることができる効果がある。
【0042】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップの製造方法(請求項7)によれば、上記光半
導体素子用金属キャップの製造方法(請求項6)におい
て、上記第2の工程に代えて、上記窓ガラスと上記金属
キャンとの接着部分の全外周部分を覆うように導電性樹
脂を塗布する工程を、上記第3の工程に代えて、上記金
属キャンと導電性樹脂との表面にNiメッキを施す工程
を含むものとしたので、上記接着部材の溶け出し及びか
け落ちを防止することのできる,より信頼性の高い光半
導体素子用金属キャップを容易に得ることができる効果
がある。
【0043】また、この発明にかかる光半導体素子用金
属キャップの製造方法(請求項8)によれば、上記光半
導体素子用金属キャップの製造方法(請求項6)におい
て、上記第3の工程に代えて、上記窓ガラスと上記金属
キャンとの接着部分の全外周部分を覆うように、誘電体
膜又はメタライズ膜を形成する工程を含むものとしたの
で、上記接着部材の溶け出し及びかけ落ちを防止するこ
とのできる,より信頼性の高い光半導体素子用金属キャ
ップを容易に得ることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1の実施例による光半導体素子
用金属キャップの製造方法を説明するための断面構造
図。
【図2】 上記実施例1における樹脂の塗布方法を説明
するための図。
【図3】 この発明の第2の実施例による光半導体素子
用金属キャップの製造方法を説明するための断面構造
図。
【図4】 この発明の第3の実施例による光半導体素子
用金属キャップの製造方法を説明するための断面構造
図。
【図5】 上記実施例3における誘電体膜又はメタライ
ズ膜の形成方法を説明するための図。
【図6】 従来の半導体レーザ素子を示す断面図。
【符号の説明】
5 金属キャン、6 窓ガラス、7 ソルダーガラス、
8 レーザ光、9 Niメッキ層、10 樹脂、11
導電性樹脂、12 メタライズ膜,又は誘電体膜、21
シリンダ、22 メタルマスク。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光半導体素子を収容して、光半導体装置
    を構成する金属キャップにおいて、 その頂上部分に開口部を有する金属キャンと、 上記光半導体素子から出射される出射光を透過するため
    の窓ガラスとを備え、 上記窓ガラスが、上記金属キャンの開口周縁の内面部
    に、接着部材により接着され、 上記窓ガラスと上記金属キャンとの接着部分の全外周部
    分が、保護膜により覆われていることを特徴とする光半
    導体素子用金属キャップ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光半導体素子用金属キ
    ャップにおいて、 上記保護膜は、導電性樹脂からなることを特徴とする光
    半導体素子用金属キャップ。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光半導体素子用金属キ
    ャップにおいて、 上記導電性樹脂の表面が、Niメッキでさらに覆われて
    いることを特徴とする光半導体素子用金属キャップ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の光半導体素子用金属キ
    ャップにおいて、 上記保護膜は、絶縁性樹脂,誘電体膜,及び金属薄膜の
    うちの1つよりなることを特徴とする光半導体素子用金
    属キャップ。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の光
    半導体素子用金属キャップにおいて、 上記金属キャンは、その表面がNiメッキされているこ
    とを特徴とする光半導体素子用金属キャップ。
  6. 【請求項6】 光半導体素子を収容して、光半導体装置
    を構成する金属キャップを製造する方法において、 上記光半導体素子から出射される出射光を透過するため
    の窓ガラスを、その頂上部分に開口部を有する金属キャ
    ンの該開口周縁の内面部に、接着部材により接着する第
    1の工程と、 上記金属キャンの表面にNiメッキを施す第2の工程
    と、 上記窓ガラスと上記金属キャンとの接着部分の全外周部
    分を覆うように樹脂を塗布する第3の工程とを含むこと
    を特徴とする光半導体素子用金属キャップの製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の光半導体素子用金属キ
    ャップの製造方法において、 上記第2の工程に代えて、上記窓ガラスと上記金属キャ
    ンとの接着部分の全外周部分を覆うように導電性樹脂を
    塗布する工程を、 上記第3の工程に代えて、上記金属キャンと導電性樹脂
    との表面にNiメッキを施す工程を含むことを特徴とす
    る光半導体素子用金属キャップの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の光半導体素子用金属キ
    ャップの製造方法において、 上記第3の工程に代えて、上記窓ガラスと上記金属キャ
    ンとの接着部分の全外周部分を覆うように、誘電体膜又
    はメタライズ膜を形成する工程を含むことを特徴とする
    光半導体素子用金属キャップの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002076494A (ja) * 2000-08-30 2002-03-15 Mitsubishi Electric Corp 光半導体装置用キャップとこれを用いた光半導体装置
KR100429756B1 (ko) * 2001-08-04 2004-05-04 한국과학기술연구원 광전자 패키지 부품의 금속-유리 접합 방법

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