JPH0824985B2 - ロッキングプレス装置 - Google Patents

ロッキングプレス装置

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JPH0824985B2
JPH0824985B2 JP3347578A JP34757891A JPH0824985B2 JP H0824985 B2 JPH0824985 B2 JP H0824985B2 JP 3347578 A JP3347578 A JP 3347578A JP 34757891 A JP34757891 A JP 34757891A JP H0824985 B2 JPH0824985 B2 JP H0824985B2
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rotation
inner rotating
rocking
center
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一美 中野
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KYODO KIKAI SEISAKUSHO KK
Hitachi Seiki Co Ltd
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KYODO KIKAI SEISAKUSHO KK
Hitachi Seiki Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロッキングブレス装置
において、ロッキング主軸に多様なロッキング運動を可
能とするロッキングプレス装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ロッキングプレス装置は、ロッキング
(揺動)運動を行なうロッキング主軸によって、金属の
鍛造を行なう装置であり、ロッキング主軸の下方には、
ロッキング主軸の押圧力を支え、且つ鍛造に係る金属を
載置する液圧プレス装置等を含む下方部分(図1には特
に図示していない)等を備えており、その基本原理は、
図1に示すように、ロッキング主軸3の揺動を司るてこ
の力点P(以下「力点P」という)に対し、偏心した位
置に自転の中心軸20及び揺動の中心点Qを有する回転
体を設け、これによって、ロッキング主軸を揺動させな
がら、その下部に位置している液圧プレスによって下方
から支えられている金属を順次変形して鍛造を行なうと
の原理に基づいている。
【0003】しかしながら、図1のように、単に1個の
回転体を設けただけでは、ロッキング主軸3の揺動の力
点Pは単純な円運動を行ない、これに伴って、ロッキン
グ主軸による鍛造は、円形平面を基本とした形状の鍛造
が可能となるに過ぎない。
【0004】この点を改良する為、回転体に様々な運動
を行なわせながら、且つ回転体自身を自転させるには、
複雑な装置又は格別な機能が要請されており、このよう
な要請に応ずる従来技術として、特開昭60−2279
39号は、本書面と一体をなす図13に示すようなロッ
キングプレス装置を開示している。
【0005】前記従来技術においては、ロッキング主軸
3とベアリング32を介して結合し、ロッキング主軸3
の揺動の中心の位置から偏心した位置に支点の中心軸を
有する内側回転体2、該内側回転対2をベアリング24
を介して内包し、かつ自らの支点の中心軸が内側回転対
の支点の中心軸と偏心している外側回転体1を設けてい
る。
【0006】そして、外側回転体1、内側回転体2はそ
れぞれ独立した駆動モーター11、12と結合してい
る。
【0007】前記構成においては、内側回転体2の自転
及び公転の組み合わせによって、ロッキング主軸に対し
様々な揺動運動を与えることができるが、内側回転体の
公転は回転の中心軸が偏心している外側回転体の自転に
よって規制される一方、内側回転体2の自転は、駆動モ
ーター12の回転の伝達によって行われる。
【0008】このような回転の伝達のために従来技術に
おいては、内側回転体2側に設けた継手板52と駆動モ
ータ一12側に設けたフランジ51の何れか一方から突
出させた滑りブロック53及び何れかの他方に設けた滑
り溝54を介して駆動モーター12による回転駆動を内
側回転体2に伝達している。
【0009】即ち、ロッキング主軸3の揺動中心と一致
する駆動モーター12の回転中心位置と内側回転体2の
自転の中心軸とがずれているために、前記の如き継手板
51、フランジ52の何れか一方から突出させた滑りブ
ロック53及び他方に設けた滑り溝54を介して、駆動
モーター12の回転を内側回転体2に伝達している訳で
ある。
【0010】しかしながら、回転の伝達において滑りブ
ロック53及び滑り板54を使用することは必然的に摩
擦抵抗が発生することになり、これらの構成要素の摩耗
の為、これらの部品を頻繁に取り替えしなければならな
い。そして、前記摩擦抵抗によって駆動モーター12の
回転エネルギーの一部が無駄に使用され、エネルギー効
率も低下せざるを得ない。
【0011】而も、前記従来技術の場合には、図14に
示すようにモーター12及び外側回転体1の回転中心を
Oとし、内側回転体2の自転の中心をQとし、滑りブロ
ック53の中心点をPとし、内側回転体2の回転角速度
をωとし、フランジ52の回転角速度をω’かつOP=
l(t)とし、OQ=a,PQ=bとし、∠PQR=θ
(t)とした場合、(但し、RはQ点を通過するX軸に
平行な直線状の点) l(t)sinω’t=asin ωt+sin θ(t) l(t)cosω’t=acos ωt+cos θ(t) が成立する。そして、前記数式においてω及びω’は、
駆動モーター11の回転速度に由来している以上、通常
定速である。
【0012】これに対し、l(t)が変化する以上、前
記変化に対応して内側回転体2の自転速度θ(t)もま
た変化せざるを得ない。即ち、前記従来技術において
は、内側回転体の自転速度は必然的に不等速円運動とな
らざるを得ない。
【0013】しかしながら、ロッキング主軸の揺動の中
心座標を(x,y)とした場合、上 記式は x=acos ωt+bcos θ(t) y=asin ωt+bsin θ(t) と表現されるが、例えば図5に示すような直線運動を行
わせるためには、常にy=0でなければならない。
【0014】しかるに、上記式においては、y=l
(t)sin ω’tと表現される関係上、常にy=0
が成立する訳ではなく、結局直線運動が出来ないことに
なる。また、ωt=−θ(t)であれば、x/(a+
b)+y/(a−b)=1が成立することから、
楕円運動が可能となる。
【0015】しかしながら、これではtanω’t=
(a−b)/(a+b) の式の成立が必要となるが、外側回転体の角速度である
ω’は一定であっても、ω’tは時々刻々と変化する以
上、上記数式は成立し得ない。即ち、従来技術では楕円
運動も不可能であることが判明する。
【0016】更に、図6に示すようなスパイラル線運動
を行なうためには、一般に a=b,θ(t)=nωt (n:1より大きい有理数、但し、図6ではn=11の
場合を示す。)であることが必要である。
【0017】他方、(x,y)が図7に示すようなデー
ジー(菊の花状)の軌跡を描くためには、a=b,θ
(t)=−ωt/n (n:1より大きい有理数、但し、図7ではn=21の
場合を示す。またマイナスの符合はθ(t)による回転
方向がωtによる回転方向と反対方向であることを表わ
す。)であることが必要である。
【0018】しかるに、θ(t)が定速度であり得ない
以上、上記二つの式が成立することはあり得ず(nω,
ω/nの角速度は何れも定速であるから)、結局θ
(t)が定速でない場合には、スパイラル曲線及びデー
ジー曲線をも描くことが出来ないことが判明する。即
ち、図13に示す従来技術では、ロッキングプレス装置
において頻繁に描くことが必要とされる、典型的な模様
を厳格に実現することが不可能という致命的な欠点を有
している。
【0019】他方、特開平3−221234号公報の第
1図には、2個の駆動源からの駆動力を、一方では、ロ
ッキング主軸の公転を実現するための回転円筒に伝達
し、他方は、遊星歯車及びユニバーサルジョイントを介
して、ロッキング主軸の自転を実現する構成が開示され
ている。
【0020】しかしながら、このようなユニバーサルジ
ョイントによる回転の伝達では、必然的に、ユニバーサ
ルジョイントの回転中心と、ロッキング主軸の揺動の力
点とが偏心していないため、ロッキング主軸は自ら自転
を行ないながら、円運動による揺動運動しか行なうこと
ができない。
【0021】しかも、当該実施例では、ユニバーサルジ
ョイントの自転運動に対する回転の伝達は、2個のピニ
オンギヤによるいわゆる遊星歯車を使用しているが、こ
れでは回転円筒とユニバーサルジョイントの偏心距離は
必然的に、ピニオンギヤと遊星歯車の各半径の和とな
り、前記偏心距離の設計には必然的にこれらの歯車によ
る制約を伴うことになる。
【0022】他方、前記特開平3−221234号公報
の第5図及び第7図には、2個の駆動源の内一方は、ロ
ッキング主軸の揺動の力点と偏心した位置に回転中心を
有する回転円筒に回転力を伝達し、これによってロッキ
ング主軸の揺動を実現し、他方の駆動源からは、3個の
環状体に順次回転を伝達し、これらの環状体同士の回転
の伝達においては、各環状体の孔と駆動軸又は揺動軸が
摺動自在となった状態であることを必要としている。
【0023】しかしながら、これらの実施例において
も、ロッキング主軸の揺動の力点と、環状体の回転中心
とが偏心していないため、ロッキング主軸は円運動によ
る揺動と自転による回転とを実現するに過ぎない。 しか
も、前記のような孔と駆動軸又は揺動軸との摺動状態
は、必然的に大きな摩擦抵抗が生ずることを避けること
ができない。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本願発明は、前記従来
技術の欠点を克服するため、内側回転体及び外側回転体
を有するロッキングプレス装置において、全回転の伝達
を、歯車及びボールベアリングの介在によって行い、し
かもロッキング主軸の揺動の力点を所望の運動を実現さ
せ、かつ内側回転体と外側回転体との偏心距離が回転を
伝達する歯車の大きさ等によって左右されない構成を提
することを課題とするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段を備えている本願発明の構成は、ロッキング主軸
ベアリングを介して結合し、該結合に基づいて実現さ
れる揺動の中心基準位 置たる揺動の力点から偏心した位
置に自転の中心軸を有する内側回転体と該内側回転体の
該自転の中心軸から偏心した位置に自転の中心軸を有
し、且つ内側回転体をベアリングを介して内包し、且つ
自らの自転によって、内側回転体を公転させる外側回転
体をそれぞれ設け、内側回転体及び外側回転体はそれぞ
れ独立した駆動源を有し、内側回転体とこれに対する駆
動源との間には、インターナルギヤとこれに噛合するピ
ニオンギヤとが介在し、両歯車の内の一方の歯車が、内
側回転体と結合し、且つその自転の中心点が他方の歯車
の回転の中心位置を公転することが可能とすると共に、
内側回転体の公転速度及び自転速度を所望の大きさに設
定することが可能であるロッキングプレス装置からな
る。
【0026】
【発明の作用】本願発明においても、図13に示す従来
技術の場合と同様ロッキング主軸と結合し、旦つ自転を
行なう内側回転体及び自らの自転によって、該内側回転
体を公転させる外側回転体を設け、内側回転体の自転及
び公転させ、しかもロッキング主軸の揺動の中心基準位
置に相当する揺動の力点と、内側回転体の自転の中心と
の偏心に基づいて、ロッキング主軸の揺動の力点Pに多
様な軌跡を描くことを可能とさせ、ひいては、ロッキン
グ主軸に多様な揺動運動を可能とせしめ、しかも全回転
の伝達機構が歯車及びボールベアリングを介して実現さ
れている点に特長を有している。尚、前記中心基準位置
たる揺動の力点とは、ロッキング主軸の力点の主軸上に
あり、かつ内側回転体によって、ボールベアリングを介
して把持されている部分の上下左右前方方向の中心位置
を指している。
【0027】そして、ロッキングプレスの揺動を実現す
る偏心距離は、インターナルギヤとピニオンギヤの回転
中心の偏心によって左右されるが、これについては両者
の径の大きさによって任意に設定することができるの
で、前記遊星歯車を用いた従来技術のように、ロッキン
グ主軸の偏心位置が回転を伝達するピニオンギヤの大き
さによって左右されるが如き不都合を避けることができ
る。
【0028】ここで、外側回転体の自転の中心軸と内側
回転体の自転の中心軸との偏心距離をaとし、内側回転
体の自転の中心軸とロッキング主軸の力点(第1図で
は、P点がこれに相当する。)との偏心距離をbとし、
外側回転体の自転の角速度(内側回転の公転の角速度)
をωとし、内側回転体の自転の角速度をω’とした場
合、図2に示す様に、ロッキング主軸の揺動の力点の座
標p(x,y)は下記の式によって表現される(但し、
図2においては、静止している外側回転体の中心の位置
を(0、0)としている。)。
【0029】x=acos ωt+bcos ω’t y=asin ωt+bsin ω’t 上式において、ω=ω’の場合には、x+y=(a
+b) の式が成立し、ロッキング主軸の揺動の中心位置は、図
3に示すような円運動を行ない、ロッキング主軸のプレ
ス表面は、従来技術と同様の単純な円盤上の作成に適す
ることになる。
【0030】尚、前記のように円運動を行なう場合、力
点Pと揺動の中心点Qとを結ぶ直線PQと垂直方向との
角度αを任意に設定し、且つ該設定値をロッキング主軸
の作動中において固定させるだけでなく、変化するよう
に調節することも可能である。
【0031】ω=−ω’の場合即ち、内側回転体の公転
の角速度と自転の角速度とが等しい大きさで且つ方向が
逆の場合には、 x/(a+b)+y/(a−b)=1 が成立し、ロッキング主軸の揺動の力点は、楕円の軌跡
を描く。
【0032】即ち、この場合には、プレス表面は、図4
に示すような楕円板を形成するのに適合することにな
る。
【0033】特に、a=bの場合には、x=2acos
ωt、y=0 が成立し、揺動の力点は、図5に示す様に、直線状の往
復運動を行なうことから、円盤形だけでなく、楕円や長
方形の品物の鍛造に有効である。
【0034】a=bが成立する場合に於いて、ω’=n
ω (n:1より大きい有理数)が成立する場合には、ロッ
キング主軸の揺動の力点は、図6に示すようなスパイラ
ル状の軌跡を描くことになり(図6は、n=11の場合
を示す)、これは円盤外周部に非対称の模様のある品物
や、歯車等の製造に適合する。
【0035】尚、ωとω’の値を適宜設定することによ
って、きめの荒いスパイラル線から、きめの細かいスパ
イラル線まで、任意の範囲で設定し、且つこのような設
定を、ロッキング主軸の作動中に固定させるだけでな
く、変化するように調節することも可能である。
【0036】ω’=−ω/n (n:1より大きい有理数であり、マイナス記号はωと
ω’の回転方向が反対方向を表わす)が成立する場合に
は、ロッキング主軸の揺動の力点は、図7に7に示すよ
うなデージー(菊の花状)の軌跡を描き(但し、図7は
n=21の場合を示す。)、これは歯車等半径方向に模
様のある品物の鍛造に適合する。
【0037】尚、ωとω’の値を適宜設定することによ
って、きめの荒いデージー線から、きめの細かいデージ
ー線まで、任意の範囲で設定し、且つこのような設定値
をロッキング主軸の作動中に固定させるだけでなく、変
化するように調節することも可能である。
【0038】
【実施例】以上の如き作用を実現する実施例を図8及び
図9に示す。
【0039】図8において、外側回転体1は、駆動源た
るサーボモーター11と歯車12を介して係合し、且つ
その側面をベアリング13によって回転自在に支えら
れ、他方、外側回転体1の自転の中心軸10と偏心距離
(前記数式のa)を有する位置に自らの自転の中心軸2
0を有している内側回転体2をベアリング24を介して
その内側において支え、内側回転体を公転可能としてい
る。
【0040】他方、内側回転体2は、外側回転体1と、
ベアリング24を介して係合し且つ支えられている為、
外側回転体の自転に伴い、その中心軸の周囲を公転する
ことが可能であると共に、自らの中心軸の周囲を自転す
ることも又可能である。
【0041】そして内側回転体2は、ロッキング主軸3
の回転中心軸30の回転中心位置である揺動の力点31
に対し、自らの自転の中心軸20が、偏心した距離(前
記数式のb)を有する状態で結合し、他方ロッキング主
軸3も又その側面をベアリング32によって回転自在の
状態で支持されている。
【0042】内側回転体2は、外側回転体1の駆動源た
るサーボモーター11と独立した駆動源たるサーボモー
ター21を有しているが、該サーボモーター21はロッ
キングプレス装置において固定されているのに対し、内
側回転体2は単に自転するだけでなく、外側回転体1の
自転に伴って公転を行なうので、サーボモーター21か
ら内側回転体2への回転の伝達には、格別の構成が必要
となる。
【0043】図8に示す実施例においては、内側回転体
2とサーボモーター21との間にインターナルギヤ22
と、ピニオンギヤ23とが介在しており、インターナル
ギヤ22の回転の中心位置が、外側回転体の自転の中心
軸10(内側回転体の公転の中心軸10)と一致してお
り、インターナルギヤ22と噛合し且つ自転するピニオ
ンギヤ23は、前記噛合に伴って自転を行なうと共に、
図10の中心付近の矢印に示すように、インターナルギ
ヤ22の中心の周囲を公転する。
【0044】これによって、固定されているサーボモー
ター21の回転が、インターナルギヤ22に伝達され、
更にはピニオンギヤ23の自転及び公転に伴って、内側
回転体2が自転及び公転を行なうことになる。
【0045】そして、内側回転体2と外側回転体1との
間には、ボールベアリング21が介在するので、前記自
転は可能となる。
【0046】図8に示す実施例において、外側回転体1
の自転の角速度即ち内側回転体2の公転の角速度をω
とし、ピニオンギヤ23の回転角速度をωとした場
合、ω自体は決して内側回転体の自転の角速度を意味
しない。
【0047】この点は、図12に示す様に、ピニオンギ
ヤ23の半径をrとした場合、ω=0の場合に於いて
も、内側回転体がωの角速度で公転した場合には、静
止したインターナルギヤ22と噛合する為、必然的に公
転の回転方向と逆方向の自転運動を行ない、この場合の
自転の速度をω’とした場合、aω=rω’の式が成
立し、必然的にのωa/rの大きさで、公転方向と反
対方向の自転運動を行なうことになるからである(尚、
図12では、歯形の図示を省略した。)。
【0048】されば、前記の場合と同様にして求めるロ
ッキング主軸の力点の座標p(x,y)は、以下の式に
よって与えられることになる。
【0049】 x=acos ω+bcos (ω−ω a/r)t y=asin ω+bsin (ω−ω a/r)t 上記数式からも明らかなように、内側回転体2の自転角
速度は、(ω−ω a/r)tであるから、サーボ
モーター11、21の角速度が一定である限り、常に一
定の値となっている。従って、第3図のような円運動を
得る為に、自転の角速度と公転の角速度を等しく設計す
る場合には、 ω=ω−aω/r 即ち、ω=rω/(a+r) と設定することが必要である。
【0050】又図4に示すような楕円上の運動又は、図
5に示すような直線状の往復運動を行なう為、内側回転
体の公転角速度と自転角速度とを、大きさの等しい反対
方向と設計するには、 ω=aω/r−ω 即ち、ω=rω/(a−r) と設定することが必要となる。
【0051】図9に示す実施例は、図8の場合とは逆
に、ピニオンギヤ23の中心位置を、外側回転体の自転
の中心位置と一致させ、インターナルギヤ22が、ピニ
オンギヤ23の中心の周囲を図11に示すように、公転
する実施例を示す。
【0052】図9に示す実施例においても、インターナ
ルギヤ22の角速度は決して内側回転体の自転速度を意
味しない。
【0053】尚、図8、図9の実施例では、双方の偏心
距離を等しく設計した場合(a=bの場合)を示すが、
本願発明はこのような設計に限定される訳ではない。
【0054】
【発明の効果】以上の構成による本願発明においては、
外側回転体及び内側回転体の回転中心及び、内側回転体
の回転中心とロッキング主軸の揺動の力点をそれぞれ偏
心させることを前提として、これらの回転体における
転速度を適宜選択することによって、内側回転体の自転
速度及び公転速度を適宜設定し、しかも外側回転体の回
転半径(a)内側回転体の回転半径(b)をそれぞれ選
択することによって、円運動、楕円運動、直線運動、ス
パイラル曲線運動、デージー曲線運動等、需要の多い多
様な形状の形成が可能であり、これ以外の模様もまた任
意に設計することが可能となる。
【0055】しかも全回転の伝達機構を、歯車及びボー
ルベアリングを介して実現しているので、回転の伝達に
伴って生ずる摩擦抵抗を極めて小さなものとし、これに
よって頻繁に部品を取り替えることを避けることができ
る。 しかも、内側回転体の回転伝達に、インターナルギ
ヤとピニオンギヤを使用しているので、遊星歯車を使用
した場合のようなロッキング主軸の偏心位置を定める
際、設計上の支障が存在しない。
【0056】このように、本願発明は、前記の如き構成
によって、斯様な模様の設計を可能とすると共に、従来
技術が有している欠点を克服しているので、本願発明は
画期的であり、その価値は絶大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のロッキングプレス装置の原理を示す側面
図である。
【図2】本願発明に係るロッキングプレス装置の揺動の
力点の運動を示す為のグラフ
【図3】ロッキング主軸の揺動の力点の軌跡が描くべき
円の平面図
【図4】ロッキング主軸の揺動の力点の軌跡が描くべき
楕円の平面図
【図5】ロッキング主軸の揺動の力点の軌跡が描くべき
直線の平面図
【図6】ロッキング主軸の揺動の力点の軌跡が描くべき
スパイラル曲線の平面図
【図7】ロッキング主軸の揺動の力点の軌跡が描くべき
デージー曲線の平面図
【図8】 本願発明の実施例を示す側断面図
【図9】 本願発明の実施例を示す側断面図
【図10】インターナルギヤとピニオンギヤの噛合状態
を示す平面図
【図11】インターナルギヤとピニオンギヤの噛合状態
を示す平面図
【図12】図8に示す実施例において、ピニオンギヤの
回転角速度が内側回転体の自転速度と一致しないことを
示す平面図
【図13】従来技術の構成を示す側断面図
【図14】従来技術の回転伝達機構における数式を説明
するためのグラフ
【符合の説明】
1:外側回転体 10:外側回転体中心軸 11:サーボモーター 12:歯車 13:ベアリング 2:内側回転体 20:内側回転体中心軸 21:サーボモーター 22:インターナルギヤ 23:ピニオンギヤ 24:ベアリング 3:ロッキング主軸 30:回転中心軸 31:揺動の力点 32:ベアリング 52:フランジ 53:滑りブロック 54:滑り溝

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロッキング主軸とベアリングを介して結
    合し、該結合に基づいて実現される揺動の中心基準位置
    たる揺動の力点から偏心した位置に自転の中心軸を有す
    る内側回転体と該内側回転体の該自転の中心軸から偏心
    した位置に自転の中心軸を有し、且つ内側回転体をベア
    リングを介して内包し、且つ自らの自転によって、内側
    回転体を公転させる外側回転体をそれぞれ設け、内側回
    転体及び外側回転体はそれぞれ独立した駆動源を有し、
    内側回転体とこれに対する駆動源との間には、インター
    ナルギヤとこれに噛合するピニオンギヤとが介在し、両
    歯車の内の一方の歯車が、内側回転体と結合し、且つそ
    の自転の中心点が他方の歯車の回転の中心位置を公転す
    ることが可能とすると共に、内側回転体の公転速度及び
    自転速度を所望の大きさに設定することが可能である
    ッキングプレス装置
  2. 【請求項2】 ピニオンギヤが、内側回転体と結合した
    ことを特長とする請求項1記載のロッキングプレス装置
  3. 【請求項3】 インターナルギヤが、内側回転体と結合
    したことを特長とする請求項1記載のロッキングプレス
    装置
  4. 【請求項4】 ロッキング主軸の揺動の中心位置と内側
    回転体の自転の中心位置との偏心距離と内側回転体の自
    転の中心位置と外側回転体の自転の中心位置との偏心距
    離とが等しくないことを特長とする請求項1記載のロッ
    キングプレス装置
  5. 【請求項5】 ロッキング主軸の揺動の中心位置と内側
    回転体の自転の中心軸との偏心距離が、内側回転体の自
    転の中心軸と外側回転体の自転の中心軸との偏心距離と
    等しいことを特長とする請求項1記載のロッキングプレ
    ス装置
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